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JP4046705B2 - 移動通信支援装置、移動通信端末および移動通信システム - Google Patents
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JP4046705B2 - 移動通信支援装置、移動通信端末および移動通信システム - Google Patents

移動通信支援装置、移動通信端末および移動通信システム Download PDF

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Description

この発明は移動通信技術に関し、特に、移動通信端末が接続すべき基地局を切り替えるための技術に関する。
ブロードバンドネットワークの整備に伴い、いわゆるユビキタス社会への移行が進みつつある。現代の情報機器の多くは、ネットワークを介して、情報交換することを前提として設計されている。パーソナルコンピュータはもとより、PDA(Personal Digital Assistance)などの携帯端末機器のアプリケーションソフトウェアにおいても、これらの機器が有する通信機能を利用するものは多い。
しかし、通常のTCP/IP通信においては、通信端末は所属する通信ネットワークからIPアドレスを割り当てられる。そのため、移動通信端末が所属する通信ネットワークを切り替えながら通信するときには、何度もIPアドレスが変更されることになる。これは、移動通信端末が移動先にかかわらず通信を継続する上で問題となる。
このような移動通信端末に特有の問題を解決するためにモバイルIP(Mobile IP)とよばれる通信プロトコルが策定され、実用化されている。モバイルIPにおいては、移動通信端末は、常にホームエージェントとよばれる位置管理機能を備えたルータを経由して通信する。モバイルIPによれば、移動通信端末はいずれの通信ネットワークに所属しているかを気にすることなく、常に同一のIPアドレスを継続して使用できる。
特開2002−26931号公報
モバイルIPは、移動通信端末がいずれの通信ネットワークに所属しているかにかかわらず、TCP/IPレベルにおけるIPアドレスの同一性を担保する。しかし、MAC(Media Access Control)レベルでは、移動通信端末が所属する通信ネットワークを切り替える(以下、「ハンドオフ」とよぶ)時に通信の瞬間的な切断が生じている。このため、移動通信端末のハンドオフ時におけるMACレベルでの切り替えにかかる時間が、ハンドオフ処理全体のパフォーマンスに影響する。とくに、音声通話のようにリアルタイム性が要求されるアプリケーションにとっては、ハンドオフ処理の高速化は通話品質を安定的に維持する上で重要である。
本発明はこうした背景に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、無線LANのハンドオフ処理に関して、MACレベルにおける基地局切り替え処理を高速化するための技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の移動通信支援装置は、移動通信端末が接続する基地局の近隣に位置する基地局を、基地局の配置情報を参照して特定し、それら近隣に位置する基地局についての情報(基地局のアドレス及びチャンネル情報)を移動通信端末に予め送信する。
この態様によると、ハンドオフが実際に生じる前に、移動通信端末は予め次に接続する候補となる基地局の情報を取得する。そのため、ハンドオフ時において新たに接続すべき基地局に対して高速に接続処理を行うことができる。更に、取得した基地局の情報には、基地局のアドレスに加えて、これに対応するチャンネル情報も含まれているので、ハンドオフ時において新たに接続すべき基地局に対するチャンネルスキャンが不必要となるので、より高速に接続処理を行うことができる。
本発明の別の態様は、移動通信端末である。この移動通信端末は、接続している基地局の近隣に位置する基地局の情報を外部のデータベースから取得し、自装置の移動に伴い新たに接続すべき基地局を、接続している基地局の近隣に位置する基地局から選択する。また、取得した基地局情報が周波数チャネル情報を含んでいるとき、該周波数チャネル情報に基づいて新たな基地局との接続を行い、基地局情報が周波数チャネル情報を含んでいないとき、周波数チャネルのスキャンを経て特定された周波数チャネル情報に基づいて新たな基地局との接続を行う。
