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JP4034466B2 - 熱転写記録材料 - Google Patents
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JP4034466B2 - 熱転写記録材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報に対応した加熱により色素を色素供与材料から色素受容材料へ移行させて記録する熱転写方式によって画像記録を行うための熱転写記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱転写記録方式で使用する色素供与材料は、サーマルヘッドへの負荷を小さくするため、また記録速度を上げるため、できるだけ熱移行しやすい色素を用いるのが望ましい。しかし、そのため保存中あるいは高温高湿の環境下に置かれて、色素が析出したり、記録された受像材料中で色素が移動して画像の鮮鋭度が低下したり、接触物に移行し汚染したりする問題が生じる。
この問題を解決するために特開平1−18839号、同8−282133号公報には受像層に媒染剤を含有させ、フェノール性水酸基等の媒染基を有する色素を熱転写させる方法が開示されている。
この方法によれば、転写した色素は媒染されて受像材料中での移動がしにくくなるため画像の鮮鋭度が低下することがなくなり、また接触物に移行し汚染したりする問題も起こりにくい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの方式に用いられる熱移行性色素には種々の制約があり、必要とされる性能を全て満たすものは極めて少ない。必要とされる性能としては例えば、熱移行しやすいこと、受像層中に含まれる塩基性物質および/または媒染剤によって陰イオンに解離して色再現上好ましい分光特性を有すること、光や熱に強いこと、種々の化学薬品に強いこと、画像のボケがなく鮮鋭度が低下しないこと、画像の再転写が起こらないこと、熱転写色素供与材料を作り易い等がある。
前記の特開平8−282133号に記載の色素は必要な性能をかなり満足するものであるが、さらに改良が望まれていた。
【0004】
従って、本発明の目的は、熱移行性が高く、解離した際に優れた分光特性を示し、分光吸収係数が高く、光および湿熱堅牢性に優れたアゾ色素と塩基性物質および/又は媒染剤との組合せによって、転写性が高く、色相、堅牢性に優れ、しかも鮮鋭度の低下(画像のボケ)や色うつり(再転写)のない画像を与える熱転写記録材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のこれらの目的は下記の構成によって達成された。
(1)水素原子を供与して陰イオンとなり得る熱移行性色素を含む熱転写色素供与材料と熱転写受像材料とからなる熱転写記録材料において、該熱移行性色素の少なくとも1種が下記一般式(1)または(3)で表されるアゾ色素であることを特徴とする熱転写記録材料
【0006】
【化2】
Figure 0004034466
【0007】
式中、R1 、R2、R3 、R4 は各々独立に、水素原子、または非金属の原子団を表す。Wは5〜6員環を形成するに必要な原子群を表す。 は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基を表し、Qは5〜7員環を形成するのに必要な原子団を表す。
(2)前記R およびR が水素原子であることを特徴とする(1)に記載の熱転写記録材料。
(3)前記R が炭素数1〜8のアシルアミノ基であることを特徴とする(1)または(2)に記載の熱転写記録材料。
【0008】
以下、本発明について詳しく述べる。
一般式(1)において、R1 、R2 、R3 、R4 は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環式基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホリル基、アシル基、カルボン酸基、スルホン酸基を表す
【0009】
さらに詳しくは、R1 、R2 、R3 、R4 は水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素);アルキル基(炭素数1〜18、酸素原子、窒素原子、硫黄原子もしくはカルボニル基で連結する置換基、またはアリール基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシ基、シアノ基、もしくはハロゲン原子で置換していてもよい。例えば、メチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、メトキシエトキシ基、2−メタンスルホニルエチル基、2−メタンスルホンアミドエチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等);アリール基(炭素数6〜18、例えば、フェニル基、4−t−ブチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基等);ヘテロ環式基(炭素数1〜18、2─ピリジル基、2−テトラヒドロフリル基等);シアノ基、;ヒドロキシ基;ニトロ基;アミノ基(炭素数0〜18、例えば、メチルアミノ基、ジエチルアミノ基等);
【0010】
