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JP4035869B2 - 蛇行管の複数パスをもつ熱交換器 - Google Patents
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JP4035869B2 - 蛇行管の複数パスをもつ熱交換器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛇行管からなって小矩形領域を占めるパスを複数隣接して並べてなる矩形のパス群を有し、ターボファンから吹き出される風の円形断面の流路に配置される熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の熱交換器の一例として、太径の入口管の先端に接続された分流器と、この分流器に基端が接続され、上端の入口から入って上端で逆U字状に,下端でU字状に屈曲する縦方向の蛇行を繰り返して下端の出口に至るとともに、夫々が横方向に順次隣接する小矩形のパスをなし、全体で矩形のパス群をなす4つの蛇行管と、これら蛇行管を横方向に繋ぐ多数のフィンと、上記蛇行管の出口に接続されたヘッダとからなるものが知られている。
そして、上記熱交換器は、ターボファンから吹き出される風の円形断面の流路に配置されており、入口管に流入した液冷媒は、分流器を経て各蛇行管に分配され、ここで蒸発して、フィンを介して上記風つまり室内空気から熱を奪い、ガス冷媒となってヘッダで合流した後、熱交換器から出ていく。
【0003】
ところで、上記ターボファンからの吹出風の円形断面は、上記熱交換器の矩形のパス群に内接するような位置関係にあるうえ、円形断面における風速の分布は、ターボファンの特性から外周部で速く,中心部で遅くなっている。従って、上記矩形のパス群を構成する4つの小矩形のパスのうち、中心部つまり中央部の2つは主として風速の遅い室内空気と全面積で熱交換し、外周部つまり両端の2つは主として風速の速い室内空気と一部面積で熱交換することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来の蛇行管からなる各パスは、パス長さ(パスの占める面積),蛇行回数および相互配置形態が、上記吹出風の風速分布およびパスの有効熱交換面積に応じて適切に決定されておらず、このような要因が考慮されていないのが実情である。
そのため、上記従来の熱交換器では、冷媒の蒸発性能が低下したり、パス面積に占める冷媒の過熱蒸気域の面積が増えて、室内空気の除湿が不十分になり、熱交換器から空気調和機の吹出口に至る通路に結露が生じたりするという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、各パスのパス長さ,蛇行回数および相互配置形態を、ターボファンの風速分布およびパスの有効熱交換面積に応じて適切に決めることによって、冷媒の蒸発性能,凝縮性能を向上でき、過熱蒸気域の発生を抑えて吹出通路での結露を防止でき、あるいは製造コストの低減を図ることができる蛇行管の複数パスをもつ熱交換器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、蛇行管からなって小矩形領域を占めるパスを複数隣り合うように並べてなる矩形のパス群を有し、ターボファンから吹き出される風の円形断面の流路に配置される熱交換器であって、上記パス群のうち上記円形断面の中央部を通る上記パスの長さは短く、上記円形断面の端部を通る上記パスの長さは長くなっていることを特徴とする。
【0007】
ターボファンからの吹出風は、その円形断面が矩形のパス群を貫くように熱交換器を貫流しているので、円形断面の中央部のパスは略全面積が有効に熱交換を行ない、円形断面の端部のパスは一部面積のみが有効に熱交換を行なう一方、上記円形断面における風速は、外周部で速く,中心部で遅くなっている。従って、吹出風に対して、上記中央部のパスは多量の熱を,上記端部のパスは少量の熱を交換する必要がある。
