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JP4029277B2 - ドア支持部材の取付構造 - Google Patents
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JP4029277B2 - ドア支持部材の取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ドア支持部材の取付構造に関し、更に詳細には、車両内装部材に設けたエアバッグドアの周囲に隣接するドア周辺部位の裏側にドア支持部材を取付けるに際し、前記ドア周辺部位の裏側に設けた第1取付部と前記ドア支持部材の所要位置に設けた第2取付部とを係合させるよう構成したドア支持部材の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
殆どの乗用車には、衝突事故等による衝撃から乗員を保護するために、運転席エアバッグ装置および助手席エアバッグ装置が標準的に装備されている。前記運転席エアバッグ装置は、一般的にステアリングのホーンパッド部に格納した状態で装備されており、また前記助手席エアバッグ装置は、例えば図7に示す如く、乗員室前方に組付けた車両内装部材としてのインストルメントパネル10の内部に格納した状態で搭載されている。このため、前記インストルメントパネル10を構成するパネル基材12には、エアバッグ装置20の作動により膨張を開始したエアバッグ24の押圧力を受けた際に乗員室側へ開放するエアバッグドア14が、該エアバッグ装置20におけるケース22の開口部に対応した部位に設けられており、このエアバッグドア14が開放した結果としてエアバッグ挿通口が画成される。
【0003】
ここで従前のエアバッグドア14は、前記パネル基材12と別体に形成されて該パネル基材12に組付けられる形態のものが主流とされていたが、近年に至っては図7に例示した如く、前記パネル基材12に一体的に形成されて常には該基材12の一部としてその意匠面を構成する形態のものに移行しつつある。後者のような形態のエアバッグドア14は、該ドア14の外縁ラインに沿って開裂予定線16が形成してあり、前記エアバッグ24の押圧力を受けた際にこの開裂予定線16に沿って破断することで、パネル基材12からの分離および乗員室への開放が許容される。なお、エアバッグドア14の開放態様としては、2枚のドアで構成される両開きタイプ(図7に例示のもの)の他に、1枚のドアからなる片開きタイプ(図示せず)や、4枚のドアで構成される4方開きタイプ(図示せず)等がある。
【0004】
ここで、エアバッグドア14を一体的に設けた前記パネル基材12は、一般的にポリプロピレン(PP)等の素材にマイカ等の強化材を添加した比較的硬質な樹脂材料から成形されたものであるから、殊に低温時(零度以下)にエアバッグ24の強烈な押圧力を瞬間的に受けた場合に、その衝撃によりエアバッグドア14および/またはこの周囲に隣接したドア周辺部位18が破損することが危惧される。このため、前記エアバッグドア14の裏側およびドア周辺部位18の裏側には、これらエアバッグドア14やドア周辺部位18の破損防止等を図る目的で、例えば前記エアバッグ装置20に一端側が連結されるドア支持部材30の他端側を取付けるようになっている。
【0005】
このドア支持部材30は、図7および図8に示した剛性を有する金属製のものが好適に使用されており、前記エアバッグ装置20のケース22に一端側が連結されると共に前記ドア周辺部位18の裏側に他端側が取付けられる角筒体状の固定ブラケット32と、この固定ブラケット32の開口内側に設けられて夫々のエアバッグドア14,14の裏側に連結される可動ブラケット34,34とから構成されている(図示の両開きタイプの場合)。前記固定ブラケット32は、前記ケース22に連結される筒体部36と、この筒体部36の端部に一体成形されてドア周辺部位18の裏側に連結される取付枠部38とから形成されている。また各々の可動ブラケット34,34は、夫々のエアバッグドア14,14に対応するもので、前記固定ブラケット32の筒体部36に溶接またはビス着される支持パネル40と、この支持パネル40にヒンジ部44で接合されて対応のエアバッグドア14,14の裏面に取付けられる補強パネル42とから形成されている。
