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JP4048314B2 - 光通信ケーブル成端箱の収納ボックス - Google Patents
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JP4048314B2 - 光通信ケーブル成端箱の収納ボックス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信ケーブルの端部を建物内部にある各種機器に配線するために使用される成端箱を収納したボックスに関し、光通信ケーブルが接続されたハブにより、パソコン同士をネットワーク化した室内配線において、光通信ケーブルの端部に設けた成端箱と、ハブの外箱であるハブボックスとを一体的にした収納ボックスに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光通信ケーブルによる通信は、高速且つ大量のデータ送信力により、イントラネットやインターネット、ケーブルテレビや携帯電話網といった多くの通信網の中核となりつつある。とくに、コンピューターネットワークの爆発的な成長と携帯電話等の無線通信手段の急速な普及に伴い、その需要は年々高まり光通信ケーブルはいたるところで布設されるようになってきている。
【0003】
例えば、クリーンルームやサーバールーム等においては、クライアントコンピュータとサーバーコンピュータ、若しくは精密機器とを、ハブを介して相互接続してネットワーク化することが普及している。この場合も伝送路としてノイズの少ない光通信ケーブルを使用し、クライアントとサーバー間を光通信ケーブルで接続する配線システムが増えつつある。この光通信ケーブルの端部には後述する成端箱が設けられ、この成端箱及び分電盤は、通常、室内の壁面上部に各々独立して設置されている。また、光通信ケーブルが接続されたハブは、コンピュータの配置や室内環境等を考慮して、条件によりできるだけ成端箱の近傍に配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光通信ケーブルは、実質的にはガラス繊維の束であり、電導体ではないことから、従来は落雷等の被害とはほとんど無縁であると考えられていた。しかしながら、無線通信手段の普及に伴いその中継局のアンテナがいたるところに建設されるようになると、この局舎において落雷の被害報告が頻繁に寄せられるようになってきた。当然、アンテナそのものは避雷対策がなされているはずなのに、このような落雷の被害が出ている原因は、落雷がアンテナそのものへの直雷被害だけではないためである。
【0005】
すなわち、局舎近傍への落雷によって生じる誘導雷が、この光通信ケーブルの牽引用に使用されるテンションメンバー(鉄芯)やメセンジャーワイヤーあるいは同軸ケーブル内に施されたシールドアースに誘導されてフラッシュオーバー(発火)を起こし、延いてはこれが光通信ケーブルの端部が接続された局舎の配線箱(以下、成端箱という)を破壊するなどの被害があることが判明した。このような被害は、上述のようなアンテナ中継局のみならず、光通信ケーブルが布設される全ての場所において発生するおそれがある。
【0006】
光通信ケーブルのテンションメンバーは、ケーブルを牽引する際、あるいは端部固定の際に、ケーブルそのものでは強度を保てないために、ケーブルの中心に入れられた金属製のワイヤーであり、電導体である。従来は、光通信ケーブルを牽引して布設した後は、その端部を切開し、テンションメンバーを剥き出してネジ止めすると共に、個々の幹線ケーブルは別に設けた保持手段により保持してコネクタ等に接続していた。この幹線ケーブルは、コネクタ付光通信ケーブルとそれぞれ融着させて、融着点をストッパーなどと称されるものにより保持していたが、各ケーブルの本数が増えると、このようなストッパーからコネクタに至るまでの間を鋭角に配線しなくてはならない状態が生じる。その結果、地震等の外力によりケーブルが切断するといった被害も発生していた。
【0007】