請求項1の熱交換器は、上記中央部のパスは長さが短いので、流路抵抗が小さくて多量の冷媒が流れ、上記端部のパスは長さが長いので、流路抵抗が大きくて少量の冷媒が流れるから、各パスを流れる冷媒による熱交換能力は、そのパスの熱交換量にバランスしている。それ故、冷房時においては、各パスにおける冷媒の蒸発性能が向上し,冷媒不足による過熱蒸気域の発生が抑えられて、上記吹出風が良好に冷却され、熱交換器の下流側の通路での結露を防止できる。また、暖房時においては、各パスにおける冷媒の凝縮性能が向上し,冷媒不足による過冷却液域の発生が抑えられて、上記吹出風が良好に加熱される。
【0008】
請求項2に記載の熱交換器は、上記隣り合うパス同士が、一方のパスの出口が他方のパスの入口に最も近いU字状の屈曲部に隣り合っており、上記各パスが、フィンによって互いに連結されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2の熱交換器では、矩形のパス群を構成する隣り合うパス同士は、一方のパスの出口が他方のパスの入口に最も近いU字状の屈曲部に隣接し、かつ互いにフィンで連結されているので、冷房時には一方のパスの出口は、過熱蒸気気味の冷媒により温度が高くなろうとするが、他方のパスの屈曲部を流れる冷たい液冷媒によりフィンを介して冷却されるから、熱交換器全体の冷却能力が向上する。一方、暖房時には一方のパスの出口は、過冷却液気味の冷媒により温度が低くなろうとするが、他方のパスの屈曲部を流れる熱いガス冷媒によりフィンを介して加熱されるから、熱交換器全体としての暖房能力が向上する。それ故、冷房時には、上記吹出風が一層良好に冷却され、熱交換器の下流側の通路での結露を防止でき、また、暖房時には、上記吹出風が一層良好に加熱される。
【0010】
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の請求項1に記載の熱交換器の一例を示す正面図である。この熱交換器は、冷媒が矢印Aの如く流入する図示しない分流器に基端が接続され、上端から入って上端で逆U字状に,下端でU字状に屈曲する縦方向の蛇行を繰り返して下端の出口に至るとともに、夫々が横方向に順次隣接する小矩形のパスをなし、全体で矩形のパス群1をなす4つの蛇行管1a,1b,1c,1dと、これらの蛇行管1a,1b,1c,1dを横方向に繋ぐ図示しない多数のフィンと、上記蛇行管1a,1b,1c,1dの出口に接続されて冷媒が矢印Bの如く流出するヘッダ2とからなる。
【0013】
上記熱交換器のパス群1の背後には、ターボファンが、その吹出風の円形断面3を上記パス群1に内接するようにして配置されており、円形断面3における吹出風速は、ターボファンの特性から図中にハッチングで示した外周部3bで速く,ドットで示した中心部3aで遅くなっている。
上記パス群1のうち円形断面3の中央部を通る蛇行管のパス1b,1cは、蛇行回数が1回半と少なく、従ってパス長さも短い一方、円形断面の端部を通る蛇行管のパス1a,1dは、蛇行回数が3回半と多く、従ってパス長さもパス1b,1cのそれの略2.3倍と長くなっている。
【0014】
上記構成の熱交換器は、次のように作用する。
ターボファンからの吹出風は、その円形断面3を矩形のパス群1に内接するようにして熱交換器を図1の紙面に垂直に貫流しているので、円形断面3の中央部のパス1b,1cは略全面積が有効に熱交換を行ない、円形断面3の端部のパス1a,1dは一部面積のみが有効に熱交換を行なう一方、円形断面3における吹出風の風速は、上述の如く外周部3bで速く,中心部3aで遅くなっている。従って、吹出風に対して、上記中央部のパス1b,1cは多量の熱を,上記端部のパス1a,1dは少量の熱を交換する必要がある。
【0015】
