JP4032482B2 - 単結晶ダイヤモンドの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、気相合成法を用いた単結晶ダイヤモンドの製造方法に関し、特に、切削工具,精密工具,半導体材料,電子部品,光学部品などに用いられる、10mm×10mm程度以上の比較的大型の単結晶ダイヤモンドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダイヤモンドは、高硬度,高熱伝導率,透明度などの数多くの優れた性質を有することから、各種工具,光学部品,半導体,電子部品などの材料として幅広く用いられており、今後さらに重要性が増すものと考えられる。
【0003】
ダイヤモンドは、過去には天然に産出するものが工業用に使用されていたが、現在では人工的に合成されたものが中心に用いられている。従来から、多結晶ダイヤモンドについては、プラズマCVD(Chemical Vapor Deosition)などの気相合成法によって比較的大型のものが人工的に製造されていた(たとえば「応用物理,第55巻第7号,1986, p640〜p653」参照)。しかしながら、このような多結晶ダイヤモンドは、基板1上に形成された多結晶ダイヤモンド層が均一でないため、研磨した際に十分平滑な面が得られないなどの問題があった。よって、ダイヤモンドの用途の中でも特に平滑な面を必要とする超精密工具や光学部品、半導体などに用いられる場合は、結晶方位に均一な多結晶ダイヤモンドを用いることが必要であった。このような単結晶ダイヤモンドは天然にも産出されるが、極めて稀少であるため、従来から人工的に製造する方法が検討されている。
【0004】
気相合成技術を用いた単結晶ダイヤモンドの従来の製造方法として、炭素源として炭化水素,酸化炭素,アルコール,アセトンなどの少なくとも1つ以上の炭素源を水素,酸素,水,窒素,ハロゲン等と混合した原料ガスを用いて、直流,低周波交流,高周波またはマイクロ波を用いてその原料ガスを分解し活性化して発生させた、低温あるいは高温のプラズマを用いて基材に単結晶ダイヤモンドを気相成長させるプラズマ気相成長法や、高温加熱したタングステンフィラメント等の熱電子放射材を使用して基材に単結晶ダイヤモンドを気相成長させる熱フィラメント法が挙げられる。また、これらのうちのいずれの気相成長法を用いた場合においても、使用する基材の種類により、単結晶ダイヤモンドの基材上に単結晶ダイヤモンドをホモエピタキシャル成長させる方法と、非ダイヤモンド基材上に単結晶ダイヤモンドをヘテロエピタキシャル成長させる方法とが採用され得る。また、ホモエピタキシャル成長を用いた場合において、基材の面積を大きくする目的で、複数個の単結晶ダイヤモンドを同一平面内に隣接させて接合した基材を使用するモザイク成長(特開平3−75298号公報,Diamond and Related Material 4(1995) p1025-1031 等参照)などの方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のホモエピタキシャル成長では、成長の途中で双晶や二次核が成長することにより側面に異常成長を有し、加えて基材保持台から成長してくる多結晶ダイヤモンドにより横方向へ広がらないという問題があった。ヘテロエピタキシャル成長では、上面の方位が揃う技術は進歩してきたものの、面内における方位の整合が今のところは解決しきれていない。またモザイク成長では単結晶ダイヤモンド基材同士の接合部が不整合で界面として残り、そこに異常成長が生じるため大面積の単結晶ダイヤモンドにはならず、界面の形成をなくすためには基材同士の角度を完全に揃えなければならないという問題があった。
【0006】
また従来は、基材保持台として、シリコンやシリコンカーバイド、キュービックボロンナイトライドなどのような、炭素と反応して化合物を形成し易い材料を用いていたため、基材近傍に単結晶ダイヤモンドの成長を妨げる多結晶ダイヤモンドが生成するという問題があった。
【0007】
これらのような従来の問題点を解消するため、本発明は、プラズマCVD法および熱フィラメント法のいずれの方法によっても、安定に大面積の単結晶ダイヤモンドを製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の単結晶ダイヤモンドの製造方法は、単結晶ダイヤモンド基材として、その主表面および側面が低指数面からなるものを用い、その基材に単結晶ダイヤモンドをホモエピタキシャル気相成長させることによって、大面積の単結晶ダイヤモンドを形成する。
【0009】
ここで、「低指数面」とは、ミラー指数表示で、{100}{110}{111}およびこれらの面に対して5°以内の角度をなす面、ならびに{311}{331}{511}{551}{711}面およびこれらの面に対して1°以内の角度をなす面の全てを指すものと定義される。
