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JP4019738B2 - 熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法及び熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料 - Google Patents
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熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法及び熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂よりなる多孔性材料の製造方法と、この方法により製造された熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性ポリウレタン樹脂製の多孔性材料はその優れた肌触りなどから、人工皮革や化粧品用パフを始め多くの産業で利用されている。
【0003】
従来、熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料は、一般に熱可塑性ポリウレタン樹脂を良溶媒であるジメチルホルムアミドやN−メチル−2−ピロリドンなどの極性有機溶媒に溶解し、ここへ孔形成剤を添加混合して凝固させた後、良溶媒と孔形成剤を抽出除去する、所謂、湿式製膜法で製造されている。ここで、孔形成剤としてはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体などの水溶性高分子化合物が、孔径の制御が容易であり、孔径分布もシャープな多孔性材料が得られるため、広く利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、溶媒に溶解した熱可塑性ポリウレタン樹脂を凝固浴中で凝固させる湿式製膜法の欠点として、得られる多孔性材料の表層部分には、内部と極端に構造ないし通気性の異なる緻密層、所謂、スキン層が生成するという問題がある。
【0005】
このスキン層は多孔性材料の通気性、即ち、吸水性に悪影響を及ぼし、触感も非常に悪くなる要因であるため、通常、このようなスキン層が形成された多孔性材料は、表層部分のスキン層を研磨するか、或いはスキン層及びその下部の多孔構造層の一部をスライスすることにより除去することが行われている。
【0006】
しかしながら、スキン層の研磨やスライス処理は、対象面が平滑な平面であれば容易に行うことができるが、表面が曲面となっている多孔性材料の場合には、スキン層の除去が困難又は不可能となる。また、たとえ研磨やスライスが可能であったとしても、研磨面は網状構造体のほつれや、研磨屑による汚染が確認され、また、スライス面は刃の摩擦によって均質な切断面とはならず、凹凸のある表面となるという問題があった。更に、スキン層の除去処理に要する手間と時間や、除去したスキン層を廃棄することで歩留まりが低下するという問題もあった。
【0007】
また、これらの処理は、多孔性材料の孔径サイズが数十μmレベルであれば比較的容易であるものの、150μmを超える大きな孔径の多孔性材料の場合、多孔性材料が刃に噛み込み、安定した研磨ないしスライス処理が困難である。そして、この多孔性材料の噛み込みを防止するためには、液体窒素による凍結処理などの特殊な操作も必要となってくる。
【0008】
本発明は上記従来の問題点を解決し、表層部分に緻密なスキン層を生成させることなく、全面が均質な網状構造からなる熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料を製造する方法と、この方法により製造された熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法は、熱可塑性ポリウレタン樹脂と、少なくとも一個のα−1,4結合及び/又はβ−1,4結合を有するオリゴ糖及び多糖並びにこれらの誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性高分子化合物と、分子内に酸素原子又は窒素原子を含む含酸素/窒素有機溶媒とを含むポリマードープを、親水性有機溶媒を含む凝固浴中に浸漬し、前記含酸素/窒素有機溶媒を抽出除去して前記熱可塑性ポリウレタン樹脂を凝固せしめた後、前記水溶性高分子化合物及び親水性有機溶媒を抽出除去する工程を含む熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法であって、前記熱可塑性ポリウレタン樹脂の凝固に際して、前記ポリマードープを、少なくとも一部が該親水性有機溶媒の通液が可能となっている仕切部材内に収容して該凝固浴中に浸漬することを特徴とする。
【0010】
本発明においては、孔形成剤としてポリマードープ中に混合分散させる水溶性高分子化合物として、凝固浴の親水性有機溶媒に対する溶解性が低い水溶性高分子化合物、即ち、少なくとも一個のα−1,4結合及び/又はβ−1,4結合を有するオリゴ糖及び多糖並びにこれらの誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を用いる。
【0011】
このような親水性有機溶媒への溶解性の低い水溶性高分子化合物を孔形成剤として分散させたポリマードープを親水性有機溶媒中に浸漬し、熱可塑性ポリウレタン樹脂の良溶媒である含酸素/窒素有機溶媒のみを選択的に抽出除去し、かつ、この良溶媒の抜けたサイトに親水性有機溶媒を侵入させることができるため、高次構造が維持されたまま熱可塑性ポリウレタン樹脂を凝固させることができる。このため、どのような平均孔径の多孔性材料であっても、シャープな孔径分布で、ボイドやピンホールなどの欠陥のない多孔性材料を製造することができる。
【0012】