アルコキシ基(炭素数1〜18、例えば、メトキシ基、エトキシ基、2−フェノキシエトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−メタンスルホニルエトキシ基等);アリールオキシ基(炭素数6〜18、例えば、フェノキシ基、2−メトキシフェノキシ基等);アシルアミノ基(炭素数2〜18、例えば、アセトアミド基、ベンズアミド基等);アニリノ基(炭素数6〜18、例えば、フェニルアミノ基、2−クロロアニリノ基等);ウレイド基(炭素数1〜18、例えば、フェニルウレイド基、メチルウレイド基等);スルファモイルアミノ基(炭素数0〜18、例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ基等);アルキルチオ基(炭素数1〜18、例えば、メチルチオ基、2−フェノキシチオ基等);アリールチオ基(炭素数6〜18、例えば、フェニルチオ基等);アルコキシカルボニルアミノ基(炭素数2〜18、例えば、メトキシカルボニルアミノ基等);スルホンアミド基(炭素数1〜18、例えば、メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基等);カルバモイル基(炭素数1〜18、例えば、N−エチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基等);スルファモイル基(炭素数0〜18、例えば、N−エチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基等);スルホニル基(炭素数1〜18、例えば、メタンスルホニル基、トルエンスルホニル基等);
【0011】
アルコキシカルボニル基(炭素数2〜18、例えば、メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等);ヘテロ環オキシ基(炭素数1〜18、例えば、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等);アゾ基(炭素数3〜18、例えば、p−ニトロフェニルアゾ基等);アシルオキシ基(炭素数2〜18、例えば、アセトキシ基等);カルバモイルオキシ基(炭素数1〜18、例えば、N−メチルカルバモイルオキシ基等);シリルオキシ基(炭素数3〜18、例えば、トリメチルシリルオキシ基等);アリールオキシカルボニルアミノ基(炭素数7〜18、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基等);イミド基(炭素数4〜18、例えば、N−フタルイミド基、N−スクシンイミド基等);ヘテロ環チオ基(炭素数1〜18、例えば、2−ピリジルチオ基等);ホスホニル基(炭素数0〜18、例えば、フェノキシホスホニル基、フェニルホスホニル基等);アシル基(炭素数1〜18、例えば、アセチル基、ベンゾイル基等);カルボン酸基(そのナトリウム塩、カリウム塩等の無機塩、および、テトラメチルグアニジン塩等の有機塩基との塩等も含む);スルホン酸塩(そのナトリウム塩、カリウム塩等の無機塩、および、テトラメチルグアニジン塩等の有機塩基との塩等も含む)を表す。
【0012】
これらの中で好ましいものは水素原子、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素)、アルキル基(炭素数1〜8)、シアノ基、アルコキシ基(炭素数1〜8)、アシルアミノ基(炭素数2〜8)、ウレイド基(炭素数1〜12)、アルコキシカルボニルアミノ基(炭素数2〜12)、スルファモイル基(炭素数0〜12)、カルバモイル基(炭素数1〜12)、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜12)である。さらに好ましくは少なくともフェノールの2位がアシルアミノ基(炭素数1〜8)である場合が最も好ましい。
【0013】
Wは5〜6員環を形成するに必要な原子群を表す。
具体的には一般式(1)で表わされる色素のフェノール性水酸基が解離した場合に、共鳴構造としてWがベンゼン環、チオフェン環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環を形成するのに必要な原子群である。これらの中で、ベンゼン環の場合が最も好ましい。これらの基は置換基としてR1 、R2 、R3 、R4で述べた基を有することができる。
次に、一般式(3)で表される色素を説明する
【0014】
【化3】
Figure 0004034466
【0015】
式中、R1 、R2 、Wは一般式(1)で定義したものと同義であり、R 9 は水素原子、またはアルキル基(炭素数1〜12)を表す。Qは5〜7員環を形成するのに必要な原子団を表す。
【0016】
一般式(3)の色素は、好ましくは以下のとおりである。
1 は水素原子、アシルアミノ基(炭素数2〜12)であり、R2 は水素原子であり、R9 は水素原子であり、Qは−CR1011−、または−CR1213−CR1415−であり、R10、R11、R12、R13は各々独立に水素原子またはアルキル基(炭素数1〜6)である。
上記色素は、受像層中で解離して媒染されるためにはpKaが低いことが必要であり、好ましくはpKaは8以下、より好ましくは6〜1になるように置換基を選択することが好ましい。
以下に本発明に用いられる一般式(1)または(3)で表される色素の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