【0006】
ここで、前記固定ブラケット32の取付枠部38および各可動ブラケット34,34の補強パネル42は、ドア周辺部位18およびエアバッグドア14,14の裏側に対し、公知技術である熱カシメ技術を利用した取付構造に基いて連結されるようになっている。具体的には図9および図10(a)に示す如く、ドア周辺部位18の裏側およびエアバッグドア14,14の裏側には、第1取付部として、パネル基材12の成形に際して同時に形成された複数個の基材係合突片50およびドア係合突片54が所要高さに突設されている。またドア支持部材30では、第2取付部として、前記基材係合突片50が対応的に挿通可能な基材係合孔52が固定ブラケット32の取付枠部38に開設されていると共に、前記ドア係合突片54が対応的に挿通可能なドア係合孔56が各可動ブラケット34,34の補強パネル42に開設されている。
【0007】
そして、前記エアバッグドア14,14およびドア周辺部位18の裏側に前記ドア支持部材30を取付ける際には、図10に示す如く、先ず該ドア支持部材30をパネル基材12の裏側に位置決めしたもとで、固定ブラケット32に形成した夫々の基材係合孔52に対して対応の基材係合突片50を挿通させると共に、夫々の可動ブラケット34,34に形成した夫々のドア係合孔56に対して対応のドア係合突片54を挿通させる(図10(a))。そして、カシメ機におけるカシメ工具(成形工具)26(26A,26B,26C,26D)を、前記夫々の基材係合突片50および前記夫々のドア係合突片54に近接させ、基材係合孔52から突出した基材係合突片50の先端突出部分およびドア係合孔56から突出したドア係合突片54の先端突出部分を、夫々のカシメ工具26A,26B,26C,26Dの先端押圧面で加熱しつつ圧潰する(図10(b))。これにより固定ブラケット32は、各基材係合孔52へ対応的に挿通させた各基材係合突片50の先端突出部分が変形した拡幅係着部58により、前記取付枠部38がドア周辺部位18の裏側に係着状態で取付けられ(熱カシメされ)、また各々の可動ブラケット34,34は、各ドア係合孔56へ対応的に挿通させた各ドア係合突片54の先端突出部分が変形した拡幅係着部60により、前記補強パネル42,42が対応のエアバッグドア14,14の裏側に係着状態で取付けられる(熱カシメされる)(図10(c))。
【0008】
従って、各々のエアバッグドア14,14は前記可動ブラケット34の補強パネル42,42で裏側から支持され、ドア周辺部位18は前記固定ブラケット32の取付枠部38で裏側から支持されている。これにより、膨張するエアバッグ24の押圧力が裏側に作用し始めた前記エアバッグドア14の開放前段階には、ドア周辺部位18の浮上が防止されるため、前記開裂予定線16での破断を確実に惹起させ得ると共に、該ドア周辺部位18の浮上によるパネル基材12の変形や、これに起因する該パネル基材12の破損等が防止可能とされる。一方、パネル基材12から破断・分離したエアバッグドア14,14が前記ドア周辺部位18の表側に衝突した開放完了段階には、その衝撃に伴ったこれらエアバッグドア14およびドア周辺部位18の破損が防止可能とされる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前記インストルメントパネル10は、図7および図8から明らかな如く、フロントガラス28の下端近傍から乗員席(図示せず)の前側まで延在するバケット形状を呈している。このため、パネル基材12の裏側に前記ドア支持部材30を取付けるに際しては、殊に固定ブラケット32を取付ける基材係合突片50のうちの乗員席側に位置する基材係合突片50(50A)が、固定ブラケット32の筒体部36よりも奥まった部位に位置するようになる。従って、前記基材係合突片50Aを熱カシメするために固定ブラケット32とパネル基材12との間に画成される空間19へ進入させようとする前記カシメ工具26Dが、パネル基材12の下端縁12a等に干渉してしまう事態が発生していた。このような場合には、前記カシメ工具26Dによる基材係合突片50Aの熱カシメ作業が不可能なため、作業員による手作業によって前記基材係合突片50Aの熱カシメ作業(変形作業)を行なうこととなり、極めて非効率的な作業を伴っていた。
