JP4050451B2 - ハイブリット車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、前輪をエンジンで駆動し、後輪を電動モータで駆動するハイブリット車両に関し、特に電動モータを含むパワープラントなどのレイアウトに関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車やハイブリット車両は、バッテリやキャパシタなどのエネルギーストレージユニット(以下「エネスト」という)、トラクションおよび回生発電を行う電動モータ、バッテリと電動モータとの間の電気的な入出力調整を行うことで、電動モータの動作を制御するパワードライブユニット(以下「PDU」という)などを、パワープラントとして備えている。この場合、エネストとPDUの間は直流高圧線で接続され、PDUと電動モータの間は交流3相線で接続されるのが一般的であり、例えば車両駆動時には、エネストから直流高圧線を介して供給された高圧の直流電力が、PDUで3相交流電力に変換され、交流3相線を介して電動モータに供給される。このようなパワープラントを車両にいかに配置するかは、これらの車両への搭載性や組立性などに大きな影響を及ぼすため、車両の設計上、非常に重要である。
【0003】
このため、本出願人は、このようなパワープラントを備えた電気自動車を、例えば特開平7−156826号ですでに提案している。この電気自動車では、バッテリは、車室の床下に配置され、電動モータは、車両前部のモータルーム内に配置されるとともに、PDUは、電動モータの上側に配置されている。また、パワープラント部品の他のレイアウトとして、例えば車室内後部にエネストを配置したものや、車室内後部にエネストとPDUとを一体化したモジュールを配置したものなども知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、PDUをモータルーム内の電動モータの上側に配置した場合には、PDUと床下に配置したエネストとをつなぐ直流高圧線が長くなり、その配線が煩雑になる。また、このレイアウトをハイブリット車両に適用した場合には、PDUがエンジンルーム内のエンジンの上側に配置されることから、エンジンの駆動補機やエアクリーナなどの周辺部品の設置スペースを圧迫してしまい、エンジンルームの小型化、ひいては車両の小型化を阻害するため、これらの点において改善の余地がある。
【0005】
次に、車室内後部にエネストを配置した場合には、エネストとPDUをつなぐ直流高圧線がさらに長くなるとともに、その配線のために車室内外を貫通する構造を別途、設ける必要があり、このことがコストアップの原因になる。また、このように車室内後部にエネストを配置する場合、ハイブリット車両では一般に、燃料タンクを床下後部に配置することが多く、その場合、エネストからの直流高圧線を燃料タンク周辺に複雑に配置された部品間をぬってPDUに配線しなければならず、配線がさらに複雑になる。
【0006】
さらに、車室内後部にエネストとPDUとを一体化したモジュールを配置した場合には、PDUと床下に配置された電動モータとをつなぐ交流3相線を通すための床貫通構造を設ける必要があり、コストアップの原因になる。また、交流3相線が長くなるため、高周波の交流電流がラジオのノイズの発生源になるなどの欠点がある。さらに、車室内に配置するパワープラント部品が増えることで、その分、有効に使用できる車室内空間が減少してしまう。
【0007】
また、PDUや電動モータはその作動に伴って発熱するため、これらを冷却する冷却装置を設けるのが一般的である。その場合、通常は、PDU/電動モータの小型化と消費電力の低減のために水冷式が採用される。しかし、ハイブリット車両においては、ガソリン車と同等のエンジン用のラジエータやヒートシンクが設けられるため、PDU/電動モータ用のラジエータを追加することは、スペース上、困難なことが多い。また、このラジエータをあえて追加した場合には、追加したラジエータと、既存のエンジン用のラジエータおよびコンデンサとが影響を及ぼし合うことで、それぞれの放熱能力を低下させてしまう。その結果、エンジンが本来の出力を維持することが困難になり、多くの場合、同車格のガソリン車と比較して、出力の小さなエンジンを搭載せざるを得なくなる。