JP4044872B2 - ペレットストーブの点火装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に間伐材を粉砕圧縮加工して作った加工燃料(木質ペレット)を燃焼させることの出来るペレットストーブに適用される点火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、間伐材を粉砕圧縮加工して作った加工燃料(木質ペレット)を燃料とするペレットストーブが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなペレットストーブにおいては、ペレットストーブのホッパに貯蔵された加工燃料が、スクリューコンベアによって燃焼室内に設置された平板状の燃焼棚(ロストル)の上面に搬送される。この燃焼棚には、複数の通気孔が形成されており、送風機によってこの燃焼棚の下方から空気が供給される。そして、このペレットストーブを点火する際には、ペレットストーブの上部に設けられた天蓋を開け、燃焼棚の上面に搬送された加工燃料に灯油等をかけ、マッチ等で点火する構成とされている。
【0004】
このため、加工燃料への点火作業が煩わしいという問題があり、加工燃料への点火を容易かつ迅速に行なうことができるペレットストーブの点火装置の開発の要請がある。また、このようなペレットストーブの点火装置においては、容易・迅速性のみならず、点火装置に対する耐久性を確保する必要がある。
【0005】
【特許文献1】
特公平2−43964号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮し、加工燃料に容易かつ迅速に点火することができ、しかも、耐久性が向上するペレットストーブの点火装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係るペレットストーブの点火装置は、燃焼室に設けられ、上面に加工燃料を載置可能で且つ通気性を有する燃焼棚と、燃料タンク内に貯蔵された前記加工燃料を前記燃焼棚の上面に搬送する燃料搬送装置と、前記燃焼棚の下方から前記燃焼室へ空気を送気する送風機と、を有するペレットストーブに適用され、前記燃焼棚の上面に搬送された加工燃料を点火する点火装置であって、前記燃焼棚の下方に設けられ、加熱されることで変形すると共に冷却されることで元の形状に戻るバイメタルと、前記バイメタルに支持されて前記燃焼棚の下方に設けられ、通電により発熱して前記バイメタルを加熱し変形させることで少なくとも一部が前記燃焼棚の上面に突出して前記燃焼棚の上面に搬送された前記加工燃料を点火すると共に、点火完了後に通電を遮断され、前記送風機から送気される空気によって前記バイメタルが冷却されて元の形状に戻ることで前記突出部分が前記燃焼棚の下方に退避するヒータと、を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項1記載のペレットストーブの点火装置では、燃料タンク内に貯蔵された加工燃料が、燃料搬送装置によって燃焼室に設けられた燃焼棚の上面に搬送される。この燃焼棚の下方には、点火装置が設けられている。この点火装置は、バイメタルと該バイメタルに支持されたヒータを備えている。
【0009】
ここで、ヒータへ通電されてヒータが発熱すると、バイメタルが加熱されて変形し、バイメタルに支持されたヒータは、その少なくとも一部が燃焼棚の上面に突出する。このため、燃焼棚の上面に搬送された加工燃料に、発熱したヒータの少なくとも一部が接触し、燃焼棚上面の加工燃料が加熱されて点火する。このとき、送風機によって燃焼棚の下方から空気が送気されており、この空気は、通気性を有する燃焼棚を通過して、加工燃料が搬送された燃焼棚の上面へ供給される。これにより、燃焼棚上面の加工燃料が燃焼する。
【0010】
一方、加工燃料への点火が完了し、ヒータへの通電が遮断されると、バイメタルは、燃焼棚の下方から送気される送風機からの空気によって冷却され、元の形状に戻る。このため、バイメタルに支持されたヒータは、燃焼棚の上面に突出していた突出部分が燃焼棚の下方に退避する。したがって、加工燃料が燃焼している状態で、ヒータが不要に加熱されることがなく、これにより、点火装置の耐久性が向上する。
【0011】
このように、請求項1記載のペレットストーブの点火装置では、加工燃料に容易かつ迅速に点火することができ、しかも、耐久性が向上する。
【0012】
