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JP4046510B2 - 光信号切換装置 - Google Patents
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JP4046510B2 - 光信号切換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信に用いられる光信号切換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光伝送システムは、近年のインターネットに代表されるデータ通信における伝送路として広範に導入されている。この光伝送システムは、伝送路に用いられる光ファイバと、光デバイスを含む各種デバイスとで構成されている。光伝送システムでは、1本の光ファイバで大容量のデータを伝送するため、伝送路に障害が発生すると、その影響は甚大なものとなる。このため、光伝送システムには高度の信頼性が要求され、障害の発生に伴って予備的に光伝送を行う予備系を有している。従来は、電気信号により予備系に切り換え、また光伝送路本体の障害復旧にともない予備系から光伝送路本体への切り換えを行っていた。
【0003】
光伝送システムの高信頼性を実現する装置として光信号経路切り換え装置、すなわち光スイッチがある。光スイッチは、従来、予備系への切り換え等の電気信号で処理していた部分を光信号のままで処理して、障害復旧時等における切り換えを行う。このような光スイッチの導入により、光伝送システムのネットワークがシンプルになり、光伝送システムに用いられる各種のデバイスを小型化し、かつ経済性を高めることができる。
【0004】
上記の光伝送システムでは、光信号モニタと、光スイッチと、制御部とからなるデバイスを用い、光信号モニタで検出した光信号入力断をトリガにして光スイッチの切り換えを行い、自動的な障害復旧動作を行う。
【0005】
図8は、従来の光スイッチを含む光導波路装置を示す斜視図である。この光スイッチ111は、押え板103によって押さえられた導波路収納シートであるフィルム状ポリマー102の光導波路105に対して設けられている。図9は、4本の入射光ファイバ121と4本の出射光ファイバ122とをそれぞれ導波路105に接続させた4行4列のマトリックススイッチにおいて、対角線上の光スイッチを反射状態とし、他の光スイッチを通過状態とした光信号切換装置を示す図である。これら光スイッチの通過状態と反射状態とは、たとえば次のような機構により構成される。
【0006】
図10に示すように、導波路交差部において駆動機構(プッシュロッド)106を押さない光接続オン状態(以下、オン状態と記す)では、導波路収納シート102は、切れ込み部で切れ込み端面102aを密着させている。したがって、導波路105であるコアも、切れ込み部で密着している。このため、密着した切れ込み部に到達した光は、そのまま、切れ込み部を通り抜けてゆく。
【0007】
これに対して、プッシュロッド106を押した光接続オフ状態(以下、オフ状態と記す)では、図11に示すように、プッシュロッド106が切れ込み端面102aを片側から押し広げ、分離させ、切れ込み端面を空気と接触させるようにする。このため、屈折率の高い導波路を伝搬する光は、切れ込み端面から出射することができず、空隙109の空気層によって全反射して光の進行方向を略90°変えて伝搬してゆく。
【0008】
上記の機構によれば、図8において、導波路交差部における光接続がオン状態のとき、光入力L1,L2は、導波路の交差部111の切れ込み端面102aが密着した部分を連続して通りぬける。一方、導波路交差部における光接続がオフ状態のとき、入力された光L1,L2は、いずれも光スイッチの部分で全反射して、進行方向を略90°変えて所定の方向に出力されてゆく。上記のように、1つのプッシュロッド106の押し引きにより、光の行先を切り換えるのが、従来の光スイッチの特徴である。
【0009】
