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JP4017496B2 - 画像形成物質の除去方法及び除去装置、画像形成方法並びに画像形成装置 - Google Patents
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JP4017496B2 - 画像形成物質の除去方法及び除去装置、画像形成方法並びに画像形成装置 - Google Patents

画像形成物質の除去方法及び除去装置、画像形成方法並びに画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成物質の除去方法及び除去装置、画像形成方法並びに画像形成装置に関し、更に詳しくは、一般印刷(凸版、平版等)、電子写真、インクジェット、サーマル記録方式、更には、クレヨン、マーカーペン等の筆記用具により形成された画像形成物質を安定に付着させた画像支持体の表面から、画像形成物質を除去することのできる画像形成物質の除去方法並びに画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、社会における情報の表示手段として、多量の記録紙形式のハード出力がなされ、その結果多量の紙が消費され、そのために、森林の伐採による地球環境の悪化という問題まで引き起こすようになった。
このハード出力の方法としては、一般印刷(凸版、平版等)、電子写真、インクジェット、サーマル記録紙、さらには、クレヨン、マーカーペン等の筆記用具により形成されるものがあるが、特に電子写真によるものは、複写用紙の制約がなく普通紙の使用によるランニングコストが安価であり、複写スピードの高速化が容易であるという特徴があるため多量に消費されるようになり、この結果多量の紙が破棄されて木材資源を消失することになって、地球環境問題に大きな課題をもたらすに至った。
【0003】
従来、この電子写真出力の地球環境に対する悪影響の問題に対しては、一度使用した用紙上の画像形成物質であるトナー等を除去し、潰して再び漉き、古紙といわれる紙に再生する方法が採られているのみである。しかし、この方法では回収のためのコスト(エネルギー)とシート状のものをまたバラバラの繊維にシートを再形成させるコスト(エネルギー)と多量の水を必要とし、森林の枯渇に対しては対処できるが、省エネ、省CO等の問題に対しては対処できない欠点を有している。
しかしながら、最近、一度使用した紙の上の文字画像をクリーニングにより取り去り、複写又はプリンテイングに再利用することができる記録材料及び方法が提案されており、特に多量の紙を消費する複写(電子写真)関連において画像形成物質であるトナーの除去に関して多くの提案がなされている。具体的には、画像支持体(紙、OHP基体等)に関するもの、画像形成物質(トナー等)に関するもの、更には、剥離方法、剥離方法に準じて必要な剥離液、剥離材等の副部材に関するものが提案されている。
【0004】
画像支持体に関しては、被記録材を膨潤層として親水性樹脂を架橋させたものを用いることや、被記録材の表面に形成された膨潤層を水等により濡らして膨潤させることにより、被記録材に記録された画像を除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2、3参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−311523号公報
【特許文献2】
特開平6−222604号公報
【特許文献3】
特開平11−174709号公報
【0006】
また、トナー画像が剥離しやすいようにあらかじめ、シート状支持体の表面、特に片面に離型処理した支持体(イレーザブルペイパー)を用いること等が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
しかし、これらの提案は画像の定着力が悪くコピーされたペーパーの取り扱い環境(折れ、こすれ等)に対して画像の欠落等が起こる欠点を有するものである。
【0007】
【特許文献4】
特開平4−67043号公報
【0008】
一方、画像形成物質としては、光化学的に消色可能なトナー(シアニン色素と有機ホウ素酸アンモニウム塩)(特許文献5)やトナーに生分解性プラスチック又は光分解性プラスチック等の特殊な材料を含有させたもの(特許文献6)等が提案されている。
さらに、トナー用樹脂を溶解または膨潤する成分と水とを有する脱墨液(剥離液)と組み合わせて用いるトナー(印刷材料)に関して、トナーに親水性微粒子を含有させたもの(特許文献7)、トナー樹脂の親水性をOHV、AVによって規定したもの(特許文献8)、トナーの吸水性確保のための界面活性剤を含有させたもの(特許文献9)および親水性確保のためにトナーの比表面積を規定したもの(特許文献10)、が提案されている。
