JP4031244B2 - 耐食性セラミックス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温用部材として、特に、ガスタービンエンジン用部品などの熱機関用部品として好適に使用される耐食性セラミックスに関する。
【0002】
【従来技術】
従来、エンジニアリングセラミックスとして知られている窒化珪素、炭化珪素やサイアロンは、耐熱性、耐熱衝撃性、耐摩耗性及び耐酸化性に優れることから、特にガスタービンやタ−ボロ−タ等の熱機関用部品として応用が進められている。
このような珪素を含む非酸化物セラミックスは、一般には焼結助剤を添加することにより高密度で高強度の特性が得られている。例えば、窒化珪素セラミックスの場合、窒化珪素粉末にY2O3、Al2O3あるいはMgOなどを焼結助剤として加え焼成することによって窒化珪素質焼結体を得ることができる。
このようなセラミックスは、1000℃以上という金属材料では用いることのできない高い温度領域において使用することが可能であり、例えば40%以上という従来の金属材料で不可能であった熱効率を実現することも可能である。
【0003】
これらのセラミックスを内燃機関、特にガスタービン用部材に用いる場合、強度は勿論のこと、高温という厳しい環境下において、他の特性も優れていることが要求されている。例えば、ガスタービンエンジン等の燃焼機関においては、高温気流による腐食に強いことが要求され、また、微小粒子の衝突に対する耐磨耗性や耐衝撃性を高めることが必要となる。
【0004】
ところが、前述した珪素を含むセラミックスは、燃料ガスによる耐水蒸気腐食性や耐磨耗性には優れるものの、ガスタービン燃焼ガス中に含まれる高温水蒸気と反応し、その結果、高温水蒸気による腐食でセラミックスの消耗が激しく寿命が短いという問題が生じている。特に、ガスタービンに用いられるコンパスタライナ、トランジションダクト及び静翼等の部品では、水蒸気を含む高温の燃焼ガスに曝され、表面のセラミックスの消耗が顕著であった。
【0005】
そこで、上記問題を解決するために、焼結助剤、粒界相、焼成条件、酸化保護膜の形成等に関して種々の試みがなされてきた。例えば特開平9−183676号公報には、高温水蒸気に対する耐性を改善するために、窒化珪素またはサイアロンを主成分とする焼結体表面を、SiO2を主体とするガラス層で被覆することが提案されている。
また、窒化珪素質焼結体上に、耐酸化性の良好なアルミナ、ムライトなどからなる保護膜を、CVDや溶射の手法で形成することにより、耐酸化性、耐エロージョン、コロージョン性を向上する試みもなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−183676号公報のように、表面にガラス層を形成する方法では、気流の伴わない静的な条件下での特性向上の効果はあるものの、実際のエンジン中で高温高圧高速ガスに曝されると、ガラスの蒸発によって表面のガラス層が急速に消耗してしまうため、このようなガラス層はの寿命が短く、保護膜の用をなさないという問題があった。
また、アルミナ、ムライト等は窒化珪素等に比べれば耐食性が高いものの、水蒸気分圧の高い雰囲気中では耐食性が低く、耐久性に劣るため、実用性が不十分であるという問題があった。
【0007】
従って、本発明の目的は、1000℃以上の高温域において、高温水蒸気に対する耐食性が高く、寿命の長い耐食性セラミックスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、珪素含有セラミックスの表面に安定化ジルコニア層を設け、その組成を制御することにより、高温水蒸気に対する耐性を改善できるということを知見し、特に高温で動作するガスタービンエンジン等の内燃機関を構成する部品として好適に用いることのできるセラミックスを実現したものである。
【0009】
即ち、本発明によれば、窒化珪素、炭化珪素及びサイアロンから選択された少なくとも1種の珪素含有セラミックスからなる基体と、該基体の表面に設けられた表面層とを具備した耐食性セラミックスにおいて、
