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JP4054066B2 - 荷重制限シート - Google Patents
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JP4054066B2 - 荷重制限シート - Google Patents

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Description

背景
発明の分野
本発明は、航空機のような乗客を輸送する乗物における乗客シート、より具体的には、16gの前方の動荷重に起因する床の反動を9g以内の前方静荷重に耐え得る設計とされた床によって支えることのできる程度に制限する、かかるシート用のエネルギ吸収脚部組立体に関する。
発明の背景
衝突に起因する急激な減速に対して乗客シートが耐え得るか否かは、航空機又はその他の乗客乗物の衝突時において乗客が生存し得るかどうかの点で重要なことである。しかしながら、シート組立体を単に丈夫にしただけでは、より重く且つ堅牢な組立体では乗客シートが床の取り付け部分から破断するのを防止し得ないから、その生存性は向上しない。
殆どの場合、航空機の床の長手方向軌道内に取り付けられた取り付け接続具を使用して、例えば、航空機の床へのシート組立体の取り付けが行われる。長手方向軌道は、航空機の乗客室の長さに沿って伸長している。この軌道の断面は、逆T字形スロットである。25.4mm(1インチ)の間隔にて、この軌道は円形の穴となるように拡大させてある。シート組立体の各脚部から下方に突出するキノコ形のスタッドの頭部を床の軌道の円形穴に差し込み、次に、シートを前方に、又は床の軌道の穴内にて12.7mm(1/2インチ)だけ摺動させ、その後、シートを前方又は後方に12.7mm(1/2インチ)だけ摺動させて、スタッドを軌道内に係合させることによって、シートの取り付けが行われる。
次に、シートから軌道の穴の1つにせん断ピンを下方に入れて、シートを所定位置に係止し且つシートが前方又は後方に摺動するのを防止する。当業者に公知であるように、このせん断ピンは、多くの形状をしており、多数の方法にて締め付けられる。せん断ピンが非係止位置にあることを示す視覚的表示が提供される場合もある。典型的に、各脚部は、その前部に1つのスタッドを有し、その後部に2つのスタッドを有している。また、航空会社は、スタッドを軌道の張り出し部の下側に対し上方に予荷重を加えるがたつき防止機構を設けることを要求している。
シートが床の取り付け部から破断する問題点を解決するため、脚部が変化することを通じてその脚部構造体内部にエネルギを吸収し得るシートが製造されている。特定の従来技術のシート組立体において、シートが前方に動くとき、そのシートの前方への動きに対する抵抗力が増すが、これは、弾性変形の1つの特徴である。このことは、略瞬間的に最大の値にて前方への動きに抵抗し、シートが動く間に、そのレベルを保つ装置としてエネルギを吸収するのに効果的ではなく、これは、塑性変形の1つの特徴である。これは、ダイ及び絞り管の構造であるエネルギ吸収ストラッツを利用することにより幾つかのシート組立体にて実現されている。スピルマンへの米国特許第3,059,966号、マーチンへの同第4,523,730号に開示されたこれらの従来技術の脚部、及びベレナンへの米国特許第4,718,719号、及びキグチへの同第5,152,578号に開示された同様の脚部は、その衝突前の形態に復帰せず、このため、乗客の脱出を妨害する位置にシートが残ることになる。
引用して本明細書に含めた、キャノンへの米国特許第4,911,381号には、Aフレームトラスの基部材の頂点にて回動する後側脚部の底部と回動する前側脚部との間に取り付けられた、荷重を制限する型式のエネルギ吸収部材を備える、航空機の乗客シート用のエネルギ吸収脚部組立体が開示されている。衝突したならば、エネルギ吸収部材は張力下、伸長して、さもなければ、シートに座った人に加わるであろう慣性力を軽減し、また、シートが航空機の床から破断する可能性を少なくする。