【0010】
なお、取付作業の効率化を優先して、前記基材係合突片50Aの熱カシメを省略した場合には、膨張するエアバッグ24の押圧力が裏側に作用し始めた前記エアバッグドア14の開放前段階においてドア周辺部位18の浮上を規制し得ないので、前記開裂予定線16での確実かつ適切な破断が惹起されず、該エアバッグドア14,14の円滑な開放が阻害されてしまう畏れがある。また、前記ドア周辺部位18が浮上するとパネル基材12が部分的に変形してしまうので、これに起因する該パネル基材12の破損等が発生する畏れもある。
【0011】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を好適に解決するべく提案されたもので、車両内装部材に設けたエアバッグドアおよびドア周辺部位の裏側にドア支持部材を取付けるに際し、第1取付部および第2取付部の一部を後加工無しに係合されるようにすることで、取付作業の効率化および合理化を図り得るようにしたドア支持部材の取付構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決して、所期の目的を達成するため本発明は、車両内装部材に設けたエアバッグドアの周囲に隣接するドア周辺部位の裏側にドア支持部材を取付けるに際し、前記ドア周辺部位の裏側に設けた第1取付部と前記ドア支持部材の所要位置に設けた第2取付部とを係合させるよう構成したドア支持部材の取付構造において、
前記第1取付部を、
前記ドア周辺部位の裏側に突設され、該ドア周辺部位の裏側に前記ドア支持部材をセットした際に、対応の第2取付部の一部をなす係止孔に挿通されてドア支持部材に係止させ得る鉤状突片と、
前記ドア周辺部位の裏側に突設され、該ドア周辺部位の裏側に前記ドア支持部材をセットした後に、対応の第2取付部の一部をなす係着孔に挿通させた際の先端突出部分を変形させることでドア支持部材に係着させ得るリブ状突片とから構成したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るドア補強部材の取付構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、図7〜図10を引用して説明した従来技術の項における既出の部材や部位と同一部材・部位に関しては、同一の符号で指示することとする。
【0014】
図1は、本発明の好適実施例に係るドア支持部材の取付構造を示したインストルメントパネルの概略断面図であり、また図2は図1の部分拡大断面図である。実施例のインストルメントパネル10は、図7に例示のものと基本的には同一で、ポリプロピレン(PP)等の素材にマイカ等の強化材を添加した比較的硬質な樹脂材料からインジェクション成形された前記パネル基材12を主体とする単層タイプとされ、このパネル基材12の所要位置(助手席前方)に開裂予定線16を形成することで前記エアバッグドア14,14が一体的に設けられている。そして、前記パネル基材12の裏側において、前記エアバッグドア14,14の裏側には所定数のドア係合突片54が該ドア14,14に一体的に突設されていると共に、ドア周辺部位18の裏側には、第1取付部とされる所定数の基材係合突片50が該ドア周辺部位18に一体的に突設されている。
【0015】
本実施例の取付構造に実施されるドア支持部材30は、図8および図9等に例示した従来のものがそのまま使用され、前記エアバッグ装置20のケース22に一端側が連結されると共に前記ドア周辺部位18の裏側に他端側が連結される角筒体状の固定ブラケット32と、この固定ブラケット32の開口内側に設けられて夫々のエアバッグドア14,14の裏側に連結される可動ブラケット34,34とから構成されている。そして前記固定ブラケット32は、前記ケース22に連結される筒体部36と、この筒体部36の端部に一体成形されてドア周辺部位18の裏側に連結される取付枠部38とから形成されている。また各々の可動ブラケット34,34は、前記固定ブラケット32の筒体部36内面に溶接またはビス着される支持パネル40と、この支持パネル40にヒンジ部44で接合されて対応のエアバッグドア14,14の裏面に連結される補強パネル42とから形成されている。ここで、各々の可動ブラケット34,34の補強パネル42には、前記夫々のドア係合突片54に対応する所定数のドア係合孔56が穿設されていると共に、固定ブラケット32の取付枠部38には、前記夫々の基材係合突片50に対応する第2取付部とされる所定数の基材係合孔52が穿設されている。
