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JP4035866B2 - Abs用アクチュエータ - Google Patents
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JP4035866B2 - Abs用アクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はABS用アクチュエータに係り、詳しくは、電動モータによって駆動されるピストンポンプによってブレーキ油等の流体を圧送するABS用アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平8−182254号公報には、ABS等に用いられるピストンポンプを駆動するために、電動モータの回転軸であるアーマチャシャフトに偏心部が設けられ、アーマチャシャフトの回転時に、前記偏心部によって駆動されるピストンポンプの可動部分によるアンバランスを打ち消すように、電動モータの回転部にバランサーを形成した技術が開示されている。尚、前記バランサーは、電動モータのアーマチャを構成する複数のコアシートに形成した穴部である。このようなバランサーを設けることにより、ABS用のポンプ等において高い吐出圧を必要として大きな偏心振動が発生するものにおいても、電動モータおよびピストンポンプの振動を低減することができる。
【0003】
また、同公報には、アーマチャシャフトの偏心部にボールベアリングが圧入され、そのボールベアリングにピストンポンプのピストンが接し、アーマチャシャフトにおける偏心部の両側がそれぞれ、ボールベアリングからなる支持ベアリングによって支持され、各支持ベアリングは、ピストンポンプが設けられたポンプハウジングに固定されている旨の記載がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記公報に記載の技術においては、アーマチャシャフトにおける偏心部の両側に支持ベアリングを設け、その支持ベアリングとしてボールベアリングを用いているため、部品コストが高いという問題があった。また、アーマチャシャフトに偏心部を形成するには同軸加工とは別に切削加工が必要であるため、製造コストが高いという問題もあった。
【0005】
そして、アーマチャシャフトに偏心部が直接設けられ、アーマチャシャフトは支持ベアリングを介してポンプハウジングに取り付けられていることから、電動モータとポンプハウジングとは一体化されている。そのため、電動モータに汎用品を使用して部品コストを下げることができなかった。
【0006】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、電動モータによって駆動されるピストンポンプによって流体を圧送する際に、偏心軸部の振動およびピストンポンプの振動を低減することが可能なABS用アクチュエータを安価に提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、モータ、駆動軸、従動軸、ピストンポンプ、バランサーを備える。駆動軸はモータにより回転駆動される。従動軸は駆動軸から回転力が伝達され、偏心を伴って回転する。ピストンポンプは従動軸により駆動される。バランサーは従動軸に設けられ、ピストンポンプの可動部分によるアンバランスと、従動軸の偏心を伴った回転によるアンバランスとを打ち消す。
【0008】
従って、本発明によれば、従動軸に設けられたバランサーにより、ピストンポンプの可動部分によるアンバランスと、従動軸の偏心を伴った回転によるアンバランスとを打ち消すことが可能になり、ピストンポンプの振動を低減することができる。また、バランサーが設けられた従動軸と駆動軸とは別体になっていることから、従動軸から駆動軸およびモータを取り外すことができる。そのため、モータに汎用品を使用することが可能になり、ABS用アクチュエータのコストを削減することができる。
【0009】
しかも、本明のABS用アクチュエータにおいて、ピストンポンプはポンプハウジングに設けられている。そして、ポンプハウジングに固定された軸受手段と従動軸とによって滑り軸受が構成される。
