JP4044304B2 - 起泡性美容クリーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の界面活性剤系を含み、少なくとも45℃までは優れた物理特性を呈する、局所適用のためのクリームを構成する、濯ぎ落とし可能な起泡性組成物に関し、さらに化粧品または皮膚科の分野における、特に皮膚、頭皮及び/または髪の洗浄もしくはメイクアップ除去のための製品としてのその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚のクレンジングは、顔の手入れのために非常に重要である。これは、脂性の残留物、例えば過剰な皮脂、日々使用される化粧品の残り、及びメイクアップ製品、特に耐水性製品等は、皮膚の皺内に蓄積して、皮膚の毛穴を塞ぎ、結果として吹き出物が出現する可能性があるため、できる限り効果的であらねばならない。
【0003】
数タイプの主な皮膚クレンジング製品が知られている。起泡性洗浄剤水性ローション及びゲル、濯ぎ落とし可能なクレンジング用無水オイル及びゲル、及び起泡性クリームである。
【0004】
濯ぎ落とし可能な無水オイル及びゲルは、これらの製剤中に存在するオイルによって、クレンジング作用を有する。これらのオイルにより、脂肪残留物を溶解させ、メイクアップ顔料を分散させることが可能となる。これらの製品は、有効且つ非常に耐性である。これらは、重く、起泡性でなく、適用時に爽やかな感触を与えないという欠点を示すが、これは化粧品としての観点からは不利である。
【0005】
さらに、起泡性洗浄剤水性ローション及びゲルは、界面活性剤によってクレンジング作用を有するが、これらは脂肪残留物及びメイクアップ製品の顔料を懸濁させるものである。これらは起泡し、また除去が容易であるため、有効且つ快適に使用される。しかしながら、ローションは一般的にかなり流動性であり、このため取り扱いが困難なことがあり、ゲルは優れた起泡特性を保持する一方で増粘が困難である。
【0006】
濃厚組成物である一方で優れた起泡性を得るために、起泡性クリームを得るための試みが成されてきた。しかしながら、起泡性クリームは熱に対して不安定であるという欠点を示す。
【0007】
「起泡性クリーム」なる語は、不透明且つ粘性の組成物であって、しばしばチューブに入って市販され、一般的に、脂肪酸塩(石鹸)またはアニオン性、非イオン性または両性の合成界面活性剤等の界面活性剤と、例えばポリマー、ポリオールまたは充填剤等の他の添加剤との混合物を含む、水性媒質を含む組成物を意味する。
【0008】
これらのクリームは、特に皮膚のクレンジングを企図したものであり、水と混合されると泡を発生させる。これらは、下記の二つの方式で使用可能である。
・第一の使用は、当該クリームを手に延ばし、これを顔もしくは身体に適用した後、水の存在下において、顔又は身体の表面に直接泡を発生させることからなり;
・このタイプの製品の、別の可能な使用は、顔または身体に適用する前に、掌で泡を発生させることからなる。
いずれの場合も、その後泡は濯ぎ落とされる。
【0009】
現在市販されている起泡性クリームの多くは、40℃より高温では不安定である。これは、これらをその温度にて数日間貯蔵するとすれば、これらは巨視的相分離を呈し、その結果少なくとも二相に分離することを意味する。こうして環境温度よりも著しく高い温度にて相分離したクリームは、環境温度に戻った後も不均一であって、テクスチャー及び起泡特性における劣化のため、使用不能となる可能性がある。「環境温度」なる語は、ここでは穏やかな温度、即ちおよそ20乃至25℃を意味すると理解される。
【0010】
実際、このタイプの製品には、広い温度範囲に渡って安定であることが必須である。これは、その貯蔵の間に、当該製品は、天候、貯蔵及び/または輸送条件によって、−20℃から、最低でも+45℃までの範囲の温度に曝され得るためである。例えば、長時間日光に曝され続ける、換言すると容易に50℃に達する温度に曝され続ける危険性を被りがちな車で輸送されるクリームには、その安定性を維持することが必要である。これらの起泡性クリームには、その輸送及び貯蔵に問題を提することなく、暑い国においても使用できる必要がある。
【0011】
起泡性クリームのこうした相分離は、ポリマーまたは充填剤の添加によって、+40乃至+45℃の温度に曝される製品の稠度を増大させることにより回避可能なことが公知である。しかしながら、この場合は、該製品は、穏やかな環境温度にて非常に硬質となり、皮膚への適用に望まれる特性にもはや該当しなくなる。特に、これを泡立てるために水と混合することが困難になる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
少なくとも45℃まで安定であって、その環境温度におけるクリーム状の外観が、より高温にした後も維持され、優れた起泡特性を有する起泡性クリームが、依然として望まれている。
【0013】
出願人は、驚くべきことに、30℃を超える温度に加熱すると直接六方晶及び/または立方タイプの少なくとも一のパラ結晶相が現れ、且つこのパラ結晶相が少なくとも45℃まで存在し続けるような界面活性剤系を使用することにより、本発明の目的を達成し、クリームの形態で与えられ、+40乃至+45℃の温度においてさえも優れた安定性を有する起泡性組成物を得ることが可能であることを見出した。
【0014】
30℃を超える温度に加熱すると直接六方晶及び/または立方タイプの少なくとも一のパラ結晶相が現れ、且つこのパラ結晶相が少なくとも45℃まで存在し続けるという事実は、この相が、30℃乃至45℃の範囲の温度にて存在することを意味する。
【0015】
要求される安定性を得るためには、生成するパラ結晶相(または液晶)が、直接六方晶相タイプのものであることが好ましい。このパラ結晶相は、環境温度にて存在する必要はないが、30℃乃至45℃の温度を超えると必ず出現せねばならない。
【0016】
