JP4027063B2 - 照明装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてLEDを用いた照明装置に関し、特にそのような照明装置の排熱技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、蛍光灯等に代わる次世代の照明装置として、LED(Light Emitting Diode)を用いた照明装置が注目されている。LED照明装置には、白熱灯や蛍光灯、水銀灯と比較して小型化、長寿命化が期待できる等の利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、LEDは現在のところ発光効率があまり高くないために、供給された電力の多くが熱となる。この自己発熱によってLEDの発光光量が減少する等の特性劣化が発生したり、極端な場合にはLEDそのものが破壊されたりするという問題がある。
【0004】
これを改善するために、LEDを実装する基板の背面にヒートシンクを設けるといった提案もされている。この場合、冷却部材が別途に必要となるだけでなく、冷却部材に伝導した熱を放出するために何らか設備を追加しなければならないが、これでは装置サイズを小型化できるというLED照明装置の利点が損なわれてしまう。
【0005】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであって、冷却板等の追加による装置サイズの拡大を招くことなく、放熱特性の良好な照明装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明にかかる照明装置は、基板上に発光体が実装されてなる照明装置であって、前記基板は、前記発光体を実装された部分を含む領域が、前記発光体が実装されている面側に突出する状態に湾曲され、この湾曲部分の前記発光体が実装されている面とは反対側の面で囲繞される空間が流体を流通させる流路となっていることを特徴とする。
【0007】
このようにすれば、基板上に実装された発光体(LED等)が発生させる熱を、流路を流通する流体に効率よく伝導させて、照明装置から熱を取り去ることができる。また、本発明にかかる照明装置は、放熱板等の冷却部材や放熱板から熱を空気中に逃がすための空間を必要としないので、装置のサイズや重量が不必要に大きくなるのを回避することができる。
【0008】
また、本発明に係る照明装置の前記基板は、塑性変形可能な材質からなっており、塑性変形によって前記発光体が実装されている面側に突出するように成形されていることを特徴とする。このような材質を選べば、基板上にCuパターン等の回路パターンを形成した後に、流路を設けるための成形を行なえるので、予め湾曲させられた基板に回路パターンを形成する場合と比較して、回路パターンの形成が容易となり、製造期間を短縮することができると共に、製造コストを低減できる。
【0009】
また、前記発光体は、発光ダイオード(LED)であることを特徴とする。発光ダイオード以外にもEL(Electro Luminescence)等の発光体を適用することも可能ではあるが、発光ダイオードはそのものが安価であるし、関連する実装技術も発達しているので、このような発光ダイオードを利用することによって照明装置のコストを低減できるという利点がある。
【0010】
更に、前記流体は、略常温であることを特徴とする。ここで、常温とは照明装置周辺の気温をいう。常温の流体を流通させて照明装置を冷却すれば、照明装置の温度が常温を下回ることがないので、周辺大気と接触のある箇所で結露を生じて、装置が傷んだり故障したりするのを回避できる。また、このような結露が飛散して、装置周辺が汚損されることも防止できる。
【0011】
また、前記流体は、空気であることを特徴とする。このようにすれば、特殊な流体を用いることによりコストの発生や、そのような流体が照明装置外に漏れ出すことによる環境への悪影響の発生、或いは漏れ出した分の流体を補給するためのメンテナンスの手間やコストの発生といった問題をすべて回避することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る照明装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