【0010】
このように、単結晶ダイヤモンド基材として、その主表面および側面が、エネルギー的に安定な低指数面からなるものを用いることにより、基材表面に安定して単結晶ダイヤモンドを成長させることができ、その結果、大面積の良質な単結晶ダイヤモンドを形成することができる。
【0012】
本発明の単結晶ダイヤモンドの製造方法は、一つの局面において、単結晶ダイヤモンド基材として、その主表面が、{100}面に対する傾きが5°以内の正方形の面からなり、4つの側面が、{100}面に対する傾きが5°以内の面または{110}面に対する傾きが5°以内の面を用いる。また、側面が{100}面のときはメタン濃度8%以上、基板温度1000℃以下の〈100〉面配向条件を適用し、側面が{110}面のときは、メタン濃度3±0.5%の範囲内のメタン−水素系混合ガスを用い、反応容器内圧力140±5Torr、基材温度1050±10℃の範囲内に維持した〈110〉面配向条件を適用する。
【0013】
このような低指数面からなる基材の側面における単結晶ダイヤモンドの気相成長速度の指標として、〈100〉方向の気相成長速度V〈100〉と〈111〉方向の気相成長速度V〈111〉との比、すなわちV〈100〉/V〈111〉で定義される成長速度比が用いられ、ホモエピタキシャル成長を行なう条件は、基材の側面の面方位に合わせて決定する。具体的には基材の側面が{100}面であるときは成長速度比が1.62以上、特に好ましくは30.5 以上の〈100〉配向成長条件で成長させる。また、側面が{110}面であるときは成長速度比が0.81〜0.92、特に好ましくは0.5×30.5 の〈110〉配向成長条件で成長させ、側面が{111}面であるときは成長速度比が0.64以下、特に好ましくは3-0.5以下の〈111〉配向成長条件で成長させる。側面が2つの面方位で構成されているときは、どちらかの面方位に合わせた条件で成長させる。これにより、その側面の延長上はその方位への成長が最も速いため異常成長が形成しにくくなり、異常成長の含まれる領域を限定することが可能となる。
【0014】
本発明の単結晶ダイヤモンドの製造方法は、他の局面において、単結晶ダイヤモンド基材として、その主表面が{100}面に対する傾きが5°以内の正方形の面からなり、4つの側面が、{100}面に対する傾きが5°以内の面からなるものを用い、かつ、{111}面に対する単結晶ダイヤモンドの気相成長速度が最も速くなる気相成長条件を使用する。
【0015】
このように、〈110〉配向条件に代えて〈111〉配向条件を使用することによって、〈110〉配向条件の場合のような、成長が進むにつれて{110}側面の厚さが徐々に薄くなるという現象が生じないため、より大面積の単結晶ダイヤモンド基材を形成し易くなるという利点がある。
【0016】
本発明の一実施形態においては、単結晶ダイヤモンド基材の主表面および側面に単結晶ダイヤモンドを気相成長させた後に、気相成長前の側面と異なる低指数面が新たな側面を構成するように、前記主表面に略垂直な面で切断して単結晶ダイヤモンドを切出すことによって、ホモエピタキシャル成長の途中で異常成長した双晶や二次核を除去している。
【0017】
また、本発明の単結晶ダイヤモンドの製造方法は、さらに他の局面において、単結晶ダイヤモンド基材として、{100}面に対する傾きが5°以内の面からなる4つの側面からなるものを用い、主表面に略垂直な面で切断して略直方体形状の単結晶ダイヤモンドを切り出す工程の前に、さらに次の工程を備える。すなわち、4つの側面の各々の下側から成長する傾斜面の上端が単結晶ダイヤモンド基材の上側の主表面の高さに到達したとき、またはその前の段階で、下面と、下面からの傾斜面の上端との間の部分、および、上面と、上面四隅の落ち部分の下端との間の部分を、研磨により除去する工程をさらに備える。
【0018】
このように、4つの側面の各々の下側から成長する傾斜面の上端が単結晶ダイヤモンド基材の上側の主表面の高さに到達したとき、またはその前の段階で、研磨による除去工程を行なうのは、傾斜面が単結晶ダイヤモンド基材の上側の主表面まで到達してもなお成長を続けたとしても、それによって形成されるのは本製造方法では不要となる部位であり、より大型の単結晶ダイヤモンドをより早く形成する本発明の目的に反する結果となるからである。
【0019】
但し、最も大きな面積の必要な部位の単結晶ダイヤモンドを成長させて製造効率を高くするという観点からは、4つの各側面の下側から出現してくる傾斜面が単結晶ダイヤモンドの基材の上側の表面まで達した段階(図4(b)において破線で示した位置まで成長した段階)で次の工程に進むことが好ましい。
【0020】
