JP4038896B2 - 印刷装置およびそのリセット時における制御方法 - Google Patents
印刷装置およびそのリセット時における制御方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置に関し、特にリセット時における処理方法、およびインクジェット形式の印刷装置におけるヘッドのクリーニング処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
印刷装置などの情報処理装置は、電源投入によるパワーオンリセット信号、あるいはホストコンピュータからインターフェースを介して送信されるリセット信号に応じて、初期化処理が実行される。
【0003】
パワーオンリセットでは、電源スイッチオン操作の前に、電源スイッチオフ操作が行なわれる。近年の印刷装置は、電源スイッチオフされた場合に、すぐに電源を切断させるのではなく、所定時間経過するのを待って電源を切断させることが行われている。印刷装置は、この所定時間内に、所定の処理を実行する。所定の処理とは、印字ヘッドの待避位置への移動等機構部分の初期化、処理対象データや所定のカウンタ値や時刻等の保守データのバックアップ等である(特開昭56−124977、特開昭61−233819、特開平2−93811、特開平4−288274、特開平7−261888など)。これにより、電源スイッチオフ時に処理され保存された状態を電源スイッチオン時に反映させていた。
【0004】
これに対し、ホストコンピュータ等からのリセット信号では、即リセットがかかり初期化処理が実行される。したがって、電源スイッチオフ時における所定の処理を行なうことはできない。
【0005】
以下、インクジェットプリンタを例に説明する。インクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行うインクジェット形式の印刷装置は、インクジェットヘッドの信頼性維持のために定期的な保守、すなわちインクジェットヘッドノズルのクリーニングが必須である。定期的なクリーニングにより、ノズル内でインクが乾いて粘度が増し、ノズルが詰まって印刷の障害となるといった問題を防ぐことができるからである。
【0006】
このクリーニング処理は、一般に、前回のクリーニングからの経過時間及びインクジェットヘッドのキャッピング状態などに応じて実行されタイマーで管理されている。電源オフ時にこのタイマーの値を記録しておけば、次回のクリーニング処理を的確に行なうことができる。また、インク残量を示すインクエンドカウンタや機構部品の消耗の目安となる印字量を示す印字パスカウンタの値等を記録しておくこともできる。このカウンタ値により部品交換等のメンテナンスが行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
POSプリンタやネットワークプリンタのように、ホストコンピュータから制御される印刷装置が遠隔に設置される場合には、これを遠隔から完全にコントロールできる必要があることから、ホストコンピュータからのリセット信号によって、プリンタの電源投入時における初期化処理と同等の初期化処理を実行させる必要がある。
【0008】
リセット信号は、ホストコンピュータのパワーオンリセット時、OS(オペレーティングシステム)の起動時、アプリケーションの起動時やアプリケーションで印刷を開始する時などに出力され、ホストコンピュータの機種、アプリケーション、プリンタドライバ等によっては、プリンタに対して複数のリセット信号が比較的短い間隔で供給されることがある。
【0009】
このような場合、従来の印刷装置では、カウンタ値や時刻等の各種保守データを保存する機会はなくこれらのデータは失われてしまっていた。したがって、本来はクリーニングが必要であったり部品交換が必要である場合であっても、これを行なうことができずに、印字品質の低下や故障といった問題等が発生する可能性があった。
【0010】
この対策として、クリーニングにおいては、リセット信号を受信する度に初期化レベルのヘッドクリーニングを行なうことにより印字品質の低下を防止していた。しかし、必要以上の量のインクが消費されランニングコストが増大する、また、使用済のインクカートリッジが増え、省資源および環境保護の面で好ましくないといった問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、ホストコンピュータからのリセット信号であっても、パワーオンリセットと同様の処理を行なうことができる印刷装置およびクリーニング処理方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、印刷装置がリセット信号を受信した場合、印刷装置の状態情報を記録した後リセットが行われるものである。また、リセット後、これを読み出して該情報に基づいて適切な処理レベルを選択し、クリーニングを実行するものである。
【0013】
すなわち本発明の印刷装置は、ホストコンピュータに接続され、該ホストコンピュータからのデータに基づいて印字媒体への印字を実行する印刷装置において、印刷装置の状態情報を記憶する不揮発性記憶手段と、記憶手段に対する情報の書き込み及び読み出しを含む印刷装置の動作を制御する制御手段と、ホストコンピュータからのリセット信号または印刷装置の電源投入に応じて、記憶手段に書き込まれた所定の状態情報を読み出し初期化処理を実行する初期化手段と、ホストコンピュータからのリセット信号を受信し、該リセット信号を受信したことを通知する外部リセット信号を制御手段に与えるとともに、この外部リセット信号から所定の時間遅れて制御手段に内部リセット信号を与えるリセット信号処理手段とを有し、制御手段は、外部リセット信号が与えられてから内部リセット信号が与えられる前に、少なくとも初期化処理に必要な印刷装置の状態情報を記憶手段に書き込ませることを特徴とする。
【0014】
また本発明の印刷装置は、インクジェットヘッドのクリーニング機構と、印刷装置の状態情報を記憶する記憶手段と、前記クリーニング機構をインク消費量の異なる複数の処理レベルで動作させるクリーニング制御、前記記憶手段に対する情報の書き込み及び読み出し制御を含む印刷装置の動作を制御する制御手段を備える。また、外部からのリセット信号を受信し、前記制御手段にこれを通知する外部リセット信号を与えると共に、この外部リセット信号から所定の時間遅れて前記制御手段に印刷装置の電源投入時に与えられるリセット信号と同じ内部リセット信号を与えるリセット信号処理手段を備える。ここで前記制御手段は、前記外部リセット信号が与えられてから前記内部リセット信号が与えられる前に、前記記憶手段に印刷装置の状態情報を記憶させると共に、前記内部リセット信号が与えられた後に、前記記憶手段に記憶した印刷装置の状態情報を読み出し、該情報に基づいて前記所定の処理レベルを選択し、前記クリーニング機構を制御する。