上述の相構成を示さない起泡性クリームは、一般的に45℃において安定であるとは限らない。これらは、この温度にて少なくとも二相間の巨視的相分離を経た後、再度環境温度となった際には所望の使用のためには不適当となる。
【0017】
【課題を解決するための手段】
このように、本願の主題は、局所適用のためのクリームを構成する起泡性組成物であって、水性媒質中に、温度が30℃を超えると直接六方晶及び/または立方タイプの少なくとも一のパラ結晶相が現れ、且つこのパラ結晶相が少なくとも45℃においても維持されるような界面活性剤系が含まれる組成物である。
【0018】
【発明の実施の形態】
得られる組成物は、非常に優れた化粧品特性(滑らかさ、クリーミーさ)を有し、優れた起泡を与え、上昇温度にて長時間に渡って優れた安定性を有する、不透明なクリームを構成する。
【0019】
+30℃より高温にて存在するパラ結晶相は、直接六方晶及び/または立方タイプあるいは、これらの二相の混合物あるいは、これらの相の一つまたはこれらの相両方とラメラタイプの相との混合物であってよい。パラ結晶相は、少なくとも一の直接六方晶相を含むことが好ましい。
【0020】
「ラメラ相」、「直接六方晶相」及び「立方相」なる語には、本願においては、当業者が通常これらに与える意味を持たせる。
【0021】
したがって、「ラメラ相」(EkwallによればD相、Advances in Liquid Crystals, vol. 1, page 1-143, Acad. Press, 1975, edited by G.H. Brown参照)なる語は、平行に並び、一般的には水である液体媒質によって分離された、幾つかの両親媒性二重層を含む面対称をもつ液晶相を意味することと理解される。
【0022】
「直接六方晶相」(EkwallによればF相、Advances in Liquid Crystals, vol. 1, page 1-143, Acad. Press, 1975, edited by G.H. Brown参照)なる語は、両親媒(amphiphil)を含み、一般的には水である液体媒質によって分離された、平行な円筒の六方配列に相当する液晶相を意味することと理解される。
【0023】
「立方相」なる語は、立方対称をもつ、熱力学的に安定な三次元ネットワークを形成する、密に接触した別々の親水性ドメイン及び親油性ドメインに二極式に組織される相を意味することと理解される。こうした組織は、特に、"La Recherche", Vol. 23, pp. 306-315, March 1992及び"Lipid Technology", Vol. 2, No. 2, pp. 42-45, April 1990に記載されている。親水性及び親油性のドメインの配置によって、立方相は、通常または逆のタイプとなるとされている。本発明に使用される「立方相」なる語は、むろん、様々なタイプの立方相を含む。
【0024】
これらの相のより詳細な説明は、Revue Francaise des Corps Gras, No. 2, February 1969, pp. 87 to 111(Lachampt and Vila, "Textures des phases paracristallines"[Textures of paracrystalline phases])に見出される。
【0025】
クリームの成分相を識別するために、多様な技術が使用可能であるが、特に、(1)小角及び広角のX線回折測定及び(2)偏光中での光学顕微鏡検査による観察がある。
【0026】
(X線回折技術)
X線回折技術は、パラ結晶相の組織を、特に試料中で示すには最適なものの一つとして既知である。X線回折測定は、対称トランスミッションにインストールされた線形集束チャンバ(linear focusing chamber)及びCu対陰極を含むInel管(Inel tube)を取り付けた、CGR Sigma 2060ジェネレータを使用して実行可能である。試料を、環境温度にて、MylarまたはCaptonウインドウによって隔離した測定セルに導入し、温度制御された試料ホルダーにおく。
【0027】
波長λ=1.54オングストローム(銅のα線)で得られる回折スペクトルを、Molecular Dynamics Phosphor Imager PSIレーザースキャンモジュールによって走査される光刺激蛍光スクリーンを使用して記録した。検出器/試料の距離を133mmに調整し、これによって、およそ3乃至110オングストロームの格子距離に近づける。該スペクトルは、様々な規定温度にて記録される。
【0028】
この技術では、パラ結晶相は、小回折角において、以下の距離、例えば"La structure des colloides d'association I. Les phase liquides cristallines des systemes amphiphile-eau"[The structure of association colloids, I. The crystalline liquid phases of amphiphile-water systems], V. Luzzati, H. Mustachi, A. Skoulios and F. Husson, Acta Cryst. (1960), 13, 660-667またはBiochimica et Biophysica Acta (1990), 1031, pp. 1 to 69, by J.M. Seddonに記載の通り、各タイプの相の特徴である、距離比d1/d1、d1/d2、...、d1/dnを伴う距離d1、d2...dnに相当するブラッグ反射による幾つかの細い線の存在により特徴付けられる。従って、一般的にαによって示され、またニート相としても既知の、ラメラ構造を有する相、特に流動ラメラタイプのパラ結晶相については、距離比は1、2、3、4、に等しい。H1またはEによって示され、中間層としても既知の、直接六方晶タイプのパラ結晶相については、距離比は1、√3、2、√7に等しい。大きな回折角では、パラ結晶相は、4.5オングストロームのオーダーの距離に渡って集中したバンドを示すのに対し、結晶相は細い線となる。
