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JP4039744B2 - 圧電アクチュエータ - Google Patents
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JP4039744B2 - 圧電アクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電アクチュエータ、特に、対向する2つの面に電圧を印加するための駆動電極が形成され、駆動電極に入力される駆動信号に応じた変位量で屈曲変位する圧電板を備える圧電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
トンネル顕微鏡の位置決め、磁気記録や光記録のヘッドの位置制御、リレーの駆動源、サーボ型の加速度センサの駆動源、その他、物体の移動や運動を伴う電子機器においては、微小な変位を高速に制御できる小型のアクチュエータを必要とする。
【0003】
通常、このようなアクチュエータとしては、捲線と磁性体とを組み合わせて変位の発生と制御を行う電磁型のアクチュエータが多く用いられている。しかしながら、電磁型のアクチュエータでは、多数の捲線を必要とし、構造が複雑な上、集積化が困難であるという問題を内包している。また、素子のインダクタンスのために、高速動作を行わせるためには大電流を必要とする場合が多い。
【0004】
また、電磁型のアクチュエータに代えて、印加される電圧に基づいて屈曲変位する圧電性材料を用いた圧電アクチュエータが用いられることもある。圧電アクチュエータは、半導性圧電磁器や強誘電体結晶などの圧電セラミックスからなる圧電板の対向する面に電圧が印加できるように電極を設けたものであって、印加される電圧に基づく圧電効果による伸縮変位または屈曲変位を利用するものである。
【0005】
圧電アクチュエータのうち、圧電性材料の圧電横効果による屈曲変形を利用したものでは、圧電性材料を薄板形状に構成し、対向する2つの面に電極を設けることで構成できる。印加電圧に対して大きな変位量を得るためには、このような圧電板を複数積層して多層構造とすることが考えられる。
このような多層構造の圧電アクチュエータでは、発生する力が大きいものの、印加電圧に対する変位量が小さく、大きな印加電圧を必要とする場合が多く、数μmの変位を実現するために数百Vの電圧を必要とする場合もある。また、積層構造が複雑であり、圧電板の接合部分において変位にヒステリシスが発生するおそれがある。
【0006】
また、2枚の圧電板を張り合わせ、互いに伸縮方向が逆になるように電界を与えて屈曲変位を発生させるバイモルフ型圧電アクチュエータが知られている。このようなバイモルフ型圧電アクチュエータでは、電圧に対して大きな変位量を期待できるが、2つの圧電板の接合部分における変位にヒステリシスが発生するおそれが残る。また、印加する電圧に対して変位量を大きくするためには、圧電板の厚みを薄くする必要がある。圧電板を薄くすると、屈曲変位方向における固有の共振周波数が問題となり、特に、パルス応答では、立ち上がり、立ち下がり付近に、不要な共振現象が現れるおそれがある。このため、使用周波数を共振周波数から離しておく必要があり、使用条件に制約を受けるという問題がある。また、共振現象を抑えるために、圧電板に粘性を与えた場合、立ち上がり特性が劣化するという問題がある。
【0007】
上述したようなバイモルフ型圧電アクチュエータでは、圧電板の接合部分に変位量の電圧特性にヒステリシスが発生するおそれがあるとともに、強誘電体微結晶などの圧電セラミックスではドメインの状態が電圧によって変化するため、圧電板そのものに変位−電圧特性の本質的なヒステリシスを内在しているおそれがある。また、一定電圧を印加していても変位量が時間とともにゆっくり変化するいわゆるクリープ現象も圧電板の接合による影響と考えられる。
【0008】