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、パワープラントの配線長さの短縮化および配線構造の単純化によって、製造コストを削減でき、ラジオのノイズを低減できるとともに、パワープラントを効率良く冷却することができるハイブリット車両を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の請求項1に係るハイブリット車両は、前輪2、2を駆動するエンジン1と、後輪3、3を駆動する電動モータ5と、電動モータ5に供給する電力を蓄える蓄電装置(実施形態における(以下、本項において同じ)バッテリ14)と、電動モータ5の動作を制御するパワードライブユニット13と、蓄電装置およびパワードライブユニット13を冷却する空冷式の冷却系(冷却装置18)と、を備え、蓄電装置、パワードライブユニット13および電動モータ5が、車両1の前後方向に前側から順に並びかつ車室11の床下に配置され、冷却系は、車室11の床下に配置されるとともに、その吸気口20a、21a、22aが蓄電装置の前方に配置されていることを特徴とする。
【0010】
このハイブリット車両によれば、蓄電装置、パワードライブユニットおよび電動モータが、前後方向にこの順序で前側から並んだ状態で、車室の床下に配置されるので、これらを互いに近接して配置することが可能になる。その結果、蓄電装置とパワードライブユニットをつなぐ配線、例えば直流高圧線、およびパワードライブユニットと電動モータをつなぐ配線、例えば交流3相線の配線長さを、両方とも短くすることができる。したがって、これらの配線を容易に行えるとともに、交流3相線が長い場合に生じやすい高周波の交流電流に起因するラジオのノイズを低減できる。
【0011】
また、これらのパワードライブユニットなどがいずれも車室の床下に配置されているので、直流高圧線や交流3相線を車室内外間で通すための貫通構造は不要となり、その分の製造コストの削減が可能になる。同じ理由から、エンジンルーム内にパワードライブユニットを配置する必要がなくなることで、エンジンルームひいては車両の小型化が可能になるなど、設計の自由度が高められるとともに、車室内にパワープラント部品が存在しないことで、車室内の有効スペースを広げることができる。
【0012】
さらに、蓄電装置およびパワードライブユニットを冷却する冷却系もまた、車室の床下に配置されているので、既存のエンジン用のラジエータやコンデンサへの冷却系の放熱による悪影響がほとんどなくなり、同車格のガソリン車と同等出力のエンジンを搭載することが可能になる。また、冷却系の吸気口が、最前に位置する蓄電装置の前側に配置されているので、吸気口から導入された冷却用の空気を、短い配管長さで蓄電装置およびパワードライブユニットに送ることができ、それにより、コストダウンを図れるとともに、これらを効率良く冷却することができる。
【0013】
また、本発明の請求項2は、請求項1のハイブリット車両において、車室11の床下に配置された燃料タンク15、および車両11の前後方向に延びる排気管9をさらに備え、蓄電装置およびパワードライブユニット13は、車両1の左右方向において、燃料タンク15を間にして、排気管9と反対側に配置されていることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、蓄電装置およびパワードライブユニットが、燃料タンクを間にして、排気管と反対側に配置されているので、蓄電装置、パワードライブユニットや冷却系などへの排気管の熱による悪影響を抑制することができる。また、蓄電装置、パワードライブユニットおよび燃料タンクを、車室の床下にまとめて配置することが可能になるため、車室の床構造を単純化できるなど、設計の自由度を高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を説明する。図1および図2は、本発明を適用したハイブリット車両の構成を示している。このハイブリット車両(以下、単に「車両」という)1は、前輪2、2をエンジン4で駆動し、後輪3、3を電動モータ(Mot)(以下、単に「モータ」という)5で駆動するタイプのものである。エンジン4は、車両1の前部のエンジンルーム6内に収容されており、トランスミッション7および差動ディファレンシャル8などを介して、前輪2、2に連結されている。また、エンジン4の排気管9は、右サイドフレーム10の内側に沿って、前後方向に延びている。