請求項2記載の発明に係るペレットストーブの点火装置は、燃焼室に設けられ、上面に加工燃料を載置可能で且つ通気性を有する燃焼棚と、燃料タンク内に貯蔵された前記加工燃料を前記燃焼棚の上面に搬送する燃料搬送装置と、前記燃焼棚の下方から前記燃焼室へ空気を送気する送風機と、を有するペレットストーブに適用され、前記燃焼棚の上面に搬送された加工燃料を点火する点火装置であって、前記燃焼棚の下面に設けられ、前記燃焼棚からの伝達熱により加熱されることで変形すると共に冷却されることで元の形状に戻るバイメタルと、前記バイメタルに断熱状態で支持されると共に少なくとも一部が前記燃焼棚の上面に突出して配置され、通電により発熱して前記燃焼棚の上面に搬送された前記加工燃料に点火すると共に、点火完了後に通電を遮断され、前記燃焼棚からの伝達熱により前記バイメタルが加熱されて変形することで前記突出部分が前記燃焼棚の下方に退避するヒータと、を備えたことを特徴としている。
【0013】
請求項2記載のペレットストーブの点火装置では、燃料タンク内に貯蔵された加工燃料が、燃料搬送装置によって燃焼室に設けられた燃焼棚の上面に搬送される。この燃焼棚の下面には、点火装置を構成するバイメタルが設けられている。このバイメタルはヒータを断熱状態で支持しており、ヒータは、その少なくとも一部が燃焼棚の上面に突出して配置されている。このため、燃焼棚の上面に搬送された加工燃料は、このヒータの突出部分に接触する。
【0014】
ここで、ヒータへ通電されてヒータが発熱すると、燃焼棚上面の加工燃料が加熱されて点火する。このとき、送風機によって燃焼棚の下方から空気が送気されており、この空気は、通気性を有する燃焼棚を通過して、加工燃料が搬送された燃焼棚の上面へ供給される。これにより、燃焼棚上面の加工燃料が燃焼する。そして、このように加工燃料への点火が完了すると、ヒータへの通電が遮断される。
【0015】
一方、加工燃料の燃焼により燃焼棚が加熱されると、燃焼棚の熱がバイメタルに伝達されてバイメタルが変形し、バイメタルに支持されたヒータは、燃焼棚の上面に突出していた突出部分が燃焼棚の下方に退避する。したがって、加工燃料が燃焼している状態で、ヒータが不要に加熱されることがなく、これにより、点火装置の耐久性が向上する。
【0016】
また一方、ペレットストーブの使用が中止されると、バイメタルは冷却されて元の形状に戻る。これにより、バイメタルに支持されたヒータは、その少なくとも一部が再び燃焼棚の上面に突出するため、燃焼棚上面の加工燃料に点火することが可能な状態となる。
【0017】
このように、請求項2記載のペレットストーブの点火装置では、加工燃料に容易かつ迅速に点火することができ、しかも、耐久性が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1には、本発明の第1の実施の形態に係る点火装置70が適用されて構成されたペレットストーブ10の構成が側断面図により示されている。また、図2には、ペレットストーブ10の構成が横断面図により示されている。
【0019】
ペレットストーブ10は、筐体12を備えている。筐体12の内部には、燃料タンクとされるホッパ16が配設されている。このホッパ16の内部には、間伐材を粉砕圧縮加工して作った加工燃料である木質ペレット14(本実施の形態では、例えば、円柱形に加工成形されており、直径が4ミリ乃至5ミリ程度、長さが5ミリ乃至6ミリ程度とされる)が貯蔵されている。
【0020】
ホッパ16の下方には、燃料搬送装置18が設けられている。燃料搬送装置18は、上下2段の段違いに配置された上スクリュー20と下スクリュー22とを有している。この上スクリュー20と下スクリュー22とは、モータ24の動力によって回転するようになっている。このモータ24は、ペレットストーブ10に配設された図示しない配線を介して制御回路38に接続されている。
【0021】
また、ホッパ16の下部には、燃料降下口26が形成されており、ホッパ16内に投入された木質ペレット14は、この燃料降下口26から上スクリュー20によってかき出され、シュート28へ搬送されて落下する。シュート28から落下した木質ペレット14は、燃料搬送装置18の下段に配された下スクリュー22によって、燃焼部30側へ向かって押し出され、燃焼室30に配設された燃焼棚であるロストル32の上面に供給される(図1の矢印A参照)。
【0022】