さらに、本発明の単結晶ダイヤモンドの製造方法は、さらに他の局面において、単結晶ダイヤモンド基材として、{110}面に対する傾きが5°以内の面からなる4つの側面からなるものを用い、主表面に略垂直な面で切断して略直方体形状の単結晶ダイヤモンドを切り出す工程の前に、さらに次の工程を備える。まず、4つの側面の各々に、上下に対向して成長する、{111}面に対する傾きが5°以内の1対の傾斜面が、該1対の傾斜面同士が交わる線が稜線をなすまで成長して、4つの側面に平行な成長面が消失するとき、またはその前の段階で、主表面が成長して形成された上側の面から、上記稜線を含む平面まで除去して、{100}面に対する傾きが5°以内の面からなる新たな成長開始主表面を形成する。次に、その新たな成長開始主表面上に、単結晶ダイヤモンドを気相成長させた後、下面から前記新たな成長開始主表面までを除去する。
【0021】
このように、1対の傾斜面同士が交わる線が稜線をなすまで成長して、単結晶ダイヤモンド基材の4つの側面に平行な成長面が消失するとき、またはその前の段階で、主表面が成長して形成された上側の面から、上記稜線を含む平面まで除去し、その後に単結晶ダイヤモンドを切り出す工程を行なうのは、単結晶ダイヤモンド基材の4つの側面に平行な成長面が消失した段階(図9(b)に破線で示した位置まで成長した段階)からさらに成長を続けて行なっても、成長後の単結晶ダイヤモンド基板から切り出せる単結晶ダイヤ面の大きさは増加せず、本製造方法では不良となる多結晶ダイヤモンド部位が増加するだけであり、より大型の単結晶ダイヤモンドをより早く形成する本願発明の目的に反する結果となるからである。但し、切り出せる単結晶ダイヤモンドの面積を最も大きくして製造効率を高くするという観点からは、4つの各側面のそれぞれが上記1対の傾斜面の成長によってちょうど消失した段階で次の工程に進むようにすることが好ましい。
【0022】
また、本発明の単結晶ダイヤモンドの製造方法は、さらに他の局面において、主表面に略垂直な面で切断して略直方体形状の単結晶ダイヤモンドを切出す上記工程は、{100}面に対する傾きが5°以内の面が切断前の側面を構成する場合には、{110}面に対する傾きが5°以内の面が新たな側面を構成するように切出し、{110}面に対する傾きが5°以内の面が切断前の側面を構成する場合には、{100}面に対する傾きが5°以内の面が新たな側面になるように切出す工程を含む。
【0023】
また、本発明の単結晶ダイヤモンドの製造方法の好ましい実施形態においては、切断前の側面が{100}面に対する傾きが5°以内の面からなる単結晶ダイヤモンドを、{110}面に対する傾きが5°以内の面が新たな側面を構成するように切出す工程と、切断前の側面が{110}面に対する傾きが5°以内の面からなる単結晶ダイヤモンドを、新たな側面が{100}面に対する傾きが5°以内の面が新たな側面を構成するように切出す工程とを、交互に繰り返すことによって、大面積の単結晶ダイヤモンドが形成される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0028】
(実施の形態1)
図10は、本発明の実施の形態1における実験に使用した、ダイヤモンド気相合成用のマイクロ波CVD装置を示す模式図である。図10に示すマイクロ波CVD装置においては、マイクロ波電源4、アイソレータおよびチューナ5等からなるマイクロ波発生部から発生するマイクロ波は、導波管6を介してプランジャ10へ向かう。そして、導波管の途中の位置には、反応容器としての石英管7が設けられており、この石英管7の上部には原料ガスの導入口9が、下部には排出口8が設けられている。石英管7内の導波管6と交差する位置に、基材ホルダ1が配置されており、この基材ホルダ1上に基材2が設置されるようになっている。
【0029】
図1(a)および図4(a)に示す上面50aが正方形の{100}面、側面50a,50bも{100}面の、厚さが0.5mm以上の単結晶ダイヤモンドを基材(以下「素基材」と記す)50とし、前述したマイクロ波CVD装置のモリブデン製の基材ホルダ上に設置し、成長速度比がほぼ30.5 である〈100〉優先配向成長条件、具体的にはメタン濃度10±0.5%のメタン−水素系混合ガスを用い、反応容器内圧力140±5Torr、基材温度1000±10℃に維持した条件でホモエピタキシャル成長を行なったところ、図1(b),図3(a)および図4(b)に示すように成長し、素基材の側面50a,50bの下部から傾斜面51が出現するとともに、上面四隅には異常成長部11(図4(b)参照)が生じ、上面四隅の各上コーナ部には、落ち部分52が生じる。
【0030】
その後さらに、図1(c)に示すように{100}側面の延長上に異常成長が生じずに成長し、傾斜面51の上端が、図3(b)において破線で示す位置、すなわち素基材50の上側の主表面50aの位置に到達する。この段階で、図2(a)に破線で示す下面から傾斜面51の上端までを研磨により除去し、その後さらに、図2(b)に破線で示す部分、すなわち、上面から上面四隅の落ち部分52の下端まで研磨し、落ち部分52を消失させることにより、図2(c)および図4(c)に示すように、異常成長部11を含む直方体形状のダイヤモンド基板53を形成する。この基板53を、図2(c)および図4(c)に示す切り出し線12位置で、YAGレーザによる切断加工を施すことにより、図5(a)および図8(a)に示すような、上面が正方形の{100}面からなり、かつ、4つの側面が{110}面からなる平板状の単結晶ダイヤモンド基板(素基材)60に成形する。
