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JP4048997B2 - 電子ビーム放出管 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ビーム照射装置の主要部を構成する電子ビーム放出管に係り、特に真空排気装置に接続して内部を真空状態に保持しながら照射窓から電子ビームを放出するタイプの電子ビーム放出管に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子ビーム照射装置は、加速電圧150kV以上、照射窓の面積が80cm以上で、稼動中に内部を高真空に排気しているものが一般的であるが、電子ビーム放出管に相当する部分を他の部分から切り離して着脱できる構造にはなっていない。
【0003】
図10はその代表的な従来装置の構成を示し、高真空ポンプ119によって真空排気される円筒形チャンバー104内の中央部にカソード114とグリッド115が配置されている。カソード114とグリッド115は保守を容易にするために通常カソードユニット116に収められており、この部分が電子ビーム照射装置の電子発生部103を構成している。
【0004】
そして、チャンバー104の外壁の一部に、電子ビームを透過する照射窓101が設けられている。照射窓101は、電子を透過する薄い照射窓箔105からなり、これをサポート板118と窓箔押さえ板117とで保持した部分が電子ビーム照射装置のヘッド部102を構成している。
【0005】
装置の運転中は、カソード114とグリッド115に高電圧電源でそれぞれ負の高電圧電位がかけられて、アースに接続されたチャンバー104及び照射窓箔105との間に高電圧の電界が生じる。これによりカソード114で発生しグリッド115に集められた電子が照射窓箔105に向けて加速され、電子の一部は照射窓箔105を突き抜けてチャンバー104の外部へ放出される。
【0006】
この種の装置において、使用中に故障や劣化を生じやすく、また最も早く寿命が尽きるのは照射窓101を構成する照射窓箔105である。また、電子発生部103のカソード114も消耗部品に指定されている。これらの部品は、故障や劣化による不具合を生じなくとも、予め定められた使用期間ごとに定期交換される。
【0007】
また、電子ビーム放出管に相当する部分を着脱することができない図10の従来装置は、該装置の設置現場で照射窓箔105やカソード114の交換作業を行わなければならないが、その作業手順は下記(1)〜(7)の如く非常に煩雑なものであるから、装置の稼動を半日から1日程度停止しなければならず、また、交換作業は専門的な知識と経験を必要とするので、熟練した技術者のみしか行うことができないという不便があった。
(1)装置の稼動を停止する。
(2)チャンバー104内に大気(又は大気圧の不活性ガス)を導入する。
(3)旧い照射窓箔105とその保持部品117、118を取り外してヘッド部102を開放する。
(4)チャンバー104内のカソードユニット116を分解し、旧いカソード114を取り外して新品と交換する。
(5)新品の照射窓箔105を保持部品117、118でヘッド部102に取り付ける。
(6)高真空ポンプ119でチャンバー104内を真空排気する。
(7)装置の電源を入れて、装置の状態を観察しながら加速電圧及び電流を定格仕様に達するまで徐々に高めるコンディショニング作業を行う。
【0008】
なお、従来装置の中には、照射窓やカソードの交換作業を簡略化するためにそれらが設けられた電子ビーム放出管を装置から取り外して一括交換できるようにしたものもある。この種の装置に用いる電子ビーム放出管としては、電子ビームを透過させる照射窓が設けられたヘッド部と、その照射窓と対向する箇所に電子発生部が内装された電気絶縁性の胴部とで真空管の如き高真空の気密容器を形成することによって真空排気装置を不要とした真空管タイプの電子ビーム放出管があり(特許文献1参照)、このタイプの電子ビーム放出管は、これを新品と交換して、その新品のコンディショニング作業を行うだけで、交換作業が完了するので、装置の稼動停止時間が著しく短縮されるという利点がある。
【0009】
【特許文献1】
特表平10−512092号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、真空管タイプの電子ビーム放出管は、十数万〜数十万円もする非常に高価な商品でありながら、再生利用することができない使い捨て商品であり、そのうえ、照射窓とカソードのいずれか一方が故障すれば、新品と交換しなければならないという不利がある。
