JP4034439B2 - 反射型エポキシ系シートの製造方法及び反射型基板シート - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、量産性に優れる反射型エポキシ系シートの製造方法、及び反射層内蔵型の液晶セルの形成に好適な反射型基板シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エポキシ樹脂の硬化シートに光反射シートを設けてなる反射型エポキシ系シートとしては、前記硬化シートと光反射シートを接着剤を介して積層したものが知られていた。しかしながら、接着工程等を要して製造効率に乏しいと共に、接着剤層の介在で厚さが大きくなり、フレキシビリティが低下する問題点があった。
【0003】
またこれまで、流延展開台との接着による剥離回収の困難性やその際の損傷性などの点より実用可能なエポキシ樹脂硬化シートの連続製造が提案されておらず、そのため金型による注形方式にて硬化シートを得る必要があり、この点よりも全体としての反射型エポキシ系シートの製造効率に乏しい問題点もあった。
【0004】
【発明の技術的課題】
本発明は、反射型エポキシ系シートを効率よく形成できる製造方法を得て、反射層内蔵型の液晶セルの形成に有用な反射型基板シートの開発を課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】
本発明は、光遮蔽性又は光半透過性の反射層上にその反射層を支持する基材を分離可能に有してなる長尺光反射シートを順次走行させつつ、その反射層上にエポキシ樹脂塗工液をシート状に順次展開して硬化処理し、前記光反射シートの反射層と密着したエポキシ樹脂硬化層を連続製造することを特徴とする、前記基材の剥離により反射層が露出する反射型エポキシ系シートの製造方法、及び光遮蔽性又は光半透過性の反射層の片面にその反射層を支持する基材を分離可能に有すると共に、前記反射層の他面に、その反射層と密着したエポキシ樹脂硬化層を有してなり、前記基材の剥離により反射層が露出することを特徴とする反射型基板シートを提供するものである。
【0006】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、光反射シート上にエポキシ樹脂塗工液を展開して硬化する一連の簡単な操作を介して光反射シートとエポキシ樹脂硬化層が密着してなる反射型エポキシ系シートを連続して効率よく製造でき、光反射シートの移動速度や塗工液展開量の調節で得られるシートの量産速度や厚さを容易に制御することができる。
【0007】
また光反射シートとの密着による補強効果で、脆いエポキシ樹脂も使用できて剛性に優れるエポキシ樹脂硬化層も形成でき、エポキシ樹脂を幅広く選択できて多様な物性のエポキシ系シートを得ることができる。さらに得られた反射型エポキシ系シートは、剥離工程を経ないので光学欠陥等の損傷が発生しにくく、光反射シートとエポキシ樹脂硬化層の密着に接着剤層が介在せずに薄型化が容易であり、フレキシビリティに優れるものも容易に得ることができる。
【0008】
一方、本発明の反射型基板シートによれば、光反射シートにおける支持基材の剥離除去にて反射層を容易に露出させることができ、その反射層の回路パターン化や反射層上への回路パターンの形成により、それをセル基板に用いて反射層内蔵型の液晶セルを効率よく形成することができる。
【0009】
【発明の実施形態】
本発明による製造方法は、光遮蔽性又は光半透過性の反射層上にその反射層を支持する基材を分離可能に有してなる長尺光反射シートを順次走行させつつ、その反射層上にエポキシ樹脂塗工液をシート状に順次展開して硬化処理し、前記光反射シートの反射層と密着したエポキシ樹脂硬化層を形成して、前記基材の剥離により反射層が露出する反射型エポキシ系シートを連続製造するものである。
【0010】
前記の製造工程例を図1に示した。これは、流延法による連続製造法を示したものであり、1が長尺の光反射シート、2がエポキシ樹脂塗工液をシート状に展開するダイであり、3は硬化処理装置である。また、5が反射型エポキシ系シートであり、これは図2(a)に例示した如く支持基材11と反射層12からなる光反射シート1の上にエポキシ樹脂硬化層22が密着したものよりなる。
【0011】