【0015】
本発明はまた、印刷装置のリセット時における制御方法に関する。印刷装置の状態情報を記憶する不揮発性記憶手段、該不揮発性記憶手段に対する情報の書き込み及び読み出しを含む印刷装置の動作を制御する制御手段を用意する工程と、ホストコンピュータからのリセット信号または印刷装置の電源投入に応じて、記憶手段に書き込まれた所定の状態情報を読み出し初期化処理を実行する工程と、リセット信号を受信し、該リセット信号を受信したことを通知する外部リセット信号を制御手段に与える工程と、記憶手段に、少なくとも初期化処理に必要な印刷装置の状態情報を記憶させる工程と、外部リセット信号から所定の時間遅れて制御手段に内部リセット信号を与える工程とを含むことを特徴とする。
【0016】
また本発明の制御方法は、インクジェットヘッドのクリーニング機構、印刷装置の状態情報を記憶する記憶手段、及び前記クリーニング機構をインク消費量の異なる複数の処理レベルで動作させるクリーニング制御、前記記憶手段に対する情報の書き込み及び読み出し制御を含む印刷装置の動作を制御する制御手段を用意する工程と、外部からのリセット信号を受信し、前記制御手段にこれを通知する外部リセット信号を与える工程と、前記記憶手段に印刷装置の状態情報を記憶させる工程と、前記外部リセット信号から所定の時間遅れて前記制御手段に印刷装置の電源投入時に与えられるリセット信号と同じ内部リセット信号を与える工程と、前記記憶手段に記憶した印刷装置の状態情報を読み出し、該情報に基づいて前記所定の処理レベルを選択する工程と、前記選択された所定の処理レベルに従って、前記クリーニング機構を制御する工程とを含んで構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したインクジェットプリンタを説明する。図1および図2には、本発明を適用したプリンタの主要部分の構成を示してある。これらの図に示すように、本例のプリンタ1は、インクジェットヘッド2およびインクタンク3が箱型のキャリッジ4に搭載されて走査方向に往復動しながら印刷を行うシリアルタイプのプリンタである。インクジェットヘッド2およびインクタンク3はカートリッジ式のものであり、キャリッジ4の上蓋41を開けて、その内部に着脱可能に装着される。
【0018】
キャリッジ4は、フレーム5の長手方向に往復直線移動が可能なように、その前側が、フレーム5の左右の側壁5a、5bの間に架け渡したガイド軸6によって摺動自在に支持され、後側が、同じく側壁5a、5bの間に架け渡したガイド板7の上面に摺動自在に乗っている。
【0019】
フレーム5の前壁5cには、その一端に駆動側プーリ8aが、他端に従動側プーリ8bが取り付けられ、これらの間には、タイミングベルト8cを架け渡してある。タイミングベルト8cは、キャリッジ4の前側部分に連結されている。駆動側プーリ8aが、フレーム5の前壁5cに取り付けられたキャリッジモータ8dによって回転すると、タイミングベルト8cに連結されているキャリッジ4は、ガイド軸6に沿って左右方向に移動する。
【0020】
図2に示すように、フレーム5の前側にはカットシート100の供給機構である自動給紙機構10が取り付けられている。自動給紙機構10は、カットシート100を多数枚収納可能なカセット11と、このカセット11に収納されているカットシート100を一枚づつカセットから送り出す給紙ローラ12と、この給紙ローラ12に対して駆動力を伝達するための動力伝達機構13(図においては二重破線で示してある。)と、カセット11から送り出されるカットシート100を、フレーム5の内部に備えられるカットシート搬送機構20に引き渡し可能な位置まで導く給紙路14とを備えている。
【0021】
なお、給紙ローラ12の駆動源は、搬送機構20の駆動源と共用されている。したがって、動力伝達機構13は、通常の印刷動作時には切断状態に保持され、必要な時点においてのみ接続状態に切り換わって、給紙ローラ12に駆動力を伝達できるように、クラッチ機構が備わっている。
【0022】
フレーム5の内部に備えられたカットシート搬送機構20は、フレーム前壁5c側に、上下一対のガイド板21、22によって規定されるカットシート導入口23を備えている。自動給紙機構10から供給されるカットシート100は、この導入口23を介して送り込まれると、搬送ローラ24によってくわえこまれる。カットシート100は搬送ローラ24によって、インクジェットヘッド2に対峙しているガイド板25によって規定される搬送路を経由して搬送される。その後、カットシート100は、搬出ローラ26によって、フレームの後方の搬出口27を経由して排出される。
【0023】
搬送機構20の駆動源である搬送モータ28はフレーム5の後壁側に取り付けられている。この搬送モータ28の回転力は、歯車列を介して、搬送ローラ軸29に伝達される。さらに、この搬送ローラ軸29および、反対側の歯車列を介して、搬出ローラ軸32に伝達されるようになっている。
【0024】
ここで、キャリッジ4は、予め設定された印刷領域を往復移動して、そこに搭載されているインクジェットヘッド2により、前記のように搬送されるカットシート100の表面に印刷を施す。本例では、キャリッジ4は、印刷領域を超えてフレーム5の側壁5aの位置まで移動可能である。印刷領域を超えたこの領域には、インクジェットヘッド2のホームポジション、インクジェットヘッド2のクリーニングを行う位置、及び自動給紙機構10を駆動してカットシートの供給を行う位置が含まれる。
【0025】
印刷位置を規定するガイド板25の端とフレーム側壁5aの間には、インクジェットヘッド2のノズルをキャッピングするためのヘッドキャッピング機構51、インクジェットヘッド2およびヘッドキャッピング機構51から廃インクを吸引して回収するための吸引ポンプ機構52、および、自動給紙機構10の駆動力伝達経路13を切断状態から接続状態に切り換えるためのクラッチ機構53が配置されている。
【0026】
図3には、インクジェットヘッド2の停止位置、すなわちキャリッジ4の停止位置と、各停止位置に対応して実行される動作を示してある。なお、キャリッジ4の移動は、ホトセンサ、あるいは機械的なマイクロスイッチ等により検出され、該検出信号に基いてキャリッジ4は前記各位置で停止される。