【0011】
つまり、照射窓の耐久寿命は、通常1000〜2000時間とされているのに対し、カソードの耐久寿命は、通常5000時間以上であり、また、その他の部品は更にそれ以上の耐久寿命を有しているが、真空管タイプの電子ビーム放出管は、耐久寿命の最も短い照射窓の使用期間が経過すると、カソードその他の部品の使用期間が未だ経過していなくとも、その電子ビーム放出管を新品と交換しなければならないという経済的な不利がある。
【0012】
まして、照射窓の使用期間が経過しないうちに、その照射窓やカソード等に突発的な故障が生じて、高価な電子ビーム放出管の交換を余儀なくされるとなれば、著しく不経済であると同時に、省資源の観点からも好ましくない。
【0013】
また、真空管タイプの電子ビーム放出管も、これを電子ビーム照射装置に取り付けた後に、コンディショニング作業を行う必要があり、そのコンディショニング作業は通常1時間〜数時間を要するので、その間は電子ビーム照射装置の稼動を停止しなければならず、その分だけ装置の稼働率が低下する。
【0014】
そこで本発明は、故障や劣化を生じた照射窓やカソードなどの部品だけを交換して何度も再生利用することができ、しかも、部品の交換作業を簡単且つ速やかに行うことができる電子ビーム放出管を提供すると共に、電子ビーム照射装置に取り付けた際に面倒なコンディショニング作業を行う必要がない電子ビーム放出管を提供することを技術的課題としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、電子ビームを透過させる照射窓が取り付けられたヘッド部と、その照射窓と対向する位置に電子発生部が内装された胴部とで成る電子ビーム放出管において、前記ヘッド部が、真空排気装置への配管接続口と前記照射窓を取り付ける窓穴とを有するヘッド本体と、該ヘッド本体に前記照射窓の外縁部を密着させるように圧し当てて前記窓穴を気密封止する押圧体とで構成され、該押圧体が、前記ヘッド本体に対して脱着可能に締め止められることを特徴とする。
【0016】
本発明の電子ビーム放出管は、電子ビームを透過させる照射窓が取り付けられたヘッド部と、その照射窓と対向する位置に電子発生部が内装された胴部とで構成される点において、真空管タイプの従来品と共通するが、真空管タイプとは異なり、照射窓等の部品が故障や劣化を生じたときはその部品のみを迅速且つ容易に交換して、ヘッド部や胴部はそのまま再利用することができる。
【0017】
すなわち、本発明の電子ビーム放出管は、照射窓等の部品が故障や劣化を生じたときに、真空排気装置への配管接続口から放出管の内部に大気又は大気圧の不活性ガスを導入して電子ビーム照射装置から取り外し、これを新しい電子ビーム放出管と一括交換する。そして、電子ビーム照射装置に取り付けた新しい電子ビーム放出管を真空排気装置の配管接続口から真空排気してコンディショニング作業を行うだけで電子ビーム照射装置の再稼動が可能となる。
【0018】
一方、電子ビーム照射装置から取り外して回収した旧い電子ビーム放出管は、そのヘッド本体に締め止められた押圧体を取り外すだけで、該押圧体でヘッド本体に圧し当てられた照射窓を簡単に取り外すことができる。そして、新品の照射窓を押圧体でヘッド本体に圧し当てるようにしてその押圧体をヘッド本体に締め止めるだけで、照射窓の取り付けが完了すると同時に、照射窓を取り付けるヘッド本体の窓穴がその照射窓で気密封止されて、電子ビーム放出管の再生作業が速やかに完了する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面によって具体的に説明する。
図1は請求項1の発明に係る電子ビーム放出管の一例を示す断面図、図2はそのヘッド部を構成する押圧体の作用を示す図、図3は押圧体の一例を示す図、図4は請求項1の発明に係る電子ビーム放出管の他の例を示す断面図、図5はそのヘッド部の拡大図、図6はその胴部に内装された電子発生部の拡大図、図7は電子発生部を構成するカソードユニットの拡大図、図8はヘッド部に取り付ける照射窓の一例を示す図、図9は請求項10の発明に係る電子ビーム放出管の一例を示す断面図である。
【0022】
図1の電子ビーム放出管1Aは、電子ビームを透過させる照射窓4が取り付けられたヘッド部2と、その照射窓4と対向する位置に電子発生部5が内装された胴部3とで構成されると共に、ヘッド部2が、真空排気装置(図示せず)への配管接続口6と照射窓4を取り付ける窓穴7とを有するヘッド本体2aと、該ヘッド本体2aに照射窓4の外縁部を密着させるように圧し当てて窓穴7を気密封止する押圧体2bとで構成され、該押圧体2bが、ヘッド本体2aに対して複数本のボルト8で脱着可能に締め止められるようになっている。