【0031】
次に、成長条件を成長速度比が0.5×30.5 である〈110〉優先配向成長条件、具体的にはメタン濃度3±0.5%のメタン−水素系混合ガスを用い、反応容器内圧力140±5Torr、基材温度1050±10℃に維持した条件で成長させたところ、図5(b)および図7(a)に示すように成長した。以上の工程によって、図5(a)および図8(a)に示す素基材60の4つの側面のそれぞれの上下端から、図5(b)および図8(b)に示すように傾斜面61,62が出現する。素基材60の四隅には異常成長部11が生じるが、{110}側面延長上には異常成長が形成されずに大きくなる。
【0032】
そして、異常成長のない面が表面として現れるようにするために、図5(c)に示すように各側面の上下の傾斜面61,62の交線が稜線63をなすまで成長した段階(図7(b)において破線で示す位置まで成長した段階)で、上面から稜線64を含む平面位置まで研磨により除去し、図6(a)に示す成長開始面64aを有する基板64を形成する。その後、〈100〉優先配向成長条件を適用して、成長開始面64a上にホモエピタキシャル成長させて、図6(b)に示すように基板64上に単結晶ダイヤモンド層65を形成する。その後、単結晶ダイヤモンド層65より下の基板64を下面から研磨して除去し、図6(c)および図8(c)に示す、異常成長部11を四隅に含む平板状の単結晶ダイヤモンド層65を得る。この単結晶ダイヤモンド層65に、図6(c)に示す切出し線12の位置でYAGレーザにより切断加工を施し、図1(a)に示すような、上面および4つの側面がすべて{100}面からなる、異常成長部を含まない単結晶ダイヤモンドに成形する。以上のような工程を繰り返すことによって、大面積の平板状単結晶ダイヤモンドを得ることができる。
【0033】
なお、本実施の形態においては、図5(a)に示した{110}側面を有する単結晶基材を素基材とするホモエピタキシャル成長工程において、〈110〉優先配向成長条件を用いたが、以下に示す理由により、〈110〉優先配向成長条件の代わりに〈111〉方向の成長速度が最も速くなる〈111〉優先配向成長条件を用いることによっても、本願発明の目的を果たすことができる。
【0034】
点からホモエピタキシャル成長させることによって形成されるダイヤモンドの孤立粒子は、通常は{100}面および{111}面の2種類の面から構成されることが一般に知られている。これは、{100}面への〈100〉方向の成長および{111}面への〈111〉方向の成長が主として生じ、その他の面へは比較的成長しにくいためである。そのため、各配向成長条件を特定する指標としての成長速度比が〈100〉方向の気相成長速度V〈100〉と〈111〉方向の気相成長速度V〈111〉との比として定義されることからもわかるように、〈110〉方向および〈111〉方向の成長速度の大小関係によって、その他の低指数面への成長速度が決まることが知られている。
【0035】
上述のように図5(a)に示した素基材に〈110〉優先配向成長条件を適用した場合、成長速度比が0.5×30.5 となって、〈111〉方向の気相成長速度が〈100〉方向の気相成長速度よりも速いために、〈111〉方向の気相成長の影響が大きい。したがって、気相成長後の形状は、図7(a)に示すようになり、成長が進むにつれて、図7(b)に示すように{110}面の厚さが徐々に薄くなり、その結果、異常成長が生じない領域の厚さも薄くなる。しかしながら、図5(a)に示した素基材に〈110〉優先配向成長条件を適用する代わりに〈111〉優先配向成長条件を適用すると、異常成長が生じない領域の厚さを薄くすることなく成長させることが可能である。すなわち、主表面が{100}面で側面が{110}面の素基材にホモエピタキシャル成長させる場合には、側面への成長速度が最も速くなる〈110〉配向成長条件とは異なる〈111〉配向成長条件を適用することによっても、本発明の目的を達成することができる。
【0036】
次に、本実施の形態におけるYAGレーザによる切断工程で最も大きな面積の単結晶ダイヤモンドを得るための方法について説明する。図2(c),図4(c),図6(c),図8(c)等に基づいて説明した、切出し線12位置でのYAGレーザによる切断工程では、単結晶ダイヤモンド基材の側面上に、単結晶ダイヤモンド基材の初期の1辺の長さの50%以下の厚さの単結晶ダイヤモンドが成長した段階で行なわれる。これは、単結晶ダイヤモンド基材の側面上に、初期の1辺の長さの50%を越える厚さの単結晶ダイヤモンドが成長した段階で行なわれると、切出しによって異常成長ではない部分が多く除去されることになり、より大きな面積の単結晶ダイヤモンドをより速く形成するという本願発明の目的に反する結果となるからである。ただし、製造効率を最も高くするためには、基材側面へ初期の1辺の長さの約50%の厚さだけ成長した段階で切出すことが好ましい。