上記矩形のパス群1からなる熱交換器は、中央部のパス1b,1cの蛇行回数とパス長さが、端部のパス1a,1dのそれらに比して1/2.3と小さいので、流路抵抗が小さい中央部のパス1b,1cに、端部のパス1a,1dよりも多量の冷媒が流れ、その結果、各パス1a,1b,1c,1dを流れる冷媒量は、そのパスに必要とされる上記熱交換量とバランスすることになる。従って、冷房時には、各パス1a,1b,1c,1dにおける冷媒の蒸発性能が向上し,冷媒不足による過熱蒸気域の発生が抑えられて、ターボファンからの吹出風が良好に冷却され、かつパス群1の下流側の通路での結露が防止される。また、暖房時には、各パス1a,1b,1c,1dにおける冷媒の凝縮性能が向上し,冷媒不足による過冷却液域の発生が抑えられて、ターボファンからの吹出風が良好に加熱される。
なお、上記熱交換器は、各パス1a,1b,1c,1dの出口が中央部に集まるようなパス群1の配置になっているので、ヘッダ2を短くできるという利点がある。
【0016】
図2は、本発明の請求項2に記載の熱交換器の一例を示す正面図である。この熱交換器は、図1の熱交換器の左側の2つのパス1a,1bの冷媒流入端を左右逆にして、総てのパス1a',1b',1c,1dが右上から入って左下に抜けるようなパス群1'とした点のみが異なる。つまり、この熱交換器は、ヘッダ2近傍の配管から分かるように、互いに隣り合うパス1d,1c;1c,1b';1b',1a'の一方(例えば1d)の出口が他方(例えば1c)の入口に最も近いU字状の屈曲部に隣接しており、各パスが既述の図示しないフィンで横方向に互いに繋がれている。
【0017】
図2の熱交換器は、次のように作用する。この熱交換器も、図1のものと同じく中央部のパス1b',1cのパス長さが端部のパス1a',1dのパス長さの1/2.3と短いので、各パス1a',1b',1c,1dを流れる冷媒量は、同様にそのパスに必要とされる熱交換量とバランスする。加えて、隣り合うパス同士は、一方のパスの出口は他方のパスの入口に最も近いU字状の屈曲部に隣接し、かつ互いにフィンで繋がれている。従って、冷房時には、一方のパスの出口が過熱蒸気気味の冷媒により温度が高くなろうとするが、他方のパスの屈曲部を流れる冷たい液冷媒によりフィンを介して冷却されるから、熱交換器全体の冷却能力がさらに向上し、暖房時には、一方のパスの出口が過冷却液気味の冷媒により温度が低くなろうとするが、他方のパスの屈曲部を流れる熱いガス冷媒によりフィンを介して加熱されるから、熱交換器全体の暖房能力がさらに向上する。それ故、冷房時には、上記吹出風が一層良好に冷却され、熱交換器の下流側の通路での結露を防止でき、また、暖房時には、上記吹出風が一層良好に加熱される。
【0018】
図3は、本発明の実施形態ではなく参考例としての熱交換器を示す正面図である。この熱交換器は、図2の熱交換器と同じく互いに隣り合うパス4d,4c;4b,4aの一方(例えば4d)の出口が他方(例えば4c)の入口に最も近いU字状の屈曲部に隣接する一方、図1の熱交換器の中央部の2つのパス1b,1cと端部の2つのパス1a,1dの蛇行繰り返し回数およびパス長さを同じにした点が異なる。つまり、この熱交換器は、パス群4を構成する各パス4a,4b,4c,4dが、いずれも2回半の蛇行回数および略同じパス長さを有する。
【0019】
図3の熱交換器は、パス群4を構成する各パス4a,4b,4c,4dが、いずれも2回半の蛇行回数および略同じパス長さを有するので、各パスを部品として共通化でき、同一の曲げ型を用いて製作できるので、製造コストを低減することができる。なお、この熱交換器も、図1の熱交換器と同様、各パス4a,4b,4c,4dの出口が中央部に集まるようなパス群4の配置になっているので、ヘッダ2を短くでき、図2の熱交換器と同様、一方のパスの出口が他方のパスの入口に最も近いU字状の屈曲部に隣接するので、熱交換器全体の冷暖房能力が向上するという利点がある。
【0020】
図4は、本発明の実施形態ではなく参考例としての熱交換器を示す正面図である。この熱交換器は、図3のものと同じくパス群4'を構成する各パス4a',4b',4c,4dが、2回半の蛇行回数と略同じパス長さを有する一方、パス群4'の配置が、図2のものと同じく互いに隣り合うパス4d,4c;4c,4b';4b',4a'の一方の出口が他方の入口に最も近いU字状の屈曲部に隣接している。