この態様によると、移動通信端末は接続している基地局の他に、その近隣に位置する基地局の情報も予め取得する。そのため、ハンドオフ時において新たに接続すべき基地局に対して高速に接続処理を行うことができる。更に、接続すべき基地局情報をあらかじめ取得する際、同時に接続チャネルの情報も取得資うた場合、チャネルスキャンの工程を省略するので、新たな基地局に対する接続処理をより高速に行うことができる。
本発明によれば、移動通信端末が接続すべき基地局を効率的に選択できる。また、移動時における移動通信端末と新たな基地局との接続を高速化できる。
図1は、移動通信システム400のハードウェア構成図を示す。移動通信支援装置200はバックボーンネットワーク100と接続する。バックボーンネットワーク100には、基地局104aや基地局104bのように複数の基地局(以下、これらをまとめて「基地局104」ともよぶ)が接続されている。各基地局104はそれぞれ、セル領域106a、および、セル領域106c(以下、これらをまとめて「セル領域106」ともよぶ)を担当する。移動通信端末300は、自己の所属するセル領域106を担当する基地局104と接続することにより通信を行う。同図では、移動通信端末300は、その所属するセル領域106aを担当する基地局104aと接続することにより通信を行う。また、バックボーンネットワーク100にはIP電話102が有線接続されてもよい。以下、移動通信端末300が現在接続している基地局104のことを「接続基地局104」とよぶ。
各基地局104には周波数チャネルとよばれる14種類の周波数帯域のいずれかが割り当てられている。移動通信端末300は、接続基地局104に割り当てられている周波数チャネルにて通信を実行する。また、移動通信端末300は、移動により別のセル領域106に所属するときには、そのセル領域106を担当する基地局104に割り当てられている周波数チャネルにて通信を実行するように自装置の通信周波数を切り替える。この14種類の周波数帯域は、IEEE802.11b規格が利用する2.4GHz帯の、ISM(Industry Science Medical)バンドとよばれる帯域内に存在する。移動通信端末300は、ハンドオフ時においてISMバンドをスキャンして、新たに接続する基地局104の周波数チャネルを特定した上で再接続処理を実行する。
同図を用いてハンドオフ処理の過程を説明する。ここで、移動通信端末300はセル領域106aからセル領域106bに移動するとする。地点X1においては、移動通信端末300は基地局104aと接続して通信を行う。移動通信端末300が地点X2に到達すると、移動通信端末300は基地局104aが定期的に送信するビーコンが弱くなっていることを検知する。移動通信端末300は、このときアクティブスキャンまたはパッシブスキャンを開始する。
アクティブスキャンにおいては、移動通信端末300は、基地局104に対してプローブ要求とよばれるデータをブロードキャスト送信し、各基地局104からの応答を監視する。移動通信端末300は、応答した基地局104の中から最も強い信号強度の基地局104を接続先として選択する。パッシブスキャンにおいては、移動通信端末300は各基地局104が定期的に送信するビーコンを受信する。移動通信端末300は、ビーコンの送信元である基地局104の中から最も強い信号強度の基地局104を接続先として選択する。
移動通信端末300は、地点X3に到達するまでに基地局104bにリアソシエーション要求とよばれるデータを送信する。基地局104bは、リアソシエーション要求を受信すると接続可否について移動通信端末300に応答する。移動通信端末300は基地局104bから接続を許可されると基地局104bと接続する。移動通信端末300は基地局104bを介して継続して通信する。
このハンドオフ処理において、移動通信端末300は14種類の周波数チャネルのいずれが基地局104bに割り当てられた周波数帯域かわからない。そのため、アクティブスキャンまたはパッシブスキャンのいずれにおいても、移動通信端末300は14種類の周波数帯域、すなわち、ISMバンドをもれなくスキャンしたうえで新たな接続に好適な基地局104を選択する。しかし、アクティブスキャンおよびパッシブスキャンのいずれであれ、1周波数チャネルにかかる時間×14の時間を消費することになる。
このハンドオフ処理を高速化するために、本実施例の移動通信支援装置200は、各基地局104に関する情報(以下、「基地局情報」とよぶ)を記憶する。この基地局情報には、各基地局104に割り当てられている周波数チャネルについての情報も含まれる。基地局104は、移動通信支援装置200にアクセスすることにより接続基地局104の近隣に位置する基地局104(以下、「近隣基地局104」とよぶ)の基地局情報を予め取得する。すなわち、移動通信端末300は、接続基地局からのビーコンが弱くなったことを検知した後、アクティブスキャンやパッシブスキャンを行うことなく、近隣基地局104に対しリアソシエーション要求を送信する。これにより、ハンドオフ処理において、周波数チャネルをフルスキャンする必要がないため、移動通信端末300が新たな接続先に接続完了するまでの時間が短縮される。以下、本実施例を実現するための構成について詳細に説明する。