前記表面層が、Y、Er、Yb及びLuの少なくとも1種から選ばれた周期律表第IIIa族元素で安定化された酸化ジルコニウムからなり、且つ該表面層中のAl元素の含有量が0.01質量%以下に抑制され、Si元素の含有量が0.01質量%以下に抑制され、
1000℃以上で水蒸気を含む動的な条件下での耐水蒸気腐食性に優れていることを特徴とする耐食性セラミックスが提供される。
【0010】
本発明においては、周期律表第IIIa族元素で安定化された酸化ジルコニウム(以下、単に安定化ジルコニアと呼ぶことがある)からなる表面層中には、高温水蒸気との反応によって消耗の激しいAl及びSiの含有量が一定量以下の少量に抑制されており、この結果、かかる表面層は、高温水蒸気腐食に強く、珪素を含むセラミックスの表面を保護することができる。したがって本発明の耐食性セラミックスは、特にガスタービンエンジン用部品等の用途に極めて好適である。
【0011】
本発明において、珪素含有セラミックスからなる基体との熱膨張差による表面層の剥離を有効に防止するために、前記表面層の厚みは、5〜200μmであることが好ましい。また、酸化ジルコニウムの安定化のために使用される周期律表第 III a族元素は、Y、Er、Yb及びLuの少なくとも1種である。これは、上記のようなイオン半径の小さな周期律表第IIIa族元素で安定化すると熱膨張係数が比較的小さくなり熱膨張差による表面層の剥離を効果的に防止できるためである。このような周期律表第IIIa族元素は、酸化物換算で、3〜15モル%の量で表面層中に存在することが望ましく、このような周期律表第IIIa族元素で安定化された酸化ジルコニウムで形成された表面層を設けることにより、高温高圧高速ガスに曝されても剥離や消耗をさらに抑制し、耐酸化性、耐エロージョン、コロージョンを著しく改善することができる。また、前記表面層の気孔率が5〜30%であることが好ましい。これにより、基体と表面層との熱膨張差による応力を緩和し表面層の剥がれを抑制する。更に、前記表面層が基体との界面から表面方向に柱状に伸びた組織を有することが望ましい。これは、熱応力により前記表面層にクラックが入っても、柱状の界面においてクラックが発生するため、基体から剥がれることなく基体に付着したままになるためである。
【0012】
さらに本発明においては、前記基体と前記表面層との間に、RE2Si2O7及び/又はRE2SiO5(RE:周期律表第IIIa族元素)からなる中間層を設けることができる。このような中間層を設けることにより、基体と表面層との熱膨張差による応力を緩和し表面層の剥がれを抑制する。
【0013】
【発明の実施の形態】
(基体)
本発明の耐食性セラミックスにおいて、安定化ジルコニアからなる表面層を形成すべき基体は、窒化珪素、炭化珪素及びサイアロンのうち少なくとも1種からなる珪素含有セラミックスから構成される。
このような珪素含有セラミックスは、室温から高温での強度が高く、これらのセラミックスからなる基体上に安定化ジルコニアの表面層を設けることによって水蒸気に対する耐食性を著しく改善し、寿命を長くせしめることができ、ガスタービン用部材として好適な耐食性セラミックスを実現することができる。
尚、この基体中には、上記の珪素含有セラミックスの特性が損なわれない限り、焼結助剤等に由来する他の成分を含有していてもよく、例えば、25モル%以下の範囲で希土類元素酸化物や二酸化珪素を含有していてもよい。
【0014】
(表面層)
上記の基体表面に形成される表面層は、周期律表第IIIa族元素で安定化された安定化ジルコニアから形成されていることが重要である。即ち、酸化ジルコニウムは温度変化が起こると相変態を起こし、その際に体積変化を生じてクラックを発生するが、周期律表第IIIa族元素で安定化させることによってクラック発生を防止することができる。
【0015】