【0016】
そして、本実施例に係るドア支持部材30の取付構造では、前記固定ブラケット32を前記ドア周辺部位18の裏側に取付けるために供される基材係合突片(第1取付部)50および基材係合孔(第2取付部)52の係合態様を、従来とは変更してある。すなわち、ドア周辺部位18の裏側に突設した前記基材係合突片50は、該ドア周辺部位18の裏側に当該ドア支持部材30をセットした際に、対応の基材係合孔52の一部をなす係止孔(係止受部)64に後加工無しで係止させ得る適宜数の係止突片(係止突部)62と、ドア周辺部位18の裏側に当該ドア支持部材30をセットした後に、対応の基材係合孔52の一部をなす係着孔(係着受部)68に適宜の後加工を施すことで係着させ得る適宜数の係着突片(係着突部)66とから構成してある。すなわち固定ブラケット32は、各係止突片62と対応の係止孔64との係止作用および各係着突片66と対応の係着孔68との係着作用により、前記ドア周辺部位18の裏側に取付けられるようになっている。
【0017】
係止突部としての前記係止突片62は、図2および図3に示すように、前記ドア周辺部位18裏側の所要位置に突設した鉤状突片であり、該ドア周辺部位18に接合される基部の長さよりも先端部の長さを大きく設定したもとで、パネル基材12におけるフロントガラス側に向けて突出した係止部62aが形成されている。また係止受部としての前記係止孔64は、ドア支持部材30における前記取付枠部38の所要位置に形成した細長の通孔であり、前記係止突片62の挿通を許容する長さに設定されている。このように構成された各々の係止突片62および係止孔64は、この係止孔64に該係止突片62を対応的に挿通させたもとで(図4(a))、パネル基材12における乗員席側へドア支持部材30を変位させることで、夫々の確実な係止が達成されるようになる(図4(b))。
【0018】
係着突部としての前記係着突片66は、図9および図10に示した従来形態のものと同一形状であって、図2および図3に示すように、前記ドア周辺部位18裏側の所要位置に突設したリブ状突片である。また係着受部としての前記係着孔68は、図9および図10に示した従来形態のものと同一形状であって、ドア支持部材30における前記取付枠部38の所要位置に形成した細長の通孔である。このように構成された各々の係着突片66および係着孔68は、この係着孔68に該係着突片66を対応的に挿通させたもとで(図5(a))、係着孔68から突出した係着突片66の先端突出部分を前記カシメ工具(成形工具)26(26A)で加熱・圧潰して熱カシメすることで、該先端突出部分が変形した拡幅係着部58により夫々の確実な係着が達成されるようになる(図5(b))。
【0019】
ここで実施例に係るドア支持部材の取付構造において、前記係止突片62および対応の係止孔64が設けられる部位は、前記ドア周辺部位18の裏側に前記ドア支持部材30をセットした際に、前記係着突片66を変形させるために使用される前記カシメ工具26Dによる変形作業が非効率的乃至不可能な部位とされている。すなわち、図7および図8を引用して説明した如く、ドア周辺部位18の裏側にセットした固定ブラケット32の筒体部36よりも奥まった部位に位置する前記基材係合突片50Aが、カシメ工具26Dによる変形作業(熱カシメ)が非効率的乃至不可能な部位とされていたので、この基材係合突片50Aが突設されていた部位に前記係止突片62を設けてある。
【0020】
一方、前記各々の可動ブラケット34,34を前記エアバッグドア14,14の裏側に取付けるために供される前記ドア係合突片54およびドア係合孔56は、図9に示した従来態様と同一であって変更点はない。すなわち、各々のドア係合突片54およびドア係合孔56は、このドア係合孔56に該ドア係合突片54を対応的に挿通させたもとで(図5(a))、ドア係合孔56から突出したドア係合突片54の先端突出部分を前記カシメ工具26B,26Cで加熱・圧潰して熱カシメすることで、該先端突出部分が変形した拡幅係着部60により夫々の確実な係着が達成されるようになる(図5(b))。