【0037】
基材を切出す段階における基材の側面への単結晶ダイヤモンドの成長厚さの好ましい範囲は、図9を参照して次のように説明される。まず、{100}面への〈100〉方向の成長厚さが基材の初期の1辺の長さの約22%の段階で、正方形の各片をなす切出し線12位置、すなわち四隅とも{110}面で切断して、異常成長部11を除去した四角柱状に切出す場合を考える。この場合、図9(a)に示すように、初期の基材から切取られるコーナ部の三角形の面積s1と、切取った後あらたなコーナ部として残る成長部分の面積s2とがほぼ同一になるため、切取った基材の平面積は、結果として初期の基材の平面積とほぼ等しくなる。したがって、{100}面への〈100〉方向の成長厚さが基材の初期の1辺の長さの約22%を越えない段階で四隅とも{110}面で切断して異常成長部11を除去した四角柱状に切出しても、もとの基材の平面積と同じかそれよりも小さい平面積の基材しか得られない。すなわち、正方形の平面形状に切出す場合には、{100}面への〈100〉方向の成長厚さが、少なくとも基材の初期の1辺の長さの約22%を越えた段階で切出すことが必要である。
【0038】
しかしながら、{100}面への〈100〉方向の成長厚さが基材の初期の1辺の長さの約22%を越えない段階であっても、図9(b)に示すように、コーナ部においては切出し線12位置、すなわち{110}面で切断して、側面に{100}面および{110}面を含む異常成長部11を除去した八角柱状に切出すことにより、初期の基材よりも平面積の大きい単結晶ダイヤモンド基材をうることができる。
【0039】
また、{100}面への〈100〉方向の成長厚さが基材の初期の1辺の長さの約50%の段階で、正方形の切出し線12位置、すなわち四隅とも{110}面で切断して、異常成長部11を除去した四角柱状に切出す場合、図9(c)からわかるように、初期の基材の約2倍の平面積の新たな基材が得られ、異常成長部11を除く単結晶ダイヤモンドの歩留りという観点から、最も効率がよい。ただし、50%を越えて成長させた後に切断した場合には、異常成長部11を除去するために単結晶ダイヤモンド部が余分に除去されるだけであって、50%の場合と同じ平面積しか得られない。したがって、{100}面への〈100〉方向の成長厚さが基材の初期の1辺の長さの50%以下の段階で、四隅を{110}面で切断して切出すことが好ましく、50%の段階で切出すことが最適である。
【0040】
(実施の形態2)
次に、熱フィラメント法を適用してダイヤモンド単結晶を気相合成する、本発明の実施の形態2について説明する。
【0041】
図11は、実験に使用したダイヤモンド気相合成用の熱フィラメントCVD装置を示す模式図である。同図に示す熱フィラメントCVD装置においては、反応容器21に原料ガスの導入口22および排出口23が設けられている。反応容器21内には、交流電源24によって電流が流されることによって赤熱されるタングステンフィラメント25が配設されている。このタングステンフィラメント25の下方には、単結晶ダイヤモンド基材26を載置するためのモリブデン製の基材ホルダ27が配置されている。タングステンフィラメント25の赤熱によって高温となる基材ホルダ27の下部に冷却水を供給するため、冷却水の導入口28および排出口29が設けられている。
【0042】
単結晶ダイヤモンド基材26として、上記実施の形態1と同様に、図1(a)および図4(a)に示す上面50aが正方形の{100}面、側面50a,50bも{100}面の、厚さが0.5mm以上の単結晶ダイヤモンドを基材(素基材)50とし、前述したマイクロ波CVD装置のモリブデン製の基材ホルダ上に設置し、成長速度比がほぼ30.5 である〈100〉優先配向成長条件、具体的にはメタン濃度1.3%のメタン−水素系混合ガスを用い、反応容器内圧力100Torr、基材温度850℃に維持した条件でホモエピタキシャル成長を行なったところ、図1(b),図3(a)および図4(b)に示すように成長し、素基材の側面50a,50bの下部から傾斜面51が出現するとともに、上面四隅には異常成長部11(図4(b)参照)が生じ、上面四隅の各上コーナ部には、落ち部分52が生じる。
【0043】
