JP4030232B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤の遊技領域内に入賞口を複数設け、各入賞口には入賞した遊技球を検出する入賞球検出手段を個々に備えるとともに、遊技制御装置と排出制御装置とが別途構成され、遊技制御装置から送信された遊技価値情報に基づいて排出制御装置が遊技者に遊技価値を排出する遊技機(例えば、パチンコ遊技機)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパチンコ遊技機は、遊技盤面における遊技の進行を制御する遊技制御装置から送信された遊技価値情報に基づいて、別途構成(別途とは、基板が別に構成されているということを意味する)された排出制御装置が球排出装置(例えば、球排出ユニット)を駆動制御することで、遊技者に遊技価値(例えば、賞球排出としての遊技球)を供給していた。すなわち、遊技盤面に形成される遊技領域に遊技球を発射し、この発射球が遊技領域内に設けられた各種入賞口に入賞したことを条件として、遊技者に遊技価値の供給をすべく、排出制御装置に遊技価値情報(例えば、7個賞球や13個賞球などの賞球データ。以下、適宜、賞球データという)を送信して、排出制御装置により遊技者に遊技価値としての所定数の遊技球を供給している。
【0003】
排出制御装置には球排出の前提条件となる情報を検出しているセンサ(例えば、半端センサ、オーバーフローセンサ)からの信号が入力されており、排出制御装置は入力されたセンサ信号によって球排出の前提条件を判断し、賞球データに対応する遊技球を払い出している。
また、特定の入賞口にのみセンサが設けられている遊技盤の場合、入賞口に入賞した遊技球(入賞球:セーフ球)は、この入賞球を1個宛検出するセーフユニットに集合させられ、セーフユニット内に設けられた停留機構により入賞球は一時的に停留されて、この状態における入賞球がセーフセンサによって1個宛検出される。セーフセンサの出力信号は遊技制御装置にて分岐され、排出制御装置にも入力されており、入賞球の有無は遊技制御装置および排出制御装置の両方で把握され、賞球データ送信のタイミング等に利用されている。例えば、セーフセンサにて入賞球が球無しから球有りに変化した際に、遊技制御装置から排出制御装置へ該当する賞球データを送信する。
【0004】
すなわち、遊技制御装置ではセーフセンサからの入賞球信号に基づいて、特定のセンサで検出された入賞球記憶を確認し、入賞球記憶が有る場合は、対応する賞球データ(例えば、7個)を排出制御装置に送信し、また、入賞記憶が無い場合は、設定された賞球データ(例えば、13個)を送信する。次いで、排出制御装置は、送信された賞球データに基づいて遊技球を遊技者に供給(例えば、球排出ユニットを駆動することで供給)するとともに、セーフユニットの停留機構を駆動させて当該賞球排出に関わった入賞球を遊技機外に排出して、入賞球に基づく賞球排出処理を終了する。すなわち、賞球排出が終了すると、該当する入賞球を1個セーフユニットから排出するようになっていた。
なお、排出制御装置における遊技球の排出開始の条件では、以下の情報等を含めている。
(a)賞球データがある。
(b)半端センサが球有り状態である。
(c)オーバーフロー中でない。
(d)球排出装置の排出センサが球有りである。
(e)球排出装置が球の排出中でない。
(f)排出に関わるエラー中でない。
これらの各情報に関するセンサ信号は排出制御装置に入力され、排出制御装置側だけで単独に遊技球の排出開始の条件が判断されている。
【0005】
また、賞球排出を高速化するために、上記のセーフユニットを設けることなく、すなわち、セーフユニットで1個宛検出したことに基づいて遊技制御装置から排出制御装置へ賞球データを送信する方法に代わって、例えば遊技盤面に設けられた各入賞口毎にセンサを設け、これらセンサに遊技球が入賞したことに基づいて、遊技制御装置から排出制御装置に順次賞球データを送信するとともに、入賞した遊技球を上記のごとく一時停留しておくことなく遊技機外に排出する制御を行い、一方、排出制御装置は送信された賞球データを順次記憶していき、この記憶していった賞球データに基づいて排出制御装置により球排出ユニットを駆動して賞球を排出するパチンコ遊技機も既に提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の遊技機にあっては、以下のような問題点があった。
(イ)セーフユニットを設けた従来の遊技機では、賞球あるいは貸球の排出が可能かどうかの判定を排出制御装置で行っていたため、排出制御装置では球排出の前提条件となる情報を検出している各種センサ(例えば、半端センサ、オーバーフローセンサ)からの信号を監視し続けているとともに、取得した検出信号に基づいて監視対象部がどのような状態にあるのかを判断している。したがって、排出制御装置は本来の役割である遊技球の排出に関する処理と、各種センサからの検出信号を取得して監視対象部の状態を判断する処理の両方の処理を並行して行っており、制御プログラムのサイズが大きく、排出制御装置の負担が増加するとともに、処理効率が悪いという問題点があった。
また、排出制御装置は各種センサからの検出信号を取得する処理から球排出装置へ駆動信号を出力する処理までの一連の処理を行っていたため、処理が複雑で、かつ遊技者に対する賞球排出も比較的に遅いものになっていた。例えば、上皿の残り球が少ないときに、大当りが発生した場合、速やかに賞球排出が行われないと、大当り初期にいわゆるパンクするおそれもある。
【0007】
(ロ)また、セーフユニットを設けた従来の遊技機では、セーフユニットにてセーフ球が検出された場合、排出制御装置に対して賞球データを送出し、賞球の排出が完了するとセーフ球を1個排出していた。この場合、例えば何らかの事情により賞球排出されないときには、セーフ球がセーフユニット内に貯まる(停留する)一方であり、予想外のセーフ球の貯まりすぎによりセーフ球流路で球詰まり等が発生するおそれがあった。そのとき、セーフ球流路の球詰まりに対して遊技店の店員による解除作業では手間がかかるし、また遊技者の遊技が中断されてしまい、遊技店の利益が損われてたい。さらに、遊技者は遊技の興趣を削がれるおそれがあり得た。
【0008】
(ハ)各入賞口毎にセンサが設けられているタイプの遊技機では、入賞口に入賞すると、遊技制御装置にて入賞価値(例えば、5個賞球、15個賞球等)に応じた賞球データを順次設定し、排出制御装置に送信するが、そのとき順次設定した賞球データを一時的に遊技制御装置のRAMに記憶しているが、遊技制御装置におけるRAMの電子データの記憶に対するバックアップがなかった。したがって、入賞発生に伴って遊技制御装置で賞球データを設定しても、停電等で賞球排出に関わる情報を失っていた。
一方、停電復帰時に、上記したセーフユニットが設けられたパチンコ遊技機の場合には、入賞した遊技球はセーフユニットの停留装置より上流に停留されているので、その遊技球(入賞球)に基づき賞球は行えるものの、遊技制御装置におけるRAMの賞球データが消去された結果、停留されている入賞球は全て、特定の賞球数(例えば、全て13個賞球になってしまう等)に代わってしまい、遊技者あるいは遊技店に損害を与えてしまうという問題点があった。全て13個賞球になってしまった場合には、遊技店が損害を被る。
また、排出制御装置側の観点から考察すると、排出制御装置には遊技制御装置で設定された賞球データが送信されるが、この賞球データを排出制御装置側のRAMに記憶しても、そのRAMに対する電子データの記憶に対するバックアップがなかった。したがって、同様に入賞発生に伴って遊技制御装置から賞球データを送っても、停電等で賞球排出に関わる情報を失っていた。
【0009】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、排出制御装置の制御を簡素化するとともに、賞球排出を迅速化し、停電時にも遊技価値情報を消失せず、遊技者等に損害を与えない遊技機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、請求項1記載の発明による遊技機は、遊技盤に設けられる各入賞口へ遊技球が入賞することに関連して遊技の進行を管理制御するとともに、各入賞口毎に予め設定された入賞に対応した賞球数情報を記憶している記憶手段と、各入賞口へ遊技球が入賞すると当該入賞記憶を行うとともに記憶手段から予め設定された当該入賞口に対応する賞球数情報を読み出して記憶する揮発性記憶手段とを備えた遊技制御装置と、
貯留タンク側より案内される遊技球を遊技者側へ所要数払い出す球払出手段を備えるとともに、該球払出手段による所要数の遊技球の排出を検出するための球検出手段を備えた球排出機構と、
前記球検出手段からの検出情報が入力され、前記遊技制御装置から送出される賞球数情報に基づいて所要数の遊技球を排出するように前記球払出手段を制御する排出制御装置と、
を備えた遊技機において、
前記揮発性記憶手段をRAMにより構成して当該揮発性記憶手段に対してバックアップ電源を供給可能なバックアップ手段を前記遊技制御装置の外部に設け、
前記貯留タンク側より案内される遊技球を前記球排出機構より上流側で検出する予備球検出手段と、
前記球排出機構より排出される遊技球を遊技者側で受ける受皿のオーバーフロー状態を検出するオーバーフロー検出手段と、
を備えて、前記遊技制御装置に前記予備球検出手段および前記オーバーフロー検出手段からの検出情報を入力する構成とし、
前記遊技制御装置は、
