JP4028780B2 - 壁パネルの接続構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外壁などの高水密性が必要な壁を複数枚の壁パネルを用いて形成する際に適用される壁パネルの接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複数枚の壁パネルを凹凸嵌合により接続して壁を形成する場合、隣接する壁パネルの嵌合部分の水密性(止水性)を考慮して壁パネルを横張りすることが行なわれている。すなわち、長尺な壁パネルの一方の長手端部に沿って嵌合凸部を設けると共に壁パネルの他方の長手端部に沿って嵌合凹部を設け、長尺方向が略水平になるようにして複数枚の壁パネルを鉛直方向に並べると共に上側に配置される壁パネルの嵌合凹部に下側に配置される壁パネルの嵌合凸部を挿入することによって嵌合凸部と嵌合凹部を嵌合し、鉛直方向に隣接する壁パネルを接続するようにして横張りすることが行なわれている。このようなパネルの接続構造では嵌合された嵌合凸部の先端面と嵌合凹部の底面との間にパッキンを設けることにより水密性を確保しようとしている。
【0003】
一方、最近では上記と同様の長尺な壁パネルをその長尺方向が略鉛直となるように施工する縦張りの要求が増えてきている。すなわち、上記と同様の長尺な壁パネルをその長尺方向が略鉛直となるようにして複数枚の壁パネルを略水平に並べると共に、図4に示すように、壁パネル1の嵌合凹部3にこれと隣接する他の壁パネル1の嵌合凸部2を挿入することによって嵌合凸部2と嵌合凹部3を嵌合し、水平方向に隣接する壁パネル1、1を接続するようにして縦張りする要求が増えている。この場合、嵌合凸部2の先端面と嵌合凹部3の底面との間にパッキン30を介在させることにより、嵌合凸部2と嵌合凹部3の嵌合部分の水密性を確保しようとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、横張り用に用いていた壁パネルを縦張り用に転用しても、嵌合凸部と嵌合凹部との嵌合部分の水密性が充分でなく低いために、壁内(壁パネルの内部や壁の屋内側)に雨水等の水が浸入して漏水する恐れがあった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、漏水を発生しにくくすることができる壁パネルの接続構造を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る壁パネルの接続構造は、壁パネル1の一方の側端部に嵌合凸部2を設けると共に他方の側端部に嵌合凹部3を設けて嵌合凸部2と嵌合凹部3とを嵌合することにより隣接する壁パネル1、1を接続する壁パネルの接続構造において、平板状に形成される中央部26と、中央部26の両端部から表面側に向かって凸曲するように延設された断面略U字状の凸部7と、各凸部7の端部から平板状に延設された側部27と、各側部27の端部から表面側に向かって突出するように延設された断面略三角形の水密片6とで第一パッキン4を形成し、第一パッキン4の中央部26を嵌合凸部2の先端面2cを覆うように位置させると共に第一パッキン4の各側部27を嵌合凸部2の屋外側の側面2aと屋内側の側面2bにそれぞれ密着させ、第一パッキン4の凸部7を嵌合凸部2の先端面2cと側面2a、2bの間の角部の外面を覆うように位置させることによって、嵌合凸部2の先端面2cと屋内外側の側面2a、2bに第一パッキン4を貼着すると共に嵌合凸部2の屋内外側の側面2a、2bに水密片6を突設し、嵌合凹部3の底面3dに第二パッキン5を貼着し、第一パッキン4の中央部26及び凸部7を第二パッキン5に圧着すると共に第一パッキン4の側部27及び水密片6を嵌合凹部3の屋内外側の側面3a、3bに圧着することによって、隣接する壁パネル1、1の嵌合凸部2と嵌合凹部3とを嵌合して成ることを特徴とするものであり、嵌合凸部2と嵌合凹部3の嵌合部分を第一パッキン4と第二パッキン5の二つのパッキンで止水することができ、嵌合凸部2と嵌合凹部3の嵌合部分が高水密性となって漏水が発生しにくくなるものである。