前記において光反射シート1は、その巻回ロール14より図外の巻き取りロールを介し順次繰り出されて、例えば0.1〜50m/分、就中0.2〜5m/分の速度で走行させられつつ、その反射層上にダイ2を介しエポキシ樹脂塗工液がシート状に順次展開され、その展開層21が加熱式又は光照射式等の適宜な硬化処理装置3を介し硬化処理されて硬化層22となり、その硬化過程で光反射シートの反射層と密着して反射型エポキシ系シート5が連続製造される。
【0012】
光反射シートとしては、光遮蔽性又は光半透過性を示す反射層上にその反射層を支持する基材を分離可能に有してなる適宜な長尺体を用いることができて特に限定はないが、柔軟性に優れるものなどが取扱性や目的物の製造効率等の点より好ましく用いうる。ちなみにその例としては、アルミニウムやクロム、ニッケルや銀、金等の適宜な反射性金属からなる金属箔を基材で支持したもの、前記金属の薄膜や無機酸化物の単層膜ないし多層膜からなる反射層を基材で支持したもの、気泡や光散乱性物質を含有する反射層を基材で支持した光散乱反射シートなどがあげられる。
【0013】
前記において、分離可能とした基材による反射層の支持は、例えば接着層等を介した接着処理や支持基材の溶融による融着処理などの適宜な接着手段にて行うことができる。
【0014】
前記の支持基材としては、特に限定はなく、ポリマーからなる透明フィルムや発泡シート、紙や不織布などの適宜なものを用いうる。就中、機械的強度や熱安定性、耐湿性や耐候性などに優れるものが好ましい。支持基材の厚さは適宜に決定できるが、一般には薄型化や柔軟化などを目的に1mm以下、就中5〜500μm、特に10〜300μmとされる。
【0015】
なお前記の透明フィルム等を形成するポリマーには、適宜なものを用いることができ、特に限定はない。ちなみにその例としては、アクリル系ポリマーやシリコーン系ポリマー、ポリエステルやポリウレタン、ポリエーテルやポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホンやポリカーボネート、ポリアミドやポリイミド、ポリオレフィンやアセテート系ポリマー、ポリビニルアルコールやポリスチレン、酢酸ビニル系ポリマー、あるいはフェノール系やメラミン系、アクリル系やウレタン系、ウレタンアクリル系やエポキシ系やシリコーン系等の熱硬化型ないし紫外線硬化型の樹脂などがあげられる。
【0016】
上記した金属薄膜や無機酸化物膜からなる反射層は、例えば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式やメッキ方式などの適宜な薄膜形成方式にて支持基材上に金属薄膜等を形成付着させる方式により得ることができる。その場合、特に金属薄膜からなる場合、酸化による反射率の低下防止や初期反射率の長期持続などを目的に有機系や無機系の透明保護層等を設けることもできる。
【0017】
金属薄膜や無機酸化物膜からなる反射層は、単層膜や多層膜として形成でき、厚膜化や多層膜化等による膜厚の調節にて光透過率を制御することができる。従って、その膜厚制御で光遮蔽性や光半透過性の反射層を形成することができる。なお前記の反射層を形成する無機酸化物としては、例えば酸化錫や酸化インジウム、シリカやアルミナ、チタニアやジルコニア、酸化カドミウムや酸化アンチモンなどの適宜な酸化物の1種又は2種以上を用いうる。
【0018】
用いる光反射シートは、光散乱反射型のものであってもよい。これは、その反射光の散乱による拡散効果にてシート全面での明るさの均一化などを目的とする。光散乱型の反射シートは、例えば気泡や光散乱性物質を含有させた反射層を基材で支持したシート、あるいは上記においてヘアライン等を有する圧延金属箔を反射層に用いる方式、又は表面粗面化の支持基材を用いる方式などにて得ることができる。
【0019】
前記の気泡含有反射層は、例えばポリマーの発泡シート層などとして得ることができる。また光散乱性物質含有反射層は、例えば上記した反射層形成用無機酸化物の粒子や金属粒子、炭酸カルシウムやガラスビーズ等の無機系粒子、架橋又は未架橋のポリマー粒子等の有機系粒子、マイカの如き鱗片状粒子やその二酸化チタン被覆物等のパール顔料などの適宜な光散乱性物質を配合したポリマー層などとして得ることができる。光散乱性物質の平均粒径は0.1〜10μm程度が好ましいが、これに限定されない。また前記のポリマーには、上記の支持基材で例示したものやゴム系ポリマーなどの適宜なものを用いうる。