【0029】
(光学顕微鏡測定による観察)
偏光中での光学顕微鏡測定による観察もまた、特にX線回折によって観察される線の数が、存在するパラ結晶相の性質を明白に確立させるためには不十分である場合に、パラ結晶相の識別に貢献する。
【0030】
偏光中での光学顕微鏡測定は、例えば、10倍の対物レンズ、交差偏波剤の系、及び加熱ステージ(Mettler FP80/FP82)を取り付けたLaborlux S (Leitz)顕微鏡を使用して行われる。試料を、顕微鏡スライドとカバーガラスとの間に置き、第二のスライドでカバーし、アセンブリを、Parafil(登録商標)シールをによって密閉した。観察は、様々な規定温度にて、または、環境温度とおよそ95℃との間で2℃/分にて温度スキャンすることによって行われる。
【0031】
例えば、等方性のミセル性溶液は、非複屈折性であり、立方タイプのパラ結晶相もまた非複屈折性であり、直接または逆の六方晶流動ラメラタイプのパラ結晶相が、偏光中で、例えば"Textures des phases parafrystallines rencontrees dans les diagrammes d'equilibre: agents de surface, lipides, eau"[Textures of paracrystalline phases encountered in equilibrium diagrams: surfactants, lipids, water], F. Lachampt and R. M. Vila, Revue Francaise des corps gras (1969), 2, 87-111または"The aquaous phase behavior of surfactants", Robert G. Laughlin, Academic Press, (1966), pp. 521-546.に記載された様々な特徴的テクスチャーを示すことは既知である。
【0032】
(界面活性剤系)
少なくとも30℃に加熱する間にパラ結晶相を出現させることを可能にする、本発明の組成物に使用される界面活性剤系は、好ましくは、少なくとも一の水溶性界面活性剤及び少なくとも一の水不溶性界面活性剤を含む。
【0033】
「水溶性界面活性剤」なる語は、およそ25℃の温度で脱塩水中20g/lの濃度にて、透明な等方性溶液を与える界面活性剤を意味することと理解される。
【0034】
逆に、「水不溶性界面活性剤」なる語は、およそ25℃の温度で脱塩水中20g/lの濃度にて、当該界面活性剤の水への非溶解性を示す、混泥溶液を与える界面活性剤を意味すると理解される。
水不溶性界面活性剤は、水性媒質中で分散相を形成するが、この分散相は水不溶性化合物を全て含む。
水不溶性界面活性剤を有することにより、得られる泡の質及び該組成物のクリーミィさが向上する。
【0035】
(水溶性界面活性剤)
あらゆる水溶性界面活性剤を使用することができる。これらは好ましくは起泡性界面活性剤であり、換言すれば、水の存在下で起泡することのできる界面活性剤である。これらは主に、アニオン性、非イオン性または両性の誘導体であって、これらの生成物が環境温度にて当該組成物の水性溶媒媒質に完全に溶解性となるために、充分に短い脂肪鎖を有する、ある。水溶性界面活性剤またはこうした界面活性剤の混合物を使用することができる。
【0036】
水溶性界面活性剤としては、例えば以下のものを挙げることができる。
1.アニオン性界面活性剤
本発明の固有の実施態様によれば、使用される界面活性剤系は、好ましくは少なくとも一の水溶性アニオン性界面活性剤、特に少なくとも一の水溶性カルボン酸または少なくとも一の水溶性カルボン酸塩を含み、この塩は、前記酸と塩基から得られるものである。使用可能なカルボン酸は、飽和または不飽和の直鎖状または分枝状のアルキル鎖を含み、6乃至16の炭素原子、好ましくは10乃至14の炭素原子を有する脂肪酸である。こうした脂肪酸の塩は、石鹸を構成する。石鹸が水溶性であるか否かという事実は、アルキル鎖の長さ及び塩を構成するカウンターイオンに依存する。塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミノアルコール塩及びアミノ酸塩、特にナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン、リシン及びアルギニン塩を使用することができる。これらの塩を製造するために使用可能な塩基は、例えば、アルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム)、アルカリ土類金属水酸化物(水酸化マグネシウム)または水酸化アンモニウム等の無機塩基、あるいは、トリエタノール、N-メチルグルカミン、リシン及びアルギニン等の有機塩基であってよい。該カルボン酸は、特にラウリン酸またはミリスチン酸であるとよい。
【0037】
水溶性石鹸としては、例えば、C10からC14の脂肪酸のカリウム塩、及び特にラウリル酸のカリウム塩、ミリスチン酸のカリウム塩、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0038】
石鹸は、通常、組成物中に、一方では塩基の形態で導入され、他方では脂肪酸の形態で導入されて、ここで塩の生成が起こる。従って、水溶性石鹸が、ラウリン酸のカリウム塩及び/またはミリスチン酸のカリウム塩を含む場合、該組成物はラウリン酸及び/またはミリスチン酸を、ラウリン酸及び/またはミリスチン酸のカリウム塩を生成するに十分な量の水酸化カリウムと共に、含有可能である。
【0039】