【0016】
一方、モータ5は、後輪3、3の間に位置し、車室11の床下に配置されていて、差動ディファレンシャル12などを介して、後輪3、3に連結されている。モータ5の前側には、パワードライブユニット(以下「PDU」という)13およびバッテリ(Batt)14(蓄電装置)が、前後方向に近接して並んだ状態で順に配置されている。PDU13およびバッテリ14は、左サイドフレーム10の内側に沿い、モータ5と同様、車室11の床下に配置されている。また、車室11の床下には、PDU13およびバッテリ14と排気管9との間に、燃料タンク(Fuel)15が配置されている。
【0017】
PDU13は、モータ5およびバッテリ14などとともにパワープラントを構成するものであり、バッテリ14に直流高圧線16を介して接続され、モータ5に交流3相線17を介して接続されていて、バッテリ13とモータ5との間の電気的な入出力調整を行う。これにより、モータ5の動作、すなわちモータ5による後輪3、3の駆動および回生発電が制御されるとともに、バッテリ14は、後輪駆動時にモータ5に電力を供給し、回生発電時には回生された電力を蓄える。
【0018】
以上の構成の車両1によれば、バッテリ14、PDU13およびモータ5が、前後方向にこの順序で前側から近接して並んだ状態で配置されているので、バッテリ14とPDU13をつなぐ直流高圧線16、およびPDU13とモータ5をつなぐ交流3相線17の配線長さを、両方とも短くすることができる。したがって、これらの配線を容易に行えるとともに、交流3相線17が長い場合に生じやすい高周波の交流電流に起因するラジオのノイズを低減することができる。
【0019】
また、バッテリ14、PDU13およびモータ5が、いずれも車室11の床下に配置されているので、直流高圧線16や交流3相線17を車室11の内外間で通すための貫通構造が不要となり、その分の製造コストの削減が可能になる。同じ理由から、エンジンルーム6内にPDU13を配置する必要がなくなることで、エンジンルーム6ひいては車両1の小型化が可能になるなど、設計の自由度が高められるとともに、車室11内にパワープラント部品が存在しないことで、車室11内の有効スペースを広げることができる。
【0020】
さらに、PDU13およびバッテリ14が、車両2の左右方向において、燃料タンク15を間にして、排気管9と反対側に配置されているので、PDU13およびパッテリ14や次に述べる冷却装置18などへの排気管9の熱による悪影響を抑制することができる。また、PDU13、バッテリ14および燃料タンク15を、車室11の床下にまとめて配置することが可能になるため、車室11の床構造を単純化できるなど、設計の自由度を高めることができる。
【0021】
なお、上記パワープラントを構成するモータ5、PDU13およびバッテリ14は、ガソリン車に追加可能なシステムになっていることが好ましい。すなわち、車両の機種開発にあたり、ガソリン車をレイアウトする際に、上記パワープラントを設置するスペースをあらかじめ確保し、このガソリン車をベースにパワープラントを追加することで、ハイブリット車両に転換できるようにするのがよく、それにより、開発工数を削減できる。また、これに伴い、制御システムについても、モータ制御側に可能な限り完結性をもたせることで、エンジン制御のシステムに通信線を接続するだけで済むようにすることが好ましく、それにより、開発工数をさらに削減することができる。
【0022】
車室11の床下にはさらに、PDU13およびバッテリ14を冷却するための冷却装置18(冷却系)が設けられている。図3に示すように、この冷却装置18は、空冷式のものであり、車室11外とバッテリ14との間に延び、フィルタ19を取り付けた吸気口20aから介して車室11外の空気(外気)を導入するメイン通路20と、このメイン通路20の上流部および下流部にそれぞれ合流し、車室11内に開口する吸気口21a、22aから車室11内の空気(内気)をそれぞれ導入する第1および第2の内気導入通路21、22と、メイン通路20の第1内気導入通路21の合流部のすぐ下流側から分岐する分岐通路23と、バッテリ14からPDU13を経て分岐通路23に戻る循環通路24を備えている。