酸化ジルコニウムの安定化のために使用される周期律表第IIIa族元素には、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuがこれあるが、本発明においては、これらの中でも、特に、Er、Yb、及びLuの少なくとも1種が使用される。これらの元素はイオン半径が小さく、これらの元素で安定化する熱膨張係数が比較的小さくなり表面層の剥離を効果的に抑制できるためである。さらに、安価であるという点では、Yが好適に使用される。上記表面層中の周期律表第IIIa族元素の含有量は、酸化ジルコニウムを安定化させ、水蒸気に対する耐食性に大きな影響を与えない範囲であればよく、特に酸化物換算で、3〜15モル%、更には5〜12モル%であることが良い。
【0016】
また、本発明によれば、表面層に含まれるAl元素及びSi元素の含有量が、何れも0.01質量%以下に抑制されていることが重要である。Al及びSiの含有量が上記範囲を越えると、高温水蒸気中での腐食が大きくなる。したがって、本発明においては、表面層形成のためには、高純度の酸化ジルコニウムや周期律表第IIIa族元素酸化物を用いて、Al及びSiの含有量を上記範囲内となるように抑制することが必要となる。
【0017】
本発明においては、上記のような安定化ジルコニアからなる表面層は、従来のSiO2、Al2O3、ムライト、コージェライト、YAGなどからなる保護膜に比べ、高温水蒸気を含む酸化雰囲気において非常に安定性を示し、優れた耐酸化性及び耐食性を発揮することが可能となる。また、融点が高いため、耐熱性に優れ、高温での寿命が長い。
【0018】
上述した表面層の厚みは、5〜200μm、特に10〜150μm、さらには30〜100μmであることが好ましい。これは、熱膨張差を低減して保護層の剥がれを防ぎ、耐食性セラミックスの寿命を長くするためである。
また、表面層の気孔率は、5〜30%、特に7〜15%であることが好ましい。これは、表面層に微粒子が衝突してもクラックの発生及び進展を効果的に抑制し、欠けや剥離を抑制するためである。
さらに、前記表面層は、柱状結晶からなり、柱状結晶の長軸が基体表面に略垂直であることが望ましい。これは、熱応力により前記表面層にクラックが入っても、柱状の界面においてクラックが発生するため、基体から剥がれることなく基体に付着したままになるためである。
【0019】
(中間層)
また、本発明においては、前記珪素含有セラミックスからなる基体と表面層との間に、RE2Si2O7及び/又はRE2SiO5(RE:周期律表第IIIa族元素)で表される複合酸化物からなる中間層を設けることが好ましい。
このような中間層の厚みは、熱応力緩和、高信頼性及び長寿命の見地から、5〜200μm、特に10〜150μm、30〜100μmであるのが良い。
上記複合酸化物は、基体となる窒化珪素、炭化珪素及びサイアロンの熱膨張率と表面層を形成する安定化ジルコニアの熱膨張率との中間的熱膨張率を有していることから、このような複合酸化物からなる中間層を設けることにより、熱膨張差による応力を緩和し、表面層の剥離を有効に抑制することができる。また、かかる複合酸化物は、高温の水蒸気に対する耐食性も高く、高融点でもあり、たとえ表面層にピンホールやクラックが存在しても、基体に対するその影響を小さくすることができ、中間層として有効である。
尚、上記複合酸化物中の希土類元素としては、Y、Er、Yb及びLuの少なくとも1種であることが好適であり、特に表面層を形成している酸化ジルコニウムの安定化に使用されているものと同種のものであることが望ましい。
【0020】
上述した構造を有する本発明の耐食性セラミックスは、特に、耐酸化性及び水蒸気に対する耐食性に優れるため、タービンロータ、ノズル、コンバスタライナ、トランジションダクトなどのガスタービンエンジン用部品等の内燃機関部品に好適に用いられる。
【0021】
(耐食性セラミックスの製造)
本発明の耐食性セラミックスを製造するにあたっては、まず、窒化珪素、炭化珪素及びサイアロンのうち少なくとも1種の珪素含有セラミックスからなる基体を準備する。かかる基体は、コストの点で焼結体であることが望ましい。また、先に述べた通り、焼結助剤が含まれていても良く、例えば、希土類元素酸化物を0.5〜10モル%、二酸化珪素を1〜20モル%含む窒化珪素焼結体を用いることができる。
【0022】