本発明の組成物において水溶性界面活性剤として使用可能な、他のアニオン性界面活性剤としては、例えば、エトキシル化カルボン酸及びこれらの塩;サルコシネート及びアシルサルコシネート及びこれらの塩、例えばナトリウムラウロイルサルコシネート;タウレート及びメチルタウレート及びこれらの塩;イセチオネート及びアシルイセチオネート、10乃至22の炭素原子を含む脂肪酸の、イセチオン酸との反応生成物及びこれらの塩、例えばナトリウムイセチオネート及びナトリウムココイルイセチオネート;スルホスクシネート及びこれらの塩;アルキルスルフェート及びアルキルエーテルスルフェート及びこれらの塩、特にナトリウムもしくはトリエテノールアミンラウリルスルフェート及びナトリウムもしくはカリウムラウリルエーテルスルフェート;リン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル並びにこれらの塩、例えば、ナトリウムモノ-及びジ-ラウリルホスフェート、カリウムモノ-及びジ-ラウリルホスフェート、トリエタノールアミンモノ-及びジ-ラウリルホスフェート、ナトリウムモノ-及びジ-ミリスチルホスフェート、カリウムモノ-及びジ-ミリスチルホスフェート、ジエタノールアミンモノ-及びジ-ミリスチルホスフェート、あるいはトリエタノールアミンモノ-及びジ-ミリスチルホスフェート;アルカンスルホネート及びこれらの塩;胆汁酸塩、例えばコレート、デオキシコレート、タウロコレートまたはタウロデオキシコレート;リポアミノ酸及びこれらの塩、例えばモノ-及びジ-ナトリウムアシルグルタメート;あるいは双極性ジェミナル界面活性剤、例えばKrister Hombergによって出版された、Surfactant Science series, Vol. 74に記載のもの等を挙げることができる。
【0040】
2.両性及び双性イオン性界面活性剤
使用可能な両性または双性イオン性の界面活性剤としては、例えば、ベタイン、例えばジメチルベタイン、ココベタイン及びコカミドプロピルベタイン;スルホベタイン、例えばコカミドプロピルヒドロキシスルテイン;アルキルアンフォアセテート、例えばココアンフォジアセテート;及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0041】
3.非イオン性界面活性剤
水溶性界面活性剤として使用可能な非イオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪鎖(8乃至30の炭素原子)を含むポリオールエーテル、例えばオキシエチレン化ソルビトールまたはグリセリン脂肪エーテル;ポリグリセリンのエーテル及びエステル;エチレンオキシドユニットと、10乃至22の炭素原子を有する少なくとも一の脂肪アルコール鎖とから生成するエーテルであって、その溶解度がエチレンオキシド数と脂肪鎖の長さに依存する、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール;例えば、12の炭素原子を含む脂肪鎖については、エチレンオキシド数が7より大でなければならず、ポリオキシエチレン化脂肪アルコールの例としては、7より大なるオキシエチレン基を含むラウリルアルコールエーテルを挙げることができる;アルキルポリグルコシド、そのアルキル基が1乃至14の炭素原子を含むもの(アルキル-C1-C14ポリグルコシド)、例えば、デシルグルコシド、ラウリルグルコシドまたはココイルグルコシド;アルキルグルコピラノシド及びアルキルチオグルコピラノシド;アルキルマルトシド;、アルキル-N-メチルグルカミド;一般的に1乃至100のエチレングリコールユニット及び好ましくは2乃至40のエチレンオキシド(OE)ユニットを含む、ポリオキシエチレン化ソルビタンエステル;アミノアルコールエステル;及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0042】
本発明の組成物において使用される界面活性剤系は、例えば該組成物全重量に対して、10乃至50重量%(活性剤として)、好ましくは15乃至35重量%の含量の水溶性界面活性剤を含む。本発明の好ましい実施態様によれば、本発明の組成物における界面活性剤系は、組成物全重量に対して、少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも15重量%、更に好ましくは少なくとも20重量%の水溶性界面活性剤を含む。
【0043】
(水不溶性界面活性剤)
水不溶性界面活性剤は、特に最終組成物のテクスチャー(稠度)に寄与する。さらにまた、およそ25℃乃至45℃の温度範囲では、これらの界面活性剤は水溶性界面活性剤と部分的に結合して、当該生成物の少なくとも45℃までの安定性の源であるパラ結晶相(好ましくは直接六方晶相)の形成に寄与する。
【0044】
本発明による組成物に使用される、水不溶性界面活性剤としては、水不溶性カルボン酸及び当該酸と塩基から得られるこれらの塩、並びに水不溶性の石鹸、換言すれば、飽和若しくは不飽和の、直鎖状もしくは分枝状の、6乃至30の炭素原子、好ましくは12乃至22の炭素原子を有するアルキル鎖を含むカルボン酸塩を挙げることができる。単一の飽和脂肪鎖を含む誘導体については、当該鎖は12乃至32の炭素原子を含むと有利であり、好ましくは14乃至22の炭素原子を含み、16乃至20の炭素原子を含むと更に良い。一価の不飽和または多価の不飽和または分枝状の脂肪鎖を含む誘導体については、該鎖は、16乃至34の炭素原子を含むと有利であり、好ましくは18乃至24の炭素原子を含む。
【0045】
カルボン酸としては、特に、パルミチン酸及びステアリン酸を挙げることができる。
【0046】
塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミノアルコール塩及びアミノ酸塩、特にナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン、リシン及びアルギニン塩を使用することができる。これらの塩を製造するために使用可能な塩基は、アルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム)、アルカリ土類金属水酸化物(水酸化マグネシウム)または水酸化アンモニウム等の無機塩基、あるいは、トリエタノール、N-メチルグルカミン、リシン及びアルギニン等の有機塩基であってよい。