【0007】
また、嵌合凸部2の第一パッキン4の屋外側の側面部分に断面略三角形の水密片6を突設し、水密片6を嵌合凹部3の屋外側の側面3aに圧着して成ることを特徴とするものであり、水密片6により嵌合凹部3の屋外側の側面3aと第一パッキン4との間に隙間が生じにくくなり、さらに水密性が向上して漏水が発生しにくくなるものである。
【0008】
また、嵌合凸部2の第一パッキン4に断面略U字状の凸部7を設け、凸部7を第二パッキンに圧着して成ることを特徴とするものであり、凸部7により第一パッキン4と第二パッキン5との間に隙間が生じにくくなり、さらに水密性が高くなって漏水が発生しにくくなるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
図3に示すように、壁パネル1は長さ5〜10m程度の長尺な平板状に形成されるものであって、対向配置される二枚の金属板20、21の間に芯材23を充填して形成されるサンドイッチパネル等を用いることができる。金属板20、21としては、例えば、鉄板、鋼板(SS41、SS400、SUS304等)、アルミニウム板、着色亜鉛めっき鋼板、着色合金めっき鋼板、フッ素樹脂フィルムラミネート鋼板、ステンレス鋼板などを用いることができる。また、芯材23としてはロックウール、グラスウール、ウレタンフォーム、フェノールフォームなどの断熱性を有するものを用いることができる。
【0011】
上記の壁パネル1には、一方の側端部(長手端部)に沿って嵌合凸部2が全長に亘って設けられていると共に他方の側端部に沿って嵌合凹部3が全長に亘って設けられている。嵌合凸部2は金属板20、21の一方の側端部を壁パネル1の内部側に折り曲げて形成される凸側折曲部24と、対向する凸側折曲部24の間に充填された芯材23とで形成されるものである。また、金属板20、21の他方の側端部を壁パネル1の内部側に折り曲げて凹側折曲部25を形成し、対向する凹側折曲部25の間の空間が断面略コ字状の嵌合凹部3として形成されている。嵌合凹部3の底面は対向する凹側折曲部25の間の空間に露出する芯材23の端面で形成されている。
【0012】
第一パッキン4はエチレンプロピレンゴム(EPDM)などの耐候性が良好で大きい弾性の合成ゴムで長尺に形成されている。図2に示すように第一パッキン4の断面形状は線対称であって、平板状に形成される中央部26と、中央部26の両端部から表面側に向かって凸曲するように延設された断面略U字状の凸部7と、各凸部7の端部から平板状に延設された側部27と、各側部27の端部から表面側に向かって突出するように延設された断面略三角形の水密片6とから構成されている。また、第一パッキン4の厚みは例えば1〜3mmに形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0013】
第二パッキン5は第一パッキン4と同様の材料で長尺な板状に形成されており、その厚みは例えば5〜10mmに形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0014】
そして、上記の壁パネル1を胴縁等の壁下地に取り付けて施工するにあたっては次のようにして行なう。まず、壁パネル1の嵌合凸部2の表面に第一パッキン4を接着材や両面テープ等の粘着材で貼着することによって、壁パネル1の嵌合凸部2の先部の表面に第一パッキン4を設ける。第一パッキン4は嵌合凸部2の長手方向の全長に亘って取り付けられるものであるが、この時、第一パッキン4は嵌合凸部2の先端面2cから嵌合凸部2の屋外側の側面2aと屋内側の側面2bとの両方に亘って貼着するものである。すなわち、第一パッキン4の中央部26は嵌合凸部2の先端面2cを覆うように位置すると共に第一パッキン4の各側部27は嵌合凸部2の屋外側の側面2aと屋内側の側面2bにそれぞれ密着し、さらに、第一パッキン4の凸部7が嵌合凸部2の先端面2cと側面2a、2bの間の角部の外面を覆うように位置するものである。また、第一パッキン4の水密片6は嵌合凸部2の屋外側の側面2aと屋内側の側面2bの略中央部(嵌合凸部2と嵌合凹部3の嵌合方向における略中央部)から突出した状態となる。また、第一パッキン4の凸部7は壁パネル1の側方に向かって突出した状態となる。