【0027】
図3に示すように、キャリッジ4の停止位置は、印刷領域Aの端からフレーム5の側壁5aの側に向けて、ポンプ動力切断位置P、予備吐出、すなわちフラッシング位置F、空吸引位置K、ホームポジションHP、およびポンプ動力接続位置Rの順序で配列されている。各位置での動作は次の通りである。
【0028】
ポンプ動力切断位置P:
この位置は、搬送モータ28の駆動力を、吸引ポンプ機構52から搬送機構20に切り換えることによって、吸引ポンプ機構52の駆動を止める位置である。
【0029】
フラッシング位置F:
この位置は、インクジェットヘッド2の全てのノズルからインクを予備吐出、すなわちフラッシングして、不使用ノズル等から粘性の増加したインク、すなわち増粘インクを排出する位置である。この位置では、インクジェットヘッド2のノズルがヘッドキャッピング機構51に対峙しており、予備吐出されたインク液滴はヘッドキャッピング機構51によって回収される。
【0030】
空吸引位置K:
この位置は、インクジェットヘッド2のノズルがヘッドキャッピング機構51によってキャッピングされる位置である。ここで、吸引ポンプ機構52は、回収された廃インクをヘッドキャッピング機構51から排出する。
【0031】
ホームポジションHP:
この位置は、キャリッジ4の初期位置であり、電源投入時にキャリッジ4はここに位置される。この位置で、インクジェットヘッド2はヘッドキャッピング機構51によってキャッピングされた状態にある。ヘッドのキャッピングによって、ヘッドノズルのインクの溶剤が蒸発してその粘性が増加したり、あるいは、インクメニスカスが後退してしまう等の弊害が防止される。また、カットシートの給紙もホームポジションHPで行われる。
【0032】
ポンプ動力接続位置R:
この位置は、搬送モータ28の駆動力を、搬送機構20から吸引ポンプ機構52に切り換えることによって、吸引ポンプ機構52を駆動可能にする位置である。
【0033】
なお、ヘッドキャッピング機構51によるインクジェットヘッド2のキャッピングは、前記空吸引位置Kからポンプ動力接続位置Rまでの区間で維持される。本明細書ではこの区間を、キャッピング領域と言う。
【0034】
各停止位置において実行される処理は、CPUを用いた制御装置によって制御される。図4にはプリンタ1の制御のブロック図を示している。この図に示すように、プリンタ1は、インクジェットヘッド2が搭載されたキャリッジ4を所定のポジションに移動させる機構を含むプリンタメカニズム90と、このプリンタメカニズム90および後述するインクシステム80を制御可能な制御装置としてのCPU61と、ホストコンピュータ65からのリセット信号Vrstに起因してプリンタ1をリセットするリセット信号処理装置70を有している。
【0035】
リセット信号処理装置70は、リセット信号Vrstを受信すると、CPU61に該リセット信号を受信したことを通知する外部リセット信号V0を供給すると共に、リセット信号Vrstから所定の時間T3遅れて内部リセット信号VrをCPU61に供給して、この内部リセット信号VrによってCPU61をリセットする。
【0036】
また、プリンタ1は、CPU61が外部リセット信号V0を認識した後に、少なくともクリーニングの履歴情報を含むプリンタの状態情報を書き込み可能な記憶装置としてEEPROM等の不揮発性RAM62、現時刻を取得可能な計時装置としてのリアルタイムクロック(RTC)63を有している。
【0037】
リセット信号処理装置70は、プリンタ1にインターフェースケーブル等を介して接続されたホストコンピュータ65から供給されるリセット信号Vrstを受信して外部リセット信号V0および内部リセット信号Vrを順次出力する。
【0038】
CPU61は、ワーキング用の記憶領域となるRAM66および不揮発性のRAM62と制御プログラム等を格納したROM67に接続されており、ホストコンピュータ65からのリセット信号Vrstを受信すると、不揮発性RAM62に書き込まれた履歴情報に基づき以下で説明するプログラムをROM67からRAM66上へロードし、プリンタ1の制御を実行する。
【0039】
CPU61は、ROM67および不揮発性RAM62から読み取った情報に基き、インクシステム80に対して、インク消費量の異なる5種類の処理レベル、すなわちクリーニングレベル1(TCL1)、クリーニングレベル2(TCL2)、クリーニングレベル3(TCL3)、フラッシング処理(F)、ダミークリーニング(ダミー)によるクリーニングを実現する。これらのクリーニング時に消費されるインク量は、ダミー、F、TCL1、TCL2、TCL3の順に多くなる。但し、ダミークリーニングではインクの消費はない。
【0040】
TCL1、2、3の各クリーニングでは、主に増粘インクおよびインク経路内の気泡の排出を目的としてノズルからインクを吸引する処理と、ゴムのへらでヘッド表面を払って清掃するいわゆるワイピング処理と、必要に応じて、スポンジを用いてヘッド表面を払ういわゆるラビング処理が行われる。以下にそれぞれのレベルのクリーニングの内容と、その条件について簡単に説明する。
【0041】
クリーニングレベルTCL1:
TCL1のクリーニングは、不揮発性RAM62から読み出した情報に基き、前にTCL1以上のクリーニングが行われてからの経過時間が、96時間未満であり、且つ休止状態からの経過時間、すなわちインクジェットヘッド2がキャッピングされた状態から開放されて15時間以上経過していると判断された場合に実行される。TCL1のクリーニングにおいては、インク吐出室内の全インクの吸引が行われ、その結果所定量のインクが消費される。他の処理レベルとのインク消費量を比較するために、この処理レベルにおけるインク消費量を1とする。
【0042】
クリーニングレベルTCL2:
TCL2のクリーニングは、前記同様に、状態情報に基き、前にTCL1以上のクリーニングが行われてからの経過時間が、96時間以上で168時間未満であると判断された場合に実行される。TCL2のクリーニングにおいても、ヘッドユニット内の全インクの吸引が行われるが、この場合のインク消費量は8である。
【0043】
クリーニングレベルTCL3:
TCL3のクリーニングは、前記同様に、状態情報に基き、前にTCL1以上のクリーニングが行われてからの経過時間が168時間以上であると判断された場合に実行される。TCL3のクリーニングによってインク経路内の全インクの吸引が行われ、この場合のインク消費量は40である。また、このTCL3の処理は、経過時間が失われた場合などに行われる初期化レベルのクリーニングでもあり、プリンタ1においてはこのクリーニングにおけるインク消費量が最大となる。