1988年以前の多くの従来技術のシート組立体は、前方及び後方への荷重並びに上下の荷重に耐えることができるが、横方向荷重を受けたときに破損し、また、床が反ったときに破局的に破損する場合があることが判明している。1988年6月、FAAの仕様は、動的な前方加速試験を受ける前に課される1つの軌道の10°のロール、及び他の軌道の10°のピッチとして規定された床の反りに対応し得ることを要求し始めている。1988年6月以降に製造されたものを含んで、従来技術の床取り付け接続具は、シートの後部取り付け点によって床に付与される垂直上方荷重を選択的に且つ正確に減衰するものではない、エネルギ制御機能の低い構造要素を備えている。より旧型の航空機のシートを交換するときの最大の安全性を確保するため、新しいシートは、衝突時にこれら航空機の床に過度の応力が加わるのを防止するものでなければならない。
発明の概要
本発明は、その床の取り付け箇所における荷重が許容可能な床強度の程度を超えるのを防止し得る制御された仕方で変形する設計とされた航空機シートである。この航空機シートは、より旧型の航空機シートを交換するときに最大の安全性をもたらす。新たなシートは、衝突時、これらの航空機の床に過度の応力が加わるのを防止する。
これらのシートは、図1に図示するように、通常の使用時、2つ以上の脚部組立体により真っ直ぐに堅固に保持されている。図2及び図3に図示するように、脚部組立体の各々は、前端及びその後端にて床に取り付けられた基部材と、V字形脚部とを備えており、該V字形脚部の頂点は、基部材の前面を通る軸線の周りで回動し、その上端は、シートパンを支持するストレッチャビームに取り付けられる。荷重制限ストラッツは、基部材の後端をV字形脚部の対角状部材に沿った中間の領域に接続する。張力リンクがV字形脚部の対角状部材における中間領域をV字形脚部の垂直部材の頂部に接続する。
シートにおける前方荷重が所定の程度に達したとき、図4、図5及び図5A乃至図5Dに図示するように、荷重が付与されている間に、荷重制限ストラッツは伸びて、V字形脚部と、乗客を含む、該脚部に取り付けた全ての構成要素とが前方にピッチ動作するのを許容する。荷重制限ストラッツにおける張力は、基部材の後端に垂直荷重を加える唯一の成分であるから、基部材と床との間の垂直方向への反動は、正確に理解される。床に過度の応力を加え、その結果、シートが床から破断することになる程度よりも僅かに小さい荷重が床に加わるようにストラッツが伸びるときの荷重が選択される。
ストラッツは、該ストラッツが伸びている間に、さもなければシートを床から破断させることになるであろうエネルギを吸収する。FAAにより規定された加速度パルスは、短時間だけシートに前方荷重を加える。このため、利用可能な全ての荷重制限ストロークを使い切る前に、シートの前方へのピッチ動作を停止させることができる。僅かに9gの加速度に対してシートを支持する目的の床に取り付けられたシートに16gのパルスが加わる場合、ピッチング動作を停止させなければならない前に、シートに座った人の重心が203.2mm(8インチ)以内だけ変位することが許容される。
衝突後、シートに座った人は、航空機から脱出するためシートから離れなければならない。シートが前方にピッチ動作したままであるならば、特に、隣接するシートの変形程度が等しくないとき、シートに座った人が閉じ込められる可能性がある。本発明は、そのエネルギ吸収ストラッツがその衝突前の位置に引き込むのを許容することにより、かかる条件に対応する。このことは、シートがその衝突前の位置にピッチ動作して戻ることを許容する。このことは、衝突の後段階にて反動として生ずる可能性がある。FAAの設計基準の改訂第25乃至64章には、衝突後のシートの変位を76.2mm(3インチ)に制限している。必要であるならば、乗客は、衝突後にシートを押して戻すことができる。
FAAの設計基準を超える激しい衝突の場合、荷重制限ストラッツ内に組み込んだストッパが係合して、ストラッツが分離するのを防止する。
V字形脚部の対角状部材における中間領域をV字形脚部の垂直部材の頂部に接続する張力リンクは、荷重制限ストラッツからV字形脚部内に導入される荷重の一部又はその全てを支持する。荷重制限ストラッツにより導入される荷重より小さい所定の張力にてリンクが伸びることが必要とされるとき、構造的に最も効率の良い状態となる。
張力リンクの形状は、張力リンクが制御された仕方で延伸するのを許容し得るように選択される。この張力リンクは、基本的に、リンクの長さの大部分に機械加工された溝を有する矩形のバーである。このことは、張力リンクの断面積を縮小させ、そのリンクの部分が延伸することを可能にする。機械加工された溝は、リンクの端部の手前にて終わり、溝は端部に過度の応力が加わるのを防止し得るように、対角状部分にリベットで接続され得るように穿孔されている。