【0020】
気泡含有シートや光散乱性物質含有シートは、発泡層や光散乱性物質含有層を分離可能とした基材で支持したものである。気泡含有シートや光散乱性物質含有シートは、その気泡や光散乱性物質の含有量、その含有層の厚さなどにより光透過率を制御でき、従って光遮蔽性や光半透過性の反射層を有する反射シートを得ることができる。なお気泡含有シートや光散乱性物質含有シートは、例えばシートのラミネート方式や所定物質配合のポリマー分散液の塗布方式などの適宜な方式にて形成することができる。
【0021】
一方、上記した表面粗面化の支持基材を用いる方式は、例えばサンドブラストやマット処理等による表面粗面化方式や、光散乱性物質の配合方式などの適宜な方式で表面を微細凹凸構造とした支持基材に、その微細凹凸構造を反映させた金属薄膜等からなる反射層を設けるものである。
【0022】
本発明において光反射シートの反射層上に展開するエポキシ樹脂塗工液の調製には、エポキシ樹脂とその硬化剤が用いられ、必要に応じ硬化促進剤やレべリング剤などが併用される。そのエポキシ樹脂については特に限定はなく、形成する反射型エポキシ系シートの使用目的、熱硬化や光照射硬化等の目的とする硬化処理方式などに応じて適宜なものを用いうる。
【0023】
ちなみに前記のエポキシ樹脂の例としては、ビスフェノールA型やビスフェノールF型、ビスフェノールS型やそれらの水添型の如きビスフェノール型、フェノールノボラック型やクレゾールノボラック型の如きノボラック型、トリグリシジルイソシアヌレート型やヒダントイン型の如き含窒素環型、脂環式型や脂肪族型、ナフタレン型の如き芳香族型やグリシジルエーテル型、ビフェニル型の如き低吸水率タイプやジシクロ型、エステル型やエーテルエステル型、それらの変性型などがあげられる。
【0024】
透明性等の光学特性などの点より好ましく用いうるエポキシ樹脂は、脂環式型のものの如くベンゼン環等の共役二重結合を含有せずに変色防止性の良好なものである。また通例、エポキシ当量が100〜1000で、軟化点が120℃以下のエポキシ樹脂が、得られる反射型エポキシ系シートの柔軟性や強度等の物性などの点より好ましく用いうる。さらに塗工性やシート状への展開性等に優れるエポキシ樹脂塗工液を得る点などよりは、塗工時の温度以下、就中、常温において液体状態を示す二液混合型のものが好ましく用いうる。
【0025】
エポキシ樹脂は、1種又は2種以上を用いることができ、液状と固形状のエポキシ樹脂を併用することもできる。固形エポキシ樹脂の併用で強度や耐熱性の向上を図ることができ、また塗工液の粘度も調節できて、特に塗工液を高粘度化でき展開層の厚さ制御などを容易化することができる。
【0026】
一方、硬化剤についても特に限定はなく、エポキシ樹脂に応じた適宜な硬化剤を1種又は2種以上用いることができる。ちなみにその例としては、テトラヒドロフタル酸やメチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸やメチルヘキサヒドロフタル酸の如き有機酸系化合物類、エチレンジアミンやプロピレンジアミン、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミン、それらのアミンアダクトやメタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンやジアミノジフェニルスルホンの如きアミン系化合物類があげられる。
【0027】
またジシアンジアミドやポリアミドの如きアミド系化合物類、ジヒドラジットの如きヒドラジド系化合物類、メチルイミダゾールや2−エチル−4−メチルイミダゾール、エチルイミダゾールやイソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾールやフェニルイミダゾール、ウンデシルイミダゾールやヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールの如きイミダゾール系化合物類も前記硬化剤の例としてあげられる。
【0028】
さらにメチルイミダゾリンや2−エチル−4−メチルイミダゾリン、エチルイミダゾリンやイソプロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリンやフェニルイミダゾリン、ウンデシルイミダゾリンやヘプタデシルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリンの如きイミダゾリン系化合物類、その他、フェノール系化合物類やユリア系化合物類、ポリスルフィド系化合物類も前記硬化剤の例としてあげられる。