【0023】
また、第1および第2の内気導入通路21、22とメイン通路20との合流部には、導入する空気を内気または外気に切り換えるための第1および第2の切換弁25、26がそれぞれ設けられている。分岐通路23は、仕切壁23aにより2つの部分に仕切られていて、その一方の部分に風量制御弁27が設けられている。循環通路24は、この風量制御弁27の下流側に合流している。風量制御弁27は、後述する下流側のファン29への送風量を制御するためのものであり、その開度、および内外気切換弁25、26の切換は、それぞれのアクチュエータ(図示せず)により制御される。
【0024】
また、分岐通路23の循環通路24の合流部よりも下流側には、エアコンユニット28のファン29が、そのファンモータ30とともに設けられており、このファン29には、エアコンユニット28のエバポレータ30およびヒータユニット31が順に接続され、エアコン吹出口28aが車室11内に臨んでいる。さらに、外気導入通路20の室外部には、外気温を検出する外気温センサ33が、車室11内の適所、例えば第1内気導入通路21には、内気温を検出する内気温センサ34が設けられている。
【0025】
図4は、冷却装置18の制御テーブルを示している。すなわち、この冷却装置18は、第1〜第3の3つの冷却モードに切り換えて運転される。第1冷却モードは、運転者がエアコン操作により内気循環モードを選択しているときに実行されるものであり、この場合には、第1および第2の切換弁25、26が、第1および第2の内気導入通路21、22を開放する開放位置(位置A)にそれぞれ切り換えられるとともに、風量制御弁27の開度が制御される。
【0026】
これにより、ファン29の送風によって、第1および第2の内気導入通路21、22に吸気口21a、22aから内気が導入される。第2内気導入通路22に導入された内気は、メイン通路20からバッテリ14およびPDU13に順に送られ、その際にこれらを冷却する。その後、循環通路24を経てファン29の上流側に戻る。一方、第1内気導入通路21に導入された内気は、分岐通路23を通り、風量制御弁27の開度に応じた送風量でファン29側に送られ、PDU13側からの空気と合流する。合流した空気は、エアコンユニット28のエバポレータ30およびヒータユニット31に順に送られ、その際、例えばエバポレータ30で冷却された後、エアコン吹出口28aから車室11内に吹き出される。
【0027】
そして、吹き出した空気は、車室11内を循環した後、第1および第2の内気導入通路21、22に再び導入され、上述したようにして、バッテリ14およびPDU13を冷却する。図1および図2の矢印は、以上のような冷却空気の流れを示している。また、風量制御弁27の開度は、バッテリ14側の温度に応じて制御され、例えばその温度が高く、バッテリ14などが十分に冷却されているときには、より大きな開度に、すなわちバッテリ14側へ送られる冷却用の空気量がより小さくなるように制御される。
【0028】
第2冷却モードは、運転者が外気導入モードを選択している場合において、外気温センサ33で検出された外気温が内気温センサ34で検出された内気温よりも低いときに実行される。この場合には、第1および第2の切換弁25、26が、第1および第2の内気導入通路21、22を閉鎖する閉鎖位置(位置B)にそれぞれ切り換えられるとともに、風量制御弁27の開度が制御される。
【0029】
これにより、吸気口20aからメイン通路20に導入された外気は、バッテリ14およびPDU13に順に送られ、これらを冷却する。その後、循環通路24を経てファン29のすぐ上流側に戻る。また、導入された空気の一部は、分岐通路23を通り、風量制御弁27で絞られた後、ファン29側に送られ、PDU13側からの空気とともにエアコンユニット28へ送られ、温度を調整された後、車室11内に吹き出される。
【0030】
また、第3冷却モードは、運転者が外気導入モードを選択している場合において、外気温が内気温よりも高いときに実行される。この場合には、第1切換弁25が閉鎖位置に、第2切換弁26が開放位置に、それぞれ切り換えられるとともに、風量制御弁27が閉鎖される。