前記予備球検出手段および前記オーバーフロー検出手段からの検出情報を含めて、前記球排出機構より上流側に球があること、受皿がオーバーフロー状態でないこと、球排出機構内の通路が球有りであること、球排出機構が球の排出中でないこと、排出ウエイト中でないこと、球の排出に関わるエラー中でないことの各条件が成立した場合に、前記球排出機構での排出前提条件が成立したと判断するとともに、前記揮発性記憶手段に入賞記憶があるか否かを判断する賞球払出条件判定手段を備え、
該賞球払出条件判定手段により前記排出前提条件の成立が判断され、かつ前記揮発性記憶手段の入賞記憶に基づいて入賞があったことが判断されると、前記揮発性記憶手段に記憶しておいた賞球数情報を読み出して取り出し、この賞球数情報を排出制御装置に対して送信し、
前記排出制御装置は、前記遊技制御装置から賞球数情報を受け取ると、無条件で賞球数情報に対する遊技球を排出させることを特徴とする。
【0011】
請求項1に従属する請求項2記載の遊技機は、前記遊技制御装置は、前記排出制御装置により今回の賞球数情報に対応する1入賞記憶分の賞球の払い出しが終了したことを、前記球検出手段からの検出情報により確認すると、前記揮発性記憶手段に記憶しておいた入賞記憶を消去し、その後に、次の1入賞記憶分の賞球数情報に基づく賞球の払い出し制御に移るために前記揮発性記憶手段に入賞記憶があるか否かを判断することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態をパチンコ遊技機に適用した例について説明する。
A.遊技機の正面構成
図1はパチンコ遊技を行う遊技機301(図2参照)の遊技盤を示す正面図である。図1において、1は遊技盤であり、前面の略円形領域がガイドレール2で囲まれることにより遊技領域3が形成されている。
遊技盤1には、アウト球流入口11、可変表示装置としての特別図柄表示装置12、普通電動役物タイプの始動入賞口13、変動入賞装置14(大入賞口)、普図始動ゲート15、16、複数の一般入賞口17〜22、特図始動記憶表示器23、普通図柄表示装置24、普図始動記憶表示器25、風車と呼ばれる打球方向変換部材26(一部のみ符号付けで他は煩雑になるので略)、多数の障害釘(図示を省略)が設けられている。
【0013】
ここで、遊技盤1に設けられた複数の全ての入賞口(始動入賞口13、変動入賞装置14(大入賞口)、一般入賞口17〜22のことであり、以下説明の都合上、符号をつけないで、単に適宜、入賞口ということがある)については、各入賞口毎に入賞センサ(例えば、近接センサで構成)が配置されている。なお、入賞口に配置とは、入賞口の内部に配置する場合、入賞口の近傍の球通路(例えば、入賞口に接続される直下の球通路)内に配置する場合等を含む意味である。具体的には、始動入賞口13には特図始動センサ172が配置され、変動入賞装置14(大入賞口)にはカウントセンサ173および継続センサ171が配置され、一般入賞口17〜22には入賞センサ175a〜175fが配置されている(図4参照)。上記特図始動センサ172、カウントセンサ173、継続センサ171、入賞センサ175a〜175fは説明の都合上、入賞センサということがある。これらの入賞センサ171、172、173、175a〜175fは入賞口に入賞した遊技球を検出する入賞球検出手段を構成し、これらの入賞口に入賞すると、入賞価値(各入賞口によって予め決定された遊技価値:例えば、5個賞球、15個賞球等の賞球数)に対応する賞球データ(賞球数情報)が遊技制御装置107(後述の図2参照)によって設定され、詳細は後述するが排出前提条件の成立を基に1入賞記憶分だけ排出制御装置106(後述の図2参照)に送信されるようになっている。
【0014】
なお、遊技盤1における遊技領域2は、パチンコ球を用いて遊技を行うものであれば、例えば、いわゆる「第1種」に属するもの、あるいは、図柄表示装置を備えた「第3種」に属するもの、あるいは他の機種等であっても、任意の構成をとり得るが、一例として本実施の形態では「第1種」に属するタイプのものを用いている。
遊技盤1には遊技盤装飾用ケース(ランプケース)31が設けられており、遊技盤装飾用ケース31は遊技盤1の上部から図中右側方にかけて延在するように配置され、樹脂製で所定の色彩が施されている。遊技盤装飾用ケース31には複数の装飾ランプ32が設けられており、装飾ランプはリーチや大当りの際に点滅あるいは点灯して遊技を装飾する。図1では、装飾ランプ32のランプ本体は遊技盤装飾用ケース31の背面側に位置し、ランプカバー(ランプ本体の点灯による光りを透過させるもの)が遊技盤装飾用ケース31の表面に位置している。ランプカバーは円形に形成され、一部のみ符号付けで他は煩雑になるので略している。
【0015】
B.遊技機の裏機構
次に、遊技機301の裏機構について、図面を参照して説明する。
図2は、遊技機301の裏機構を示す図である。図2において、遊技機301における裏機構の主要な部品としては、貯留タンク(上タンク)101、誘導路102、ターミナル基盤(外部端子基盤)103、接続ユニット104、半端センサ224(図4参照)、球排出機構を有する球排出ユニット(球排出装置)105、排出制御装置106、遊技制御装置107、役物中継基盤108、発射ユニット109、カードユニット接続基盤110、電源ユニット111、裏機構盤114の基枠体(裏メカベース)112、音制御装置113、発射制御装置115、表示制御装置116および装飾制御装置117がある。
なお、遊技機301にはカード式球貸機(以下、単に球貸機という)302が併設されている。また、遊技機301の前面枠は木製の機枠303に対して上部蝶番および下部蝶番によって開閉可能に支持されている。
【0016】
ここで、本実施の形態においては、前述したように、遊技盤1に配置された複数の全ての入賞口、すなわち、始動入賞口13、変動入賞装置14(大入賞口)、一般入賞口17〜22の各々に、特図始動センサ172、カウントセンサ173、継続センサ171、入賞センサ175a〜175f(図4参照)が設けられており、これらのセンサ172、173、171、175a〜175fにより検出された球は、従来のような停留機構(いわゆるセーフユニット)により賞球排出のために一時停留されることなく、遊技機外へ排出される。
なお、全入賞口に入賞センサを設ける場合に限らず、例えば同一賞球数の入賞口より入賞した球は、樋により集合させ、その樋にてまとめて入賞センサにより検出するようにしてもよい。
遊技制御装置107、役物中継基盤108および音制御装置113は、この場合遊技盤1の裏側に取り付けられており、また表示制御装置116は、センター役物(特別図柄表示装置12)の後部に配設されている。各制御ユニットの取り付け位置は、図2の態様に当然限られず、例えば、遊技制御装置107が基枠体112に取り付けられる場合も有り得る。
【0017】
基枠体112は、合成樹脂製の一体成型品から形成され、遊技機301の前面枠(図面所定略)の裏側に固定された金属フレーム121に取り付けられている。そして、この基枠体112の上に各種の部品、例えば貯留タンク101、誘導路102、ターミナル基盤103、接続ユニット104、球排出ユニット105、排出制御装置106、発射ユニット109、カードユニット接続基板110、電源供給ユニット111、発射制御装置115、装飾制御装置117などが取り付けられており(例えば、ワンタッチの保持部材によって固定される)、これらの各種部品と基枠体112とを総称する概念として裏機構盤114と称している。
【0018】
金属フレーム121は、矩形状をなし、遊技盤1を着脱可能に収納固定する遊技盤収納部122が形成されている。遊技盤収納部122には図示を省略した複数の遊技盤固定器具が配置され、それらの複数の遊技盤固定器具によって遊技盤1を固定するようになっている。
貯留タンク101は、排出される前の球を予め貯留しておくもので、この貯留タンク101の球数の不足は、補給センサ(図示を省略)によって検出され、不足のときは島設備から球が補給される。貯留タンク101内の球は誘導路102により誘導され、球排出ユニット105によって排出される。
球排出ユニット105は、所定の球排出指令信号(排出制御装置106からの信号)に基づいて貯留タンク101より案内される遊技球を賞球や貸し球として、遊技者側へ所要数排出(ここでの排出には、賞球排出および球貸し排出が含まれる)する機能を有し、貯留タンク101側より案内される遊技球を遊技者側へと所要数排出する機構を備えた球排出機構を備えた球排出装置を構成する。球排出機構は、所要数の遊技球を払い出す球払出手段および球払出手段における所要数の遊技球の排出を検出する球検出手段(後述の賞球排出用の第1排出センサ222および球貸し用の第2排出センサ223)の機能を実現する。なお、球払出手段は賞球排出用の第1排出ソレノイド233、球貸し用の第2排出ソレノイド234を初めとする球排出のために必要とされる球排出ユニット105内の部品により構成される。
【0019】
球排出ユニット105は、2条の球排出通路(図示を省略)を有しており、一方の球排出通路が賞球用の排出を行い、他方の球排出通路が球貸し用の排出を行うようになっている。すなわち、2条の球排出通路を用途によって使い分ける構成になっている。賞球用の排出は、遊技において発生した遊技価値を遊技者に供給することに相当する。
球排出ユニット105の2条の球排出通路には、後述するように(図4参照)、賞球排出用の第1排出センサ222および球貸し用の第2排出センサ223がそれぞれ設けられており、これらのセンサ222、223は所要数の遊技球の排出を検出する球検出手段を構成する。
なお、2条の球排出通路を全て賞球排出、あるいは貸球排出するように、一括して使用するような制御を行ってもよい。この場合、センサ222、223は共に賞球排出用または球貸し用のセンサとして利用される。
【0020】