図2は、移動通信支援装置200の機能ブロック図である。ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
移動通信支援装置200は、ユーザインタフェース処理部202、通信部204、位置登録部206および基地局データ記憶部220を含む。ユーザインタフェース処理部202は、ユーザインタフェースに関する処理を実行する。ユーザインタフェース処理部202は、ユーザからの各種操作入力を受け付ける。また、ユーザインタフェース処理部202はユーザに対して各種情報を通知する。通信部204は、バックボーンネットワーク100を介した基地局104や移動通信端末300との通信処理を担当する。基地局データ記憶部220は、各基地局104の基地局情報を記憶する。基地局データ記憶部220のデータ構造については、図4に関連して後に詳述する。
位置登録部206は、基地局104や移動通信端末300の位置登録に関する処理を実行する。位置登録部206は、距離情報取得部208、端末位置取得部210、基地局位置取得部212、基地局特定部214および配置情報生成部218を含む。基地局特定部214は、所定の移動通信端末300についての接続基地局104とその近隣基地局104を特定する。移動通信端末300は、基地局104と接続するときに、近隣基地局104の基地局情報を移動通信支援装置200に要求する。基地局特定部214は、近隣基地局104を基地局データ記憶部220が記憶する各基地局104についての基地局情報を参照して特定する。基地局特定部214は、通信部204を介して近隣基地局104の基地局情報を移動通信端末300に送信する。
基地局位置取得部212は、基地局104の位置を取得する。基地局104は、GPS(Global Positioning System)などの既知の位置検出装置を備える。基地局104は、この位置検出装置が検出した自装置の位置(以下、「基地局位置情報」とよぶ)を移動通信支援装置200に送信する。基地局104はバックボーンネットワーク100に接続されるとき、すなわち、設置時に基地局位置情報を移動通信支援装置200に送信する。基地局位置取得部212は定期的に基地局位置情報を各基地局104に要求し、各基地局104からの応答に基づいて基地局位置情報を取得してもよい。基地局104が新たに設置されても、基地局位置取得部212は基地局位置情報を自動的に取得するため、移動通信システム400全体のメンテナンス負荷が軽減される。無線LANの基地局104は必ずしも計画的に配備されるものではないので、特に効果が大きい。
端末位置取得部210は、移動通信端末300の位置を取得する。移動通信端末300は、GPSなどの既知の位置検出装置を備える。移動通信端末300は、この位置検出装置が検出した自装置の位置(以下、「端末位置情報」とよぶ)を移動通信支援装置200に定期的に送信する。基地局位置取得部212は、定期的に端末位置情報を各移動通信端末300に要求し、各移動通信端末300からの応答に基づいて端末位置情報を取得してもよい。
距離情報取得部208は距離情報を取得する。距離情報とは基地局104と移動通信端末300の距離の情報である。移動通信端末300は、各基地局104との距離を電源投入時に計測する。移動通信端末300は、基地局から送信される信号の受信強度を距離情報とみなし、電源投入時に各基地局104から受信するビーコンの受信強度を測定する。
ここでいう距離は通信環境に鑑みて、必ずしも物理的な距離でなくてもよい。たとえば、物理的な距離が近くても、高速に通信が実現できないときには、この距離が長いとして設定してもよい。その反対に、物理的な距離が遠くても、高速に通信が実現されるときには、実際よりも距離は短いとして設定してもよい。このように距離情報を生成することにより、通信環境を考慮して移動通信端末300が接続先となる基地局104を特定する上でより好適な処理が可能となる。移動通信端末300は、この距離情報を、移動通信端末300および基地局104のそれぞれを識別するIDと対応づけて移動通信支援装置200に通知する。この場合、移動通信端末300は、受信強度から距離を推定しており、上記報告を重ねる度に、推定精度が上がる。なお、移動通信端末300は、距離を計測するために所定の測定信号を基地局104に送信し、基地局104からの応答信号を観測し、送信信号と送信時と応答信号の受信時の時間差に基づいて、各基地局104までの距離を測定してもよい。