【0009】
【特許文献5】
特許第2960229号公報(第(3)頁、段落【0010】)
【特許文献6】
特開平4−356086号公報(第4頁第6欄第14行目〜第40行
目、第6頁第10欄第39行目〜第43行目)
【特許文献7】
特開平8−146647号公報
【特許文献8】
特開平8−146648号公報
【特許文献9】
特開平8−146649号公報
【特許文献10】
特開平8−146650号公報
【0011】
しかし、消色トナーは被記録体上に消色したトナー樹脂成分が残存し、再利用時に画像支持体の表面平滑性等が支持体と比較し大幅に低下することや、トナーとして制限された色材を用いるため、色再現性の能力不足による画質低下等が問題となり、分解性プラスチックを用いる場合は、トナー付着量が多い画像からトナーを完全に除去することは困難であるという問題があった。
【0012】
また、前記特許文献10のトナー樹脂を溶解又は膨潤する成分を有する剥離液との併用を必須とした、界面活性剤を含有させたトナー等の剥離液の吸水性を向上させた技術は、剥離液の安全性の観点から、トナー樹脂を溶解しやすい溶剤を含有する剥離液の使用は好ましくなく、さらには、剥離液の紙基体の吸収、膨潤に起因する乾燥後の紙の伸びによる紙の再利用、再複写時の紙詰まり等の重大な副作用を有するものであった。また、ここで提案された界面活性剤の目的が剥離液の吸水性向上のため、単独では剥離機能は発揮し得ず、乾式剥離法におけるトナー剥離は不可能であった。
【0013】
また、一般の電子写真用トナーにおいて、従来技術としてトナーの定着時におけるオフセット(トナーと定着部材との接着)を防止し、紙等の支持体にトナーを良好に定着(接着)させるために、ワックス等の低融点物質を含有させることが知られている。
しかし、この従来技術の目的は良好な画像形成のためのものであり、画像を剥離する目的でトナーに含有されているものではなく、その結果、従来用いられているワックスでは、当然のことながら、画像の剥離は不可能である。さらに、従来使用されるワックスの添加量を剥離目的のために増加させたとしても、画像支持体が紙等の多孔質体では、ワックスは紙等の内部に浸透し、トナーと紙の界面に存在することができずに、トナーと紙の接着力を低下させる機能は結果的に発揮し得ず、トナーは剥離されない。
また逆に、画像支持体がOHP等のフイルム基体の場合は、添加量を増加させていくと、トナーの定着力が大幅に低下し、通常の使用時に画像が摩擦等により剥がれてしまうという問題が発生する。
【0014】
また、剥離方法としては、ブラシ、除去刃等による物理的力を画像支持体及び画像形成物質に直接負荷して除去する方法、剥離材と画像形成物質とを重ね加熱することにより両者間に接着力を生じさせ、その接着力により画像支持体から画像形成物質を除去する方法、剥離液等の補助部材により画像支持体と画像形成物質との接着力を弱めてから直接的又は間接的剥離を行なう方法等が提案されている。
【0015】
しかし、直接的又は間接的剥離いずれにおいても、画像支持体と画像形成物質の接着力を弱めることなく除去することは、画像形成物質の高い除去率は望めず、強制的に除去率を高めることは、画像形成物質を除去する際に紙剥け等の画像支持体を損傷することになり、画像支持体の再利用の主目的からすると好ましくないものである。
【0016】
また、剥離液による剥離は紙を損傷することがなく、剥離率を飛躍的に向上させることから好ましいものの、過剰の剥離液供給(紙膨潤)により紙とトナーの間にせん断力を発生させて接着力を軽減することは、紙を一度膨潤させるため、乾燥後も紙の伸びを生じさせ、紙の再利用、再複写時に複写機内において紙詰まり等を発生させやすいこと、さらには、ベタ画像部のトナー膜は、トナー樹脂が非水性樹脂であるために、界面活性剤を含有する剥離液といえどもトナー膜中に浸透させることは難しく、結果的にジャボ漬けレベルでないと剥離液成分を紙とトナー間に供給することは困難であるという欠点を有している。
【0017】
このような状況下、一度使用した紙等の画像支持体上に存在する文字画像等の画像形成物質をクリーニングによって取り去り、複写又はプリンテイングに再利用することができる方法及び装置において、画像形成物質には何ら制約を設けることなく、剥離液等を利用しないで、紙等の画像支持体に影響を及ぼさない、画像支持体と画像形成物質の接着力を弱めて剥離する方法が非常に望まれている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような現状に鑑み、繰り返し使用できる支持体を用い、高画質を達成することのできる画像形成物質を用いて、剥離液を使用することなく(画像支持体を膨潤させることなく)、かつ損傷させることなく、ベタ画像においても容易に画像形成物質を剥離することのできる画像形成物質の除去方法及び除去装置、画像形成方法並びに画像形成装置を提供することをその課題とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために、画像支持体と画像形成物質との接着力の低下に着目して鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに到った。