従って、本発明によれば、ポンプハウジングに固定された軸受手段と従動軸とによって構成される滑り軸受により、ポンプハウジングとのガタツキを減らすことで従動軸の傾きを防止し、ピストンポンプの振動を低減することができる。また、滑り軸受はボールベアリング等に比べて安価に実現できるため、ABS用アクチュエータのコストを削減することができる。
【0010】
次に、請求項に記載の発明は、請求項に記載のABS用アクチュエータにおいて、従動軸と軸受手段との間の回転滑りは、ピストンポンプの可動部分のスラスト方向と略同一直線上にある。
従って、本発明によれば、ピストンの可動部分の往復運動による負荷を、従動軸と軸受手段との摺動面全体で均一に受けることができる。そのため、従動軸と軸受手段との間にガタツキが生じるのを防止することが可能になり、請求項に記載の発明の効果をさらに高めることができる。
【0011】
次に、請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のABS用アクチュエータにおいて、第1および第2の係合手段を備えている。第1の係合手段は駆動軸に設けられている。また、第2の係合手段は従動軸に設けられ、第1の係合手段と係合するようになっている。
【0012】
従って、本発明によれば、第1の係合手段と第2の係合手段との係合関係によって駆動軸と従動軸とが接続され、駆動軸と従動軸とは一体となって回転することが可能になることから、駆動軸の回転力を従動軸に確実に伝達することができる。
【0013】
次に、請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のABS用アクチュエータにおいて、バランサーは従動軸と一体形成されている。
従って、本発明によれば、バランサーを設けることにより、ABS用アクチュエータを構成する部品点数が増加するのを防止することができる。
【0014】
次に、請求項に記載の発明は、請求項に記載のABS用アクチュエータにおいて、第2の係合手段はバランサーと共に従動軸と一体形成されている。
従って、本発明によれば、第2の係合手段およびバランサーを設けることにより、ABS用アクチュエータを構成する部品点数が増加するのを防止することができる。
【0015】
尚、以下に述べる発明の実施の形態において、特許請求の範囲または課題を解決するための手段に記載の「駆動軸」はアーマチャシャフト31に相当し、同じく「従動軸」は軸受部材17,43に相当し、同じく「バランサー」はバランス部材25a〜25dに相当し、同じく「軸受手段」はニードルピン16またはリング部材42に相当し、同じく「ピストンポンプの可動部分」はピストン22a,22bに相当し、同じく「第1の係合手段」はアーマチャシャフト31および係合凸部23a,23bに相当し、同じく「第2の係合手段」は係合凹部24a〜24dに相当する。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本実施形態のアンチロックブレーキシステム(ABS)用2系統アクチュエータ11の一部断面分解図である。
【0017】
アルミニウム系合金からなるポンプハウジング12には、ハウジングリセス加工部13と、圧送するブレーキ油の各吸入口14a,14bおよび各吐出口15a,15bとが一体形成されている。ハウジングリセス加工部13は、電動モータ収容部13aおよび偏心軸受収容部13bから構成されている。
【0018】
ハウジングリセス加工部13における偏心軸受収容部13bの底面には、円柱状のニードルピン16が圧入固定されている。そして、偏心軸受収容部13bの底面から突出したニードルピン16には、略円筒状の軸受部材17が嵌合されている。燒結品からなる軸受部材17は、その内周面にてニードルピン16と摺動しながら、ニードルピン16を回転軸として回動可能になっている。つまり、ニードルピン16および軸受部材17は滑り軸受を構成している。軸受部材17の外周面の中央部には、ボールベアリング18が圧入固定されている。尚、ニードルピン16の中心軸Aと軸受部材17のボールベアリング圧入面に対する中心軸Bとには所定量Lの偏心が設定され、ニードルピン16および軸受部材17によって偏心軸受部19が構成されている。
【0019】