【0031】
これにより、メイン通路20に導入された外気は、分岐通路23を介してエアコンユニット28へ送られ、冷却された後、車室11内に吹き出される。また、吹き出された冷却空気は、車室11内を循環した後、第2内気導入通路22に導入され、バッテリ14およびPDU13を冷却する。その後は、循環通路24を経てエアコンユニット28へ送られる。
【0032】
以上のように、本実施形態の冷却装置18によれば、運転者が外気導入モードを選択している場合において、外気温が低いときには、第2冷却モードを実行することで、導入した外気を直接、冷却に用いる一方、外気温が高いときには、第3冷却モードを実行することで、外気をエアコンユニット28で一旦、冷却した後、内気として導入し、冷却に用いるので、PDU13およびバッテリ14を、外気温に応じて効率良く冷却することができる。
【0033】
また、冷却装置18が車室11の床下に配置されているので、既存のエンジン用のラジエータやコンデンサへの冷却装置18の放熱による悪影響がほとんどなくなり、同車格のガソリン車と同等出力のエンジンを搭載することが可能になる。さらに、冷却装置18の吸気口20a、21a、22aが、最前に位置するバッテリ14の前側に配置されているので、これらの吸気口20a、21a、22aから導入された冷却用の空気を、短い配管長さでバッテリ14およびPDU13に送ることができ、それにより、コストダウンを図れるとともに、これらを効率良く冷却することができる。
【0034】
図5は、第2実施形態による冷却装置を示している。この冷却装置38は、上述した冷却装置18がエアコンユニット28に接続され、エアコンの設定状況に応じて制御されるのに対し、エアコンユニット28とは独立して構成されている点が異なるものである。なお、この冷却装置38の構成要素のうち、冷却装置18と同じ構成のものについては同一の符号を付し、詳細な説明は省略するものとする。図3との比較からわかるように、冷却装置38は、冷却装置18から、エアコンユニット28、第2内気導入通路22、第2切換弁26、分岐通路23および風量製造弁27などを省略したものである。循環通路24の下流側にはファン29およびファンモータ30が設けられ、その下流側の排出口29aが車室11内に臨んでいる。
【0035】
この構成によれば、内気温が外気温よりも低い場合には、第1切換弁25が開放位置に切り換えられることで、ファン29の送風により、メイン通路20に内気が導入され、バッテリ14およびPDU13を冷却した後、循環通路24を経てファン29の上流側に戻り、排出口29aから車室11内へ排出される。一方、外気温が内気温よりも低い場合には、第1切換弁25が閉鎖位置に切り換えられることで、メイン通路20に外気が導入され、バッテリ14およびPDU13を冷却した後、上記と同様にして車室11内へ排出される。
【0036】
したがって、本実施形態の冷却装置38によれば、前述した冷却装置18による前述した効果を同様に得ることができる。これに加えて、本実施形態では、簡便な構成により、内気と外気のうちの温度の低い方を用いて、PDU13などの冷却を行うことができる。また、ファン29がPDU13の下流側に配置されているので、例えばバッテリ14の上流側に配置した場合と異なり、ファン29から発生する熱が冷却に悪影響を及ぼすのを回避でき、冷却を効率良く行うことができる。
【0037】
図6は、PDU13およびバッテリ14の冷却装置を水冷式に構成した例を示している。この例では、モータ5、PDU13およびバッテリ14ならびに燃料タンク15が、図2の車両1と同様に配置されている。また、PDU13およびバッテリ14には冷却水通路(図示せず)が循環するように通されていて、その途中のPDU13の付近に、ウォータポンプ39およびラジエータ(RAD)40が配置されている。これらのウォータポンプ39およびラジエータ40は、エンジンルーム6内に配置されたエンジン用ラジエータ41およびエアコン用コンデンサ42などの冷却系とは独立して設けられている。したがって、この構成によっても、エンジン用の冷却系と影響を及ぼし合うことがなく、それぞれの放熱能力を良好に維持することができる。