【化4】
Figure 0004034466
【0018】
【化5】
Figure 0004034466
【0021】
次に本発明に用いられる画像形成化合物の合成法について示す。
本発明の化合物は、カプラー成分であるナフトール類又はフェノール類とジアゾ成分である縮環イソチアゾール類のアミノ体とのジアゾカップリング反応により容易に合成することができる。縮環イソチアゾール類のアミノ体の合成はDyes and Pigments 3, 81-121(1982) 及びその引用文献に記載の方法を参考にすることができる。
【0022】
本発明の熱移行性色素は、支持体上の色材層に含有され、熱転写色素供与材料として、熱転写方式の画像形成に用いられる。次に、本発明の熱移行性色素を熱転写方式の画像形成に用いた場合について、以下に詳しく述べる。通常フルカラーの画像を構成するためには、イエロー、マゼンタ、シアン3色の色素が必要である。
そこで、本発明の一般式(1)または(3)で表される色素をマゼンタ色素、またはシアン色素として用い、他の色は従来公知の色素から選択してフルカラーの画像形成を行うことができる。他の色も本発明に用いられる色素と同様に解離性の色素であることが好ましい。例えば、フェノール性水酸基を有するアゾメチン色素およびメチン色素が挙げられる。また、同一の色について、本発明の色素と従来公知の色素とを混合して使用してもよい。また本発明の色素の2種以上を同一色として混合して使用してもよい。
【0023】
熱転写色素供与材料はシート状または連続したロール状もしくはリボン状で使用できる。イエロー、マゼンタ、シアンの各色素は、通常各々独立な領域を形成するように支持体上に配置される。例えば、イエロー色素領域、マゼンタ色素領域、シアン色素領域を面順次もしくは線順次に一つの支持体上に配置する。また、上記のイエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素を各々別々の支持体上に設けた3種の熱転写色素供与材料を用意し、これらから順次一つの熱転写受像材料に色素の熱転写を行うこともできる。
本発明の色素は各々バインダー樹脂と共に適当な溶剤に溶解または分散させて支持体上に塗布するか、あるいはグラビア法などの印刷法により支持体上に印刷することができる。これらの色素を含有する色素供与層の厚みは乾燥膜厚で通常約0.2〜5μm、特に0.4〜2μmの範囲に設定するのが好ましい。色素塗布量は0.03〜1g/m2、より好ましくは0.1〜0.6g/m2である。
【0024】
上記の色素と共に用いるバインダー樹脂としては、このような目的に従来公知であるバインダー樹脂のいずれも使用することができ、通常耐熱性が高く、しかも加熱された場合に色素の移行を妨げないものが選択される。例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂(例えばポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリスチレン−2−アクリロニトリル)、ポリビニルピロリドンを初めとするビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂(例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体)、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン、ポリフェニレンオキサイド、セルロース系樹脂(例えばメチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテート水素フタレート、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルローストリアセテート)、ポリビニルアルコール系樹脂(例えばポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなどの部分ケン化ポリビニルアルコール)、石油系樹脂、ロジン誘導体、クマロン−インデン樹脂、テルペン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)などが用いられる。
本発明においてこのようなバインダー樹脂は、例えば色素100重量部当たり約20〜600重量部の割合で使用するのが好ましい。
本発明において、上記の色素およびバインダー樹脂を溶解または分散するためのインキ溶剤としては、従来公知のインキ溶剤がいずれも使用できる。
【0025】
熱転写色素供与材料の支持体としては従来公知のものがいずれも使用できる。例えばポリエチレンテレフタレート;ポリアミド;ポリカーボネート;グラシン紙;コンデンサー紙;セルロースエステル;弗素ポリマー;ポリエーテル;ポリアセタール;ポリオレフィン;ポリイミド;ポリフェニレンサルファイド;ポリプロピレン;ポリスルフォン;セロファン等が挙げられる。
熱転写色素供与材料の支持体の厚みは、一般に2〜30μmである。必要に応じて下塗り層を付与してもよい。また、親水性のポリマーよりなる色素の拡散防止層を支持体と色素供与層の中間に設けてもよい。これによって転写濃度が一層向上する。親水性のポリマーとしては、前記した水溶性ポリマーを用いることができる。
また、サーマルヘッドが色素供与材料に粘着するのを防止するためにスリッピング層を設けてもよい。このスリッピング層はポリマーバインダーを含有したあるいは含有しない潤滑物質、例えば界面活性剤、固体あるいは液体潤滑剤またはこれらの混合物から構成される。
