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JP4056280B2 - 生コンクリートの製造装置 - Google Patents
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  • Disintegrating Or Milling (AREA)
  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート構造物の解体等によって発生するコンクリート塊の破砕物を骨材相当分として用いてワーカビリティーの良好な生コンクリートを製造し得る装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、資源の有効利用の観点からコンクリート構造物を解体した際に発生するコンクリート塊を破砕し、破砕して得られる細粒分と粗粒分の全てを生コンクリートの骨材として使用することが提案され、実用化されつつある。例えば、特開2001−130944に記載されているように、コンクリート構造物の解体現場から集積されたコンクリート塊をクラッシャによって破砕し、この破砕物と水とセメントとを一定の配合割合でもってミキサーに投入して混練することにより生コンクリートを製造することが行われている。なお、コンクリート塊を破砕するクラッシャとしては、ジョークラッシャ、コーンクラッシャ、ロールクラッシャなどの既存の破砕機を使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コンクリート構造物を解体した際に発生するコンクリート塊をジョークラッシャ等の従来の破砕機を使用して破砕するだけでは、その破砕物の粒度分布が通常のコンクリートにおける所定の骨材分布の範囲内に収めることが困難である。例えば、上記最小刃幅が5mm、最大刃幅が20mmの従来の破砕機(ジョークラッシャ)を用いてコンクリート塊を粗骨材の大きさに破砕した場合の破砕物全量の粒度分布と、通常のコンクリートで使用される骨材を細骨材量45%とした場合の粒度分布とを比較した場合、図7に示すように、破砕物の方が通常のコンクリートの骨材に比べて粗骨材相当分が多く、細骨材相当分が少なくなっている。
【0004】
このため、生コンクリートの製造に際して、骨材に相当する部分を単に上記破砕物で置き換えただけでは、大径の粗骨材が多いことからこの粗骨材間の空隙容積が大きくなり、その空隙にモルタル成分を密実に充填させることが困難であって、しかも、細骨材相当分が少ないので、材料分離を生じさせない均質なモルタルを得ることもできないことになる。
【0005】
従って、コンクリート塊を単に破砕機で破砕することによって得られた破砕物を骨材として水とセメントに混練して生コンクリートを製造した場合、この生コンクリートの運搬、投入、締固め、均し等のコンクリート打設に係る作業性、即ち、ワーカビリティーに支障をきたすという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、コンクリート塊を生コンクリートの骨材としての使用に適した粒度分布状態に破砕してワーカビリティーのよい生コンクリートを製造することができる生コンクリートの製造装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の生コンクリートの製造装置は、請求項1に記載したように、コンクリート塊の破砕物と水とセメントとを混練してなる生コンクリートの製造装置であって、上記コンクリート塊を全量破砕する第一破砕部の破砕物排出口に本管の上端開口部を臨ませていると共に、この本管の下端に該本管から分岐した分配部を介して第一、第二管路の上端を連結、連通させ、さらに、第二管路中に一次破砕物を細粒化する二次破砕部を設けて、上記第一管路から排出される上記第一破砕部によって破砕された一次破砕物と第二管路から排出される上記二次破砕部によって破砕された二次破砕物とをこれらの第一、第二管路の下方に配設した水及びセメントとを混練する混練部に供給するように構成している。
【0008】
さらに、上記生コンクリートの製造装置において、上記破砕物分配部に、第一破砕部側から投入される一次破砕物の第一管路側と第二管路側とへの分配割合を調整する分配調整手段を設けていることを特徴とする。
【0009】
請求項に係る発明は、上記請求項に記載の生コンクリートの製造装置において、一次破砕物と二次破砕物とからなる混合破砕物の粒度分布を検知してこの粒度分布と生コンクリートに要求される所定の粒度分布とを比較し、この比較に基づいて上記分配調整手段により第一管路側と第二管路側とに分配、投入される一次破砕物の分配割合を調整するように構成している。