その後さらに、図1(c)に示すように{100}側面の延長上に異常成長が生じずに成長し、傾斜面51の上端が、図3(b)において破線で示す位置、すなわち素基材50の上側の主表面50aの位置に到達する。この段階で、図2(a)に破線で示す下面から傾斜面51の上端までを研磨により除去し、その後さらに、図2(b)に破線で示す部分、すなわち、上面から上面四隅の落ち部分52の下端まで研磨し、落ち部分52を消失させることにより、図2(c)および図4(c)に示すように、異常成長部11を含む直方体形状のダイヤモンド基板53を形成する。この基板53を、図2(c)および図4(c)に示す切り出し線12位置で、YAGレーザによる切断加工を施すことにより、図5(a)および図8(a)に示すような、上面が正方形の{100}面からなり、かつ、4つの側面が{110}面からなる平板状の単結晶ダイヤモンド基板(素基材)60に成形する。
【0044】
次に、成長条件を成長速度比が0.5×30.5 である〈110〉優先配向成長条件、具体的にはメタン濃度1.2%のメタン−水素系混合ガスを用い、反応容器内圧力100Torr、基材温度850℃に維持した条件で成長させたところ、図5(b)および図7(a)に示すように成長した。以上の工程によって、図5(a)および図8(a)に示す素基材60の4つの側面のそれぞれの上下端から、図5(b)および図8(b)に示すように傾斜面61,62が出現する。素基材60の四隅には異常成長部11が生じるが、{110}側面延長上には異常成長が形成されずに大きくなる。
【0045】
そして、異常成長のない面が表面として現れるようにするために、図5(c)に示すように各側面の上下の傾斜面61,62の交線が稜線63をなすまで成長した段階(図7(b)において破線で示す位置まで成長した段階)で、上面から稜線64を含む平面位置まで研磨により除去し、図6(a)に示す成長開始面64aを有する基板64を形成する。その後、〈100〉優先配向成長条件を適用して、成長開始面64a上にホモエピタキシャル成長させて、図6(b)に示すように基板64上に単結晶ダイヤモンド層65を形成する。その後、単結晶ダイヤモンド層65より下の基板64を下面から研磨して除去し、図6(c)および図8(c)に示す、異常成長部11を四隅に含む平板状の単結晶ダイヤモンド層65を得る。この単結晶ダイヤモンド層65に、図6(c)に示す切出し線12の位置でYAGレーザにより切断加工を施し、図1(a)に示すような、上面および4つの側面がすべて{100}面からなる、異常成長部を含まない単結晶ダイヤモンドに成形する。以上のような工程を繰り返すことによって、大面積の平板状単結晶ダイヤモンドを得ることができる。
【0046】
本実施の形態の場合においても、上記実施の形態1の場合と同様に、主表面が{100}面で側面が{110}面の素基材にホモエピタキシャル成長させる場合には、側面への成長速度が最も速くなる〈110〉配向成長条件とは異なる〈111〉配向成長条件を適用することによっても、本発明の目的を達成することができることは言うまでもない。
【0047】
なお、上記各実施の形態においては、素基材の主表面および各側面、気相成長により成長させる面、切出し工程における切出し面のそれぞれの面方位が、{100}面,{110}面,{111}面等により構成される場合について述べたが、必ずしもそのような面方位にちょうど一致する必要はなく、これらの面の面方位が、上述の低指数面の定義に包含される範囲の面方位であれば、本発明の目的を果たすことができる。
【0048】
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、前掲の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基材をエピタキシャル成長させ、双晶や二次核のような異常成長のない領域だけを切出しながら成長させていき、かつ基材保持台からのダイヤモンドの析出を抑制することにより、横方向に成長したダイヤモンド中へ基材保持台から成長してくる二次的なダイヤモンドの取込をなくすことができるため、大面積の単結晶ダイヤモンドの製造が可能となる。これにより、従来不可能であった大口径単結晶ダイヤモンド窓や、単結晶ダイヤモンドウェハなどの新製品開発の可能性が開かれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の各実施の形態において使用される、上面が正方形の{100}面で、側面も{100}面である初期の単結晶ダイヤモンド基材を示す斜視図、(b)は、(a)に示した単結晶ダイヤモンド基材に所定の気相成長をさせた場合の成長途中の形状を示す斜視図、(c)は、各側面の下端から成長した傾斜面の上端が、初期の単結晶ダイヤモンド基材の上主表面の高さに到達したときの単結晶ダイヤモンド基材の形状を示す斜視図である。
【図2】(a)は図1(c)に示した単結晶ダイヤモンド基材の下面から傾斜面の上端までを研磨により除去した後の単結晶ダイヤモンド基材の形状を示す斜視図、(b)は(a)に示した単結晶ダイヤモンド基材の上面から、上面四隅の落ち部分が消滅するまで研磨により除去した後の、単結晶ダイヤモンド基材の形状を示す斜視図、(c)は(b)の工程により形成された単結晶ダイヤモンド基材の切出し位置を示す斜視図である。
