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JP4027396B2 - 木材チップを使用した家畜飼育方法 - Google Patents
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Description

本発明は、飼育場で敷き詰めた木材チップの床上で家畜を飼育するための飼育方法に関する。
従来の家畜飼育では、比較的開放的な構造、別言すれば外気に対して隙間の多い畜舎内において比較的多くの家畜を飼育し、多量の家畜の排泄物の処理を大部分敷き藁の交換時に古い敷き藁と共に人手によって排出することで簡略的に行っていた。
従来に家畜飼育場は、畜舎の周囲に常に悪臭が漂うと共に、蝿が大量に発生する等ために、近隣住人の生活環境を悪化させるので、嫌われることがあり、都市ないしその近郊では、飼育場の立地条件が厳しく制約されている。特に、養豚場は、飼料に廃棄食品や残飯を利用することが多いので、腐敗しやすく異臭の発生も顕著であるので、このような問題はなおさら深刻なものとなっていた。従来の飼育法においては、人件費や飼料代が嵩み、飼育されている動物にとっても環境が必ずしも良くなく、ストレスを受けて肉質の低下や産卵数の低下をまねき、また病気にかかり易いことがあった。
本発明は、上記の事情に鑑み、飼育場および飼育動物の管理を容易にして、飼育コストを低減して、家畜のストレスを解消して良質な家畜の出荷を可能にした飼育方法を提供するものである。
本発明は、家畜の排泄物の処理を容易にし、排泄物や飼料からの悪臭の発生及び蝿の発生を防止した飼育方法を提供するものである。
本発明は、家畜排泄物の処理を容易にし、良質な堆肥の出荷や圃場への還元を可能にするものである。本発明は、さらに、家畜の飼育を通じて、木質材料や廃棄木材を有効に処理できる家畜飼育方法を提供するものである。
本発明の家畜飼料方法は、家畜を飼育するために柵で囲んだ飼育場と、飼育場に敷き詰められた木材チップと、家畜を飼育するための飼料と、から成り、木材チップと飼料の少なくとも一方に培養した発酵菌を配合して成るものである。

木材チップを使用するので、飼育場の後管理が容易であり、発酵菌の利用により、飼料や木材チップを発酵させ、糞尿の処理が容易であり、開放環境でも悪臭の防止ないし軽減を実現でき、家畜動物にとっても放牧に近い環境で飼育でき健康管理にも好ましい環境を構成することができる。
本発明の飼育システムは、牛、豚、鶏などの家畜動物を飼育する設備であり、飼育場は、特に、屋外に設けて柵により囲まれて、上記動物を飼育する。本発明においては、飼育場には、地面に直接又は間接に木材チップを敷き詰めて家畜動物の歩行と休息の場所を提供する。飼育場には、木材チップとともに、家畜用の飼料が提供されている。
木材チップは、適当な大きさの木質の破断片ないし切断片を含み、地面に直接又は防水層を敷いてその上に、層状に配設される。木材チップ層は、一例は、粗目木材チップ層と、細目木材チップ層とに分けて配設することもできる。
木材チップは、間伐材、剪定材、抜根材、流木等を粉砕機によって粉砕して調製された微細な又は粗大なチップを含む。木材チップには、製材所の鋸加工の際に排出するおが屑を含んでもよい。木材チップは、発酵菌の効果的な発酵作用を受け、発酵菌が木材チップの減容を促進する。
本発明の方法は、これらの木材チップが、山林などからの伐採材や枯れ木、公園や庭園の樹木や街路樹からの剪定材などを切削されたチップが利用できるので、これら廃棄木材の処理に好適に利用することができる。木造建築を取り壊して発生する廃棄建築木材もチップ化することにより、木材チップ層にして、利用することができる。