この基体の表面に、所望により、前述した中間層を形成する。
例えば、RE2Si2O7及び/又はRE2SiO5で表わされる複合酸化物からなる粉体を塗布し、1400℃以上の高温で熱処理することによって中間層を作製できる。
【0023】
上記のようにして必要により中間層を形成した後、安定化ジルコニアからなる表面層を形成する。
かかる表面層を形成するための出発原料としては、高純度(99.9%以上)の酸化ジルコニウム粉末と周期律表第IIIa族元素酸化物(RE2O3)粉末を用いる。また、既に周期律表第IIIa族元素酸化物で安定化されたジルコニア粉末を直接使用することもできる。尚、いずれの場合においても、原料粉末中にAl及びSiの含有量が前述した範囲(合計で1質量%以下)となるように、高純度のものを使用することが重要である。
【0024】
これらの原料粉末を溶媒や分散剤を加えて混合し、スラリーを作製し、このスラリーを上記の基体表面、或いは中間層上に塗布し、これを乾燥して被覆層を形成する。塗布には、スラリーを吹き付けるスプレー法、スラリーの中に浸漬するディッピング法等により基体の表面に均一に塗布するのがよい。また、スラリーを均一に形成するため、スラリーの粘度を0.5〜3.0Pa・sにすることが好ましい。
【0025】
上記のようにして形成された被覆層を有する基体を、熱処理することにより、目的とする表面層を形成することができる。熱処理温度は、表面層を十分緻密化するために、1300℃〜1900℃、特に1400〜1600℃、さらには1450〜1550℃の温度であることが望ましい。
【0026】
表面層は、上述のように、スラリーを基体表面に塗布し、熱処理することによって、安価に且つ密着良く形成できるが、その他にもプラズマ溶射法、CVD法、PVD法等の既存の成膜技術で表面層を形成することも可能である。また、柱状結晶を作るためには、CVD法及びPVD法を用いることが好ましく、特に、EB−PVD(Electron Beam Phisical Vaper Deposition)法を用いるのが良い。
また、気孔率を5〜30%に制御するには、熱処理温度を制御すればよい。例えば、Y2O3量が8質量%の安定化ジルコニア粉末で塗布法を用いる場合、熱処理温度を1300〜1600℃の範囲で調整すればよい。また、安定化剤の含有量や熱処理時間を変えても気孔率を調整できる。
【0027】
このような製造方法により、Al及びSiの含有量が少なく、周期律表第IIIa族元素で安定化された酸化ジルコニウムからなり、特に気孔率が5〜30%、厚みが5〜200μmの表面層を有する本発明の耐食性セラミックスを作製することができる。さらに、柱状結晶で、長軸が基体表面に略垂直な表面層を形成することもできる。
【0028】
【実施例】
実験例1
基体として、窒化珪素、炭化珪素及びサイアロンを主成分とする焼結体からなる基体を準備した。
窒化珪素焼結体は、酸化ルテチウムを3モル%、二酸化珪素を6モル%焼結助剤として加えて焼成したものである。
炭化珪素焼結体は、B4Cを0.4質量%、Cを1.0質量%焼結助剤として加えて焼成したものである。
また、サイアロンは、酸化イットリウムを5モル%、二酸化珪素を4モル%焼結助剤として加えて焼成したものである。
【0029】
これらの基体は、縦4mm、横40mm、厚み3mmの形状に加工した。
尚、試料No.19〜21のものについては、この基体表面に、中間層を形成した。即ち、ダイシリケート粉末、モノシリケート粉末からなるスラリーをスプレーガンで基体表面に吹き付けて塗布し、乾燥後に温度1750℃で10分間の熱処理を行って中間層を形成した。
【0030】
純度99.9%のZrO2粉末、純度99.9%のY2O3粉末、Lu2O3粉末、Yb2O3粉末、Er2O3粉末、Sm2O3粉末及びSc2O3粉末を、表1に示す組成となるよう秤量し、これに水、バインダー(PVA)を添加して酸化ジルコニウムボールを用いて24時間回転ミルで混合し、スラリーを作製した。
また、比較のために(試料No.31〜33)、純度99.9%のAl2O3粉末、ムライト(MU)粉末及びコーディエライト(CJ)粉末を用いて同様の方法でスラリーを作製した。