排出ユニット105より上流側の誘導路102に賞球排出および球貸し排出のための球が有るかどうかは、半端センサ224(予備球検出手段:図4参照)によってそれぞれ検出される。半端センサ224は、2条の各通路(すなわち、賞球排出通路(予備球流路)および球貸し排出通路(予備球流路))に対応して一対で設けられている。半端センサ224は、遊技価値(遊技球)の供給条件の1つとして遊技機裏面側の予備球流路の所定位置に設けられ、規定数、例えば100個程度の遊技球を排出できる位置に設けられている。したがって、球排出ユニット105から半端センサ224までの予備球流路を埋めている遊技球は、予備球センサによって保証されている遊技球数に相当する。
【0021】
ターミナル基盤103は、AC電源の入力や遊技店のホールコンピュータ(管理装置:図示を省略)との間における信号の授受などについての中継を行うもので、リレー部及びコネクタ部(ホールコンピュータとの接続を行う)に区分されており、両者はケーブルにて接続されている。
排出制御装置106は、基枠体112に取付けられ、球の排出に必要な各種電気部品(例えば、球排出ユニット105の電気的駆動源)の制御を行うもので、具体的には遊技制御装置107により設定されて送信された1入賞記憶分の賞球データに基づき、球排出ユニット105(球排出装置)を駆動して遊技者に賞球(所定の遊技価値)としての遊技球を供給する制御を行うとともに、貸球操作信号(球貸要求信号であるBRQ信号)に基づいて貸球排出制御を行うもので、所定のケース内に制御基板が収納されて構成されている。
【0022】
遊技制御装置107は、役物遊技に必要な各種制御を行う(具体的には、遊技盤1に設けられる入賞口へ遊技球が入賞することに関連して遊技の進行を管理制御する)とともに、本実施の形態では図3に示すように、球貸機(図3ではCRサンドユニットと表示)302との間で貸球操作に応じた制御を行う他、半端センサ224(予備球検出手段)、後述のオーバーフローセンサ225(オーバーフロー検出手段)および第1排出センサ222(球検出手段)、第2排出センサ223(球検出手段)からの検出情報に基づき球排出ユニット105での排出前提条件が成立したかどうかを判断するとともに、入賞センサ172、173、171、175a〜175f(入賞球検出手段)により入賞が検出されているか否かを判断し、排出前提条件の成立が判断され、かつ入賞があったことが判断されると、入賞に関連する賞球データ(遊技価値情報)を排出制御装置に対して1入賞記憶分ずつ送信するもので、この制御機能を実現する制御基板が所定のケース内に収納されて構成されている。遊技制御装置107は賞球払出条件判定手段を構成し、賞球払出条件判定手段は、少なくとも半端センサ224(予備球検出手段)、オーバーフローセンサ225(オーバーフロー検出手段)、第1排出センサ222(球検出手段)、第2排出センサ223(球検出手段)からの検出情報に基づき球排出機構での排出前提条件が成立したかどうかを判断するとともに、入賞センサ172、173、171、175a〜175f(入賞球検出手段)の出力に基づく入賞記憶があるか否かを判断する処理を行う。
【0023】
役物中継基盤108は遊技盤1に配置されている役物、遊技盤装飾用ケース31の装飾ランプ32、変動入賞装置14等と遊技制御装置107との間におけるケーブルの接続中継を行うものである。
発射ユニット109は、遊技機301の前面下部に設けられた発射操作ハンドル(図示略)の操作に応じて、球を発射するための機構である。カードユニット接続基板110は遊技機301に併設されている球貸機302から延出するケーブル123を遊技機301に接続するためのもので、ケーブル123の端部にあるコネクタを受ける装着部材(例えば、メス型のコネクタ)を備えている。
【0024】
遊技盤1の裏面側には、入賞球が流下可能な空間が形成されて入賞球を集合させる入賞球集合部材141が設けられており、この入賞球集合部材141は、例えば透明の樹脂製(PC樹脂等)で、遊技盤1の各入賞口毎に入ったセーフ球(入賞球)で特図始動センサ172、カウントセンサ173、継続センサ171、入賞センサ175a〜175f(図4参照)を通過した球を導く機能を有している。そして、この入賞球集合部材141によって導かれたセーフ球は下方の入賞球集合棚142によって集められ、次いで、入賞球流下樋143を通って球排出口144から遊技機301の外部に排出されるようになっている。因みに、従来は入賞球流下樋143にセーフユニットが配置される構成であったが、本実施の形態ではセーフユニットが設けられていないため、セーフ球は入賞球流下樋143を単に通過するのみである。入賞球集合棚142は基枠体112に形成され、合成樹脂部材により成形されている。また、入賞球集合樋143も同様に基枠体112に形成され、合成樹脂部材により成形されている。
なお、それぞれの入賞センサが入賞球集合部材141に設けられていてもよい。
【0025】
遊技盤1の裏面側には、アウト球流下樋(図示を省略)が設けられており、このアウト球流下樋は、遊技領域下部のアウト口11に流入した球(アウト球)を流下させて、球排出口144から遊技機301の外部に排出する(すなわち、アウト球を遊技機301の裏面側へ流下案内する)ようになっている。なお、球排出口144は、前述したように入賞球流下樋143を通過してきた入賞球も同様に外部に排出する。
一方、球排出ユニット105から排出された遊技球は上皿(図示略)に排出され、上皿が満杯になると、それ以降に排出される遊技球は球流下路上に溜まり、この遊技球がオーバーフロー流路との分岐点まで溜まると、排出された遊技球は、分岐点からオーバーフロー流路に流入しオーバーフロー流路を流下して下皿(図示略:受皿)に貯留される。さらに、この下皿が遊技球で満杯になると、遊技球はオーバーフロー流路内に溜まり、この遊技球がオーバーフローセンサ225の位置まで溜まると、オーバーフローセンサ225(オーバーフロー検出手段)が継続的に接続状態となってオーバーフロー状態(すなわち、下皿の満杯状態(球の過剰貯留))を検出する。
【0026】
電源供給ユニット111は、排出制御装置106、遊技制御装置107、音制御装置113等の各制御装置に電源を供給するもので、詳細は図3で後述する。
音制御装置113は、遊技機301の前面等に配設されたスピーカ(図示を省略)より、遊技状態に応じて各種効果音を適宜出力する制御を行うもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する制御基板が収納されて構成されている。音制御装置113は、遊技制御装置107の制御基板とケーブル接続(単方向通信用の配線で接続)されて、遊技状態を示す信号などを受けるようになっている。
発射制御装置115は、球の発射に必要な各種電気部品(例えば、発射ユニット109の電気的駆動源)の制御を行うもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する制御基板が収納されて構成されている。
【0027】
表示制御装置116は、遊技制御装置107から出力される指令などに従ってセンター役物を制御して、センター役物の前面の表示部(すなわち、特別図柄表示装置12の表示部)に所定の画像を表示させる制御を行うもので、この制御機能を実現する制御基板が所定のケース内に収納されて構成されている。表示制御装置116は、遊技制御装置107の制御基板とケーブル接続(単方向通信用の配線で接続)されて、遊技制御装置107から出力される指令(コマンド)を受けるようになっている。
装飾制御装置117は、遊技機301の前面等に配設された装飾用ランプ32類の作動(点灯又は消灯)を制御するもので、やはり、この制御機能を実現する制御基板が所定のケース内に収納されて構成されている。
【0028】
C.電源供給系統
次に、遊技機301の電源供給系統について、図面を参照して説明する。
図3は遊技機301における電源供給系統を示す図である。図3において、遊技機301には、外部からAC24Vが供給されるようになっており、外部電源であるAC24Vはターミナル基盤103を介して間接的に電源供給ユニット111に分配される。電源供給ユニット111は、AC24Vを直流に変換し、各種のDC電圧を生成して各制御装置に供給する。
具体的には、ソレノイド駆動用のDC30V、ランプ類駆動用のDC24V、センサ駆動用およびバックライト駆動用のDC12Vを駆動用電源として生成するとともに、各制御装置を動作させるための制御装置用電源としてDC12Vを生成する。そして、DC30VおよびDC12Vを発射制御装置115に、DC24VおよびDC12Vを排出制御装置106に、DC32V、DC24VおよびDC12Vを遊技制御装置107に、DC12Vを音制御装置113に、DC30V、DC24VおよびDC12Vを装飾制御装置117に、DC12Vを表示制御装置116に供給する。
【0029】
したがって、遊技制御装置107および排出制御装置106は、これら装置内で使用するための電源を別途構成された電源供給ユニット111(電源装置を構成)から供給される構成となっているとともに、電源供給ユニット111は遊技機301外部から電源(AC24V)の供給を受けて、所要の電源を生成して遊技制御装置107および排出制御装置106に供給する構成である。
発射制御装置115は、発射操作ハンドルの回動量に応じて発射ユニット(発射装置)109を制御し、回動量に対応した強さで遊技球を発射させる制御を行う。なお、発射制御装置115には、排出制御装置106から発射イネーブル信号が入力されるようになっており、発射イネーブル信号は、排出制御装置106側で何らかの異常を検知した場合に、発射ユニット109の発射動作を停止したり、あるいは異常が解消された場合に発射動作を可能にする信号である。
【0030】