【0021】
即ち、上記課題は、本発明の(1)表面に画像形成物質が接着して形成された画像が存在しかつ低融点物質を含有する画像支持体上の、該画像形成物質を除去する方法であって、該画像支持体上の画像形成物質に、剥離部材を密着し加熱することによって、画像支持体に含有する低融点物質を融解液状化させ該画像支持体と画像形成物質との間に介在させて両者の接着力を低下させて、画像形成物質を画像支持体から剥離して剥離部材に接着させることを特徴とする画像形成物質の除去方法」、(2)「剥離するための加熱温度が、画像を定着するための加熱温度よりも高いことを特徴とする前記第(1)項に記載の画像形成物質の除去方法」、(3)「低融点物質の融点が、60℃〜150℃であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の画像形成物質の除去方法」、(4)「低融点物質が、少なくとも親水基を有するものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法」、(5)「低融点物質が、少なくとも親水基と親油基を有するものであることを特徴とする前記(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法」、(6)「低融点物質の親油基が、炭素数1〜40のアルキル基を有するものであることを特徴とする前記第(5)項に記載の画像形成物質の除去方法」、(7)「該親油基がジアルキル基を有するものであることを特徴とする前記第(6)項に記載の画像形成物質の除去方法」、(8)「低融点物質が−PO 、−POOH、−OPO 、−OH、−(OH) 、−COOH、−CH(OH)nCH COOH、−SO H、R から選ばれた少なくとも一種の親水基を有するものであることを特徴とする前記第(4)項乃至第(7)項のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法」、(9)「低融点物質を0.001重量%〜20重量%含有させることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法」、(10)「画像支持体が、低融点物質を含む紙またはプラスチックフイルムであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法」、(11)「画像形成物質が少なくとも着色剤と樹脂からなる粉状トナーであって、画像が電子写真プロセスによって形成され、加熱によって定着されたものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法」により達成される。
【0022】
また、上記課題は、本発明の(12)「前記第(1)乃至(11)のいずれかに記載の方法によって画像支持体から画像形成物質除去し、次いで該画像支持体上に、電子写真画像形成プロセスによって少なくとも着色剤と樹脂とを含む粉状トナーからなる画像を形成する方法」により達成される。
【0023】
また、上記課題は、本発明の(13)「表面に画像形成物質が接着して形成された画像が存在しかつ低融点物質を含有する画像支持体上の、画像形成物質を除去するために用いられる除去装置であって、低融点物質を融解し画像支持体と画像形成物質の間の接着力を低下させる手段、該画像支持体と該画像形成物質との間の低下した接着力よりも大きい接着力を発揮し得る材料からなる剥離部材、該画像支持体上の画像形成物質に剥離部材を押圧して画像形成物質を剥離部材に接着させる手段および画像形成物質が剥離部材に接着後に画像支持体と剥離部材と分離する手段を具備することを特徴とする画像形成物質の除去装置」、(14)「少なくとも電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段および定着手段の少なくとも1つを具備する画像形成装置であって、さらに前記第(13)項に記載の除去装置を除去手段として具備することを特徴とする画像形成装置」により達成される。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明は、画像支持体上に固体の状態で固着した記録材料に対し、剥離部材を重ね、加熱、分離することにより、記録材料を軟化させ、剥離部材との接着力を発生させ、記録材料と支持体との接着力を同時に低減させるものである。