[1] 全体構成
本実施の形態に係る照明装置の全体構成について図1を参照しながら説明する。図1は、照明装置を俯瞰した外観斜視図である。照明装置1は、LED実装基板2と排気装置3とから成っている。また、LED実装基板2は台状の隆起部21と平坦部22とから成っており、LED実装基板2の隆起部21にはLEDが多数実装されている。
【0013】
図2は、隆起部21の横断面A−Aにおける断面を示した断面斜視図である。LED実装基板2は、ガラスエポキシ(ガラス繊維強化プラスチック)製のフレキシブル基板24上にCuパターン23を形成した構成となっており、平坦部22に対する隆起部21の高さhはフレキシブル基板24の厚さの1/2以上としている。また、隆起部21上にはSMD(Surface Mounted Device:表面実装)型のLED25が実装されている。以下、LED実装基板2のLEDが実装されている面を上面といい、反対側の面を下面という。
【0014】
さて、隆起部21はLED実装基板2の上面側に突出しており、従って、下面側から見ると溝状になっている。図3はLED実装基板2を下面側から俯瞰した外観斜視図である。図3において、網掛けを施した部分は平坦部22であり、この平坦部22に接着剤が塗布され、LED実装基板2が壁面や天井等に貼付される。また、隆起部21は、網掛けされていない溝状の部分である。
【0015】
LED実装基板2は、隆起部21と平坦部22とは壁面からの高さが異なるので、壁面に貼付されると、隆起部21と壁面との間に空隙が残される。また、隆起部21の両端部211、212は開口部として残され、更に端部211には、図1に示したような排気装置3が接続される。排気装置3は、隆起部21と壁面との間の空隙を流路として、流路中の空気を吸引、排気する。この空気を媒体として、LEDが発生させる熱が取り去られる。
【0016】
排気装置3は、LED実装基板2と接続して空気を吸引するための吸気口を有し、また、LED実装基板2に電力供給するための2つの端子(一方はグランド。)を備えている。内部には、小型モータにより駆動される小型のファンが設置され、排気装置3の上面に設けられた排気口32から空気を排出する。なお、排気口32には、これを覆うようにフィルタが設置されており、異物の侵入を防止する。
【0017】
排気装置3の横面には外部から電力供給を受けるために、プラグ付きの電力線31が引き出されている。排気装置3は、電力線31を介して商用電源から交流電力の供給を受けて、これを不図示のAD変換器により定格電圧の直流電力に変換する。この直流電力は前記小型モータを駆動し、かつLED実装基板2に供給されてLEDを点灯させる。
【0018】
排気装置3が空気の吸引排気を開始すると、流路中の空気が吸引され減圧された結果、端部212から新たに常温の空気が吸入され、流路を通過して排気装置3の排気口32から排出される。従って、上面に実装されたLEDの発熱により昇温された隆起部21が流路を通過する空気により冷却されるので、LEDを含むLED実装基板2が冷却される。
【0019】
図4は、流路を通過する空気の流れを示した図である。図4に示すように流路は梯子形となっており、端部212から流入した空気は梯子の横木にあたる部分に分かれた後、端部211に近づくにつれて徐々に合流して、最終的に排気装置3に吸引される。
[2] 製造方法
次に、LED実装基板2の製造方法について説明する。尚、排出装置3の製造方法については公知のため割愛する。
【0020】
LED実装基板2の製造するにあたっては、先ず、隆起部21の形状に合わせて金型を作成する。これを並行して、Cuパターン23を形成したフレキシブル基板を作成する。そして、前記金型を用いてフレキシブル基板24をプレスすると、フレキシブル基板24が塑性変形して、隆起部21が形作られる。図5は、金型にてフレキシブル基板24をプレスする直前の様子を示した図である。
【0021】
雌型41には隆起部21の形状に応じた凹部が形成されており、また、雄型42には、やはり隆起部21の形状に応じた凸部が形成されている。そうして、Cuパターン23が形成された上面を雌型41に対向させ、また、フレキシブル基板24側、すなわち下面を雄型42に対向させた状態で、フレキシブル基板24がプレスされる。