飼育場は、地面上に防水層を設けて、その上に木材チップを層状に堆積して造るのが好ましい。防水層には、コンクリート層でもよいが、飼育場からのし尿など排泄物が、地中に浸透して汚染するのを防止できるものが好ましい。このような点から、防水層には、軟質で可撓性があり、破損しにくい樹脂シート、例えば、防水用として利用されているゴム又はプラスチックのシートが利用できる。
防水層の上には、木材チップ層の下に濾過層を設けるのがよく、その上に、木材チップを層状にして積層することができる。濾過層は、液状のし尿を、木材チップ層から分離するもので、簡便には、古畳やカーペット類が利用できる。
さらに、防水層と濾過層との間に、又は、濾過層の内部には、排水用のパイプを配置して、排水を容易にすることができる。濾過層に古畳など層厚みの大きいものを使用する場合には、排水用のパイプは、古畳内部などの濾過槽内に埋設してもよい。
1つの実施形態は、地面上に敷設された防水シート上に複数の排水パイプを内部に埋設した瀘過層、たとえば、古畳と、木材チップ層として、粗いチップを集めた粗目木材チップ層と、細かなチップを集めた細目木材チップ層とを積層する構造が採用できる。
このようにして、本発明の好ましい実施形態は、飼育場が、地面上に敷設された防水層と、該防水層上に配置した通水性の瀘過層とを含み、上記木材チップ層が、該瀘過層上に堆積させた粗目木材チップ層と細目木材チップ層とから成っている。
さらに別の実施形態は、飼育場が、地面に形成されて上記の濾過層及び/又は木材チップ層から集水した液体を集める集水ピットを含むのが好ましい。
さらに、実施形態では、該集水ピット内に溜った液体を吸い上げる排水ポンプとこのポンプに接続されてみず、汚水などの液体を最上層の木材チップ層の上面に上方から散布する配管とを含む散布装置と、を備えているのが好ましい。
一つの例は、集水ピットは、地面に形成されて、排水パイプが集水した液体を集めるもので。該集水ピット内に溜った液体を最上の細目木材チップ層上に上方から散布するポンプと配管とを設けて構成することができる。このような排水設備は、飼育場が屋根のない自然放牧飼育形態でも、30〜80mm/hrにも及ぶ降雨時でも、飼育場の湿潤が防止することができる。集水ピット中の水は、好天時に、ピットから、飼育場に散水することができ、これにより、蒸発させることができる。またピットから適宜液体を汲み上げて発酵菌の量や状態をチェックすることができる。
このシステムで使用する飼料は、飼育すべき動物に適した資料が与えられるが、飼料には、穀物、雑穀や配合飼料などと、牧草類やわら類が与えられ、特に豚の飼育には、従来の養豚場と同様に、残飯、廃棄加工食品、食品加工次の残渣、有機汚泥、生ゴミや家畜排泄物等を含む。

本発明においては、木材チップと飼料とのいずれかに発酵菌を配合しておく。発酵菌は、培養基材に含ませて、木材チップないし飼料に混合又は散布するなどして配合される。発酵菌は、木材チップと飼料の両方に添加することもできる。
木材チップにのみ配合される場合、発酵菌は、チップのセルロースその他の木質繊維やその他の含有炭化水素を発酵させて、水と炭酸ガスを生成し、発熱し、自ら増殖しつつ、木材チップをすこしずつ消費して減量化する。発酵中は、糞尿の分解の促進や異臭成分の発生防止に寄与して、異臭の発生を低減する。さらに、発酵菌は、木材チップ層情に直に置かれている飼料にも転換し、飼料の無臭化を図る。
発酵菌が飼料に添加されていると、発酵菌は、飼料の腐敗を防止し、又は遅らせながら、飼料を発酵させて有用な飼料にする。これらの飼料や水には、発酵菌を添加しておくと、ある種の発酵菌は、家畜の排泄物と共に活性のある発酵菌も排泄されて、チップ層として敷かれている木材チップの堆肥化を促進できる。
木材チップに配合できる発酵菌として入手可能な発酵菌類には、乳酸菌、放線菌、酢酸生成菌、酵母などがある。また、飼料に配合できる発酵菌には、澱粉、蛋白質、などの分解可能な菌類が選ばれ、入手可能な発酵菌には、同様に、乳酸菌、放線菌、酢酸生成菌、酵母などが知られている。飼料にこれら発酵菌を配合して、飼料を木材チップ表面上に直接置かれる場合には、散らばった飼料から発酵菌が木材チップにも移行する。