【0010】
一方、請求項に係る発明は、上記混練部で混練された生コンクリートのワーカビリティーの状態を検知し、このワーカビリティーの状態と生コンクリートに要求される所定のワーカビリティーの状態とを比較し、この比較に基づいて上記分配調整手段により第一管路側と第二管路側とに分配、投入される一次破砕物の分配割合を調整するように構成している。
【0011】
【作用】
予め、所定量の生コンクリートを製造するのに必要なコンクリート塊の量を計量することによって調製しておき、このコンクリート塊を全量、第一破砕部に投入する。コンクリート塊はこの第一破砕部によって1次破砕され、該一次破砕物は第一破砕部の下流側に配設されている破砕物分配部により第一管路側と第二管路側とに分配、投入される。
【0012】
第一管路側に分配された一次破砕物はそのまま該第一管路を通過する一方、第二管路側に分配された一次破砕物は、この第二管路を通過中に第二破砕部によって細かく破砕されたのち排出され、この二次破砕物は上記第一管路側を通過した一次破砕物と混合して混練部に供給される。そして、混練部において、予め、この混合破砕物の量、即ち、上記コンクリート塊の量に応じた配合割合となるように計量しておいたセメントと水とを混合破砕物に混練して生コンクリートを製造するものである。
【0013】
この生コンクリートの製造において、コンクリート塊を第一破砕部によって破砕した時の一次破砕物は、粗骨材に相当する大径粒子分の多い破砕物であり、この一次破砕物を第二管路中に配設している第二破砕部によって破砕することにより得られた二次破砕物は、細骨材に相当する小径粒子分の多い破砕物である。
【0014】
生コンクリートを製造するために使用される骨材、即ち、コンクリート塊の破砕物の量は、第一破砕部に投入されるコンクリート塊の量によって決定されており、このコンクリート塊を全量、上述したように一次破砕物と二次破砕物とに破砕してこれらの混合破砕物とセメント及び水とを所定の配合割合でもって混練することにより生コンクリートを製造するものであるが、上記混合破砕物における一次破砕物と二次破砕物との配合割合によって骨材の粒度分布が変化する。
【0015】
そのため、第一破砕部によって破砕された一次破砕物を第一管路側と第二管路側とに分配する際に、その分配部に分配調整手段を配設しておき、一次破砕物をそのまま排出する第一管路内への一次破砕物の供給量と、二次破砕を行う第二破砕部を備えた第二管路内への一次破砕物の供給量との割合を調整し、これらの一次破砕物と二次破砕物との混合破砕物にセメントと水とを混練して優れたワーカビリティー性を発揮する生コンクリートを製造するものである。
【0016】
上記一次破砕物と二次破砕物との混合破砕物の配合割合を決定する分配調整手段は、混合破砕物の粒度分布を検知してこの粒度分布と生コンクリートに要求される所定の流動分布とを比較してこの比較に基づいて作動させるか、或いは、混練部で混練された生コンクリートのワーカビリティーの状態、例えば、スランプ値を検知し、このスランプ値と生コンクリートに要求される所定のスランプ値を比較してこの比較に基づいて作動させればよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に本発明の具体的な実施の形態を図面について説明する。図1は全体の装置構成を示すものであって、最上部側に配設された第一破砕部1と、この第一破砕部1の下方にその上端開口部を臨ませている1本の本管2と、この本管2の開口下端から分配部3を介して下方に向かって分岐している第一、第二管路4、5と、第二管路5の途中に設けている第二破砕部6と、第一、第二管路4、5の下端開口部が合流した一本の破砕物排出管7と、この破砕物排出管7の下端開口部によって形成されている破砕物投下口7aに上端開口部を臨ませている破砕物仮受けホッパ8と、この破砕物仮受けホッパ8の下端排出口8aの下方に配設された混練部9とから構成されている。
【0018】
上記生コンクリート製造装置の構成をさらに詳しく説明すると、第一破砕部1の破砕機構は、図2(イ)に示すようなジョークラッシャ、同図(ロ)に示すようなコーンクラッシャ、同図(ハ)に示すようなロールクラッシャのいずれかからなり、この第一破砕部1をコンクリート破砕物の最上流側に配設してその上端に所定量のコンクリート塊を受け入れるホッパ1aを設けていると共に下端を破砕物排出口1bとし、該破砕物排出口1bに上記本管2のホッパ状に拡大した上端受入口2aを臨ませている。この本管2は垂直管であって、その下端から両側方に向かって2本の傾斜管3a、3bを分岐させてこれらの傾斜管3a、3bにより上端を本管2の下端に連通させている分配部3を形成していると共に、傾斜管3a、3aの下傾端に垂直管からなる上記第一管路4と第二管路5の上端をそれぞれ連結、連通させている。
