JP4046435B2 - 駅務システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動券売機、自動改札機あるいは自動精算機等の駅務機器を視覚障害者が不自由無く利用できるようにした駅務システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動券売機や自動改札機等の駅務機器の設置されている駅構内には、視覚障害者(旅客)を歩行路に沿ってその駅務機器に誘導案内するための点字ブロックが布設されている。また、自動券売機等の駅務機器の接客面には、視覚障害者に操作方法を案内するために、点字シールが貼付されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の点字ブロックによる誘導案内は、その点字ブロックに沿って進行すれば駅務機器が設置されていることを示すだけで、その駅務機器の種類が何かまでは判らないという不便があった。
【0004】
また、駅務機器の接客面に貼付した点字シールによる操作案内は、点字シールを指先で読取って操作しなければならないので、処理時間が長くなるという不都合があった。加えて、近年、操作面がタッチパネル式の駅務機器が多くなってきているが、このタッチパネル式の駅務機器は、点字シールを貼付できないため、視覚障害者が利用できないという欠点があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、視覚障害者の所持する杖を利用して、視覚障害者を所定の駅務機器に案内誘導し、かつ、所定の駅務機器において操作案内をし、その杖に記憶されているデータを利用して所定の処理を行うように構成することにより、視覚障害者の駅務機器利用の利便性を向上させることができる駅務システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る駅務システムは、上記目的を達成するために、(a)前払い料金の金額データ又は定期券データなどを記憶し、短距離無線通信機能及びイヤホンを介しての音声出力機能を有する非接触式ICチップを備えた視覚障害者用杖と、(b)視覚障害者を自動券売機、自動精算機、自動改札機等の駅務機器に誘導案内するために歩行路に沿って布設された点字ブロックと、(c)前記歩行路の分岐点及び前記駅務機器又はその近傍に設けられた、前記視覚障害者用杖の非接触式ICチップと交信するためのトランスミッタと、(d)前記歩行路の分岐点のトランスミッタに接続され、前記非接触式ICチップがそのトランスミッタと交信したときに、当該分岐点から所定の方向に進んだ場合に到達する駅務機器の種類を前記イヤホンを介して報知する報知手段と、(e)前記駅務機器又はその近傍に設けられたトランスミッタに接続され、前記非接触式ICチップがそのトランスミッタと交信したときに、当該駅務機器による誘導や操作案内などを報知する報知手段と、(f)前記非接触式ICチップが前記駅務機器に設けられているトランスミッタと交信したときに、その非接触式ICチップとその駅務機器との間で非接触でデータ授受を行って自動改札処理やその非接触式ICチップへの乗車券データ又は精算券データのインストール等の所定の処理を行う、前記駅務機器に設けられた制御手段とからなることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、一実施の形態に係る駅務システムの概略構成図である。
【0008】
図1中、Bは、駅構内の歩行路に沿って布設された点字ブロックであって、視覚障害者イを自動券売機a、自動精算機b又は自動改札機Gに誘導案内するために設けてある。
【0009】
図1中、T1 〜T6 は、視覚障害者用杖ロに内蔵されている非接触式ICチップ1(後述の図2参照)と短距離無線交信するためのトランスミッタであって、このうち、トランスミッタT1 ,T2 は、点字ブロックBが設けられた歩行路の分岐点に設けられ、トランスミッタT3 ,T4 は、自動改札機の改札通路の入口側,出口側にそれぞれ設けられ、トランスミッタT5 は、自動券売機aの接客面側の床に設けられ、トランスミッタT6 は、自動精算機bの接客面側の床に設けられている。また、トランスミッタT1 ,T2 の図示しないメモリには、それぞれ、当該分岐点からどの方向に進めばどのような種類の駅務機器があるかを示すデータが予め記憶されている。
【0010】