配置情報生成部218は、基地局の配置情報を生成する。ユーザはユーザインタフェース処理部202を介して基地局の配置情報を入力しても良い。配置情報生成部218は、基地局位置取得部212により取得された基地局位置情報に基づいて配置情報を生成してもよい。配置情報生成部218が距離情報取得部208から取得した距離情報に基づいて基地局の配置を推定することにより配置情報を生成してもよい。この場合、基地局104はGPSなどのハードウェア装置を装備しなくても、配置情報生成部218は配置情報を生成できる。また、位置検出装置を備える移動通信端末300が各基地局104との距離を計測すれば、配置情報生成部218はより好適に基地局104の配置情報を生成できる。
図3は、移動通信端末300の機能ブロック図である。ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
移動通信端末300は、ユーザインタフェース処理部302、通信部304、切換処理部312および近隣情報記憶部320を含む。ユーザインタフェース処理部302は、ユーザインタフェースに関する処理を実行する。ユーザインタフェース処理部302は、ユーザからの各種操作入力を受け付ける。また、ユーザインタフェース処理部302はユーザに対して各種情報を通知する。通信部304は、バックボーンネットワーク100を介した移動通信支援装置200やIP電話102や他の移動通信端末300との通信処理を担当する。切換処理部312は、ハンドオフ処理の実行判定を行う。近隣情報記憶部320は、移動通信端末300の接続基地局104と近隣基地局104の基地局情報を記憶する。
通信部304は、接続処理部306、基地局選択部308および近隣情報取得部310を含む。基地局選択部308は接続対象となる基地局104を選択する。接続処理部306は、基地局選択部308により選択された基地局104に対して接続処理を実行する。近隣情報取得部310は、近隣基地局104の基地局情報(以下、「近隣情報」とよぶ)を取得する。
切換処理部312は、信号強度検出部314、パケットロス検出部316および切換検出部318を含む。信号強度検出部314は、基地局104からのビーコンの受信強度を検出する。移動通信端末300は、MAC層で受信信号強度の指標であるRSSI(Receive Signal Strength Indication)をレジスタに定期的に書き込む。信号強度検出部314は、このRSSIを参照して信号の強度を検出する。パケットロス検出部316は、通信時において失われたパケット(以下、「欠落パケット」とよぶ)の存在を検出する。パケットロス検出部316は、受信したパケットに付与されるシーケンス番号を利用して欠落パケット数を検出する。切換検出部318は、信号強度検出部314またはパケットロス検出部316からの検出情報に基づいて、接続基地局104を変更すべきか、すなわちハンドオフ処理を実行すべきか判断する。
図4は基地局データ記憶部220のデータ構造図である。基地局ID欄222は、基地局104を識別する基地局IDを示す。基地局アドレス欄224は、基地局104のMACアドレスを示す。チャネル欄226は、基地局104に割り当てられる周波数チャネルを示す。通常、隣接する基地局104には異なる周波数チャネルが割り当てられる。基地局位置欄228は、基地局104の位置、すなわち、基地局位置情報を示す。基地局位置欄228に示す基地局104の位置は、経度と緯度により表されてもよい。また、基地局104の位置は、ユーザが設定した所定の座標系に基づいて表されてもよい。隣接基地局ID欄230は、各基地局104に隣接する基地局104の基地局IDを示す。隣接基地局ID欄230は、所定の基地局104に隣接する基地局104だけでなく、その基地局104から所定範囲内に位置する基地局104の基地局IDを含んでもよい。同図においては、基地局IDが「001」の基地局104に対しては、基地局IDがそれぞれ「16」、「24」の二つの基地局104が隣接している。
図5は、移動通信端末300、基地局104および移動通信支援装置200の通信を示すシーケンス図である。同図に示すS10からS14までは、移動通信支援装置200が基地局情報を取得する過程を示す。S16以降は、移動通信端末300が通信を開始する過程を示す。