【0019】
さらに、これらの傾斜管3a、3bの上端分岐点には上記第一破砕部1によって破砕された一次破砕物Aを第一管路4と第二管路5とに所望割合ずつ分配する分配調整手段10が配設されている。この分配調整手段10は下端を傾斜管3a、3bの分岐点における連設部に第一管路4側と第二管路5側に向かって回動自在に枢着された破砕物分配板10a とこの破砕物分配板10a の回動度を外部操作によって調整する分配板回動調整機構(図示せず)とから構成されてあり、破砕物分配板10a の上端部を本管2の下端開口部内に臨ませている。
【0020】
第一管路4は分配部3の傾斜管3aから下端側の破砕物排出管7に至るまで一次破砕物Aを何ら処理することなく直通している一方、第二管路5はその長さ方向の中間部を切除してその切除部に上記第二破砕部6を介在、配設している。この第二破砕部6は上端に第二管路5の上側管路部の開口下端を臨ませた一次破砕物受入口6aを設けていると共に下端を該第二破砕部6によって破砕された二次破砕物A1の排出口6bとしてあり、この排出口6bに第二管路5の下側管路部の開口上端を臨ませている。
【0021】
上記第二破砕部6は、上記第一破砕部1と同様にジョークラッシャやコーンクラッシャ、ロールクラッシャなどのクラッシャ機構からなるものであるが、一次破砕物Aを細粒化することができる機構に構成しているものであれば、任意の破砕機構を採用することができる。さらに、第一破砕部1と同一のクラッシャを用いてもこの第二破砕部6内に投入された一次破砕物Aを再度、破砕することができるので構わないが、第一破砕部1に採用しているクラッシャの最小刃幅よりもその最小刃幅を小さく設定しているクラッシャを用いることが望ましい。
【0022】
このように最小刃幅の小さいクラッシャを使用すれば、一次破砕物Aを確実に再度破砕することができ、破砕された二次破砕物A1に含まれる細骨材相当分の割合が多くなってその分、この第二破砕部6側に分配、供給する一次破砕物Aの量を少なくすることで、仮受けホッパ8内に投入される混合破砕物A2における粗骨材相当分と細骨材相当分との割合を生コンクリートCに要求される所定割合に調整することができる。
【0023】
第一管路4と第二管路5との下端部は互いに接近する方向に傾斜させたのち合流させることにより上記一本の破砕物排出管7の上端に連結、連通させてあり、この破砕物排出管7の破砕投下口7aを破砕物仮受けホッパ8の上方に臨ませている。このように、第一管路4と第二管路5とを一本の破砕物排出管7に合流させることによって、上記破砕物仮受けホッパ8の開口面積を小さくすることができると共に破砕物排出管7内を通過中に一次破砕物Aと二次破砕物A1とを適度に混合させることができ、後述する破砕物の粒度分布状態の測定を容易に且つ正確に行うことができるが、第一管路4と第二管路5とを合流させる排出管7を設けることなく、これらの第一管路4と第二管路5の開口下端を直接、破砕物仮受けホッパ8の上方に臨ませておいてもよい。
【0024】
破砕物仮受けホッパ8内に投入、供給された一次破砕物Aと二次破砕物A1との混合破砕物A2の粒度分布状態を検知する手段としては、混合破砕物A2の見掛け比重を測定する方法があるが、この場合、仮受けホッパ8の内周壁面に、仮受けホッパ8内に収納された混合破砕物A2の体積(嵩)を計測するための目盛りを付しておくと共に、仮受けホッパ8の適所にその混合破砕物A2の重量を計る重量計を装置を取り付けておけばよい。なお、混合破砕物A2は、第一破砕部1に投入される一定量のコンクリート塊A'を全量、破砕してなるものであるから、予め、このコンクリート塊A'の重量を計測しておいてもよい。
【0025】
さらに、検知手段によって検知した混合破砕物A2の見掛け比重(粒度分布)と、製造される生コンクリートCに要求される所定の粒度分布、即ち、予め、作成しておいた望ましい粒度分布との比較回路部11を設け、この比較回路部11によって上記分配調整手段10の破砕物分配板10a を回動させて第一管路4側に供給する一次破砕物Aの量と、第二管路5側に供給する一次破砕物Aの量との割合を所定の粒度分布となるように調整するように構成している。
【0026】
なお、混合破砕物A2の粒度分布状態を測定しない場合であれば、上記仮受けホッパ8は必ずしも必要ではなく、破砕物排出管7の下端投下口7aから混練部9に混合破砕物A2を直接、投入、供給すればよい。
【0027】