また、クリーンルームやサーバールームにおいて、成端箱及び分電盤を壁面上部に配設する従来の方式では、光通信ケーブルの延長分岐やメンテナンスなどの工事を行う場合、作業者はその都度脚立などを用いて高所作業をしなければならないので、光通信ケーブルの延長分岐やメンテナンスなどの作業が行い難い。とくに、光通信ケーブルは曲げに弱いことから、その配線工事においては、光通信ケーブルが鋭角に曲がらないように敷設する必要がある。このような制約条件のもと、光通信ケーブルの配線作業が更に困難になっており、総じて従来の設置方式は作業効率が良くないという問題があった。また、従来の構成では成端箱、ハブ(ハブボックス)及び分電盤が、それぞれ個々に設置されているため、広い取付スペースを必要とするという問題があった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、光通信ケーブルの端部を確実に保持することができると共に、誘導雷等に起因するサージ電流による被害を防止し、しかも個々の光通信ケーブルの適切な配線が可能で、且つケーブルの断裂を防止することができるばかりでなく、光通信ケーブル等の配線やメンテナンスを容易に行うことができ、省スペース化を図ることができる光通信ケーブルの成端箱を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明では、少なくとも二区画に画成され、一方の区画に光通信ケーブルの成端箱が収納されると共に、他方の区画に光通信ケーブルの成端箱内に光通信ケーブルと共に布設された電力回線から供給される電力を分配する分電盤及び複数のポートを有し各ポートに接続された前記成端された光通信ケーブルからの光ファイバーを束ねる装置としてのハブが収納された光通信ケーブル成端箱の収納ボックスであって、前記収納ボックスが机の外側部に取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明では、請求項1記載の光通信ケーブル成端箱の収納ボックスにおいて、アース手段に電気的に接続された光通信ケーブルの圧着端子を挿通管とその端部に連結された座金部とから構成し、光通信ケーブルの牽引用テンションメンバー又はメッセンジャーワイヤーの端部を該挿通管内に挿入し、前記挿通管をかしめることにより、前記圧着端子と前記端部とを電気的に導通接合し、これらの接合部分を絶縁性の素材により被覆したことを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明では、請求項1又は請求項2記載の光通信ケーブル成端箱の収納ボックス内に光通信ケーブルと共に電力回線を布設し、電気機器を設け、前記電力回線により、電気機器に電力を供給するものであって、アース手段と接続されるアース側端子と、該アース側端子と電気的に導通する誘導側端子とを有するサージ電流誘導回路を設け、前記サージ電流誘導回路は、通常電圧の電流が流れている間は絶縁を保ち、一旦高電圧がかかると絶縁が破壊され低抵抗となり、前記サージ電流誘導回路の誘導側端子は、電力回線と電気機器とを接続する電気配線の途中の箇所と接続され、光通信ケーブルの牽引用テンションメンバー又はメッセンジャーワイヤーの端部に接合された圧着端子が、サージ電流誘導回路のアース側端子と接続されることを特徴とする。
【0013】
請求項の発明では、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の光通信ケーブル成端箱の収納ボックスにおいて、光通信ケーブルの牽引用テンションメンバーの端部を固定する手段と、個々の幹線ケーブルの一部またはコネクタケーブルとの融着点を保持するストッパーと、個々の幹線ケーブルを自在に巻回できる複数の支柱の誘導ガイドを立設したことを特徴とする。
【0014】
光通信ケーブルは、主に半導体や薬品等を製造するクリーンルーム、手術室、サーバールーム、ビル管理室などに布設されるが、高層マンション、学校、官庁等にも勿論適用できる。室内には、コンピュータまたはその周辺機器が配され、これらはハブを介してケーブルにより接続されている。また、室内には机(テーブルを含む)が設けられ、机の側部、後部又は下部に収納ボックスを取り付ける。収納ボックスは少なくとも二区分に画成され、その一方を成端箱用とし、他方をハブ等の精密機材(以下、ハブボックスという)を収納する。また、成端箱の内部には、商用電源のコンセントを設けると良い。
【0015】