【0022】
金型41、42によるプレスによってフレキシブル基板24に隆起部21を形成した後、真空ピンセットによりLEDがCuパターン23上の所定位置に配置され、半田付けにて実装される。SMD型LEDの実装方法は公知であるので、実装方法の詳細については省略する。こうして、製造されたLED実装基板2に排気装置3が取り付けられて、照明装置1が完成する。
【0023】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態にかかる照明装置について、図面を参照しながら説明する。上記第1の実施の形態においては、隆起部21と壁面に挟まれた流路に空気を通過させることにより排熱を図るとしたが、本実施の形態においては、より積極的に冷却ガスを循環させて排熱を図る。冷却ガスとしては、例えば、いわゆる代替フロン(ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC:Hydro Chloro Fluoro Carbon)やハイドロフルオロカーボン(HFC:Hydro Fluoro Carbon))を用いる。
【0024】
[1] 全体構成
図6は、本実施の形態に係る照明装置を俯瞰したの外観斜視図である。図6において、照明装置5は、LED実装基板7と排熱装置6とから成っており、更にLED実装基板7は台状の隆起部71と平坦部72とから成っている。LED実装基板7の隆起部71にはLEDが多数実装されている。
【0025】
図7は、隆起部71の横断面B−Bにおける断面を示した断面斜視図である。LED実装基板7は、上記LED実装基板2に対して、更に基板保護層75と冷却ガス密閉層76とを付け加えた構成となっている。基板保護層75は、フレキシブル基板74が冷却ガスに曝されて劣化したり、或いはフレキシブル基板を透過して冷却ガスが漏れ出たりするのを防止するための保護層である。
【0026】
また、冷却ガス密閉層76は、照明装置5を取り付ける壁面側に冷却ガスが漏れ出るのを防止するための密閉層である。基板保護層75と冷却ガス密閉層76との間の隆起部71に対応する位置には冷却ガスの流路が設けられており、冷却ガスは当該流路を通過する。また、基板保護層75と冷却ガス密閉層76とは、これらの接触部分において接着されている。
【0027】
排熱装置6は、LED実装基板7と接続して前記の流路に冷却ガスを循環させる。排熱装置6はLED実装基板7の開口部711に接続されて、開口部711から冷却ガスを流路に送り込む。また、開口部712と排熱装置6とは送気管路63にて結ばれており、LED実装基板7の流路を通過する途中で熱せられた冷却ガスは送気管路63を経由して排熱装置6に還流する。
【0028】
排熱装置6は、その内部に熱交換器(不図示)を備えており、当該熱交換器を用いて冷却ガスを冷却する。この冷却プロセスの途上で冷却ガスから熱エネルギーを受け取った空気は、排熱装置6が備えているファンによって排気口62から排気される。なお、排気口62はフィルタに覆われており、また、排熱装置6は電力線61を介して商用電源から電力の供給を受ける。
【0029】
排熱装置6にて冷却されて所定温度とされた冷却ガスは、再び開口部711からLED実装基板7の流路に送り込まれる。図8は、流路を通過する冷却ガスの流れを示した図である。排熱装置6により端部711から送り込まれた冷却ガスは各流路に流入した後、端部712に近づくにつれて徐々に合流し、送気管路63を経由して、最終的に排熱装置6に吸引される。
【0030】
[2] 製造方法
次に、LED実装基板7の製造方法について説明する。尚、排熱装置6の製造方法については公知のため割愛する。
LED実装基板7は、前記のLED実装基板2と同様にして、フレキシブル基板にパターニングされ、金型により塑性変形され、更にLEDを実装された後、基板保護層75と冷却ガス密閉層76が形成される。すなわち、フレキシブル基板の下面にゴム塗料を塗布してゴム皮膜を形成し、これを基板保護層75とする。
【0031】
また、LED実装基板7の形状に合わせた形状のゴムシートを作成、前記基板保護層75の平坦部72に対応する部分に接着剤を塗布して、前記ゴムシートを接着、固定し、これを冷却ガス密閉層76とする。尚、LED実装基板7の周縁部においては、基板保護層75と冷却ガス密閉層76とが冷却ガスの漏れがないように確実に接着されなければならない。