ポンプハウジング12には、そのラジアル方向の同一直線上に、同一構造の各ピストンポンプ20a,20bが埋設されている。尚、各ピストンポンプ20a,20bはそれぞれスクリュー21によってポンプハウジング12に固定されている。各ピストンポンプ20a,20bを構成するピストン22a,22bの先端部は、偏心軸受収容部13b内に突出してボールベアリング18に当接している。ポンプハウジング12において、前記吸入口14aおよび吐出口15aはピストンポンプ20aに対応した位置に形成され、前記吸入口14bおよび吐出口15bはピストンポンプ20bに対応した位置に形成されている。尚、各ピストンポンプ20a,20bの構造は公知であるため、説明を省略する。
【0020】
図2(a)は、電動モータ21の駆動軸であるアーマチャシャフト31の先端部の断面図であり、図1におけるX−X線断面を示す。
アーマチャシャフト31の先端部には、アーマチャシャフト31の軸心と直交する方向の同一直線上に、同一形状の各係合凸部23a,23bが形成されている
図2(b)は、軸受部材17の先端部の断面図であり、図1におけるY−Y線断面を示す。
【0021】
軸受部材17の先端部には、各係合凹部24a〜24dが形成されている。各係合凹部24a,24bと各係合凹部24c,24dとはそれぞれアーマチャシャフト31の各係合凸部23a,23bに対応した寸法形状に形成されている。軸受部材17の先端部における各係合凹部24a〜24d間には、各バランス部材25a〜25dが形成されている。ここで、ニードルピン16の中心軸Aに近い側の各バランス部材25a,25bの体積は、他の各バランス部材25c,25dよりも大きく設定されている。前記したように軸受部材17は燒結品からなるため、各係合凹部24a〜24dおよび各バランス部材25a〜25dは一体形成され材質および密度は同じである。そのため、各バランス部材25a,25bの質量は、各バランス部材25c,25dよりも大きく設定されることになる。
【0022】
図3は、電動モータ21をハウジングリセス加工部13に嵌合させた状態を示す一部断面図である。
電動モータ21をハウジングリセス加工部13に嵌合させると、アーマチャシャフト31の各係合凸部23a,23bは各係合凹部24a,24bまたは各係合凹部24c,24dに嵌合される。その結果、アーマチャシャフト31と軸受部材17とは、各係合凸部23a,23bと各係合凹部24a〜24dとの係合関係によって接続され、アーマチャシャフト31と軸受部材17とは一体化して回転するため、アーマチャシャフト31の回転力を軸受部材17に確実に伝達することができる。つまり、各係合凸部23a,23bおよび各係合凹部24b〜24dによって、アーマチャシャフト31と軸受部材17とを接続するジョイント部26が構成されている。尚、アーマチャシャフト31の中心軸とニードルピン16の中心軸Aとは合致する。
【0023】
アーマチャシャフト31と軸受部材17とが接続された状態において、電動モータ21本体はハウジングリセス加工部13の電動モータ収容部13aに嵌合され、電動モータ21本体と電動モータ収容部13aとは図示しない固定部材によって固定される。
【0024】
上記のように構成された本実施形態のABS用2系統アクチュエータ11において、電動モータ21に電力が供給されると、アーマチャシャフト31が回転する。アーマチャシャフト31と軸受部材17とはジョイント部26によって接続されているため、アーマチャシャフト31と軸受部材17とは一体化して回転する。ここで、アーマチャシャフト31の中心軸(ニードルピン16の中心軸A)と軸受部材17の中心軸Bとには所定量Lの偏心が設定されている。そのため、軸受部材17の回転は所定量Lによる偏心を伴い、軸受部材17に圧入固定されたボールベアリング18に当接している各ピストン22a,22bを往復運動させる。
【0025】
すると、各ピストン22a,22bの往復運動に伴って、各ピストンポンプ20a,20bはそれぞれ、各吸入口14a,14bからブレーキ油を吸入し、そのブレーキ油を各吐出口15a,15bから吐出する。ここで、各ピストンポンプ20a,20bは同一直線上に相対向して配置されているため、各ピストン22a,22bの往復運動は相反するものになり、ピストンポンプの吸引動作および吐出動作も相反するものになる。すなわち、ピストンポンプ20aの吸入口14aからブレーキ油を吸入しているときピストンポンプ20bの吐出口15bからブレーキ油を吐出し、ピストンポンプ20aの吐出口15aからブレーキ油を吐出しているときピストンポンプ20bの吸入口14bからブレーキ油を吸入する。
【0026】
