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JP4018111B2 - 地盤改良機械 - Google Patents
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JP4018111B2 - 地盤改良機械 - Google Patents

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Description

本発明は、構築物等の基礎を造るために地盤を掘削しながら土壌と粉粒体状又はスラリ状等の固化材とを撹拌混合して改良する地盤改良機械に関する。
地盤改良に際してその地盤の掘削、撹拌処理を行う撹拌装置に装着され、その撹拌装置による土壌の掘削、撹拌処理と並行して土壌中に粉粒体状若しくはスラリ状の固化材を吐出する吐出装置を備えた地盤改良機械(トレンチャー)は、下記特許文献1〜3にも見られるように既に知られている。
特開平9−250129号 特開平2003−138554号 特許第3096019号
上記の従来の技術のうち、とりわけ特許文献1記載の吐出装置にあっては、撹拌機の固定筒軸とこれに挿通された回転筒軸とは、それぞれ軸方向と軸心線に交差する方向のスリット溝を有していて、回転筒軸が回転することでスリット溝の交差部に開口部が形成され、その開口部から固化材が吐出されるという構造であるため、スリット溝への掘削した泥土の進入が多くてそのスリット溝内に噛み込み易く、固化材吐出に支障が生じるほか、固定筒軸を外側にして回転筒軸を内側としたため、固定筒軸から突出させた回転筒軸の両端部側にスプロッケットを配置して回転させることとなり、露出しているスプロケットに石等が噛み込んで回転筒軸の回転動作に支障を生じ易いという問題がある。
また、特許文献2記載の吐出装置にあっては、前記固定筒軸に相当する外管が専用の駆動装置で回転するものであって、その外管と前記回転筒軸に相当する内管の前記スリットに相当するすり割り溝が互いに軸方向に長く形成されているために、シール構造が複雑化して構造上の問題点があり、また、回転する外管のすり割り溝に掘削した泥土が多く進入して外管の回転動作に支障を生じ易いことは前記と同じであり、また、その外管に泥土進入防止フィンを設けているが、その向きの関係から土中では一方向にしか外管を回転できないという問題がある。
さらに、特許文献3記載の吐出装置にあっては、固化材を吐出するノズルの外周に設けられた誘導といは、ノズルに対して回転筒軸の回転方向側(ノズルの前方)に固着されているから、泥土フィンを設けた特許文献2に記載の技術と同じく、土中では回転筒軸を一方向にしか回転させることができないという問題がある。
一般に、土中において挟雑物等が回転軸に噛み込まれたとしても、回転方向を逆にすることでそれを排除することができる場合が多く、そのために、回転軸を正逆回転可能な構造にするものであるが、特許文献2及び特許文献3記載のものにあっては逆回転は可能だとしても、逆回転させると、泥土フィンや誘導といが挟雑物をスリット溝に誘い込むこととなり、弊害が甚大になる。さらに、特許文献1〜3に記載の吐出装置の固化材供給経路は固定筒軸の一端部で閉じられた構成であるから、その終端部で固化材の停滞や貯まりが生じてスムーズな固化材吐出を期待できないことがある。また、撹拌装置のチェーン及びこれと係合するスプロケットは土砂や泥土と直接接触するものであり、掘削中に石や挟雑物を噛み込む恐れが多いために、なるべくその設置個数を少なくすることが望ましい。
また、上記特許文献1〜3のいずれにあっても、吐出装置に固化材を供給する管路系統は固定筒軸と回転筒軸の一端側からのみ供給し、他端側は閉じられた状態としているので、他端側に固化材の貯まり部や停滞を生じるため、予め設計した通りの固化材吐出を達成できないという問題がある。