排出制御装置106は、遊技制御装置107から送信される賞球データ、貸球制御データに基づき、排出ソレノイド233、234(図4参照)への通電を制御し、所定数の遊技球を排出させる制御を行う。
遊技制御装置107は、遊技の進行を管理制御するとともに、賞球払出条件判定手段の機能を実現する制御装置であり、そのうち遊技球の賞球制御に関する部分では、遊技盤1の各入賞口毎に設けられた入賞センサ172、173、171、175a〜175fにより遊技球の入賞が検出されると、排出前提条件の成立を基に入賞口の入賞価値に対応して予め設定された賞球データを1入賞記憶分ずつ(例えば、前回の入賞記憶分の払い出しが終了して次の賞球データを送るという処理)排出制御装置106へ送信する。なお、各入賞口に対して遊技球が入賞した場合に、いくらの賞球を払い出すかの入賞価値は遊技機301の製造段階(遊技機301の仕様を決める段階)で予め決定される。また、遊技制御装置107は球貸機(CRサンドユニットと表示)302との間で貸球操作に対応する制御を行う。
【0031】
ここで、球貸機302と遊技制御装置107との間で行われる球貸し制御手順について説明する。便宜上、信号の授受は正論理で説明する。
球貸機302は、遊技制御装置107(すなわち、パチンコ遊技機301)から出力されるPRDY信号がHiの状態であれば、遊技制御装置107が球の排出制御が行える状態と判断する。球貸機302は、遊技制御装置107が球の排出制御を行える状態であれば、球貸釦(例えば、遊技機301の前面側に配置)の操作を受け付け、球貸釦からの入力があれば、遊技制御装置107にこれから球貸要求(BRQ信号)が行われる旨を連絡するBRDY信号をHiにする。遊技制御装置107は、BRDY信号がHiになると、球貸しのための球の排出制御を行う準備を行い、球貸要求信号であるBRQ信号の監視を行う。
【0032】
球貸機302は、BRDY信号をHiにしてから所定時間経過後に、BRQ信号をHiにし、遊技制御装置107はこのBRQ信号のHiを受けると、球貸機302にBRQ信号を受信したことを球貸機302に連絡するEXS信号をHiにするとともに、所定単位(例えば、BRQ信号1パルスで25個)の球の排出(排出制御装置106に貸球制御データの送信)を行い、この排出が終了すると、出力しているEXS信号をLoにしてBRQ信号に基づく球の排出が終了したことを球貸機302に連絡し、いまだBRDY信号がHiを継続していれば再びBRQ信号の監視を行い、BRDY信号がLoになった場合は球貸し排出制御処理を終了する。一方、球貸機302はBRQ信号をHiにした後、出力されたEXS信号のHiを確認すると、BRQ信号をLoにして、EXS信号の監視を行う。このEXS信号のLoを確認すると、続けて球貸要求を行う場合は、上記同様にBRQ信号をHiにし、また、球貸要求を行わない場合はBRDY信号をLoにする。
【0033】
表示制御装置116は、遊技制御装置107から送信された表示データに基づき特別図柄表示装置12の画像表示を制御するとともに、特別図柄表示装置12に電源を供給している。
装飾制御装置117は、遊技制御装置107から送信された装飾データに基づき、遊技盤装飾用ケース31に配置された装飾ランプ32等の発光装飾部材の発光を制御するとともに、この発光装飾部材に電源を供給している。
音制御装置113は遊技制御装置107から送信された音データに基づき、効果音を生成してスピーカから出力する等、効果音に関する制御を行う。
【0034】
D.制御系統
次に、遊技機301の制御系統について、図面を参照して説明する。
図4は、遊技機301における制御系統を示す図である。図4において、遊技制御装置107は、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用演算処理装置(遊技用マイクロコンピュータ)160と、水晶の発振周波数を分周して所定のクロックを得るクロック生成回路(CLK)161と、各種センサ信号を受け入れる入力インターフェース162と、出力インターフェース163と、外付けのRAM211と、ロジック電源回路212と、停電検出回路213と、逆流防止用のダイオード214とを含んで構成される。なお、各素子間は、アドレスバス、データバス、電源線等で接続されている。遊技用演算処理装置160はCPU、ROM、RAMを内蔵しており、いわゆるアミューズチップ用のICとして製造されている。
【0035】
入力インターフェース162には、変動入賞装置14に入った球のうち、いわゆる、継続入賞(V入賞)した球を検出する継続センサ(スイッチ)171、特図始動入賞口(普通電動役物タイプの始動入賞口)13への入賞を検出する特図始動センサ172、変動入賞装置14に入った全ての球を検出するカウントセンサ173、普図始動ゲート15、16を球が通過したことを検出する普図始動ゲートセンサ174、遊技盤1の一般入賞口17〜22に入賞した球を検出する入賞センサ175a〜175fからの信号が入力される。なお、遊技盤1の一般入賞口がn個ある場合には、入賞センサはn個配置される。
さらに、本実施の形態では従来と異なり、入力インターフェース162には球排出ユニット105の上流側に貯留されている遊技球が規定数量以上あるか否かを検出する半端センサ224、下皿の満杯状態(球の過剰貯留)を検出するオーバフローセンサ225、球排出ユニット105内にある第1排出センサ222、第2排出センサ223、および球貸機(CRサンドユニットと表示)302からの信号が入力される。
【0036】
出力インターフェース163からは、表示制御装置116、装飾制御装置117、音制御装置113、発射制御装置115、普通図柄表示器24、普通変動入賞装置(すなわち、始動入賞口13の普通電動役物)を駆動する普通電動役物ソレノイド181、変動入賞装置14である大入賞口を開閉駆動する大入賞口ソレノイド182、および球貸機(CRサンドユニットと表示)302に信号が出力されるとともに、排出制御装置106に賞球データ、貸球制御データが出力される。
なお、遊技制御装置107から排出制御装置106に出力される賞球データ、貸球制御データには、送信クロックが含まれ、送信クロックは例えば8msを1周期とするクロックを刻んでおり、クロックの立ち上りでデータ(賞球データ、貸球制御データ)がセットされ、立ち下がりでデータリードが行われる。各入賞センサ172、173、171、175a〜175fからの入賞信号は送信クロックに同期し、入賞球を検出した場合、“L”アクティブとなる。
入賞球を検出したときや入賞球の記憶があるときには、排出前提条件が成立していた場合のみ、送信クロックの立ち上りで賞球データがデータセットされ、シリアルデータとして排出制御装置106に送信(賞球データは1入賞記憶分だけを送信)される。
【0037】
また、遊技制御装置107では半端センサ224、オーバーフローセンサ225、第1排出センサ222、第2排出センサ223からの信号に基づいて排出前提条件の成立を監視しており、排出前提条件が成立したとき賞球データ(および貸球操作がある場合には貸球制御データ)を排出制御装置106に送信(なお、賞球データは1入賞記憶分だけを送信)する。なお、球排出ユニット105に関する監視情報としては、球排出ユニット105内の2条の通路に配置された第1排出センサ222、第2排出センサ223が球有りであるか、球排出ユニット105が球の排出中でないか、排出ウエイト中でないか、排出に関わるエラー中でないかという情報(球排出ユニット105の作動に直接に関わる条件のこと)がある。
【0038】
排出前提条件とは、遊技制御装置107側で監視する条件のことであり、オーバーフローによる皿球詰まりや半端センサによる保証球未払い出し防止をするととにも、球の排出を行う球排出ユニット105に問題がないかという条件である。本実施の形態では、排出に関わる前提条件の全てを遊技制御装置107側で監視し、排出前提条件が成立し、入賞記憶がある場合、賞球データ(貸球の場合は貸球制御データ)を排出制御装置106に送信し、排出制御装置106では無条件に賞球排出(貸球操作の場合は貸球排出)を行うようになっている。
なお、後述するように、第1排出センサ222および第2排出センサ223からの信号は排出制御装置106にも入力されているが、本実施の形態では遊技制御装置107から送信される賞球データ、あるいは貸球制御データに基づいて排出制御装置106では無条件に賞球、あるいは貸球を排出する。
第1排出センサ222および第2排出センサ223から複数の信号線によって遊技制御装置107および排出制御装置106に分配入力する構成(互いに信号線を出力する構成)構成となっているが、これに限らず、例えば第1排出センサ222および第2排出センサ223からそれぞれ単独の信号線で遊技制御装置107あるいは排出制御装置106の何れかに入力し、入力した後で他方の制御装置に分配するような構成であってもよい。
【0039】
