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JP4034464B2 - 木造建築物の筋交い - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、木造住宅等の木造建築物において、2本の柱と上下の横架材で形成される枠組み内に配設する筋交いに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
木造軸組構造の建築物では、耐震性の向上のため、隣接する左右の2本の柱と土台、梁等の上下の横架材との枠組み内に、筋交いを配設することが行われている。この筋交いは、枠組み内の対角線上に配設され、斜めに1本配設するか(片筋交い)、交差させて2本を配設し、それぞれ所定の金具で端部、交差部を固定することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に筋交いの施工は、現場で枠組みの対角距離を測り、筋交いをこれに合わせて切断し、端部の小口面を柱及び横架材に当接させて配設し、所定の金具で固定して行われ、施工の作業性に劣るとともに、未熟な技能では正確に配設することが困難であった。
【0004】
この発明は、こうした課題を解決することを目的とするもので、プレカットした筋交いを用い、簡単な作業で正確な施工が可能な筋交いを提供することを目的とするものである。さらに、交差させる筋交いの施工性の向上を図ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、左右2本の柱と上下の横架材で形成される枠組み内に配設する木造建築物の筋交いにおいて、枠組みの幅に適応して形成し、両端部をL字状にプレカットして、柱に当接する垂直小口面と横架材に当接する水平小口面を形成し、垂直小口面を、所定の許容範囲の枠組みの高さに対応可能な長さに形成し、枠組みの開口高さに応じて水平小口面に沿って両端部を切断するように構成するものである。このように構成することにより、現場で、枠組みの開口高さを測るだけで簡単に筋交いを施工することができる。
【0006】
請求項2に記載の発明は、枠組みの開口高さに応じた切断の案内を端部に付して筋交いを形成するものである。このように構成することにより、枠組みの開口高さに応じて案内に沿って両端部を正確に切断することができる。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の筋交いを交差させて配設する木造建築物の筋交いであって、交差する筋交いのうちの一方を、枠組みの対角の半分を受け持つ一対の筋交いで構成し、この筋交いの内側端を凸状小口面とし、他方の筋交いの中央両側部に凸状小口面と嵌合する凹部を形成し、一対の筋交いの内側端を、他方の筋交いを嵌合する間隔を隔てて連結金具に予め固定したことを特徴とするものである。このように構成することにより、枠組み内に交差する筋交いの作業性の向上を図り、コストを削減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を図面の実施例に基づいて具体的に説明する。
図1に示す筋交い10は、左右の柱の中心の間隔が最も一般的な3尺の枠組み内に配設されるもので、両端部がL字状にプレカットされ、柱に当接する垂直小口面11と横架材に当接する水平小口面12が形成されている。この筋交い10は、両端部の垂直小口面11間の幅Wが、左右の柱の間隔である3尺に適応した値に設定され、垂直小口面11の長さLが、所定の許容範囲の枠組みの高さに対応可能な十分な長さに形成されている。
【0009】
この筋交い10を片筋交いとして用いる場合は、現場で枠組みの上下の横架材の距離、すなわち枠組みの開口高さを測定し、その開口高さに応じて水平小口面12に沿った切断線Aで両端部を切断し、枠組み内の対角線上に配設して施工する。
【0010】
図2に示す筋交い10は、同じく左右の柱の間隔が3尺の枠組み内に配設するもので、両端部をL字状にプレカットして垂直小口面11と水平小口面12が形成されている。両端部の端部の表面(特に表裏はないので一方の面)には、数段階の指示線14が水平小口面12に平行して墨入れされ、この指示線14は、枠組みの開口高さに応じて両端部の切断を案内するもので、指示線14にはその高さ寸法15に応じた数字が記入されている。このようにして、枠組みの開口高さに応じた切断の案内が両端部に付されている。
【0011】
この筋交い10は、枠組みの開口高さが2m60cm〜2m85cmの範囲で適合することができるもので、この範囲内であれば垂直小口面11及び水平小口面12が強度を保証する幅以上となるように設定されている。指示線14は、例えば開口高さが2m70cmであれば、2700のラインに沿って両端部を切り落とすことで、枠組み内の対角線上に正確に配設されるように設定され、したがって、目盛りの間隔は、実寸の1/2である。この筋交い10は、現場で枠組みの開口高さを測定し、その開口高さに適した指示線14に従って両端部を切断し、枠組み内の対角線上に配設して施工する。
【0012】
なお、この筋交い10の他、開口高さがより低い枠組みに配設する筋交いとして、2m40cm〜2m60cm程度を適応範囲とするものを別に準備することで、一般的な木造建築物ではほとんど対応することができる。また、枠組みの開口幅が4尺半、6尺、さらにはメートルモジュールに基づくものなど、筋交いの幅W及び傾斜角度が異なるものも予めプレカットし、指示線14及び高さ寸法15を両端部に記入して準備することで対応することができる。
【0013】
図3は、端部に付す案内の別の実施例で、前例の指示線14に代わる数段階の印16と、その高さ寸法15に応じた数字を端部表面に墨入れしたもので、切断の案内を簡略して付したものである。また、図4は、端部に付す案内のさらに別の実施例で、より細かいピッチで目盛り17を端部表面に記入したもので、切断の案内を詳細に付したものである。これらの筋交い10は、現場で枠組みの開口高さを測定し、その開口高さに適した印16、目盛り17に従って両端部を切断し、枠組み内の対角線上に配設して施工する。