そこで、この発明は特許文献1〜3の技術が有する不具合を解決した地盤改良機械の吐出装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、地盤改良に際してその地盤の掘削、撹拌処理を行う撹拌装置と、その撹拌装置に装着されて土壌の掘削、撹拌処理と並行して土壌中に粉粒体状若しくはスラリ状の固化材を吐出する吐出装置とを備えた地盤改良機械であって、前記撹拌装置は、駆動スプロケットを機枠上部に回転可能に設けるとともに、回転不能な固定筒軸と回転可能な回転筒軸とにより二重筒構造のものとして構成され且つ固化材吐出管を兼ねている支軸部を機枠下部に水平に設け、回転筒軸の外周には前記駆動スプロケットと対をなす従動輪を固定して、それらの駆動スプロケットと従動輪間には撹拌翼を有するドライブチェーンを巻き掛けてなり、前記吐出装置は、回転筒軸とともに固化材吐出管を形成している固定筒軸にその外周面に開口する少なくとも一つの透孔を形成するとともに、前記回転筒軸にはその外周面に開口し且つ固定筒軸との相対回転に応じ前記透孔と合致する少なくとも一つの吐出孔を形成し、さらに前記固定筒軸の両端部にはそれぞれ固化材供給管を連結して、この固定筒軸内にその両端部から圧送される固化材を前記透孔と合致した吐出孔から吐出させるようにしたことを特徴とする。
ここで、固化材として粉粒体状のものを使用する場合には、固化材吐出管内での固化材の停滞や滞留を防止する上で請求項2に記載のようなループ状の固化材供給経路とすることが望ましい。すなわち、吐出装置まで導入した固化材圧送管を二股状に分岐させて固化材供給管とし、一方の固化材供給管を固定筒軸の一方の端部に、他方の固化材供給管を固定筒軸の他方の端部にそれぞれ連結することによりループ状の固化材供給経路とすることが望ましい。この場合、上記分岐部から固化材吐出管を形成している固定筒軸の両端部までの固化材供給距離が等距離となるように設定することがより望ましい。
このようなループ状の固化材供給経路とすることで固定筒軸内では二方向から圧送されてきた固化材同士が衝突して適度な乱れが生じ、これにより固化材吐出管内での固化材の停滞や滞留を防止することができるようになる。
また、支軸部を兼ねた二重筒構造の固化材吐出管は、例えば請求項10に記載のように、固定筒軸が二重筒構造の固化材吐出管の内筒として、回転筒軸が同じく二重筒構造の固化材吐出管の外筒としてそれぞれ機能するタイプのものを採用する。
なお、従動輪の採用は、掘削撹拌作動中に石や挟雑物をドライブチェーンが噛み込む弊害を防止する上で有利となる。
また、地盤の掘削、撹拌処理に際しての撹拌装置による掘進方向を考慮すると、請求項3に記載のように、透孔は、固化材吐出管を形成している固定筒軸の外周面のうち下側180度以内の範囲に設けてあることが望ましい。
上記のような透孔と吐出孔との採用によって、固化材吐出管からの固化材の吐出は連続吐出ではなく、透孔と吐出孔とが互いにオーバーラップしている間だけの間欠的な吐出形態となる。このような間欠的な吐出形態を考慮すると、前記透孔と吐出孔は、請求項4に記載のようにその一方が単円形状で、他方が筒軸の円周方向を長手方向とする長孔状のものであることが、非吐出時のシール性を確保しつつ吐出孔からの掘削土の固化材吐出管内への進入を防止する上で有利となる。
この場合、請求項5に記載のように、前記固定筒軸側の透孔を単円形状のものとし、回転筒軸側の吐出孔を長孔状のものとすると、透孔と吐出孔とが互いにオーバーラップしている時間を長く確保できるようになる。
さらに、請求項6に記載のように、固化材吐出管を形成している固定筒軸および回転筒軸の長手方向両端部に少なくとも一つの透孔と吐出孔を個別に設け、それらの透孔と吐出孔を長手方向両端部で円周方向に互いにオフセットさせてあると、固化材吐出管の長手方向両端部から交互に且つ間欠的に固化材が吐出されるようになる。
ここで、施工条件等に応じて吐出量を増減させる必要がある場合には、吐出孔の開口面積が一定の大きさであると吐出量の増減に柔軟に対応できなくなる可能性がある。例えば相対的に吐出孔の開口面積が小さくて要求吐出量が多い場合には、必要量の固化材を吐出できなくなる。逆に相対的に吐出孔の開口面積が大きくて要求吐出量が少ない場合には、吐出孔での圧力が低下し、閉塞してしまう可能性がある。