RAM211は、ワークエリアとして使用されるもので、情報(例えば、入賞に関連する遊技価値情報)を記憶可能な記憶手段の機能を有し、遊技用演算処理装置160とは別個の外付けの単独素子として構成されている。RAM211は、賞球データに関連する情報のみを記憶し、後述のように、記憶データはバックアップされるようになっている。賞球データに関連する情報とは、賞球データ(例えば、7個賞球、15個賞球というデータ)および排出前提条件の成立情報があり、賞球データは例えば賞球データメモリエリアに記憶し、排出前提条件の成立情報はその他のエリアに記憶する。これは、排出前提条件の成立のもと賞球データ(貸球の場合は貸球制御データ)を排出制御装置106に送信する構成であるため、必要な情報だけを記憶すれば十分だからである。また、RAM211には賞球データに関連する情報が記憶されるが、この場合、遊技用演算処理装置160は賞球データ(入賞に関連する遊技価値情報)を排出制御装置106に対して送信するタイミングでない(例えば、排出前提条件が成立していない、停電時、大当り等で多くの入賞球が発生したとき、送信クロックによる賞球データを送信するタイミングでないとき等)と判断したときには、入賞センサにより入賞口への入賞が検出されると、RAM211に賞球データを順次記憶させていき、複数の賞球データをRAM211に記憶する場合、所定条件に基づいて賞球データに優先順位をつけ(優先順位をつけた賞球データは後述の優先順メモリエリアに一旦記憶する)、排出前提条件が整っていてかつ入賞がある場合、賞球データの送信タイミングになった時点で、排出制御装置106に対して優先順位に従って1入賞記憶分だけ賞球データを送信するようになっている。その1入賞記憶分に対応する賞球の払い出しが終了すると、次の優先順位の賞球データを同様に1入賞記憶分だけ送信する(以後、同様)。
【0040】
所定条件に基づいて賞球データに優先順位をつけるとは、例えば以下のようにする(すなわち、所定条件の内容は以下の通り)。
(a)賞球数が多い順に、優先順位を付ける。
例えば、優先大は15個賞球、優先中は10個賞球、優先小は5個賞球という順で優先順位を決定する。このようにすると、賞球数の多いものから先に賞球排出され、大当り等で遊技者は早く球量を確保できる。
(b)入賞センサの種類により、優先順位を付ける。
例えば、優先大は変動入賞装置14(大入賞口)に配置のカウントセンサ173(継続センサ171も含む)、優先中は始動入賞口13に配置の特図始動センサ172、優先小は一般入賞口17〜22(いわゆる他穴)に配置の入賞センサ175a〜175fという順で優先順位を決定する。このようにすると、大当りで一番重要な大入賞口へ入賞したものから先に賞球排出され、遊技を行う上で遊技しやすくなる。
【0041】
ここで、RAM211の賞球データメモリエリアには、遊技機301を規制する風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律で決められた最小賞球数(最小の賞球数=1であるから最小賞球数=1となる)から最大賞球数(最大の賞球数=15であるから最大賞球数=15となる)までの各賞球数(パチンコ遊技機では1個賞球〜15個賞球の範囲内に規制されている)に対応してそれぞれ1バイトの大きさを有する賞球数加算メモリが予め確保されて15個(例えば、賞球数1個加算メモリ〜賞球数15個加算メモリ)形成されており、本実施の形態の場合、賞球データメモリエリアは15バイト(1バイト×15個)の容量を有している。好ましくは、15バイト分の連続した領域を賞球データメモリエリアとして確保するのがよい。なお、賞球データメモリエリアは15バイトに限定されるものではない。また、RAM211には電源投入時における賞球払い出しの優先順位を決定した場合の優先順メモリエリアが設けられている。
【0042】
遊技用演算処理装置160は入賞価値に対応して設定した賞球データを、当該賞球データに対応したRAM211の賞球データメモリエリアの賞球数加算メモリに順次加算記憶させる処理を行い、賞球数加算メモリに記憶した賞球データを賞球データの送信タイミングとなった時点で1入賞記憶分だけ排出制御装置106に送信する。また、賞球データを送信するタイミングでない場合には賞球数加算メモリに記憶した賞球データを上記優先順位に従って優先順メモリエリアに記憶しておく。
例えば、入賞価値に対応して設定される賞球数が7個、15個という構成である場合、RAM211に予め確保された賞球データメモリエリアの賞球数7個加算メモリ、賞球数15個加算メモリを使用して入賞に伴う賞球データに対応して該当する加算メモリに賞球データを加算していく。そして、賞球データの送信タイミングとなった時点で、1入賞記憶分の賞球データを排出制御装置106に送信する。賞球データを排出制御装置106に対して送信するタイミングでないと判断したとき(例えば、排出前提条件の不成立時、停電時等)には、賞球数加算メモリに記憶した賞球データを上記優先順位に従って優先順メモリエリアに記憶しておき、賞球データを排出制御装置106に対して送信可能なタイミングになったとき(例えば、排出前提条件の成立時、停電からの復帰時)には、優先順メモリエリアに記憶した賞球データを上記優先順位に従って排出制御装置106に送信する。なお、排出処理に係わった賞球データ(排出制御装置106に送信した賞球データ)の消去は、例えば賞球排出が終了した時、あるいは賞球排出が開始される時に実行される。RAM211に対して賞球データを賞球データメモリエリアに順次記憶させていく処理は、遊技用演算処理装置160によって行われ、遊技用演算処理装置160の該当プログラムは情報記憶処理手段の機能を実現する。
【0043】
「賞球データ記憶の変形例」
次に、RAM211に賞球データを記憶する構成の変形例について説明する。例えば、入賞価値に対応する賞球データとして5個賞球、7個賞球、13個賞球という3系統が設定されている場合、RAM211に予め設定賞球データ定義メモリを設定するとともに、設定賞球データ定義メモリに賞球数定義5個、賞球数定義7個、賞球数定義13個という領域を形成しておく。また、同時に、この設定賞球データ定義メモリに対応して予め確保されている賞球データメモリに賞球数加算メモリをセットで割り付ける。したがって、設定賞球データ定義メモリの賞球数定義5個、賞球数定義7個、賞球数定義13個に対応して、セットで賞球データメモリに賞球数5個加算メモリ、賞球数7個加算メモリ、賞球数13個加算メモリという領域が形成され、割り付けられる構成になる。
そして、入賞が発生すると、賞球データを該当する割り付けられた賞球データメモリに加算記憶していく。例えば、入賞に伴う賞球データが5個賞球情報であれば、設定賞球データ定義メモリの賞球数定義5個に対応して割り付けられている賞球数5個加算メモリに1を加算して記憶する。次の5個賞球情報がくれば(5個賞球の排出前に)、賞球数5個加算メモリにさらに1を加算して2を記憶する。また、入賞に伴う賞球データが7個賞球情報である場合、賞球データが13個賞球情報である場合も同様である。
【0044】
このようにして、設定賞球データ定義メモリとセットの賞球データメモリに3系統の賞球データを加算記憶した後、停電があってもRAM211がバックアップされているため、停電復帰後に、電源投入時の保持データ、すなわち、賞球数定義5個の賞球数5個加算メモリ=7、賞球数定義7個の賞球数7個加算メモリ=10、賞球数定義13個の賞球数13個加算メモリ=5というデータが保持されていたとすると、賞球数加算メモリの保持データの全体を参照し、上記の優先順位に従って賞球データを1入賞記憶分ずつ排出制御装置106に送信し、排出ユニット105を駆動制御して1入賞記憶分ずつ賞球排出を行う。
このようにすることで、前述した場合に比べ、RAM211における賞球データに関連するメモリ容量をさらに少なくすることができ、RAM211を効率よく活用することができる。すなわち、パチンコ遊技機301における遊技盤1の賞球数は実際上3系統(5個、7個、13個の賞球数)が殆どであり、前述した場合に比べ、9領域(バイト)分メモリ容量を節約することが可能になる。
【0045】
ロジック電源回路212には、電源供給ユニット111(電源装置を構成)からDC12Vが供給されており、ロジック電源回路212はDC12VをDC5Vに変換して上記遊技用演算処理装置160、RAM211、クロック生成回路161等の各素子の動作に必要な電源を供給する。RAM211には、不可逆手段として機能するダイオード214を介してロジック電源回路212からDC5Vが供給される。また、電源供給ユニット111からのDC5Vは、配線215a、215bを通して電源供給ユニット111の内部に配置されたコンデンサ(スーパキャパシタ)216にも供給されるようになっている。コンデンサ216は、単に電源供給ユニット111の基板上に配置されているだけで(あるいは基板上でなく別体でもよい)、電源の供給は遊技制御装置107側のロジック電源回路212から受けている。配線215a、215bの途中には、オス/メスタイプのコネクタ(図示を省略)が設けられており、コネクタにより配線215a、215bは、電源供給ユニット111側と遊技制御装置107側とに分離可能である。
【0046】
RAM211とコンデンサ216の接続状態を詳しく説明すると、RAM211の電源端子は、遊技制御装置107内で生成されたロジック電圧をダイオード214を介して受けるように接続され、この電源端子は、更に電源供給ユニット111に配置したコンデンサ216のプラスの電位に接続されている。一方、コンデンサ216は、遊技制御装置107のロジック電源回路212が生成したロジック電圧であるDC5Vの供給を受けて充電状態に維持されるとともに、コンデンサ216のグランドレベルは配線215bを介して遊技制御装置107のグランドに導通するようになっている。
したがって、遊技制御装置107内で生成されたロジック電源は、RAM211の電源端子にダイオード214を介して供給されてRAM211の作動を可能にするとともに、コンデンサ216も充電するようになっている。なお、ダイオード214を介してコンデンサ216を充電しているので、停電時はRAM211のみをバックアップする構成になっており、他の回路にはコンデンサ216の電圧は供給されない。コンデンサ216は、RAM211(記憶手段)の記憶内容が保持されるように、RAM211に対してバックアップ電源を供給可能なバックアップ手段を構成し、このコンデンサ216は、遊技制御装置107の外部(本実施の形態では電源供給ユニット111)に設けた構成になっている。
【0047】