上記構成では、成端箱及びハブボックスは、壁面や机の側部、後部又は下部に配設されるので、作業者は床の上で収納ケースを開けて、そのまま光通信ケーブルやハブの配線作業や保守点検作業を容易に行うことができる。また、成端箱及びハブボックスは、収納ケース内にまとめて一体化されるため、ボックスの小型・コンパクト化が可能になる。成端箱に商用電源のケーブルを設けたものでは、別途、コンセントが不要になるため、その分だけ省スペース化を図ることができる。
【0016】
また、成端箱内に光通信ケーブルのテンションメンバー、メッセンジャーワイヤー又はシールドアースを固定するにあたり、その先端部分が露出しないようにすると共に、これをサージ電流誘導回路に固定し、さらに、アースに直結した。すなわち、従来のテンションメンバー固定手段では、そのほとんどが先端を剥き出しにした状態で単にネジ止めされていただけに過ぎず、しかもアースもされていなかった。そのため誘導雷などのサージ電流は行き場を失って発火し、周辺を破損させたていたものと考えられる。そこで、本発明では、テンションメンバー又はメセンジャーワイヤーの先端を露出させることなく、圧着端子などによって固定し、これをアースに直結すると共に、圧着端子との接合部分は絶縁体で被覆してしまうことにより、サージ電流をアースに逃がすと共に、絶縁体の被覆により発火を防止するようにした。
【0017】
さらに、光通信ケーブルと共に電力回線を布設し、ハブ(HUB)などの周辺機器を接続するための電源回路を設け、この電力回線により電源回路に電力を供給すると共に、これと並列に電源回路をサージ電流誘導回路の誘導側端子に接続する。因みに、ここで示したサージ電流誘導回路とは、高電圧のサージ電流に対して高速に反応してアース側にサージ電流を流すものである。これにより、サージ電流が生じた場合は、電源回路に接続した周辺機器へ流れることはなく、アース側に逃げることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基いて説明する。本実施例は、収納ケースを左右二室に区画して、成端箱及びハブボックスを分けて収納し、この収納ケースをサーバールーム内のワークデスクの外側部に取り付けたものである。
図1は本発明に係る成端箱及びハブボックスの収納ケースを説明する全体構成図、図2は図1の収納ケースを説明する要部構造図、図3は本発明に係るサーバールームの一実施例を示す平面図、図4は成端箱及びハブボックス内の配線図、図5は回避素子の基本形態を示す模式図、図6は回避素子の他の実施例を示す(a)は斜視図、(b)は側面図、図7は回避回路の回路図、図8は成端箱の他の実施例を示す模式図、図9はサージ電流誘導回路とこれに対する配線例を示す回路図、図10は光通信ケーブルの先端部を示す拡大側面断面図、図11は収納ボックスの他の実施例を示す斜視図、図12は本発明の成端箱をビル内に複数個設置した状態を説明する模式図、図13は本発明の成端箱を複数のビルに設置した状態を説明する模式図である。
【0019】
【実施例】
図1乃至図3に示すように、1は、ワークステーション18を備えた半導体製造工場内のサーバールームで、サーバールーム1の天井部には空調機(図示せず)が設けられている。サーバールーム1の任意位置にはワークデスク2が複数台設置され、ワークデスク2の脚部は床面に固定されると共に、防振用のストッパー付ゴムマット3が取付けられている。
【0020】
ワークデスク2の上には耐震のためのストッパー(図示せず)を付けたクライアントパソコン4が配置され、クライアントパソコン4はハブ(変換ハブ)5を介して、光ファイバー6によりサーバーパソコン7に接続されている。サーバーパソコン7は、サーバールーム1の隅部またはワークデスク2の一側下方に配置されている。サーバーパソコン7の下部はストッパー8により固定され、地震等によりサーバー7が移動しないようにされている。尚、サーバー7の上部には冷却ファンが設けられ、これには排塵ダクトが接続可能とされている。
【0021】
右角部のワークデスク2の外側部の一方側には、収納ボックス9が取り付けられている。図2に示すように、収納ボックス9の内部は左右二室に区画され、各室には開閉扉13、14が取り付けられている。収納ボックス9の左室には、光通信ケーブル10の終端部を連結する成端箱11が収納され、成端箱11は浸水防止のために気密構造とされている。光通信ケーブル10は、複数本の光ファイバー6を集束したもので、複数の光ファイバー6は成端箱11にて接続延長して出線分配されている。一方、収納ボックス9の右室にはハブボックス12が収納され、ハブボックス12内にはハブ5が設けられている。ハブ5は複数のポートを有し、各ポートに接続された光ファイバー6を束ねる集線装置として機能している。
