JP4053182B2 - 水中仮締切り設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばダム施設の改良工事を行うに際し、ダム堰体と貯水池とを分離すべく、ダム堰体に取付ける水中仮締切り設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばダム施設の改良工事を行う場合、工事に先立ち、貯水池側におけるダム堰体のコンクリート面に、一時的に水中仮締切り設備を取付け、ダム堰体における工事部分と貯水池とを分離する。以下、従来の水中仮締切り設備を図2に基づいて説明する。
【0003】
図2において、1はケーソンであり、ダム堰体2の貯水池側のコンクリート面2aに、何らかの作業空間を確保するために取付けられる箱型の構造物である。このケーソン1は、平面的に「コ」の字型のラーメン構造で、高さ方向に、複数のブロック1aに水平分割されている。
【0004】
ケーソン1は、前記ダム堰体2の貯水池側の水平部2bに予め据付けられた底部戸当り3上に設置し、この底部戸当り3と、前記コンクリート面2aに予め据付けられた側部戸当たり4とを一体化して図示省略した水密金物によって水密を保ち、内部に作業空間5を確保している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したような水中仮締切り設備は、工事期間中だけ、作業空間を確保できれば良いので、従来は、図3に示すように、ケーソン1を構成するブロック1aの、前面側下部にはゴム押え板7を介してP型の水密ゴム6をボルトとナットで取付けると共に、前面側上部には前記水密ゴム6の当り面となす受け金物8を溶着することで、上下に重合状に配置するブロック1a間の水密を確保していた。
【0006】
しかしながら、水中仮締切り設備を据付けるダム堰体2のコンクリート面2a等の表面は金属の表面のように滑らかではないので、水中仮締切り設備を据付けた後は、前記した水密ゴム6では完全に密閉することができない場合があり、このような場合には、水密ゴム6と受け金物8の間から漏水が発生し、上下に重合状に配置したブロック1a間の後面側の隙間9から作業空間5に向かって前記漏水が噴出するという問題が有った。また、上記した水密ゴム6を用いた前面側の水密部は部品数が多く、しかも、水密ゴム6を押えるためのボルト孔加工等が必要であるから、作業時間が長くなる等、コストアップの原因になっていた。更に、現地での据付調整時に水密ゴム6が金属部分すなわち受け金物8に接触し、水密ゴム6が損傷する虞もある。
【0007】
本発明は、上記した従来の水中仮締切り設備が有していた問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、かつ、上下に重合状に配置したブロック間からの漏水を効果的に防止でき、しかも、現地での据付時に水密ゴムが損傷しない水中仮締切り設備を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明の水中仮締切り設備では、ケーソンを構成する各ブロックの前面下部に金物を、また、前面上部に受け金物を溶接し、前記金物における受け金物との接触面には、前面側から水膨潤ゴムとスペーサを順に取付け、かつ、据付時における水膨潤ゴムの高さをスペーサの高さより若干低くなし、据付完了後は、前記水膨潤ゴムが膨張することによって上下に配置されたブロック間の隙間を完全に密閉し、扉間を水密状態となしている。そして、このようにすることで、前面側の水密部における部品数を少なくでき、作業時間が短縮されてコストダウンが図れると共に、上下に重合状に配置したブロック間からの漏水を効果的に防止でき、しかも、現地での据付時に水密ゴムが損傷しなくなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の水中仮締切り設備は、ダム堰体の貯水池側のコンクリート面に水密金物を介して設置される側部戸当りと、ダム堰体の貯水池側の水平部に水密金物を介して、或いは前記側部戸当りに設置される底部戸当りと、この底部戸当り上に重合状に配置され、かつ、脚部を介して前記側部戸当りに設置されるケーソンを備え、ケーソンを構成する各ブロックの前面下部に金物を、また、前面上部に受け金物を溶接し、前記金物における受け金物との接触面には、前面側から水膨潤ゴムとスペーサを順に取付け、かつ、据付時における水膨潤ゴムの高さをスペーサの高さより若干低くなし、据付完了後は、前記水膨潤ゴムが膨張することによって上下に配置されたブロック間の隙間を完全に密閉し、扉間を水密状態となしたものである。
【0010】
本発明の水中仮締切り設備では、金物と受け金物を夫々工場で仮組立て後溶接するので、製作精度が向上すると共に、水密ゴムとして水膨潤ゴムを採用しているので、上下に重合状に配置したブロック間からの漏水を効果的に防止できる。また、同様の理由によって、前面側の水密部における部品数を少なくでき、作業時間が短縮されてコストダウンが図れる。更に、スペーサの作用によって現地での据付時に水密ゴムが損傷しなくなる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の水中仮締切り設備を図1に示す一実施例に基づいて説明する。
図1(a)は本発明の水中仮締切り設備を構成するケーソンの前面部を断面して示す要部側面図、(b)は金物の斜視図、(c)は受け金物の斜視図である。
【0012】
図1において、11は本発明の水中仮締切り設備を構成するケーソンであり、このケーソン11を構成する各ブロック11aの、前面下部には金物12が、また、前面上部には受け金物8が溶接されている。なお、これらの金物12と受け金物8は、工場での仮組立て時に取付け位置を決定し溶接する。