荷重制限ストラッツのストローク荷重の約2/3の荷重にて張力リンクが延伸するようにすることにより、また、V字形脚部の対角状部分の曲げ強度を小さくすることにより、延伸可能な張力リンクはシート構造体内により均一な荷重を発生させる。また、張力リンクは、シートパンの前部及び後部を横方向に横断して伸びる、ストレッチャと称する、2つの横方向部材の間で荷重がより均一に分配されるようにする。これらのストレッチャは、略長手方向の構造体部材によって相互に接続されている。典型的な3人掛けシートの場合、長手方向の構造体部材が4つ有り、3つのシートの各々の側部を画成している。膝ベルト、背もたれ、肘掛けは、長手方向部材に取り付けられ且つ該長手方向部材にその荷重を付与する。脚の構造体装置は、これらの荷重を荷重制限ストラッツに伝達する。
本発明の乗客シートは、各型式の航空機又は乗客乗物に特に合うように設計しなければならない。一部の型式のものは、脚部を長手方向部材に近接する位置に配置することを必要とする。その他の型式のものは、脚部を長手方向部材から254mm(10インチ)程だけ離れた位置に配置することを必要とする。脚部が長手方向部材に近接する位置に配置されるとき、荷重の多くは、長手方向部材を通じて前面のストレッチャに伝達され、次に、張力リンクを通じて荷重制限ストラッツに戻る傾向となる。この場合、脚部は、構造的に効率の良いトラスとして挙動する。脚部が長手方向部材に対して近接する位置に配置されないとき、ストレッチャ内にてより多くの曲げ及び荷重の再分配が生じ、V字形脚部の対角状部分の頂部により多くの荷重が伝達されるようにする。このため、後者の場合、V字形脚部は曲がる間に作用しなければならず、このことは、効果的ではない。
後部の床取り付け接続具は、乗客がつまずいたり又は手荷重を引っかけたりする機会を少なくする点にて望ましい下方輪郭を除いて、米国特許第4,911,381号に記載されたものと同様である。前部の取り付け接続具は、図8及び図8A乃至図8Dに図示した、略球状のボールを使用し、このボールは、床の反りに対応するのに役立つ。がたつき防止装置の係止脚部は、また、所定位置に係止した状態を視覚的に表示する働きもする。
従って、本発明の1つの目的は、前方衝突時のシートの破損に起因して乗客が負傷する可能性を軽減する、航空機及びその他の乗客乗物の乗客シート用の新規且つ改良されたエネルギ吸収脚部組立体を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、16gの前方衝突の床の反動を僅か9gの荷重のみに耐え得る得る設計とされた床が支えることのできる大きさに制限する、脚部組立体を提供することである。
本発明の更に別の目的は、所定の大きさに達するが、乗客の脱出を妨害しないような衝突前の位置に略復帰することのできる、衝突時の慣性荷重に応答して前方にピッチ動作するシート組立体を提供することである。
本発明の更に別の目的は、保守が少なくて済み、また工具を使用する程度が最小で済む航空機シートを提供することである。
本発明の別の目的は、相違する航空機内で容易に使用し得るようにすることのできるシート組立体を提供することである。
本発明の上記及びその他の目的は、以下の詳細な説明、添付図面及び請求の範囲に詳細に記載されている。
【図面の簡単な説明】
図1は、完全なシート組立体の概略図的な斜視図である。
図2は、衝突する前のシートの概略図的な側面図である。
図3は、衝突時に前方にピッチ動作するシートの概略図的な側面図である。
図4は、荷重制限ストラッツの概略図的な外観図である。
図5Aは、衝突前の位置にある図4の荷重制限ストラッツの概略図的な断面図である。
図5Bは、衝突する間に伸びるときの荷重制限ストラッツの概略図的な断面図である。
図5Cは、ロッドフランジがダイと接触した、完全に伸長した荷重制限ストラッツの概略図的な断面図である。
図5Dは、衝突後、その通常の長さに戻った後の荷重制限ストラッツの概略図的な断面図である。
図6は、床の反りに対応すべく曲げが生じる場所を示す荷重制限ストラッツの概略図的な外観図である。
図7は、張力リンクの概略図的な斜視図である。
図8は、基部材の前面及び床取り付け具の概略図的な分解図である。
図8Aは、図8のせん断ピンがたつき防止装置の断面図的な断面図である。
図8Bは、図8の完全には球状ではないボールの概略図的な断面図である。
図8Cは、図2の前面取り付け具の概略図的な断面図である。