【0029】
加えて酸無水物系化合物類なども前記硬化剤の例としてあげられ、低刺激性による作業環境性や得られる硬化層の耐熱性向上による高温耐久性、変色防止性などの点よりは、かかる酸無水物系硬化剤が好ましく用いうる。その例としては無水フタル酸や無水マレイン酸、無水トリメリット酸や無水ピロメリット酸、無水ナジック酸や無水グルタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物やメチルテトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物やメチルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物やドデセニルコハク酸無水物、ジクロロコハク酸無水物やベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物やクロレンディック酸無水物などがあげられる。
【0030】
就中、無水フタル酸やテトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物やメチルヘキサヒドロフタル酸無水物の如く無色系ないし淡黄色系で、分子量が約140〜約200の酸無水物系硬化剤が好ましく用いうる。
【0031】
硬化剤の使用量は、その種類やエポキシ樹脂のエポキシ当量などに応じて適宜に決定でき、通例のエポキシ樹脂硬化の場合に準じうる。ちなみに前記の酸無水物系硬化剤では、得られる硬化層の色相や耐湿性の低下防止などの点よりエポキシ基1当量に対し、0.5〜1.5当量、就中0.6〜1.4当量、特に0.7〜1.2当量の割合で酸無水物系硬化剤を使用することが好ましい。なお他の硬化剤を単独で又は2種以上を併用して使用する場合にも、その使用量は前記の当量比に準じうる。
【0032】
必要に応じて用いられる硬化促進剤についても、特に限定はなく、エポキシ樹脂や硬化剤の種類などに応じて例えば、第三級アミン類やイミダゾール類、第四級アンモニウム塩類や有機金属塩類、リン化合物類や尿素系化合物類の如き適宜なものを1種又は2種以上用いることができる。
【0033】
硬化促進剤の使用により硬化速度を促進して必要硬化処理時間を短縮でき、ひいては展開から硬化処理までの必要ライン長を促進剤不使用の場合の数分の1程度に短縮化することができる。従って硬化促進剤の使用量は、促進効果などに応じて適宜に決定しうるが、一般には変色防止性などの点よりエポキシ樹脂100重量部あたり、0.05〜7重量部、就中0.1〜5重量部、特に0.2〜3重量部が好ましい。
【0034】
また必要に応じてのレベリング剤は、エポキシ樹脂塗工液の展開層を空気との接触下に硬化処理する場合に、硬化剤等の飛散による表面張力のバラツキなどで梨地状の表面となることを防止して平滑な表面が形成されることなどを目的に配合するものであり、例えばシリコーン系やアクリル系、フッ素系等の各種界面活性剤などの表面張力を低下させうる適宜なものを1種又は2種以上用いうる。
【0035】
エポキシ樹脂塗工液の調製に際しては、さらに必要に応じてエポキシ樹脂硬化体に配合されることのある、例えばフェノール系やアミン系、有機硫黄系やホスフィン系等の老化防止剤、グリコール類やシリコーン類、アルコール類等の変性剤、発泡防止剤や水酸基含有化合物、染料や変色防止剤、紫外線吸収剤などの適宜な添加剤を配合することができる。前記の発泡防止剤は、得られる硬化層中に光学特性の低下原因となる気泡が混入することの防止などを目的に添加され、グリセリン等の多価アルコールなどが好ましく用いうる。
【0036】
エポキシ樹脂塗工液は、配合成分を必要に応じ溶媒を併用して流動展開しうる状態とすることにより調製することができる。従ってエポキシ樹脂塗工液の展開には、カーテンコート法やロールコート法、ワイヤバーコート法やエクストルージョンコート法、スプレコート法などの適宜な方式を採ることができる。就中、上記したダイ等を介した流延法にては塗布効率などの点よりエクストルージョンコート法が好ましく適用することができる。
【0037】