【0021】
次に、前述のように構成された実施例に係るドア支持部材の取付構造に基いて、前記エアバッグドア14,14およびドア周辺部位18の裏側に前記ドア支持部材30を取付ける手順につき、図4および図5を引用して説明する。実施例の取付構造では、基材係合突片50および基材係合孔52を係合させるに際し、先ず前記各々の係止突片62を前記係止孔64に対応的に係止させ、その後に前記各々の係着突片66を前記係着孔68に対応的に係着させるようになっており、これによって前記ドア周辺部位18の裏側に対する前記固定ブラケット32の確実な取付けが図られる。
【0022】
先ず、パネル基材12に設けたエアバッグドア14,14および該ドア14,14の周囲に隣接したドア周辺部位18の裏側に、ドア支持部材30を適宜の傾斜姿勢で位置決めする(図4(a))。そして、ドア支持部材30の固定ブラケット32に設けた前記基材係合孔52の一部をなす各々の係止孔64を、ドア周辺部位18の裏側に設けた前記基材係合突片50の一部をなす各々の係止突片62に整合させ、各係止突片62を対応の係止孔64へ挿通させる。
【0023】
次いで、傾斜姿勢とされていたドア支持部材30を、パネル基材12の乗員席側(図の右側方向)へ押込むようにしつつ、エアバッグドア14,14およびドア周辺部位18の裏側へ密着させるようにする(図4(b))。この際に、固定ブラケット32に設けた前記基材係合孔52の一部をなす各々の係着孔68に対し、ドア周辺部位18の裏側に設けた前記基材係合突片50の一部をなす各々の係着突片66が対応的に挿通するようになる。一方、各々の可動ブラケット34,34では、補強パネル42に設けた前記各々のドア係合孔56に対し、エアバッグドア14,14の裏側に設けた前記各々のドア係合突片54が対応的に挿通するようになる。
【0024】
これにより、エアバッグドア14,14およびドア周辺部位18の裏側に対し、ドア支持部材30の可動ブラケット34,34および固定ブラケット32が夫々仮セットされる。このとき、前記各係止孔64に対して各係止突片62が対応的に係止された状態となり、固定ブラケット32の取付枠部38における乗員席側は既にドア周辺部位18の裏側に固定される。
【0025】
エアバッグドア14,14およびドア周辺部位18の裏側に対するドア支持部材30の仮セットが完了したら、基材係合孔52における係着孔68から突出した基材係合突片50における各々の係着突片66と、ドア係合孔56から突出した夫々のドア係合突片54に対し、カシメ機のカシメ工具26A,26B,26Cを対応的に近接させ、各係着突片66の先端突出部分および各ドア係合突片54の先端突出部分を加熱・圧潰して変形させつつ熱カシメする(図5(a))。これにより各々の係着突片66では、先端突出部分が変形して形成された拡幅係着部58により対応の係着孔68との確実な係着が達成され、また各々のドア係合突片54では、先端突出部分が変形して形成された拡幅係着部60により対応のドア係合孔56との確実な係着が達成される(図5(b))。
【0026】
このように実施例に係るドア支持部材の取付構造では、基材係合突片50の一部をなす各係止突片62と各係止孔64との係止作用および該基材係合突片50の一部をなす各係着突片66と係着孔68との係着作用に基き、ドア周辺部位18の裏側に対して固定ブラケット32が好適に取付けられる。また、各ドア係合突片54と各ドア係合孔56との係着作用に基き、エアバッグドア14,14の裏側に対応の可動ブラケット34,34が好適に取付けられる。従って、ドア周辺部位18の裏側に固定ブラケット32を取付けるに際しては、基材係合突片50の一部をなす係止突片62は後加工無しに基材係合孔52の一部をなす係止孔64に係止されるので、ドア支持部材30の取付作業の効率化および合理化を図り得る。殊に、前記ドア周辺部位18の裏側に前記ドア支持部材30をセットした際に、前記係着突片66を変形させるために使用するカシメ工具26(26D)による変形作業(熱カシメ)が非効率的乃至不可能な部位に前記係止突片62が設けられているので、ドア支持部材30の取付作業の効率化および合理化を大幅に高め得るようになる。