ところで、往復運動による各ピストン22a,22bの質量移動に伴って、各ピストン22a,22bの運動軸方向に振動が発生する。しかし、アーマチャシャフト31の中心軸(ニードルピン16の中心軸A)に近い側の各バランス部材25a,25bの質量は、他の各バランス部材25c,25dよりも大きく設定されているため、軸受部材17の回転運動による各バランス部材25a〜25dの質量移動は、各ピストン22a,22bの質量移動と逆位相の関係になる。その結果、各ピストン22a,22bの運動軸方向の振動を減少させることができる。
【0027】
但し、各バランス部材25a〜25dを備えた軸受部材17自体も回転運動を行っており、その回転運動に伴って振動が発生する。そのため、各バランス部材25a〜25dの質量については、各ピストン22a,22bの振動を低減させるだけでなく、軸受部材17自体の振動を低減させるように設定する必要がある。
【0028】
以上詳述したように、本実施形態のABS用2系統アクチュエータ11によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)軸受部材17に備えた各バランス部材25a〜25dの質量を最適に設定することにより、軸受部材17および各ピストンポンプ20a,20bの振動を低減することができる。
【0029】
尚、各バランス部材25a〜25dの質量を調節するには、各バランス部材25a〜25dの体積を調整すればよく、軸受部材17および各バランス部材25a〜25dは燒結品により一体形成されているため、設計時点における当該調整はきわめて容易である。その上、各バランス部材25a〜25dを設けることにより、部品点数が増加することもない。ところで、軸受部材17を燒結品によって形成するのは、高精度かつ高強度な滑り軸受を実現するためである。
【0030】
(2)ニードルピン16に嵌合した軸受部材17の中央部にボールベアリング18が圧入固定され、当該ボールベアリング18に各ピストン22a,22bが当接している。従って、ニードルピン16と軸受部材17との間の回転滑りは、各ピストン22a,22bの運動軸方向(スラスト方向)と略同一直線上に存在することになる。そのため、各ピストン22a,22bの往復運動による負荷を、ニードルピン16と軸受部材17との摺動面全体で均一に受けることができる。その結果、ニードルピン16と軸受部材17との間にガタツキが生じるのを防止することが可能になり、上記(1)の効果をさらに高め且つ軸受部材17の寿命を延ばすことができる。
【0031】
(3)ポンプハウジング12に圧入固定されたニードルピン16に軸受部材17が嵌合され、軸受部材17およびニードルピン16から偏心軸受部19が構成されている。つまり、滑り軸受からなる偏心軸受部19を介して、アーマチャシャフト31がポンプハウジング12に取り付けられている。それに対して、前記公報(特開平8−182254号)に記載の技術では、ボールベアリングからなる支持ベアリングを介してアーマチャシャフトをポンプハウジングに取り付けている。従って、本実施形態によれば、高価なボールベアリングに代えて滑り軸受を用いることから、前記公報に記載の技術に比べ、部品コストを下げることができる。
【0032】
(4)偏心軸受部19は、円柱状のニードルピン16と燒結品からなる軸受部材17とから構成される。それに対して、前記公報に記載の技術では、アーマチャシャフトに偏心部を形成するのに切削加工を行う必要があった。従って、本実施形態によれば、高価な切削加工を行う必要がないことから、前記公報に記載の技術に比べ、製造コストを下げることができる。
【0033】
(5)アーマチャシャフト31と軸受部材17とは各係合凸部23a,23bと各係合凹部24a〜24dとの係合関係によって接続されていることから、軸受部材17から電動モータ21を簡単に取り外すことができる。そのため、電動モータに汎用品を使用することが可能になり、部品コストを下げることができる。
【0034】
(6)上記(3)〜(5)により、本実施形態によれば、部品コストおよび製造コストの低い安価なABS用アクチュエータを得ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図面と共に説明する。尚、本実施形態において、図1〜図3に示した第1実施形態と同じ構成部材については符号を等しくしてその詳細な説明を省略する。
【0035】