【0047】
不溶性石鹸としては、例えば、C12からC22脂肪酸のナトリウム塩及びC16からC22脂肪酸のカリウム塩、及び特にパルミチン酸のカリウム塩及びステアリン酸のカリウム塩を挙げることができる。
【0048】
石鹸は、通常、組成物中に、一方では塩基の形態で導入され、他方では脂肪酸の形態で導入されて、ここで塩の生成が起こる。従って、水不溶性石鹸が、パルミチン酸のカリウム塩及び/またはステアリン酸のカリウム塩を含む場合、該組成物はパルミチン酸及び/またはステアリン酸を、パルミチン酸及び/またはステアリン酸のカリウム塩を生成するに十分な量の水酸化カリウムと共に、含有可能である。
【0049】
本発明の組成物において不溶性界面活性剤として使用可能な、他の界面活性剤としては、例えば不溶性の非イオン性またはアニオン性界面活性剤、例えばグリセリンと14乃至30の炭素原子を含む脂肪酸とのエステル、例えばグリセリルステアレート等;そのアルキル基が15乃至30の炭素原子を含む、アルキルポリグルコシド(アルキル-C15-C30ポリグルコシド)、例えばセトステアリールグルコシド;任意にオキシエチレン化されたステロール及びフィトステロールの誘導体;コレステロールスルフェートのアルカリ塩、特にナトリウム塩;コレステロールホスフェートのアルカリ塩、特にナトリウム塩;少数のオキシエチレン基、特に10未満のオキシエチレン基を有するオキシエチレン鎖を含む、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール;ジアルキルホスフェート、例えばジセチルホスフェートのアルカリ塩、特にナトリウム及びカリウムの塩;ジミリスチルホスフェートのアルカリ塩、特にナトリウム及びカリウムの塩;レシチン、スフィンゴミエリン;セラミド及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0050】
本発明の組成物において使用される界面活性剤系は、該組成物全重量に対して、5乃至50重量%(活性剤として)、好ましくは5乃至30重量%の含量の水不溶性界面活性剤を含む。
【0051】
該界面活性剤系(水溶性及び不溶性の界面活性剤)は、本発明の組成物中に、活性剤として、例えば、組成物全重量に対して、20乃至65重量%、好ましくは30乃至65重量%、更に好ましくは40乃至60重量%の量で存在する。該界面活性剤系は、好ましくは、該組成物全重量に対して少なくとも10重量%の量の水溶性石鹸を含み、石鹸(水溶性及び不溶性)を総量で、好ましくは、該組成物全重量に対して少なくとも20重量%、好ましくは該組成物全重量に対して30乃至40重量%含む。
【0052】
本発明の起泡性クリームの水性媒質は、水に加えて、1乃至6の炭素原子を含む低級アルコール、例えばエタノール;ポリオール、例えばグリセリン;グリコール、例えばブチレングリコール、イソプレングリコール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール、例えばPEG−8;ソルビトール;糖、例えばグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトースまたはスクロース;及びこれらの混合物より選択される一以上の溶媒を含有可能である。本発明の組成物中の溶媒の量は、該組成物の全重量に対して、0.5乃至30重量%、好ましくは5乃至20重量%の範囲をとりうる。
【0053】
多少によらず流動性の組成物を得るためには、一以上の増粘剤、特にポリマーを、本発明の組成物に、好ましくは該組成物の全重量に対して0.05乃至2重量%の範囲の濃度で導入することができる。
【0054】
増粘剤の例としては、
・多糖類生体高分子、例えばキサンタンガム、グアーガム、アルギネートまたは変性セルロース;
・合成ポリマー、例えばポリアクリレート(polyacrylics)、例えばGoodrich社により市販のCarbopol(登録商標)980、またはアクリレート/アクリロニトリルコポリマー、例えばKingston社より市販のHypan(登録商標)SS201;
・無機増粘剤、例えばスメクタイトまたは変性もしくは非変性のヘクトライト、例えばRheox社により市販のベントン生成物、Southern Clay Products社により市販のラポナイト生成物またはR.T.Vanderbilt社により市販のVeegum(登録商標)HS生成物;
・これらの混合物;
を挙げることができる。
【0055】
本発明による組成物は、多少によらず流動性のクリームを構成し、その|G*|変数が25℃において102乃至105Paの範囲の値を有し、その損失角δが10-2乃至10Hzの範囲の周波数について10乃至45°の範囲である。
【0056】
|G*|及びδは、 "An introduction to rheology" by H.A.Barnes, J. F. Hutton and K. Walters, pages 46 to 54 (published by Elsevier-1989)に説明されているように、粘弾性の流動体の物理特性を測定するために使用される、粘弾性パラメーターである。
【0057】
|G*|は、複素係数G*の係数であり、δは損失角である。G’及びG”は、G*:G*=G’+iG”の成分である。G’及びG”はそれぞれ貯蔵係数及び損失角であり、iは(−1)1/2である。複素係数の成分G’及びG”は、振動応力と振動ひずみとの間の関係から得られる。
【0058】
|G*|及びδは、のレオロジー測定は、通常、Haake RS150レオメーターを使用し、25℃の温度にて、円錐−平面形状寸法を有し、円錐の直径及び平面のサイズが60mmであり、円錐のテーパ角が2°であり、円錐と平面との差が0.1mmである測定体を用いて行われる。
【0059】