そこで、吐出孔の開口面積を想定される最大の面積に設定しておくことを前提とした上で、請求項7に記載のように、吐出孔の開口面積を調整するノズルピースを回転筒軸に着脱可能に装着することが望ましい。
さらに、請求項8に記載のように、透孔には弾性材料からなる帯板部材を外側へ撓ませ固定してその透孔内への異物進入を阻止し、且つ進入しようとするのを押し返すようにするのがよい。加えて、請求項9に記載のように、回転筒軸の外周に吐出孔と干渉しないように板状の排土フィンを設けることで、前記吐出孔に泥土を誘い込むことなく回転筒軸の正逆回転が可能になる。
請求項1に記載の発明によれば、支軸部を兼ねた固化材吐出管側ではドライブチェーンが巻き掛けられることになる駆動スプロケットと対をなす従動輪を採用したので、スプロケットのように石や挟雑物を噛み込むことがない。また、吐出装置は、回転筒軸の吐出孔が回転して固定筒軸の透孔と合致したときに固化材が吐出するようにしたので、スリット溝に比べると筒軸内への泥土の進入が大幅に減少する。さらに、固化材吐出管を形成している固定筒軸の両端部に固化材供給管を接続したから、固化材吐出管内部での固化材の停滞や滞留を解消することができ、固化材吐出状態が安定化し、この傾向は特に請求項2に記載のようにループ状の固化材供給経路とすると一段と顕著となる。
請求項6に記載の発明によれば、固化材吐出管を形成している固定筒軸および回転筒軸の長手方向両端部に少なくとも一つの透孔と吐出孔を個別に設けて、それらの透孔と吐出孔を長手方向両端部間で円周方向に互いにオフセットさせてあるため、固化材吐出管の長手方向両端部から固化材が交互に吐出されることになり、固化材の吐出効率ひいては土砂との混合撹拌効率が向上する。
請求項7に記載の発明によれば、吐出孔の開口面積を調整するノズルピースを回転筒軸に着脱可能に装着したため、施工条件あるいは固化材の要求吐出量等に応じてその開口面積を容易に調整することができ、固化材吐出量の過不足や吐出孔での詰まりを未然に防止して、固化材吐出量の最適化が図れるようになる。
以下、本発明に係る地盤改良機械のより具体的な実施の形態を図面とともに説明する。
図1は建設機械であるバックホウをベースマシン1とする地盤改良機械の一例を示すもので、この地盤改良機械は自走可能なベースマシン1におけるアーム2の先端に、地盤を掘削しつつ後述する固化材との混合撹拌処理を施す撹拌装置3を取り付けてある。撹拌装置3の自由端部側の先端部には固化材の吐出装置4を設けてある。固化材としては例えばセメントのような粉体状のもののほかスラリ状のものも用いることができ、固化材は撹拌装置3やアーム2に添設した固化材圧送管23を介して図示しない圧送源から吐出装置4に圧送されるものであるが、その圧送設備等については周知であるので、ここではその図示及び説明を省略する。
図2,3は撹拌装置3の詳細を示し、同図に示すように、ベースマシン1側のアーム2に連結される機枠6はその上部に両側板からなるブラケット部7と、このブラケット部7に連結した所定長さで断面箱形のポスト8とからなり、ブラケット部7内に油圧モータ9が固定されている。油圧モータ9はモータ出力軸と同軸で回転可能な駆動スプロケット10を有し、この駆動スプロケット10と後述する従動輪13との間には巻掛伝達手段としてのドライブチェーン(以下、単に「チェーン」という)11が巻き掛けられている。ポスト8にはチェーン11をガイドして従動回転するアイドラ(テンショナー)12が正面側及び背面側に適宜間隔で設けられ、そのポスト8の自由端部に吐出装置4が取り付けられている。チェーン11の外周側には一定間隔で撹拌翼14が固定され、この撹拌翼14には掘削刃15を取り替え可能に固定してある。掘削刃15はチェーン11が逆回転しても掘削できるようにその回動方向の前後部が先鋭化されている。