【0026】
色素供与材料には背面より印字するときにサーマルヘッドの熱によるスティッキングを防止し、滑りをよくする意味で、支持体の色素供与層を設けない側にスティッキング防止処理を施すのがよい。
例えば、▲1▼ポリビニルブチラール樹脂とイソシアネートとの反応生成物、▲2▼リン酸エステルのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、および▲3▼充填剤を主体とする耐熱スリップ層を設けるのがよい。ポリビニルブチラール樹脂としては分子量が6万〜20万程度で、ガラス転移点が80〜110℃であるもの、またイソシアネートとの反応サイトが多い観点からビニルブチラール部分の重量%が15〜40%のものがよい。リン酸エステルのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩としては東邦化学製のガファックRD720(商品名)などが用いられ、ポリビニルブチラール樹脂に対して1〜50重量%、好ましくは10〜40重量%程度用いるとよい。
耐熱スリップ層は下層に耐熱性を伴うことが望ましく、加熱により硬化しうる合成樹脂とその硬化剤の組合せ、例えばポリビニルブチラールと多価イソシアネート、アクリルポリオールと多価イソシアネート、酢酸セルロースとチタンキレート剤、もしくはポリエステルと有機チタン化合物などの組合せを塗布により設けるとよい。
【0027】
色素供与材料には色素の支持体方向への拡散を防止するための親水性バリヤー層を設けることもある。親水性の色素バリヤー層は、意図する目的に有用な親水性物質を含んでいる。一般に優れた結果がゼラチン、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(イソプロピルアクリルアミド)、メタクリル酸ブチルグラフトゼラチン、メタクリル酸エチルグラフトゼラチン、モノ酢酸セルロース、メチルセルロース、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(ビニルアルコール)とポリ(酢酸ビニル)との混合物、ポリ(ビニルアルコール)とポリ(アクリル酸)との混合物またはモノ酢酸セルロースとポリ(アクリル酸)との混合物を用いることによって得られる。特に好ましいものは、ポリ(アクリル酸)、モノ酢酸セルロースまたはポリ(ビニルアルコール)である。
【0028】
色素供与材料には下塗り層を設けてもよい。本発明では所望の作用をすればどのような下塗り層でもよいが、好ましい具体例としては、(アクリロニトリル−塩化ビニリデン−アクリル酸)共重合体(重量比14:80:6)、(アクリル酸ブチル−メタクリル酸−2−アミノエチル−メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル)共重合体(重量比30:20:50)、線状/飽和ポリエステル例えばボスティック7650(エムハート社、ボスティック・ケミカル・グループ)または塩素化高密度ポリ(エチレン−トリクロロエチレン)樹脂が挙げられる。下塗り層の塗布量には特別な制限はないが、通常0.1〜2.0g/m2の量で用いられる。
【0029】
本発明においては、熱転写色素供与材料を熱転写受像材料と重ね合わせ、いずれかの面から、好ましくは熱転写色素供与材料の裏面から、例えばサーマルヘッド等の加熱手段により画像情報に応じた熱エネルギーを与えることにより、色素供与層の色素を熱転写受像材料に加熱エネルギーの大小に応じて転写することができ、優れた鮮明性、解像性の階調のあるカラー画像を得ることができる。また褪色防止剤も同様にして転写できる。
加熱手段はサーマルヘッドに限らず、レーザー光(例えば半導体レーザ)赤外線フラッシュ、熱ペンなどの公知のものが使用できる。
レーザーを用いるシステムでは、色素供与材料は、レーザ光線を強く吸収する材料を含有する。色素供与材料にレーザ光線を照射すると、この吸収性材料が光エネルギーを熱エネルギーに変換してすぐに近くの色素にその熱を伝達し、色素を受像材料に転写するためその熱移行温度まで加熱する。この吸収性材料は色素の下部に層をなして存在し及び/又は色素と混合される。レーザビームは、元の画像の形状及び色を表わす電気信号で変調され、元の対象の色を再構成するため色素供与材料上に存在する必要ある域の色素のみが加熱されて熱移行する。本プロセスの更に詳しい説明は英国特許第2,083,726A号明細書に記載されている。
英国特許第2,083,726A号明細書に、そのレーザシステム用として開示されている吸収性材料は炭素である。
本発明において、熱転写色素供与材料は熱転写受像材料と組合せることにより、熱印字方式の各種プリンターを用いた印字、ファクシミリ、あるいは磁気記録方式、光記録方式等による画像のプリント作成、テレビジョン、CRT画面からのプリント作成等に利用できる。
熱転写記録方法の詳細については、特開昭60−34895号公報の記録を参照できる。
【0030】
本発明の好ましい実施態様では、色素供与材料はポリエチレンテレフタレート支持体をシアン色素、マゼンタ色素およびイエロー色素の逐次繰返し域で塗布したものからなり、前記工程を各色毎に逐次実施して三色の転写画像を形成する。勿論、この工程を単色で実施した際には、モノクロームの転写画像が得られる。色素供与材料から受像材料に色素を熱転写するのに、アルゴンやクリプトンのようなイオンガスレーザ、銅、金及びカドミウムのような金属蒸気レーザ、ルビーやYAGのような固体レーザ、又は750〜870nmの赤外域で放出するガリウム−ヒ素のような半導体レーザなど数種のレーザが使用できる。しかしながら実際的には、小型、低コスト、安定性、信頼性、耐久性及び変調の容易さの点で半導体レーザが有利である。
