JP4026352B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードディスクに記憶されているファイルデータを読み出すナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスク上に記憶されるファイルは、MS−DOS(マイクロソフト社の登録商標)に準拠したフォーマットの場合、クラスタと称する数kバイト程度の領域を単位として記憶されるようになっている。このクラスタは、最小記録単位であるセクタの集合体である。論理フォーマットが行われた直後のハードディスクにファイルが記憶される場合、そのファイルに関するクラスタの配置は連続的になる。ハードディスクには通常複数のファイルが記憶されるが、夫々のファイルについてデータの一部が削除されたり、一部が修正されて新たに書き込まれるなどの処理が行われると、そのファイルに関するクラスタの配置は不連続となる。
【0003】
そして、ハードディスクには、クラスタの配置が不連続となった状態で記憶されているファイルデータの読み出しを支障なく行うことができるように、各ファイルをなすクラスタのアドレスを連鎖的に記憶させるテーブルであるFAT(File Allocation Table) 領域が形成されている。
【0004】
ここで、図6は、フォーマットが行われたハードディスクの論理レイアウトの一例を概念的に示すものである。予約領域には、ハードディスクのメーカ名やバージョンナンバ,フォーマットに関する各種情報を示すBPB(BIOS Parameter Block)などが書き込まれており、その予約領域に続いて、FAT領域及びそのFATのコピーであるFAT領域(予備)が配置されている。FAT領域(予備)に続いては、各ファイルをなすクラスタの先頭アドレスを示すルートディレクトリ領域があり、その次に、クラスタを単位とするファイルデータが記憶されるファイル領域が配置されている。
【0005】
図7は、ルートディレクトリ,FAT,ファイルデータの対応関係の一例を示すものである。ルートディレクトリには、ファイルA,B,Cを構成する開始クラスタのアドレス(先頭アドレス)や、その他ファイルの容量などの情報が記憶されている。例えば、ファイルAの先頭アドレスは0002Hであり、ファイル領域のアドレス0002Hをアクセスすると、ファイルAの開始クラスタであるファイルA−1を読み出すことができる。
【0006】
また、開始クラスタのアドレスはFATのインデックス(エントリ)にもなっており、FATエントリの0002Hを参照すると、そこには、ファイルAをなす次のクラスタアドレス0003Hが書き込まれており、ファイル領域のアドレス0003Hをアクセスすると次のクラスタであるファイルA−2を読み出すことができる。そして、FATエントリの0003Hには次のクラスタアドレス0007Hが書き込まれているので、ファイル領域のアドレス0007Hをアクセスすれば次のクラスタであるファイルA−3を読み出すことができる。
【0007】
斯様にして、1つのファイルのクラスタがファイル領域においてアドレスが不連続となる状態で配置されている場合でも、FATを参照することで各クラスタを辿ることができる(尚、この例ではFATエントリFFFFHはファイルエンドを示しているものとする)。従って、例えば、アプリケーションプログラムが動作した結果ファイルデータの読み出し要求が発生すると、OS(オペレーティングシステム)又はハードディスクドライバのドライバソフトウエアは、FAT領域を参照しながら当該ファイルのクラスタを順次読み出すようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、OS等はあるファイルをなす複数のクラスタの配置状態が実際にどうなっているかにかかわらず、一々FATを参照しながらファイルのクラスタを順次読み出すため、ファイルデータの読み出しに要する時間が長くなってしまうという問題があった。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ファイルデータの読み出し時間をより短くすることができるナビゲーション装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のナビゲーション装置によれば、データ読出し手段は、ハードディスク上のファイルデータの読み出し要求があると先ず情報テーブルを参照し、前記ファイルに関する情報が各単位領域のアドレスが“連続”であることを示す場合は、当該ファイルの先頭アドレスに基づいてアクセスアドレスを決定してデータの読み出しを行う。一方、前記情報が前記アドレスが“不連続”であることを示す場合、データ読出し手段は、先頭アドレスに基づくと共に必要に応じてハードディスク上の連鎖アドレステーブルを参照することでアクセスアドレスを決定してデータの読み出しを行う。