【0021】
従って、図4の熱交換器は、図3で述べたと同様に、各パスを部品として共通化して同一の曲げ型を用いて製作できるので、製造コストを低減できるとともに、図3で述べたと同様に、一方のパスの出口側が、他方のパスの屈曲部に流入する冷媒からのフィンを介する熱伝導を受けて熱交換器全体の冷却または暖房能力が上がるように冷却または加熱される。それ故、各パスの面積が等しいにも拘わらず、冷房時には、ターボファンの吹出風が良好に冷却され、熱交換器の下流側の通路での結露を防止でき、また、暖房時には、上記吹出風が良好に加熱される。
【0022】
なお、本発明の矩形のパス群を構成する蛇行管は、上記実施の形態では、単一の通路部をもつものとして説明したが、この蛇行管を横断面で複数の区切られた通路部を有する偏平管などにすることもできる。
【0023】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1の発明は、蛇行管からなって小矩形領域を占めるパスを複数隣り合うように並べてなる矩形のパス群を有し、ターボファンから吹き出される風の円形断面の流路に配置される熱交換器であって、上記パス群のうち上記円形断面の中央部を通る上記パスの長さを短く、上記円形断面の端部を通る上記パスの長さを長くしているので、より大きな熱交換量が必要とされる中央部のパスにより多くの冷媒が流れて各パスの熱交換能力がその必要熱交換量とバランスし、蒸発性能の向上で、ターボファンの吹出風を良好に冷却し、かつ吹出通路での結露を防止でき、また凝縮性能の向上で、上記吹出風を良好に加熱することができる。
【0024】
請求項2の熱交換器は、上記隣り合うパス同士が、一方のパスの出口が他方のパスの入口に最も近いU字状の屈曲部に隣り合っており、上記各パスが、フィンによって互いに連結されているので、一方のパスの出口側が、他方のパスの屈曲部に流入する冷媒からのフィンを介する熱伝導を受けて熱交換器全体の冷却能力または暖房能力が向上するように冷却または加熱されるので、ターボファンの吹出風を一層良好に冷却し、かつ吹出通路での結露を防止でき、また、上記吹出風を一層良好に加熱することができる。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の請求項1の熱交換器の一例を示す正面図である。
【図2】 本発明の請求項2の熱交換器の一例を示す正面図である。
【図3】 本発明の参考例の熱交換器を示す正面図である。
【図4】 本発明の参考例の熱交換器を示す正面図である。
【符号の説明】
1…パス群、1a,1b,1c,1d…蛇行管のパス、2…ヘッダ、
3…ターボファンからの吹出風の円形断面、4…パス群、
4a,4b,4c,4d…蛇行管のパス。

Claims (2)

  1. 蛇行管からなって小矩形領域を占めるパスを複数(1a,1b,1c,1d)隣り合うように並べてなる矩形のパス群(1)を有し、ターボファンから吹き出される風の円形断面(3)の流路に配置される熱交換器であって、
    上記パス群(1)のうち上記円形断面(3)の中央部を通る上記パス(1b,1c)の長さは短く、上記円形断面(3)の端部を通る上記パス(1a,1d)の長さは長くなっていることを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器において、上記隣り合うパス同士(1d,1c;1c,1b';1b',1a')は、一方のパス(1d)の出口が他方のパス(1c)の入口に最も近いU字状の屈曲部に隣り合っており、上記各パス(1a',1b',1c,1d)は、フィンによって互いに連結されていることを特徴とする熱交換器。
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