【0031】
本発明の熱転写色素供与材料と組み合わせて用いられる熱転写受像材料は、支持体上に色素供与材料から移行してくる色素を受容し、受容した色素を解離させる機能を有する塩基性物質および/又は媒染剤を単独で、またはバインダー物質とともに含んでいる受像層を設けることが好ましい。(以下、塩基性物質および媒染剤を色素固定化剤と呼ぶことにする。)
色素固定剤は、1〜3級の、より好ましくは3級のアミノ基を有する化合物、含窒素複素環基を有する化合物およびこれらの4級カチオン基を有する化合物である。それらの中でも特にポリマー色素固定剤が好ましい。ポリマー色素固定剤の代表例としては、特開昭60−260060号、同60−260381号各公報、特願昭61−52995号明細書、特開平1−188391号、同3−83685号各公報、特願平5−137463号明細書等で開示されている。これらのポリマー色素固定剤の中でも3級アミノ基をペンダントとして有するものが最も好ましい。
【0032】
本発明のポリマー色素固定剤の分子量は1×103 〜1×106 が適当であり、特に1×104 〜2×105 が好ましい。
上記の色素固定剤は単独で受容層を構成してもよく、他のバインダーに分散または混合して用いてもよい。特に分子量が1×103 以下のものについては、他のバインダーに分散または混合して用いるのが好ましい。
色素固定剤の塗布量は0.2〜30g/m2が適当であり、好ましくは0.5〜15g/m2で使用するのが好ましい。
ポリマー色素固定剤のTgは、0〜120℃である。その中でもTgは、30〜70℃ぐらいが好ましい。
【0033】
また、バインダーとして合成樹脂を混合して使用する場合は、色素固定剤の種類や組成、さらに用いられる画像形成過程に応じて当業者が容易に定めることができるが、好ましくは、固定剤/合成樹脂比が10/90〜100/0で用いるのが好ましい。
合成樹脂としては、転写シートから移行してくる色素を受け入れるものであればよく、具体的には下記の合成樹脂(イ)〜(ヘ)が用いられる。
【0034】
(イ)エステル結合を有するもの
テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸などのジカルボン酸成分(これらのジカルボン酸成分にはスルホ基、カルボキシル基などが置換していてもよい)とエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールAなどの縮合により得られるポリエステル樹脂:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリブチルアクリレートなどのポリアクリル酸エステル樹脂またはポリメタクリル酸エステル樹脂:ポリカーボネート樹脂:ポリ酢酸ビニル樹脂:スチレンアクリレート樹脂:ビニルトルエンアクリレート樹脂など。具体的には特開昭59−101395号、同63−7971号、同63−7972号、同63−7973号、同60−294862号各公報記載のものを挙げることができる。また、市販品としては東洋紡製のバイロン290、バイロン200、バイロン280、バイロン300、バイロン103、バイロンGK−140、バイロンGK−130、花王製のATR−2009、ATR−2010(以上何れも商品名)などが使用できる。
(ロ)ウレタン結合を有するもの
ポリウレタン樹脂など。
(ハ)アミド結合を有するもの
ポリアミド樹脂など。
(ニ)尿素結合を有するもの
尿素樹脂など。
(ホ)スルホン結合を有するもの
ポリスルホン樹脂など。
(ヘ)その他極性の高い結合を有するもの
ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂など。
【0035】
上記のような合成樹脂に加えて、これらの混合物あるいは共重合体なども使用できる。
熱転写受像材料中、特に受像層中には、熱移行性色素を受容しうる物質として、または色素の拡散剤として高沸点有機溶剤または熱溶剤を含有させることができる。
高沸点有機溶剤および熱溶剤の具体例としては特開昭62−174754号、同62−245253号、同61−209444号、同61−200538号、同62−8145号、同62−9348号、同62−30247号、同62−136646号各公報に記載の化合物を挙げることができる。
本発明の熱転写受像材料の受像層は、熱移行性色素を受容しうる物質を水溶性バインダーに分散して担持する構成としてもよい。この場合に用いられる水溶性バインダーとしては公知の種々の水溶性ポリマーを使用しうるが、硬膜剤により架橋反応しうる基を有する水溶性のポリマーが好ましい。
受像層は2層以上の層で構成してもよい。その場合、支持体に近い方の層にはガラス転移点の低い合成樹脂を用いたり、高沸点有機溶剤や熱溶剤を用いて色素に対する染着性を高めた構成にし、最外層にはガラス転移点のより高い合成樹脂を用いたり、高沸点有機溶剤や熱溶剤の使用量を必要最小限にするかもしくは使用しないで表面のベタツキ、他の物質との接着、転写後の他の物質への再転写、熱転写色素供与材料とのブロッキング等の故障を防止する構成にすることが望ましい。