しかして、本発明では、凝固浴中でポリマードープ中の熱可塑性ポリウレタン樹脂を凝固させる際に、ポリマードープを仕切部材内に収容し、ポリマードープと親水性有機溶媒との界面にこの仕切部材を介在させることにより、スキン層のない多孔性材料を容易に製造することができる。
【0013】
即ち、熱可塑性ポリウレタン樹脂の凝固に際して、凝固浴とポリマードープとの界面に仕切部材を介在させておくと、スキン層がないか、或いは、外観上は表面にスキン層が形成された多孔性材料が得られる。スキン層が形成された多孔性材料が得られた場合であっても、このスキン層は多孔性材料の多孔性の本体部分とは癒着しておらず、容易に剥し取ることができる。
【0014】
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料は、このような本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法により製造されたものであり、シャープな孔径分布で、ボイドやピンホールなどの欠陥がなく、しかも表面にスキン層がなく、内部から表層まで実質的に均質なものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造手順に従って詳細に説明する。
【0016】
本発明においては、まず、熱可塑性ポリウレタン樹脂と、孔形成剤である水溶性高分子化合物と、熱可塑性ポリウレタン樹脂の良溶媒である含酸素/窒素有機溶媒とを混合してポリマードープを製造する。具体的には、熱可塑性ポリウレタン樹脂を含酸素/窒素有機溶媒に混合して均一溶液とした後、この溶液中に水溶性高分子化合物を混合分散させる。
【0017】
このポリマードープの組成としては、熱可塑性ポリウレタン樹脂0.2〜90重量部、水溶性高分子化合物0.2〜90重量部、含酸素/窒素有機溶媒0.2〜99.6重量部の範囲とすることが好ましく(ただし、熱可塑性ポリウレタン樹脂、水溶性高分子化合物及び含酸素/窒素有機溶媒の合計で100重量部とする。)、特に好ましくは、熱可塑性ポリウレタン樹脂0.2〜50重量部、水溶性高分子化合物0.2〜50重量部、含酸素/窒素有機溶媒0.2〜99.6重量部、とりわけ好ましくは、熱可塑性ポリウレタン樹脂0.2〜20重量部、水溶性高分子化合物0.2〜20重量部、含酸素/窒素有機溶媒60〜99.6重量部であり、このような配合割合であれば、産業上利用しやすい、熱可塑性ポリウレタン樹脂多孔性材料本来の優れた触感を発現させた多孔性材料を得ることができる。
【0018】
特に、熱可塑性ポリウレタン樹脂と水溶性高分子化合物との混合割合は、熱可塑性ポリウレタン樹脂:水溶性高分子化合物=1:0.1〜10(重量比)、好ましくは1:0.1〜2.0であり、このような組成とすることにより、本発明による、多孔性材料の高次構造の安定化効果が有効に発揮される。
【0019】
本発明において、熱可塑性ポリウレタン樹脂の良溶媒としての含酸素/窒素有機溶媒は、分子内に酸素原子又は窒素原子を含む有機溶媒であり、具体的にはテトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン及びこれらの単純置換体を使用することが可能である。これらの含酸素/窒素有機溶媒は、1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。なお、単純置換体とは、例えば、2−メチルピリジン、2−メチルテトラヒドロフラン、2−ピロリドンのように複素環にアルカン原子が導入されたものや、その逆に水素原子が導入されたものを指す。
【0020】
また、孔形成剤としての水溶性高分子化合物は、少なくとも一個のα−1,4結合及び/又はβ−1,4結合を有するオリゴ糖及び多糖並びにこれらの誘導体の1種又は2種以上であり、好ましくはカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロースエーテルが挙げられるが、熱可塑性ポリウレタン樹脂と均質に分散し、親水性有機溶媒中へフリーに溶解しないものであればこの限りではない。
【0021】
熱可塑性ポリウレタン樹脂、含酸素/窒素有機溶媒及び水溶性高分子化合物より製造されたポリマードープは、少なくとも一部が、凝固浴の親水性有機溶媒の通液可能とされた仕切部材内に収容して、親水性有機溶媒を含む凝固液中に浸漬し、含酸素/窒素有機溶媒を抽出除去して熱可塑性ポリウレタン樹脂を凝固浴させる。
【0022】
この含酸素/窒素有機溶媒を抽出する親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール及びアセトン並びにこれらの誘導体が例示できるが、この限りではない。これらの親水性有機溶媒は1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
【0023】
熱可塑性ポリウレタン樹脂の凝固の際に、ポリマードープと凝固浴との界面に存在させる仕切部材としては、金属材料、高分子材料又は無機材料等で構成される構造体を用いることができ、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂及び多糖等の高分子材料の1種又は2種以上で構成される構造体が使用可能であるが、この限りではない。なお、多糖としては、紙、布、木等が含まれる。
【0024】
この界面に介在させる仕切部材としては、特に多孔性材料で構成されるものが好ましく、これによりスキン層のない内部から表層まで均質な熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料が得ることができる。
【0025】
本発明において、このような仕切部材としては、具体的には、凝固浴の親水性有機溶媒が流通し得る流出入口を有する容器、例えば管状、球状、円錐形状、人手形状、放射(星)状、瓢箪状、シート状、棒状などいかなる形状であっても良く、研磨やスライス処理が不可能な複雑な形状の容器等が挙げられ、このような開口付き容器にポリマードープを充填し、凝固浴中に浸漬する方法が挙げられる。