図2及び図3に示す如く、ロストル32は、額縁状のフレーム34と、所定の間隔(木質ペレット14が落下しない程度の間隔)を空けて平行にフレーム34に支持された複数本の棒材36とによって柵状に形成されている。このロストル32は、側面視では略「へ」字状に折れ曲がっており、燃料搬送装置18側の部位である平行部32Aは、筐体12の底面に対して平行に配置されている。また、ロストル32の燃料搬送装置18とは反対側の部位である傾斜部32Bは、筐体12の下方に向かって傾斜して配置されている。
【0023】
ロストル32の平行部32Aの下方には、点火装置70が設けられている。この点火装置70は、バイメタル72とヒータ74を備えている。バイメタル72は、略「L」字状に折れ曲がった平板であり、ロストル32の下面(複数本の棒材36の下側)の略中央部に当接された取付部76が、ボルト78、ナット79及びステー80によってロストル32の棒材36に固定されている。なお、バイメタル72の取付部76とロストル32の棒材36との間には、断熱材81が配設されており、バイメタル72はロストル32の棒材36に断熱状態で取付けられている。
【0024】
また、このバイメタル72は、取付部76に対してヒータ支持部82がほぼ垂直に位置しており、ロストル32の下面に取付けられた状態では、このヒータ支持部82は、ロストル32の平行部32Aに対してほぼ垂直に下方に突出している。
【0025】
また、このバイメタル72は加熱されると変形するものであり、加熱された状態では、ヒータ支持部82がペレットストーブ10の前方側(図1乃至図4では、右側)へ傾斜するように設定されている(図4図示状態)。
【0026】
一方、ヒータ74は丸棒状に形成されており 、バイメタル72のヒータ支持部82に形成された図示しない貫通孔に基端部83側が挿通されている。そして、ヒータ74は、この貫通孔挿通前後の部分がナット84によってヒータ支持部82に固定されており、先端部88がヒータ支持部82に対してペレットストーブ10の前方側(図1乃至図4では、右側)へ突出して配置されている。なお、このヒータ74は、バイメタル72が冷却状態にある時は、ロストル72の平行部32Aに対してほぼ平行に配置されるようになっている(図3図示状態)。また、このヒータ74は、配線86(一部図示省略)を介して制御回路38に接続されており、制御回路38によって通電を許容されると発熱するようになっている。
【0027】
ここで、このヒータ74とバイメタル72とは、互いに熱の伝達が可能な状態で固定されており、制御装置38によってヒータ74への通電が許容され、ヒータ74が発熱すると、バイメタル72が加熱されるようになっている。そして、バイメタル72が加熱されると、上述した如くバイメタル72が変形し、バイメタル72のヒータ支持部82がペレットストーブ10の前方側(図1乃至図4では、右側)へ傾斜するようになっている。このため、バイメタル72のヒータ支持部82に支持されたヒータ74は、その先端部88がロストル32の棒材36の間からロストル32の上面に突出するようになっており、発熱したヒータ74の先端部88が、ロストル32の上面に搬送された木質ペレット14に接触するようになっている(図4図示状態)。
【0028】
また、ヒータ74への通電が遮断されて、バイメタル72が冷却されると、バイメタル72のヒータ支持部82は、再びロストル32の平行部32Aに対してほぼ垂直な状態(元の形状)に戻り、バイメタル72のヒータ支持部82に支持されたヒータ74の先端部88は、ロストル32の下方に退避するようになっている(図3図示状態)。
【0029】
一方、燃料搬送装置18の下方には送風機42が設置されており、この送風機42から送気されて、図1の矢印B方向へ進行し、空気取入室44に送気された空気(1次空気)は、ロストル32の棒材36の間を通過して燃焼室30へ通風されるようになっている。この送風機42は、ペレットストーブ10に配設された図示しない配線を介して前記制御回路38に接続されている。
【0030】
また、送風機42から送気された空気は、空気通路46にも流入し(図1の矢印C参照)、仕切板48に形成された空気墳孔50から燃焼室30内へ噴出される(2次空気)。さらに、空気通路46に流入した空気は、燃料搬送装置18側へ分岐した空気戻通路52へも流入し、燃料搬送装置18のシュート28上方から噴出されるようになっている。
【0031】
ここで、本ペレットストーブ10では、上述した燃料搬送装置18のモータ24、点火装置70のヒータ74及び送風機42は、前記制御回路38によって集中制御される構成とされており、ペレットストーブ10に搭載された図示しない電源スイッチが「ON」にされると、燃料搬送装置18のモータ24及び送風機42が作動すると共に、点火装置70のヒータ74へも通電される構成とされている。