移動通信支援装置200は、まずSNMP(Simple Network Management Protocol)を利用して基地局情報を収集する。通信部204は、各基地局104に対してマルチキャストにより基地局情報を要求する(S10)。このとき、ポート番号は「161」を使用する。基地局104は、基地局情報を移動通信支援装置200に送信する(S12)。このとき、通信部204は、各基地局104のMACアドレスや周波数チャネルを取得する。位置登録部206は、取得した基地局情報を基地局データ記憶部220に記録する(S14)。
移動通信端末300は、電源が投入されると初期化処理を実行する(S16)。基地局選択部308は、まず14ある周波数チャネルの全てに対してプローブ要求を送信することにより、接続すべき基地局104を選択する。基地局選択部308は、接続先として選択された基地局104に対してアソシエーション要求を送信する(S18)。基地局104は、接続を許可する旨をアソシエーション応答として移動通信端末300に送信する(S20)。これにより移動通信端末300と基地局104との接続が確立される。接続が確立されると、移動通信端末300は移動通信支援装置200に対して、接続基地局104を報告すると共に、近隣情報を併せて要求する(S22)。近隣情報についての通信に関してはポート番号は「5327」が使用される。基地局特定部214は、移動通信端末300の接続基地局104と近隣基地局104を基地局データ記憶部220を参照して特定する。通信部204は、移動通信支援装置200は近隣情報を移動通信端末300に送信する(S24)。ハンドオフに際しては、移動通信端末300は基地局104にリアソシエーション要求を行って、新たな基地局104と接続することにより通信を継続する。
なお、基地局特定部214は、移動通信端末300から取得した端末位置情報に基づいて、移動通信端末300の近隣基地局104を特定してもよい。すなわち基地局特定部214は、移動通信端末300の接続基地局104に隣接する基地局104のうち、移動通信端末300の位置に近い基地局104を新たな接続先候補として選択してもよい。たとえば、移動通信端末300の接続基地局104に隣接する基地局104は4つ存在するとする。移動通信端末300は、移動通信支援装置200に対して、端末位置情報を周期的に報告しており、これを受けて基地局特定部214は、移動通信端末300がこれら4つの基地局104のうち、どの基地局104に最も近いかを端末位置情報と基地局位置情報により特定する。これにより、移動通信端末300はハンドオフ時において、新たに接続すべき基地局104に対して更に効率的に接続処理を実行することができる。またこの時、移動通信端末300は、移動通信支援装置200から近隣情報と併せて、近隣基地局104の位置情報を取得して、移動通信端末300自身で最も近隣にある基地局104を算出してもよい。
図6は、移動通信端末300が移動通信支援装置200に対して近隣情報を要求するときの送信データの形式を示す図である。この送信データ(以下、「近隣情報要求データ」とよぶ)は14バイトのデータである。移動通信端末300はポート番号「5327」により移動通信支援装置200に近隣情報を要求する。最初の4バイトは、コマンドの種類を示す領域である。通常は、要求を意味する「REQ」に設定される。次の4バイトは、続くMACアドレスのデータ領域サイズをバイト単位で示す。通常は、6バイトとして設定される。最後の6バイトは、接続基地局104のMACアドレスを示す。
図7は、移動通信支援装置200が移動通信端末300に対して近隣情報を送信するときの送信データの形式を示す図である。この送信データ(以下、「近隣情報応答データ」とよぶ)は不定長のデータである。移動通信支援装置200がポート番号「5327」にて移動通信端末300から近隣情報要求データを受信すると、基地局特定部214は近隣情報要求データに含まれるMACアドレスを抽出する。基地局特定部214は、基地局データ記憶部220を検索してこのMACアドレスを有する基地局104を検出する。基地局特定部214は、この検出した基地局104に対応して隣接基地局ID欄230を検索し、隣接する基地局104を特定する。通信部204は図7に示すデータ形式にて、これら隣接する基地局104の基地局情報を近隣情報として移動通信端末300に送信する。