具体的には、画像支持体に含有させている低融点物質を融解させ、画像支持体と画像形成物質間に液体状に変化した低融点物質が画像支持体と画像形成物質との界面に留まり、両者間に介在させることにより両者の接着力を低下させることで達成される。
すなわち、(画像形成物質と剥離部材の接着力)>(画像形成物質と画像支持体の接着力)により、剥離を可能とするためには、加熱時に記録材料と画像支持体の接着力を低下させることで達成される。
【0025】
本発明においては、表面に画像形成物質を接着させて画像を形成するために用いられ、かつ低融点物質を含有する画像支持体であって、この低融点物質は、画像を加熱剥離する際に、画像支持体と画像形成物質の接着力を加熱前よりも低下させる性質を有し、通常は画像形成物質と画像支持体間の良好な接着力で擦れ等により画像が剥がれることないが、加熱時にのみ前記接着力を低下させ、紙等の画像支持体表面に紙剥け等の損傷を発生させることなく、画像形成物質を剥離させることができる。
すなわち、加熱圧着の一工程によって、画像支持体と画像形成物質との接着力を低下させ、即画像形成物質を剥離部材へ剥離させ接着させることを、同時に処理することが可能となる。
【0026】
画像支持体に接着力を弱める低融点物質を含有させることにより、加熱剥離時に該低融点物質を融解し液状となって、画像支持体と画像形成物質との界面に留まり、画像形成物質の画像支持体への接着力の上昇と再定着の進行等が防止でき、更には、画像定着が加熱定着である場合は、低融点物質の融点が定着温度よりも高ければ、通常必要な定着力確保を阻害しないレベルを維持できる。
より好ましくは、加熱時に画像形成物質を溶媒的働きによって溶解させない低融点物質であることが好ましく、低融点物質が画像形成物質を溶媒的作用によって溶解すると、画像形成物質の支持体への接着力が逆に向上し、剥離時に本目的と逆の副作用が発生するので好ましくない。
【0027】
低融点物質が、少なくとも親水基を有する画像支持体含有材料により、トナー等の画像形成物質が親油性の場合は、融解時に親油性である画像形成物質との親和性が低いことから、低融点物質が画像支持体と画像形成物質界面に留まり、さらに、画像支持体がセルロースの水酸基と水素結合等の拘束力を受け、画像支持体内部に浸透することなく表面に存在し、トナーと紙間に介在し、両者の接着力を効果的に低減する働きをすることにより、良好な剥離が可能となる。
よって、ここで示す親水基は、低融点物質の主成分が有するものであることが望ましい。
【0028】
低融点物質の融点は60〜150℃、好ましくは70〜120℃であり、60℃未満では、通常の剥離を希望しない時点の保存中に低融点物質の溶融による画像の剥離が発生し、150℃を超えると、剥離時に必要な剥離温度が高いために、画像形成物質の粘弾性を大幅に低下させることにより、低融点物質の介在による接着力低下能力が有効に発揮されず、除去が有効に実施されないと同時に、高温加熱による画像支持体への熱ダメージが大きく、画像支持体の再利用に好ましくない影響を与える。
【0029】
低融点物質は、C1〜C40、好ましくはC6〜C22のアルキル基を有する親油基を含有したものが好ましく、Cが40を超えたアルキル基を有すると所望の融点が得られず、高融点になってしまい、剥離温度が高温となり、画像形成物質の剥離時の凝集破壊による剥離残が発生しやすく、さらに画像支持体の熱ダメージによる再利用の副作用が発生しやすくなる。
【0030】
低融点物質の親水基が−PO、=POH、−POO、−OH、−(OH)−、−CH(OH)CHCOOH、−COOH、≡N(Xはハロゲンを表す)又は、−NHからなることにより、親油性の画像形成物質に対し、親和力が低く、画像支持体との親和力が高いため、結果的に剥離時に、低融点物質が画像支持体と画像形成物質界面にいつまでも留まり、良好な剥離機能を繰り返し現出することができる。
【0031】
少なくとも着色剤を含有する画像形成物質を画像支持体に形成した画像において、該画像支持体と画像形成物質膜界面に熱剥離時に該画像支持体と画像形成物質の接着力を弱める低融点物質が介在する記録画像を、剥離部材に密着、加熱、分離することにより画像形成物質を画像支持体から除去することができ、毎回安定して良好な画像形成物質の除去が可能となる。
【0032】