図4,5は吐出装置4の詳細を示しており、同図に示すように、前記ポスト8の自由端部に連結した左右一対のブラケット16,16に軸受ブロック17,17をそれぞれ固定して、これらの軸受ブロック17,17間に固定筒軸18を回転不能に両持ち支持させてある。固定筒軸18にはブッシュ状の軸受部材33を介して回転筒軸19を同軸状に且つ回転可能に外挿してある。この回転筒軸19の両端部にはフランジ部20を結合してあり、このフランジ部20とシール機能付きのベアリング21を介して両持ち支持状態にて回転筒軸19を軸受ブロック17,17に回転可能に軸受支持させてある。
このように、固定筒軸18と回転筒軸19は、固定筒軸18を内筒とし回転筒軸19を外筒とする二重筒構造の固化材吐出管22を形成しており、この固化材吐出管22は後述する従動輪13の支持部たる支軸部を兼ねている。
回転筒軸19の外周中央部には、従動輪13が前記駆動スプロケット10の位置と整合一致するように溶接等にて固定されており、この従動輪13は回転筒軸19と一体で回転できるようになっている。ここでは、駆動スプロケット10がチェーン11と係合する爪又は歯部を有するのに対して、従動輪13はそれらを有しない単純な円筒状のものであり、駆動スプロケット10にて駆動されるチェーン11が周回移動する際に従動輪13が摩擦力により同期回転することになる。したがって、従動輪13は駆動スプロケット10と異なり爪や歯部を有しないから、石や挟雑物を噛み込んだりすることは著しく少なくなる。
固定筒軸18の両端部にはそれぞれ固化材供給管5が連結され、これらは四辺形状にループしてポスト8の自由端部側において一本の固化材料圧送管23にまとめられ、固化材圧送管23は図1及び図2に示すようにポスト8の側面に沿ってアーム2側へ延伸して、アーム2に適宜支持されながらフレキシブルホース等を介して図示外の圧送設備に接続されているものである。すなわち、固化圧送管23は従動輪13の直近位置にて左右一対の固化材供給管5として二股状に分岐していて、その分岐部から固化材吐出管22を形成している固定筒軸18の両端部までの固化材供給距離が等距離となるように、一方の固化材供給管5を固定筒軸18の一端部に、他方の固化材供給管5を固定筒軸18の他端部にそれぞれ連結することにより、左右対称で且つ左右等距離のループ状の固化材供給経路を形成してある。
なお、固化材供給管5は、図4に示すように掘削作動部で露出しているため、ブラケット16に対して連結部材24で連結,補強されている。また、固化材吐出管22を形成している固定筒軸18の内径は左右の固化材供給管5の内径よりもわずかに大きく設定されている。
図6,7は図4に示した吐出装置4における固化材吐出管22の詳細を示しており、図6の(a),(b)は固化材吐出管22の分解斜視図および組立図を、図7の(a)は固化材吐出管22の展開図を、同図(b)は同図(a)のA−A線に沿う断面図をそれぞれ示している。なお、図6,7では図4の軸受部材33を図示省略してある。図4のほか図6,7に示すように、固定筒軸18における周面の長手方向両端部には、下面、すなわち撹拌装置3の掘進方向に向けて各一個の透孔25を形成してあり、他方、回転筒軸19における周面の長手方向両端部には二つの吐出孔26を円周方向に沿って形成してあり、これらの吐出孔26は固定筒軸18と回転筒軸19との相対回転に応じ前記透孔25と合致する位置に形成してある。
そして、固定筒軸18側の透孔25は所定径の単円形状(単純な円形状)のものであるのに対して、回転筒軸19側の吐出孔26は円周方向を長径とする長円形もしくは長孔状のものとして形成してあり、図7に示すように上記吐出孔26は回転筒軸19の長手方向両端部間において円周方向で所定量だけオフセットさせて、回転筒軸19の長手方向両端部の吐出孔26の始終端部同士が円周方向でわずかにオーバーラップするようにいわゆる千鳥状の配置としてある。もちろん、この吐出孔26は楕円形もしくは矩形長孔状のものであってもよい。また、透孔25の向きは、図7の(b)に示したような真下向きのほか、施工条件等に応じ図8の(a),(b)に示すように斜め下向きに設定することも可能である。