図4は、本実施形態のアンチロックブレーキシステム(ABS)用2系統アクチュエータ41の一部断面分解図である。
ハウジングリセス加工部13における偏心軸受収容部13bの底面には、中央部に貫通孔42aを備えたリング部材42が圧入固定されている。そして、リング部材42の貫通孔42aには、略円柱状の軸受部材43が嵌合されている。燒結品からなる軸受部材43は、その外周面にてリング部材42の貫通孔42aの内周面と摺動しながら回動可能になっている。つまり、リング部材42および軸受部材43は滑り軸受を構成している。軸受部材43の最外周面には、ボールベアリング18が圧入固定されている。
【0036】
図5(a)は、電動モータ21の回転軸であるアーマチャシャフト31の先端部の断面図であり、図4におけるX−X線断面を示す。
第1実施形態と同様に、アーマチャシャフト31の先端部には各係合凸部23a,23bが形成されている
図5(b)は、軸受部材43の先端部の断面図であり、図4におけるY−Y線断面を示す。
【0037】
第1実施形態と同様に、軸受部材43の先端部には各係合凹部24a〜24dおよび各バランス部材25a〜25dが形成されている。
図6は、電動モータ21をハウジングリセス加工部13に嵌合させた状態を示す一部断面図である。
【0038】
電動モータ21をハウジングリセス加工部13に嵌合させると、アーマチャシャフト31の各係合凸部23a,23bは各係合凹部24a,24bまたは各係合凹部24c,24dに嵌合される。その結果、アーマチャシャフト31と軸受部材43とは、各係合凸部23a,23bと各係合凹部24a〜24bとの係合関係によって接続され、アーマチャシャフト31と軸受部材43とは一体化して回転することができる。つまり、各係合凸部23a,23bおよび各係合凹部24a〜24dによって、アーマチャシャフト31と軸受部材43とを接続するジョイント部44が構成されている。尚、アーマチャシャフト31の中心軸Aと軸受部材43の最外周面に対する中心軸Bとには所定量Lの偏心が設定され、リング部材42および軸受部材43によって偏心軸受部45が構成されている。
【0039】
アーマチャシャフト31と軸受部材43とが接続された状態において、電動モータ21本体はハウジングリセス加工部13の電動モータ収容部13aに嵌合され、電動モータ21本体と電動モータ収容部13aとは図示しない固定部材によって固定される。
【0040】
上記のように構成された本実施形態のABS用2系統アクチュエータ41において、電動モータ21に電力が供給されると、アーマチャシャフト31が回転する。アーマチャシャフト31と軸受部材43とはジョイント部44によって接続され、アーマチャシャフト31と軸受部材43とは一体化して回転するため、アーマチャシャフト31の回転力を軸受部材43に確実に伝達することができる。ここで、アーマチャシャフト31の中心軸Aと軸受部材43の中心軸Bとには所定量Lの偏心が設定されている。そのため、軸受部材43の回転は所定量Lによる偏心を伴い、軸受部材43に圧入固定されたボールベアリング18に当接している各ピストン22a,22bを往復運動させる。この各ピストン22a,22bの往復運動による各ピストンポンプ20a,20bの吸入動作および吐出動作については、第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
【0041】
以上詳述したように、本実施形態のABS用2系統アクチュエータ41によれば、以下の効果を得ることができる。
[1]軸受部材43に備えた各バランス部材25a〜25dの質量を最適に設定することにより、軸受部材43および各ピストンポンプ20a,20bの振動を低減することが可能になり、第1実施形態の前記(1)と同様の効果を得ることができる。
【0042】
[2]ポンプハウジング12に圧入固定されたリング部材42に燒結品からなる軸受部材43が嵌合され、軸受部材43およびリング部材42により滑り軸受からなる偏心軸受部45が構成されている。従って、本実施形態によれば、第1実施形態の前記(3)〜(6)と同様の効果を得ることができる。
【0043】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよい。