【図3】(a)は、図1(b)に示した成長途中の単結晶ダイヤモンド基材を、その一つの側面側から見た図、(b)は、図1(b)に示した状態から図1(c)に示した状態に至る成長過程の側面側から見た形状の変化を説明するための模式図である。
【図4】(a)は図1(a)に示した初期の単結晶ダイヤモンド基材の平面図、(b)は図1(b)に示した気相成長途中の単結晶ダイヤモンド基材の平面図、(c)は図2(c)に示した切出し工程前の単結晶ダイヤモンド基材の平面図である。
【図5】(a)は、本発明の各実施の形態において使用される、上面が正方形の{100}面で、側面が{110}面である初期の単結晶ダイヤモンド基材を示す斜視図、(b)は、(a)に示した単結晶ダイヤモンド基材に所定の気相成長をさせた場合の成長途中の形状を示す斜視図、(c)は、各側面の上下端から相対向して成長した1対の傾斜面の交線が稜線をなすまでに成長した段階の単結晶ダイヤモンド基材の形状を示す斜視図である。
【図6】(a)は図5(c)に示した単結晶ダイヤモンド基材の上面から、1対の傾斜面の交線がなす稜線を含む平面まで、研磨により除去した後の単結晶ダイヤモンド基材の形状を示す斜視図、(b)は(a)に示した単結晶ダイヤモンド基材の上面を成長開始面として所定の気相成長をさせた後の形状を示す斜視図、(c)は(b)の工程により形成された単結晶ダイヤモンド基材の下面から成長開始面までを研磨により除去の単結晶ダイヤモンド基材の形状を、その後の切出し工程における切出し位置を含めて示す斜視図である。
【図7】(a)は、図5(b)に示した成長途中の単結晶ダイヤモンド基材を、その一つの側面側から見た図、(b)は、図5(b)に示した状態から図5(c)に示した状態に至る成長過程の側面側から見た形状の変化を説明するための模式図である。
【図8】(a)は図5(a)に示した初期の単結晶ダイヤモンド基材の平面図、(b)は図5(b)に示した気相成長途中の単結晶ダイヤモンド基材の平面図、(c)は図6(c)に示した切出し工程前の単結晶ダイヤモンド基材の平面図である。
【図9】基材を切出す段階における基材の側面への単結晶ダイヤモンドの成長厚さの好ましい範囲を説明するための平面図であり、そのうち(a)は、{100}面への〈100〉方向の成長厚さが基材の初期の1辺の長さの約22%に段階で、正方形の切出し線12位置で切断して四角柱状に切出す場合の平面図、(b)は、{100}面への〈100〉方向の成長厚さが、(a)と同様に基材の初期の1辺の長さの約22%に段階で、コーナ部においては切出し線12位置で切断して八角柱状に切出す場合の平面図、(c)は、{100}面への〈100〉方向の気相成長厚さが基材の初期の1辺の長さの約50%になった段階で、正方形の切出し線12位置で切断して四角柱状に切出す場合の平面図である。
【図10】本発明の実施の形態1の実験に使用した、マイクロ波CVD装置の模式図である。
【図11】本発明の実施の形態2の実験に使用した、ダイヤモンド気相合成用の熱フィラメントCVD装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1,27 基材ホルダ(基材保持手段)
2,26 単結晶ダイヤモンド基材
3 プラズマ発生領域
4 マイクロ波電源
5 チューナ
6 導波管
7 石英管(反応容器)
8.23 排出口
9,22 導入口
10 プランジャ
11 異常成長領域
21 反応容器
24 交流電源
25 タングステンフィラメント
50,60 初期の単結晶ダイヤモンド基材(素基材)
50a,60a 素基材の主表面
50b,50c,60b,60c 素基材の側面
51,61,62 傾斜面
63 1対の傾斜面の交線がなす稜線
64a 成長開始面
Claims (7)
- 単結晶ダイヤモンド基材上に単結晶ダイヤモンドを気相から合成する単結晶ダイヤモンドの製造方法であって、前記単結晶ダイヤモンド基材として、その主表面および側面が低指数面からなるものを用い、
前記単結晶ダイヤモンド基材として、その主表面が{100}面に対する傾きが5°以内の正方形の面からなり、4つの側面が{100}面に対する傾きが5°以内の面または{110}面に対する傾きが5°以内の面からなるものを用い、側面が{100}面のときはメタン濃度8%以上、基板温度1000℃以下の〈100〉面配向条件を適用し、側面が{110}面のときは、メタン濃度3±0.5%の範囲内のメタン−水素系混合ガスを用い、反応容器内圧力140±5Torr、基材温度1050±10℃の範囲内に維持した〈110〉面配向条件を適用する、単結晶ダイヤモンドの製造方法。 - 単結晶ダイヤモンド基材上に単結晶ダイヤモンドを気相から合成する単結晶ダイヤモンドの製造方法であって、前記単結晶ダイヤモンド基材として、その主表面および側面が低指数面からなるものを用い、