受像層の厚さは全体で0.5〜50μm、特に3〜30μmの範囲が好ましい。2層構成の場合最外層は0.1〜2μm、特に0.2〜1μmの範囲にするのが好ましい。
【0036】
本発明の熱転写受像材料は、支持体と受像層の間に中間層を有してもよい。
中間層は構成する材質により、クッション層、多孔層、色素の拡散防止層のいずれか又はこれらの2つ以上の機能を備えた層であり、場合によっては接着剤の役目も兼ねている。
色素の拡散防止層は、特に熱移行性色素が支持体に拡散するのを防止する役目を果たすものである。この拡散防止層を構成するバインダーとしては、水溶性でも有機溶剤可溶性でもよいが、水溶性のバインダーが好ましく、その例としては前述の受像層のバインダーとして挙げた水溶性バインダー、特にゼラチンが好ましい。
多孔層は、熱転写時に印加した熱が受像層から支持体へ拡散するのを防止し、印加された熱を有効に利用する役目を果たす層である。
本発明の熱転写受像材料を構成する受像層、クッション層、多孔層、拡散防止層、接着層等には、シリカ、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸アルミニウム、合成ゼオライト、酸化亜鉛、リトボン、酸化チタン、アルミナ等の微粉末を含有させてもよい。
本発明の熱転写受像材料に用いる支持体は転写温度に耐えることができ、平滑性、白色性、滑り性、摩擦性、帯電防止性、転写後のへこみなどの点で要求を満足できるものならばどのようなものでも使用できる。例えば、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系などの合成紙)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙、セルロース繊維紙、ポリオレフィンコート紙(特にポリエチレンで両面を被覆した紙)などの紙支持体、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、メタクリレート、ポリカーボネート等の各種のプラスチックフィルムまたはシートとこのプラスチックに白色反射性を与える処理をしたフィルムまたはシート、また上記の任意の組合せによる積層体も使用できる。
【0037】
熱転写受像材料には蛍光増白剤を用いてもよい。その例としては、K.Vevnkataraman 編「The Chemistry of Synthetic Dyes 」第5巻第8章、特開昭61−143752号公報などに記載されている化合物を挙げることができる。より具体的には、スチルベン系化合物、クマリン系化合物、ビフェニル系化合物、ベンゾオキサゾリル系化合物、ナフタルイミド系化合物、ピラゾリン系化合物、カルボスチリル系化合物、2,5−ジベンゾオキサゾールチオフェン系化合物などが挙げられる。
蛍光増白剤は褪色防止剤と組み合わせて用いることができる。
本発明において、熱転写色素供与材料と熱転写受像材料との離型性を向上させるために、色素供与材料および/または受像材料を構成する層中、特に好ましくは両方の材料が接触する面に当たる最外層に離型性を含有させるのが好ましい。
離型剤としては、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー等の固形あるいはワックス状物質:弗素系、リン酸エステル系等の界面活性剤:パラフィン系、シリコーン系、弗素系のオイル類等、従来公知の離型剤がいずれも使用できるが、特にシリコーンオイルが好ましい。
シリコンオイルとしては、無変性のもの以外にカルボキシ変性、アミノ変性、エポキシ変性等の変性シリコーンオイルを用いることができる。その例としては、信越シリコーン(株)発行の「変性シリコーンオイル」技術資料の6〜18B頁に記載の各種変性シリコーンオイルを挙げることができる。有機溶剤系のバインダー中に用いる場合は、このバインダーの架橋剤と反応しうる基(例えばイソシアネートと反応しうる基)を有するアミノ変性シリコーンオイルが、また水溶性バインダー中に乳化分散して用いる場合は、カルボキシ変性シリコーンオイル(例えば信越シリコーン(株)製:商品名X−22−3710)が有効である。
【0038】
本発明に用いる熱転写色素供与材料および熱転写受像材料を構成する層は硬膜剤によって硬化されていてもよい。
有機溶剤系のポリマーを硬化する場合には、特開昭61−199997号、同58−215398号公報等に記載されている硬膜剤が使用できる。ポリエステル樹脂に対しては特にイソシアネート系の硬膜剤の使用が好ましい。
水溶性ポリマーの硬化には、米国特許第4,678,739号明細書第41欄、特開昭59−116655号、同62−245261号、同61−18942号各公報等に記載の硬膜剤が使用に適している。より具体的には、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒドなど)、アジリジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N,N′−エチレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)エタンなど)、N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素など)、あるいは高分子硬膜剤(特開昭62−234157号公報などに記載の化合物)が挙げられる。
【0039】
熱転写色素供与材料や熱転写受像材料には褪色防止剤を用いてもよい。褪色防止剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、あるいはある種の金属錯体がある。