【0027】
なお、前記基材係合孔52の一部をなす前記各係止孔64は、例えば図6(a)に例示するように、取付枠部38の端縁に開口したスリット態様としてもよい。各係止孔64をこのように形成した場合には、図6(b)に示す如く、パネル基材12に設けたエアバッグドア14,14および該ドア14,14の周囲に隣接したドア周辺部位18の裏側に、ドア支持部材30を適宜の傾斜姿勢で位置決めする際の作業の容易化が期待できる。
【0028】
また、前述した実施例に係るドア支持部材の取付構造では、基材係合突片50の一部をなす係止突片62および基材係合孔52の一部をなす係止孔64を設ける部位を、前記ドア周辺部位18の裏側に前記ドア支持部材30をセットした際に、少なくとも前記カシメ工具26による変形作業(熱カシメ)が非効率的乃至不可能な部位としたが、該カシメ工具26による変形作業が可能な部位に設けた前記係着突片66の一部および前記係着孔68の一部を、係止態様の係止突片62および係止孔64に変更してもよい。例えば、ドア周辺部材18の裏側においてパネル基材12の左右方向に位置する部位(図3)に設けられた係着突片66を、対応の係着孔68に係止するようになる係止突片としてもよい。このように、係止突片62の数を多くした分だけ係着突片66の数が少なくなるので、前記カシメ工具26による該係着突片66のカシメ作業工数が減少し、エアバッグドア14,14およびドア周辺部位18の裏側に対するドア支持部材30の取付作業の大幅な効率化および合理化を図り得るようになる。
【0029】
なお本願が対象とするドア支持部材の取付構造は、インストルメントパネル10に設けたエアバッグドア14,14の裏側に取付けられるドア支持部材に限定されるものではなく、例えばドアトリムに設けたサイドエアバッグ用のエアバッグドア、ピラーガーニッシュやルーフサイドパネルに設けたカーテンエアバッグ用のエアバッグドア等の裏側に取付けられるドア支持部材を所定位置に取付ける際にも応用可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係るドア支持部材の取付構造によれば、第1取付部の一部をなす各鉤状突片と第2取付部の一部をなす各係止との係止作用および該第1取付部の一部をなす各リブ状突片と該第2取付部の一部をなす係着との係着作用に基き、ドア周辺部位の裏側に対してドア支持部材を好適に取付けることが可能である。従って、ドア周辺部位の裏側にドア支持部材を取付けるに際しては、第1取付部の一部をなす鉤状突片は後加工無しに第2取付部の一部をなす係止孔に係止されるので、変形作業工数が減少してドア支持部材の取付作業の効率化および合理化を図り得る有益な効果を奏する。
殊に、前記ドア周辺部位の裏側に前記ドア支持部材をセットした際に、裏側に湾曲する車両内装部材のパネル基材と、ドア支持部材の裏面側に突出した筒体部とにより囲まれた空間に臨む部位に前記鉤状突片を設けるようにすれば、ドア支持部材の取付作業の大幅な効率化および合理化を図り得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に係るドア支持部材の連結構造を示したインストルメントパネルの概略断面図である。
【図2】図1の部分拡大断面図である。
【図3】インストルメントパネルに設けたエアバッグドアおよびドア周辺部位の裏側に、実施例の取付構造に基いてドア支持部材を取付ける状態を示した概略斜視図である。
【図4】エアバッグドアおよびドア周辺部位の裏側にドア支持部材を取付ける過程を示す説明断面図であって、(a)は、ドア支持部材の固定ブラケットに設けた基材係合孔の一部をなす各係止孔に、ドア周辺部位の裏側に設けた基材係合突片の一部をなす各係止突片を対応的に挿通させる状態を示し、(b)は、エアバッグドアおよびドア周辺部位の裏側にドア支持部材をセットすることで、基材係合孔の一部をなす各係着孔に基材係合突片の一部をなす各係着突片が対応的に挿通すると共に、各ドア係合孔に対応のドア係合突片が対応的に挿通した状態を示している。