【0022】
図4中、16は成端箱11内の光通信ケーブル10の配線盤を示す。光通信ケーブル10のテンションメンバー15は、配線盤16にネジにより固定され、各光ファイバー6は分岐してハブ5のポートに接続されている。この配線盤16には商用電源ケーブル17が引き込まれ、商用電源ケーブル17のコンセント19には、ハブ5の導線20が接続されている。尚、図中、21、22は避雷器である。
【0023】
テンションメンバー15は、単に従来のアース線に接続することも可能であるが、より確実なサージ電流対策として後述する回避回路21を介してアース線23に接続されている。一方、商用電源17とコンセント19との間にも回避回路22が設けられ、これもアース線24に接続されている。この回避回路21は、後述する回路素子30を使用したもの、または回避器50及び半導体素子55と同様の構造のものを適用することができる。また、回避回路21を使用しない場合、回避回路22を、図8のサージ電流誘導回路60に変えて、サージ電流をテンションメンバー15とアース線24に流すこともできる。また、大地電圧が上がった場合のことを考え、避雷器のアース端子から電源の中相にバイパスアースすることもできる。
【0024】
回避素子30は、図5(a)に示すように、同様の構成の3つの第1〜第3サージ電流反応部31、33、35とから構成され、それぞれの端子32、34、36が互いに間隙をもって対面して配置され、端子34と端子36とは近接して配置されている。そして、第1サージ電流反応部31が、保護対象となる機器又は回路に接続され、第2及び第3サージ電流反応部33、35がそれぞれ別々に設けられたアース線37、38に接続されている。したがって、機器又は回路側からのサージ電流であった場合は、端子32から端子34及び端子36へアーク放電がなされアースされる。ところが、アース線37又は38からの逆流のサージ電流であった場合は、互いに近接した端子のみにアーク放電し、端子32へは放電することがないので、機器または回路側へサージ電流が流れることはない。また図5(b)に示すように、端子32、34、36をそれぞれ端子先端部に傾斜部を持つ端子32a、34a、36aの形状のものに変えることにより、低電圧のサージ電流から高電圧のサージ電流まで対応することが可能である。尚、端子32、34、36の形状については、端子32a、34a、36aの形状の他にも図6に示すように、先端に長さの異なる突起をもつ端子パーツ32d−1〜32d−5を適宜組み合わせ端子32Dのように、端子先端部に起伏をもたせるようにしても、低電圧のサージ電流から高電圧のサージ電流まで対応することが可能である。
【0025】
図7はサージ電流の回避回路21あるいは22の一例を示す回路図である。基本的な回路としては、商用電源L1、L2がブレーカー41を介して引き込まれ、これに保護対象である機器42が接続され、ブレーカー41と機器42との間の配線43にサージ電流を回避させる回避器50が回路線45により接続され、これが第1アース線53を介して接地している。また、この間にバイパス線54が設けられており、このバイパス線54には半導体素子55が配設されている。尚、回避器50は、導通の方向性を有し、高感度な回避素子51、52から構成される。
【0026】
そして、雷などのように、商用電源L1、L2の供給系統からサージ電流が到来した場合、回避素子51、52が直ちに反応して回路線44、45及び回避器50を介して第1アース線53からアースされるが、サージ電流が解消すると、回避器50が遮断を行い、商用電力が再び機器42に正常に流れる。一方、近隣への落雷による誘導雷が発生して、これが地中を介して第1アース線から侵入しようとした際は、回避器50へは流れることがなく、バイパス線54と半導体素子55とを介して第2アースLaと流れるため、機器42の損傷が防止できる。尚、サージ電流がない状態にあっては、このバイパス線54が半導体素子により遮断された状態となる。
【0027】
回避回路21は、光通信ケーブルの誘導雷対策として非常に有効なものである。すなわち、誘導雷が光通信ケーブル10のテンションメンバー15へ誘導した場合、これは回避回路21を介してアース線23へアースされる。また、それぞれのアース線を介した誘導雷の逆流については、上記したように、バイパス線54と半導体素子55とを介して第2アースLaにアースされる。したがって、この配線盤16は、変換ハブ5も含めて十分な誘導雷対策が完備されている。