板厚の中央部で分極方向が反転しているようなニオブ酸リチウムやタンタル酸リチウムなどの強誘電体単結晶の分極反転板を用いれば、両面に電極を形成しただけでバイモルフ型圧電アクチュエータを構成することが可能である。このような強誘電体単結晶の分極反転板では、電気機械結合係数が大きいため、印加される電圧に対して大きな変位量を得ることができ、また接合部分が存在しないため、ヒステリシスやクリープ現象などを大きく抑制することができる。しかしながら、屈曲変位方向にQ値の高い共振振動が発生するおそれがある。このような圧電板を用いてアクチュエータを構成する場合には、時間変化のある駆動電圧に対して不要な共振振動が発生するおそれがあり、特に、パルス応答では、立ち上がり、立ち下がり付近に、不要な共振現象が現れるおそれがある。
【0009】
このような不要な共振現象をなくすために、圧電板の変位量を検出するためのセンサ電極を駆動電極とは切り離して設け、このセンサ電極からの出力信号を駆動電極に与える駆動信号にフィードバックすることが考えられる。バイモルフ型圧電アクチュエータでは、圧電板の第1の面に主駆動電極を設け、第1の面に対向する第2の面にアース電極を設け、さらに、第1の面に主駆動電極と分離されたセンサ電極を設けることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
薄板形状に構成された圧電板を利用する圧電アクチュエータでは、屈曲変位方向に固有の共振周波数を有していると考えられ、パルス応答の立ち上がり、立ち下がり付近に不要な共振現象が発生する場合には、前述したようなセンサ電極を設けてこれを駆動信号に帰還することによってこのような共振現象をなくすことができると考えられる。
【0011】
しかしながら、圧電板の1次共振周波数による1次振動モードとは異なる高調波における2次振動モードによる共振現象が発生することがある。この2次振動モードは、電極形状の非対称性やセンサ電極を設けることによって電荷の発生分布が変わることに起因すると考えられる。
したがって、圧電板に固有の1次共振周波数における1次振動モードを抑制するためにセンサ電極を設けると、このセンサ電極の形状が主駆動電極の形状に影響を及ぼして2次振動モードによる共振現象が発生するおそれがある。このことは、Q値の高いニオブ酸リチウムなどの強誘電体単結晶の分極反転板を用いた場合に特に予想されるものである。
【0012】
本発明の目的は、共振現象を抑制してアクチュエータとしての立ち上がり、立ち下がり特性を向上させ、特に、1次共振周波数とは異なる2次共振周波数により屈曲変位の方向に共振する2次振動モードを抑制することが可能な圧電アクチュエータを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る圧電アクチュエータは、対向する2つの面に電圧を印加するための駆動電極が形成され、駆動電極に入力される駆動信号に応じた変位量で屈曲変位する圧電板を備える圧電アクチュエータであって、圧電板の1次共振周波数による屈曲変位方向への1次振動モードとは異なる2次共振周波数による屈曲変位の方向への2次振動モードに対する電気機械結合を打ち消すように、駆動電極の形状を構成している。
【0014】
これにより、2次振動モードを抑制することができ、圧電アクチュエータの立ち上がり、立ち下がり特性を向上させることができる。
ここで、圧電板は、分極方向が異なる複数の層が厚さ方向に積層されているものを利用することができ、分極方向が互いに異なる2つの層が厚さ方向に積層されたバイモルフ形の圧電板を利用することも可能であり、さらに、分極反転層を有するニオブ酸リチウム単結晶で構成することも可能である。
【0015】
また、駆動電極は、圧電板の第1の面に設けられる主駆動電極と、第1の面に対向する第2の面に設けられるアース電極とを備える構成とすることができる。
さらに、圧電板は、支持部材に固定される固定部が長さ方向一端に形成された構成とすることもできる。
主駆動電極は固定部に延設されている構成とすることができる。このことにより、支持部材に固定される固定部付近の電荷のアンバランスが解消され、2次振動モードによる不要な共振現象を抑制することができる。
【0016】
また、主駆動電極の近傍に設けられ主駆動電極に接続される調整電極をさらに備える構成とすることができる。この調整電極は、主駆動電極に接続可能に配置された複数の補助駆動電極とすることも可能である。
さらに、屈曲変位方向の変位または加速度を検出するためのセンサ電極を主駆動電極と同一の面に形成することができる。この場合には、このセンサ電極の出力信号をフィードバックすることによって、1次振動モードによる共振現象を抑制することができる。