形成するエポキシ樹脂硬化層の厚さは、適宜に決定しうるが一般には、曲げ強度等の剛性や表面平滑性、低位相差性や薄型軽量性などの点より100〜1000μm、就中150〜800μm、特に200〜500μmが好ましい。また光学用途等の点よりは厚さ精度が±10%以下であることが好ましい。その厚さ精度は、例えばエポキシ樹脂硬化層の形成過程において光反射シートの表面を可及的に水平状態に維持する方式などにより達成することができる。
【0038】
形成された反射型エポキシ系シートの連続体は、その使用目的などに応じて必要に応じレーザー光線や超音波カッター、ダイシングやウォータージェットなどの適宜な切断手段を介し適宜な寸法に切断して回収することもできる。なお上記した図例の如く、光学シート1の反射層12の上にエポキシ樹脂硬化層22が設けられる。
【0039】
本発明による反射型エポキシ系シートは、基材を剥離除去して反射層を露出させた状態で例えば反射板などの各種用途に好ましく用いうる。就中、光学特性や耐熱性に優れる点などより液晶セル用の基板の如く、高温処理に耐えて曲げ強度等や軽量性等に優れることが要求される光学用途などに好ましく用いることができる。
【0040】
特に本発明にては、支持基材と反射層とを分離可能とした光反射シートの反射層の上にエポキシ樹脂硬化層を密着付設した反射型基板シート(反射型エポキシ系シート)としたので、図2(b)に例示した如く反射型エポキシ系シート5より支持基材13を剥離して、エポキシ樹脂硬化層22に密着した反射層12が露出した形態のシートを得ることができる。
【0041】
前記の反射層を露出させたエポキシ系シートは、その反射層の上に耐エッチング保護層を設け、その上に回路パターンを形成する方式などにて反射層内蔵型の反射型液晶セルを効率よく形成しうるセル基板として好ましく用いうる。また反射層が金属箔等の導電層からなる場合には、例えばフォトリソグラフィを適用するなどしてその反射層をパターン化し、反射層兼用の回路パターンを形成する方式などにても、反射層内蔵型の反射型液晶セルの形成に好ましく用いうるセル基板などを得ることができる。
【0042】
なお前記において、支持基材と反射層とが分離可能な光反射シートは、例えば粘着層等を介した支持基材と反射層との剥離可能な接着処理や、支持基材の低温加熱による反射層との弱い接着力の融着処理などの適宜な接着方式にて行うことができる。
【0043】
【実施例】
実施例1
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート100部(重量部、以下同じ)、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物125部、テトラ−n−ブチルホスホニウムo,o−ジエチルホスホロジチオエート3.75部、グリセリン2.25部及びシリコーン系界面活性剤(レベリング剤、楠本化成社製、ディスパロンLS−009)0.07部を撹拌混合し、49℃にて90分間エージングしてエポキシ樹脂塗工液を調製した。
【0044】
次に図1に例示の流延法にて、厚さ50μmのPETフィルムとヘアラインを有する厚さ15μmのアルミニウム箔との粘着層を介したラミネート体からなる光反射シートを0.5m/分の一定速度で走行させつつ、そのアルミニウム箔上に前記のエポキシ樹脂塗工液をダイより100g/分の割合で連続に吐出させてシート状に流延展開し、その展開層を加熱装置を介し120℃で30分間加熱硬化処理して、厚さ300μmのエポキシ樹脂硬化層がアルミニウム箔と密着した光遮蔽性で光散乱反射型のエポキシ系シート(反射型基板シート)を連続的に得た。
【0045】
実施例2
光反射シートとして、マット処理面にアルミニウムの蒸着膜を設けた厚さ50μmのフィルム(東洋メタライジング社製、DMSフィルム)を用いたほかは実施例1に準じて、厚さ400μmのエポキシ樹脂硬化層を有する反射型エポキシ系シートを連続的に得た。このシートは、光遮蔽性、かつ光散乱反射型であり、粘着層が介在しないため耐久性や薄型性に優れていた。
【0046】
実施例3
光反射シートとして、マット処理した厚さ50μmのPETフィルム(東レ社製)のマット処理面を下地処理して銀を100nmの厚さで蒸着して鏡面を形成し、その上に厚さ3μmの酸化防止保護層を設けたものを用いたほかは実施例1に準じて、厚さ300μmのエポキシ樹脂硬化層を有する反射型エポキシ系シートを連続的に得た。このシートも光遮蔽性、かつ光散乱反射型であり、耐久性や薄型性に優れていた。