得られたスラリーを、上記基体の表面(中間層が形成されたものについては中間層上)にスプレーガンで吹き付けて塗布し、120℃の乾燥機中で乾燥した。得られた試料を大気中で表1の条件で熱処理した。
なお、試料No.25は、EB−PVD法によって安定化ジルコニアからなる表面層を形成した。また、表面層を形成しない窒化系素質焼結体を比較例(試料No.34)として評価した。
【0031】
評価は、酸化試験、衝撃性試験及び水蒸気耐食試験を行った。酸化試験は、大気中、1200℃で100時間放置し、酸化による重量の変化量(増加量)を測定した。また、衝撃性試験は、1300℃−300℃の条件で、熱サイクル試験を20サイクル行い、表面層にクラックがあるかどうか蛍光探傷液浸透法を用いて観察した。
水蒸気耐食試験は、密閉容器中に水と試料を入れ、温度を200℃、圧力を1.5MPaに100時間保ち、重量の変化量(減少量)を測定した。また、曝露試験は、曝露試験装置に試料を載置し、メタンガスを燃焼させ、表2の流速で、試料に燃焼ガスを吹き付け、重量減少量を測定すると共にコーティング層のクラックの有無を確認した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
上記の実験例において、試料No.2〜7、17,18及びNo.31〜34は、本発明の範囲外の比較例である。
まず、本発明の試料No.1、8〜30は、水蒸気耐食試験での質量減少量が0.005mg/cm2以下で水蒸気含有ガス雰囲気中での耐食性が高いことがわかる。また、耐酸化性、耐熱衝撃性に優れることもわかる。さらに、燃焼ガスに対する暴露試験においても重量減少量が0.005mg/cm 2 以下で燃焼ガスに対する耐食性に優れている。一方、表面層のAl及びSiの不純物が0.01質量%を越えているか或いは酸化ジルコニウムが他の元素で安定化されている本発明の範囲外の試料は、暴露試験において質量減少量が0.01mg/cm 2 以上であるか或いは耐酸化性が高く、もしくは水蒸気耐食試験での重量減少量も高い。また、表面層に安定化ZrO2を用いていない試料No.31〜34はいずれも質量減少量が暴露試験において0.50mg/cm2以上となり、耐熱衝撃試験においてクラックを生成した。さらに、水蒸気耐食試験での重量減少量が0.3mg/cm2以上であった。
【0035】
【発明の効果】
本発明の耐食性セラミックスは、1000℃以上、特に1000〜1500℃の燃焼ガス雰囲気中でも耐水蒸気腐食性が高く、寿命を改善して長時間使用が可能な耐食性セラミックスを実現できる。
Claims (6)
- 窒化珪素、炭化珪素及びサイアロンから選択された少なくとも1種の珪素含有セラミックスからなる基体と、該基体の表面に設けられた表面層とを具備した耐食性セラミックスにおいて、
前記表面層が、Y、Er、Yb及びLuの少なくとも1種から選ばれた周期律表第IIIa族元素で安定化された酸化ジルコニウムからなり、且つ該表面層中のAl元素の含有量が0.01質量%以下に抑制され、Si元素の含有量が0.01質量%以下に抑制され、1000℃以上で水蒸気を含む動的な条件下での耐水蒸気腐食性に優れていることを特徴とする耐食性セラミックス。 - 前記表面層中の周期律表第IIIa族元素含量が、酸化物換算で3〜15モル%である請求項1に記載の耐食性セラミックス。
- 前記表面層の厚みが5〜200μmである請求項1または2に記載の耐食性セラミックス。
- 前記基体と前記表面層との間にRE2Si2O7及び/又はRE2SiO5(REは周期律表第IIIa族元素を示す)で表わされる複合酸化物からなる中間層が設けられている請求項1乃至3のいずれかに記載の耐食性セラミックス。
- 前記表面層の気孔率が5〜30%である請求項1乃至4のいずれかに記載の耐食性セラミックス。
- 前記表面層が柱状結晶からなり、該柱状結晶の長軸が基体表面に略垂直である請求項1乃至5のいずれかに記載の耐食性セラミックス。
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