【0026】
凝固浴の親水性有機溶媒の温度としては10℃以上であることが好ましい。これは孔形成剤である少なくとも一個のα−1,4結合及び/又はβ−1,4結合を有するオリゴ糖及び多糖並びにこれらの誘導体の溶解度を考慮して設定された温度であり、低温度にて溶解性が発現され易いこれらをポリマードープ中に保持させるために必要な温度である。従って、凝固浴の親水性有機溶媒の温度はより高い温度、例えば40℃以上であることがより好ましく、該親水性有機溶媒の0.1MPa(760mmHg)での沸点温度以上であること、即ち、還流状態で凝固を行うことも好ましい。
【0027】
この含酸素/窒素有機溶媒の抽出除去に当たり、ポリマードープ及び凝固浴を減圧状態にすることも可能である。これにより、凝固浴の親水性有機溶媒だけでなく熱可塑性ポリウレタン樹脂の良溶媒の沸点も下がり、該良溶媒の凝固浴への拡散を助長させる効果が得られる。
【0028】
このようにして、含酸素/窒素有機溶媒を抽出除去して熱可塑性ポリウレタン樹脂を凝固させた後は、孔形成剤の水溶性高分子化合物を抽出除去することにより、熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料を得ることができる。この水溶性高分子化合物の抽出除去は、水を用いて容易に行うことができる。
【0029】
このような本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料により製造される熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料は、平均孔径0.1〜500μm、好ましくは0.1〜200μmの幅広い平均粒径において、孔径分布がシャープでボイドやピンホール等の欠陥のない均質な高次構造材料であり、しかも、表面に緻密なスキン層がなく、内部から表層まで均質な多孔質構造が形成された高品質の熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料である。
【0030】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
【0031】
実施例1
熱可塑性ポリウレタン樹脂(日本ミラクトラン社製,ミラクトランE980PNAT)をN−メチル−2−ピロリドン(関東化学社製,試薬,ペプチド合成用,NMP)にディゾルバーを使用して室温下で溶解して、3.5%溶液(重量/重量)を得た。このNMP溶液約1.0kgをプラネタリーミキサー(井上製作所製,2.0L仕込み)に入れ、ポリウレタン樹脂と同重量のメチルセルロース(関東化学社製,試薬,25cp)を40℃で20分間混合し、その後、10分間20mmHg(2.7kPa)まで減圧して脱泡し、ポリマードープを得た。
【0032】
このポリマードープを内径5mmφ、長さ40mmのポリプロピレン製の筒体中へ充填し、両末端を脱脂綿で封をして還流状態にあるメタノール(関東化学社,試薬特級)中へ投入し、96時間還流を続けた。
【0033】
還流操作中、筒体の両末端からメタノールが脱脂綿を透過浸透し、内部からポリマードープ中のNMPが拡散してくるのが確認され、約24時間で筒体の側周面が40mmの全面にわたって白色化するのが確認された。
【0034】
96時間の還流後、両末端の脱脂綿を取り外し、凝固したポリマーを筒体から引き抜き、流水中で24時間洗浄して熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料を得た。
【0035】
得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の表層部の実体顕微鏡(キーエンス社、VH−6300)写真(35倍)を図1に示す。この実体顕微鏡像より、この熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料は、外観上はスキン層が生成しているが、このスキン層は多孔性材料本体とは癒着しておらず、隙間を確認することができる。このスキン層はピンセットで引くことにより、図2の実体顕微鏡写真(35倍)に示す如く、全面にわたって容易に剥離除去することができた。
【0036】
なお、この熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料は平均孔径39μmで、ピンホールやボイドのない、均質な3次元網状構造の多孔性材料であることが確認された。
【0037】
実施例2
実施例1と同様にして調製したポリマードープを濾紙(東洋濾紙社製,定性分析用,2番)で作成した5mmφの紙管に注入し、両末端を脱脂綿で封をして還流状態にあるメタノール(関東化学社,試薬特級)中へ投入し、48時間還流を続けた。その後取り出して冷却した後、紙管を除去し、流水中で17時間洗浄して、熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料を得た。
【0038】
得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の表層部のSEM(走査電子顕微鏡、JEOL社製 JMS−5800LV)写真(500倍)を図3に示す。このSEM像より、この熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料は、表層から内部まで均質で相似な構造の、スキン層のない3次元網状構造の多孔性材料であることが確認された。なお、この熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料は平均孔径169μmで、ピンホールやボイドは存在しなかった。
【0039】
比較例1
実施例1と同様にして調製したポリマードープを、紙皿に入れ、この状態でメタノール中に投入したこと以外は同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料を得た。