【0011】
即ち、あるファイルをなす各単位領域のアドレス配置が不連続である場合に、そのファイルの途中に位置する一部のデータにアクセスするためのアドレスは、連鎖アドレステーブルを一々参照して辿っていかなければ決定することができない。これに対して、各単位領域のアドレス配置が連続である場合は、本来連鎖アドレステーブルを参照せずともアクセスアドレスを決定することが可能である。
【0012】
そこで、情報テーブルを参照することで各単位領域のアドレスが連続であることが事前に判明すれば、データ読出し手段は、ファイルの先頭アドレスが分かればそこからの相対アドレス(オフセット)を加算するだけでアクセスアドレスを容易に決定してデータを読み出すことができ、連鎖アドレステーブルを一々参照する必要が無くなる。従って、ハードディスクから必要なファイルデータを読み出す時間を大幅に短縮することができる。加えて、本発明のナビゲーション装置は、バッテリ電源が投入されて起動すると、初期設定処理において情報テーブルを作成する。
【0013】
請求項2記載のナビゲーション装置によれば、データ読出し手段は、ハードディスク上のファイルデータの読み出し要求があると先ず情報テーブルを参照し、前記ファイルのアクセス対象に係る部分について連続情報が存在する場合はその連続情報に基づいてアクセスアドレスを決定し、連続情報が存在しない部分については、連鎖アドレステーブルを参照することでアクセスアドレスを決定する。
【0014】
即ち、ファイルをなす複数の単位領域のアドレスが部分的に連続である場合は、情報テーブルにその連続情報を、例えばあるアドレスから単位領域何個分まで連続,というような形式で記憶させておく。従って、データ読出し手段は、ファイルについて単位領域のアドレスが連続である部分については、連鎖アドレステーブルを参照することなくアクセスアドレスを決定することが可能となるので、ファイルデータを読み出す時間を短縮することができる。加えて、本発明のナビゲーション装置は、バッテリ電源が投入されて起動すると、初期設定処理において情報テーブルを作成する。
【0015】
請求項3記載のナビゲーション装置によれば、データ読出し手段は、ハードディスクより先頭アドレステーブルの内容を読み出して記憶手段に記憶させる。即ち、ハードディスクでは、連鎖アドレステーブルと共に、各ファイルをなす単位領域の先頭アドレスが配置されているテーブルを有しているものが一般的である。従って、その先頭アドレステーブルの内容をも予め記憶手段に記憶させておけば、データ読出し手段は、読み出し対象ファイルの先頭アドレスを得るためにハードディスクにアクセスを行う必要が無くなるので、ファイルデータを読み出す時間を一層短縮することができる。
【0016】
請求項4記載のナビゲーション装置によれば、データ読出し手段は、ファイルデータの読み出し要求に応じて情報テーブルを参照した場合に、当該ファイルに関する情報が記憶されていなければ、ハードディスクのテーブルにアクセスして読み出した内容に基づく情報を情報テーブルに記憶させる。斯様に構成すれば、データ読出し手段は、情報テーブルに必要な情報を記憶させるための処理を独立して行う必要が無く、請求項1乃至3における作用について、ファイルデータの読み出し要求が発行されたことに伴い情報テーブルを参照した場合に、その参照結果に応じて必要な情報を情報テーブルに記憶させることができる。
【0017】
請求項5記載のナビゲーション装置によれば、前記ハードディスクに記憶されるファイルデータをナビゲーションに利用される地図データとする。即ち、一般に、ナビゲーションに利用される地図データは、CD−ROMやDVD−ROMなどの記録媒体に記録された状態で提供されることが多い。この地図データを、ハードディスクに記憶させた状態で提供する形態を想定すると、ハードディスクはそのドライバのハードウエアと共に装置に内蔵されるので、ユーザにとっては上記のような記録媒体を取り扱うことを意識する必要が無くなる。しかも、ハードディスクは近年大容量化が著しく進んでおり、数10Gバイト程度の容量を有するものも実用化されている。従って、広域に対応した容量の大きな地図データであっても一括して記憶させることができ、エリアに応じて記録媒体を入れ替える必要もない、といったようなメリットがある。
【0018】
その場合、専用のハードディスクに記憶される地図データファイルの単位領域アドレスは予め連続した状態となり、加えて、地図データファイルは、ナビゲーションに利用される状態で部分的な書き換えが頻繁に行われることはないので、単位領域アドレスが連続している状態は恒常的に維持される。従って、本発明を適用すればハードディスクから地図データを極めて高速に読み出すことが可能となる。