【0028】
ここで、成端箱の他の実施例について説明するが、上記実施例と同様の構成要素には同一の符号を付して説明する。図8に示す成端箱11の基本構成は、各構成部品を収納するケースと、サージ電流誘導回路60、電源回路としてのコンセント19、光通信ケーブル10と電力回線17とを引き込む配管と、個々の幹線ケーブル6を配線する成端部70とから構成される。
サージ電流誘導回路60としては、例えば、特公平7−118361号公報所載の「モリブデン避雷器」や、上記のような「サージ電流回避素子」を適用することができる。すなわち、高電圧のサージ電流が保護すべき回路に流れようとした場合、機器側より遥かに速い速度で回路を大きく開く誘導素子を介して機器側とアース側とを接続したものである。すなわち、図9に示すように、アース線23に接続するアース側端子62と、コンセント19からの回路を接続する誘導側端子63とを有し、誘導素子61を介してこれらを接続している。通常電圧の電流が流れている間、誘導素子61は絶縁を保ち、一旦高電圧がかかると絶縁が破壊され一挙に低抵抗となるようにされている。
【0029】
さらに、上記した「サージ電流回避素子」で示された導通方向が一方向であるものを適用するのが望ましい。導通方向としては、誘導側端子63からアース側端子62へのみの導通とすることにより、アース側でサージ電流が発生してもコンセント19を介して機器に流れることは回避される。したがって、サージ電流が光通信ケーブル10に誘導された場合は、屋外から出されたメセンジャーワイヤーや直接アース線23に流れ、電力回線17に誘導した場合はサージ電流誘導回路60へ流れる。また、万一、アース線23にサージ電流が誘導された場合においては、この光通信ケーブル10で接続された隣接する局舎等において、上記したものと同様の配線を布設しておくことにより、光通信ケーブル10を介してその隣接する局舎のアース線に流れる。すなわち、どのような方向からサージ電流が誘導されたとしても、成端箱及びこれに接続された機器のすべてを保護することができる。
【0030】
図10に示すように、光通信ケーブル10のテンションメンバー15、メセンジャーワイヤー15a又はシールドアース15bは、その先端が挿入可能にされた挿通管25と、これに一体形成された座金部26とからなる圧着端子27に装着される。装着にあたっては、メセンジャーワイヤー15a又はシールドアース15bの先端部分を挿通管25内に挿入して、その周囲をかしめてこれらを圧着し、さらに、その周囲を絶縁体であるゴム管28で覆う。これによりテンションメンバー15と圧着端子26は接合され、座金部25をサージ電流誘導回路60のアース側端子62にネジ止めして固定される。したがって、先端が露出しない上、絶縁体で被覆されているためメセンジャーワイヤー15a又はシールドアース15bに誘導された誘導雷は、発火等を生ずることなくアース側に流れる。
アース手段の確保としては、図8及び図9に示すように個別のアース線を設けても良いが、単相交流の一相をアースとして使用することも可能である。すなわち、外部でアースされている一相をサージ電流誘導回路のアース側端子に接続し、他の二相はコンセントに接続する。これにより更なるアース線の工事が不用になる。
【0031】
次に、成端部7について説明する。図8に示すように、成端部70は幹線ケーブル6の束を誘導する誘導環71と、個々の幹線ケーブル6の一部または融着点を保持するストッパー72と、その周囲に多数立設された棒状の誘導ガイド73とからなり、幹線ケーブル6は、コネクタ付光ケーブル10aと融着され、コネクタ74に接続される。光通信ケーブル10から出された幹線ケーブル6の束は、鋭角に折れ曲がらないように誘導環71に導かれて、それぞれ個々の幹線ケーブル6へと分岐される。個々の幹線ケーブル6は、コネクタ付光ケーブル10aとの融着をするにあたって、余裕を持った長さ(以下、余長という)を取るために、その余長部分の幹線ケーブル6を処理する必要がある。コネクタ付光ケーブル10aと融着された幹線ケーブル6の余長部分は、鋭角を形成しないように誘導ガイド73に巻き付けて長さを調整し、融着点(図示せず)がストッパー72に収まるようにする。ストッパー72から出たコネクタ付光ケーブル10aは、さらに誘導ガイド73によって導かれ可能な限り直線に近い状態でコネクタ74に接続される。