木材チップには、木造建築の廃棄木材を利用してもよい。建築廃木材は、木造建築物の解体現場から排出された木材であり、重金属含有の防腐剤を塗布した各種木材を含むことあるが、防腐剤の塗布された建設廃材からの木材チップに対しては、ある種の発酵菌は、防腐剤に含有された重金属、例えば、カドミウムやクロムの化合物を増殖過程で摂取して、重金属を無害化する。このような発酵菌として、乳酸菌、放線菌、酢酸生成菌、酵母などが知られている。特に、人体に有害な重金属は、ある種の発酵菌によって増殖のための基質として吸収されて無害化されるので、家畜が、発酵したその種の木材チップを食べても、また堆肥に使用しても、安全である。例えば、カドミウム化合物は、菌により分解されて、カドミウム単体を必須元素にして体内に取り込み、化合物の毒性を消す作用を持っている。発酵菌が飼料にのみ混入された場合でも、飼料に有害成分がある場合には増殖過程で発酵菌に摂取されて有害性が緩和される。
また、家畜に摂取されてからは胃腸内の常在菌を活性化して健康を増進すると共に排泄物の無臭化を図り、更に排泄物が発酵菌と共に木材チップに混入して上述のように木材チップの減量化を促進し、良質な堆肥を造ることができる。
発酵菌は、腐敗菌の生命活動を止める働きを有するので腐敗臭が発生せず、蝿など有害昆虫類を誘引することが少ない。
発酵菌は、生ゴミ、残飯、廃棄食品、食品加工残渣等に予め配合しておき、これらを発酵させると、有用な飼料として利用できるので、飼料コストを節減できる。
発酵菌の木材チップ上に配合して利用すると、排泄物も堆肥化のために木材チップ上に放置しておけるので排泄物処理の人手が省ける。上述のように、腐敗臭が発生せず、蝿などの有害昆虫の減少により、システムの設置場所の環境上の制約の緩和に伴って飼育場所も比較的広くでき、自然放牧に近い飼育形態をとることができるので、家畜のストレスを解消して良質な肉の家畜の出荷や良質な卵の出荷が期待できる。
上記発酵菌は、飼育場の近くの植物や土壌から採取された乳酸菌を培養装置によって培養して利用してもよい。発酵菌培養に際しては、あらかじめ適当な有機物基材を、超微細化装置により、ミクロンレベルの大きさにまで微細化し、培養槽中では細化した有機物粒子と共に、培養すべき菌を、その菌種の増殖条件の下で、培養させるのが好ましい。
超微細化装置には、高速水流中に添加された有機物が、高速水流の衝撃力を受けて、又は、高速水流の速度差による剪断力を受けて、あるいは、高速水流のキャビテーションによる気泡破裂の衝撃力を受けて、有機物を微細化できる装置が好ましく利用できる。そのような装置の一例は、二重筒の中間に循環水路を形成した容器を用いて、高速水流を吐出するノズルを配置して循環水路に高速水流を作り、内筒壁に高速水流を覗くスリットを形成してあり、容器には、高速水流の一部を排出する配管を設けて成るものである。内筒内から有機物を含むスラリーを上記のスリットを介して高速水流に直角に供給して、その高速水流による剪断力によって、有機物粒子を破壊して微細化し、高速水流の一部を排出配管から排出して、微細化した有機物粒子を取り出すことがでる。
培養用の有機物にも、上述の飼料として利用される生ゴミや残飯、廃棄加工食品、食品加工物残渣、有機汚泥が利用でき、木材チップなどを利用することができる。
これらの有機物やチップは、粗破砕されたあと、上記の微粒化装置により微粒子化され、培養槽では、これらの微細化された有機物粒子を含むスラリーを供給して、上述のように特定の増殖条件で発酵菌を増殖させる。
培養過程では、特定の発酵菌類に対して、雑菌類の繁殖を抑えるように、培養条件で増殖させる。培養槽で培養した発酵菌と有機物粒子とを含むスラリーは、発酵基材として、飼料、木材チップ、あるいは飼育場にすでに敷き詰めた木材チップ層に適宜配合される。配合は、適当な散水装置や配管を用いて、スラリーを散布するのがよい。このようにして、本発明の飼育方法は、発酵菌を木材チップ、飼料に、適宜散布することができる。