粘弾性の力学的測定(振動測定)を行うためには、まず試料に、増加する振幅及び一定の周波数の振動応力をかけることによって、線形粘弾性範囲を決定する。係数は、線形粘弾性範囲の限界を決定するために、応力の振幅とひずみの振れ幅の関数として記録される。線形粘弾性範囲を識別した後、線形粘弾性域において、該線形粘弾性範囲に存する一定のひずみ値について、様々な周波数において力学的測定を行う。Haake RS150レオメーターは0.01乃至10Hz(すなわち0.063乃至62.8rad/秒)の周波数を網羅することができる。
【0060】
下記の関係は、応力τ0とひずみγ0との振れ幅の値及び損失角δから誘導される。
|G*|=τ0/γ0
G’=|G*|cosδ
G”=|G*|sinδ
G*=G’+iG”
【0061】
本発明の組成物はまた、起泡性洗浄剤の分野で通常使用される補助剤、例えばポリクアテルニウムタイプのカチオン性ポリマーを含有可能であり、これらは該起泡性クリームに滑らかさとクリーミィさを与える。これらのカチオン性ポリマーは、以下のポリマーから選択すると良い:
・ポリクアテルニウム5、例えば、Calgon社により市販の製品、Merquat(登録商標)5;
・ポリクアテルニウム6、例えば、Ciba社により市販の製品Salcare(登録商標)SC 30及びCalgon社により市販の製品、Merquat(登録商標)100;
・ポリクアテルニウム7、例えば、Calgon社により市販の製品、Merquat(登録商標)S、Merquat(登録商標)2200、及びMerquat(登録商標)550並びにCiba社により市販の製品Salcare(登録商標)SC 10;
・ポリクアテルニウム10、Amerchol社により市販の製品、Polymer JR400(登録商標);
・ポリクアテルニウム11、ISP社により市販の製品、Gafquat(登録商標)755、Gafquat(登録商標)755N及びGafquat(登録商標)734;
・ポリクアテルニウム15、Rohm社により市販の製品、Rohagit(登録商標)KF 270F;
・ポリクアテルニウム16、BASF社により市販の製品、Luviquat(登録商標)FC905、Luviquat(登録商標)FC370、Luviquat(登録商標)HM552及びLuviquat(登録商標)FC550;
・ポリクアテルニウム22、Calgon社により市販の製品、Merquat(登録商標)280;
・ポリクアテルニウム28、ISP社により市販の製品、Styleze(登録商標)CC10;
・ポリクアテルニウム39、Calgon社により市販の製品、Merquat(登録商標)Plus 3330;
・ポリクアテルニウム44、BASF社により市販の製品、Luviquat(登録商標)Care;
・ポリクアテルニウム46、BASF社により市販の製品、Luviquat(登録商標)Hold;
・ポリクアテルニウム47、Calgon社により市販の製品、Merquat(登録商標)2001。
【0062】
カチオン性ポリマーとしては、カチオン性グアー、例えばRhodia社により市販の製品、Jaguar(登録商標)等も使用して良い。
【0063】
さらに、本発明の組成物は、オイル、活性剤、香料、保存料、金属イオン封鎖剤(EDTA)、顔料、パール剤、タルク、カオリン、シリカパウダーもしくはポリエチレンパウダー等の無機または有機の充填剤、可溶性染料またはサンスクリーン剤から選択される、化粧品分野において通常使用される補助剤を、更に含有可能である。これら様々な補助剤の量は、懸かる分野において従来使用されているものであり、例えば該組成物全重量に対して、0.01乃至20重量%である。これらの補助剤及びこれらの濃度は、本発明の組成物に所望される特性を変性させないようでなければならない。
【0064】
オイルとしては、例えば、植物起源のオイル(ホホバオイル、アボカドオイル、ゴマ油、サンフラワーオイル、コーン油、大豆油、サフラワーオイルまたはグレープシードオイル)、鉱物油(ワセリン、任意に水素化されたイソパラフィン)、合成オイル(イソプロピルミリステート、セテアリールオクタノエート、ポリイソブチレン、エチルヘキシルパルミテートまたはアルキルベンゾエート)、揮発性または不揮発性のシリコーンオイル、例えばポリジメチルシロキサン(PDMS)及びシクロジメチルシロキサンまたはシクロメチコーン、及びフルオロオイルもしくはフルオロシリコーンオイル、並びにこれらのオイルの混合物を挙げることができる。オイルの量は、本発明の組成物に所望される特性を変性させてはならず、該組成物全重量に対して最高で15%、好ましくは最高で10%であり、組成物全重量に対して0.1乃至5%であると好ましく、0.1乃至3%であると更に良い。
【0065】
挙げることのできる活性剤には、例えばモイスチャライザー、及び例えば蛋白質水解物及び、グリセリン、グリコール、例えばポリエチレングリコール、及び糖誘導体等のポリオール;天然抽出物;プロシアニドールオリゴマー;ビタミン;尿素;カフェイン;コウジ酸及びコーヒー酸等の脱色剤;乳酸及びグリコール酸等のα-ヒドロキシ酸;レチノイド;スクリーン剤;海藻、茸、植物、酵母またはバクテリアの抽出物;加水分解した、部分的に加水分解した、または非加水分解の蛋白質、酵素、共酵素Q10(coenzyme Q10)またはユビキノン、ホルモン、ビタミン及びこれらの誘導体、フラボノイド及びイソフラボン、及びこれらの混合物が含まれる。
【0066】
本発明による組成物は、特に化粧品または皮膚科の分野で、皮膚(全身または顔、目を含む)、頭皮及び/または髪の洗浄またはメイクアップ除去のための製品として使用される、局所適用のための起泡性クリームを構成可能である。局所使用のための組成物は、生理学的に許容される、換言すれば皮膚、粘膜、頭皮、目及び/または髪と適合性の媒質を含む。
【0067】
本発明の別の主題は、皮膚、頭皮及び/または髪の汚れを洗浄するための美容方法であり、本発明の組成物を水の存在下で皮膚、頭皮及び/または髪に適用する工程、マッサージして起泡させる工程、並びに、生成した泡及び汚れを、水で濯ぎ落とす工程をを特徴とする。
【0068】