図8Dは、床の反りが生じた後の前面床取り付け接続具の概略図である。
図9は、後方床取り付け組立体の概略図的な分解斜視図である。
図9Aは、がたつき防止装置の肩部及び後部取り付け接続具の調節ねじを備える後部せん断ピンの概略図的な分解図である。
図10は、長手方向部材の概略図的な側面図である。
発明の詳細な説明
図1には、典型的な上方シート部分と、脚部組立体22とを備えるシート組立体20が図示されている。多数人掛けシートの各々に対し2つ以上の同一の脚部組立体22が使用される。図2に図示するように、脚部組立体22は、基部材30と、V字形脚部40と、荷重制限ストラッツ36と、張力リンク38とを備えている。V字形脚部40の垂直部材40vは、上端にて床ストレッチャ74にクランプ止めされるような形態とされており、また、V字形脚部の対角状部材40dの頂部はクランプ78、80により後部ストレッチャ76にクランプ止めし得るような形態とされている。
該ストレッチャは、可撓性のナイロン製の底部支持体の前部及び後部支持体を提供し得るように横断方向に伸長する管状部材であり、該底部支持体は、クッション24の基部を提供する。該ナイロン製のシート支持体は、ベルクロ(Velcro)(登録商標名)のようなフック・ループ締結具により前部及び後部ストレッチャに取り付けられて、これにより、工具を使用せずに調節することを可能にする。V字形の対角状部材は、該対角状部材の極く大まかな中間部分である中央領域に穴を有しており、荷重制限ストラッツ36及び張力リンク38に対するボルトナット接続具を提供する。該中央領域は、対角状のV字形脚部の中央にある必要はなく、該領域は、両端から実質的に離れた位置にあればよいことを認識すべきである。荷重制限ストラッツの下端は、ボルト58b、及びナット58nにより基部材30の後端に取り付けられ、また回動点を提供する。
図3には、急激な減速に応答して前方にピッチ動作するシート組立体20が図示されている。V字形脚部40は、該V字形脚部40の頂点の枢動ボルト48の周りで回動し、荷重制限ストラッツ36を伸長させる。基部材30は前部床取り付けスタッド60、及び工具床取り付けスタッド54、56により床に取り付けられる。図3には、荷重制限ストラッツ36が最大限伸長することに起因する最大の前方へのピッチ動作の程度が示してある。図3には、衝突する間にシートが前方にピッチ動作するとき、荷重制限ストラッツは、後部取り付けスタッドに垂直荷重が付与されるようにする唯一の要素であることが示してある。
図4は、荷重制限ストラッツ36の外観図である。図5A乃至図5cは、伸長し(図5B)及びその最大の伸長状態(図5C)にある、衝突前(図5A)の荷重制限ストラッツ36の切欠き図である。図5Dには、衝突後、その衝突前の長さに戻った後の荷重制限ストラッツが図示されている。
荷重制限ストラッツは衝突する間に伸長するため、該荷重制限ストラッツは管状部材86をダイ87を通じて引っ張ることにより、エネルギを吸収し、その結果、図5B及び図5Cに図示するように管状部材86をより小径に収縮させる。管状部材86の肉厚、例えば、その強度及び展性のようなその金属学的性質、管状部材86の直径とダイ87の開口部との差を選択することにより、荷重制限ストラッツの所望の制限荷重を実現することができる。
管状部材86は、均一な直径を有する円筒形とすることができ又は伸長が進むのに伴いその変形状態が変化するようにテーパーを付けることもできる。円筒形又はテーパー付きの管状部材の選択は、荷重が一定でなければならないか又はその他の変更条件を補正し得るように変更可能でなければならないかによって決まる。管状部材86の端部90は、管状要素86がダイを貫通して完全に滑るのを防止し得るように大きい直径としてある。このことは、荷重制限ストラッツが完全に分離するのを防止する。
ダイ87は、反発動作する間に管状部材86がストラッツハウジング内に戻るのを許容する。上述したように、このことは、シートが乗客の脱出を妨害しないよう、シートの恒久的な変形を防止する。ダイ87は軽量なリングである。該ダイはダイホルダ88により支持されている。ダイ87は反発動作する間に、管状部材86の端部90と共にストラッツハウジング内に摺動して戻る。ダイホルダ88は、伸長動作する間にダイ87を支持する一方、反発動作する間にダイ87から非係合状態となる円錐体である。