図2は、視覚障害者用杖ロの概略構成図であって、その杖ロには、上記トランスミッタT1 〜T5 と短距離無線通信により、すなわち、非接触でデータ授受を行うことのできる非接触式ICチップ1が内蔵されている。そして、この杖ロの先端(石突き)には、アンテナ2が設けられている。
【0011】
図2中、Eは、非接触式ICチップ1の駆動電源用の電池である。なお、非接触式ICチップ1がトランスミッタT1 〜T6 から電力波を受けて電源とすることができるときは、電池Eは省略される。また、図2中、3は、非接触式ICチップ1からの所定の案内を視覚障害者イに音声で案内するためのイヤホンであって、杖ロに着脱自在に接続されている。
【0012】
図3は、駅務機器の1種類である自動改札機G及び視覚障害者用杖ロの非接触式ICチップ1の電気的構成を示すブロック図である。
【0013】
非接触式ICチップ1側から説明すると、この非接触式ICチップ1は、自動改札機G側のアンテナT′と交信するための上記アンテナ2と、このアンテナ2を介して自動改札機Gとの通信を行うための通信制御部4と、メモリ5に記憶されているデータを用いて演算処理するCPU6と、このCPU6と通信制御部4とを接続するためのI/Oユニット7と、上記イヤホン3を駆動制御する出力部8とを有している。メモリには、少なくとも前払い料金の金額データや定期券データ等のデータが記憶されている。
【0014】
自動改札機Gは、ROM10に格納されているシステムプログラムとRAM11に格納されているワーキングデータとを用いて演算処理する中央処理部(CPU)12を有している。そして、CPU12は、I/Oユニット13を介してドアDを開閉制御するドア駆動制御ユニット14と、自動改札機Gに投入された磁気券を処理するカードハンドラ15と、図示しないスピーカからの音声案内を駆動制御する音声発生ユニット16と、上記トランスミッタT2 ,T3 とが接続されている。なお、I/Oユニット13には、改札通路内の利用者を検知する人間検知器のセンサアンプやその他のドライバ等が接続されているが、ここでは省略されている。また、自動改札機Gが無線通信機能を有するICカードからなる非接触式乗車券を処理できる非接触式自動改札機であるときは、I/Oユニット13には、その非接触式乗車券を処理するためのアンテナを備えたトランスミッタが接続される。
【0015】
駅務機器が他の種類である自動券売機a又は自動精算機bの場合は、I/Oユニット13には、ドア駆動ユニット14やカードハンドラ15に代えて、金銭処理ユニット及び発券処理ユニットが接続される。
【0016】
次に、図4のフローチャートを参照して制御動作について説明する。今、杖ロを所持する視覚障害者イが自動改札機Gを介して入場しようとしているものとする。
【0017】
点字ブロックBに案内誘導されてきた視覚障害者イが杖ロの先端をトランスミッタT3 の位置を示す穴T′3 に挿入すると(ステップ100肯定。以下、ステップを「S」とする。)、杖ロに内蔵されている非接触式ICチップ1と自動改札機Gとの間でデータ授受が行われる(S102)。
【0018】
自動改札機Gでは、非接触式ICチップ1から得られたデータを基に演算処理した結果、その非接触式ICチップ1のメモリ5の前払い料金の残額が入場を許可できるとき、又は定期券データが有効なときは(S106肯定)、ドアSが開かれて(自動改札機Gがノーマルオープン型のときはそのまま)、視覚障害者イの入場が許可される(S108)。この際、図示しない自動改札機Gに設けられているスピーカ(図示せず)から、改札通路の通過許可を示す所定の音声案内が行われる。
【0019】
上述の演算処理の結果、非接触式ICチップ1のメモリ5の前払い料金の残額が入場を許可できないとき、又は定期券データが無効のときは、イヤホン3及びスピーカを介して自動券売機aを用いて所定の金額データを非接触式ICチップ1のメモリ5にインストールし、あるいは、定期券データを係員窓口又は自動定期券発行機(図示せず)でインストールするようにとの案内が行われる(S106否定、S110)。もちろん、この場合は、ドアDが閉じられる。なお、この案内は、イヤホン3又は図示しないスピーカのいずれかで行うようにしてもよい。
【0020】