以下の実施例は、本発明を、その限定的性質を示すことなく詳説するためのものである。量は、特記のない限り重量%で示される。
【0069】
【実施例】
【0070】
操作:
水溶性成分(水、保存料、EDTA、グリセリン及びPEG−8)を含む水相を、80℃とした。脂肪酸とグリセリルステアレートを含む脂肪相を加熱し、水相に攪拌しつつ加えた。次にココイルグルコシド、その後水酸化カリウムを添加し、水の一部に溶解させた。攪拌を10分間、80℃にて継続した後、混合物を攪拌しつつ冷却した。
得られた起泡性組成物は、クリーミィ且つ滑らかであった。
【0071】
ラウリン酸及びミリスチン酸のカリウム塩並びにココイルグルコシドを含む水溶性界面活性剤は、該組成物の29.5%を占め、一方では、パルミチン酸及びステアリン酸のカリウム塩並びにグリセリンステアレートを含む水不溶性界面活性剤は、該組成物の12.5%を占めていた。したがって、該組成物は、36%の石鹸(KOH+ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸)を含む、合計42%の界面活性剤を含むものであった。水溶性の石鹸は、該組成物の28.5%を占めていた。
【0072】
得られた組成物は、環境温度において白色クリームの外観を有しており;これは35乃至40℃にて極めて粘性の半透明のゲルに変換され;このゲルは、75−80℃まで存在するが、この温度では該組成物は流動化した。25℃の環境温度に戻すと、このゲルは、再度均質なクリームの外観を有していた。
このクリームは、4℃、環境温度、及び45℃においては、少なくとも2ヶ月間、完全に安定であった。
このクリームについては、|G*|値は0.01Hzにおいて2900Pa及び1Hzにおいて25000Paであり、δの値は0.01Hzにおいて45°及び1Hzにおいて40°であった。
【0073】
(特徴付け)
・25°において、該クリームは、遠心分離(64000g、すなわち30000回転/分において1時間、1210ローターを取り付けた3K30 Sigma centrifuge使用)によって単離可能なミセル相と、結晶相を含んでいた。ミセル相は、透明で、流動性であり、偏光中またはX線解析において非複屈折性であった。この相は、d=49.8Åの距離周辺に集中させた小角において幅広の線となり、d=4.64Åの距離周辺に集中させた広角においてバンドとなった。
【0074】
完成したクリームに行った測定に基づけば、結晶相はDSCにより融点:M.p.=42℃を示し、X線回折におけるd=42.7、21.4及び14.2Åの距離に相当する小角を成す3の細い線、及びd=4.37、4.27、4.19、3.92、3.68、3.35及び3.07Åに相当する広角を成す7の細い線によって特徴付けられる。
【0075】
・35℃においては、該クリームは巨視的スケールにおいて均質であり、X線回折においてd=48.7及び24.3Åの距離に相当する小角を成す2の細い線によって特徴付けられる六方晶相と、d=42.0、21.0及び14.0Åに相当する小角を成す3の細い線及びd=4.29、3.92及び3.09Åに相当する広角を成す3の細い線によって特徴付けられる結晶相との混合物を含んでいた。
【0076】
・45℃においては、該クリームは巨視的スケールにおいて均質であり、X線回折においてd=49.6及び28.7Åの距離に相当する小角を成す2の細い線によって特徴付けられる六方晶相と、d=45.0Åに相当する小角を成す1の細い線に特徴付けられる流動ラメラ相との混合物を含んでいた。広角では、4.60Å周辺に集中したバンドが観察され、これはパラ結晶相の存在と一致していた。
【0077】
・55℃においては、該クリームは巨視的スケールにおいて均質であり、X線回折においてd=47.7及び27.5Åの距離に相当する小角を成す2の細い線によって特徴付けられる六方晶相と、d=36.5Åに相当する小角を成す1の微細な線に特徴付けられる流動ラメラ相との混合物を含んでいた。広角では、4.70Å周辺に集中したバンドが観察され、これはパラ結晶相の存在と一致していた。
【0078】
【0079】
操作は、実施例1と同様とした。
ラウリン酸及びミリスチン酸のカリウム塩並びにナトリウムラウリルサルコシネートを含む水溶性界面活性剤は、該組成物の14%を占め、一方では、パルミチン酸及びステアリン酸のカリウム塩並びにグリセリンステアレートを含む水不溶性界面活性剤は、該組成物の21.15%を占めていた。したがって、該組成物は、27.4%の石鹸(KOH+ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸)を含む、35.15%の界面活性剤を含むものであった。水溶性の石鹸は、該組成物の7重量%を占めていた。
【0080】
得られた組成物は、環境温度において白色クリームの外観を有していた。この組成物は、4℃において非常に安定であったが、45℃においては不安定であり、二相に分離した。環境温度に戻した際、これは不均一であった。
【0081】
・25℃において、該クリームは、遠心分離(64000g、すなわち30000回転/分において1時間、1210ローターを取り付けた3K30 Sigma centrifuge使用)によって単離可能なミセル相と、結晶相を含んでいた。
ミセル相は、透明で、流動性であり、偏光中において非複屈折性であった。X線回折においては、この相は、d=50.0Åの距離周辺に集中させた小角において幅広の線となり、d=4.53Åの距離周辺に集中させた広角においてバンドとなった。
【0082】
完成したクリームに行った測定に基づけば、結晶相はDSCにより融点:M.p.=45℃を示し、X線回折におけるd=49.0、24.1、16.0、12.2及び9.64Åの距離に相当する小角を成す5の細い線、及びd=4.37、4.28、4.20、3.94、3.66及び3.08Åに相当する広角を成す6の細い線によって特徴付けられる。
【0083】