【0044】
フラッシングF:
フラッシング処理は、インクジェットヘッドのキャッピングが開放されてからの経過時間が15時間未満である場合に実行される。フラッシング処理では、例えば、40〜1000回のインク予備吐出を行い、これによってノズル内およびその近傍のインクの排出を行う。この場合のインク消費量は0.0025〜0.06である。
【0045】
ダミークリーニング:
ダミークリーニングにおいては、フラッシングを行った後に、ヘッド表面の清掃、ヘッドのキャッピング、インクの空吸引等が行われるが、インクの消費はゼロである。実施例でダミークリーニングは、ディップスイッチ91によって、その起動の有効又は無効を切り替えることができる。
【0046】
プリンタ1では、これらのクリーニング処理と共にキャリッジ4のホームポジションへの移動を含むプリンタメカニズム90の初期化も行われる。
【0047】
リセット信号処理装置70は、ホストコンピュータ65からのリセット信号Vrstを検出し、外部リセット信号V0を出力するリセット検知部71と、このリセット検知部71からの外部リセット信号V0を入力してから所定の時間経過した後に、遅延リセット信号V1を出力するリセット遅延タイマ72と、遅延リセット信号V1を入力し、内部リセット信号VrをCPU61に出力するリセット信号生成部73とを備えている。リセット信号生成部73は、CPU61の要求するリセット信号の規格(電圧、パルス幅、立ち上がり・立ち下がり時間等)にあった内部リセット信号Vrを生成し出力する。内部リセット信号Vrは、プリンタ1の電源投入時における初期化処理と同じ初期化処理をCPU61に実行させるリセット信号である。CPU61への内部リセット信号Vrの入力により、プリンタメカニズム90の初期化、RAM66のプログラム及びデータのクリーンアップを含む初期化処理が実行される。
【0048】
図5は、ホストコンピュータからのリセット信号Vrstを受信してから、内部リセット信号VrがCPU61に出力されるまでの処理のフローチャートを示している。図に示すように、ステップST21において、リセット検知部71がリセット信号Vrstを検出すると、外部リセット信号V0が出力される(ST22)。この信号を受けてリセット遅延タイマ72が起動される(ST23)。予め設定された所定の時間が過ぎると、リセット遅延タイマ72により遅延リセット信号V1が出力され、これを受けてリセット信号生成部73は、内部リセット信号VrをCPU61に出力する(ST25)。
【0049】
前記リセット検知部71が出力する外部リセット信号V0は、前記リセット遅延タイマ72及びCPU61に入力される。前記リセット遅延タイマ72に入力される外部リセット信号V0は、前述のようにリセット遅延タイマ72を起動させるトリガとなる。このトリガが与えられてから、あらかじめ設定された遅延時間、例えば100ミリ秒が経過するまで、CPU61には、リセット信号生成部73からの内部リセット信号Vrは与えられない。一方、CPU61には、リセット遅延タイマ72に与えられるものと同じタイミングで、外部リセット信号V0が与えられる。これによってCPU61は、ホストコンピュータ65からリセット信号Vrstが送信されたことを知ることができる。
【0050】
CPU61は、リセット信号Vrstが送信されたことを知ってから、すなわち外部リセット信号V0を入力してから、内部リセット信号Vrを入力するまでの猶予期間において、リセット信号Vrstが送信された旨を記録するとともに、プリンタ1の各種の状態情報を不揮発性RAM62に記録する。記録すべきプリンタの状態情報として、キャリッジの位置やインクカートリッジの有無等プリンタの機構的部分に関する状態情報、現在時刻、インク残量を示すインクエンドカウンタの値、リセット時にクリーニングが行われている場合には、そのクリーニングに関する情報を含むことができる。
【0051】
もっとも、CPU61は、このリセット信号V0を入力したタイミングとは別に、所定の時間間隔またはクリーニング処理の実行後に、プリンタの状態情報を不揮発性RAM62に記録することとしてもよい。クリーニング処理の実行後に記録される状態情報には、該クリーニング処理を実行した時刻が含まれる。この場合に、各処理レベル毎にそれらの実行時間を記録しても良いし、また所定レベル、例えばTCL1以上のクリーニングの実行時刻を記録するようにしても良い。また、定期的に記録される状態情報には、ヘッドのキャッピングが解除された時刻、印字量を示す印字パスカウンタ値を含むことができる。この所定時間間隔及びクリーニング終了時における状態情報記録中にリセット信号Vrstを認識した場合においても、内部リセット信号Vrが入力されるまでの猶予期間内に情報記録を終了させることができる。
【0052】
図6〜図8は、プリンタ1のクリーニング処理動作を示すフローチャートである。図6に示すように、ステップST1において、CPU61がリセット検知部71からの外部リセット信号V0を検出すると、ステップST2において、RTC63より現在時刻がリセット時刻として読み込まれる。次に、ステップST3において、前記プリンタの状態情報を不揮発性RAM62に書き込む。そして、ステップST4において内部リセット信号Vrが出力され、これによってプリンタ1は電源投入時と同じリセット手順に従い、リセットされる。
【0053】
次に、リセットされたプリンタ1は、その初期化動作に移行する。初期化動作の最初の工程、すなわちステップST5で、CPU61は、RTC63から現在時刻を読み込み、ステップST6で不揮発性RAM62に書き込んだプリンタの状態情報を読み出す。
【0054】
図7に示すように、ステップST7において、CPU61は不揮発性RAM62内に必要な情報が記録されているか否かを判断する。CPU61が何らかの要因で正常に機能していなかったときや異常があって不揮発性RAM62に状態情報を書き込めなかった場合には、ステップST14に移行して、先に説明した初期化レベルのクリーニング処理TCL3が行われる。このクリーニングが行われた後は、ステップST15で印刷が開始される。
【0055】