【0032】
一方、周縁部以外の部分における接着は、必ずしも厳密である必要はなく、少なくとも隆起部71の下面側を冷却ガスが通過するようになっていればよい。このようにすれば、冷却ガスによってLEDが放出する熱を去り、本発明の目的を達成することができるからである。
(第3の実施の形態)
上記の他に、所定の温度に調整された液体を用いてLEDを冷却するとしても良い。本実施の形態に係るLED実装基板の構成並びに製造方法は、上記第2の実施の形態に係るLED実装基板と同様であるので、ここでは説明を省略する。さて、図9は、本実施の形態に係る照明装置8の概略構成を示した図である。
【0033】
図9において、LED実装基板9に流入する冷却液の量はバルブ100により調整される。バルブ100を通過した冷却液は流路の端部911から流路に流入し、LEDが発した熱を吸収しながら流路中を通過して、端部912から流出する。端部912から流出した冷却液は排液管101を経由して排出される。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(変形例)
(1) 隆起部21等の形状
上記第1から第3の実施の形態においては、例えば図1に示したように、隆起部21等の平面形状を梯子形としたが、隆起部の平面形状は梯子形には限定されず、LEDの配置等に応じて熱吸収効率の良い平面形状とするのが望ましい。隆起部の平面形状を決定するにあたって注意すべきことは、空気や冷却ガス、或いは冷却液等の冷却用流体が満遍なく流れるようにすることである。
【0034】
冷却用流体の流れが悪い箇所ではLEDが発する熱があまり排出されないので、冷却用流体の流量に多少の差があっても、すべての箇所でLEDの放熱に必要な流量が確保されているのが望ましい。
また、上記の実施の形態においては、流路中に冷却用の流体が流入する流入口(端部212等)を1箇所とし、また、流路から冷却用の流体が流出する流出口(端部211等)も1箇所としたが、これらはいずれも1箇所以上あれば良く、隆起部の平面形状に合わせてLEDから発生する熱を排熱するのに必要な流量が確保できるように設けると好適である。
【0035】
なお、LEDを取り付ける都合上、隆起部21等におけるLED実装部分は平坦であるのが望ましい。LED実装部分が極端に湾曲しているとLEDが取り付けられなかったり、取り付けるのが難しくなって製造上不適当となったりするためである。
(2) LEDのタイプ
上記実施の形態においては、表面実装型のLEDを用いるとしたが、ベアチップをワイヤボンドで実装しても良い。表面実装型のLEDはベアチップをパッケージに封入したものであり、当然のことながら、ベアチップを用いた方がより高密度に実装することができる。高密度に実装すればそれだけ単位面積あたりの発熱量が増加するが、そのような場合にも上記のようにすれば発熱による不具合を回避することができる。
【0036】
また、表面実装型のLEDやワイヤボンド実装のベアチップに代えて、ベアチップをフリップチップ実装しても良い。フリップチップ実装は、ワイヤボンドによる実装と異なって、Alワイヤ等によるワイヤ接続が不要であり、その意味で堅牢である。また、ワイヤ高さを考慮する必要がないという利点もあり、ベアチップ等と同様に本発明を実施することができる。
【0037】
(3) LED実装基板上面の加工
上記の実施の形態においては特に言及しなかったが、LED実装基板2の上面において、LED以外の部分に、例えば白色の塗料を塗布して前面への光量を増加させるとしても良い。また、同様にLED実装基板の上面を塗装することにより保護層を形成し、Cuパターン等を腐食や導電体の接触による電気的な短絡等から保護するとしても良い。
【0038】
(4) フレキシブル基板の素材
上記の実施の形態においては、LED実装基板を構成するフレキシブル基板の素材としてガラスエポキシを用いるとしたが、ガラスエポキシに代えて、ポリイミド樹脂(Poly Imide resin)を使用するとしても良い。また、これら以外の素材を用いても本発明を実施することができる。
【0039】
(5) 冷却液