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車両用ナビゲーション装置に適用した場合の一実施例について図1乃至図5を参照して説明する。図2は、車両用ナビゲーション装置の電気的構成を示す機能ブロック図である。車両用ナビゲーション装置1は、GPS受信装置2,車速センサ3,方位センサ4,操作スイッチ5,これらに接続されるナビECU(Electronic Control Unit) 6,ナビECU6に接続される表示装置7,及びハードディスクユニット8を備えている。
【0020】
ナビECU(ファイルデータ読み出し装置)6は、マイクロコンピュータによって構成されており、その内部には、周知のCPU(データ読出し手段,コンピュータ)9,ROM(記録媒体)10,RAM(記憶手段)11,I/O(図示せず)やこれらを接続するバスラインなどを備えている。
【0021】
GPS受信装置2は、GPS(Grobal Positioning System) 衛星から送信される電波信号に基づいて車両の絶対位置を検出するものであり、車速センサ3,方位センサ4は、車両の相対位置を検出するものである。これらの構成2乃至4は、夫々が固有の性質に基づく誤差を有しているため、互いの出力結果を夫々補間しながら使用するように構成されている。尚、要求される精度によってはこれらの一部を用いても良く、或いは、地磁気センサや車両のステアリングセンサなどを更に加えても良い。
【0022】
ハードディスクユニット(ドライバ)8は、位置検出精度を向上させるための所謂マップマッチング用データや地図データを含む各種データを入力するための装置であり、車両用ナビゲーション装置1を出荷する段階で、ハードディスク8Dには既に地図データが記憶されている。地図データは、道路に関する道路データと、地名,地形,建物等の他のデータとからなる。ナビECU6は、例えばATA(AT Attachment) 等のインターフェイスを介してハードディスクユニット8との間でデータの転送を行うようになっている。
【0023】
表示装置7の画面には、車両現在位置マークと、ハードディスクユニット8より入力された地図データと、更に地図上に表示する誘導経路や設定地点の目印等の付加データとを重畳して表示するようになっている。操作スイッチ5は、例えば、表示装置7と一体に配置されるタッチスイッチ若しくはメカニカルスイッチなどで構成され、各種入力に使用される。そして、ナビゲーション装置1は、操作スイッチ5によって目的地の位置が入力されると、ナビECU6は、車両の現在位置から目的地までの最適な経路を自動的に選択して誘導経路を計算し、表示装置7に経路案内情報を表示させる。
【0024】
図3は、ナビECU6内部のROM10に記憶されているプログラムのイメージを示すものである。ROM10には、OS12と、そのOS12上で動作するカーナビゲーション用のアプリケーションプログラム13とが記憶されている。OS12は、ハードディスクユニット8との間で行うデータ転送を管理するファイルシステム(コンピュータプログラム)14,ATAインターフェイスに基づくデータ転送を実行するためのATAドライバ15を備えると共に、その他、表示装置7に地図データ等に基づくグラフィック表示を行うためのグラフィックシステム16などを備えている。これらのプログラムは、CPU9によって直接読み出されて実行されるか、或いは、一旦RAM11の所定領域に転送されてから実行されるようになっている。
【0025】
図4は、RAM11に記憶される情報テーブル11Tの一例を示すイメージである。情報テーブル11Tは、ファイル名,そのファイルのハードディスク上の先頭アドレス,連続フラグが夫々書き込まれる領域を有している。図4は、これらの情報が既に書き込まれた状態を示しているが、初期状態では、これらの領域のデータは例えばオール“0”にクリアされている。尚、RAM11は、車両のイグニッションスイッチがOFFである場合でもバッテリ電源によって記憶内容がバックアップされるように構成されていれば、SRAM,DRAMの何れであっても良い。
【0026】
次に、本実施例の作用について図1及び図5をも参照して説明する。図1は、ナビECU6のCPU9が、主にOS12のファイルシステム14に従って動作する場合の処理内容を示すフローチャートである。CPU9は、電源が投入されて起動すると先ず必要な初期設定を行うと(ステップS1)、アプリケーションプログラム13の動作に基づくファイルの読み出し要求が発生するまで待機する(ステップS2)。
【0027】
即ち、車両用のナビゲーションにおいては、車両が走行することによりその位置が随時変化するので、ハードディスク8Dに記憶されている広域の地図データから、車両の現在位置に対応するエリアの地図データを部分的に読み出して表示装置7に表示させる処理が頻繁に行われる。ここで、ファイルの読み出し要求は、例えば、File_read といったような読み出しコマンドに、ファイル名:地図データ,そのファイル中の読み出し開始アドレスを示す相対アドレス:100H,読み出しサイズ:2Mバイトなどを伴うものとする。