酸化防止剤としては、例えばクロマン系化合物、クマラン系化合物、フェノール系化合物、フェノール系化合物(例えばヒンダードフェノール類)、ハイドロキノン誘導体、ヒンダードアミン誘導体、スピロインダン系化合物がある。また、特開昭61−159644号公報記載の化合物も有効である。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物(米国特許第3,533,794号明細書など)、4−チアゾリドン系化合物(米国特許第3,352,681号明細書など)、ベンゾフェノン系化合物(特開昭56−2784号公報など)、その他特開昭54−48535号、同62−136641号、同61−88256号各公報等に記載の化合物がある。また、特開昭62−260152号公報記載の紫外線吸収性ポリマーも有効である。
金属錯体としては、米国特許第4,241,155号明細書、同第4,245,018号明細書第3〜36欄、同第4,254,195号明細書第3〜8欄、特開昭62−174741号公報、同61−88256号公報(27)〜(29)頁、特願昭62−234103号、同62−311096号、特願昭62−230596号各明細書等に記載されている化合物がある。
有用な褪色防止剤の例は特開昭62−215272号公報(125)〜(137)頁に記載されている。
受像材料に転写された色素の褪色を防止するための褪色防止剤は予め受像材料に含有させておいてもよいし、色素供与材料から転写させるなどの方法で外部から受像材料に供給するようにしてもよい。
上記の酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属錯体はこれら同士を組み合わせて使用してもよい。
【0040】
熱転写色素供与材料や熱転写受像材料の構成層には、スベリ性改良、帯電防止、剥離性改良等の目的で有機フルオロ化合物を含ませてもよい。有機フルオロ化合物の代表例としては、特公昭57−9053号公報第8〜17欄、特開昭61−20944号、同62−135826号各公報等に記載されているフッ素系界面活性剤、またはフッ素油などのオイル状フッ素系化合物もしくは四フッ化エチレン樹脂などの固体状フッ素化合物樹脂などの疎水性フッ素化合物が挙げられる。
熱転写色素供与材料や熱転写受像材料にはマット剤を用いることができる。マット剤としては二酸化ケイ素、ポリオレフィンまたはポリメタクリレートなどの特開昭61−88256号公報(29)頁記載の化合物の他に、ベンゾグアナミン樹脂ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ、AS樹脂ビーズなどの特開昭63−274944号、同63−274952号各公報記載の化合物がある。
【0041】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示すが、発明の主旨を越えない限り、以下の具体例に限定されるものではない。
代表的な合成例を以下に示す。
(合成例)色素3の合成
【0042】
【化8】
Figure 0004034466
【0043】
ベンゾイソチアゾール(H) 115gを水1000mlに加え、濃塩酸250ml添加後、水160mlに亜硝酸ナトリウム52gを溶解させた水溶液を5℃以下で滴下し、攪拌を30分行いジアゾ液を調整した。
化合物(I) 104g、アセトニトリル700ml、水230ml、トリエチルアミン360mlの混合物に10℃以下で上記ジアゾ液をゆっくり加えた。攪拌を1時間行った後に20%食塩水1000ml、塩酸430ml、イソプロピルアルコール1000mlを順次加え、析出した結晶を濾取してアゾ色素(J) 177gを得た。
【0044】
色素(J) 50gをジメチルアセトアミド200ml、トリエチルアミン30mlの溶液に添加し、室温でメタンスルホニルクロリド13.2mlを滴下し、攪拌を30分行った後に、アセトニトリル600mlを加え、析出した結晶を濾取して化合物(K) 57gを得た。
【0045】
色素(K) 57gをジメチルアセトアミド60ml、アセトニトリル400mlの溶液に加え、氷冷下にオキシ塩化リン76.3mlを滴下した。60℃で1時間反応後、氷水に反応液を注入し、析出した結晶を濾取して化合物(L) 38gを得た。
【0046】
化合物(L) 12gをジメチルアセトアミド50mlに溶解し、氷冷下にジエチルアミン10mlを滴下し、さらに1時間攪拌を続けた。次いで塩酸水に反応混合物を注入し、析出した結晶を濾取して粗結晶10gを得た。メタノール60mlで加熱洗浄して色素3 8.5gを得た。
【0047】
(実施例1)
熱転写色素供与材料(D−1)の作製
片面に耐熱滑性層を設けた、厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを支持体とし、この支持体の、耐熱滑性層を設けた側と反対の側に、下記組成の色素供与層塗布用組成物(1)を、グラビアコーターを用いて、乾燥後の厚みが0.6μmになるように塗布して、熱転写色素供与材料(D−1)(以下、単に色素供与材料ともいう)を得た。
色素供与層塗布用組成物(1)
色素 1 10g
ポリビニルブチラール(デンカブチラール5000A:電気化学製商品名)10g
シリコーンオイル(KF−96:信越化学製商品名) 0.2g
ポリイソシアネート(タケネートD110N:武田薬品製商品名)0.5g
メチルエチルケトン 100ml