(イ)図7および図8に示すように、第2実施形態におけるリング部材42をニードルベアリング51に置き換えて実施する。尚、図7および図8において、図4および図6に示す第2実施形態と同じ構成部材については符号を等しくしてある。すなわち、ハウジングリセス加工部13における偏心軸受収容部13bの底面には、ニードルベアリング51が圧入固定されている。そして、ニードルベアリング51には略円柱状の軸受部材43が圧入固定されている。
【0044】
この場合には、第1実施形態の前記(1)(4)(5)と同様の効果を得ることができる。加えて、軸受部材43は滑り軸受を構成しないため、軸受部材43を形成するのに高価な燒結品を用いる必要はなく、ダイキャスト品を用いることが可能になるため、製造コストを下げることができる。
【0045】
(ロ)図9および図10に示すように、第2実施形態におけるリング部材42をボールベアリング61に置き換えて実施する。尚、図9および図10において、図4および図6に示す第2実施形態と同じ構成部材については符号を等しくしてある。すなわち、ハウジングリセス加工部13における偏心軸受収容部13bの底面には、ボールベアリング61が圧入固定されている。そして、ボールベアリング61には略円柱状の軸受部材43が圧入固定されている。この場合にも、上記(イ)と同様の効果を得ることができる。
【0046】
(ハ)第1および第2実施形態において、各軸受部材17,43を燒結品ではなくダイキャスト品を用いて形成する。つまり、各軸受部材17,43を燒結品によって形成するのは高精度かつ高強度な滑り軸受を実現するためであるため、ダイキャスト品を用いて高精度かつ高強度な滑り軸受を実現できるならば、高価な燒結品を用いる必要はない。
【0047】
(ニ)アーマチャシャフト31の先端部に形成された各係合凸部23a,23bのいずれか一方を省く。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の一部断面分解図。
【図2】図2(a)は図1におけるX−X線断面図。図2(b)は図1におけるY−Y線断面図。
【図3】第1実施形態の一部断面図。
【図4】第2実施形態の一部断面分解図。
【図5】図5(a)は図4におけるX−X線断面図。図5(b)は図4におけるY−Y線断面図。
【図6】第2実施形態の一部断面図。
【図7】別の実施形態の一部断面分解図。
【図8】別の実施形態の一部断面図。
【図9】別の実施形態の一部断面分解図。
【図10】別の実施形態の一部断面図。
【符号の説明】
12…ポンプハウジング 16…ニードルピン 17,43…軸受部材
20a,20b…ピストンポンプ 22a,22b…ピストン
21…電動モータ 23a,23b…係合凸部
24a〜24e…係合凹部 25a〜25d…バランス部材
31…アーマチャシャフト

Claims (5)

  1. モータと、
    当該モータにより回転駆動される駆動軸と、
    当該駆動軸から回転力が伝達され、偏心を伴って回転する従動軸と、
    当該従動軸により駆動されるピストンポンプと、
    前記従動軸に設けられ、前記ピストンポンプの可動部分によるアンバランスと、前記従動軸の偏心を伴った回転によるアンバランスとを打ち消すバランサーと
    前記ピストンポンプが設けられたポンプハウジングと、
    当該ポンプハウジングに固定され、前記従動軸と共に滑り軸受を構成する軸受手段と
    を備えたことを特徴とするABS用アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載のABS用アクチュエータにおいて、
    前記従動軸と前記軸受手段との間の回転滑りは、前記ピストンポンプの可動部分のスラスト方向と略同一直線上にあることを特徴とするABS用アクチュエータ。
  3. 請求項1又は2に記載のABS用アクチュエータにおいて、
    前記駆動軸に設けられた第1の係合手段と、
    前記従動軸に設けられ、前記第1の係合手段と係合する第2の係合手段と
    を備えたことを特徴とするABS用アクチュエータ。
  4. 請求項1又は2に記載のABS用アクチュエータにおいて、
    前記バランサーは前記従動軸と一体形成されたことを特徴とするABS用アクチュエータ。
  5. 請求項に記載のABS用アクチュエータにおいて、
    前記第2の係合手段は前記バランサーと共に前記従動軸と一体形成されたことを特徴とするABS用アクチュエータ
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