混練部9はタンク9aと、このタンク9a内に設けられた攪拌羽根9bとから構成されてあり、さらに、タンク9a内に投入された上記混合破砕物A2にセメントと水及び混和材とを所定割合でもって混合、攪拌することにより得られる生コンクリートCのワーカビリティーの状態を検知するために、タンク9aの上方部にタンク底面方向を視準する光波距離計またはテレビカメラ(図示せず)を設置している。また、上記攪拌羽根9bの回転トルクを検知するためのトルク計が該攪拌羽根9bの回転中心軸に取り付けておき、この回転トルクの大小から生コンクリートCのワーカビリティーの状態を検知させてもよい。
【0028】
さらに、検知手段によって検知した生コンクリートCのワーカビリティーの状態と、生コンクリートCに要求される所定のワーカビリティーの状態、即ち、予め、作成しておいた生コンクリートとして望ましいワーカビリティーの状態を表す指標(スランプ値、回転トルク値、生コンクリート表面の凹凸度合など)とを上記比較回路部11によって比較させ、この比較回路部11によって上記分配調整手段10の破砕物分配板10a を回動させて第一管路4側に供給する一次破砕物Aの量と、第二管路5側に供給する一次破砕物Aの量との割合を調整するように構成している。この検知手段は、上記仮受けホッパ8内に投入、供給された一次破砕物Aと二次破砕物A1との混合破砕物A2の粒度分布状態を検知と共に行ってもよいが、粒度分布の検知を行えば、得られる生コンクリートCのワーカビリティーの状態を予想することができるので、いずれか一方の検知を行うように構成しておけばよい。
【0029】
なお、混練部9において生コンクリートCのワーカビリティーの状態を検知しない場合は、光波距離計やテレビカメラ、トルク計などは必要としない。また、混練部9のタンク9a内に投入された破砕物A2とセメント、水、混和材を攪拌する機構としては、上記攪拌羽根以外にタンク自体を回転させるものを含め、種々の形式の攪拌機構を採用することができる。
【0030】
このように構成した生コンクリート製造装置によって生コンクリートCを製造する方法の実施の形態1を図3に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、生コンクリートCを製造するに先立ってステップS1で製造すべき生コンクリートCの組成分の配合割合、即ち、生コンクリートCを構成するセメントと水、及び、コンクリート破砕物との配合割合を決定しておく。この配合割合の決定は、コンクリートとしての必要な強度を充足させるための水とセメントとの比率、即ち、単位セメント量から水及びセメントの配合割合を決め、残りを破砕物の配合量とすることで行われる。
【0031】
次いで、ステップS2で、上記決定された配合割合と一回分の生コンクリートCの製造量である一バッチ分のコンクリート量とから配合すべき一回分のコンクリート破砕物の体積を求め、ステップS3でその体積分に相当するコンクリート塊A'をストックヤードから取り出す。なお、ストックヤードからコンクリート塊A'を取り出すにあたって、第一破砕部1での破砕が困難な大きな塊は、第一破砕部1に投入可能な程度に予め小割りしておく。
【0032】
ストックヤードから取り出した一回分の生コンクリートCを製造するに必要な所定量のコンクリート塊A'をステップS4で第一破砕部1のホッパ1a内に投入し、この第一破砕部1のクラッシャによって一次破砕する(ステップS5) 。この一次破砕物Aは、第一破砕部1の破砕排出口1bからステップS6で本管2内を落下して分配部3に配設している分配調整手段10の破砕物分配板10a によって本管2の下端から分岐している分配部3の一方の傾斜管3aと他方の傾斜管3bとに所定割合に分配される。
【0033】
一方の傾斜管3a側に分配された一次破砕物Aは、この傾斜管3aに連通している第一管路4内に落下して何ら処理されることなく該第一管路4内を通過し(ステップS7)、破砕物仮受けホッパ8内に受け入れられる(ステップS10)。他方の傾斜管3b側に分配された一次破砕物Aは、この傾斜管3bに連通している第二管路5内に落下してステップS8で第二破砕部6の一次破砕物受入口6aに投入され、この第二破砕部6のクラッシャによって再度破砕されて一次破砕物Aよりも粒度が細かくなった二次破砕物A1となる。
【0034】
この二次破砕物A1は第二破砕部6の下端排出口6bから第二管路5の下部内を通じて上記第一管路4から排出された一次破砕物Aと共に上記破砕物仮受けホッパ8内に受け入れられる(ステップS10)。なお、上記第二破砕部6のクラッシャの最小刃幅は、第一破砕部1のクラッシャの最小刃幅と同一であっても一次破砕物Aを再度破砕することができるので構わないが、好ましくはその最小刃幅が第一破砕部1のクラッシャよりも小さくしておく方がよい。