【0023】
ヘッド部2を構成するヘッド本体2aと押圧体2bは、いずれも電子を透過しないステンレス材で成形され、押圧体2bには、その中央部にヘッド本体2aの窓穴7と連通する広角穴9が穿設されると共に、その外縁部にボルト8を通す複数のボルト穴10が穿設され、一方、ヘッド本体2aには、ボルト8と螺合するねじ穴11が設けられている。
【0024】
照射窓4は、電子を透過させる低密度の薄い金属箔で成る照射窓箔12と、照射窓箔12の外縁部に沿って押圧体2bで圧し当てる気密封止体13とで構成され、該気密封止体13は、ゴム弾性を有するリングやシートあるいは中央に穴があいた金属箔等で形成されている。
【0025】
また、ヘッド本体2aは、押圧体2bによって照射窓4を圧し当てる部分が凸面部14に形成され、押圧体2bには、ヘッド本体2aの凸面部14と緩めに嵌合する凹面部15が形成されると共に、その凹面部15とヘッド本体2aの凸面部14とを嵌合させたときに、押圧体2bの外縁部とこれをボルト8で締め止めるヘッド本体2aとの間に、ボルト8の締付け力によって押圧体2bに図2の如く弾性変形を生じさせるためのギャップ16が形成されるように構成され、その押圧体2bの弾性変形によって生ずる応力で該押圧体2bによる照射窓4の押圧力が強まり、特に、図2の円Sで囲った照射窓4の外縁部が押圧体2bによって強く圧迫されるので、該照射窓4の気密封止体13による窓穴7の気密封止効果が著しく高められる。
【0026】
また、ボルト8の締付け力によって弾性変形した押圧体2bは、ヘッド本体2aに圧し当てる方向に付勢されているので、熱膨張変形によるリークも確実に防止することができる。また、弾性変形した押圧体2bの押圧力がヘッド本体2aの凸面部14の角部に集中して照射窓4が破損することを防止するために、その角部には曲率半径0.5〜1.0mm程度の丸みが付けられている。なお、丸みの曲率半径が0.5mm以下の場合は照射窓箔12が千切れるおそれがあり、1.2mm以上の場合はリークを生ずるおそれがある。
【0027】
図3の押圧体2aは、該押圧体に形成された凹面部15を囲うように該押圧体の肉厚を薄くして弾性変形を生じやすくする凹溝17が形成されており、該凹溝17の深さ及び幅を加減することによって押圧体2aの曲げ剛性を最適に調整している。
【0028】
ヘッド本体2aに設けた配管接続口6の開口端には、真空排気装置の真空配管に接続するための継手18が設けられている。また、胴部3に内装された電子発生部5は、カソード19とグリッド20とで構成され、それらがカソード19から生ずる電子の散乱を遮蔽するシールド管21内に配置されている。
【0029】
しかして、電子ビーム放出管1Aの照射窓4が故障や劣化を生じたときは、電子ビーム照射装置の稼動を停止させて、電子ビーム放出管1Aの配管接続口6から放出管の内部に大気又は大気圧の不活性ガスを導入し、該電子ビーム放出管1Aを電子ビーム照射装置から取り外して、これを新しい電子ビーム放出管1Aと一括交換する。そして、電子ビーム照射装置に取り付けた新しい電子ビーム放出管1Aの配管接続口6から真空排気して該放出管のコンディショニング作業を行うだけで電子ビーム照射装置の再稼動が可能となる。
【0030】
一方、電子ビーム照射装置から取り外して回収した旧い電子ビーム放出管1Aは、そのヘッド本体2aにボルト8で締め止められた押圧体2bを取り外すだけで、故障又は劣化した照射窓4を簡単且つ速やかに取り外すことができる。そして、新品の照射窓4を取り付けるときは、該照射窓4をヘッド本体2aの凸面部14に当てて、その凸面部14に押圧体2bの凹面部15を嵌合させた状態とし、その状態で押圧体2bの外縁部をボルト8でヘッド本体2aに締め止めるだけで、照射窓4の取り付けが完了すると同時に、照射窓4を取り付けるヘッド本体2aの窓穴7がその照射窓4によって気密封止されて、電子ビーム放出管1Aの再生作業が速やかに完了する。
【0031】
なお、上例では、ヘッド本体2aに凸面部14を形成し、押圧体2bに凹面部15を形成しているが、逆に、ヘッド本体2aに凹面部を形成し、押圧体2bにその凹面部と嵌合する凸面部を形成する場合であってもよい。
【0032】
次に、図4の電子ビーム放出管1Bは、照射窓4のみならず、カソード19の交換作業も容易に行えるように工夫したもので、胴部3がヘッド部2に対して脱着自在に取り付けられると共に、その胴部3に内装された電子発生部5が、カソード19とグリッド20を一体化したカソードユニット22と、該カソードユニット22を脱着可能に取り付けるカソード用ソケット23とで構成されている点において、図1の電子ビーム放出管1Aと相違し、その他の基本構成は該放出管1Aと共通している。