【0032】
なお、点火装置70のヒータ74への通電時間は、制御回路38に接続された図示しないタイマーによって任意に設定可能とされており、ヒータ74への通電を開始してから所定時間(本実施の形態では、1分乃至2分程度)経過すると、このタイマーによって自動的に通電を遮断される構成である。
【0033】
点火装置70のヒータ74への通電が開始されると、上述したように、ヒータ74が発熱し、バイメタル72が加熱されて変形する。このため、バイメタル72のヒータ支持部82に支持されたヒータ74は、その先端部88がロストル32の上面から突出し、発熱したヒータ74の先端部88が、ロストル32の上面に搬送された木質ペレット14に接触する(図4図示状態)。これにより、木質ペレット14が加熱されて点火する構成である。このとき、送風機42から空気取入室44へ送気された1次空気(図1の矢印B参照)が、ロストル32の棒材36の間を通過して燃焼室30へ通風され、ロストル32の上面に搬送された木質ペレット14を燃焼させるようになっている。ロストル32上面の木質ペレット14が燃焼しているときには、ホッパー16内の木質ペレット14が、燃料搬送装置18の上スクリュー20及び下スクリュー22によって順次ロストル32上に補充され燃焼するようになっている。
【0034】
そして、点火装置70のヒータ74への通電を開始してから所定時間経過すると、上述したタイマーによって、ヒータ74への通電が遮断されるようになっている。このため、バイメタル72が前述した1次空気によって冷却されて元の形状に戻り、バイメタル72に支持されたヒータ74の先端部88は、ロストル32の下方に退避する構成である(図3図示状態)。
【0035】
一方、空気通路46とホッパ16との間において、仕切板54には燃焼室30内の温度を検出するサーモスタット56が固定されている。このサーモスタット56は、ペレットストーブ10に配設された図示しない配線を介して制御回路38に接続されている。そして、燃焼室30内の温度が所定値以上に達したことをサーモスタット56が検出した状態では、電源スイッチを「ON」に操作しても、点火装置70のヒータ74へは通電されないように制御回路38によって制御される構成である。
【0036】
また、ロストル32の燃料搬送装置18とは反対側には、灰受皿大58が配設されており、燃焼した木質ペレット14の燃えカス(灰)は、上スクリュー20及び下スクリュー22によって新たにロストル32上に補充される木質ペレット14によって押し出され、灰受皿大58内に落下する。
【0037】
なお、木質ペレット14は、燃え尽きても粉末状にはならず、原形を少し残した形で灰になるので、ロストル32の棒材36の間から落下する灰は僅かであるが、ロストル32下方の空気取入室44には灰受皿小60が配設されており、ロストル32の棒材36の間から空気取入室44内に落下した木質ペレット14の灰は、灰受皿小60内に落下する構成である。
【0038】
一方、木質ペレット14の燃焼により燃焼室30内に乾溜可燃性ガスが充満し、木質ペレット14の燃焼を阻害することがあるが、送風機42から送気され、仕切板48の空気墳孔50から燃焼室30内へ噴出される前述した2次空気により、前記乾溜可燃性ガスの燃焼を促進するようになっている。
【0039】
なお、送風機42から送気され、空気通路46及び空気戻通路52を通って燃料搬送装置18のシュート28上方から噴出される空気は、燃焼室30内に発生した排気ガスが、燃料搬送装置18側へ逆流することを防止する。
【0040】
また、燃焼室30の上方において、筐体12の上面には筒状の煙道62が設けられており、この煙道62の下方の燃焼室30内部には、バッフルプレート64が、燃焼室30の壁面に固定されている。バッフルプレート64には、複数の通気孔66が形成されており、上記木質ペレット14の燃焼により燃焼室30内に発生した排気ガスは、このバッフルプレート64の通気孔66及び煙道62の筒内を通過して、煙道62に接続された図示しない排気管からペレットストーブ10の外部に排出される構成である(図1の矢印D参照)。
【0041】
次に、本第1の実施の形態の作用について説明する。
【0042】
上記構成のペレットストーブ10では、ペレットストーブ10に搭載された図示しない電源スイッチが「ON」にされると、燃料搬送装置18のモータ24が作動し、ホッパ16内に貯蔵された木質ペレット14が、上スクリュー20及び下スクリュー22によって、燃焼室30内に配設されたロストル32の上面に搬送される。
【0043】