また、本実施形態においては、バックアップ手段としてのコンデンサ216は、遊技機301外部からの間接的な電源供給が断たれることにより電源供給ユニット111から遊技制御装置107への電源供給が断たれた場合に、RAM211の記憶内容が保持されるように、RAM211に対してバックアップ電源を供給する素子となっており、かつ、バックアップ手段は、電源供給ユニット111に設けられている構成となっている。なお、バックアップ手段は、コンデンサに限らず、例えば電池でもよい。
また、電源によるバックアップではなく、例えばRAM(記憶手段)を不揮発性素子(例えば、EEPROM、フラッシュメモリ等)で構成することにより、自らが賞球数情報をバックアップ可能なように構成してもよく、その場合はRAM自身がバックアップ手段を含むものになる。
停電検出回路213は、電源供給ユニット111からロジック電源回路212への電源供給が断たれたことを検出(例えば、DC12Vが所定の電圧まで低下したとき停電として検出)するもので、停電になると、遊技用演算処理装置160に強制的に割り込みがかかって遊技用演算処理装置160の動作を停止させる。
【0048】
次に、排出制御装置106は、CPU201、ROM202、RAM203、所定のクロックを得るクロック生成回路(CLK)204、入力用インターフェース205、出力用インターフェース206を含んで構成される。なお、各素子間は、アドレスバス、データバス、電源線等で接続されている。CPU201は、遊技球の排出(賞球排出および貸球排出を含む)に必要な処理を行い、ROM202は排出制御に必要なプログラム等を格納し、RAM203はワークエリア(例えば、遊技制御装置107から送信される賞球データ、貸球制御データを一時的に記憶)として用いられる。
排出制御装置106の入力用インターフェース205には、遊技球を外部に抜き取る球抜き通路の切り替え状態を検出する球抜きセンサ221、賞球排出用の第1排出センサ222、および球貸し用の第2排出センサ223からの信号が入力されるとともに、遊技制御装置107から賞球データ、貸球制御データが入力される。
【0049】
また、出力用インターフェース206からは、賞球数を表示する7セグメント表示器231、遊技機301にある遊技球を外部に抜き取る球抜き通路を切り替えるための球抜きソレノイド232、賞球排出用の第1排出ソレノイド233、球貸し用の第2排出ソレノイド234に制御信号が出力される。7セグメント表示器231は、RAM203に一時的に記憶している現在の賞球データの記憶数を表示する7セグメントタイプのLED表示器であり、例えば「7」、「13」という2つの賞球データがいくつあるかを表示する。例えば、「7」個賞球の賞球データが2つ、「13」個賞球の賞球データが1つという具合に7セグメントのLEDで表示する。これにより、RAM203に記憶された現在の賞球データを表示することで、未排出分の賞球データがいくつあるかを判断可能にして、遊技者と遊技店との間のトラブル発生を回避できるようにしている。
【0050】
E.制御系の動作
次に、前述した制御系により行われる遊技機301の制御について、図5〜図9に示すフローチャートにより説明する。
「遊技制御装置のメインルーチン(遊技プログラム)」
図5は、遊技制御装置107(遊技用マイクロコンピュータ160)により行われる遊技制御処理(メインルーチン)のフローチャートを示す図である。
この制御処理は、図4のクロック生成回路(CLK)161により作り出される基準時間(例えば、2ms)毎に1シーケンスずつ行われる。すなわち、最終ステップ終了後のリセット待ち処理において、遊技用マイクロコンピュータ160にクロック生成回路(CLK)161からリセット信号が入るたびに、ステップS1から実行される。
【0051】
図5の処理が開始されると、ステップS1において電源の投入時であるか否かを判別する。ここでの電源投入の判断には、停電からの復旧も含まれる。電源投入のときはステップS2に進んで遊技価値情報(賞球データのことであり、以下、賞球データという)がRAM211上にあるか(記憶されているいるか)否かを判別する。賞球データがある場合(例えば、未払いの賞球がある場合)には、ステップS3に進んで賞球制御処理を行う。これは、RAM211に記憶されている賞球データを排出前提条件の成立を基に排出制御装置106に1入賞記憶分ずつ送信する処理であり、詳細はサブルーチンで後述するが、例えば電源投入時(例えば、停電復帰時)のときの処理は、以下のように行われる。
電源投入時の賞球制御処理の場合、RAM211には前述した所定の優先順位に従って優先順メモリエリアに賞球データが記憶されているので、優先順メモリエリアから賞球データを順次読み出して排出制御装置106に送信することになる。
【0052】
具体例で説明すると、入賞に伴って7個賞球、15個賞球という賞球データが設定されたとすると、RAM211に予め確保された賞球データメモリエリアの賞球数7個加算メモリ、賞球数15個加算メモリにそれぞれ加算記憶されていき、このとき、例えば賞球数7個加算メモリ=10、賞球数15個加算メモリ=7という状態のとき停電になったとすると、そのデータはバックアップされて保持される。その後、停電から復旧すると、電源投入時の保持データは各賞球数(7個、15個)に対応した加算記憶の保持データ(7個賞球が10、15個賞球が7)となっている。このとき、賞球数の大きいのは15個賞球であるから、前述した所定の優先順位(a)に従ったとすると、電源投入時の優先順としては15個賞球を優先して払い出すように優先順メモリエリアに書き込まれているので、排出前提条件の成立を基に15個賞球に対応する賞球データ(1入賞記憶分のデータのみ)を排出制御装置106に送信する。排出制御装置106では遊技制御装置107から1入賞記憶分の賞球データを受信すると、排出前提条件が成立していることが遊技制御装置107側が確認されているので、後述のように無条件で1入賞記憶分の賞球データに対応する賞球排出を行うことになる。このように、賞球データは次々に送信するのではなく、あくまで1入賞記憶分の賞球データを送信し、その送信結果に対する賞球排出が行われた後に(つまり、1入賞記憶分の賞球データに対応する賞球排出が終了すると)、次の1入賞記憶分の賞球データを送信して、その賞球排出を行うことになる。
【0053】
ステップS3を経ると、ステップS2に戻ってループを繰り返す。そして、その後、未払いの賞球排出(15個賞球、7個賞球)が全て終了し、RAM211に保持されている賞球データがなくなると、ステップS2からステップS4に分岐する。ステップS4では初期化処理を行う。初期化処理では、ROMの正常判定処理、内部RAMにおけるワークエリアのイニシャライズ、I/Oレジスタの設定、システム内部のレジスタの設定処理、フラグのイニシャライズ等を行うとともに、外付けのRAM211のワークエリアを全てクリアする。
次いで、ステップS5に進み、貸球制御処理を行う。これは、遊技者の貸球操作に基づく貸球要求数を確認し、排出前提条件が成立した場合に貸球制御データを編集して排出制御装置106へ送信する処理である。次いで、ステップS6で賞球制御処理を行う。これは、遊技盤13の入賞口(すなわち、始動入賞口13、変動入賞装置14(大入賞口)、一般入賞口17〜22)への入賞および入賞記憶に伴って賞球データを排出前提条件の成立の基に編集して排出制御装置106へ1入賞記憶分ずつ送信する処理であり、詳細はサブルーチンで後述する(ステップS3と同様)。
次いで、ステップS7で遊技制御メイン処理を行う。遊技制御メイン処理では、遊技盤1における普段遊技(特図、普図)、大当り遊技(特図)、普図当たり遊技、遊技盤1上の各器具の駆動(例えば、装飾、音出力)等を行い、役物を主とするパチンコ遊技の制御を行う。次いで、ステップS8で残余時間処理を行う。残余時間処理では、ルーチンを繰り返すとき、次回のルーチンに致る前の余った時間だけ待機する。ステップS8を経ると、メインルーチンの1シーケンスが終了する。
【0054】
「賞球制御処理」
次に、図6を参照して遊技制御処理における賞球制御処理のサブルーチンを説明する。
このサブルーチンでは、まずステップS10で前回送信した賞球データの払い出しが終了しているか否かを判別する。これは、1入賞記憶分ずつを排出制御装置106に送信し、その賞球排出が終了してから、次の1入賞記憶分の賞球データを排出制御装置106に送信して賞球排出を行うという構成であることから、遊技制御装置107にて排出制御装置106側で前回の1入賞記憶分の賞球データに対応する賞球排出が終了しているかどうかを確認するものである。
前回送信した賞球データの払い出しが終了していなければ、今回のルーチンを終了して遊技制御処理にリターンする。一方、前回送信した賞球データの払い出しが終了していると、ステップS11に進む。
ステップS11では、入賞記憶はあるか否かを判別する。入賞記憶とは、遊技盤1の入賞口への入賞をRAM211に記憶することをいう。入賞口への入賞は特図始動センサ172、カウントセンサ173、継続センサ171、入賞センサ175a〜175fによって検出される。次いで、ステップS12で入賞記憶にて払出順選択処理(優先処理)を行う。これは、入賞記憶の元となる各入賞口に対応する賞球数を所定の優先順位に従って払い出すために、その優先順位に応じて賞球の払い出し順を選択するものである。次いで、ステップS13で選択された入賞記憶に対応する賞球データを編集する。賞球データを編集では、入賞記憶(各入賞口への入賞の記憶)に対応する賞球数を決定(例えば、特定入賞数として5個又は15個、あるいは他穴(デフォルト)として10個を決定)し、これを賞球データとする。
【0055】