【0028】
ファイルの読み出し要求があると(ステップS2,「YES」)、CPU9はRAM11の情報テーブル11Tを参照する(ステップS3)。そして、情報テーブル11Tがクリアされた初期状態のままで情報が記憶されていない場合( 「NO」)、CPU9はハードディスクユニット8にアクセスし、図5(a)に示すハードディスク8Dのルートディレクトリ(先頭アドレステーブル)17を参照する(ステップS7)。そして、地図データの開始クラスタアドレス:X000Hを取得すると、ファイル名:地図データと先頭アドレス:X000HとをRAM11の情報テーブル11Tに書き込んで記憶させる(ステップS8)。尚、上記アドレスの表記はあくまでも例示であり、桁数は実際のデータサイズ等を反映させていない。
【0029】
次に、CPU9は、図5(b)に示すハードディスク8DのFAT(連鎖アドレステーブル)18を参照する(ステップS9)。その結果、地図データを構成する各クラスタ(単位領域)19のアドレスが全て繋がっていると判断すると (ステップS10,「YES」)、RAM11の情報テーブル11Tにおける連続フラグの格納領域に“1”を書き込んでセットする(ステップS11)。この時点で、地図データに関する情報テーブル11Tの情報は図4に示す状態となる。
【0030】
そして、この場合の地図データの読み出しは先頭アドレスに基づいて行う(ステップS12)。即ち、各クラスタ19のアドレスが連続しているので、地図データの相対アドレス100Hから2Mバイトを読み出すには、ハードディスク8D上のクラスタアドレスX100Hを先頭として2Mバイトを読み出せば良い。それからステップS2に戻り、次のファイル読み出し要求が発生するまで待機する。
【0031】
一方、ステップS9においてFAT18を参照した結果、CPU9がステップS10においてファイルを構成するクラスタアドレスが不連続であると判断すると(「NO」)、CPU9は、従来通りに1クラスタ19毎にFAT18の内容を辿りながらファイルデータの読み出しを行うようにする(ステップS13)。それから、ステップS2に戻る。この場合、当該ファイルについては情報テーブル11Tの連続フラグは初期状態でリセットされたままとなる。
【0032】
以上のようにして、地図データに関するルートディレクトリ17及びFAT18の情報が情報テーブル11Tに書き込まれた後、ステップS2で地図データの読み出し要求が再び発生し、ステップS3でCPU9が情報テーブル11Tを参照すると、続くステップS4では“情報あり”で「YES」と判断してステップS5に移行する。
【0033】
ステップS5において、CPU9は、地図データに関する情報テーブル11Tの連続フラグがセットされているか否かを判断し、セットされていれば(「YES」)情報テーブル11Tに記憶された先頭アドレスに基づいてステップS12と同様に地図データを読み出す(ステップS6)。即ち、この場合、CPU9は、ファイルデータを読み出すためのアドレス情報を得るためにハードディスク8Dにアクセスを行う必要が無く、RAM11の情報テーブル11Tを参照するだけでアクセスアドレスを決定することができる。
【0034】
また、ステップS3で情報テーブル11Tを参照した結果、読み出し対象ファイルの連続フラグがリセットされていると、CPU9はステップS5で「NO」と判断してステップS13に移行する。この場合は、上述したように従来通り1クラスタ19毎にFAT18の内容を辿りながらファイルデータの読み出しを行うよう。
【0035】
以上のように本実施例によれば、CPU9は、ハードディスク8D上のファイルデータの読み出し要求があるとRAM11を参照し、情報テーブル11Tに連続フラグがセットされておりファイルを構成する各クラスタ19のアドレスが“連続”である場合は、当該ファイルの先頭アドレスに基づいてアクセスアドレスを決定してデータの読み出しを行い、連続フラグがリセットされており各クラスタ19のアドレスが“不連続”である場合は、先頭アドレスに基づくと共に必要に応じてハードディスク8D上のFAT18を参照することでアクセスアドレスを決定してデータの読み出しを行うようにした。
【0036】
即ち、ファイルを構成する各クラスタ19のアドレスが連続している場合、CPU9は,情報テーブル11Tを参照すればFAT18を一々参照せずともアクセスアドレスを容易に決定することができる。従って、CPU9がハードディスク8Dから必要なファイルデータを読み出す時間を大幅に短縮することができる。
【0037】