図6に図示するように、荷重制限ストラッツ36の端部68、84は、床の反りに起因する荷重により曲がり且つ変形する形態とされている6更に、V字形脚部40の開放断面部分は、必要であれば、床の反りに対応し得るように振れるようにされている。
張力リンク38は、V字形脚部40の対角状部材40dの中央領域すなわち中間領域を垂直部材40dの頂部に接続する。張力リンク38は、前方へのピッチ動作する間に延伸する。このことは、シート構造体に加わる荷重をより予見可能にする。張力リンク38は、荷重制限ストラッツのストローク荷重の約2/3の荷重にて延伸する。V字形脚部の対角状部分の延伸程度を少なくすることにより、より均一な荷重及び重量の軽減が達成される。
張力リンク38の形状及び断面は、張力リンク38が、付与された荷重の下で延伸するを許容し得るように選択される。図7に図示するように、張力リンクの断面積を縮小し且つ該張力リンクが延伸するのを許容し得るように該張力リンク38の長さの大部分に溝95が機械加工されている。ボルト接続用の穴97、99を有する、張力リンク38の端部すなわち端部96、98は、溝状の形状を有していない。このことは、穴97、99が存在することで既に大きな応力が加わっている領域に過度な応力が加わるのを防止する。張力リンク38に対する好適な材料は、破損前に18%以上だけ伸長可能である2024−T3可鍛アルミニウムである。
図8は、脚部組立体の底部前面の分解図である。V字形脚部40の頂点は、略球状の軸受100を受け入れ得るように切欠いてある。V字形脚部40の頂点に形成された穴106は、枢着ボルト48を受け入れて、急激な減速時、前方にピッチ動作するための回動点を提供する。略球状の軸受100は、その外周の周りに平坦な帯部分を有する球状ボールである。床が反る前の軸受100の位置は、図8Cの断面図に図示されており、また、床が反った後のその位置は、図8Dの断面図に図示されている。
略球状軸受100は、基部材30を正確な横方向位置に保持し、その前端にてロール姿勢を補正する。略球状の軸受100は、スタッド60の頂部のカップ102により横方向に配置されている。略球状軸受100は、その外周に沿って平坦な帯部分108を有する点で完全に球状ではない。その他の点では球状な形状の周りに沿って平坦な周帯部分108があることは、基部材30の穴101内に略球状のボール100が緊密に嵌まることを可能にする。該軸受は、カップ102により内側の円筒穴101に対し上方に押し付けられる。このことは、穴101の頂側部に対して周帯状部分108に予荷重を加え、取り付け中の整合角度のずれを防止し、また、シートが航空機から外れるのを防止する。荷重は周帯部分108により分散されて、基部材の穴の合わせ面が食い込むのを防止する。また、がたつきも軽減する。枢着ボルト48は、略球状軸受100のボルト穴110を貫通する。首部分109が略球状の軸受100の両側部から横方向に突き出して、略球状の軸受100を枢着ボルト48の周りで支持する。
図9には、基部材30が図示されている。該基部材は25.4mm(1インチ)平方のアルミニウムバーを単一体に機械加工したものである。荷重制限ストラッツ36の変形可能な端部68は、基部材30の後端にて基部材30の頂部に切り込まれたスロット112に差し込まれている。横方向締結具58bは、変形可能な端部68の基部材30に取り付けられて回動点として機能する。基部材30の低いプロファイル、及び基部材30の後端における丸味を付けた端縁は、乗客がつまずいたり、手荷物が引っかかる機会を少なくする。
荷重制限ストラッツを基部材30の後端に取り付ける締結具58bが床から上方への高さが低いことは必須のことである。該締結具は、スタッド56に僅かに近接して(スタッド54の前方)、2つの後部スタッド54、56の間に配置され、このため、荷重制限ストラッツ36から基部材30に伝達される力の作用線は、2つの後部スタッド54、56の間で均一に分配される。締結具58bの高さ低いため、荷重の変化又はシートに外部から加わる荷重の方向の変化、或いは荷重制限ストロークを伴うシートの形態の変化(基部材の前面における回動点の周りでシートが前方にピッチ動作する結果、ストラッツの方向が変化し、また基部材内で保持された前後方向への圧縮荷重の大きさが変化する)に起因する荷重及びその荷重方向の変化により、2つの後部スタッド54、56の間の荷重の分配状態が著しく影響を受けることはない。後部スタッド54、56は、床軌道の間隔に合うように50.8mm(2インチ)だけ隔てた位置に設けられている。該2本のスタッドは、1本のスタッドの場合と比較して急激な減速時、垂直方向への力に対しより大きい抵抗力を提供する。