時には、発酵菌を含むスラリーと木材チップとを混合して、発酵菌混合チップを湿潤ないし乾燥状態で飼育場に適当に敷設して、木材チップ層に成層することもできる。好ましくは、上記の発酵菌混合チップを発酵基材として、適当な湿度で常時保管しておき、配合時には、別途準備した多量の木材チップに発酵菌混合チップを混合して飼育場に敷設することもできる。あるいは、発酵菌混合チップを発酵基材は、すでに敷設された木材チップ層の上にばら撒いてもよい。
さらに、発酵菌には、上記乳酸菌などの発酵菌と共生関係にある光合成菌を含むのが好ましく、光合成菌は、上記の発酵菌の活性を高め増殖を促進する働きがある。光合成菌には、アミノ酸やミネラルやビタミン等の優れた栄養分に富んでいて菌体自身が有機肥料としても有用であり、また腐敗時に硫酸還元菌が発生させる硫化水素を栄養源として積極的に利用するだけでなく、有毒アミンであるプトレシンやカタベリン、また発癌催奇性のジメチルニトロサミンも好んで基質として利用して分解除去する。さらに、光合成菌は、緑農地に還元すると作物の根が嫌う有害物質を分解除去し、根の呼吸や栄養代謝系を守り、窒素固定も行って作物の増収をもたらす働きをするばかりでなく、上述のように栄養分に富んでいて土壌中の放線菌が好んで基質として使用することから放線菌の増殖も促進する。増殖された放線菌は、植物病原性の糸状菌を食い殺して更に増殖し、植物病原性の糸状菌による連作障害を防除する働きをする。
このような光合成菌には、紅色非硫黄細菌群(phodospirillaceac科)などが利用され、例えば、ヒガシニホンジーラント社の商品名「ジーラント発酵菌群」として入手可能であり、上記の発酵菌、例えば、乳酸菌や枯草菌による有機物の発酵分解を促進する作用が大きい。
光合成菌は、乳酸菌などの発酵菌の培養過程で予め添加されて、培養速度を高めるようにしてもよいし、また、飼料や木質チップの配合する過程で発酵菌スラリー中に添加して、その混合スラリーを木質チップなどに散布してもよい。また、光合成菌は、飼育場においてすでに発酵菌の基体が配合された木質チップ層の上に、添加するによりしてもよい。
図1には、本発明の実施例として、木材チップを使用した養豚システム1を示すが、この例は、柵11で囲んだ300m程の広さの飼育場10に30頭程の豚40を飼育している。
飼育場は、大量に層状に敷き詰められた木材チップ床17と、複数の個所で木材チップ床17上に直に置いて豚40に与える飼料20を含み、発酵菌30が木材チップ床17と飼料20の両方に混入されている。この飼育場では、豚40の排泄物45も木材チップ床17上に放置され、適宜混合されて、後述のように、発酵菌30によって木材チップ床17と共に発酵させ、良質な堆肥に供給されるのである。
飼育場10は、土地地面を掘り下げて、2.5m程の深さの凹地13とし、周囲に盛り土12を形成している。盛り土12上には柵11を設けている。掘り下げた地面には、防水層として、塩化ビニル耐水シート14を敷いて、そのシート14上に、濾過槽として、古畳を多数敷き並べ、古畳の内部には、多数の集水・排水のパイプ15を埋設してある。瀘過層16上には、約50cmの厚さの粗目木材チップ層17aを敷き、その上に細目木材チップ層17bを敷き並べている。粗目木材チップ層17aと細目木材チップ層17bとは、交互に2層づつ積層して約2m厚さのチップ層17を形成している。
また、樹木類11aが、落葉樹喬木が飼育場近くに、飼育場の南側から西側にかけて日陰用に植設するのがよい。樹木は、適宜飼育場の内部に植設してもよい。
凹地13の底には、この例は、防水コンクリート製の集水ピット18を設け、底部分とチップ床17を貫いて上端で大気開放した筒部分を有して、集水パイプ15が集水した液体を集めるように配置されている。