【0035】
仮受けホッパ8内への第一管路4側からの一次破砕物Aの受け入れと第二管路5側からの一次破砕物Aの受け入れとは、最初に第一破砕部1に投入したコンクリート塊の全量の破砕が終了するまで継続して行われ、このコンクリート塊の全量に相当する破砕物が仮受けホッパ8内に受け入れられると、ステップS11 で該仮受けホッパ8内の一次破砕物Aと二次破砕物A1との混合破砕物A2の粒度分布状態を検出する。
【0036】
この粒度分布状態の検知方法としては、フルイ分けによって直接粒度分布を検知する方法以外に、破砕物の見かけ比重(単位体積重量)を測定することにより間接的に検知する方法などを用いることができる。見かけ比重による検知方法においては、粒径が小径の破砕物から大径の破砕物まで均一に分布しているとすれば、各々の粒子の隙間にその粒径よりも小径の粒子が入り込むことから、見かけ比重が大きくなり、大きい方が細骨材相当分を多量に存在している破砕物であると判断することができる。なお、この見かけ比重を測定するためには、上述したように仮受けホッパ8内に容積測定用の目盛りを付しておくと共にロードセル等によって仮受けホッパ8の荷重を測定できるようにしておけばよい。
【0037】
一方、予め、通常のコンクリートで使用する骨材の粒度分布や見かけ比重などを測定してワーカビリティーのよい生コンクリートCを得ることができる理想的なデータ、即ち、最適な性状を有するコンクリートのデータを作成しておき、このデータを比較回路部11に書き込んでおいてステップS12 で上記検知した粒度分布状態のデータと上記理想的なデータ(正常値)とを比較し、その比較結果、検知した粒度分布状態がこの理想的なデータの許容範囲内であれば、仮受けホッパ8内の混合破砕物A2を全量、混練部9のタンク9a内に投入すると共に、このタンク9a内に混合破砕物A2と共に、一バッチのコンリート量から求まる生コンクリートCを構成するに必要な他の材料、即ち、セメントや水、混和材を混合破砕物A2に対して所定の配合割合でもって投入する(ステップS13 、ステップS14)。
【0038】
こうして生コンクリート構成材料が全て混練部9のタンク9a内に投入されると、攪拌羽根9bを作動させてこれらの生コンクリート構成材料を所定時間、所定速度で混練して生コンクリートCの製造を完了するものである。
【0039】
また、上記比較回路11による比較の結果、混合破砕物A2の粒度分布状態のデータが理想的なデータの許容範囲外であれば、例えば、細骨材相当分が少ない場合には、仮受けホッパ8内に投入した一バッチ分の上記混合破砕物A2を廃棄する一方、理想的なデータと検知したデータとの差の大小に応じて分配調整手段10の破砕物分配板10a をその差がなくなる方向に回動させる。即ち、上記のように細骨材相当分が少ない場合には、破砕物分配板10a を第一管路4側に回動させて第二管路5側に連通する本管1の開口度の割合を大きくすることにより、第二破砕部6で破砕される一次破砕物Aの量を多くして仮受けホッパ8内に投入される混合破砕物A2の細骨材相当分を多くするものである。
【0040】
なお、第一管路4側と第二管路5側とに分配される一次破砕物Aの割合を変更すると、第二破砕部6で処理される一次破砕物Aの量が変化するので、その変化に応じた破砕速度となるように第二破砕部6のクラッシャを調整する。こうして第一管路4側と第二管路5側への一次破砕物Aの分配割合及び第二破砕部6の動作速度の調整が終わると、再び、第一破砕部1のホッパ1aに所定量のコンクリート塊A'を投入し、破砕処理されて仮受けホッパ8内に収納された混合破砕物A2が理理想的なデータの許容範囲内の粒度分布状態になるまで上記ステップS6〜S12の工程を繰り返し行う。
【0041】
次に、上記実施の形態においては、生コンクリートCの性状判定を粒度分布の検出によって行っているが、粒度分布によることなく生コンクリートCの流動性によって検知してもよい。この場合、図1で示した装置の全体構成において、仮受けホッパ8を必要とすることなく、一次破砕物Aと二次破砕物A1とを直接、混練部9のタンク9a内に投入させればよい。
【0042】
この場合の生コンクリートCの製造方法を実施の形態2として図4に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、上記実施の形態1と同様に、生コンクリートCを製造するに先立って製造すべき生コンクリートCの組成分の配合割合、即ち、生コンクリートCを構成するセメントと水、及び、コンクリート破砕物との配合割合を決定しておく(ステップS1)。この配合割合の決定は、コンクリートとしての必要な強度を充足させるための水とセメントとの比率、即ち、単位セメント量から水及びセメントの配合割合を決め、残りを破砕物の配合量とすることで行われる。