【0015】
一方、第二パッキン5は壁パネル1の嵌合凹部3の底面3dに接着材や両面テープ等の粘着材で貼着することによって、壁パネル1の嵌合凹部3の底面3dに第二パッキン5を設ける。第二パッキン5は嵌合凹部3の長手方向の全長に亘って取り付けられるものであるが、この時、第二パッキン5の裏面が嵌合凹部3の底面3dに密着すると共に第二パッキン5の側端面が嵌合凹部3の屋外側の側面3aと屋内側の側面3bに密着するものである。
【0016】
次に、第一パッキン4と第二パッキン5を取り付けた壁パネル1を壁下地の表面側(屋外側)に配置し、ビス等の固定具で壁パネル1を壁下地に固定して取り付ける。この時、壁パネル1はその長手方向が鉛直方向と略平行になるように取り付けられるものである。次に、図1(a)に示すように、第一パッキン4と第二パッキン5を取り付けた他の壁パネル1を上記の壁下地に取り付けた壁パネル1に側方(横)から近づけ、いずれか一方の壁パネル1の嵌合凸部2を他方の壁パネル1の嵌合凹部3に挿入することによって、図1(b)に示すように、隣接する壁パネル1、1の嵌合凸部2と嵌合凹部3とを嵌合する。この時、第一パッキン4を設けた嵌合凸部2の先部が嵌合凹部3に挿入されるものであり、嵌合凸部2の基部は嵌合凹部3に挿入されないものであり、これにより、隣接する壁パネル1、1の間に目地31が形成されるものである。次に、側方から近づけた壁パネル1を壁下地に固定して取り付けることによって、隣接する壁パネル1、1を略水平に並べて接続することができる。この後、上記のような嵌合凸部2と嵌合凹部3の嵌合を順次行ないながら複数枚の壁パネル1を略水平に並べて接続していくことによって、外壁等の壁を形成することができる。
【0017】
本発明では上記のようにして嵌合凸部2と嵌合凹部3の嵌合を行なうと、嵌合凸部2に設けた第一パッキン4の凸部7が嵌合凹部3に設けた第二パッキン5の表面に食い込んで凸部7と第二パッキン5が圧着すると共に、嵌合凸部2に設けた第一パッキン4の屋外側の水密片6が嵌合凹部3の屋外側の側面2aに、嵌合凸部2に設けた第一パッキン4の屋内側の水密片6が嵌合凹部3の屋内側の側面2bにそれぞれ圧着することになり、これにより、嵌合凸部2と嵌合凹部3の嵌合部分を第一パッキン4と第二パッキン5の二つのパッキンで止水することができ、嵌合凸部2と嵌合凹部3の嵌合部分が高水密性となって壁パネル1を縦張りしても漏水が発生しにくくなるものである。
【0018】
しかも、第一パッキン4の水密片6は嵌合凹部3の開口近傍付近において嵌合凹部3の屋外側の側面3aに圧着するので、水密片6より嵌合凹部3の開口近傍付近で水が嵌合凸部2と嵌合凹部3の嵌合部分に浸入するのを防止して嵌合凹部3の深部にまで水が浸入しにくくなるものであり、嵌合凸部2と嵌合凹部3の嵌合部分の水密性がさらに向上して漏水が発生しにくくなるものである。
【0019】
そして、気密箱型式動圧型の水密試験装置を用いて本発明の壁パネルの接続構造の水密試験を行なった結果、台風程度の強風雨を想定した試験条件(脈動圧力の平均値:740〜2940Pa、脈動周期:2秒、脈動波形:近似正弦波、脈動保持時間:10分間、噴霧水量:4リットル/m2・分)であっても、壁パネル1の内部や壁パネル1の屋内側に水が浸入することがなく、漏水が発生しなかった。