このとき、点火装置70のヒータ74へも通電され、ヒータ74が発熱する。このため、バイメタル72が加熱されて変形し、バイメタル72のヒータ支持部82がペレットストーブ10の前方側(図1乃至図4では、右側)へ傾斜する。これにより、バイメタル82のヒータ支持部82に支持されたヒータ74は、その先端部88がロストル32の上面に突出する(図4図示状態)。このため、ロストル32の上面に搬送された木質ペレット14に、発熱したヒータ74の先端部88が接触し、ロストル32上面の木質ペレット14が加熱されて点火する。
【0044】
さらにこのとき、送風機42が作動することで、送風機42から空気取入室44へ送気された空気(1次空気)が、ロストル32の棒材36の間を通過して、ロストル32上面の木質ペレット14に供給される。これにより、点火装置70によって点火されたロストル32上面の木質ペレット14が燃焼する。
【0045】
一方、木質ペレット14への点火が完了すると、制御回路38に接続されたタイマーによってヒータ74への通電が遮断される(本実施の形態では、ヒータ74への通電を開始してから、1分乃至2分程度経過後に遮断される)。このため、バイメタル72は、ロストル32の下方から送気される前記1次空気によって冷却されて元の形状(図3図示状態)に戻り、バイメタル72のヒータ支持部82に支持されたヒータ74は、その先端部88がロストル32の下方に退避する。これにより、木質ペレット14が燃焼している状態で、ヒータ74が不要に加熱されることが防止され、点火装置70の耐久性が向上する。
【0046】
このように、上記構成のペレットストーブ10では、木質ペレット14に容易かつ迅速に点火することができ、しかも、点火装置70の耐久性が向上する。
【0047】
また、点火装置70のヒータ74は、制御回路38に接続されたタイマーによって、通電開始から所定時間(本実施の形態では、1分乃至2分程度)経過後に自動的に通電を切断されるため、木質ペレット14への点火が完了した後に、バイメタル72及びヒータ74が不要に加熱されることがなく、点火装置70の耐久性が向上する。
【0048】
さらに、木質ペレット14の燃焼中において、燃焼室30内の温度が所定値以上であることをサーモスタット56が検出した状態では、電源スイッチが「ON」に操作されても、制御回路38によって点火装置70のヒータ74への通電が阻止される。このため、木質ペレット14が燃焼している状態で、ヒータ74及びバイメタル72が不要に加熱されることが防止され、点火装置70の耐久性が向上する。
【0049】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の構成・作用については前記第1の実施の形態と同符号を付してその説明を省略する。
【0050】
図5には、本発明の第2の実施の形態に係る点火装置100が適用されて構成されたペレットストーブ102の点火装置100を含む主要部の構成が側断面図により示されている。
【0051】
このペレットストーブ102は、前記第1の実施の形態のペレットストーブ10と基本的に同一の構成とされており、ペレットストーブ10において適用した点火装置70の代わりに、点火装置100を適用した構成である。
【0052】
図5に示す如く、点火装置100は、バイメタル104とヒータ106を備えている。バイメタル104は、略「へ」字状に折れ曲がった平板であり、ロストル32の下面(複数本の棒材36の下側)の略中央部に当接された取付部108が、ボルト78、ナット79及びステー80によって棒材36に固定されている。なお、前述した点火装置70の場合とは異なり、バイメタル104の取付部108とロストル32の棒材36との間に断熱材は無く、バイメタル104とロストル32の棒材36とは、互いに熱の伝達が可能な状態とされている。
【0053】
また、このバイメタル104は、取付部108に対してヒータ支持部110が所定角度傾斜しており、ロストル32の下面に取付けられた状態では、ヒータ支持部108は、上端(取付部108とヒータ支持部110が連続した部分)よりも下端がペレットストーブ10の前方側(図5及び図6では、右側)に位置している。
【0054】
このバイメタル104は、加熱されると変形するものであり、加熱された状態では、ヒータ支持部110がロストル32の平行部32Aに対してほぼ垂直な位置に配置されるように設定されている(図6参照)。
【0055】