【0043】
次いで、ステップS2で、上記決定された配合割合と一回分の生コンクリートCの製造量である一バッチ分のコンクリート量とから配合すべき一回分のコンクリート破砕物の体積を求め、ステップS3でその体積分に相当するコンクリート塊A'をストックヤードから取り出す。なお、ストックヤードからコンクリート塊A'を取り出すにあたって、大きな第一破砕部1での破砕が困難な大きな塊は、第一破砕部1に投入可能な程度に予め小割りしておく。
【0044】
ストックヤードから取り出した一回分の生コンクリートCを製造するに必要な所定量のコンクリート塊A'をステップS4で第一破砕部1のホッパ1a内に投入し、この第一破砕部1のクラッシャによって一次破砕する(ステップS5) 。この一次破砕物Aは、第一破砕部1の破砕排出口1bからステップS6で本管2内を落下して分配部3に配設している分配調整手段10の破砕物分配板10a によって本管2の下端から分岐している分配部3の一方の傾斜管3aと他方の傾斜管3bとに所定割合に分配される。
【0045】
一方の傾斜管3a側に分配された一次破砕物Aはこの傾斜管3aに連通している第一管路4内に落下して何ら処理されることなく該第一管路4内を通過し(ステップS7)、この第一管路4の下端から混練部9のタンク9a内に受け入れられる(ステップS10)。他方の傾斜管3b側に分配された一次破砕物Aは、第二管路5内に落下して第二破砕部6の一次破砕物受入口6aに投入され(ステップS8)、この第二破砕部6のクラッシャによって再度破砕されて一次破砕物Aよりも粒度が細かい二次破砕物A1となり、この二次破砕物A1は第二管路5の下端から上記一次破砕物Aと同様に混練部9のタンク9a内に受け入れられる(ステップS10)。
【0046】
タンク9a内への第一管路4側からの一次破砕物Aの受け入れと第二管路5側からの一次破砕物Aの受け入れとは、最初に第一破砕部1に投入したコンクリート塊の全量の破砕が終了するまで継続して行われ、このコンクリート塊の全量に相当する破砕物がタンク9a内に受け入れられると、一バッチのコンリート量から求まる生コンクリートCを構成するに必要な他の材料、即ち、セメントや水、混和材を破砕物に対して所定の配合割合でもって投入する(ステップS11)。
【0047】
こうして生コンクリート構成材料が全て混練部9のタンク9a内に投入されると、攪拌羽根9bを作動させてこれらの生コンクリート構成材料を所定時間、所定速度で混練して生コンクリートCを製造する(ステップS12)。
【0048】
この生コンクリートCの製造中、即ち、生コンクリート構成材料の混練中、或いは混練が終了した時に、ステップS13 として生コンクリートCのワーカビリティーの状態を検知する。このワーカビリティーの状態の検知方法としては、スランプ試験による方法、混練部9の攪拌羽根9bの回転トルクを測定する方法、タンク9a内で混練中の生コンクリートCの表面凹凸度を検知する方法などがある。
【0049】
スランプ試験によるワーカビリティーの状態の検知方法は、生コンクリートCをスランプコーンでサンプリングしてスランプコーンを引き上げた直後における生コンクリートCの頂面からの下がり(スランプ値)の大小によって決定されるものであり、下がりが大きいと流動性が高く、小さいと流動性が低い。この下がりの大小は、生コンクリートの打設対象物の構造や、打設目的等により最適な値が選定される。但し、頂面から測った下がりが極端に大きい場合は、骨材と他のコンクリート構成材料とが材料分離を起こしているため、流動性が低く、使用するには不適当な生コンクリートと判断される。
【0050】
生コンクリート攪拌時における回転トルクによるワーカビリティーの状態の検知方法は、ワーカビリティーの状態がよいほど、回転羽根9bの回転トルクが小さくなることから、予め、スランプ値と回転トルクとの関係を求めておき、この関係からワーカビリティーの状態を判断する。また、生コンクリートCの表面の凹凸度の検知は、上述したように光波距離計や画像処理で行われ、表面が平坦になる程流動性がよく、ワーカビリティーがよいと判断する。
【0051】
さらに、予め、ワーカビリティーのよい生コンクリートのスランプ値やその生コンクリートを作成した時における攪拌羽根の回転トルク、該生コンクリートの凹凸具合を理想的なデータとして作成しておき、このデータを比較回路部11に書き込んでおいてステップS14 で上記検知した生コンクリートCのワーカビリティーの状態を表す値と上記理想的なデータ(正常値)とを比較し、その比較結果、検知したワーカビリティーの状態を表す値がこの理想的なデータの許容範囲内であれば、そのまま生コンクリートCとして使用する(ステップS15)。