上述のように、図9には、4本の入力信号用導波路と、4本の出力信号用導波路とを備える4行4列のマトリックス型光信号切換装置の例が示されている。入力信号用導波路と出力信号用導波路との交差部には、光をそのまま直進させるか、または光の進路を90度変えるか決定する光スイッチが配置されている。図9においては、十字マークの入った丸印が直進状態を表し、斜め2本線が入った丸印が進路変更状態を表している。したがって、図9に示す光スイッチの状態は、IN−1がOUT−4に、IN−2がOUT−3に、IN−3がOUT−2、そしてIN−4がOUT−1に出力されるように選択した場合を示している。光スイッチの切換操作は、上記図10〜11に示す押圧部材のピエゾアクチュエータ等を用いて行なうことができる。
【0010】
図9において、たとえばIN−4に入射した光信号は(4,1)光スイッチで反射してOUT−1に出射する。一方、IN−1に入射した光信号は光スイッチ(1,1)と(1,2)と(1,3)とを通過して(1,4)で反射して、光スイッチ(2,4)と(3,4)と(4,4)とを通過してOUT−4に出射する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9に示すマトリックス型光信号切換装置の場合、光信号が通るルートに応じて光量がばらつくという問題がある。たとえば、図9の場合、IN−4からOUT−1にいたるルートに対して、IN−1からOUT−4にいたるルートを比較すると、光路が長く、また通過する光スイッチの数も多い。光スイッチでは、切れ込み部が密着して直進状態にあっても完全に連続な導波路ではないので、たとえ微量であっても損失が発生することは避けられない。このため、導波路の伝送損失や光スイッチでの損失により、OUT−4から出力する光信号の光量は低いものとなる。
【0012】
本発明は、光信号の経路によらず、光量のばらつきの少ない光信号を出力することができる光信号切換装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の光信号切換装置は、複数個の入力導波路と、複数個の出力導波路とを有し、入力導波路と出力導波路との交差部において入力導波路に入力された各光信号の進路を切り換えて出力導波路に光信号を出力する光信号切換装置である。この光信号切換装置は、交差部に配置され、光信号の進路を切り換える光スイッチと、光スイッチの状態を制御して出力される光信号を形成するスイッチ状態制御部と、出力される光信号の強度を調整する出力強度調節部とを備え、入力導波路および出力導波路は導波路収納シート内に交差するように配置されており、光スイッチは、交差部において導波路収納シートを含めてコーナー部をよぎるように導波路が切れ込みを入れられた部分と、その切れ込み部の開閉を制御する開閉制御部とを含み、出力強度調節部は、導波路収納シートを含めて導波路が切れ込みを入れられた部分と、その切れ込み部の開閉を制御する開閉制御部とを含み、出力強度調節部の切れ込み部の開閉を制御する開閉制御部は、切れ込み部で光の透過量を変化させる(請求項1)。
【0014】
この構成により、強度のばらつきの小さい出力光信号を出射することができる。また、許容されるばらつき範囲内にばらつきを抑制した上で、最大強度の出射光信号を容易に出射することができる。
【0015】
本発明の光信号切換装置では、出力された光信号の強度を検出する出力強度検出部と、その出力強度値に基いて出力強度調節部における出力状態を制御する強度調節制御部とを備えることができる(請求項2)。
【0016】
出力光信号の実測強度に基いて出力強度調節を行うので、確実に出力光信号のばらつきを抑制することができる。
【0017】
本発明の光信号切換装置では、出力強度検出部が、出力導波路に設けられ、出力導波路を伝播する光のうちの所定割合の量の光を分波させて伝播させる分波器と、その分波器を伝播する光の強度を検出する検出器とから構成されることができる(請求項3)。
【0018】
この構成により、たとえば出射光の光量の1/10程度を分波することにより、出射光を乱すことなく出射光の強度を所定範囲内に確実に揃えることができる。
【0019】
本発明の光信号切換装置では、入力導波路に入力された光信号の出力されるまでのルートを決定するルート決定部と、出力導波路に出力される光信号のルートを基にして、各ルートにおける光信号の損失を算出する出力光損失量算出部と、その出力光損失量に基いて各出力光信号の強度が揃うように出力光損失量が小さいルートを経由する出力光の強度を減らすように出力強度調節部の状態を制御する強度調節制御部とを備えることができる(請求項4)。