また、ヒータ支持部110には、図示しない円形の貫通孔形成されており、この貫通孔には、略円筒状の断熱材114が嵌め込まれている。この断熱材114の筒内には丸棒状のヒータ106の基端部108側が挿通されており、この挿通前後の部分がナット118によって断熱材114に固定されている。このため、ヒータ106はバイメタル104に断熱状態で支持されている。なお、このヒータ106は、配線122(一部図示省略)を介して前述した制御回路38に接続されており、制御回路38によって通電を許容されると発熱するようになっている。
【0056】
ここで、このヒータ106は、先端部120がバイメタル104のヒータ支持部110からペレットストーブ10の前方側(図5及び図6では、右側)へ突出して配置されており、バイメタル104が冷却状態にあるときには、この先端部120は、ロストル32の棒材36の間からロストル32の上面に突出して配置されている(図5図示状態)。
【0057】
また、バイメタル104が加熱されて変形し、バイメタル104のヒータ支持部110がロストル32の平行部32Aに対してほぼ垂直な位置に配置された状態では、図6に示す如く、ヒータ106は、ロストル32の平行部32Aに対してほぼ平行に配置されるようになっている。このため、バイメタル104が加熱されて変形した状態では、ヒータ106の先端部120は、ロストル32の下方に退避するようになっている(図6図示状態)。
【0058】
次に、本第2の実施の形態の作用について説明する。
【0059】
上記構成のペレットストーブ102では、ペレットストーブ102に搭載された図示しない電源スイッチが「ON」にされると、燃料搬送装置18のモータ24が作動し、ホッパ16内に貯蔵された木質ペレット14が、上スクリュー20及び下スクリュー22によって、燃焼室30内に配設されたロストル32の上面に搬送される。このロストル32の上面にはヒータ106の先端部120が突出して配置されている。このため、ロストル32の上面に搬送された木質ペレット14は、ヒータ106の先端部120に接触する。
【0060】
このとき、点火装置100のヒータ106へも通電されているため、ヒータ106は発熱しており、ロストル32上面の木質ペレット14が加熱されて点火する。さらにこのとき、送風機42が作動することで、送風機42から空気取入室44へ送気された空気(1次空気)が、ロストル32の棒材36の間を通過して、ロストル32上面の木質ペレット14に供給される。これにより、点火装置100によって点火されたロストル32上面の木質ペレット14が燃焼する。
【0061】
木質ペレット14への点火が完了すると、制御回路38に接続されたタイマーによってヒータ74への通電が遮断される。(本実施の形態では、ヒータ106への通電が開始されてから、1分乃至2分程度経過後に遮断される。)
一方、木質ペレット14の燃焼によってロストル32が加熱されると、ロストル32の熱がバイメタル104に伝達されてバイメタル104が変形し、バイメタル104のヒータ支持部110は、ロストル32の平行部32Aに対してほぼ垂直な位置に配置される。このため、バイメタル104のヒータ支持部110に支持されたヒータ106は、その先端部120がロストル32の下方に退避する(図6図示状態)。したがって、木質ペレット14が燃焼している状態で、ヒータ106が不要に加熱されることが防止され、点火装置100の耐久性が向上する。
【0062】
また一方、ペレットストーブ102の使用が中止されると、バイメタル104は冷却されて元の形状(図5図示状態)に戻る。これにより、バイメタル104のヒータ支持部110に支持されたヒータ106は、その先端部120が再びロストル32の上面に突出するため、ロストル32上面の木質ペレット14に点火することが可能な状態となる。
【0063】
このように、上記構成のペレットストーブ102では、木質ペレット14に容易かつ迅速に点火することができ、しかも、点火装置100の耐久性が向上する。
【0064】
〔実施形態の補足〕
上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、バイメタル72、104をロストル32の下面の略中央部に取付ける構成としてが、これに限らず、バイメタル72、104を、ロストル32下面の送風機42側(ペレットストーブ10、102の前方側)の部位に取付ける構成としてもよい。この場合には、ヒータ74、106は、それぞれの先端部88、120が、それぞれペレットストーブ10、102の後方側(図1乃至図6では、左側)へ向かって突出して配置されることになる。
【0065】