【0017】
センサ電極を圧電板の第1の面の中央に設け、主駆動電極をセンサ電極の周囲であって中心線に対して対称に配置することができる。この場合には、電極の非対称による振動現象がなくなり、不要な共振現象を抑制することができる。
また、センサ電極と主駆動電極の間にアース電極を配置することもできる。この場合、センサ電極と主駆動電極との間の結合がなくなり、動作の精度を向上させることができる。
【0018】
さらに、センサ電極の出力信号を駆動電極に入力する駆動信号に帰還して1次振動モードにおける共振を抑制する帰還回路をさらに備える構成とすることが可能である。また、1次共振周波数付近のバンドパスフィルタを帰還回路に挿入することも可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明では、電気機械結合係数が大きなニオブ酸リチウム単結晶の分極反転板を用いてバイモルフ形圧電アクチュエータを構成する。ここで用いる分極反転板は、図1(a)に示すようなx軸周りにy軸を140゜回転した結晶軸方位のニオブ酸リチウム単結晶板であって、キューリ点付近の熱処理によって、図1(b)に示すように、厚さ方向中央付近で分極方向が反転するように構成されている。このようなニオブ酸リチウム単結晶の分極反転板により矩形状の圧電板1を構成し、図2に示すように、厚さ方向第1の面2および第1の面2に対向する第2の面3に電極を形成している。圧電板1の第1の面2には、図3に示すように、駆動信号が印加される主駆動電極4、変位量を検出するためのセンサ電極5および主駆動電極4とセンサ電極5の間に配置されるアース電極6とが形成されている。さらに、第1の面2の下端部には、ハンダ付けにより支持固定される金属薄膜8が形成されている。また、圧電板1の第1の面2に対向する第2の面3には、電気的に接地されるグランド電極7が設けられている。この圧電板1は、厚さ0.2mm、幅10mm、高さ30mmに構成されている。
【0020】
このような圧電板1は、図4に示すような支持部材11に支持固定される。支持部材11は、真鍮などの金属ブロック12に圧電板1を挿入するため固定溝13を形成し、この固定溝13にニッケルなどの金属メッキによるメタライズ層14を設けたものである。この支持部材11は、厚さ32mm(圧電板1の厚さ方向)、幅10mm、高さ7mmに設定されている。また、固定溝13は深さ3mm、幅0.25mmに設定されている。このことにより、メタライズ層14の厚さは約0.05mmに設定される。圧電板1は、下端部分が支持部材11の固定溝13に挿入されてハンダ付けにより固定される。
【0021】
このような圧電板1に電極を設けたバイモルフ形圧電アクチュエータでは、階段状の電圧を加えた場合、圧電板1の先端部分の変位には、立ち上がり、立ち下がり付近で共振現象が現れる。光変位計で圧電板1の先端部分の変位を測定した結果を図5に示す。図5(a)に示すように、駆動信号として10vの電位差の階段状信号を印加した場合、圧電板1の変位量はその立ち上がり部分に共振現象が現れた。この立ち上がり部分を拡大したものを図5(b)に示す。この図5(b)から明らかなように、立ち上がり直後の共振振動は、周期が1/280の1次振動モードにおける振動と、1/1700の2次振動モードにおける振動とが混じった共振振動であることがわかる。
【0022】
圧電板1の主駆動電極4とセンサ電極5における入力インピーダンスの周波数特性を図6に示す。これによれば、主駆動電極4およびセンサ電極5の双方において、280Hz付近および1700Hz付近に入力インピーダンスが降下するピークを有しており、図5の共振振動を裏付けるものである。
次に、この圧電アクチュエータの等価回路を考察する。このような圧電アクチュエータの等価回路は、主駆動電極4からみた等価回路と、センサ電極5からみた等価回路とのいずれについても、機械的な振動部分が共通している。したがって、主駆動電極4からみた等価回路の機械的な部分(中央のLCRの直列部分)とセンサ電極5からみた等価回路とが一致するように理想変成器を挿入すれば、この圧電アクチュエータの等価回路を得ることができる。このことにより、1次振動モードと2次振動モードとを含む圧電アクチュエータの等価回路は、図7のような回路となる。この図7の等価回路において、階段状の駆動信号を印加した場合の立ち上がり応答は、図8に示すようになり、前述した圧電板の先端部分の変位量特性にほぼ一致した。