【0052】
一方、上記比較回路11による比較の結果、混合破砕物A2のワーカビリティーの状態を表す値が理想的なデータの許容範囲外であれば、タンク9a内の生コンクリートCを廃棄し、分配調整手段10の破砕物分杯板10a を回動させて第一破砕部1からの第一管路4側と第二管路5側との一次破砕物Aの分配割合を理想的なデータの許容範囲に近づくように変更する(ステップS6) 。この第一管路4側と第二管路5側とに分配される一次破砕物Aの割合を変更すると、第二破砕部6で処理される一次破砕物Aの量が変化するので、その変化に応じた破砕速度となるように第二破砕部6のクラッシャを調整する。
【0053】
こうして、第一管路4側と第二管路5側への一次破砕物Aの分配割合及び第二破砕部6の動作速度の調整が終わると、再び、第一破砕部1のホッパ1aに所定量の一バッチ分のコンクリート塊A'を投入し、破砕処理したのち混練部9のタンク内9a内に投入すると共にこのタンク内9aにセメントと水、混和材を所定の配合割合でもって供給して混練し、混練によって得られる生コンクリートCのワーカビリティーの状態を表す値が理想的なデータの許容範囲内になるまで上記ステップS6〜S14 の工程を繰り返し行う。
【0054】
図5、図6は、分配部3における分配調整手段10の変形例を示すもので、図5においては、本管2の下端から分岐している傾斜管3a、3bにおける第二管路5側に連通した傾斜管3bの上端に、第一管路4側に連通した傾斜管3aの下周部長さ方向に向かって進退する破砕物分配板10b を設けてなるものであり、この破砕物分配板10b を後退させることによって第2管路5側に連通する傾斜管3bの開口度が大きくなって第二破砕部6により二次破砕処理される一次破砕物Aの量を多くし、前進させることによってその開口度が小さくなって二次破砕処理される一次破砕物Aの量を少なくし、全閉すれば一次破砕物Aは全量第一管路4側のみに供給されるように構成している。
【0055】
図6に示す分配調整手段10は、上記一方の傾斜管3aをなくして本管2と第一管路4とを一本の垂直管状に連通させていると共に、本管2の下端から外側方に向かって第2破砕部6側の第二管路5に連通した傾斜管3bを分岐させてあり、さらに、この傾斜管3bの下周部に連続している第一管路4の上端部から傾斜管3bの下周部の延長方向に傾斜分配板10c を進退自在に配設してこの傾斜分配板10c の進退により、本管2に対する第一管路4の連通開口度を大小に調節するように構成している。
【0056】
上記傾斜分配板10c は網目状に形成されたフルイ板からなり、本管2を通じて一次破砕物Aがこの分配板10c 上に落下すると、該一次破砕物Aに含まれるフルイ目を通過する小径の破砕物を第一管路4にふるい落とし、分配板10c で塞がれていない第1管路4の上端開口部を通じてそのまま該第1管路4内を落下する一次破砕物Aと共に仮受けホッパ8或いは混練部9に供給される一方、分配板10cを通過できない大径の一次破砕物Aは、該分配板10c の傾斜面上を伝って第二管路5側に送り出され、第二破砕部6によって二次破砕される。
【0057】
このように、第一管路4側に分配される一次破砕物Aをそのまま仮受けホッパ8側或いは混練部9側に投下させるのではなく、その一部又は全部を分配板10cによってふるい落とし、残りの一次破砕物Aを第二管路5側に分配して二次破砕するものであるから、理想的な骨材の粒度分布に比べて配合割合の多い大径粒子分を小割り状態にしておくことができ、これを細骨材相当分として充当することができて効率のよい混合破砕物A2の製造が可能となり、ひいては、第二破砕部6を小規模にすることができる。
【0058】
【発明の効果】
以上のように本発明の生コンクリートの製造装置は、請求項1に記載したように、一バッチ分の生コンクリートの製造に必要な量のコンクリート塊を全量破砕する第一破砕部と、この第一破砕部によって破砕された一次破砕物を第一管路側と第二管路側とに分配する破砕物分配部と、第二管路に分配、投下された上記一次破砕物を二次破砕する第二破砕部と、上記第一管路から排出される上記一次破砕物と第二破砕部から排出される上記二次破砕物とを受け入れると共に、これらの1次及び二次破砕物の混合破砕物と上記水及びセメントとを混練する混練部とから構成しているので、コンクリート塊の一次破砕物と二次破砕物とを全量、生コンクリートの骨材相当分として用いるにあたり、コンクリート破砕物を骨材として使用しない通常の生コンクリートと同じ配合割合でもって且つ特別に他の材料を付加することなくワーカビリティーのよい生コンクリートを能率よく製造することができる。