次いで、ステップS14で排出前提条件に関わる情報を取得する。排出前提条件とは、前述したようにオーバーフローセンサ225、半端センサ224、第1排出センサ222および第2排出センサ223により取得される条件のことで、これらのセンサからの情報を取得する。次いで、ステップS15で排出前提条件が成立しているか否かを判別し、成立していなければ、このルーチンから抜け出して遊技制御処理にリターンする。そして、それ以降の処理で排出前提条件が成立すると、すなわちオーバーフローセンサ225によりオーバーフロー状態でないこと、および半端センサ224により「球有り維持」状態が維持されていること、球排出ユニット105内の2条の通路に配置された第1排出センサ222、第2排出センサ223が球有りであること、球排出ユニット105が球の排出中でないこと、排出ウエイト中でないこと、排出に関わるエラー中でないことの各条件が満たされると、排出前提条件が成立したと判断してステップS16に進み、賞球データの送信設定を行い、ルーチンを終了してリターンする。これにより、賞球データが排出制御装置106へ送信されることになる。ルーチンを終了してリターンする。
このように遊技制御装置107側では、全ての排出の準備が整った場合に排出前提条件が成立したと判断して賞球データを1入賞記憶分だけ排出制御装置106へ送信する。
【0056】
「排出制御処理」
図7は排出制御装置106により行われる排出制御処理のプログラムを示すフローチャートである。
排出制御装置106は、まずステップS21で電源投入であるか否かを判別する。ここでの電源投入の判断には、停電からの復旧も含まれる。電源投入のときはステップS22に進んで初期化処理を行う。初期化処理では、ROM202の正常判定処理、RAM203におけるワークエリアのイニシャライズ、I/Oレジスタの設定、システム内部のレジスタの設定処理、フラグのイニシャライズ等を行う。次いで、ステップS23に進む。
一方、ステップS21で電源投入でなければステップS23に直接進む。ステップS23では、貸球排出処理を行う。貸球排出処理では、全ての排出の準備が整ったときに貸球制御データが遊技制御装置107から送信されているので、当該貸球制御データに基づいて排出ユニット105(第1排出ソレノイド233、第1排出センサ222、アクチュエータ等を含むユニット)を駆動制御して貸球排出を行う。次いで、ステップS24で賞球排出処理を行う。これは、賞球データがある場合に、賞球排出を行うもので、詳細はサブルーチンで後述する。ステップS24を経ると、ステップS21に戻ってルーチンを繰り返す。
【0057】
「賞球排出処理」
図8は排出制御処理における賞球排出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
このサブルーチンでは、ステップS31で賞球データがあるか(例えば、RAM203に記憶されているか)否かを判別する。なお、遊技制御装置107から送信されてくる1入賞記憶分ずつの賞球データは一旦RAM203に記憶される。賞球データがなければルーチンを終了してリターンし、賞球データがあれば、ステップS32に進んで賞球排出制御処理を行う。賞球排出制御処理では、賞球データに基づいて排出ユニット105(第1排出ソレノイド233、第1排出センサ222、アクチュエータ等を含むユニット)を駆動制御して無条件で1入賞記憶分の賞球排出を行う。ステップS32を経ると、ルーチンを終了しリターンする。
【0058】
「停電処理」
図9は遊技制御装置107により行われる停電処理のプログラムを示すフローチャートである。
停電処理は、ノンマスカブル(ソフト的にマスクがかけられない)の割り込み処理として処理され、停電検出回路213により電源供給ユニット111から供給される電圧が降下したとき、例えばDC12Vの電圧が所定の電位まで降下したことが検出されたときに遊技制御装置107の遊技用演算処理装置160に強制的に割り込み(NMI:ノンマスカブルインタラプト)がかけられた時に、ステップS41において遊技用演算処理装置160のCPU停止処理を行うもので、ステップS41の処理が行われると遊技用演算処理装置160のCPUを停止して停電に備える。これは、停電の場合に遊技用演算処理装置160のCPUが不安定になり、RAM211に不定な値が書き込まれないように、遊技用演算処理装置160のCPUが正常に動作できる電圧時(完全にダウンする前に)に遊技用演算処理装置160のCPUを停止させてRAM211に記憶されている内容を担保するためである。
【0059】
「賞球払出制御の流れ」
次に、図10を参照して賞球払出制御の流れについて説明する。
遊技制御装置107側では、入賞センサからの信号に基づき、入賞口への入賞ありを確認すると、その入賞記憶をRAM211に記憶する。次いで、RAM211に入賞記憶があるかどうかをチェックし、入賞記憶があれば、排出前提条件を確認する。半端センサ224に球があり、下皿がオーバーフローではなく(オーバフローセンサ225がオフ)、球排出ユニット105内の2条の通路に配置された第1排出センサ222、第2排出センサ223が球有りであり、球排出ユニット105が球の排出中でなく、排出ウエイト中でなく、かつ排出に関わるエラー中でないという各条件の成立で、排出前提条件を確認する。排出前提条件が成立しないと、成立するまで待機することになる。排出前提条件がOKであれば、排出制御装置106に対して送るための賞球データを入賞記憶に基づいて編集し(このとき入賞記憶に基づいて所定の優先順位に従った優先順をつける)、編集した賞球データのうちの1入賞記憶分だけを排出制御装置106に送信する。このとき、賞球の払い出しに必要な準備は全て整った状態である。
【0060】
排出制御装置106では、1入賞記憶分の賞球データを遊技制御装置107から受信すると、無条件で球排出ユニット105を駆動して1入賞記憶分の賞球排出を行う。1入賞記憶分の賞球の排出は第1排出センサ222によって検出され、その検出信号は遊技制御装置107に入力される。遊技制御装置107では、賞球排出に伴う第1排出センサ222からの検出信号を受けると、今回の賞球データに対応する1入賞記憶分の賞球の払い出しが終了したことを確認し当該賞球データをRAM211から消去する。そして、再び次の1入賞記憶分の賞球データに基づく賞球の払い出し制御に移る。
【0061】
このように本実施の形態では、遊技盤1の各入賞口毎に入賞センサ172、172、173、175a〜175f(入賞球検出手段)を設け、遊技制御装置107では各入賞口への遊技球の入賞の検出に基づいて入賞価値(賞球数)に対応する賞球データを設定し、排出前提条件が成立した場合に賞球データを1入賞記憶分だけ排出制御装置106に送信し、排出制御装置106では賞球データを受け取ることを条件として(例えば、賞球データを受け取ると無条件で)、1入賞記憶分の賞球を排出するので、以下の効果が得られる。
排出制御装置106は、賞球データが送られてくるだけで賞球排出を行うので排出制御装置106の制御を簡素化することができる。特に、排出制御装置106の制御プログラムのサイズが小さくなり、排出制御装置106の負担を軽減することができるとともに、処理効率も向上する。
また、入賞を検出した時点で賞球データが設定され、排出準備(排出前提条件が整っていればすぐに排出制御装置106に賞球データを送信するので、遊技者に対する賞球排出が迅速化される。したがって、例えば上皿の残り球が少ないときに、大当りが発生した場合でも、速やかに賞球排出が行われ、大当り初期にパンクするおそれもない。
【0062】
遊技制御装置107は、入賞センサの信号に基づいて入賞に関連する賞球データを記憶するRAM211(記憶手段)を備え、RAM211の賞球データをバックアップするので、例えば大当たりの際に大量に入賞球が発生しても、電子データとしてRAM211に記憶されるだけであるから、セーフ球の貯まりすぎによる球詰まりによる不具合(セーフユニットを備えた遊技機の場合あり得た)等がなく、かつ遊技者に面倒をかけたりしなくて済む。すなわち、セーフ球流路の球詰まりに対する遊技店の店員による解除作業の必要がなく、また遊技者の遊技が中断されてしまうこともない。さらに、遊技店の利益が損われることもなく、遊技者の遊技の興趣が削がれるおそれもなくなる。
また、RAM211の情報がバックアップされるので、例えば遊技制御装置107で賞球データを保持しておいたまま、排出制御装置106に対して賞球データを小出しにしていても、賞球データが消失してしまうおそれが無い。また、停電等で賞球排出に関わる情報を失うことがなく、例えば停電復帰後には、RAM211に保持する賞球データを基に賞球が払い出され、遊技者が損害を受けることもなくなる。
さらに、停電復帰時にも、遊技制御装置107におけるRAM211の賞球データが入賞価値(賞球数)に対応する電子データとして保持されているので、従来のように入賞球が全て特定の賞球数(例えば、全て13個賞球になってしまう等)に代わってしまうという不具合がなく、遊技者あるいは遊技店に損害を与えることがない。
【0063】
入賞に関連する賞球データを排出制御装置106に対して送信するタイミングでないと判断したときには、入賞センサにより入賞口への入賞が検出されると、RAM211に賞球データを順次記憶していき、複数の賞球データをRAM211に記憶している場合、所定の優先順位に基づいて賞球データに優先順をつけ、排出前提条件が整っていてかつ入賞がある場合、賞球データの送信タイミングになった時点で、排出制御装置106に対して優先順位に従って賞球データを1入賞記憶分ずつ送信するので、遊技者はその優先順位で賞球を得ることができ、不信感を抱きにくくすることができるとともに、また遊技を行う上で遊技しやすくなる。