また、CPU9は、ハードディスク8Dよりルートディレクトリ17の内容を読み出してRAM11に記憶させるので、読み出し対象ファイルの先頭アドレスを得るためにハードディスク8Dにアクセスを行う必要も無くなるので、ファイルデータを読み出す時間を一層短縮することができる。
【0038】
そして、CPU9は、ファイルデータの読み出し要求に応じて情報テーブル11Tを参照した場合に、当該ファイルに関する情報が記憶されていなければ、ハードディスク8Dのルートディレクトリ17,FAT18にアクセスして読み出した内容に基づく情報を情報テーブル11Tに記憶させるので、情報を記憶させるための処理を独立して行う必要が無く、ファイルデータの読み出し要求が発行されたことに伴って情報テーブル11Tを参照した結果に応じて、必要であれば情報を記憶させることができる。
【0039】
更に、本実施例によれば、ナビゲーション装置1の一部を構成するハードディスクユニット8のハードディスク8Dに地図データを記憶させて、ナビゲーションに利用するようにした。即ち、地図データをハードディスク8Dに記憶させた状態で提供する形態を想定すると、ハードディスク8Dはそのドライバのハードウエアと共にハードディスクユニット8としてナビゲーション装置1に内蔵されるので、ユーザにとってはDVD−ROMのような記録媒体を取り扱うことを意識する必要が無くなる。また、大容量のハードディスク8Dに、広域に対応した容量の大きな地図データを一括して記憶させることができ、エリアに応じて記録媒体を入れ替える必要もなくなる。
【0040】
その場合、専用のハードディスク8Dに記憶される地図データファイルのクラスタアドレスは図5(b)に示したように予め連続した状態となり、セクタの欠陥もほとんど無い状態にある。加えて、地図データファイルは、ナビゲーションに利用される状態で部分的な書き換えが頻繁に行われることはないので、クラスタアドレスが連続している状態は恒常的に維持される。従って、本発明を適用すればハードディスク8Dから地図データを極めて高速に読み出すことが可能となる。
【0041】
また、その後、ハードディスク8Dを長時間使用した結果、セクタの一部に欠陥が生じたり、或いは、地図データのバージョンアップが行われ、その一部が削除されて書き替えが行われた結果、地図データファイルのクラスタアドレスが不連続となった場合でも、データの読み出しを従来通りに行うことができる。
【0042】
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
情報テーブル11Tには、ファイル名に対応する連続フラグのみを記憶させても良く、ファイルの開始クラスタ19のアドレスは毎回ルートディレクトリ17から読み出すように構成しても良い。
1つのファイルについて全てのクラスタアドレスが連続している場合に限ること無く、一部のクラスタアドレスが連続している場合に、その部分的な連続状態に関する連続情報を情報テーブル11Tに持たせるようにしても良い。例えばあるアドレスからクラスタ何個分まで連続,というような形式で情報を記憶させておく。そして、CPU9は、情報テーブル11Tを参照した結果、クラスタアドレスが連続である部分については、上記実施例と同様にFAT18を参照することなくアクセスアドレスを決定し、その他の部分については従来通りにFAT18を辿ってファイルデータを読み出すようにすれば良い。斯様に構成した場合でも、ファイルデータの読み出し時間を短縮することができる。
【0043】
ステップS7〜S11の処理を、ステップS1の初期設定において予め行っておいても良い。
ファイルシステム14を含むOS12は、予めROM10に記憶されているものに限ること無く、CD−ROMなどの記録媒体に記憶された状態で提供され、その記録媒体からROM(この場合、例えばEEPROM等の書き替え可能なROMである)10にロードされるものでも良い。
ハードディスクユニットは、車両用ナビゲーション装置1に用いられるものに限ること無く、パーソナルコンピュータ等に接続されて使用されるものであっても良い。従って、ハードディスクに記憶させるファイルデータは地図データに限ること無く、例えば、パーソナルコンピュータ等において扱われ、一般にハードディスクに記憶させるようなファイルデータであれば何でも良い。
連鎖アドレステーブルはFAT,先頭アドレステーブルはルートディレクトリに限ること無く、ハードディスクのフォーマットが異なることでこれらの名称が異なる場合であっても、実質的に同様の機能を有するものであれば適用することができる。
尚、データは、プログラムデータであっても良いことは言うまでも無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を車両用ナビゲーション装置に適用した場合の一実施例であり、ナビECUのCPUが、主にOSのファイルシステムに従って動作する場合の処理内容を示すフローチャート