集水ピット18には、溜った雨水やし尿等の液体をくみ上げる水中ポンプ19aを収容し、このポンプには、最上の細目木材チップ層17b上に上方から散布すると散布配管19b接続している。散布された液体により、チップ層は湿潤状態を保持でき、一部は蒸発しながら、残部が水分を付与して、発酵菌によるチップの発酵を維持し、時には、促進することができる。
この例は、粗目のチップを粗目木材チップ層17aには、間伐材と剪定材を粉砕機によって粉砕して製造して、幅ないし径が大よそ0.5〜1.0mmで長さが5〜20mmの程度のとして用いている。また、細目木材チップ層17bには、製材所から排出されたおが屑を用いている。
木材から粗目の又は微細なチップを造るための粉砕機50の一例を、図2に示すが、粉砕機50は、そのケーシング51の上部開口52から投入された木片Wに対して粉砕作業を行うように粉砕作業室53を設け、粉砕作業室53の下方前部に水平軸周りに回転可能に粉砕ロータ54を軸承し、該ロータ54の周囲には、軸線方向及び周囲方向に複数設けた粉砕刃55を配置して、モータMによって伝動装置(図示は省略)を介して矢印R1の方向へロータを回転させるものである。
粉砕作業室側の端部にはシリンダーC1で往復駆動されるプッシャー56aを搭載した強制送り台56を儲けて、プッシャー56aを固定刃57に近接させて、被破砕物を固定はと回転刃の間で粉砕作業を行う。
粉砕作業室53の下部排出口53aには、ロータ54をほぼ半周に渡って取り替え可能に被っているスクリーン58によって粒度選別を行う。スクリーン58を適当な細かい網目に替えることにより、異なる寸法の細チップを生成することができる。
スクリーン58の交換やロータ54の保守のためにケーシング51の前部51aをシリンダーC2で開閉可能にし、シリンダーC3でロックするようにしている。投入された木片Wを上から抑える抑制板59備えている。
飼料については、豚用の飼料22には、家庭や飲食店から出る生ゴミや残飯、食品店から出る期限切れの廃棄食品、各種の食品加工場から出る食品加工残渣、畜産業から出る家畜排泄物等の飼料21aが広く利用される。
これらの飼料は、容器に入れて、又は、木材チップ床層17上に直か置きにして乳酸菌等の発酵菌を大量に投入しておき、豚に与えられる。水21bも容器に入れて乳酸菌等の発酵菌を大量に投入してあり、豚に飲用させる。
豚の繁殖力を高める場合は、適宜クローバーやコンフリー、青刈り大麦、いもづる、イネ科の牧草や野草が与えられる。
木材チップ又は飼料に配合される発酵菌は、木材チップや飼料を有用的に発酵させる細菌や真菌が利用されるが、この例は、発酵菌には、乳酸菌であるラクトバチルスを利用している。
発酵菌は、この例の本養豚システム1では、飼育場10の近くの植物や土壌から採取される乳酸菌が使用され、培養装置によって大量に培養してから利用される。
本養豚システム1に利用される発酵菌の培養装置は、発酵基材の有機物を微細化する微粒化部と、微細化した有機物と共に発酵菌を培養する培養槽と、から構成される。微粒化部60は、好ましくは、高速水流の衝撃力と大きな水流速度差による剪断力と気泡破裂の超音波によって有機物を微粒化するものが好ましく、例えば図3に示すように、中空円筒容器61を天板61aと底板61bと周囲壁61cとから形成し、内部に円筒内壁62aを同心状に設けて外側の環状流路63aと内腔室63bとを形成している。
周囲壁61cの底板61bの近くに水噴出管64の吐出口部64aを接線方向から内部に向けて取り付け、高圧ポンプPから供給される水流によって環状流路63a内に循環する高速水流Fを発生させる。微粒化すべき培養基となる有機物スラリーSを高速水流Fに略直角に衝突させるために、円筒内壁62aに縦長のスロット65aを複数形成すると共にスラリー供給管65を内腔室63bに開口するように天板61aに取り付けて、スラリーSを内腔室63bを経て縦長のスロット65aから環状流路63aへ供給するようにしている。