【0047】
実施例4
光反射シートの支持基材として、マット処理しない厚さ50μmのPETフィルムを用いたほかは実施例3に準じて、反射型エポキシ系シートを連続的に得た。このシートは、光遮蔽性、かつ光正反射型であり、耐久性や薄型性に優れていた。
【0048】
参考例
光反射シートとして、厚さ50μmの白色発泡PETフィルム(東レ社製)を用いたほかは実施例1に準じて、厚さ400μmのエポキシ樹脂硬化層がPETフィルムと密着した反射型エポキシ系シートを連続的に得た。このシートは、光半透過性、かつ光散乱反射型であり、耐久性や薄型性に優れていた。
【0049】
実施例5
光反射シートとして、厚さ50μmの無延伸ポリカーボネートフィルムに金属酸化物の多層蒸着膜よりなる光半透過性の反射層を設けたものを用いたほかは実施例1に準じて、厚さ400μmのエポキシ樹脂硬化層が反射層と密着した、反射型エポキシ系シートを連続的に得た。このシートは、光半透過性、かつ光正反射型であり、耐久性や薄型性に優れていた。
【0050】
実施例6
光反射シートとして、パール顔料(日本光研社製、合成マイカ箔)を分散させたアクリル系HC樹脂液を厚さ50μmのPETフィルム上に塗工し、成膜して光半透過性の反射層を設けたものを用いたほかは実施例1に準じて、厚さ400μmのエポキシ樹脂硬化層が反射層と密着した、反射型エポキシ系シートを連続的に得た。このシートは、光半透過性、かつ光散乱反射型であり、耐久性や薄型性に優れていた。
【0051】
実施例7
実施例1に準じて得た反射型エポキシ系シートよりPETフィルムを剥離除去し、アルミニウム面に厚さ5μmの耐エッチング保護層を形成して、ITO成膜及びエッチング処理に耐え、厚さをさらに数十μm低減したエポキシ系シートを得た。
【0052】
実施例8
実施例4に準じて得たアルミニウム蒸着の反射型基板シート(反射型エポキシ系シート)よりPETフィルムを剥離除去して、アルミニウム蒸着層が露出したエポキシ系シートを得た。このシートは、薄型性や柔軟性により優れ、そのアルミニウム蒸着層をパターンニングして内部鏡面反射型の液晶セル基板として使用することができた。
【0053】
比較例
実施例1に準じたエポキシ樹脂塗工液を回転駆動のエンドレスステンレスベルト上に薄層展開し、それを加熱硬化させて厚さ300μmのフィルムとしたが、そのフィルムを剥離回収する際に、離型剤の塗布ムラのためか剥離不良が発生し、実用しうるエポキシフィルムを得ることができなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造工程例の説明図
【図2】(a)反射型エポキシ系シート例の説明断面図
(b)反射型基板シート例の説明断面図
【符号の説明】
1:光反射シート
11,13:支持基材
12:反射層
2:ダイ
21:エポキシ樹脂塗工液の展開層
3:硬化処理装置
5:反射型エポキシ系シート(反射型基板シート)
22:エポキシ樹脂硬化層
Claims (4)
- 光遮蔽性又は光半透過性の反射層上にその反射層を支持する基材を分離可能に有してなる長尺光反射シートを順次走行させつつ、その反射層上にエポキシ樹脂塗工液をシート状に順次展開して硬化処理し、前記光反射シートの反射層と密着したエポキシ樹脂硬化層を連続製造することを特徴とする、前記基材の剥離により反射層が露出する反射型エポキシ系シートの製造方法。
- 請求項1において、光反射シートが金属箔、金属薄膜又は無機酸化物の単層膜若しくは多層膜からなる反射層を基材で支持したもの、あるいは気泡又は光散乱性物質を含有する反射層を基材で支持した光散乱反射シートであり、エポキシ樹脂硬化層の厚さが100μm以上である反射型エポキシ系シートの製造方法。
- 請求項1又は2において、光反射シートが圧延金属箔からなる反射層又は表面粗面化の基材を用いた光散乱反射型のものである反射型エポキシ系シートの製造方法。
- 光遮蔽性又は光半透過性の反射層の片面にその反射層を支持する基材を分離可能に有すると共に、前記反射層の他面に、その反射層と密着したエポキシ樹脂硬化層を有してなり、前記基材の剥離により反射層が露出することを特徴とする反射型基板シート。
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