【0033】
つまり、電子ビーム放出管1Bは、図4及び図5に示す如く、ヘッド部2のヘッド本体2aに嵌め付ける胴部3の先端部外周にO−リング25を装着させて、該O−リング25をヘッド本体2aにボルト26で締め止めるO−リング押さえ27で押圧して圧縮変形させることにより、胴部3をヘッド本体2aに対して脱着自在に取り付けると同時に、その取り付け箇所を気密に封止する構造になっている。
【0034】
また、電子ビーム放出管1Bの胴部3に内装した電子発生部5は、図6に示す如く、シールド管21内にカソード19とグリッド20を一体化したカソードユニット22と、該カソードユニット22を脱着可能に取り付けるカソード用ソケット23が配設され、該ソケット23から図7の如くカソードユニット22だけを簡単に取り外せるようになっている。
【0035】
しかして、電子ビーム放出管1Bは、ヘッド部2のヘッド本体2aにボルト8で脱着可能に締め止められた押圧体2bを取り外して照射窓4を交換することができるだけでなく、ヘッド本体2aにボルト26で脱着可能に締め止められたO−リング押さえ27を取り外して、ヘッド本体2aから胴部3を取り外し、該胴部3に内装された電子発生部5からカソードユニット22を取り外してカソード19及びグリッド20を交換することもできる。
【0036】
更に、ヘッド部2と胴部3とを互いに切り離して、それぞれの内部を定期的に洗浄することができるし、万一、一方に破損・損傷が生じたときは、その一方のみを交換すれば足りるという利点もある。
【0037】
なお、図1の電子ビーム放出管1Aは、胴部3がヘッド部2に対して脱着可能な構造にはなっていないが、その電子発生部5を図6及び図7の如くカソード19とグリッド20を一体化したカソードユニット22と、該カソードユニット22を脱着可能に取り付けるカソード用ソケット23とで構成すると共に、ヘッド本体2aに形成する窓穴7がカソードユニット22を挿脱できる程度の大きさを有していれば、その窓穴7からカソードユニット22を摘み持つことができるピンチ工具等を差し込んでカソードユニット22を交換することも可能である。
【0038】
また、押圧体2bによってヘッド本体2aの表面に圧し当てる照射窓4が、図5及び図8に示す如く、ヘッド本体2aの窓穴7と連通する穴29を有した上下一対の気密封止体28、28間に照射窓箔12を挟み込む構造になっていれば、照射窓箔12がヘッド本体2aと押圧体2bに直接接触しないため、薄くて損傷を受けやすい金属箔膜で成る照射窓箔12を使用しても、その照射窓箔12が押圧体2bの押圧力によって千切れるおそれがなく、安定した気密封止を行なうことができる。
【0039】
次に、図9の電子ビーム放出管1Cは、ヘッド部2に設けられた真空排気装置への配管接続口6に、該接続口を開閉する気密バルブ30が介装されている点と、ヘッド部2に、照射窓4を冷却するための冷却気体を供給する気体通路31が形成されている点において、図4の電子ビーム放出管1Bと相違し、その他の基本構成は該放出管1Bと略共通している。
【0040】
この電子ビーム放出管1Cは、製造工場で組立完了後、その製造工場において真空排気装置への配管接続口6から真空排気して内部の気密状態を検査するリークチェックを行うと共に、高電圧電源に接続してコンディショニングを行い、そのコンディショニング作業が終了すると、内部に窒素等の不活性ガスを充填して気密バルブ30を閉鎖した状態、あるいは内部を真空排気したまま気密バルブ30を閉鎖した状態で出荷することができる。
【0041】
これにより、出荷された電子ビーム放出管1Cは、これを電子ビーム照射装置に取り付けて配管接続口6を真空排気装置に接続し、真空排気装置を起動させると共に、配管接続口6に介装された閉鎖状態の気密バルブ30を開放するだけの簡単な作業で、即使用することができ、従来の如く使用前に面倒で専門的な知識と技術を要するコンディショニング作業を行う必要がない。
【0042】
また、上記の如くして電子ビーム照射装置に取り付けた電子ビーム放出管1Cが使用中に故障を生じたとき、あるいは所定の使用期間が経過したときは、電子ビーム照射装置の稼動を停止させて、電子ビーム放出管1Cの気密バルブ30を開放し、該放出管内に配管接続口6から大気又は大気圧の不活性ガスを導入して、電子ビーム放出管1Cを電子ビーム照射装置から取り外し、予めストックしておいた新品の電子ビーム放出管1Cと一括交換する。
【0043】