上記第3の実施の形態における冷却液としては、例えば水が挙げられる。すなわち、地下水を汲み上げてバルブ100を介してLED実装基板9にこれを供給し、LED実装基板9を冷却するとしても良い。この場合、排液管101から排出された水は、特に汚染もされていないので、そのまま土壌に吸収させても構わない。
【0040】
また、水以外の冷却液を使用する場合、熱容量の大きい液体を使用するのが望ましい。また、この場合には、冷却液を照明装置の外部には排出せず、上記第2の実施の形態において説明した冷却ガスのように、LED実装基板と排熱装置の間で循環させるとするのが好ましい。冷却液を外部に排出しないことにより、周囲の環境に不要な物質を付加しなくて済む。
【0041】
更に、冷却液の液温は周囲の雰囲気の温度に近い温度であることが望ましい。液温があまりに低いとLED実装基板の表面に結露が生じて、回路の短絡や基板の腐食を招いて照明装置を故障させたる可能性があるからである。また、結露の結果、カビ等が発生すれば、カビ臭い匂いがして不愉快に感ぜられたり、アレルギー症状を惹起するといった不衛生な状態を発生させたりするので、これらを防止する意味でも冷却液の液温は周囲の大気温に近い温度であることが望ましい。
【0042】
(6) 基板保護層と冷却ガス密閉層
上記第2の実施の形態においては、基板保護層75と冷却ガス密閉層76とはいずれもゴム素材であるとしたが、これに代えてゴム以外の素材を用いても、冷却ガスや冷却液の漏れ出しを防止することが出来さえすれば良い。ただし、基板保護層と冷却ガス密閉層とを接着剤を塗布して接着する場合には、これらが接着剤によって溶解するなどして損なわれるようなことが無いように適当な組合せを選択しなければならない。
【0043】
また、接着剤を用いて接着するのに代えて、加熱して圧着することにより基板保護層に冷却ガス密閉層を固定するとしても良いし、これら以外の固定方法を用いるとしても、本発明を実施して上に述べたような効果を得ることができることには変わりない。
(7) 発光体
上記の実施の形態においては、照明装置1等が発光体としてLEDを備えている場合について説明したが、LED以外の発光体であっても、発光体が実装された基板(上記ではLED実装基板)を介して冷却ガス等の流体に熱を伝導させることができさえすれば、発光体が放出する熱を前記の流体によって排熱して、本発明の効果を得ることができる。
【0044】
また、LEDの発光色についても、相異なる発光色のLEDを複数種類組み合わせて用いるとしても良い。本発明は、LEDの種類や、実装されたLEDの種類の多寡に関わらず、効果を発揮することができる。
(8) 流路
上記実施の形態においては、フレキシブル基板24と壁面とに挟まれた空隙部分を流路として空気を流通させる場合や、基板保護層75と冷却ガス密閉層76とに挟まれた空隙部分を流路として冷却ガスや冷却液を流通させる場合について説明したが、これに代えて次のようにするとしても良い。
【0045】
すなわち、空隙部に管路を通して、当該管路内に冷却ガス等を流通させるとしても良い。管路の素材はビニル等を用いることができるが、内部を通過する流体によって劣化し難い素材とするのが望ましい。図10は、空隙部に管路を通した場合の断面を示した図であって、図2や図7に相当する図である。図10のように、管路は隆起部に沿って敷設されている。
【0046】
当該管路は、LED実装基板に接着等により固定されていてもよいし、単に壁面と隆起部の間に挟み込まれているとしても良い。また、LEDが発する熱が管路内を流通する流体に十分に伝導するように、管路とLED実装基板との接触面積が大きくなるように設置されるべきである。
また、上記においては、空気などの流体によって運搬された熱は最終的に捨てられるとしたが、これを集めて再利用するとしても良い。特に、照明装置が大規模である場合には再利用する際の効率が高くなる。例えば、屋外広告灯等は夜間のみ点灯されるのが通常であり、昼間に比べて気温が低いことが多く、廃棄されるべき熱を運ぶ流体との温度差がより大きくなるので、熱エネルギーを効率よく取り出すことができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、LED実装基板を屈曲させて冷却用の流体を通過させる流路をLEDの直下に設けるので、LEDが発生させる熱を効率よく排出することができる。同じ理由から、放熱板等の冷却部材を必要としないので、冷却機能を向上させることに伴う装置のサイズや重量の拡大を回避することができる。