【0038】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態の冷却装置では、バッテリおよびPDUを冷却しているが、冷却通路をモータまで延ばすことによって、モータをも合わせて冷却するようにしてもよい。また、実施形態のバッテリに代えて、蓄電装置としてキャパシタを用いてもよいことはもちろんである。その他、本発明の趣旨の範囲内で細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明のハイブリット車両によれば、蓄電装置、パワードライブユニットおよび電動モータが、前後方向にこの順序で前側から並んだ状態で、車室の床下に配置されるので、これらをつなぐ配線長さを短くできることで、配線を容易に行えるとともに、ラジオのノイズを低減できる。また、これらの配線を車室内外間で通すための貫通構造は不要となり、その分の製造コストの削減が可能になる。また、エンジンルーム内にパワードライブユニットを配置する必要がなくなることで、エンジンルームひいては車両の小型化が可能になるなど、設計の自由度が高められるとともに、車室内にパワープラント部品が存在しないことで、車室内の有効スペースを広げることができる。
【0040】
さらに、蓄電装置およびパワードライブユニットを冷却する冷却系もまた、車室の床下に配置されているので、既存のエンジン用のラジエータやコンデンサへの冷却系の放熱による悪影響がほとんどなくなり、同車格のガソリン車と同等出力のエンジンを搭載することが可能になる。また、冷却系の吸気口が、最前に位置する蓄電装置の前側に配置されているので、吸気口から導入された冷却用の空気を、短い配管長さで蓄電装置およびパワードライブユニットに送ることができ、それにより、コストダウンを図れるとともに、これらを効率良く冷却することができる。
【0041】
また、蓄電装置およびパワードライブユニットが、燃料タンクを間にして、排気管と反対側に配置されているので、蓄電装置、パワードライブユニットや冷却系などへの排気管の熱による悪影響を抑制することができる。また、蓄電装置、パワードライブユニットおよび燃料タンクを、車室の床下にまとめて配置することが可能になるため、車室の床構造を単純化できるなど、設計の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるハイブリット車両を、そのレイアウトを重点として概略的に示す側面図である。
【図2】図1のハイブリット車両を概略的に示す平面図である。
【図3】パワードライブユニットの冷却装置の構成を示す図である。
【図4】図3の冷却装置の冷却モードを示す制御テーブルである。
【図5】第2実施形態による冷却装置の構成を示す図である。
【図6】パワードライブユニットの冷却装置を水冷式に構成した例を示す(a)車両の側面図、および(b)パワードライブユニットなどの平面図である。
【符号の説明】
1 ハイブリット車両
2 前輪
3 後輪
4 エンジン
5 電動モータ
9 排気管
11 車室
13 パワードライブユニット
14 バッテリ(蓄電装置)
15 燃料タンク
18 冷却装置(冷却系)
20a 吸気口
21a 吸気口
22a 吸気口
Claims (2)
- 前輪を駆動するエンジンと、
後輪を駆動する電動モータと、
当該電動モータに供給する電力を蓄える蓄電装置と、
前記電動モータの動作を制御するパワードライブユニットと、
前記蓄電装置および前記パワードライブユニットを冷却する空冷式の冷却系と、を備え、
前記蓄電装置、前記パワードライブユニットおよび前記電動モータが、当該車両の前後方向に前側から順に並びかつ車室の床下に配置され、
前記冷却系は、前記車室の床下に配置されるとともに、その吸気口が前記蓄電装置の前方に配置されていることを特徴とするハイブリット車両。 - 前記車室の床下に配置された燃料タンク、および当該車両の前後方向に延びる排気管をさらに備え、
前記蓄電装置および前記パワードライブユニットは、当該車両の左右方向において、前記燃料タンクを間にして、前記排気管と反対側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のハイブリット車両。
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