【0023】
このような圧電アクチュエータについて、センサ電極5の出力を主駆動電極4側にフィードバックすることによって、1次振動モードにおける共振現象を抑制することが可能であると考えられる。したがって、図7に示すような等価回路について、理想オペアンプを用いて、センサ電極5側の出力をフィードバックして主駆動電極4側に入力するように構成した回路を図9に示す。この回路は、直流を含めてセンサ電極5の出力電圧と基準電圧との差を帰還するように構成しており、任意の波形を実現することが可能となる。
【0024】
図9に示すような回路を用いたシミュレーション結果を図10に示す。しかしながら、直流成分の大きな増幅が不可欠であり、また、オペアンプの入力インピーダンスに大きく依存するため、実験的な確認をすることが困難であった。
次に、図11に示すような交流成分のみをフィードバックする回路を適用する場合について考察する。これは、不要な共振現象の原因となる共振振動を選択的に抑制するものである。等価回路解析によれば、センサ電極5の出力は、1次振動モードおよび2次振動モードの各共振周波数付近では逆相になっており、アンプを介して負帰還させる回路によりいずれかの振動モードにおける共振現象を抑制するものである。ただし、バンドパスフィルタを挿入していない場合には、図12(a)に示すように、回路が発振するおそれがある。したがって、図13に示すように、アクチュエータのセンサ電極5の出力側にバンドパスフィルタを挿入し、位相回路で調整し、主駆動電極4に逆位相の電圧を印加することによって、図12(b)に示すような波形を得ることができる。
【0025】
前述したような圧電アクチュエータに図13に示すような回路を適用して、パルス状の駆動電圧を印加した場合に、圧電板1の先端部分の変位量を光変位計で測定した結果を図14に示す。図14(a)は、センサ電極5からの出力をフィードバックしなかった場合であり、図14(b)は、センサ電極5からの出力をフィードバックした場合を示している。これから、センサ電極の出力をフィードバックすることにより、1次振動モードによる不要な共振現象を抑制できることがわかる。
【0026】
上述したようなニオブ酸リチウム単結晶の分極反転板を用いた圧電板の表裏面全面に電極を設け、端部を固定した状態で、有限要素法により長さ方向の変位分布と電荷分布とを求めた結果を図15に示す。図15(a)はアクチュエータ長さ方向の位置に対する規格化変位量の分布を示すものであり、図15(b)はアクチュエータ長さ方向の位置に対する規格化電荷量の分布を示すものである。
【0027】
この電荷分布から、極性が異なる電荷の発生分布に対応して、電荷の和がゼロとなるように電極配置を行えば、電気機械結合係数をゼロとすることができ、2次振動モードを抑制することができると考えられる。このため、アクチュエータ長さ方向の位置に対する規格化変位量の分布と規格化電荷量の分布がそれぞれ図16(a)及び図16(b)に示す分布となるように電極を配置することで、2次振動モードにおける不要な共振現象を抑制することが可能であると考えられる。
【0028】
図17に示すように、主駆動電極4とセンサ電極5との間にアース電極6を配置するとともに、主駆動電極4とアース電極6との間に主駆動電極4に接続可能な補助駆動電極21を複数設けて、実際の電気機械結合係数を測定しながら調整する方法を実験した。補助駆動電極21は、エッチングにより主駆動電極4と切り離されており、適宜主駆動電極4と接続することが可能となっている。
【0029】
このような補助駆動電極21を適宜主駆動電極4と接続することで、主駆動電極4の形状を変化させながら、センサ電極5に現れる2次振動モードの共振現象を測定した結果を図18に示す。図18から明らかなように、主駆動電極4に接続する補助駆動電極21の面積が大きくなるにつれて、2次振動モードにおける共振現象によるセンサ電極5の出力が小さくなる。しかしながら、補助駆動電極21の追加面積が所定の面積を超えると、2次振動モードにおける共振現象によるセンサ電極5の出力が再度上昇する。したがって、センサ電極5の出力が最小となるように、補助駆動電極21による主駆動電極4の追加面積を設定することによって、2次振動モードにおける共振現象を抑制することが可能となる。