【0059】
さらに、上記破砕物分配部に、第一破砕部側から投入される一次破砕物の第一管路側と第二管路側とへの分配割合を調整する分配調整手段を設けているので、この分配調整手段を操作することによって一次破砕物をそのまま通過させる第一管路側への一次破砕物の供給量と、二次破砕を行う第二破砕部を備えた第二管路内への一次破砕物の供給量との割合を簡単且つ正確に調整することができて、コンクリート破砕物の粒度分布を要求される粒度分布状態となるように簡単に調整することができ、生コンクリートの構成材料の配合割合や必要とされるワーカビリティーに容易に対応することができて優れたワーカビリティー性を発揮する生コンクリートを製造することができる。
【0060】
また、請求項に係る発明によれば、上記コンクリート塊の一次破砕物と二次破砕物とからなる混合破砕物の粒度分布を検知してこの粒度分布と生コンクリートに要求される所定の粒度分布とを比較し、この比較に基づいて分配調整手段により第一管路側と第二管路側とに分配、投入される一次破砕物の分配割合を調整するように構成しているので、破砕されたコンクリート破砕物の粒度分布が所定の粒度分布状態になっていない場合には、それに基づいて次の破砕処理されるコンクリート塊を粒度分布が所定の分布状態となるように調整して破砕処理することができ、コンクリート構造物の解体等によって得られるコンクリート塊を生コンクリートの骨材として有効に使用することができる。
【0061】
同様に、請求項に係る発明においても、混練部で混練された生コンクリートのワーカビリティーの状態を検知し、このワーカビリティーの状態と生コンクリートに要求される所定のワーカビリティーの状態とを比較し、この比較に基づいて分配調整手段により第一管路側と第二管路側とに分配、投入される一次破砕物の分配割合を調整するように構成しているので、骨材としてコンクリート破砕物を使用して通常の生コンクリートと同等のワーカビリティーを有する生コンクリートを能率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置全体の簡略縦断正面図、
【図2】破砕機構として使用するクラッシャの簡略正面図、
【図3】生コンクリートの製造過程を示すフローチャート、
【図4】生コンクリートの別な製造過程を示すフローチャート、
【図5】分配調整手段の別な実施の形態を示す簡略縦断正面図、
【図6】分配調整手段のさらに別な実施の形態を示す簡略縦断正面図、
【図7】骨材の標準粒度とコンクリート破砕物の粒度を示す線図。
【符号の説明】
1 第一破砕部
2 本管
3 分配部
4 第一管路
5 第二管路
6 第二破砕部
8 破砕物仮受けホッパ
9 混練部
10 分配調整手段
A 一次破砕物
A1 二次破砕物
A2 混合破砕物

Claims (3)

  1. コンクリート塊の破砕物と水とセメントとを混練してなる生コンクリートの製造装置であって、上記コンクリート塊を全量破砕する第一破砕部の破砕物排出口に本管の上端開口部を臨ませていると共に、この本管の下端に該本管から分岐した分配部を介して第一、第二管路の上端を連結、連通させ、さらに、上記分配部に、上記第一破砕部によって破砕された一次破砕物の上記第一、第二管路への分配割合を調整する分配調整手段を設けていると共に第二管路中に一次破砕物を細粒化する二次破砕部を設けて、上記第一管路から排出される上記第一破砕部によって破砕された一次破砕物と第二管路から排出される上記二次破砕部によって破砕された二次破砕物とをこれらの第一、第二管路の下方に配設した水及びセメントとを混練する混練部に供給するように構成したことを特徴とする生コンクリートの製造装置。
  2. 一次破砕物と二次破砕物とからなる混合破砕物の粒度分布を検知してこの粒度分布と生コンクリートに要求される所定の粒度分布とを比較し、この比較に基づいて分配調整手段により第一管路側と第二管路側とに分配、投入される一次破砕物の分配割合を調整するように構成していることを特徴とする請求項1に記載の生コンクリートの製造装置。
  3. 混練部で混練された生コンクリートのワーカビリティーの状態を検知し、このワーカビリティーの状態と生コンクリートに要求される所定のワーカビリティーの状態とを比較し、この比較に基づいて分配調整手段により第一管路側と第二管路側とに分配、投入される一次破砕物の分配割合を調整するように構成していることを特徴とする請求項1に記載の生コンクリートの製造装置。
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