例えば、優先順位に従って賞球数の多い順に賞球を排出する場合、大当たり時等で遊技者は早く球量を多く得やすい。また、例えば始動入賞口13への入賞に対応する賞球データを優先する場合、始動入賞口13は遊技者が特に注視する部分であり、始動入賞口13に入ったら即に賞球が排出されるようになり、遊技者にとっては賞球が払い出されているかどうかを確認しやすい。
【0064】
遊技制御装置107は、停電復帰時、RAM211に賞球データがバックアップされて保持されている場合、排出前提条件が整っていることを条件に賞球データを排出制御装置に送信するので、通常時(停電復帰でないとき)と同様に排出前提条件が整っていれば直に賞球データが排出制御装置106に対し送信されて未払出しの賞球排出が行われることになり、排出制御装置106は未払い出しの賞球に関しても無条件に排出できる。
【0065】
なお、本発明の適用は、上記の各実施形態のような例のパチンコ遊技機に限らず、他の遊技機であってもよいこともいうまでもない。例えば、他の機種タイプのパチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機等にも適用することができ、各種の変形実施が可能である。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技盤に設けられる各入賞口へ遊技球が入賞することに関連して遊技の進行を管理制御するとともに、各入賞口毎に予め設定された入賞に対応した賞球数情報を記憶している記憶手段と、各入賞口へ遊技球が入賞すると当該入賞記憶を行うとともに記憶手段から予め設定された当該入賞口に対応する賞球数情報を読み出して記憶する揮発性記憶手段とを備えた遊技制御装置と、貯留タンク側より案内される遊技球を遊技者側へ所要数払い出す球払出手段を備えるとともに、該球払出手段による所要数の遊技球の排出を検出するための球検出手段を備えた球排出機構と、前記球検出手段からの検出情報が入力され、前記遊技制御装置から送出される賞球数情報に基づいて所要数の遊技球を排出するように前記球払出手段を制御する排出制御装置と、を備えた遊技機において、前記揮発性記憶手段をRAMにより構成して当該揮発性記憶手段に対してバックアップ電源を供給可能なバックアップ手段を前記遊技制御装置の外部に設け、前記貯留タンク側より案内される遊技球を前記球排出機構より上流側で検出する予備球検出手段と、前記球排出機構より排出される遊技球を遊技者側で受ける受皿のオーバーフロー状態を検出するオーバーフロー検出手段と、を備えて、前記遊技制御装置に前記予備球検出手段および前記オーバーフロー検出手段からの検出情報を入力する構成とし、前記遊技制御装置は、前記予備球検出手段および前記オーバーフロー検出手段からの検出情報を含めて、前記球排出機構より上流側に球があること、受皿がオーバーフロー状態でないこと、球排出機構内の通路が球有りであること、球排出機構が球の排出中でないこと、排出ウエイト中でないこと、球の排出に関わるエラー中でないことの各条件が成立した場合に、前記球排出機構での排出前提条件が成立したと判断するとともに、前記揮発性記憶手段に入賞記憶があるか否かを判断する賞球払出条件判定手段を備え、該賞球払出条件判定手段により前記排出前提条件の成立が判断され、かつ前記揮発性記憶手段の入賞記憶に基づいて入賞があったことが判断されると、前記揮発性記憶手段に記憶しておいた賞球数情報を読み出して取り出し、この賞球数情報を排出制御装置に対して送信し、前記排出制御装置は、前記遊技制御装置から賞球数情報を受け取ると、無条件で賞球数情報に対する遊技球を排出させるので、排出制御装置の制御を簡素化することができる。特に、排出制御装置の制御プログラムのサイズが小さくなり、排出制御装置の負担を軽減することができるとともに、処理効率も向上する。
また、入賞を検出した時点で賞球数情報が設定され、排出準備が整っていればすぐに排出制御装置に賞球数情報を送信できるので、遊技者に対する賞球排出が迅速化される。したがって、例えば上皿の残り球が少ないときに、大当りが発生した場合でも、速やかに賞球排出が行われ、大当り初期にパンクするおそれもない。
また、前記揮発性記憶手段をRAMにより構成して当該揮発性記憶手段に対してバックアップ電源を供給可能なバックアップ手段を前記遊技制御装置の外部に設けたので、例えば大当たりの際に大量に入賞球が発生しても、電子データとして揮発性記憶手段に記憶されるだけであるから、セーフ球の貯まりすぎによる球詰まりによる不具合(セーフユニットを備えた遊技機の場合あり得た)等がなく、かつ遊技者に面倒をかけたりしなくて済む。すなわち、セーフ球流路の球詰まりに対する遊技店の店員による解除作業の必要がなく、また遊技者の遊技が中断されてしまうこともない。さらに、遊技店の利益が損われることもなく、遊技者の遊技の興趣が削がれるおそれもなくなる。
また、揮発性記憶手段の情報がバックアップされるので、例えば遊技制御装置で賞球数情報を保持しておいたまま、排出制御装置に対して賞球数情報を小出しにしていても、賞球数情報が消失してしまうおそれが無い。また、停電等で賞球排出に関わる情報を失うことがなく、例えば停電復帰後には、揮発性記憶手段に保持する賞球数情報を基に賞球が払い出され、遊技者が損害を受けることもなくなる。
さらに、停電復帰時にも、遊技制御装置における揮発性記憶手段の賞球数情報が入賞価値(賞球数)に対応する電子データとして保持されているので、従来のように入賞球が全て特定の賞球数(例えば、全て13個賞球になってしまう等)に代わってしまうという不具合がなく、遊技者あるいは遊技店に損害を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 遊技盤の正面図である。
【図2】 遊技機の裏面図である。
【図3】 遊技機の電源供給系統を示す図である。
【図4】 遊技機の制御系統を示す図である。
【図5】 遊技制御処理を示すフローチャートである。
【図6】 賞球制御処理を示すフローチャートである。
【図7】 排出制御処理を示すフローチャートである。
【図8】 賞球排出処理を示すフローチャートである。
【図9】 停電処理を示すフローチャートである。
【図10】 賞球払出制御の流れを説明する図である。
【符号の説明】
1 遊技盤
13 始動入賞口
14 変動入賞装置(大入賞口)
17〜22 一般入賞口
105 球排出ユニット(球排出装置、球払出手段)
106 排出制御装置
107 遊技制御装置(賞球払出条件判定手段)
111 電源供給ユニット(電源装置)
171、172、173、175a〜175f 入賞センサ(入賞球検出手段)
211 RAM(記憶手段)
216 コンデンサ(バックアップ手段)
222 第1排出センサ(球検出手段)
223 第2排出センサ(球検出手段)
224 半端センサ(予備球検出手段)
225 オーバーフローセンサ(オーバーフロー検出手段)
301 遊技機
Claims (2)
- 遊技盤に設けられる各入賞口へ遊技球が入賞することに関連して遊技の進行を管理制御するとともに、各入賞口毎に予め設定された入賞に対応した賞球数情報を記憶している記憶手段と、各入賞口へ遊技球が入賞すると当該入賞記憶を行うとともに記憶手段から予め設定された当該入賞口に対応する賞球数情報を読み出して記憶する揮発性記憶手段とを備えた遊技制御装置と、
貯留タンク側より案内される遊技球を遊技者側へ所要数払い出す球払出手段を備えるとともに、該球払出手段による所要数の遊技球の排出を検出するための球検出手段を備えた球排出機構と、
前記球検出手段からの検出情報が入力され、前記遊技制御装置から送出される賞球数情報に基づいて所要数の遊技球を排出するように前記球払出手段を制御する排出制御装置と、
を備えた遊技機において、
前記揮発性記憶手段をRAMにより構成して当該揮発性記憶手段に対してバックアップ電源を供給可能なバックアップ手段を前記遊技制御装置の外部に設け、
前記貯留タンク側より案内される遊技球を前記球排出機構より上流側で検出する予備球検出手段と、
前記球排出機構より排出される遊技球を遊技者側で受ける受皿のオーバーフロー状態を検出するオーバーフロー検出手段と、
を備えて、前記遊技制御装置に前記予備球検出手段および前記オーバーフロー検出手段からの検出情報を入力する構成とし、
前記遊技制御装置は、
前記予備球検出手段および前記オーバーフロー検出手段からの検出情報を含めて、前記球排出機構より上流側に球があること、受皿がオーバーフロー状態でないこと、球排出機構内の通路が球有りであること、球排出機構が球の排出中でないこと、排出ウエイト中でないこと、球の排出に関わるエラー中でないことの各条件が成立した場合に、前記球排出機構での排出前提条件が成立したと判断するとともに、前記揮発性記憶手段に入賞記憶があるか否かを判断する賞球払出条件判定手段を備え、
該賞球払出条件判定手段により前記排出前提条件の成立が判断され、かつ前記揮発性記憶手段の入賞記憶に基づいて入賞があったことが判断されると、前記揮発性記憶手段に記憶しておいた賞球数情報を読み出して取り出し、この賞球数情報を排出制御装置に対して送信し、
前記排出制御装置は、前記遊技制御装置から賞球数情報を受け取ると、無条件で賞球数情報に対する遊技球を排出させることを特徴とする遊技機。 - 前記遊技制御装置は、前記排出制御装置により今回の賞球数情報に対応する1入賞記憶分の賞球の払い出しが終了したことを、前記球検出手段からの検出情報により確認すると、前記揮発性記憶手段に記憶しておいた入賞記憶を消去し、その後に、次の1入賞記憶分の賞球数情報に基づく賞球の払い出し制御に移るために前記揮発性記憶手段に入賞記憶があるか否かを判断することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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