【0048】
この構成は、屋外広告灯のように、特に大規模なLED照明装置においても、LEDが発する熱を排出するのに有効であり、そのような場合であっても装置重量を不必要に拡大させることがないので、広告灯を取り付ける基体にかかる荷重を軽減し、より大規模な広告塔を実現させることができる。
また、屋内で用いる場合でもLED照明装置を取り付ける壁面や天井にかかる荷重を軽減することができるので、やはりより大規模なLED照明装置の使用が可能となる。これにより、個々のLEDの光量が大きくなくとも、全体として十分な光量を達成することができるので、より安価なLEDを使用できるの照明装置全体としてコストを低減できる。
【0049】
勿論、本発明によって冷却板等を廃すれば、装置のサイズや重量の拡大を回避できるにとどまらず、冷却板等にかかるコストを削減することができるのLED照明装置全体としてコストを低減することができる。これにより、LED照明装置の普及を図り、屋内と屋外とを問わず、また家庭であるか職場であるかを選ぶことなく、照明環境を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る照明装置1を俯瞰した外観斜視図である。
【図2】LED実装基板2の隆起部21近傍について、横断面A−Aにおける断面を示した断面斜視図である。
【図3】LED実装基板2を下面側から俯瞰した外観斜視図である。
【図4】LED実装基板2と壁面とに挟まれた空隙部分である流路を通過する空気の流れを示した図である。
【図5】金型41、42にてフレキシブル基板24をプレス成形する直前の様子を示した図である。
【図6】第2の実施の形態に係る照明装置5を俯瞰したの外観斜視図である。
【図7】LED実装基板5の隆起部71近傍について、横断面B−Bにおける断面を示した断面斜視図である。
【図8】基板保護層75と冷却ガス密閉層76とに挟まれた流路を通過する冷却ガスの流れを示した図である。
【図9】第3の実施の形態に係る照明装置8について概略構成を示した図である。
【図10】空隙部に管路を通した場合のLED実装基板の断面を示した図であって、図2や図7に相当する。
【符号の説明】
1、5、8 照明装置
2、7、9 LED実装基板
3 排気装置
6 排熱装置
21、71 隆起部
22、72 平坦部
23、73 Cuパターン
24、74 フレキシブル基板
31、61 プラグつき電力線
32、62 排気口
41 雌型
42 雄型
63 送気管路
75 基板保護層
76 冷却ガス密閉層
Claims (5)
- 基板上に発光体が実装されてなる照明装置であって、
前記基板は、前記発光体を実装された部分を含む領域が、前記発光体が実装されている面側に突出する状態に湾曲され、
当該湾曲部分において、前記発光体が実装されている面とは反対側の面に当接する基板保護層と、基板保護層の下層に位置する密閉層とで囲繞される空間を構成し、
当該囲繞空間を冷却ガスとなる流体が循環する流路とした
ことを特徴とする照明装置。 - 基板上に発光体が実装されてなる照明装置であって、
前記基板は、前記発光体を実装された部分を含む領域が、
前記発光体が実装されている面側に突出する状態に湾曲され、
当該湾曲部分において前記発光体が実装されている面とは反対側の面と
前記照明装置の被取り付け面とで囲繞される空間を構成し、
当該囲繞空間を冷却ガスとなる流体が循環する流路とした
ことを特徴とする照明装置。 - 流路の途中に熱交換器を備えた排熱装置からなる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。 - 前記基板は、塑性変形可能な材質からなっており、塑性変形によって前記発光体が実装されている面側に突出するように成形されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の照明装置。
- 前記発光体は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の照明装置。
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