ステップST7において正常に状態情報が読み込まれていると判断されると、ステップST8に移行し、検査情報のチェック、すなわちチェックサムの検査が行われ、ステップST9でチェックサムが全て正常であるか否かが判断される。何らかの異常で、リセット遅延タイマ72で生成される遅延時間内に不揮発性RAM62への書き込み処理を全て終了できなかった場合や、履歴情報の一部が正常でないときには、処理はステップST13に移行される。そして、前記検査情報が正常であるブロックの履歴情報を判断して適当な処理レベルのクリーニングを選択する。例えば、前回行ったクリーニング時刻や処理レベル等の重要な情報が無い場合や、一部の正常な情報では前回のクリーニングの状態が判断できない場合には初期化レベルのクリーニング処理TCL3を行う。このクリーニングが終了した後は、ステップST15で印刷が開始される。
【0056】
ステップST9において、チェックサムが全て正常である場合には、ステップST10に移行し、前回の外部リセット信号V0が入力されたリセット時刻と今回の外部リセット信号V0が入力されたリセット時刻の間隔(図9におけるt2−t9)が所定値Xより小さいか否かを判断する。このステップST10において、リセット時刻間隔が所定値Xより小さい場合、例えば数秒程度の場合には、ユーザ側で意図的な連続リセットを行っている(初期化レベルのクリーニング処理TCL3を行なわせようとしている)と判断して、ステップST12で初期化レベルのクリーニング処理TCL3が行われる。そして、ステップST15で印刷が開始される。これに対し、リセット間隔が十分に長い場合(図9におけるt10―t2)は、ステップST11に移行して、不揮発性RAM62の情報に基づいた適切な処理レベルのクリーニングが実行される。
【0057】
図8に、ステップST11で適切なクリーニングレベルを選択する処理を示してある。まず、ステップST31において、不揮発性RAM62から読み取った前回のクリーニング時刻と、リセット後にRTC63から読み取った時刻から前回のクリーニングからの経過時間を求める。また、不揮発性RAM62から読み取った休止時間と、RTC63から読み取った時刻からヘッドのキャッピングが開放された経過時間を求める。
【0058】
これらの経過時間を参照して、条件1の成立、すなわちTCL1以上の処理レベルのクリーニングからの経過時間が96時間未満であり、且つキャッピング開放時間が15時間未満であるという条件が成立するか否かが判断される。条件1が成立している場合は、ステップST37で、キャリッジ4がフラッシング位置Fまで移動されて、そのインクジェットヘッドに対しフラッシング処理が実行される。さらに、フラッシングが行われた後は、ステップST38において、ディップスイッチ91の状態が確認され、ダミークリーニング処理を行うことが選択されている場合のみ、ステップST39において、ダミークリーニングが行われる。ダミークリーニングが選択されてない時は、該処理は行われずステップST15で印刷が開始される。
【0059】
ステップST31において、条件1が満たされない場合には、ステップST32において、条件2の成立、すなわちTCL1以上の処理レベルのクリーニングが行われてからの経過時間が96時間未満であり、且つキャッピング開放時間が15時間以上であるという条件が成立するか否かが判断される。ここで、条件2が満たされる場合には、ステップST36に移行して、インク消費量の少ないTCL1のクリーニング処理が実行される。TCL1のクリーニング処理が終わるとステップST15で印刷が開始される。
【0060】
ステップST32において、条件2が満たされない場合には、ステップST33において、条件3の成立、すなわちTCL1以上のクリーニングが行われてからの経過時間が96時間〜168時間である条件が成立しているか否かが判断される。この条件3が成立する場合は、ステップST35に移行して、インク消費量が中位であるTCL2のクリーニング処理が実行される。TCL2のクリーニング処理が終わるとステップST15で印刷が開始される。
【0061】
ステップST33において、条件3が満足されな場合、すなわちTCL1以上のクリーニングが行われてからの経過時間が168時間を超える場合には、ステップST34に移行して、インク消費量が最も多いTCL3のクリーニング処理が実行される。TCL3のクリーニング処理が終わるとステップST15で印刷が開始される。
【0062】
図9は、クリーニングの履歴情報が不揮発性RAM62に正常に書き込まれたときのタイミングチャートを示している。図において、時刻t0にリセット検知部71がリセット信号Vrstを受信すると、次のタイミングである時刻t1にリセット検知部71からCPU61およびリセット遅延タイマ72に対して外部リセット信号V0が出力される。この外部リセット信号V0を受けて、CPU61は、時刻t2をリセット時刻として読み込み、時刻t3に不揮発性RAM62にプリンタの各種状態情報を記憶する。
【0063】
リセット遅延タイマ72が遅延時間T3をカウントしタイムアウトすると、リセット信号生成部73へ遅延リセット信号V1が供給される。正常な動作の場合、不揮発性RAM62への情報の書き込みは、この遅延時間T3内で行われる。遅延リセット信号V1を入力したリセット信号生成部73は、時刻t5にCPU61へ内部リセット信号Vrを出力する。この信号により、CPU61はリセットされる。リセット後の初期化動作で、CPU61は、RTC63から現時刻t6を読み込み、次いで時刻t7に不揮発性RAM62から必要情報を読み出す。そして、読み出した情報に基いて適切なクリーニングレベルを選択し実行する。
【0064】
図10(A)および(B)に、クリーニングの履歴情報が不揮発性RAM62に正常に書き込まれなかったときのタイミングチャートを示している。図7のステップST7において不揮発性RAM62から読み出した情報が適切でない場合、すなわちCPU61が何らかの要因で正常に機能していなかった場合や異常があって不揮発性RAM62に履歴情報を書き込めなかった場合には、ステップST14に移行して、クリーニング処理TCL3が行われる。図10(A)には、RTC63及び不揮発性RAM62からの情報の読み出しが行われることなく、内部リセット信号Vrが出力される様子が示されている。
【0065】
また、図7のステップST9において、何らかの異常があって遅延時間T3の内に履歴情報の書き込みが終了しない場合や何らかの異常で履歴情報の一部が正常でない場合には、ステップST13に移行して、検査情報が正常であるブロックの履歴情報を判断して適当な処理レベルのクリーニングが選択される。図10(B)には、この場合の動作タイミングを示している。この場合、不揮発性RAM62の情報が正常である場合と同様に、RTC63及び不揮発性RAM62からの情報の読み出しが行われる。
【0066】