視覚障害者イは、点字ブロックB及びトランスミッタT1 を通過したときのイヤホン3を介しての案内に導かれて自動券売機aに進むことができる。そして、ここで、自動券売機aに所定の金銭を投入すると、その投入金額に応じたデータがトランスミッタT5 を介して非接触式ICチップ5のメモリ5に書込まれる。したがって、視覚障害者イは、その新たに積増しされた非接触式ICチップ1(杖ロ)を用いて自動改札機Gを介して入場することができる。なお、図1においては、係員窓口や自動定期券発行機は省略されている。上記自動券売機aにおいても、イヤホン3及びその自動券売機aに設けられているスピーカを介して、又はそのスピーカを介して操作案内等の所定の案内が行われる。
【0021】
視覚障害者イが出場する場合も、上記入場時と同様に行われるが、精算を必要とするときは、自動精算機bを介して精算済みのデータがトランスミッタT6 を介して非接触式ICチップ1のメモリ5に書込まれる。
【0022】
なお、上述の例では、杖と駅務機器との交信のためのアンテナは、杖の先端に設けられたが、杖の把持部に設けてもよい。また、杖の把持部に接続端子を設けて駅務機器と接続式で交信するようにしてもよい。
【0023】
【発明の効果】
本発明に係る駅務システムは、(a)前払い料金の金額データ又は定期券データなどを記憶し、短距離無線通信機能及びイヤホンを介しての音声出力機能を有する非接触式ICチップを備えた視覚障害者用杖と、(b)視覚障害者を自動券売機、自動精算機、自動改札機等の駅務機器に誘導案内するために歩行路に沿って布設された点字ブロックと、(c)歩行路の分岐点及び駅務機器又はその近傍に設けられた、視覚障害者用杖の非接触式ICチップと交信するためのトランスミッタと、(d)歩行路の分岐点のトランスミッタに接続され、非接触式ICチップがそのトランスミッタと交信したときに、当該分岐点から所定の方向に進んだ場合に到達する駅務機器の種類を前記イヤホンを介して報知する報知手段と、(e)駅務機器又はその近傍に設けられたトランスミッタに接続され、非接触式ICチップがそのトランスミッタと交信したときに、当該駅務機器による誘導や操作案内などを報知する報知手段と、(f)非接触式ICチップが駅務機器に設けられているトランスミッタと交信したときに、その非接触式ICチップとその駅務機器との間で非接触でデータ授受を行って自動改札処理やその非接触式ICチップへの乗車券データ又は精算券データのインストール等の所定の処理を行う、駅務機器に設けられた制御手段とからなるので、視覚障害者は駅構内を所要の駅務機器まで誘導案内され、当該駅務機器においてはその使用方法又は操作方法が案内され、かつ、所定の処理が行われるため、視覚障害者の駅務機器利用の利便性が格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る駅務システムの概略構成図である。
【図2】 杖の概略構成である。
【図3】 電気的構成を示すブロック図である。
【図4】 制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
a 自動券売機
b 自動精算機
G 自動改札機
イ 視覚障害者
ロ 杖
1 非接触式ICチップ
2 アンテナ
3 イヤホン
T1 〜T6 トランスミッタ
Claims (1)
- 前払い料金の金額データ又は定期券データなどを記憶し、短距離無線通信機能及びイヤホンを介しての音声出力機能を有する非接触式ICチップを備えた視覚障害者用杖と、
視覚障害者を自動券売機、自動精算機、自動改札機等の駅務機器に誘導案内するために歩行路に沿って布設された点字ブロックと、
前記歩行路の分岐点及び前記駅務機器又はその近傍に設けられた、前記視覚障害者用杖の非接触式ICチップと交信するためのトランスミッタと、
前記歩行路の分岐点のトランスミッタに接続され、前記非接触式ICチップがそのトランスミッタと交信したときに、当該分岐点から所定の方向に進んだ場合に到達する駅務機器の種類を前記イヤホンを介して報知する報知手段と、
前記駅務機器又はその近傍に設けられたトランスミッタに接続され、前記非接触式ICチップがそのトランスミッタと交信したときに、当該駅務機器による誘導や操作案内などを報知する報知手段と、
前記非接触式ICチップが前記駅務機器に設けられているトランスミッタと交信したときに、その非接触式ICチップとその駅務機器との間で非接触でデータ授受を行って自動改札処理やその非接触式ICチップへの乗車券データ又は精算券データのインストール等の所定の処理を行う、前記駅務機器に設けられた制御手段と、
からなることを特徴とする駅務システム。
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