【0021】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1の発明は、壁パネルの一方の側端部に嵌合凸部を設けると共に壁パネルの他方の側端部に嵌合凹部を設け、隣接する壁パネルの嵌合凸部と嵌合凹部とを嵌合することにより接続する壁パネルの接続構造において、平板状に形成される中央部と、中央部の両端部から表面側に向かって凸曲するように延設された断面略U字状の凸部と、各凸部の端部から平板状に延設された側部と、各側部の端部から表面側に向かって突出するように延設された断面略三角形の水密片とで第一パッキンを形成し、第一パッキンの中央部を嵌合凸部の先端面を覆うように位置させると共に第一パッキンの各側部を嵌合凸部の屋外側の側面と屋内側の側面にそれぞれ密着させ、第一パッキンの凸部を嵌合凸部の先端面と側面の間の角部の外面を覆うように位置させることによって、嵌合凸部の先端面と屋内外側の側面にわたって第一パッキンを貼着すると共に嵌合凸部の屋内外側の側面に水密片を突設し、嵌合凹部の底面に第二パッキンを貼着し、第一パッキンの中央部及び凸部を第二パッキンに圧着すると共に第一パッキンの側部及び水密片を嵌合凹部の屋内外側の側面に圧着することによって、隣接する壁パネルの嵌合凸部と嵌合凹部とを嵌合して成ることを特徴とするものであり、嵌合凸部と嵌合凹部の嵌合部分を第一パッキンと第二パッキンの二つのパッキンで止水することができ、嵌合凸部と嵌合凹部の嵌合部分が高水密性となって漏水が発生しにくくなるものである。
【0022】
また、第一パッキンの嵌合凸部の屋外側の側面に貼着された部分に断面略三角形の水密片を突設し、水密片を嵌合凹部の屋外側の側面に圧着して成ることを特徴とするものであり、水密片により嵌合凹部の屋外側の側面と第一パッキンとの間に隙間が生じにくくなり、さらに水密性が向上して漏水が発生しにくくなるものである。
【0023】
また、第一パッキンに断面略U字状の凸部を設け、凸部を第二パッキンに圧着して成ることを特徴とするものであり、凸部により第一パッキンと第二パッキンとの間に隙間が生じにくくなり、さらに水密性が高くなって漏水が発生しにくくなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、(a)(b)は横断面図である。
【図2】同上の第一パッキンを示す斜視図である。
【図3】同上の壁パネルを示す斜視図である。
【図4】従来例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 壁パネル
2 嵌合凸部
3 嵌合凹部
4 第一パッキン
5 第二パッキン
6 水密片
7 凸部
2a 側面
2b 側面
2c 先端面
3a 側面
3b 側面
3d 底面
26 中央部
27 側部
Claims (1)
- 壁パネルの一方の側端部に嵌合凸部を設けると共に他方の側端部に嵌合凹部を設けて嵌合凸部と嵌合凹部とを嵌合することにより隣接する壁パネルを接続する壁パネルの接続構造において、平板状に形成される中央部と、中央部の両端部から表面側に向かって凸曲するように延設された断面略U字状の凸部と、各凸部の端部から平板状に延設された側部と、各側部の端部から表面側に向かって突出するように延設された断面略三角形の水密片とで第一パッキンを形成し、第一パッキンの中央部を嵌合凸部の先端面を覆うように位置させると共に第一パッキンの各側部を嵌合凸部の屋外側の側面と屋内側の側面にそれぞれ密着させ、第一パッキンの凸部を嵌合凸部の先端面と側面の間の角部の外面を覆うように位置させることによって、嵌合凸部の先端面と屋内外側の側面にわたって第一パッキンを貼着すると共に嵌合凸部の屋内外側の側面に水密片を突設し、嵌合凹部の底面に第二パッキンを貼着し、第一パッキンの中央部及び凸部を第二パッキンに圧着すると共に第一パッキンの側部及び水密片を嵌合凹部の屋内外側の側面に圧着することによって、隣接する壁パネルの嵌合凸部と嵌合凹部とを嵌合して成ることを特徴とする壁パネルの接続構造。
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