少なくとも着色剤を含有する画像形成物質を画像支持体に加熱定着し、形成された画像において、該画像支持体と画像形成物質膜界面に熱剥離時に該画像支持体と画像形成物質の液体化により接着力を弱める低融点物質が介在する記録画像を、剥離部材に密着、加熱、分離することにより画像形成物質を画像支持体から除去する除去方法において、剥離温度が定着温度以上であることにより、定着時と比較し、低融点物質が、アンカー効果的定着力を弱めるため、良好な剥離が可能となり、特に剥離前の安定した定着状態と剥離時の良好な剥離の両立が可能となる。
【0033】
低融点物質の介在により弱まった画像支持体と画像形成物質との間の接着力よりも大きい接着力を該画像形成物質に対して発揮し得る材料からなる剥離部材を、画像支持体上の画像形成物質に接着させ、画像形成物質に接着している剥離部材と画像支持体とを分離する剥離手段とを設けることにより画像形成物質を画像支持体から除去することにより、毎回安定して良好な画像形成物質の除去が可能となる。
【0034】
すなわち、本発明の画像支持体上の画像形成物質を除去するために用いられる除去装置は、低融点物質を融解し画像支持体と画像形成物質の間の接着力を低下させる手段、該画像支持体と該画像形成物質との間の低下した接着力よりも大きい接着力を発揮し得る材料からなる剥離部材、該画像支持体上の画像形成物質に剥離部材を押圧して画像形成物質を剥離部材に接着させる手段および画像形成物質が剥離部材に接着後に画像支持体と剥離部材と分離する手段を具備ものである。
また、本発明においては、該除去装置を電子写真画像形成装置に組み込むこともでき、すなわち少なくとも電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段および定着手段の少なくとも1つと、前記の除去装置を除去手段として具備した画像形成装置とすることもできる。
該画像形成装置には、少なくとも電子写真感光体を具備するプロセスカートリッジが脱着可能なものも包含される。
【0035】
本発明における画像支持体は、通常の複写機およびプリンター等に使用される繊維質からなる一般紙、OHP等のプラスチックフイルム等であるが、これらに限定されるものではない。
また、この画像支持体に低融点物質を含有させる方法は、特に限定されないが、低融点物質を含有する塗布液を準備し、画像支持体に塗布し、一般紙の場合には一部含浸させても良い。
【0036】
画像形成物質は、少なくとも着色剤及びバインダー樹脂からなり、電子写真複写に用いられる各種トナー、ソリッドインクジエット等の粉体インク、熱転写用ワックス、樹脂物質インク、一般の印刷インク等を含むものである。
【0037】
画像支持体に接着力を低下させる物質を含有している支持体を作る方法は、水に低下物質と水溶性バインダーとを混合し溶解状態またはエマルジョン、サスペンジョン状態の微粒子不均一溶液状態で塗布することで作られるが、これに限定されるものではない。
【0038】
接着力を低下させる物質は、加熱時に融解し、トナー等の画像形成物質と紙等の画像支持体間に液状として存在し、画像支持体と画像形成物質界面に留まり、両者間に介在することによって、両者間の接着力を低下させるものであればよい。
好ましい具体例としては、親水基としては、カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、ホスヒン酸、ヂオール、四級アンモニュウム塩等と、親油基として炭化水素系で、より具体的にはn−アルキル系、分岐鎖アルキル系、芳香族置換アルキル系、部分フッ素化、完全フッ素化アルキル系からなる化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。又、これらは単独又は数種を混合したものでもよい。
下記に、具体物質を挙げるがこれらに限定されるものではない。C1225POH、(C17O)POH、C1021OPO、C2123COOH、CH(CH)15CHOHCOOH、C19COOH、HFC(CFCOOH、CH(CH)11CHOHCHOH、CH(CH)15SOHCHCOOR、CH(CH15(CHNX等がある。
【0039】
水溶性バインダーは水に溶解する樹脂類ならば良く、例えば、デンプン系、セルロース系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリル酸系、ポリアクリルアミド系、ゼラチン系等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0040】
剥離部材は、剥離ローラー、剥離フイルム等を用いて構成することができ、具体的には、剥離部材の表面が上記トナーと同一又は類似のトナー成分樹脂や、接着剤の成分樹脂、耐熱樹脂フイルム等を用いることができる。
また、アルミ系、銅系、ニッケル系、鉄けい、等の金属材料を用いることもできるが、これらに限定されるものではない。又、上記樹脂は、水溶性のものであっても非水溶性のものであってもよい。