【0013】
13は前記金物12における受け金物8との接触面に設けられた水膨潤ゴムであり、分子構造自体に水膨潤性を有する特殊ウレタンを主成分としたもので、硬度は約30(JIS A)で、吸水すると体積、重量が膨張して止水効果を発揮するものである。この水膨潤ゴム13は、現地での据付前に金物12における受け金物8との接触面に貼付する。
【0014】
14は同じく金物12における受け金物8との接触面の、前記水膨潤ゴム13の後部側に設けられた例えば金属製のスペーサであり、このスペーサ14の高さは水膨潤ゴム13の高さより若干高くなしている。このようにすることで、据付時、水膨潤ゴム13が金属部すなわち受け金物8と接触して損傷することを防止できる。
【0015】
本発明の水中仮締切り設備は上記したような構成であり、据付完了後は、水膨潤ゴム13が膨張することによって上下に配置されたブロック11a間の隙間を完全に密閉し、扉間を水密状態となす。
【0016】
本発明の水中仮締切り設備では、金物12と受け金物8を夫々工場で仮組立て後溶接するので、製作精度が向上する。そして、水密ゴムとして、従来のP型ゴムに代えて、水膨潤ゴム13を使用しているので、上下に重合状に配置したブロック11a,11a間を完全に密閉し、ブロック11a,11a間からの漏水を防止する。また、同様の理由によって、前面側の水密部における部品数を少なくでき、作業時間が短縮されてコストダウンが図れる。更に、スペーサ14の高さを水膨潤ゴム13の高さより若干高くしたので、現地での据付時に水膨潤ゴム13が損傷することもない。
【0017】
なお、本実施例ではケーソン1を下方から支持する底部戸当り3をダム堰体2の水平部2bに設置したものを示したが、側部戸当り4の下部前面に設置したものでもよい。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の水中仮締切り設備では、金物と受け金物を夫々工場で仮組立て後溶接するので、製作精度が向上する。加えて、水密ゴムとして、従来のP型ゴムに代えて、水膨潤ゴムを使用しているので、上下に重合状に配置したブロック間からの漏水を効果的に防止できる。
【0019】
また、本発明の水中仮締切り設備は、同様の理由によって、前面側の水密部における部品数を少なくでき、作業時間が短縮されてコストダウンが図れる。更に、スペーサの高さを水膨潤ゴムの高さより若干高くしたので、現地での据付時に水密ゴムが損傷することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の水中仮締切り設備を構成するケーソンの前面部を断面して示す要部側面図、(b)は金物の斜視図、(c)は受け金物の斜視図である。
【図2】(a)は従来の水中仮締切り設備の概略平面図、(b)は(a)の正面図、 (c)は(a)の側面図である。
【図3】従来の水中仮締切り設備を構成するケーソンの前面部を断面して示す要部側面図である。
【符号の説明】
2 ダム堰体
2a コンクリート面
2b 水平部
3 底部戸当り
4 側部戸当り
5 作業空間
8 受け金物
11 ケーソン
11a ブロック
12 金物
13 水膨潤ゴム
14 スペーサ
Claims (1)
- ダム堰体の貯水池側のコンクリート面に水密金物を介して設置される側部戸当りと、
ダム堰体の貯水池側の水平部に水密金物を介して、或いは前記側部戸当りに設置される底部戸当りと、
この底部戸当り上に重合状に配置され、かつ、脚部を介して前記側部戸当りに設置されるケーソンを備え、
ケーソンを構成する各ブロックの前面下部に金物を、また、前面上部に受け金物を溶接し、
前記金物における受け金物との接触面には、前面側から水膨潤ゴムとスペーサを順に取付け、
かつ、据付時における水膨潤ゴムの高さをスペーサの高さより若干低くなし、据付完了後は、前記水膨潤ゴムが膨張することによって上下に配置されたブロック間の隙間を完全に密閉し、扉間を水密状態となすことを特徴とする水中仮締切り設備。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14935099A JP4053182B2 (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 水中仮締切り設備 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14935099A JP4053182B2 (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 水中仮締切り設備 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000336631A JP2000336631A (ja) | 2000-12-05 |
| JP4053182B2 true JP4053182B2 (ja) | 2008-02-27 |
Family
ID=15473211
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14935099A Expired - Lifetime JP4053182B2 (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 水中仮締切り設備 |
Country Status (1)
| Country | Link |
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-
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