したがって、このような構成に係る地盤改良機械によれば、図1に示すように、撹拌装置3をベースマシン1のアーム2の先端部にブラケット部7を介して連結し、固化材圧送管23を圧送設備に接続し、撹拌装置3を地盤Eに鉛直に垂下させて油圧モータ9を駆動し、チェーン11を上下方向に周回移動させて撹拌翼14で地盤を掘削しつつ混合撹拌処理を施す。
同時に、チェーン11の周回移動に伴い、固化材吐出管22を形成している回転筒軸19が従動輪13とともに回転駆動されて、固定筒軸18と相対回転することになる。この固定筒軸18と回転筒軸19との相対回転に伴いその固定筒軸18側の単円形状の透孔25と回転筒軸19側の長孔状の吐出孔26とが間欠的に合致し、両者が合致している間だけ吐出孔26から固化材が土壌中に吐出されることになる。そして、吐出された固化材は撹拌翼14で掘削、混合撹拌された土壌と混練されることになる。
この場合において、図6,7に示すように固化材吐出管22の長手方向両端で長孔状の吐出孔26の円周方向位置を互いにオフセットさせてあるので、それぞれの吐出孔26からの固化材の吐出は間欠的ではあるものの、実質的に固化材吐出管22の長手方向両端の吐出孔26から交互に固化材が吐出されることになる。
そして、図4に示したように、固化材圧送管23から固化材吐出管22に至る固化材供給経路が二股状に分岐した一対の固化材供給管5をもってループ状のものとしてあり、しかも固化材圧送管23から一対の固化材供給管5を経て固化材吐出管22に至る距離が左右対称で且つ共に等距離となるように予め設定してあることから、左右の固化材供給管5から固定筒軸18の内部空間に至る過程では左右でほぼ等圧となり、且つ内径寸法が固化材供給管5よりも大径の固定筒軸18の内部空間が蓄圧室的な機能を発揮しつつその固定筒軸18内では二方向から圧送されてきた固化材同士が衝突して適度な乱れが生じることとなり、これによって固化材吐出管22内での固化材の停滞や滞留を未然に防止することができるようになる。
図9は本発明の第2の実施の形態として図7に示した透孔25と吐出孔26との関係の変形例を示している。
この第2の実施の形態では、図7と図9とを比較すると明らかなように、回転筒軸19の長手方向両端部に形成されている長孔状の吐出孔26を各一つとしてその円周方向長さを一段と長く設定してある。
この第2の実施の形態によれば、吐出孔26の長さが図7のものより長く設定してあることによって、固化材吐出管22を形成している固定筒軸18と回転筒軸19との相対回転に伴う透孔25と吐出孔26との合致時間が長くなり、その結果として固化材吐出時間が長くなることになる。
図10は本発明の第3の実施の形態として図7に示した透孔25と吐出孔26との関係のさらに別の変形例を示している。
この第3の実施の形態では、図7と図10とを比較すると明らかなように、図7における透孔25と吐出孔26との相対位置関係を逆にしたものであり、固化材吐出管22を形成している固定筒軸18側の長手方向両端部の回転方向同位相位置に各一つの長孔状の透孔25aを円周方向に沿って形成する一方、回転筒軸19の長手方向両端部に単円形状の各一つの吐出孔26aを円周方向でオフセットさせて形成したものである。
この第3の実施の形態によれば、固化材の吐出方向を最終的に決定することになる回転筒軸19側の吐出孔26aが単円形状のものであるため、図11の(a)〜(c)に示すように固定筒軸18側の長孔状の透孔25aと回転筒軸19側の吐出孔26aとが合致している範囲内、すなわち長孔状の透孔25aの長さの範囲内では、その透孔25aと吐出孔26aとの相対移動に伴い固化材の吐出方向が連続的に変化していわゆるスイング動作することになる。したがって、土壌中においてより広範囲に且つ大量に固化材を吐出することが可能となる。
なお、この第3の実施の形態においても、透孔25aからの吐出方向を真下ではなく図8と同様に傾斜させても良く、要は透孔25aが固定筒軸18の下側180度の範囲内で開口していれば所期の目的を達成することができる。また、長孔状の透孔25aに代えて単円形状の透孔を固定筒軸18の円周方向に複数個並設しても良い。