【0041】
画像支持体に含有させて接着力を低下させる低融点物質は、0.001〜20重量%、好ましくは0.01〜10重量%が好ましく、0.001重量%未満では所望の画像形成物質の剥離が得られず、20重量%を超えると画像形成物質と画像支持体との定着性能が実用的ではなくなる欠点が顕著になる。
【0042】
【実施例】
以下に示される実施例は、低融点物質を含有する画像支持体を具体的に作成し、次いで該画像支持体に形成された画像形成物質を除去するものであるが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
{実施例1}
リコージアゾ原紙にCMC1105(ダイセル商品名)10%、MS3800(酸化デンプン:日食品化工)10%、グリオキザール(液)40%水溶液をA4用紙分の面積当たり約2g塗布しドライヤーで加熱乾燥し、この画像支持体上にさらに低融点物質(C1225PO)1%、ポリアクリル酸0.5%を含む水サスペンジョンをホモミキサーでつくり約0.1g塗布乾燥することにより低融点物質含有画像支持体を作成した。
図1は、上記画像支持体を用いる、本発明の画像形成物質の除去装置の概要を示す断面図である。
図1において、画像形成物質によって形成された画像を有する画像支持体(1)は、給紙トレイ(2)から給紙ローラー(3)、ガイド板(4)により除去ユニットに送り込まれる。
画像支持体(1)は、内部に発熱体(7)を有する搬送ローラー(8)、支持ローラー(9)、弾性ローラー(14)に支持され回動する100μm厚のポリエーテルエーテルケトンフイルム(スミスライトFS−1100C:住友ベークライト社製)からなる剥離部材(10)と、その搬送ローラー(8)に対向する位置で剥離部材に接して回転するローラー(11)との間に挟持されて、加熱されながら搬送される。
搬送ローラー(8)には、搬送ローラー(8)の温度を測定して加熱温度を制御するための温度素子(13)が接している。
同様な構成で、剥離部材を除去し、加熱ローラーを一般の複写機に使用されている定着ローラーに変更して画像は定着する。こうして画像形成物質は、画像支持体(1)から剥離部材(10)に転写されて、画像支持体から剥離除去される。
なお、回転する剥離部材(10)においては、剥離部材(10)に張りを持たせるための押し当てローラー(12)が接しており、また、剥離部材(10)に転写された画像形成物質を除去するためのクリーニング部材(15)が弾性ローラー(14)と対向する位置で接している。画像形成物質が除去された画像支持体は(10)から分離、排出される。
次に、リコーimagio MF6550複写機によって、前記低融点物質を含有する画像支持体上にコピーしたところ、定着性に何ら支障のないコピー画像が得られた。
次に、図1で説明した、画像形成物質を除去し画像支持体を再生する装置を用い、このトナー画像を有する前記画像支持体から温度約130℃の搬送ローラー(8)で、画像支持体(1)の送り速度約30mm/秒でトナーの画像形成物質を剥離除去して、コピー用紙である画像支持体を再生した。
【0043】
(比較例1)
画像支持体に、低融点物質を含有してない一般のコピー紙である画像支持体に、実施例1と同様にして画像を形成させた後、図1で説明した被記録材の再生装置を用いたところ、紙破れを生じコピー紙を再生することができなかった。
【0044】
{実施例2}
リコーOHPフイルム(TYPE;PPC−ST)にポバール1%、(C1225O)POH 0.5%を含む水溶液をA4用紙分の面積当たり約0.5g塗布し乾燥後、このフイルムをリコーimagio MF6550複写機にてコピーして画像を形成させた。
画像は何ら支障のない定着性を得た。
次に、図1で説明した画像支持体の再生装置(除去装置)を用い、このトナーの画像を搬送ローラー(8)の温度約130℃で、画像支持体(1)の送り速度約30mm/秒で搬送し、前記塗布支持フイルム(画像支持体)からトナーを剥離除去することにより、OHPフイルムを再生することができた。
【0045】
リコー複写紙T−6200にポリアクリル酸(PW−150日本純薬株式会社)2%、C2143COOH5%を含むサスペンジョン水溶液をA4用紙分の面積当たり約2g塗布し乾燥することにより低融点含有画像支持体を作成する。次に、リコーimagio MF6550複写機によって、低融点物質を塗布した画像支持体上にコピーしたところ、定着性に何ら支障のないコピー画像が得られた。
次に、図1で説明した画像支持体の再生装置を用い、このトナーの画像を搬送ローラー(8)の温度約130℃で、画像支持体(1)の送り速度約30mm/秒で搬送し、前記塗布支持紙(画像支持体)からトナーを剥離除去することによりコピー用紙を再生した。