前方取り付け接続具は、図8C及び図8Dに図示した1つのキノコ形スタッド60を有している。取り付けねじ65と、脚部67と、C字形クリップ69とから成る前部がたつき防止装置64は、図8に図示した穴103内にねじ込まれる。ねじ65の頭部105が基部材30の上方に突き出す場合、そのことは、非係止位置にあることを示す。図9に図示した後部床取り付け接続具において、同一の調節ねじ65もまた、係止状態の視覚的インジケータとして機能する。
キノコ形の形状の前部及び後部スタッド54、56、60を軌道の円形の開口部内に差し込み、シートを前方又は後方に12.7mm(1/2インチ)だけ動かし、アレンレンチを使用してせん断ピンのがたつき防止装置を締め付けることにより、床軌道へのシートの取り付けが行われる。キノコ形の形状のスタッドの頭部は張り出したT字形軌道にぴったりと合う位置に配置される。視覚的インジケータは、シートが所定位置に確実に締結されたことを示す。本発明によれば、乗物シートの形態は容易に再配置可能である。
図10は、長手方向部材46の側面図である。前方ストレッチャ74及び後部ストレッチャ76(図2及び図3に図示)は、クランプ120、122により長手方向部材46に取り付けられる。該長手方向部材は、各対のシートの間、及び多数人掛けシート組立体の両側部の間に配置される、即ち、3人掛けシート組立体にて長手方向部材が4つあることになる。例えば、図1に図示するように、3つのシート毎に2つの脚部があるように脚部がシートの間に配置される。
本発明の1つの好適な実施の形態の上記の開示は単に説明のためにのみ掲げたものである。本発明を開示した正確な形態にのみ限定することを意図するものではない。上記情報の技術分野の当業者には、本明細書に記載した実施の形態の多数の変更例及び改変例が明らかであろう。本発明の範囲は、添付した請求の範囲によってのみ限定されるべきものである。

Claims (11)

  1. 乗客乗物用シートにおいて、
    (a)後端と、前端とを有する基部材と、
    (b)頂点と、垂直部材と、対角状部材とを有するV字形脚部であって、該垂直部材が該V字形脚部の頂点から垂直方向上方に伸長し、該対角状部材が該V字形脚部の頂点から対角状に後方上方に伸長し、該対角状脚部が中央領域と、上端とを有し、該垂直部材が上端を有する、V字形脚部と、
    (c)その底端にて基部材の後端に取り付けられ、その上端にて対角状部材の中央領域に取り付けられた荷重制限ストラッツと、
    (d)その上端にて垂直部材の上端に取り付けられ、その底端にて対角状部材の中央領域に取り付けられた張力リンクと、
    (e)V字形脚部の頂点を基部材の前端に枢動可能に接続する枢着ボルトとを備える、乗客乗物用シートであって、
    前記荷重制限ストラッツが、管状部材と、ダイとを備え、該荷重制限ストラッツが、所定の値を超える張力荷重下に置かれたとき、該管状部材を該ダイを通じて引き出し、該管状部材をより小径まで縮小させることによりエネルギを吸収する設計とされており、
    該管状部材が円筒形であり、
    該管状部材が拡張径を有する一端を備え、該管状部材の端部が該ダイを通じて引き出し得ないようにしており、
    該ダイは反発動作する間に、該管状部材の端部と共に前記荷重制限ストラッツのハウジング内に摺動して戻ることを特徴とする、シート。
  2. 請求項1に記載のシートにおいて、張力リンクが該張力リンクの長さに沿って伸張する溝を備える、シート。
  3. 請求項1又は2に記載のシートにおいて、張力リンクが、荷重制限ストラッツの限界荷重の約2/3に等しい荷重にて延伸する、シート。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載のシートにおいて、前部ストレッチャビームと後部ストレッチャビームとを有するシートパンを備え、V字形脚部の垂直部材の上端が該ストレッチャビームに取り付けられ、V字形脚部の対角状部材の上端が後部ストレッチャビームに取り付けられる、シート。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載のシートにおいて、荷重制限ストラッツの両端が床の反りに起因する荷重により変形可能な形態とされた、シート。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載のシートにおいて、枢着ボルトが、基部材の前端に取り付けられた略球状の軸受を通じて基部材をV字形脚部の頂点に接続し、前記略球状の軸受が平坦な周帯部分を有する球状ボールである、シート。