【0032】
以上のように本実施例では、成端箱11及びハブボックス12が、ワークデスク2の側方に配設されている。したがって、光通信ケーブル10の配線時や保守点検時に、作業者は収納ボックス9の開閉扉13、14を開けてそのまま簡単に作業を行うことができ、従来の高所作業に比べて作業性が著しく向上する。また、成端箱11とハブボックス12は、収納ボックス9内に整然と区画収納されているので、収納構造の軽量小型化及びコンパクト化を図られる。
【0033】
さらに、成端箱11に商用電源のケーブル17を取り込んだことにより、分電盤が実質的に不要になり、その分だけサーバールーム1内の省スペース化が促進している。尚、成端箱11とハブボックス12は、空調機から離れたワークデスク2の側方に配置されている。したがって、ワークデスク2の側方は壁面上部に比べて、空調機による対流の影響が小さく塵埃が少ないので、従来のように成端箱11、ハブボックス12に塵埃が侵入し付着するおそれがない。
【0034】
尚、本発明は上記実施例に限定されず、種々の応用変形が可能である。例えば、上記実施例では、収納ボックス9を左右二室に区画して、各室に成端箱11、ハブボックス12を収納したが、例えば、図10に示すように収納ケース9を上下二室に区画したものや、あるは前後二室に区画して、各室に成端箱11、ハブボックス12を収納することも可能である。
【0035】
図11に示す収納ボックス9は、分電盤型の収納ボックスであり、主幹ブレーカー40、分岐回路、避雷器、成端箱11、ハブボックス12がひとつに収容されたものである。この収納ボックス9にはサージカウンター39が設けられ、雷サージ電流をカウントすることができるようにされている。
【0036】
図12及び図13は本発明成端箱の施工例を模式的に示す図であり、ビルの各階にそれぞれ配置されクライアントパソコン4、サーバー7及びプリンター等の精密機器42に光通信ケーブル10(UTPケーブル等でも良い)でもって配線した収納ボックス9同士を繋ぎ合せた例と、複数のビル間で各ビルに設置された収納ボックス9を繋ぎ合せた例を示したものである。このように複数個の収納ボックス9を繋ぎあわせループすることによって、等価回路が形成され、どこから誘導雷が到来しても大地にアースすることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、以下のような優れた効果がある。
(1)成端箱とハブボックスを二区画に画成された収納ボックスの一方の区画に成端箱を収納し、他方の区画に分電盤やハブ等の精密機材を収納したので、光通信ケーブルの配線作業やメンテナンス作業を容易に行うことができ、作業効率を著しく高めることができる。
(2)成端箱とハブボックスを一体的に収納するようにしたので、収納構造の小型化、コンパクト化が図られ、収納スペースを大幅に縮小させることができる。
(3)成端箱内でテンションメンバー又はメセンジャーワイヤーが堅固に固定され、アース線に接続すると共に、その先端が露出しないので、誘導雷による発火の危険がなく、光通信ケーブルの端部を確実に保持することができる。
(4)テンションメンバー又はメッセンジャーワイヤー及び電力回線から誘導雷が到来しても、サージ電流対策が十分になされているので、成端箱及び接続した機器を損傷することがない。
(5)個々の幹線ケーブルが、適切な余長をもって保持されるため、適切に配線して断裂等の事故を防止できる。
(6)複数の成端箱をループすることによって、等価回路が形成され、どこから誘導雷が到来しても大地にアースすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成端箱及びハブボックスの収納装置を説明する全体構成図である。
【図2】図1の収納ケースを説明する要部構成図である。
【図3】本発明に係るサーバールームを示す平面図である。
【図4】本発明に係る成端箱及びハブボックス内の配線図である。
【図5】回避素子の基本形態を示す模式図である。
【図6】回避素子の他の実施例を示す(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【図7】回避回路の回路図である。
【図8】成端箱の他の実施例を示す模式図である。
【図9】サージ電流誘導回路とこれに対する配線例を示す回路図である。