図12〜図15は本発明の第4の実施の形態を示し、図4,7の第1の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
この第4の実施の形態では、同図から明らかなように固化材吐出管22を形成している回転筒軸19の外周面であって且つ吐出孔26と干渉しない位置、すなわち円周方向で隣り合う吐出孔26,26同士の間に板状の排土フィン30を放射状に突出させて配置したものである。
この第4の実施の形態によれば、排土フィン30の通過によって泥土を排除した直後の空間に吐出孔26から固化材を吐出することになるので、固化材の吐出効率ひいては固化材と泥土との混合撹拌効率が一段と良好なものとなる。このような二次的効果は回転筒軸19を逆転させた場合でも同様である。なお、この排土フィン30は回転筒軸19ではなく、それと共に回転する従動輪13の側面に固定してもよい。
図16,17は本発明の第5の実施の形態を示す。この第5の実施の形態では、同図に示すように、固定筒軸18の透孔25に異物や石あるいは泥土塊等が進入するのを防止するために、例えば単円形状とした透孔25の直径方向であって、且つ固定筒軸18の円周方向に沿って、弾性材料からなる所定幅の帯板部材31を外側へ撓ませつつ配置して、両端部をねじ32等で固定したものである。この第5の実施の形態によれば、透孔25内への異物や泥土塊等の進入を阻止し、また、進入しようとする泥土塊等を押し返すことができる。
上記帯板部材31は固定筒軸18への取付基部の両端部をそれぞれ内方へ湾曲させ、中央部を外方へ膨らませてあるため、図18に示すように、回転筒軸19の内周面と摺接した場合には中央部が回転筒軸19の内周面以下まで押し込まれ、吐出孔26と合致した際に弾性力で外側へ膨らむことができ、固定筒軸18と回転筒軸19との相対回転に伴う固化材の吐出には何ら支障をきたすことはない。
なお、帯板部材31の両端部をねじ32等で固定したが、一方のみ固定し、他方は固定せずに自己弾性力をもって透孔25から脱落しないようにしてもよい。
図19〜22は本発明の第6の実施の形態を示し、図4,および図6,7に示した第1の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
図6,7に示したような透孔25と吐出孔26との関係を前提とした場合、施工条件等に応じて吐出量を増減させる必要がある場合には、吐出孔26の開口面積が一定の大きさであると吐出量の増減に柔軟に対応できなくなる可能性があることは先に述べた通りである。例えば相対的に吐出孔26の開口面積が小さくて要求吐出量が多い場合には、必要量の固化材を吐出できなくなる。逆に相対的に吐出孔26の開口面積が大きくて要求吐出量が少ない場合には、吐出孔26での圧力が低下し、泥土の浸入等によって吐出孔26が詰まったり閉塞してしまう可能性がある。
そこで、この第6の実施の形態では、図19に示すように、吐出孔26の開口面積を想定される最大の面積に予め設定しておき、着脱可能なノズルピース34を吐出孔26に被せることによってその吐出孔26の開口面積を小さくするべくこれを積極的に可変調整し、もって固化材の吐出量を調整しようとするものである。なお、図19ではノズルピース3を識別し易くするためにそのノズルピース34にハッチングを付してある。
図19のほか図20に示すように、回転筒軸19の外周であって吐出孔26に一致する位置には、回転筒軸19を囲繞するべく補助吐出孔34aを有する半割状の二つのノズルピース34をねじ35にて着脱可能に装着してあり、補助吐出孔34aをもって吐出孔26の有効幅寸法を狭めてある。ノズルピース34は回転筒軸19側に形成された長孔状の吐出孔26に係合,合致する形状の突起部36を有しているとともに、この突起部36に補助吐出孔34aを形成してある。そして、突起部36の形状および大きさが同じで補助吐出孔34aの幅寸法の異なるノズルピース34を複数用意しておき、必要に応じて補助吐出孔34aの幅寸法の異なるものに取り替え可能となっている。