・50℃においては、該クリームの巨視的な混合分離(demixing)が起きて二相となった:流動ラメラタイプの上相は、偏光中で「マルタ十字機構」タイプの特徴的テクスチャーを示し、X線回折では、43.3Åに相当する小角を成す細い線及び、4.78Å周辺に集中した広角ではバンドとなった。
【0084】
ミセル溶液タイプの下相は、偏光中で流動性、透明且つ非複屈折性であって、X線回折では、d=58.0Åに相当する小角を成す拡散線及び4.80Å周辺に集中した広角におけるバンドによって特徴付けられた。
【0085】
【発明の効果】
本発明による実施例の組成物と比較例の組成物との間の本質的な差異は、45℃より高温での巨視的外観であり、本発明による組成物は均質な系を与える一方で、比較例の組成物は混合分離する結果となった。
【0086】
実施例1の本発明による組成物については、系は、45℃より高温において、ラメラ相を直接六方晶相との混合物として含み、その高い粘度により、巨視的な混合分離を回避することが可能である。
【0087】
比較例の組成物については、系は、45℃より高温において、ラメラ相をミセル相との混合物として含み、その低い粘度では、巨視的な混合分離を回避することが不可能であって、環境温度に戻った後に不均質な組成物を生じる。
Claims (9)
- クリームを成す、局所適用のための起泡性クレンジング組成物であって、水性媒質中に、界面活性剤系が含まれ、このため、温度が30℃を超えると直接六方晶及び/または立方タイプの少なくとも一のパラ結晶相が現れ、且つこのパラ結晶相が少なくとも45℃までにおいても維持され、更に前記界面活性剤系が、当該組成物全重量に対して30乃至65重量%の量で存在し、且つ少なくとも一の水溶性界面活性剤及び少なくとも一の水不溶性界面活性剤を含み、前記水溶性界面活性剤の量が当該組成物全重量に対して10乃至35重量%であり、前記水不溶性界面活性剤の量が当該組成物全重量に対して5乃至30重量%であり、水溶性及び水不溶性の石鹸を合計で当該組成物全重量に対して30乃至40重量%含み、ここで水溶性石鹸の量が当該組成物全重量に対して少なくとも10重量%であることを特徴とする、組成物。
- パラ結晶相が、少なくとも一の直接六方晶相を含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
- 25℃において102乃至105Paの範囲の|G*|変数、及び10−2乃至10Hzの範囲の周波数について10乃至45°の損失角δを有することを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
- 水溶性アニオン性界面活性剤が、C10からC14の脂肪酸のカリウム塩、エトキシル化カルボン酸及びこれらの塩、サルコシネート及びアシルサルコシネート及びこれらの塩、タウレート及びメチルタウレート及びこれらの塩、イセチオネート及びアシルイセチオネート及びこれらの塩、スルホスクシネート及びこれらの塩、アルキルスルフェート及びアルキルエーテルスルフェート及びこれらの塩、ナトリウムモノ - 及びジ - ラウリルホスフェート、カリウムモノ - 及びジ - ラウリルホスフェート、トリエタノールアミンモノ - 及びジ - ラウリルホスフェート、ナトリウムモノ - 及びジ - ミリスチルホスフェート、カリウムモノ - 及びジ - ミリスチルホスフェート、ジエタノールアミンモノ - 及びジ - ミリスチルホスフェート、あるいはトリエタノールアミンモノ - 及びジ - ミリスチルホスフェート、アルカンスルホネート及びこれらの塩、胆汁酸塩、リポアミノ酸及びこれらの塩、ジェミナル界面活性剤及びこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組成物。
- 水溶性界面活性剤が、ベタイン、スルホベタイン、アルキルアンフォアセテート及びこれらの混合物から選択される、両性または双性イオン性の界面活性剤であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の組成物。
- 水溶性界面活性剤が、ポリオールエーテル、ポリグリセリンのエーテル及びエステル、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール、アルキル-C1-C14ポリグルコシド、アルキルグルコピラノシド及びアルキルチオグルコピラノシド、アルキルマルトシド、アルキル-N-メチルグルカミド、ポリオキシエチレン化ソルビタンエステル、アミノアルコールエステル及びこれらの混合物から選択される、非イオン性界面活性剤であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の組成物。
- 水不溶性界面活性剤が、C12からC22脂肪酸のナトリウム塩及びC16からC22脂肪酸のカリウム塩;グリセリンと脂肪酸とのエステル;アルキル-C15-C30ポリグルコシド、任意にオキシエチレン化されたステロール及びフィトステロールの誘導体;コレステロールスルフェートのアルカリ塩;コレステロールホスフェートのアルカリ塩;ポリオキシエチレン化脂肪アルコール;ジアルキルホスフェート;レシチン;スフィンゴミエリン;セラミド及びこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1乃至6 のいずれか一項に記載の組成物。
- 皮膚、頭皮及び/もしくは毛髪の洗浄及び/またはメイクアップ除去のための製品としての、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の組成物の、美容のための使用。
- 皮膚、頭皮及び/もしくは毛髪の汚れを洗浄するための美容方法であって、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の組成物を、水の存在下で皮膚、頭皮及び/または髪に適用する工程、マッサージして起泡させる工程、並びに、生成した泡及び汚れを、水で濯ぎ落とす工程を特徴とする方法。
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