前記単結晶ダイヤモンド基材として、その主表面が{100}面に対する傾きが5°以内の正方形の面からなり、4つの側面が、{110}面に対する傾きが5°以内の面からなるものを用い、かつ、{111}面方位に対する単結晶ダイヤモンドの気相成長速度が〈100〉方向への成長速度と比べて30.5 倍以上の速さである、メタン濃度1.5%以下、基板温度1100℃以上の〈111〉配向条件を使用する、単結晶ダイヤモンドの製造方法。 - 前記単結晶ダイヤモンド基材の前記主表面および前記側面に単結晶ダイヤモンドを気相成長させた後に、気相成長前の側面と異なる低指数面が新たな側面を構成するように、少なくとも前記主表面に略垂直な面で切断する工程を含むことによって単結晶ダイヤモンドを切出すことを特徴とする、請求項1または2に記載の単結晶ダイヤモンドの製造方法。
- 単結晶ダイヤモンド基材上に単結晶ダイヤモンドを気相から合成する単結晶ダイヤモンドの製造方法であって、前記単結晶ダイヤモンド基材として、その主表面および側面が低指数面からなるものを用い、
前記単結晶ダイヤモンド基材の前記主表面および前記側面に単結晶ダイヤモンドを気相成長させた後に、気相成長前の側面と異なる低指数面が新たな側面を構成するように、少なくとも前記主表面に略垂直な面で切断する工程を含むことによって単結晶ダイヤモンドを切出し、
前記単結晶ダイヤモンド基材として、{100}面に対する傾きが5°以内の面からなる4つの側面からなるものを用い、前記主表面に略垂直な面で切断して略直方体形状の単結晶ダイヤモンドを切出す工程の前に、前記4つの側面の各々の下側から成長する傾斜面の上端が前記単結晶ダイヤモンド基材の上側の主表面の高さに到達したとき、またはその前の段階で、下面と、下面からの傾斜面の上端との間の部分、および、上面と、上面四隅の落ち部分の下端との間の部分を、研磨により除去する工程をさらに備えた、単結晶ダイヤモンドの製造方法。 - 単結晶ダイヤモンド基材上に単結晶ダイヤモンドを気相から合成する単結晶ダイヤモンドの製造方法であって、前記単結晶ダイヤモンド基材として、その主表面および側面が低指数面からなるものを用い、
前記単結晶ダイヤモンド基材の前記主表面および前記側面に単結晶ダイヤモンドを気相成長させた後に、気相成長前の側面と異なる低指数面が新たな側面を構成するように、少なくとも前記主表面に略垂直な面で切断する工程を含むことによって単結晶ダイヤモンドを切出し、
前記単結晶ダイヤモンド基材として、{110}面に対する傾きが5°以内の面からなる4つの側面からなるものを用い、前記主表面に略垂直な面で切断して略直方体形状の単結晶ダイヤモンドを切り出す工程の前に、前記4つの側面の各々に、上下に対向して成長する、{111}面に対する傾きが5°以内の1対の傾斜面が、該1対の傾斜面同士が交わる線が稜線をなすまで成長して、前記4つの側面に平行な成長面が消失するとき、またはその前の段階で、前記主表面が成長して形成された上側の面から、前記稜線を含む平面まで除去して、{100}面に対する傾きが5°以内の面からなる新たな成長開始主表面を形成する工程と、前記新たな成長開始主表面上に、単結晶ダイヤモンドを気相成長させる工程と、下面から前記新たな成長開始主表面までを除去する工程とをさらに備えた、単結晶ダイヤモンドの製造方法。 - 単結晶ダイヤモンド基材上に単結晶ダイヤモンドを気相から合成する単結晶ダイヤモンドの製造方法であって、前記単結晶ダイヤモンド基材として、その主表面および側面が低指数面からなるものを用い、
前記単結晶ダイヤモンド基材の前記主表面および前記側面に単結晶ダイヤモンドを気相成長させた後に、気相成長前の側面と異なる低指数面が新たな側面を構成するように、少なくとも前記主表面に略垂直な面で切断する工程を含むことによって単結晶ダイヤモンドを切出し、
前記主表面に略垂直な面で切断して略直方体形状の単結晶ダイヤモンドを切出す前記工程が、{100}面に対する傾きが5°以内の面が切断前の側面を構成する場合には、{110}面に対する傾きが5°以内の面が新たな側面を構成するように切出し、{110}面に対する傾きが5°以内の面が切断前の側面を構成する場合には、{100}面に対する傾きが5°以内の面が新たな側面になるように切出す工程を含む、単結晶ダイヤモンドの製造方法。 - 前記主表面に略垂直な面で切断して略直方体形状の単結晶ダイヤモンドを切出す前記工程において、切断前の側面が{100}面に対する傾きが5°以内の面からなる単結晶ダイヤモンドを、{110}面に対する傾きが5°以内の面が新たな側面を構成するように切出す工程と、切断前の側面が{110}面に対する傾きが5°以内の面からなる単結晶ダイヤモンドを、新たな側面が{100}面に対する傾きが5°以内の面が新たな側面を構成するように切出す工程とを、交互に繰り返すことを特徴とする、請求項6記載の単結晶ダイヤモンドの製造方法。
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