トルエン 80ml
【0048】
熱転写受像材料(P−1)の作製
支持体として、厚さ150μmの積層型合成紙を用い、表面に下記組成の受容層塗布用組成物(1)をワイヤーバーコーターを用いて、乾燥時の厚さが5μmとなるように塗布して、熱転写受像材料(1)(以下、単に受像材料ともいう)を作製した。乾燥はドライヤーで仮乾燥後、80℃のオーブン中で1時間行った。
受容層塗布用組成物(1)
色素固定剤;A−9(三共(株)製、商品名:AEA) 26g
ポリイソシアネート(KP−90:大日本インキ化学製商品名) 4g
アミノ変性シリコーンオイル(信越シリコーン製商品名:KP−857) 0.5g
メチルエチルケトン 100ml
トルエン 50ml
シクロヘキサノン 10ml
【0049】
【化9】
Figure 0004034466
【0050】
色素供与材料(D−2)〜(D−8)、(D−10)、及び(A)〜(C)の作製色素供与材料(D−1)の色素1とバインダー樹脂を表1に示すものに代えて、他は同様にして、色素供与材料(D−2)〜(D−8)、(D−10)と比較用の色素供与材料(A)〜(C)を作製した。
【0051】
【化10】
Figure 0004034466
【0052】
【表1】
Figure 0004034466
【0053】
転写実験
上記のようにして得られた熱転写色素供与材料を用いて色素供与層と熱転写受像材料(1)の受容層とが接するようにして重ね合わせ、熱転写色素供与材料の支持体側から、サーマルヘッドを使用し、サーマルヘッドの出力0.25W/ドット、パルス幅0.1〜10msec、ドット密度6ドット/mmの条件で加熱を行い、受像材料の受容層に色素を像状に染着させたところ、転写むらの無い鮮明な画像記録が得られた。このとき得られた記録済みの受像材料の濃度が飽和している部分(Dmax 部分)を反射型濃度計(X Rite Inc.製、ステータスAフィルター内蔵)を用いて測定し、画像の最大転写濃度を測定した。
次に、記録済みの受像材料を7日間、17,000ルクスの蛍光灯に照射し、画像の光堅牢性を調べた。反射濃度1.0を示す部分の試験後の反射濃度を測定し、試験前の反射濃度1.0に対する残存率(%)でその安定性を評価した。
また、60℃のオーブンに1週間保存し画像の熱安定性を調べたが、本発明の組み合わせ材料においては殆ど濃度低下や変色が観察されず安定であった。
さらに、記録済の受像材料を60℃のオーブンに2週間保存した後の画像のにじみの程度を観察した。判断基準は、画像が保存前とほとんど変化していない場合は○、少し滲んでいる場合を△、非常に滲んでぼけている場合を×で示した。
結果を表2に示した。本発明の色素を用いた場合には、転写濃度が高く、光や熱堅牢性に優れた鮮明な画像が得られ、しかも経時による画像ボケが全くないことがわかる。また、色移り(転写画像のある表面と転写画像の無い受像紙の表面または裏面との接触による転写画像面からの色素の移行による汚染)も無かった。一方、比較用色素供与材料を用いた場合には(A),(B)ではボケは全くないものの、色相、光堅牢性の点で本発明の色素を用いた場合よりもやや劣り、又、(C)のように非解離性色素(c)を用いた場合にはにじみテストによる画像のボケが観測された。
【0054】
【表2】
Figure 0004034466
【0055】
(実施例2)
熱転写受像材料(P−2)〜(P−5)の作製
実施例1の熱転写受像材料(P−1)の受容層塗布用組成物(1)の色素固定剤;A−9の代わりに、表3に示す色素固定剤とバインダー樹脂を用い、他は同様にして受像材料(P−2)〜(P−5)を作成した。
【0056】
【化11】
Figure 0004034466
【0057】
【表3】
Figure 0004034466
【0058】
転写実験
実施例1で得られた熱転写色素供与材料と、上記熱転写色素受像材料(P−2)〜(P−5)を用いて実施例1の方法に従って転写実験を行った結果、転写むらの無い鮮明な高濃度のフルカラ─の画像記録が得られた。また、光および熱堅牢性に優れ、画像ボケも全くみられなかった。
【0059】
【発明の効果】
本発明の熱転写記録材料を用いると、転写濃度が高く、色再現性に優れた画像を得ることができる。また、優れた保存性を有し、経時による鮮鋭度の低下のない画像を得ることができる。

Claims (3)

  1. 水素原子を供与して陰イオンとなり得る熱移行性色素を含む熱転写色素供与材料と熱転写受像材料とからなる熱転写記録材料において、該熱移行性色素の少なくとも1種が下記一般式(1)または(3)で表されるアゾ色素であることを特徴とする熱転写記録材料
    Figure 0004034466
    式中、R1 、R2、R3 、R4 は各々独立に、水素原子、または非金属の原子団を表す。Wは5〜6員環を形成するに必要な原子群を表す。 は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基を表し、Qは5〜7員環を形成するのに必要な原子団を表す。
  2. 前記R およびR が水素原子であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録材料。
  3. 前記R が炭素数1〜8のアシルアミノ基であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱転写記録材料。
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