本発明においては、更にリセット信号を受信した際に、インクジェットヘッド2のノズルがキャッピングされていない場合のクリーニングレベルを別に用意し、キャッピングがされている場合とで処理を分けることができる。リセットの直前の状態としてキャッピングがされていない場合は、キャッピングがされている場合に比べて、ノズルにおけるインクの粘度が高くなっているので、通常のクリーニングレベルと異なるクリーニングレベル(以下、非キャッピング時クリーニングという)を用意することが好ましい。ワイピングやラビングの回数を多くしたり、通常のクリーニングレベルにおける分岐条件、すなわち本実施例では、直前のTCL1以上のクリーニングからの経過時間を短くすることによって、リセット時にヘッドのキャッピングがされていない場合のクリーニングレベルを用意することができる。
【0067】
図11は、この場合の制御のフローチャートを示している。図に示す処理では、電源投入時における初期化処理を含んだ制御フローが示されている。図において、リセット信号がCPU61に与えられると、ステップST41で、最初にプリンタメカニズム90の初期化が実行される。ステップST42において、このリセット信号が、ホストコンピュータ65からのリセット信号Vrstに基く内部リセット信号Vrであるか、または電源投入時に生成されるリセット信号であるか判断される。これは前記のとおり、不揮発性RAM62に記録された状態情報を読み出すことで判断することができる。このリセット信号が、電源投入時のものであると判断された場合、処理はステップST43に移行され、先に説明した不揮発性RAM62の状態情報及び分岐条件に従って、TCL1〜TCL3又はフラッシングの何れかのレベルのクリーニングが選択され、ステップST44にて実行される。
【0068】
一方、ステップST42で、CPU61に与えられたリセット信号が、内部リセット信号Vrであると判断された場合、非キャッピング時クリーニングが必要か否かが判断される。この場合の判断条件としては、リセット時における電源投入時刻からの経過時間を参照することができる。例えば、この経過時刻を1秒以上経過した場合に、非キャッピング時クリーニングが必要であると判断することができる。非キャッピング時クリーニングが必要であると判断された場合は、ステップST46で、非キャッピング時クリーニング用に用意されたクリーニングレベルから条件に合ったクリーニングが選択され、ステップST47でそのクリーニングが実行される。例えば、非キャッピング時クリーニングレベルとしては、そのレベルを通常のクリーニングレベルと同じとし、その分岐条件を変えることで異なるクリーニングを実行させることができる。例えば、非キャッピング時クリーニングにおいては、TCL1以上のクリーニングが実行されてからの経過時間が12時間未満の場合にTCL1が実行され、12時間以上84時間未満の場合にTCL2が実行され、84時間以上の場合にTCL3が実行されるように条件を設定することができる。なお、この場合、ステップST46においても、ステップST43における処理と同様に、不揮発性RAM62の情報が参照され、これに基いて上記経過時間が算出される。
【0069】
以上のように本発明に係るプリンタ1においては、ホストコンピュータ65からリセット信号Vrstが送信されると、CPU61には、最初に外部リセット信号V0が与えられ、所定時間経過後に内部リセット信号Vrが与えられる。これによって、CPU61が外部リセット信号V0を入力した時のプリンタ1の状態や過去のクリーニング履歴を不揮発性RAM62に書き込む機会が与えられる。そして、プリンタ1のリセット後の初期化動作時には、前記不揮発性RAM62内の情報が参照され、その情報に基づいてインクジェットヘッド2のインク状態に応じた適切な処理レベルのクリーニングが実行される。このため、ホストコンピュータ65から短い時間間隔でリセット信号Vrstが与えられた場合には、その時間間隔に応じた適切なクリーニング処理が実行されることとなり、その都度初期化レベルのクリーニング、すなわちTCL3が行われることが防止され、インクが大量に消費されるのを防ぐことができる。
【0070】
なお、前記外部リセット信号V0としては、CPU61にマスク不能割り込みであるNMI端子に入力される信号を用いることができる。また、内部リセット信号Vrとしては、CPU61を強制的にリセットするRST端子に入力される信号を用いることができる。
【0071】
また、プリンタ1では、リセット時刻間隔が所定値Xより短い場合には、強制的に初期化レベルのクリーニング処理を行うようにしている。このため、ユーザ側から、あるいは何らかの異常による意図的に出力された連続リセットに対しても対処できる。
【0072】
さらにまた、本例のプリンタ1では、履歴情報の項目毎の検査情報のチェックを行うことにより、遅延時間内に履歴情報を不揮発性RAM62に全て書き込めなかった場合や、何らかの異常で履歴情報の一部が正常に不揮発性RAM62に書き込めなかった場合には、それらの内の正常な部分からクリーニングの処理レベルを可能な限り決定するようにしている。このため、履歴情報の有効性を検出して、正常な履歴情報だけからクリーニングの処理レベルを決定するので、できるかぎりインクの消費が抑制され、その一方で不十分なクリーニング処理が行われて印刷品位を低下させる等の弊害を回避できる。
【0073】
更に、プリンタ1においては、フラッシング処理の後にインク消費を伴わずに初期化レベルのクリーニングとほぼ同じ動作を行うダミークリーニング処理が行われるようになっている。従って、実際には初期化レベルのクリーニングは行われないが、ユーザに対し、プリンタ1がリセット信号Vrstを確実に受信していることを明確に伝達でき、ユーザがヘッドクリーニングがされなかったのではないかという無用な誤解を招くことを防ぐことができる。
【0074】
また、このダミークリーニング処理を行うか否かはプリンタ1の外部に設けられたディップスイッチ91によって選択できるようになっているので、ユーザ側でダミークリーニングの有無を決定できる。
【0075】
本例では記憶装置として不揮発性RAMを例に挙げているが、これに限定されるものではなく、ハードディスク等でもよい。さらにダミークリーニング処理の選択手段としてディップスイッチを例に挙げているが、これに限定されるものではなく、ホストコンピュータからのコントロールコマンドに応じて選択することとしても良い。
【0076】