近隣情報応答データの最初の4バイトは、コマンドの種類を示す領域である。通常は、応答を意味する「RES」に設定される。次の4バイトは、近隣情報の対象となる近隣基地局104の数を示す。このあとに、近隣基地局104ごとの基地局情報が続く。各近隣基地局104の基地局情報を示す領域を「基地局情報ユニット」とよぶ。基地局情報ユニットは82バイトのデータである。基地局情報ユニットの最初の4バイトはESSID(Extended Service Set Identifier)を示す。次の4バイトは、基地局104に割り当てられている周波数チャネルを示す。次の4バイトは、WEP(Wired Equivalent Privacy)の種別を示す。次の4バイトは、WEPキーのIDを示し、続く32バイトがWEPキーの内容データを示す。最後の6バイトが基地局104のMACアドレスを示す。近隣情報取得部310は近隣情報応答データから各近隣基地局104ごとに近隣情報を抽出し、近隣情報記憶部320に記録する。
図8は、信号強度情報に基づいて切換検出部318がハンドオフ判定する過程を示すフローチャートである。切換検出部318は、通信部304が基地局104と通信中であるか否か判断する。通信中でなければ、切換検出部318は、基地局104から受信する信号の強度に基づいてハンドオフ判定を行う。ハンドオフ判定とは、通信部304が接続すべき基地局104を切り換えるためにハンドオフ処理を実行すべきか否かを決定するための処理をいう。信号強度検出部314は、予め、信号強度の低下を検出するための閾値(以下、「強度閾値」とよぶ)を設定しておく。信号強度検出部314は、約100ミリ秒間隔でRSSIを読み出す。図8に示す処理は、この100ミリ秒間隔にて定期的に繰り返される処理である。この処理周期は、移動通信端末300の処理負荷を考慮して、100ミリ秒より長い時間間隔としてもよい。
切換検出部318は、信号強度検出部314が読み出したRSSIが予め定められた強度閾値を超えるか判定する(S30)。RSSIが強度閾値より小さい場合(S30のY)、切換検出部318は通信部304に対して、新たに接続すべき基地局104を選択するよう指示する(S32)。RSSIが強度閾値以上であれば(S30のN)、S32の処理はスキップされる。
図9は、パケットロスに基づいて切換検出部318がハンドオフ判定する過程を示すフローチャートである。切換検出部318は、通信部304が基地局104と通信中であるか否か判断する。通信中であれば、切換検出部318は、基地局104が送信したパケットのうち移動通信端末300が受信しなかった欠落パケットの連続数に基づいてハンドオフ判定を行う。信号強度検出部314は、予め、基地局104が送信するパケットの連続した欠落を検出するための閾値(以下、「欠落数閾値」とよぶ)を設定しておく。図9に示す処理は、通信部304が基地局104からパケットを受信するごとに繰り返される処理である。
パケットロス検出部316は、基地局104から受信したパケットのシーケンス番号を記憶しておき、パケットを受信するごとにシーケンス番号が連続しているか否かを判定する。シーケンス番号が連続していなければ、パケットロス検出部316は欠落パケットの発生を検出する。切換検出部318は、欠落パケットの連続する数が予め定められた欠落数閾値より大きいか判定する(S40)。大きい場合には(S40のY)、切換検出部318は通信部304に対して、新たに接続すべき基地局104を選択するよう指示する(S42)。欠落パケットの連続数が欠落数閾値以下であれば(S40のN)、S42の処理はスキップされる。
通信中でない場合には、移動通信端末300は定常的にパケット受信しないので、欠落パケットの連続数によるハンドオフ判定するのは好適ではない。この場合には、切換検出部318は信号強度に基づいてハンドオフ判定する。通信中の場合には、切換検出部318は欠落パケットの連続数によりハンドオフ判定する。信号強度による判定の場合には100ミリ秒程度の時間間隔で判定することになるが、欠落パケットの連続数による検出によれば、より即時的にハンドオフ判定できるからである。
図10は、ハンドオフ処理の過程を示すフローチャートである。このフローチャートは、図8のS32や図9のS42において切換検出部318が通信部304に対して基地局の切り替えを指示したときに通信部304が実行する処理である。図10に示すフローチャートは、図8や図9とは異なるスレッドにて処理されてもよい。基地局選択部308は、まず、新たな接続先となる基地局104を選択する(S50)。このとき、基地局選択部308は近隣情報記憶部320が記憶している近隣情報を参照して基地局104を選択する。新たな接続先として複数の候補がある場合には、そのうちの一つを選択する。
接続処理部306は、基地局選択部308により選択された基地局104に対してリアソシエーション要求を送信する。基地局104が接続を許可すると(S52のY)、接続が確立される。接続処理部306は移動通信支援装置200に対して、新たに接続が確立されたことを報告する(S54)。このとき、接続処理部306は併せて近隣情報を要求する。通信部304は、図7に示したデータ形式にて近隣情報応答データを受信する(S56)。近隣情報取得部310は、近隣情報を近隣情報記憶部320に記録し、処理は終了する。