  7. 乗客乗物用シートの脚部組立体において、
    (a)後端と、前端とを有する基部材と、
    (b)頂点と、垂直部材と、対角状部材とを有するV字形脚部であって、該垂直部材が該V字形脚部の頂点から垂直方向上方に伸長し、該対角状部材が該V字形脚部の頂点から対角状に後方上方に伸長し、該対角状脚部が中央領域と、上端とを有し、該垂直部材が上端を有する、V字形脚部と、
    (c)横方向ボルトとによりその底端にて基部材の後端に取り付けられ、その上端にて対角状部材の中央領域に取り付けられた、変形可能な上端及び変形可能な底端を有する荷重制限ストラッツと、
    (d)その上端にて垂直部材の上端に取り付けられ、その底端にて対角状部材の中央領域に取り付けられた張力リンクと、
    (e)V字形脚部の頂点を基部材の前端に枢動可能に接続する枢着ボルトと、
    (f)横方向ボルトの両側部にて基部材の後端から下方に伸長する2つの後部スタッドと、(g)枢着ボルトの下方にて基部材の前端から下方に伸長する前部スタッドとを備える、乗客乗物用シートの脚部組立体であって、
    前記荷重制限ストラッツが、管状部材と、ダイとを備え、該荷重制限ストラッツが、該荷重制限ストラッツが所定の値を超える張力荷重下に置かれた場合、該管状部材を該ダイを通じて引き出し、該管状部材をより小径まで縮小させることにより、エネルギを吸収する設計とされており、
    該管状部材が拡張径を有する一端を備え、該管状部材の端部が該ダイを通じて引き出し得ないようにしており、
    該ダイは反発動作する間に、該管状部材の端部と共に前記荷重制限ストラッツのハウジング内に摺動して戻ることを特徴とする、脚部組立体。
  8. 請求項7に記載の脚部組立体において、前記ダイが軽量なリングであり、前記荷重制限ストラッツが円錐形の形状のダイホルダを更に備える、脚部組立体。
  9. 請求項7に記載の脚部組立体において、圧縮荷重が前記荷重制限ストラッツに加えられるとき、該荷重制限ストラッツに張力荷重が加わった後、及び該荷重制限ストラッツに最早、張力荷重が加わらなくなった後、該荷重制限ストラッツがその最初の長さに向けて後方に引っ込む設計とされた、脚部組立体。
  10. 請求項7乃至9の何れか1項に記載の脚部組立体において、前部及び後部スタッドの頭部が逆T字形スロットの断面を有する乗物の床の軌道内に嵌まり得る寸法とされた円形のディスクである、脚部組立体。
  11. 乗物用シートの脚部組立体において、
    (a)後端と、前端とを有する基部材と、
    (b)頂点と、垂直部材と、対角状部材とを有するV字形脚部であって、該垂直部材が該V字形脚部の頂点から垂直方向上方に伸長し、該対角状部材が該V字形脚部の頂点から対角状に後方上方に伸長し、該対角状脚部が中央領域と、上端とを有し、該垂直部材が上端を有する、V字形脚部と、
    (c)その底端にて基部材の後端に取り付けられ、その上端にて対角状部材の中央領域に取り付けられた荷重制限ストラッツと、
    (d)V字形脚部の頂点を基部材の前端に枢動可能に接続する枢着ボルトと、
    (e)横方向ボルトの両側部にて基部材の後端から下方に伸長する2つの後部スタッドと、
    (f)枢着ボルトの下方にて基部材の前端から下方に伸長する前部スタッドとを備え、
    荷重制限ストラッツが、脚部組立体が枢着ボルトの周りで前方に枢動するとき、後部スタッドに付与される垂直方向力のみを提供する、乗客乗物用シートの脚部組立体であって、前記荷重制限ストラッツが、管状部材と、ダイとを備え、該荷重制限ストラッツが所定の値を超える張力荷重下に置かれた場合、該管状部材を該ダイを通じて引き出し、該管状部材をより小径まで縮小させることにより、該荷重制限ストラッツがエネルギを吸収する設計とされており、
    該管状部材が拡張径を有する一端を備え、該管状部材の端部が該ダイを通じて引き出し得ないようにしており、
    該ダイは反発動作する間に、該管状部材の端部と共に前記荷重制限ストラッツのハウジング内に摺動して戻ることを特徴とする、脚部組立体。
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