なお、本実施形態では、リセット後のクリーニングレベルを決定するために、不揮発性RAM62に書き込まれた情報に基いて、前回のTCL1レベル以上のクリーニングからの経過時間及びキャリッジの休止時間を参照している。しかしながら、更に他の状態情報を参照して上記クリーニングレベルの条件分岐を行うようにすることができる。例えば、印字量を示す印字パスカウンタの値や、TCL1レベル以下のクリーニングからの経過時間を基準に、クリーニングレベルの条件分岐を行うことができる。また、クリーニング中にリセットされた場合は、さらにその処理中であったクリーニングに関する情報を参照して、同等レベル以上のクリーニングを行なうようにすることができる。
【0077】
また、前記実施形態においてリセット時刻の取得は、必ずしも必要ではなく、連続リセットの可能性が低い場合は省くことができる。あるいは、アプリケーションソフト等により連続リセットの発生する恐れがある場合は、RTC63による時刻の読み取りはリセット直後には不要であり、不揮発性RAM62のデータを読み取る時で十分である。
【0078】
また、前回のクリーニングからの経過時間をRTC63から現時刻を取得することにより求めたが、必ずしも現時刻を必要とするものではなく、少なくともクリーニングの経過時間を求めることができるものであれば良い。さらに、クリーニングの度に制御装置によりRTC等の計時装置をリスタートさせクリーニングの時間間隔を計時し経過時間を得ることとしても良い。
【0079】
また、リセット時にクリーニングが行われていた場合には、そのクリーニングに関する情報を不揮発性メモリに記録する旨を述べたが、次回のクリーニング選択時に記録したリセット時のクリーニングと同等あるいは重いクリーニングを選択実施することにより、不充分なクリーニング処理が選択され印刷品位を低下させる等の弊害を回避することができる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の印刷装置およびそのリセット時における処理方法においては、ホストコンピュータからのリセットにおいても、パワーオンリセットと同様の処理を行なうことができる。すなわち、リセット信号を受信すると、印刷装置の各種状態情報を不揮発性メモリに記録した後ハードウェア的にリセットして動作の信頼性を確保するとともに、リセット後に不揮発性RAMに記録された情報を読み込んで適切な処理を実行することができる。従って、ヘッドのクリーニングや部品交換などのメンテナンスを的確に行なうことができ、信頼性の高い印刷装置が実現できる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプリンタの主要構成部分を示す概略構成図である。
【図2】図1に示すプリンタの印刷位置を含む部分の断面構成を示す概略断面構成図である。
【図3】図1に示すプリンタのインクジェットヘッドのクリーニングが行われる各種位置を模式的に示す図である。
【図4】図1に示すプリンタの制御系を示すブロック図である。
【図5】リセット信号処理のフローチャートである。
【図6】図4に示す制御系による制御動作を示すフローチャートである。
【図7】図6に示す制御動作以降の動作を示すフローチャートである。
【図8】図7に示すフローチャートにおけるクリーニング処理の制御動作を示すフローチャートである。
【図9】図4に示す制御系においてクリーニングの履歴情報が正常に書き込まれたときのタイムチャートである。
【図10】図4に示す制御系においてクリーニングの履歴情報が正常に書き込まれなかったときのタイムチャートである。
【図11】ヘッドがキャッピングされていない場合のクリーニングレベルを異ならせた本発明に係るフローチャートである。
【符号の説明】
1・・プリンタ
2・・インクジェットヘッド
4・・キャリッジ
61・・CPU
62・・不揮発性RAM
63・・リアルタイムクロック(RTC)
65・・ホストコンピュータ
66・・RAM
67・・ROM
70・・リセット信号処理装置
71・・リセット検知部
72・・リセット遅延タイマ
73・・リセット信号生成部
80・・インクシステム
90・・プリンタメカニズム
91・・ディップスイッチ
Claims (26)
- ホストコンピュータに接続され、該ホストコンピュータからのデータに基づいて印字媒体への印字を実行する印刷装置において、
前記印刷装置の状態情報を記憶する不揮発性記憶手段と、
前記記憶手段に対する情報の書き込み及び読み出しを含む前記印刷装置の動作を制御する制御手段と、
前記ホストコンピュータからのリセット信号または前記印刷装置の電源投入に応じて、前記記憶手段に書き込まれた所定の状態情報を読み出し初期化処理を実行する初期化手段と、
前記ホストコンピュータからのリセット信号を受信し、該リセット信号を受信したことを通知する外部リセット信号を前記制御手段に与えるとともに、この外部リセット信号から所定の時間遅れて前記制御手段に内部リセット信号を与えるリセット信号処理手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記外部リセット信号が与えられてから前記内部リセット信号が与えられる前に、少なくとも前記初期化処理に必要な前記印刷装置の状態情報を前記記憶手段に書き込ませることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1において、前記記憶手段に書き込まれる印刷装置の状態情報として、外部からのリセット信号であることを含むことを特徴とする印刷装置。
- インクジェットヘッドのクリーニング機構と、
印刷装置の状態情報を記憶する不揮発性記憶手段と、
前記クリーニング機構をインク消費量の異なる複数の処理レベルで動作させるクリーニング制御、前記記憶手段に対する情報の書き込み及び読み出し制御を含む印刷装置の動作を制御する制御手段と、
外部からのリセット信号を受信し、前記制御手段にこれを通知する外部リセット信号を与えると共に、この外部リセット信号から所定の時間遅れて前記制御手段に印刷装置の電源投入時に与えられるリセット信号と同じ内部リセット信号を与えるリセット信号処理手段とを備え、
前記制御手段は、前記外部リセット信号が与えられてから前記内部リセット信号が与えられる前に、前記記憶手段に印刷装置の状態情報を記憶させると共に、前記内部リセット信号が与えられた後に、前記記憶手段に記憶した印刷装置の状態情報を読み出し、該情報に基づいて前記所定の処理レベルを選択し、前記クリーニング機構を制御することを特徴とする印刷装置。 - 請求項3において、前記複数の処理レベルには、インク消費を伴わない、インクが所定量消費される初期化レベルのクリーニングとほぼ同じ動作のダミークリーニングを含むことを特徴とする印刷装置。
- 請求項4において、前記ダミークリーニングを行うか否かを切換可能であることを特徴とする印刷装置。