【0030】
2次振動モードにおける共振現象が最小となるように、主駆動電極4に接続する補助駆動電極21を調整し、駆動電極の入力インピーダンスの周波数特性を測定した結果を図19に示す。これから、2次振動モードにおける共振現象が抑制されるとともに、1次振動モードにおける共振現象も良好な応答を示すことがわかる。この1次振動モードは静的な変位分布と類似するものであり、アクチュエータとしての特性が劣化していないことを示すものである。
【0031】
このように、主駆動電極4の近傍に複数の補助駆動電極21を設けておき、この補助駆動電極21を適宜主駆動電極4に接続することによって、2次振動モードを抑制するように構成することが可能である。
〔第1実施形態〕
図4に示すように、圧電板1を支持部材11に固定する場合には、固定部付近において帯電する電荷の最大点があり、この部分のバランス、すなわち固定部の取付け位置ずれや電極パターンの位置ずれによって電荷のアンバランスが生じることが問題となる。このことば、図15(b)からも明らかである。このような固定部付近における電荷バランスを考慮して、図20に示すように、圧電板1の支持部材11に対する固定部近傍まで主駆動電極4を延設する。この場合には、2次振動モードにおける固定部近傍の電荷が相殺されるようにすることができ、2次振動モードにおける共振現象を抑制することが可能となる。
【0032】
センサ電極5は、圧電板1の幅方向(図左右方向)の中間に配置し、主駆動電極4はセンサ電極5の周囲に左右対称となるように形成する。このことにより、電極の非対称性に基づく不要なねじれ振動がなくなり、不要な共振振動をなくすことができる。
〔第2実施形態〕
図17に示すような方法で、2次振動モードにおけるセンサ電極5の出力が最小となるように、主駆動電極4に接続する補助駆動電極21の形状を特定し、これに基づいて、主駆動電極4に接続された調整電極22を構成した例を、図21に示す。
【0033】
この場合、調整電極22により、2次振動モードにおける電荷のアンバランスを解消することができ、不要な共振現象を抑制することができる。
この場合も、第1実施形態と同様にして、センサ電極5を圧電板1の幅方向の中間に配置し、主駆動電極4および調整電極22を左右対称となるように形成することによって、電極の非対称性に基づく振動を抑制することができる。
〔第3実施形態〕
第2実施形態による電極配置において、主駆動電極4とセンサ電極5との間に図22のようにアース電極6を配置することが可能である。この場合、主駆動電極4とセンサ電極5間の結合をなくすことができ、安定した動作を得ることが可能となる。
【0034】
第1実施形態、第2実施形態と同様にして、センサ電極5を圧電板1の幅方向中央に配置し、主駆動電極4、アース電極5、調整電極22を左右対称に配置することとする。
〔第4実施形態〕
図17に示したように、主駆動電極4に接続可能な補助駆動電極21を複数設けておき、2次振動モードを抑制するように、補助駆動電極21を選択的に主駆動電極4に接続するように構成することも可能である。
【0035】
この場合、主駆動電極4および補助駆動電極21を左右対称に形成しておき、主駆動電極4に接続する補助駆動電極21が左右対称となるようにすることで、電極の非対称性に基づく振動をなくすことができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、駆動電極が、2次振動モードによる電気機械的結合を打ち消すように構成されているため、2次振動モードによる不要な共振現象を抑制することが可能であり、パルス応答における立ち上がり、立ち下がり特性の良好な圧電アクチュエータを構成することができる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態に採用される圧電振動子を構成するニオブ酸リチウム単結晶の分極反転板の結晶方位を示す説明図。
【図2】バイモルフ形圧電アクチュエータの模式図。
【図3】電極の配置例を示す斜視図。
【図4】圧電板の支持方法を示す説明図。
【図5】パルス応答に対する先端変位を示す特性図。