【0020】
この構成により、光信号のルートのみから光信号の損失をかなりの確度をもって予測できるので、導波路や光スイッチが同様に均質に製造されるかぎる精度よく出力光信号の強度ばらつきを所定範囲内に抑制することができる。
【0021】
本発明の光信号切換装置では、各ルートにおける光信号の損失は、そのルートにおける光スイッチの個数およびそのルートの導波路長さを基にして算出されることができる(請求項5)。
【0022】
この構成によれば、損失量を、実際上支障をきたさない程度に十分に把握できるので、実測装置を組み込むことなく出力光信号のばらつきを抑制することができる。
【0023】
本発明の光信号切換装置では、出力される光信号の強度を検出する出力強度検出部と、入力される光信号の強度を検出する入力強度検出部と、出力光信号の強度と入力光信号の強度との差を算出する強度差算出部と、その強度差に基づいて出力強度調節部の出力状態を制御する強度調節制御部とを備えることができる(請求項6)。
【0024】
この構成により、たとえば1つの出力光信号の強度が常に非常に低い場合、この出力光信号に合わせて他の出力光信号まで不必要に強度を減らす必要がなくなる。
【0025】
本発明の光信号切換装置では、入力強度検出部と出力強度検出部とは、それぞれの導波路に設けられ、その導波路を伝播する光のうちの所定割合の量の光を分波させて伝播させる分波器と、その分波器を伝播する光の強度を検出する検出器とから構成されることができる(請求項7)。
【0026】
この構成により、たとえば入射光および出射光のそれぞれの光量の1/10程度を分波することにより、これら光を乱すことなく入射光および出射光の強度を把握することができる。
【0027】
本発明の光信号切換装置では、出力強度調節部は、入射光に、第1の進路をとらせる第1進路状態と、第2の進路をとらせる第2進路状態と、その両方の状態を任意の割合で有する中間状態を連続的にとることができる光スイッチを備えることができる(請求項8)。
【0028】
この構成により、制御の精度を高めることにより光スイッチとほとんど同じような機械構造を用いて、出力強度調節部を構成することができる場合が多くなる。
【0029】
本発明の光信号切換装置では、光スイッチを結ぶ不要光導波路が備えられ、その不要光導波路が第2の進路として用いられることができる(請求項9)。
【0030】
この構成により、カットする不要光をこの不要光導波路に分けることができる。
【0031】
本発明の光信号切換装置では、光スイッチの間の不要光導波路に光吸収体が配置されることができる(請求項10)。
【0032】
この構成により、不要光を光吸収体に吸収させることにより、隣り合う光スイッチに影響を及ぼすことがなくなる。
【0033】
本発明の光信号切換装置では、光スイッチにつながる第2の進路が不要光導波路に合流し、その不要光導波路の端が外部に開放されることができる(請求項11)。
【0034】
この構成によれば、この不要光導波路は隣り合う光スイッチに悪影響を及ぼすことなく、不要光を外部に出射することができる。
【0035】
本発明の光信号切換装置では、入力導波路および出力導波路は導波路収納シート内に交差するように配置されており、光スイッチおよび出力強度調節部は、交差部において導波路収納シートを含めてコーナー部をよぎるように導波路が切れ込みを入れられた部分と、その切れ込み部の開閉を制御する開閉制御部とを備えることができる(請求項12)。
【0036】
この構成によれば、光スイッチと出力強度調整部とをほとんど同じように製造することができる。ただし、出力強度調整部は、中間状態をとるので光スイッチよりは精度よく仕上げ、また、制御系も2値選択の光スイッチよりもより制御精度を高めた仕様にする必要がある。
【0037】
本発明の光信号切換装置では、開閉制御部は、切れ込み部を押し込む押圧部材と、押圧部材の押し込み量を制御する押込量制御部とを備えることができる(請求項13)。
【0038】
この構成により、シンプルな構造で光信号切換装置を製造することが可能になる。
【0039】
【発明の実施の形態】
次に図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