【0046】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明によって、繰り返し使用できる画像支持体を用い、高画質を達成することのできる画像形成物質を用いて剥離液等を用いることなく、画像支持体を対極的に膨潤させることなく、かつ損傷させることなく、ベタ画像においても容易に画像形成物質を剥離することのできる記録支持体を用いる、画像形成物質の除去方法及び除去装置、画像形成方法並びに画像形成装置が提供され、複写機、フアクシミリあるいはプリンター等の画像形成分野に寄与するところはきわめて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコピー用紙の再生装置の概要を示す断面図である。

Claims (14)

  1. 表面に画像形成物質が接着して形成された画像が存在しかつ低融点物質を含有する画像支持体上の、該画像形成物質を除去する方法であって、該画像支持体上の画像形成物質に、剥離部材を密着し加熱することによって、画像支持体に含有する低融点物質を融解液状化させ該画像支持体と画像形成物質との間に介在させて両者の接着力を低下させて、画像形成物質を画像支持体から剥離して剥離部材に接着させることを特徴とする画像形成物質の除去方法。
  2. 剥離するための加熱温度が、画像を定着するための加熱温度よりも高いことを特徴とする請求項に記載の画像形成物質の除去方法。
  3. 低融点物質の融点が、60℃〜150℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成物質の除去方法。
  4. 低融点物質が、少なくとも親水基を有するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法。
  5. 低融点物質が、少なくとも親水基と親油基を有するものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法。
  6. 低融点物質の親油基が、炭素数1〜40のアルキル基を有するものであることを特徴とする請求項5に記載の画像形成物質の除去方法。
  7. 該親油基がジアルキル基を有するものであることを特徴とする請求項6に記載の画像形成物質の除去方法。
  8. 低融点物質が−PO 、−POOH、−OPO 、−OH、−(OH) 、−COOH、−CH(OH)nCH COOH、−SO H、R から選ばれた少なくとも一種の親水基を有するものであることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法。
  9. 低融点物質を0.001重量%〜20重量%含有させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法。
  10. 画像支持体が、低融点物質を含む紙またはプラスチックフイルムであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法。
  11. 画像形成物質が少なくとも着色剤と樹脂からなる粉状トナーであって、画像が電子写真プロセスによって形成され、加熱によって定着されたものであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成物質の除去方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の方法によって画像支持体から画像形成物質を除去し、次いで該画像支持体上に、電子写真画像形成プロセスによって少なくとも着色剤と樹脂とを含む粉状トナーからなる画像を形成する方法。
  13. 表面に画像形成物質が接着して形成された画像が存在しかつ低融点物質を含有する画像支持体上の、画像形成物質を除去するために用いられる除去装置であって、低融点物質を融解し画像支持体と画像形成物質の間の接着力を低下させる手段、該画像支持体と該画像形成物質との間の低下した接着力よりも大きい接着力を発揮し得る材料からなる剥離部材、該画像支持体上の画像形成物質に剥離部材を押圧して画像形成物質を剥離部材に接着させる手段および画像形成物質が剥離部材に接着後に画像支持体と剥離部材と分離する手段を具備することを特徴とする画像形成物質の除去装置。
  14. 少なくとも電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段および定着手段の少なくとも1つを具備する画像形成装置であって、さらに請求項13に記載の除去装置を除去手段として具備することを特徴とする画像形成装置。
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