【図6】駆動電極およびセンサ電極のインピーダンス特性図。
【図7】駆動電極およびセンサ電極の等価回路を示す説明図。
【図8】そのパルス応答を示す出力波形図。
【図9】理想オペアンプを用いた直流フィードバック回路を示す回路図。
【図10】そのパルス応答を示す出力波形図。
【図11】理想オペアンプを用いた交流フィードバック回路を示す回路図。
【図12】そのパルス応答を示す出力波形図。
【図13】実験で用いた回路の簡略ブロック図。
【図14】そのパルス応答を示す出力波形図。
【図15】圧電板に全面電極を設けた場合の変位分布および電荷分布を示す特性図。
【図16】駆動電極形状を変更した場合の変位分布および電荷分布を示す特性図。
【図17】補助駆動電極の配置を示す説明図。
【図18】補助駆動電極による追加面積とセンサ電極の出力の関係を示す特性図。
【図19】理想的な電極形状によるインピーダンス特性図。
【図20】第1実施形態による駆動電極の配置を示す説明図。
【図21】第2実施形態による駆動電極の配置を示す説明図。
【図22】第3実施形態による駆動電極の配置を示す説明図。
【符号の説明】
1 圧電板
4 主駆動電極
5 センサ電極
6 アース電極
11 支持部材
12 金属ブロック
13 固定棒
14 メタライズ層
21 補助駆動電極
22 調整電極

Claims (11)

  1. 対向する2つの面に電圧を印加するための駆動電極が形成され、前記駆動電極に入力される駆動信号に応じた変位量で屈曲変位する圧電板を備える圧電アクチュエータであって、
    前記駆動電極は、前記圧電板の第1の面に設けられる主駆動電極と、前記第1の面に対向する第2の面に設けられるアース電極とを備え、
    前記主駆動電極の近傍に設けられ前記主駆動電極に接続可能に配置された複数の補助駆動電極である調整電極をさらに備え、前記圧電板の1次共振周波数による屈曲変位方向への1次振動モードとは異なる2次共振周波数による屈曲変位方向への2次振動モードに対する電気機械結合を打ち消すように、前記主駆動電極と前記補助駆動電極とを適宜接続することによって前記駆動電極の形状を構成した圧電アクチュエータ。
  2. 前記圧電板は、分極方向が異なる複数の層が厚さ方向に積層されている、請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記圧電板は、分極方向が互いに異なる2つの層が厚さ方向に積層されたバイモルフ形の圧電板である、請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記圧電板は、分極反転層を有するニオブ酸リチウム単結晶で構成される、請求項3に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記圧電板は、支持部材に固定される固定部が長さ方向一端に形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記主駆動電極が前記固定部に延設されている、請求項5に記載の圧電アクチュエータ。
  7. 前記屈曲変位方向の変位または加速度を検出するためのセンサ電極が前記主駆動電極と同一の面に形成されている、請求項1〜6のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  8. 前記センサ電極は、前記圧電板の第1の面の中央に設けられ、前記主駆動電極は、前記センサ電極の周囲であって中心線に対して対称に配置されている、請求項7に記載の圧電アクチュエータ。
  9. 前記センサ電極と前記主駆動電極の間にアース電極が配置されている、請求項7または8に記載の圧電アクチュエータ。
  10. 前記センサ電極の出力信号を前記駆動電極に入力する駆動信号に帰還して前記1次振動モードにおける共振を抑制する帰還回路をさらに備える、請求項7〜9のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  11. 前記1次共振周波数付近のバンドパスフィルタが前記帰還回路に挿入されている、請求項10に記載の圧電アクチュエータ。
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