【0040】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における光信号切換装置を示す図である。本実施の形態では、出力部の直前に中間状態可変スイッチの列を付加した4行4列の導波路から形成される光信号切換装置について説明する。付加された出力強度調節部(光量調節部)である中間状態可変スイッチ15は、直進状態と進路変更状態とを任意の割合に調整することができる。また、付加された中間状態可変スイッチを連結する導波路17には、光吸収体16が設けられている。各導波路5,17は導波路収納シートのポリイミドフィルム2に収納されている。
【0041】
入力部21のIN−1〜4を経由した光信号は、交差部に配置された光スイッチ11を通って各中間状態可変スイッチ15に到達する。この中間状態可変スイッチ(出力強度調節部)によって、一部の光は直進し、残りは反射して90度進路を変更する。この反射して進路を変更した光は不要な光であり、光吸収体により吸収される。この光吸収体は、上記反射した不要な光が隣の中間状態可変スイッチに入射して、隣の出力ファイバに紛れ込む不具合を防止するために設けられている。
【0042】
一方、中間状態可変スイッチを直進した光は、出力ファイバ22に出射されるが、その一部の光量、たとえば1/10の光量は光分波器23で分波され、光検出器であるフォトダイオード24へと導かれ、その光量が検知される。図1では、図面の分かりやすさを重視してOUT−4に設けられた分波器と光検出器とを示したが、OUT−1〜OUT−3についても、各出力部に分波器と光検出器とが設けられる。光検出器としてフォトダイオード(PD:Photo-Diode)などを用いることができる。これらの光検出器における出力値を比較し、各出力部に配置された中間状態可変スイッチ15にフィードバックして直進成分を調節することにより、出力値を揃えることが可能になる。
【0043】
次に中間状態可変スイッチの構成について説明する。図2は、図1の光信号切換装置に用いる光量調節部である中間状態可変スイッチ15を説明する構成図である。ポリイミドフィルム2に収納された導波路5の切れ込み部10の上下にピエゾアクチュエータ6a,6bが配置されている。切れ込み部の上側に配置したピエゾアクチュエータ6bには、印加電圧調整部によって調整された電圧が印加される。フォトダイオードPDなどの光検出器で検出された出力値を受け、印加電圧調整部は印加電圧を調整することができる。ピエゾアクチュエータは印加される電圧値に応じて変位量を変化させるので、印加電圧に応じて切れ込み部を押す量を変化させることができる。
【0044】
図3は、所定の中間状態をとっている中間状態可変スイッチ1を示す断面図である。図3によれば、切れ込み部10において、コア5の厚さの所定部分が分離して空隙9を生じ、残り厚さのコアが密着している。切れ込み部10において、密着高さを変化させることにより、切れ込み部でのコアの密着部と分離部との厚さが変化して透過量と反射量との配分を変化させることができる。
【0045】
上記のように構成することにより、光信号切換装置の導波路中に中間状態可変スイッチを配置することにより、光信号出力値を一定にすることができる。本実施の形態の場合、光スイッチとほとんど同じ機構の中間状態可変スイッチにより光量を調整することができるので、構成がシンプルになり製作が容易になるという利点を有する。
【0046】
図1における光信号切換装置の入力側と出力側とを逆にして使用するケースもある。図1を参照して、出力ファイバから出た光は、まず中間状態可変スイッチに入る。ここで一部の光は直進するが、残りの光は反射して図1の左方向に進み、光吸収体で吸収される。直進した光はそれぞれ光スイッチを通過した後、入力ファイバに至る。入力ファイバにも、光分波器を設けてその一部の出力を光検出器で検出して、中間状態可変スイッチを調整することができる。
【0047】
このように、図1における光信号切換装置の入力側と出力側とを逆にして使用するケースでも、光信号の出力値をシンプルな機構により揃えることができる。
【0048】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施形態2における光信号切換装置を示す図である。本実施の形態では、入力用導波路と出力用導波路との交差点である格子点に配置した各光スイッチ11の状態を決定するルート決定部からのルート信号をもとにして光量調整部(中間状態可変光スイッチ)を制御する。