- 請求項3において、前記記憶手段に記憶される印刷装置の状態情報として、所定の処理レベルによるクリーニングの実行時刻を含み、前記制御手段は、該実行時刻と現在時刻とから直前に実行された該所定の処理レベルによるクリーニングからの経過時間を算出し、該経過時間に応じて所定の処理レベルを選択し、前記クリーニング機構を制御することを特徴とする印刷装置。
- 請求項6において、前記記憶手段に記憶される印刷装置の状態情報として、前記外部リセット信号が与えられたときの時刻を含み、該時刻を前記現在時刻として前記直前に実行されたクリーニングからの経過時間を算出することを特徴とする印刷装置。
- 請求項6において、前記記憶手段に記憶される印刷装置の状態情報として、インクジェットヘッドのキャッピングが開放された時刻を含むことを特徴とする印刷装置。
- 請求項3において、前記制御手段は、前記記憶手段から必要な情報を読み出せないときに、インクが所定量消費される初期化レベルのクリーニングを選択し、実行することを特徴とする印刷装置。
- 請求項3において、前記記憶手段に、複数の前記状態情報及び各状態情報毎の検査情報を記録し、該検査情報が正常である状態情報に基いて、前記処理レベルを選択し、クリーニング機構を制御することを特徴とする印刷装置。
- 請求項10において、前記制御手段は、前記記憶手段から読み出した所定の状態情報が異常である場合には、インクが所定量消費される初期化レベルのクリーニングを選択し、実行することを特徴とする印刷装置。
- 請求項3において、前記制御手段は、所定の時間間隔で前記記憶手段に印刷装置の状態情報を記憶することを特徴とする印刷装置。
- 請求項12において、所定の時間間隔で前記記憶手段に記憶される印刷装置の状態情報には、インクジェットヘッドのキャッピングが開放されてからの経過時刻を含むことを特徴とする印刷装置。
- 請求項12において、所定の時間間隔で前記記憶手段に記憶される印刷装置の状態情報には、印字量を示す印字パスカウンタ値を含むことを特徴とする印刷装置。
- 請求項3において、前記制御手段は、インクジェットヘッドのクリーニング後に、その実行時刻を前記記憶手段に記憶することを特徴とする印刷装置。
- 印刷装置の状態情報を記憶する不揮発性記憶手段、該不揮発性記憶手段に対する情報の書き込み及び読み出しを含む印刷装置の動作を制御する制御手段を用意する工程と、
ホストコンピュータからのリセット信号または前記印刷装置の電源投入に応じて、前記記憶手段に書き込まれた所定の状態情報を読み出し初期化処理を実行する工程と、
前記リセット信号を受信し、該リセット信号を受信したことを通知する外部リセット信号を前記制御手段に与える工程と、
前記記憶手段に、少なくとも前記初期化処理に必要な前記印刷装置の状態情報を記憶させる工程と、
前記外部リセット信号から所定の時間遅れて前記制御手段に内部リセット信号を与える工程と、
を含むことを特徴とする印刷装置のリセット時における制御方法。 - 請求項16において、前記不揮発性記憶手段に記憶される印刷装置の状態情報として、外部からのリセット信号であることを含むことを特徴とする印刷装置のリセット時における制御方法。
- インクジェットヘッドのクリーニング機構、印刷装置の状態情報を記憶する記憶手段、及び前記クリーニング機構をインク消費量の異なる複数の処理レベルで動作させるクリーニング制御、前記記憶手段に対する情報の書き込み及び読み出し制御を含む印刷装置の動作を制御する制御手段を用意する工程と、
外部からのリセット信号を受信し、前記制御手段にこれを通知する外部リセット信号を与える工程と、
前記記憶手段に印刷装置の状態情報を記憶させる工程と、
前記外部リセット信号から所定の時間遅れて前記制御手段に印刷装置の電源投入時に与えられるリセット信号と同じ内部リセット信号を与える工程と、
前記記憶手段に記憶した印刷装置の状態情報を読み出し、該情報に基づいて前記所定の処理レベルを選択する工程と、
前記選択された所定の処理レベルに従って、前記クリーニング機構を制御する工程と、
を含むことを特徴とする印刷装置のリセット時における制御方法。 - 請求項18において、前記クリーニング機構を制御する工程の後に、インク消費を伴わない、インクが所定量消費される初期化レベルのクリーニングとほぼ同じ動作のダミークリーニングを実行する工程を含むことを特徴とする印刷装置のリセット時における制御方法。
- 請求項18において、前記ダミークリーニングを行うか否かを選択可能であることことを特徴とするクリーニング処理方法。
- 請求項18において、前記記憶手段に記憶される印刷装置の状態情報として、所定の処理レベルによるクリーニングの実行時刻を含み、前記所定の処理レベルを選択する工程において、前記制御手段は、該実行時刻と現在時刻とから直前に実行された該所定の処理レベルによるクリーニングからの経過時間を算出し、該経過時間に応じて所定の処理レベルを選択することを特徴とする印刷装置のリセット時における制御方法。
- 請求項21において、前記記憶手段に記憶される印刷装置の状態情報として、前記外部リセット信号が与えられたときの時刻を含み、前記所定の処理レベルを選択する工程において、前記制御手段は、該時刻を前記現在時刻として前記直前に実行されたクリーニングからの経過時間を算出することを特徴とする印刷装置のリセット時における制御方法。
- 請求項21において、前記記憶手段に記憶される印刷装置の状態情報として、インクジェットヘッドのキャッピングが開放された時刻を含むことを特徴とする印刷装置のリセット時における制御方法。
- 請求項18において、前記所定の処理レベルを選択する工程で、前記制御手段は、前記記憶手段から必要な情報を読み出せないときに、インクが所定量消費される初期化レベルのクリーニングを選択することを特徴とする印刷装置のリセット時における制御方法。
- 請求項18において、前記記憶手段に状態情報を記憶させる工程で、複数の前記状態情報及び各状態情報毎の検査情報を記憶させ、前記所定の処理レベルを選択する工程で、該検査情報が正常である状態情報に基いて、前記処理レベルを選択することを特徴とする印刷装置のリセット時における制御方法。
- 請求項25において、前記所定の処理レベルを選択する工程で、前記制御手段は、前記記憶手段から読み出した所定の状態情報が異常である場合には、インクが所定量消費される初期化レベルのクリーニングを選択することを特徴とする印刷装置のリセット時における制御方法。
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