これにより、電子ビーム放出管1Cの交換作業に要する時間が非常に短くなるので、電子ビーム照射装置の稼働率が著しく向上する。また、電子ビーム照射装置から取り外した電子ビーム放出管1Cも、劣化又は故障した照射窓4やカソード19等の部品だけを新品と交換して他の部品はそのまま再利用することが可能であるから、真空管タイプの電子ビーム放出管に比べて大幅な省コストを実現することができると同時に省資源にも資することができる。なお、気密バルブ30は、電子ビーム放出管1Cに限らず、図1及び図4の電子ビーム放出管1A及び1Bの配管接続口6に介装してもよい。
【0044】
また、図1及び図4の電子ビーム放出管1A及び1Bのヘッド部2に、照射窓4を冷却するための冷却気体を供給する気体通路31を設けることもできる。
【0045】
【発明の効果】
本発明による電子ビーム放出管は、故障又は劣化した照射窓やカソードだけを新品と交換して他の部品をそのまま再利用することが可能であるから、省コスト・省資源に資することができると同時に、照射窓やカソード等の部品あるいは電子ビーム放出管そのものの交換作業を短時間で行うことができ、電子ビーム照射装置に取り付けた際に面倒なコンディショニング作業を行う手間も省けるので、電子ビーム照射装置の稼働率が著しく向上するという大変優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子ビーム放出管の一例を示す断面図
【図2】本発明に係る電子ビーム放出管のヘッド部を構成する押圧体の作用を示す図
【図3】本発明に係る電子ビーム放出管のヘッド部を構成する押圧体の一例を示す図
【図4】本発明に係る電子ビーム放出管の他の例を示す断面図
【図5】本発明に係る電子ビーム放出管のヘッド部の拡大図
【図6】本発明に係る電子ビーム放出管の胴部に内装された電子発生部の拡大図
【図7】本発明に係る電子ビーム放出管の胴部に内装された電子発生部を構成するカソードユニットの拡大図
【図8】本発明に係る電子ビーム放出管のヘッド部に取り付ける照射窓の一例を示す図
【図9】本発明に係る電子ビーム放出管の変形例を示す断面図
【図10】従来の電子ビーム照射装置とその電子ビーム放出管に相当する部分を示す断面図
【符号の説明】
1A〜1C……電子ビーム放出管
2………………ヘッド部
2a……………ヘッド本体
2b……………押圧体
3………………胴部
4………………照射窓
5………………電子発生部
6………………真空排気装置への配管接続口
7………………窓穴
8………………ボルト
12………………照射窓箔
14………………凸面部
15………………凹面部
16………………ギャップ
17………………凹溝
19………………カソード
20………………グリッド
22………………カソードユニット
23………………カソード用ソケット
28………………気密封止体
29………………穴
30………………気密バルブ
31………………気体通路

Claims (3)

  1. 電子ビームを透過させる照射窓が取り付けられたヘッド部と、その照射窓と対向する位置に電子発生部が内装された胴部とで成る電子ビーム放出管において、前記ヘッド部(2)が、真空排気装置への配管接続口(6)と前記照射窓(4)を取り付ける窓穴(7)とを有するヘッド本体(2a)と、該ヘッド本体(2a)に前記照射窓(4)の外縁部を密着させるように圧し当てて前記窓穴(7)を気密封止する押圧体(2b)とで構成され、該押圧体(2b)が、前記ヘッド本体(2a)に対して脱着可能に締め止められ、前記ヘッド本体(2a)の前記照射窓(4)を圧し当てる部分が、凸面部(14)又は凹面部に形成され、前記押圧体(2b)に、前記凸面部(14)と嵌合する凹面部(15)又は前記凹面部と嵌合する凸面部が形成されると共に、その嵌合状態としたときに、前記押圧体(2b)の外縁部とこれをボルト(8)で締め止める前記ヘッド本体(2a)との間に、ボルト(8)の締付け力によって前記押圧体(2b)に弾性変形を生じさせるためのギャップ(16)が形成されることを特徴とする電子ビーム放出管。
  2. 前記電子発生部(5)が、カソード(19)とグリッド(20)を一体化したカソードユニット(22)と、該カソードユニット(22)を脱着可能に取り付けるカソード用ソケット(23)とで構成され、前記窓穴(7)が、前記カソードユニット(22)を挿脱できる程度の大きさを有する請求項1記載の電子ビーム放出管。
  3. 前記押圧体(2b)に形成された前記凹面部(15)又は凸面部を囲うように該押圧体(2b)の肉厚を薄くして弾性変形を生じやすくする凹溝(17)が形成されている請求項1又は2記載の電子ビーム放出管。
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