したがって、この第6の実施の形態によれば、ノズルピース34を交換するだけで実際の施工条件である泥土の硬軟あるいは土質性状等に応じて吐出孔26の有効開口面積を積極的に可変調整して、固化材の吐出量を調整することができる。
ここで、これまでの実施の形態では図1に示したいわゆるシングル型の撹拌装置3に適用した場合の例を示したが、本発明は図23,24に示すようないわゆるダブル型もしくはツイン型の撹拌装置3aにも同様に適用できるものである。
図23,24に示すように、この撹拌装置3aは、図1に示したベースマシン1のアーム2に連結する機枠6aにおけるブラケット部7aが広幅に形成され、このブラケット部7aに2本のポスト8a,8aが所定の間隔を有して連結され、これらのポスト8a,8aの自由端部に吐出装置4a,4aが取り付けられている。ポスト8aにそれぞれ設けたアイドラ12aとそれとは別のアイドラ12bに摺接してガイドされるチェーン11a,11aには掘削刃15aを設けた撹拌翼14aが所定間隔で取付固定され、そのチェーン11a,11aは、ブラケット部7aに固定した油圧モータ9aにおける同軸の二つの駆動スプロケット10a,10aと、ポスト8a,8a側のブラケット16a,16aに支持させた回転筒軸19a,19aの従動輪13a,13aとの間に巻き掛けてある。
吐出装置4aの構成は図4に示したものと同様であって、一方のポスト8aに沿って延伸する固化材圧送管23aを各吐出装置4a,4aの固化材供給管5a,5aと接続してある。
なお、前記アイドラ12bは、ポスト8aの側面にリーフスプリング46を固定し、そのリーフスプリング46の中央部外側に離間した一対のアイドルローラ47,47を回転自在に支承させ、かつ、アイドルローラ47,47間にチェーン11aの脱落阻止するためのガイドレール48,48を設けたものである。
このようなダブル型もしくはツイン型の撹拌装置3aを有する地盤改良機械においても、図1に示したものと同様に、油圧モータ9aを駆動してチェーン11aを上下方向に周回移動させ、撹拌翼14aで地盤を掘削しつつ混合撹拌処理を施すのと並行して、吐出装置4aからは固化材が間欠的に吐出されることになる。
本発明に係る地盤改良機械の第1の実施の形態としてその全体構成を示す側面図。 図1に示し撹拌装置の拡大正面図。 図2に示す撹拌装置の側面図。 図2に示す吐出装置の拡大断面説明図。 図4に示す吐出装置の側面図。 (a)は図4に示す固化材吐出管の分解斜視図、(b)は同図(a)の組立図。 (a)は図6に示した固化材吐出管の展開図、(b)は同図(a)のA−A線に沿う断面図。 (a),(b)共に図7の(b)に示した固化材吐出管の変形例を示す断面図。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、(a)は図7と同様の固化材吐出管の展開図、(b)は同図(a)のB−B線に沿う断面図。 本発明の第3の実施の形態を示す図で、(a)は図7と同様の固化材吐出管の展開図、(b)は同図(a)のC−C線に沿う断面図。 図10に示した固化材吐出管の作動説明図。 本発明の第4の実施の形態として排土フィンを設けた固化材吐出管の縦断面説明図。 図12の側面図。 図12に示した固化材吐出管の断面図。 図14に示した固化材吐出管の展開図。 本発明の第5の実施の形態を示す固化材吐出管の要部底面説明図。 図16の断面図。 図17に示す固化材吐出管の作動説明図。 本発明の第6の実施の形態を示す図で、(a)は固化材吐出管の展開図、(b)は同図(a)に示す固化材吐出管のD−D線に沿う断面図。 図19に示した固化材吐出管の分解斜視図。 図20に示す固化材吐出管の要部組立図。 図21の一部破断斜視図。 図2に示した撹拌装置の変形例を示す正面図。 図23の側面図。
符号の説明
1…ベースマシン
2…アーム
3,3a…撹拌装置
4,4a…吐出装置
5,5a…固化材供給管
6,6a…機枠
8,8a…ポスト
9,9a…油圧モータ
10,10a…駆動スプロケット
11,11a…ドライブチェーン
13,13a…従動輪