【図10】テンションメンバーの先端部を示す拡大側面断面図である。
【図11】収納ボックスの他の実施例を示す斜視図である。
【図12】本発明の成端箱をビル内に複数個設置した状態を説明する模式図である。
【図13】本発明の成端箱を複数のビルに設置した状態を説明する模式図である。
【符号の説明】
1 サーバールーム
2 ワークデスク(机)
3 ゴムマット
4 クライアントパソコン
5 ハブ
6 光ファイバー(幹線ケーブル)
7 サーバーパソコン
8 ストッパー
9 収納ボックス
10 光通信ケーブル
11 成端箱
12 ハブボックス
13 開閉扉
14 開閉扉
15 テンションメンバー
15aメッセンジャーワイヤー
15bシールドアース
16 配線盤
17 電源ケーブル
18 ワークステーション
19 コンセント
20 導線
21 避雷器
22 避雷器
23 アース線
24 アース線
25 挿通管
26 座金部
27 圧着端子
28 ゴム管
29 プリンター
30 回路素子
31 サージ電流反応部
32 サージ電流反応部の端子
32aサージ電流反応部の端子
32Dサージ電流反応部の端子
33 サージ電流反応部
34 サージ電流反応部の端子
34aサージ電流反応部の端子
35 サージ電流反応部
36 サージ電流反応部の端子
36aサージ電流反応部の端子
37 アース線
38 アース線
39 サージカウンター
40 主幹ブレーカー
41 ブレーカー
42 機器
43 ブレーカーと機器との配線
44 回路線
45 回路線
50 回避器
51 回避素子
52 回避素子
53 第1アース線
54 バイパス線
55 半導体素子
60 サージ電流誘導回路
61 誘導素子
62 アース側端子
63 誘導側端子
70 成端部
71 誘導環
72 ストッパー
73 誘導ガイド
74 コネクタ
80 ビル(建物)
81 ビル(建物)
82 ビル(建物)
83 ビル(建物)

Claims (4)

  1. 少なくとも二区画に画成され、一方の区画に光通信ケーブルの成端箱が収納されると共に、他方の区画に光通信ケーブルの成端箱内に光通信ケーブルと共に布設された電力回線から供給される電力を分配する分電盤及び複数のポートを有し各ポートに接続された前記成端された光通信ケーブルからの光ファイバーを束ねる装置としてのハブが収納された光通信ケーブル成端箱の収納ボックスであって、前記収納ボックスが机の外側部に取り付けられていることを特徴とする光通信ケーブル成端箱の収納ボックス
  2. アース手段に電気的に接続された光通信ケーブルの圧着端子を挿通管とその端部に連結された座金部とから構成し、光通信ケーブルの牽引用テンションメンバー又はメッセンジャーワイヤーの端部を該挿通管内に挿入し、前記挿通管をかしめることにより、前記圧着端子と前記端部とを電気的に導通接合し、これらの接合部分を絶縁性の素材により被覆したことを特徴とする請求項1記載の光通信ケーブル成端箱の収納ボックス
  3. 光通信ケーブル成端箱の収納ボックス内に光通信ケーブルと共に電力回線を布設し、電気機器を設け、前記電力回線により、電気機器に電力を供給するものであって、アース手段と接続されるアース側端子と、該アース側端子と電気的に導通する誘導側端子とを有するサージ電流誘導回路を設け、前記サージ電流誘導回路は、通常電圧の電流が流れている間は絶縁を保ち、一旦高電圧がかかると絶縁が破壊され低抵抗となり、前記サージ電流誘導回路の誘導側端子は、電力回線と電気機器とを接続する電気配線の途中の箇所と接続され、光通信ケーブルの牽引用テンションメンバー又はメッセンジャーワイヤーの端部に接合された圧着端子が、サージ電流誘導回路のアース側端子と接続されることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の光通信ケーブル成端箱の収納ボックス。
  4. 光通信ケーブルの牽引用テンションメンバーの端部を固定する手段と、個々の幹線ケーブルの一部またはコネクタケーブルとの融着点を保持するストッパーと、個々の幹線ケーブルを自在に巻回できる複数の支柱の誘導ガイドを立設したことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の光通信ケーブル成端箱の収納ボックス
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