【0049】
ルート決定部では、入力と出力との組み合わせを決定し、その組み合わせの情報を有するルート信号を各光スイッチに送る。このルート信号をもとにして、各格子点の光スイッチが通過状態をとるかまたは反射の進路変更状態をとるかが決まり、光スイッチが作動する。
【0050】
一方、ルート決定部からのルート信号をもとにして各出力部の光量が求まり、このため、各出力部間の光量ばらつきが求まる。これは、ルートに応じて光路長と光スイッチの数とが一義的に決定されるからである。したがって、光量調節決定部では、ルート信号をもとにして各光量調節部での光量調節部での光量調節量、すなわち(a)通過させるべき光量および(b)反射させるべき光量を求める。中間状態可変光スイッチを用いる場合には、(a)通過させるべき光量、が決まれば、(b)反射させるべき光量、は自ずと決まる。各光量調節部では、光量調節決定部からの信号を受け取り、その信号に基いて光量調節を行なう。本実施の形態では、したがって、実施の形態1における出力ファイバの先に光出力値を検出する機構は必要ない。
【0051】
図5は、光量調節部の機構を説明する図である。本実施の形態では、各格子点のピエゾアクチュエータに圧力センサを配置している。押圧力決定部では、光量調節決定部からの信号を受け、ピエゾアクチュエータでポリイミドフィルムを押圧する押圧量を計算する。その押圧量をもとにしてピエゾアクチュエータに適切な電圧を印加する。ピエゾアクチュエータのポリイミドフィルム押圧にともなって発生する圧力の大きさは、圧力センサによって検出される。
【0052】
ポリイミドフィルムをピエゾアクチュエータが下から押して切れ込み部を広げる際の開口度と、ポリイミドフィルムの弾性力に起因する復元力とは、比例関係にある。さらに詳しく説明すると、ピエゾアクチュエータの押し込み量である変位量と、切れ込み部の開口度とは比例関係にあり、上記変位量と上記復元力とは比例関係にある。このため、上記圧力と上記開口度とは比例関係にある。
【0053】
圧力センサは、ポリイミドフィルムの復元力によって生じる圧力を測定するので、その圧力値から開口度、すなわち通過状態と反射状態との割合を知ることができる。圧力値信号は、押圧力決定部にフィードバックされ、押圧力決定部では規定の押圧量に達するように印加電圧を調整する。光量調節部を中間状態可変スイッチで構成した場合、光スイッチの切り込み部での光の透過と反射の割合を決定するのは、ポリイミドフィルムへの押圧力なので、上記の機構により光量の調節をすることができる。
【0054】
上記のように、圧力センサを用いてフィードバック制御することにより、各格子点のピエゾアクチュエータにおいて、電圧と押圧力との関係にばらつきがあっても、光量を正しく調節することができる。
【0055】
また、光量調節決定部では、あらかじめ各光路と光スイッチでの光の損失量を実測した結果を記憶させておき、その値を用いて光量調節量を決定してもよい。この場合、光路や光スイッチの損失値にばらつきがあっても補正することができ、さらに精度よく出力値を一定に揃えることができる。
【0056】
本実施の形態では、光出力の一部を分波させて検出することなく光出力を一定に揃えることができるので、光の損失が発生しないという利点をもつ。
【0057】
なお、上記の構成では、圧力センサおよび押圧力決定部により、光量調節の制御を行なったが、圧力センサの代わりに変位センサを、また押圧力決定部の代わりに変位決定部を配置して、光量制御を行なうこともできる。この場合、ピエゾアクチュエータの変位を検出して変位決定部にフィードバックし、規定の変位量に達するようにピエゾアクチュエータに印加する電圧を調整する。
【0058】
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3の光信号切換装置における光量調節部15の構成を示す図である。図6では、1つの光量調節部のみを示しているが、複数の光量調節部を形成する場合については、実施の形態1および2に示す光量調節部と変わることはない。光量調節部15で反射され進路変更する光が通る導波路17が、光量調節部の右側にも左側にも横方向に伸びている。この横方向に伸びる導波路は、途中で縦方向に伸びるように直角に曲がり、端部導波路27に接続されている。