スロット65aから出た混合領域Aで、スラリーS中の有機物を衝撃による圧縮と、高速水流Fによる剪断とキャビテーションとによって、また高速水流Fと円筒内壁62aの外面や周囲壁61cの内面に沿った付着水との大きな速度差による剪断とによって1〜10μmまで微粒化する。水噴出管64からの水流に気泡を混入する気泡発生器を水噴出管64に付設してもよい。
培養槽には、上記のごとく微粒化され比表面積を増大した有機物を含む高速水流Fの一部分を排出管65から供給され、有機物を培養基材として、雑菌を抑制して特定の菌種の繁殖に優れた培養条件で、菌を培養する。
半径が1mmの球状有機物の比表面積が0.00120m/gにすぎなかったものが、半径が0.0001mmの球状に微細化されているとすると、比表面積は、計算上は12.0m/gと1万倍にも成り、従って、微細化した粒子には、多数の数の発酵菌が表面に付着することができて、培養槽において発酵菌を効率的に大量に培養することができる。有機物としては、上述した食品廃棄物や木材チップを使用する。
培養槽で培養した上記乳酸菌を含むスラリーは、スラリーを基材として発酵菌を含み、適宜ないし定期的に、上記の木材チップ層の上に散布して、飼育場のチップ層に添加される。これにより飼育場の木材チップは、家畜を飼育する環境下で、木材チップ層の温度に依存するが、木材を分解しながら発酵を続けることができる。発酵に持続により、木材層に取り込まれた豚の糞尿は、分解を早めることができ、異臭を発することが少なく、周辺環境の改善に有効である。
木材チップの分解が進むに伴って、木材チップ層が嵩減りをするが、これに伴って、順次、木材チップを補充して、補充の際に又は別個に、上記の発酵基材、例えば発酵菌を含むスラリーを木材チップに混合し、又は、木材チップ層に散布して、発酵菌の補充が行われる。これによって、木材チップ層には上記添加した特定の一種ないしは複数種類の発酵菌が優勢に繁殖支配する領域が形成される。
以上の実施例は、木材チップ使用して豚飼育方法を説明したが、飼料の相違や飼育場の規模差があるだけで、基本的には他の家畜、例えば、牛や鶏の飼育にも適用できる。



本発明の実施例の養豚システムを示す模式的縦断面図である。 本発明の実施例の養豚システムにおいて使用する木材チップの生成に使用される超微細粉砕装置を示す縦断面図である。 本発明の実施例の養豚システムにおける発酵菌の培養に使用される培養装置の有機物の微細化部を示しており、(A)は部分切り欠き横断面図、(B)は部分切り欠き縦断面図である。
符号の説明
1 養豚システム
10 飼育場
11 柵
13 地面(凹地)
14 防水シート
15 排水パイプ
16 瀘過層
17 木材チップ層
17a粗目木材チップ層
17b細目木材チップ層
18 ピット
19aポンプ
19b配管
40 家畜(豚)
50 粉砕機
60 培養装置

Claims (4)

  1. 家畜を飼育するために柵で囲んだ飼育場と、飼育場の地面上に木材チップを敷き詰めて成る木材チップ層と、家畜を飼育するための飼料と、を含み、木材チップ層と飼料の少なくとも一方に培養した発酵菌を配合して成る飼育場で家畜飼育する方法において、
    上記発酵菌は乳酸菌および放線菌を少なくとも含み、予め有機物基材を1〜10μmまで超微細化し、これを培養基材として増殖培養した後、木材チップ層と飼料の少なくとも一方に配合使用することを特徴とする家畜飼育方法。
  2. 乳酸菌が、植物や土壌から採取されて培養装置によって培養して得られた乳酸菌である請求項1記載の方法。
  3. 上記発酵菌が紅色非硫黄細菌群に代表される光合成菌を含む請求項1記載の方法。
  4. 木材チップが、木造建築物の解体により発生する廃棄木材の破砕物を含み、平均幅0.5〜1.0mm、長さ5〜20mmの粗目木材チップとそれよりも小さい細目木材チップとからなる請求項1に記載の方法。
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