また、上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、ヒータ74、106は、その先端部88、120がロストル32の上面に突出する構成としたが、これに限らず、バイメタルの形状、取付位置、変形の割合、或いはヒータの形状などを適宜設定変更することで、ヒータの全部或いは中間部がロストル32の上面に突出する構成とすることもできる。
【0066】
さらに、上述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、ロストル32を額縁状のフレーム34と複数本の棒材36とで構成したが、これに限らず、ロストル32は、上面に木質ペレット14を載置可能で且つ通気性を有するものであればよく、例えば、ロストルは、複数の孔が形成された多孔板や網目板などでもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のペレットストーブの点火装置によれば、加工燃料に容易かつ迅速に点火することができ、しかも、耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第1の実施の形態に係る点火装置が適用されて構成されたペレットストーブの構成を示す側断面図である。
【図2】本第1実施の形態に係る点火装置が適用されて構成されたペレットストーブの構成を示す横断面図である。
【図3】本第1の実施の形態に係る点火装置を含むペレットストーブの主要部の構成を示し、バイメタルが冷却されてヒータの先端部がロストルの下方に退避した状態を示す側断面図である。
【図4】本第1の実施の形態に係る点火装置を含むペレットストーブの主要部の構成を示し、バイメタルが加熱されて変形しヒータの先端部がロストルの上面に突出した状態を示す側断面図である。
【図5】本第2の実施の形態に係る点火装置を含むペレットストーブの主要部の構成を示し、バイメタルが冷却されてヒータの先端部がロストルの上面に突出した状態を示す側断面図である。
【図6】本第2の実施の形態に係る点火装置を含むペレットストーブの主要部の構成を示し、バイメタルが加熱されて変形しヒータの先端部がロストルの下方に退避した状態を示す側断面図である。
【符号の説明】
10 ペレットストーブ
14 木質ペレット(加工燃料)
16 ホッパ(燃料タンク)
18 燃料搬送装置
30 燃焼室
32 ロストル(燃焼棚)
42 送風機
70 点火装置
72 バイメタル
74 ヒータ
100 点火装置
102 ペレットストーブ
104 バイメタル
106 ヒータ
Claims (2)
- 燃焼室に設けられ、上面に加工燃料を載置可能で且つ通気性を有する燃焼棚と、燃料タンク内に貯蔵された前記加工燃料を前記燃焼棚の上面に搬送する燃料搬送装置と、前記燃焼棚の下方から前記燃焼室へ空気を送気する送風機と、を有するペレットストーブに適用され、前記燃焼棚の上面に搬送された加工燃料を点火する点火装置であって、
前記燃焼棚の下方に設けられ、加熱されることで変形すると共に冷却されることで元の形状に戻るバイメタルと、
前記バイメタルに支持されて前記燃焼棚の下方に設けられ、通電により発熱して前記バイメタルを加熱し変形させることで少なくとも一部が前記燃焼棚の上面に突出して前記燃焼棚の上面に搬送された前記加工燃料を点火すると共に、点火完了後に通電を遮断され、前記送風機から送気される空気によって前記バイメタルが冷却されて元の形状に戻ることで前記突出部分が前記燃焼棚の下方に退避するヒータと、
を備えたことを特徴とするペレットストーブの点火装置。 - 燃焼室に設けられ、上面に加工燃料を載置可能で且つ通気性を有する燃焼棚と、燃料タンク内に貯蔵された前記加工燃料を前記燃焼棚の上面に搬送する燃料搬送装置と、前記燃焼棚の下方から前記燃焼室へ空気を送気する送風機と、を有するペレットストーブに適用され、前記燃焼棚の上面に搬送された加工燃料を点火する点火装置であって、
前記燃焼棚の下面に設けられ、前記燃焼棚からの伝達熱により加熱されることで変形すると共に冷却されることで元の形状に戻るバイメタルと、
前記バイメタルに断熱状態で支持されると共に少なくとも一部が前記燃焼棚の上面に突出して配置され、通電により発熱して前記燃焼棚の上面に搬送された前記加工燃料に点火すると共に、点火完了後に通電を遮断され、前記燃焼棚からの伝達熱により前記バイメタルが加熱されて変形することで前記突出部分が前記燃焼棚の下方に退避するヒータと、
を備えたことを特徴とするペレットストーブの点火装置。
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