14,14a…撹拌翼
15,15a…掘削刃
18…固定筒軸
19…回転筒軸
22…固化材吐出管(支軸部)
23,23a…固化材圧送管
25,25a…透孔
26,26a…吐出孔
30…排土フィン
31…帯板部材
34…ノズルピース

Claims (11)

  1. 地盤改良に際してその地盤の掘削、撹拌処理を行う撹拌装置と、その撹拌装置に装着されて土壌の掘削、撹拌処理と並行して土壌中に粉粒体状若しくはスラリ状の固化材を吐出する吐出装置とを備えた地盤改良機械であって、
    前記撹拌装置は、駆動スプロケットを機枠上部に回転可能に設けるとともに、回転不能な固定筒軸と回転可能な回転筒軸とにより二重筒構造のものとして構成され且つ固化材吐出管を兼ねている支軸部を機枠下部に水平に設け、回転筒軸の外周には前記駆動スプロケットと対をなす従動輪を固定して、それらの駆動スプロケットと従動輪間には撹拌翼を有するドライブチェーンを巻き掛けてなり、
    前記吐出装置は、回転筒軸とともに固化材吐出管を形成している固定筒軸にその外周面に開口する少なくとも一つの透孔を形成するとともに、前記回転筒軸にはその外周面に開口し且つ固定筒軸との相対回転に応じ前記透孔と合致する少なくとも一つの吐出孔を形成し、さらに前記固定筒軸の両端部にはそれぞれ固化材供給管を連結して、この固定筒軸内にその両端部から圧送される固化材を前記透孔と合致した吐出孔から吐出させるようにしたことを特徴とする地盤改良機械。
  2. 前記吐出装置まで導入した固化材圧送管を二股状に分岐させて固化材供給管とし、一方の固化材供給管を固定筒軸の一方の端部に、他方の固化材供給管を固定筒軸の他方の端部にそれぞれ連結することによりループ状の固化材供給経路としたことを特徴とする請求項1に記載の地盤改良機械。
  3. 前記透孔は、固化材吐出管を形成している固定筒軸の外周面のうち下側180度以内の範囲に設けてあることを特徴とする請求項1または2に記載の地盤改良機械。
  4. 前記透孔と吐出孔は、その一方が単円形状で、他方が筒軸の円周方向を長手方向とする長孔状のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の地盤改良機械。
  5. 前記固定筒軸側の透孔を単円形状のものとし、回転筒軸側の吐出孔を長孔状のものとしたことを特徴とする請求項4に記載の地盤改良機械。
  6. 前記固化材吐出管を形成している固定筒軸および回転筒軸の長手方向両端部に少なくとも一つの透孔と吐出孔を個別に設け、それらの透孔と吐出孔を長手方向両端部間で円周方向に互いにオフセットさせてあることを特徴とする請求項4または5に記載の地盤改良機械。
  7. 前記吐出孔の開口面積を調整するノズルピースを回転筒軸に着脱可能に装着したことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の地盤改良機械。
  8. 前記透孔には弾性材料からなる帯板部材を外側へ撓ませて固定してあることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の地盤改良機械。
  9. 前記回転筒軸の外周に吐出孔と干渉しないように板状の排土フィンを設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の地盤改良機械。
  10. 前記固定筒軸が固化材吐出管を兼ねている二重筒構造の支軸部の内筒を構成していて、前記回転筒軸が二重筒構造の支軸部の外筒を構成していることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の地盤改良機械。
  11. 前記撹拌装置は建設機械をベースマシンとして、その建設機械のアーム先端に装着されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の地盤改良機械。
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