S52において、基地局104が接続を許可しなければ(S52のN)、基地局選択部308は接続先候補の全てから接続を拒否されているか否かを判定する(S58)。まだ、接続要求をしていない接続先候補があれば(S58のN)、処理はS50に戻る。このとき、接続処理部306は新たな接続先を選択し、接続処理部306はその新たな接続先となる基地局104に対してリアソシエーション要求を送信する。全ての接続先候補から接続を拒否された場合には(S58のY)、接続処理部306は接続先の変更を行わずに元の基地局104と接続する(S60)。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。通信中にハンドオフ処理に際しては、通常、50〜70パケット程度が欠落する傾向にある。これは、移動通信端末300が基地局104を切り換えるに際して14個の周波数チャネルをフルスキャンして、新たな接続先を特定するためにMAC層レベルの通信切断時間が長いからである。これに対し、移動通信端末300がハンドオフのときに新たな接続先となる基地局104の周波数チャネルを1回で特定できれば、欠落するパケットは0〜3個程度に収まることが実験により確認されている。
図11は、ハンドオフ時における欠落パケット数を示すグラフ図である。このデータは、本実施例にて説明した移動通信支援装置200を設けた場合と設けない場合の欠落パケットを比較するために行った実験の結果である。同図に示すように、本発明においては、ハンドオフ時の欠落パケット数が相当数少なくなっている。
本実施例に示す移動通信システム400によれば、移動通信端末300は近隣基地局104の基地局情報を予め取得するため、ハンドオフ時において接続を試みる周波数チャネルの候補を絞ることができる。これにより、ハンドオフ処理が高速化されるので、安定した移動通信を維持する上で効果的である。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。なお本発明はこの実施の形態に限定されることなく、そのさまざまな変形例もまた、本発明の態様として有効である。
移動通信システムのハードウェア構成図を示す図である。 移動通信支援装置の機能ブロック図である。 移動通信端末の機能ブロック図である。 基地局データ記憶部のデータ構造図である。 移動通信端末、基地局および移動通信支援装置の通信を示すシーケンス図である。 移動通信端末が移動通信支援装置に対して近隣情報を要求するときの送信データの形式を示す図である。 移動通信支援装置が移動通信端末に対して近隣情報を送信するときの送信データの形式を示す図である。 信号強度情報に基づいて切換検出部がハンドオフ判定する過程を示すフローチャートである。 パケットロスに基づいて切換検出部がハンドオフ判定する過程を示すフローチャートである。 ハンドオフ処理の過程を示すフローチャートである。 ハンドオフ時における欠落パケット数を示すグラフ図である。
符号の説明
104 基地局、200 移動通信支援装置、204 通信部、206 位置登録部、208 距離情報取得部、210 端末位置取得部、212 基地局位置取得部、214 基地局特定部、218 配置情報生成部、220 基地局データ記憶部、300 移動通信端末、304 通信部、306 接続処理部、308 基地局選択部、310 近隣情報取得部、312 切換処理部、314 信号強度検出部、316 パケットロス検出部、318 切換検出部、320 近隣情報記憶部、400 移動通信システム。

Claims (1)

  1. 各基地局のセル領域に対して複数の周波数チャネルのいずれかが割り当てられている無線LANにおける移動通信支援装置であって、
    基地局の基地局情報を記憶する基地局情報記憶部と、
    複数の基地局の配置情報を記憶する配置情報記憶部と、
    移動通信端末が接続する基地局を特定する接続先基地局特定部と、
    前記移動通信端末が接続する基地局の近隣に位置する複数の基地局を、前記配置情報を参照して特定する近隣基地局特定部と、
    前記近隣に位置する複数の基地局についての基地局情報を前記移動通信端末に送信する近隣情報送信部と、を備え、
    前記移動通信端末に送信する基地局情報が、基地局の基地局アドレス、及び基地局のセル領域に割り当てられている周波数チャネル情報であることを特徴とする移動通信支援装置。
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