【0059】
上記の構成によれば、光量調節部に入った光は、これまでと同様に、一部は直進し出力ファイバ22へと出射される。一方、反射した光は右方向に導波路17を伝播し進路を変更し、接続された端部導波路27を経て外に出てゆく。したがって、光吸収体を用いなくても、光量調節部で不要とされ、進路を変更された光は、端部導波路27を経て外部へ射出される。
【0060】
本実施の形態の光信号切換装置の入力側と出力側とを入れ換えて用いる場合には、光量調節部で直進する光は下側から上側へと直進し、進路を変更する光は反射して左方向に進行し、同様に導波路端部から逃げてゆく。
【0061】
上記の構成では、不要な光の処理に光吸収体を用いないので、光吸収体における発熱や光吸収体自体の劣化がないという利点を有する。
【0062】
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4における光信号切換装置を示す図である。本実施の形態では、出力ファイバだけでなく入力ファイバ側にも光分波器を設けている。入力ファイバを伝送してくる光の一部、たとえば1/10を分波し、その分波した光の光量を光検出器で検出する。出力側の光量の一部も分波し、その光量を光検出器で検出する。
【0063】
次に、入力側の光量の値から出力側の光量を差し引くことにより、光スイッチでの損失量を計算することができる。図7では、IN−1とOUT−4との差のみを出すように図示したが、すべての入力側ファイバと出力側ファイバについても同様の処理を行い、上記差分量が各出力部で同じになるように、各光量調節部の調節を行う。
【0064】
上記において、どの入力ファイバの光量からどの出力ファイバの光量を差し引くかの組み合わせは、ルートの組み合わせによって変えることができる。
【0065】
上記のように、差分値を調整することにより、たとえば、一つの入力の光量が常に低かった場合に、他の出力値の光量まで必要以上に小さくすることを防止することができる。
【0066】
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。たとえば、光量調節部は、切れ込み部が中間状態をとる光スイッチに限定されず、熱光学効果を用いた導波路光スイッチの中間状態や、マッチングオイルを導波路交差部に設けた光スイッチの中間状態であってもよい。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0067】
【発明の効果】
本発明の光信号切換装置を用いることにより、簡単な構成により、出力光信号の強度のばらつきを所定範囲内に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における光信号切換装置を示す図である。
【図2】 図1における出射光調節部の構造を示す断面図である。
【図3】 図2における出射光調節部を構成する光スイッチの中間状態を説明する図である。
【図4】 本発明の実施の形態2における光信号切換装置を示す図である。
【図5】 図4における出射光調節部の構造を示す断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態3における光信号切換装置の出射光調節部の構成を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態4における光信号切換装置を示す図である。
【図8】 従来の光信号切換装置の光スイッチの部分を示す斜視図である。
【図9】 従来の光信号切換装置を例示する図である。
【図10】 従来の光信号切換装置の光スイッチの通過状態(オン状態)を示す図である。
【図11】 従来の光信号切換装置の光スイッチの進路変更状態(オフ状態)を示す図である。
【符号の説明】
2 導波路収納ポリイミドフィルム、3 押え板、5 導波路、6a,6b ピエゾアクチュエータ、10 切れ込み部、10a 通過状態の切れ込み部、10b 進路変更状態の切れ込み部、11 光スイッチ。

Claims (13)