【図2】車両用ナビゲーション装置の電気的構成を示す機能ブロック図
【図3】ナビECU内部のROMに記憶されているプログラムのイメージを示す図
【図4】RAMに記憶される情報テーブルの一例のイメージを示す図
【図5】ハードディスクの記憶状態のイメージを示す図であり、(a)はルートディレクトリ領域,(b)はFAT領域,(c)はファイル領域の内容を示す図
【図6】従来技術を説明するもので、フォーマットが行われたハードディスクの論理レイアウトの一例を概念的に示す図
【図7】図5相当図
【符号の説明】
1は車両用ナビゲーション装置、6はナビECU(ファイルデータ読み出し装置)、8はハードディスクユニット,8Dはハードディスク、9はCPU(データ読出し手段,コンピュータ)、10はROM(記録媒体)、11はRAM(記憶手段)、11Tは情報テーブル、12はオペレーティングシステム、14はファイルシステム(コンピュータプログラム)、17はルートディレクトリ(先頭アドレステーブル)、18はFAT(連鎖アドレステーブル),19はクラスタ(単位領域)を示す。
Claims (5)
- ファイルが単位領域毎に分割されて記憶されると共に、各ファイルに関する前記単位領域の連鎖を示すアドレスが配置される連鎖アドレステーブルが記憶されているハードディスクに、ファイルデータの読み出し要求に応じてアクセスを行い当該データを読み出すデータ読出し手段を備えるナビゲーション装置において、
前記データ読出し手段が、前記連鎖アドレステーブルの内容に基づいて、少なくともファイル名と、各ファイルをなす複数の単位領域のアドレスが連続しているか否かを示す情報とを含む情報テーブルを生成して記憶するための記憶手段を備え、
前記データ読出し手段は、バッテリ電源が投入されて起動すると、初期設定処理において前記情報テーブルを作成し、ファイルデータの読み出し要求があると前記情報テーブルを参照し、前記ファイルに関する情報が前記アドレスの“連続”を示す場合は、当該ファイルの先頭アドレスに基づいてアクセスアドレスを決定し、前記ファイルに関する情報が前記アドレスの“不連続”を示す場合は、前記先頭アドレスに基づくと共に必要に応じて前記連鎖アドレステーブルを参照することでアクセスアドレスを決定してデータの読み出しを行うことを特徴とするナビゲーション装置。 - ファイルが単位領域毎に分割されて記憶されると共に、各ファイルに関する前記単位領域の連鎖を示すアドレスが配置される連鎖アドレステーブルが記憶されているハードディスクに、ファイルデータの読み出し要求に応じてアクセスを行い当該データを読み出すデータ読出し手段を備えるナビゲーション装置において、
前記データ読出し手段が、前記連鎖アドレステーブルの内容に基づいて、少なくともファイル名と、各ファイルをなす複数の単位領域のアドレスが少なくとも一部について連続している場合はその連続情報とを含む情報テーブルを生成して記憶するための記憶手段を備え、
前記データ読出し手段は、バッテリ電源が投入されて起動すると、初期設定処理において前記情報テーブルを作成し、ファイルデータの読み出し要求があると前記情報テーブルを参照し、前記ファイルのアクセス対象に係る部分について前記連続情報が存在する場合は、当該連続情報に基づいてアクセスアドレスを決定し、前記ファイルのアクセス対象に係る部分について前記連続情報が存在しない場合は、前記連鎖アドレステーブルを参照することでアクセスアドレスを決定してデータの読み出しを行うことを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記ハードディスクには、各ファイルをなす単位領域の先頭アドレスが配置される先頭アドレステーブルが記憶されており、
前記データ読出し手段は、前記先頭アドレステーブルの内容を読み出して前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1または2記載のナビゲーション装置。 - 前記データ読出し手段は、ファイルデータの読み出し要求に応じて前記情報テーブルを参照した場合に、当該ファイルに関する情報が記憶されていなければ、前記ハードディスクのテーブルにアクセスして読み出した内容に基づく情報を前記情報テーブルに記憶させることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のナビゲーション装置。
- 前記ハードディスクに記憶されるファイルデータは、ナビゲーションに利用される地図データであることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のナビゲーション装置。
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