【0040】
得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料は、内部は多孔質であったが、その表面(紙皿当接面と反対側の面)に厚さ10μmの緻密なスキン層が生成していた。このスキン層をダイアモンド刃を装着した精密グラインダーで研磨することにより除去することを試みたが、完全に除去することはできず、研磨の削りむらなど不均質な部分が発生した。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の方法によれば、様々な孔径において良好な高次構造を有し、シャープな孔径分布で、ボイドやピンホールなどの欠陥もなく、しかも内部から表層まで実質的に均質な熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料を、安定かつ効率的に製造することが可能となり、これにより高品質の熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料が安価に提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で製造された熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の表層部の実体顕微鏡写真である。
【図2】実施例1で製造された熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料のスキン層を剥離した後の表層部の実体顕微鏡写真である。
【図3】実施例2で製造された熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の表層部のSEM写真である。

Claims (12)

  1. 熱可塑性ポリウレタン樹脂と、
    少なくとも一個のα−1,4結合及び/又はβ−1,4結合を有するオリゴ糖及び多糖並びにこれらの誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性高分子化合物と、
    分子内に酸素原子又は窒素原子を含む含酸素/窒素有機溶媒と
    を含むポリマードープを、親水性有機溶媒を含む凝固浴中に浸漬し、前記含酸素/窒素有機溶媒を抽出除去して前記熱可塑性ポリウレタン樹脂を凝固せしめた後、前記水溶性高分子化合物及び親水性有機溶媒を抽出除去する工程を含む熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法であって、
    前記熱可塑性ポリウレタン樹脂の凝固に際して、前記ポリマードープを、少なくとも一部が該親水性有機溶媒の通液が可能となっている仕切部材内に収容して該凝固浴中に浸漬することを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法。
  2. 請求項1において、該ポリマードープが、熱可塑性ポリウレタン樹脂0.2〜90重量部と、前記水溶性高分子化合物0.2〜90重量部と、前記含酸素/窒素有機溶媒0.2〜99.6重量部とを合計で100重量部含むことを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法。
  3. 請求項2において、該ポリマードープが熱可塑性ポリウレタン樹脂0.2〜50重量部と、前記水溶性高分子化合物0.2〜50重量部と、
    前記含酸素/窒素有機溶媒0.2〜99.6重量部とを含むことを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記親水性有機溶媒がメタノール、エタノール、プロパノール及びアセトン並びにこれらの誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記含酸素/窒素有機溶媒がテトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン及びそれらの単純置換体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記仕切部材が金属材料、高分子材料及び無機材料よりなる群から選ばれる1種又は2種以上で構成されることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法。
  7. 請求項6において、前記高分子材料がポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂及び多糖よりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、前記仕切部材が多孔性材料で構成されることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項において、前記水溶性高分子化合物がセルロースエーテルであることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法。
  10. 請求項9において、前記水溶性高分子化合物がカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースよりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料の製造方法により製造された熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料。
  12. 請求項11において、表層まで実質的に均質であることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂製多孔性材料。
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