【0014】
このように、枠組みの開口高さに応じた切断の案内として、指示線14、印16、目盛り17、その高さ寸法15などを端部し、これらの案内は、端部の小口面に付すこともでき、記入することに代わり、シールを貼るなどして付してもよい。
【0015】
図5は、交差させて施工する筋交いの交差部を固定する連結金具20である。この連結金具20は、金属板の板金加工で形成され、筋交いの表面が当接する取付面21の左右の側縁に、筋交いの側面が当接する側縁面22が直角に折り曲げられて形成されている。側縁面22の後半部24は、切り欠き23で取付面21と切り離されていて、外方向に折り曲げ可能とされている。この後半部24を外方向に開いた状態を想像線で示している。また、取付面21、側縁面22にビス孔25が配設され、ビス締め、釘打ち等で筋交いを固定することができるようにされている。
【0016】
図6は、端部に指示線14と高さ寸法15を記入した図2に示した筋交いを、この連結金具20を用いて施工する場合の説明図である。この連結金具20を用いた筋交いの施工では、交差して配設される筋交いのうちの一方を、それぞれ枠組みの対角の半分を受け持つ一対の筋交い10a、10bで構成する。筋交い10a、10bは、同形、同寸法に形成され、内側端が凸状小口面17に形成され、交差して配設される他方の筋交い10cの中央両側部に、この凸状小口面17と嵌合する凹部18が形成され、筋交いの交差部が嵌め合い形状とされている。
【0017】
図6に示すように、一対の筋交い10a、10bは、他方の筋交い10cを嵌合する間隔を隔てて内側端を連結金具20に予め固定される。筋交い10a、10bの外側端部と筋交い10cの両端は、L字状にプレカットされ、枠組みの開口高さに応じて端部の切断を案内する数段階の指示線14とその高さ寸法15とが、端部表面に記入されている。このように準備された一対の筋交い10a、10bと他方の筋交い10cとを1組として、現場に搬送して施工する。
【0018】
現場において、図8に示す左右の柱1と、土台2、梁3との枠組み内に施工する場合、枠組み内の開口高さhを測定する。この開口高さに適応した指示線に沿って、それぞれ筋交い10a、10b、10cの端部を切断し、連結金具20の側縁面22の後半部24を所定の角度外方向に開き、筋交い10a、10bの間に筋交い10cを嵌合させることで、交差した筋交いが形成され(図7参照)、連結金具20にビス締めして固定する。この交差した筋交いを枠組み内に挿入し、端部を別の金具で固定するなどし、枠組み内に交差した筋交いが施工される。
【0019】
【発明の効果】
この発明は以上のように構成され、現場で枠組みの開口高さを測定し、この枠組みの開口高さに応じて水平小口面12に沿って両端部を切断することで、簡単に筋交いを施工することができるものである。
【0020】
また、枠組みの開口高さに応じた切断の案内を端部に予め付して筋交いを形成することで、この案内を目印として両端部を切断するだけで、正確に筋交いを施工することができ、熟練を必要とせずに筋交いの施工を極めて容易とするものである。
【0021】
また、請求項3に記載の発明によれば、連結金具に予め固定した一対の筋交いと、これに嵌合される他方の筋交いとを1組とし、同様に枠組みの開口高さを測るだけで交差する筋交いを施工することができ、作業性を大幅に向上することができるものである。また、交差する筋交いでは、両端部を等しく切断するので、枠組み内の中心に交差が必ず位置し、正確な施工が行えるものである。
【0022】
また、この発明の筋交いは予め工場で量産することが可能であり、量産によるコストダウンとともに、搬送・取り扱いにも優れ、施工時間の短縮でコストを大幅に削減することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の筋交いの平面図。
【図2】この発明の別の実施例の筋交いの平面図。
【図3】端部に付す案内の別の実施例を示す部分平面図。
【図4】端部に付す案内のさらに別の実施例を示す部分平面図。
【図5】連結金具の斜視図。
【図6】交差する筋交いの1組の部分平面図。
【図7】連結金具に固定した状態の部分斜視図。
【図8】交差する筋交いの施工状態を示す説明図。
【符号の説明】
10 筋交い
10a 筋交い
10b 筋交い
10c 筋交い
11 垂直小口面
12 水平小口面
17 凸状小口面
18 凹部
20 連結金具

Claims (3)

  1. 左右2本の柱と上下の横架材で形成される枠組み内に配設する木造建築物の筋交いにおいて、
    枠組みの幅に適応して形成し、両端部をL字状にプレカットして、柱に当接する垂直小口面(11)と横架材に当接する水平小口面(12)を形成し、垂直小口面(11)を、所定の許容範囲の枠組みの高さに対応可能な長さに形成し、枠組みの開口高さに応じて水平小口面(12)に沿って両端部を切断するように構成した木造建築物の筋交い。
  2. 枠組みの開口高さに応じた切断の案内を端部に付した請求項1に記載の筋交い。
  3. 請求項1又は2に記載の筋交いを交差させて配設する木造建築物の筋交いであって、
    交差する筋交いのうちの一方を、枠組みの対角の半分を受け持つ一対の筋交い(10a、10b)で構成し、筋交い(10a、10b)の内側端を凸状小口面(17)とし、他方の筋交い(10c)の中央両側部に凸状小口面(17)と嵌合する凹部(18)を形成し、筋交い(10a、10b)の内側端を、他方の筋交い(10c)を嵌合する間隔を隔てて連結金具(20)に予め固定したことを特徴とする木造建築物の筋交い。
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