【図5】エアバッグドアおよびドア周辺部位の裏側にドア支持部材を取付ける過程を示す説明断面図であって、(a)は、各係着突片および各ドア係合突片にカシメ工具を近接させる状態を示し、(b)は、該カシメ工具により各係着突片およびドア係合突片を熱カシメした状態を示している。
【図6】 (a)は、支持枠部の端縁部に開口した別形態の係止孔を設けたドア支持部材を、エアバッグドアおよびドア周辺部位の裏側に取付ける状態を示した概略斜視図であり、(b)は、(a)に図示した別形態の係止孔を設けたドア支持部材を、エアバッグドアおよびドア周辺部位の裏側に取付ける状態を示した概略断面図である。
【図7】従来から実施されているドア支持部材の連結構造を示したインストルメントパネルの概略断面図である。
【図8】エアバッグドアおよびドア周辺部位の裏側にドア支持部材を取付けたインストルメントパネルを、一部破断および一部省略して示した概略斜視図である。
【図9】インストルメントパネルに設けたエアバッグドアおよびドア周辺部位の裏側に、従来の取付構造に基いてドア支持部材を取付ける状態を示した概略斜視図である。
【図10】エアバッグドアおよびドア周辺部位の裏側にドア支持部材を取付ける過程を経時的に示す説明断面図であって、(a)は、基材係合突片およびドア係合突片を基材係合孔およびドア係合孔へ挿通させる状態を示し、(b)は、基材係合孔およびドア係合孔に対応的に挿通した基材係合突片およびドア係合突片に対してカシメ工具を近接させる状態を示し、(c)は、該カシメ工具により各基材係合突片およびドア係合突片を熱カシメした状態を示している。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル(車両内装部材)
11 パネル基材
14 エアバッグドア
18 ドア周辺部位
19 空間
0 ドア支持部材
36 筒体部
50 基材係合突片(第1取付部)
52 基材係合孔(第2取付部)
62 係止突片(鉤状突片)
64 係止
66 係着突片(リブ状突片)
68 係着

Claims (5)

  1. 車両内装部材(10)に設けたエアバッグドア(14,14)の周囲に隣接するドア周辺部位(18)の裏側にドア支持部材(30)を取付けるに際し、前記ドア周辺部位(18)の裏側に設けた第1取付部(50)と前記ドア支持部材(30)の所要位置に設けた第2取付部(52)とを係合させるよう構成したドア支持部材の取付構造において、
    前記第1取付部(50)を、
    前記ドア周辺部位 (18) の裏側に突設され、該ドア周辺部位(18)の裏側に前記ドア支持部材(30)をセットした際に、対応の第2取付部(52)の一部をなす係止(64)に挿通されてドア支持部材 (30) に係止させ得る鉤状突片(62)と、
    前記ドア周辺部位 (18) の裏側に突設され、該ドア周辺部位(18)の裏側に前記ドア支持部材(30)をセットした後に、対応の第2取付部(52)の一部をなす係着(68)に挿通させた際の先端突出部分を変形させることでドア支持部材 (30) に係着させ得るリブ状突片 (66)とから構成した
    ことを特徴とするドア支持部材の取付構造。
  2. 前記鉤状突片(62)は、前記ドア周辺部位(18)の裏側に前記ドア支持部材(30)をセットした際に、裏側に湾曲する前記車両内装部材 (10) のパネル基材 (12) と、前記ドア支持部材 (30) の裏面側に突出した筒体部 (36) とにより囲まれた空間 (19) に臨む部位に設けられる請求項記載のドア支持部材の取付構造。
  3. 前記鉤状突片(62)を前記係止(64)に対応的に挿通してドア支持部材 (30) 係止させてから前記リブ状突片(66)を前記係着(68)に対応的に挿通してドア支持部材 (30) 係着させることで、前記ドア周辺部位(18)の裏側に対する前記ドア支持部材(30)の取付けがなされる請求項1または2記載のドア支持部材の取付構造。
  4. 前記係止孔 (64) は、前記ドア支持部材 (30) に形成した細長の通孔である請求項1〜3の何れか一項に記載のドア支持部材の取付構造。
  5. 前記係止孔 (64) は、前記ドア支持部材 (30) の端縁に開口したスリットである請求項1〜3の何れか一項に記載のドア支持部材の取付構造。
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