  1. 複数個の入力導波路と、複数個の出力導波路とを有し、前記入力導波路と出力導波路との交差部において前記入力導波路に入力された各光信号の進路を切り換えて前記出力導波路に光信号を出力する光信号切換装置であって、
    前記交差部に配置され、前記光信号の進路を切り換える光スイッチと、
    前記光スイッチの状態を制御して前記出力される光信号を形成するスイッチ状態制御部と、
    前記出力される光信号の強度を調整する出力強度調節部とを備え、
    前記入力導波路および出力導波路は導波路収納シート内に交差するように配置されており、
    前記光スイッチは、前記交差部において前記導波路収納シートを含めてコーナー部をよぎるように前記導波路が切れ込みを入れられた部分と、その切れ込み部の開閉を制御する開閉制御部とを含み、
    前記出力強度調節部は、前記導波路収納シートを含めて前記導波路が切れ込みを入れられた部分と、その切れ込み部の開閉を制御する開閉制御部とを含み、
    前記出力強度調節部の切れ込み部の開閉を制御する前記開閉制御部は、前記切れ込み部で光の透過量を変化させる、光信号切換装置。
  2. 前記出力された光信号の強度を検出する出力強度検出部と、その出力強度値に基いて前記出力強度調節部における出力状態を制御する強度調節制御部とを備える、請求項1に記載の光信号切換装置。
  3. 前記出力強度検出部が、前記出力導波路に設けられ、前記出力導波路を伝播する光のうちの所定割合の量の光を分波させて伝播させる分波器と、その分波器を伝播する前記光の強度を検出する検出器とから構成される、請求項2に記載の光信号切換装置。
  4. 前記入力導波路に入力された光信号の出力されるまでのルートを決定するルート決定部と、前記出力導波路に出力される光信号のルートを基にして、各ルートにおける光信号の損失を算出する出力光損失量算出部と、その出力光損失量に基いて各出力光信号の強度が揃うように出力光損失量が小さいルートを経由する出力光の強度を減らすように出力強度調節部の状態を制御する強度調節制御部とを備える、請求項1に記載の光信号切換装置。
  5. 前記各ルートにおける光信号の損失は、そのルートにおける前記光スイッチの個数およびそのルートの導波路長さを基にして算出される、請求項4に記載の光信号切換装置。
  6. 前記出力される光信号の強度を検出する出力強度検出部と、前記入力される光信号の強度を検出する入力強度検出部と、前記出力光信号の強度と前記入力光信号の強度との差を算出する強度差算出部と、その強度差に基づいて前記出力強度調節部の出力状態を制御する強度調節制御部とを備える、請求項1に記載の光信号切換装置。
  7. 前記入力強度検出部と前記出力強度検出部とは、それぞれの導波路に設けられ、その導波路を伝播する光のうちの所定割合の量の光を分波させて伝播させる分波器と、その分波器を伝播する前記光の強度を検出する検出器とから構成される、請求項6に記載の光信号切換装置。
  8. 前記出力強度調節部は、入射光に、第1の進路をとらせる第1進路状態と、第2の進路をとらせる第2進路状態と、その両方の状態を任意の割合で有する中間状態を連続的にとることができる光スイッチを備える、請求項1〜7のいずれかに記載の光信号切換装置。
  9. 前記光スイッチを結ぶ不要光導波路が備えられ、その不要光導波路が前記第2の進路として用いられる、請求項8に記載の光信号切換装置。
  10. 前記光スイッチの間の前記不要光導波路に光吸収体が配置されている、請求項8または9に記載の光信号切換装置。
  11. 前記光スイッチにつながる前記第2の進路が不要光導波路に合流し、その不要光導波路の端が外部に開放されている、請求項8に記載の光信号切換装置。
  12. 前記入力導波路および出力導波路は導波路収納シート内に交差するように配置されており、前記光スイッチおよび前記出力強度調節部は、前記交差部において前記導波路収納シートを含めてコーナー部をよぎるように前記導波路が切れ込みを入れられた部分と、その切れ込み部の開閉を制御する開閉制御部とを備える、請求項1〜11のいずれかに記載の光信号切換装置。
  13. 前記開閉制御部は、前記切れ込み部を押し込む押圧部材と、前記押圧部材の押し込み量を制御する押込量制御部とを備える、請求項12に記載の光信号切換装置。
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