JP4056376B2 - 換気棟 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅等の屋根に設置される換気棟に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅等の屋根に設置される換気棟には、図11に示すように、屋根の棟部分に設けた屋根開口部71の上方に、棟を挟む一対の屋根面間に跨るように換気棟板72が設けられ、該換気棟板72は、一対の屋根面に沿うように山形状に形成された一対の傾斜部73と、一対の傾斜部73の外側端から下方に突出された一対の起立部74と、一対の起立部74の下端から屋根面に添うように屋根流れ方向に突出された一対の設置部75とを有し、一対の傾斜部73に排気孔76が設けられ、換気棟板72の排気孔76の下方に、棟板受け77が設けられたものがある。
【0003】
この種の従来の換気棟は、同図に示すように、棟板受け77が、排気孔76に対向する受け板部79と、受け板部79の内側端から上方に突出した起立部80と、起立部80の上端から屋根流れ方向に突出した上取付部81と、受け板部79の外側端から上方に突出した下取付部82とを有し、起立部80に排気口84が設けられ、上取付部81をリベット等の締付具85で換気棟板72に締め付け固定すると共に、下取付部82を、換気棟板72の起立部80に添わしてリベット等の締付具86で換気棟板72に締め付け固定するようにしていた。また、棟板受け77の受け板部79と下取付部82との境界部分に、排水孔88を設け、換気棟板72の排気孔76等から棟板受け77上に侵入した雨水等の水を、棟板受け77上を伝わって排水孔88から屋根面上に排水するようにしていた(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−78782号公報
【特許文献2】
実開昭61−170630号公報
【特許文献3】
実開平05−92311号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の換気棟では、棟板受け77の上部側を折り曲げて、起立部80と上取付部81とを形成する他に、棟板受け77の下部側を折り曲げて、下取付部82を形成する必要があり、また、上取付部81を換気棟板72にリベット等の締付具85で締め付け固定する他に、下取付部82をリベット等の締付具86で締め付け固定する必要があり、棟板受け77の加工及び換気棟板72への取付が非常に面倒であった。また、上取付部81と下取付部82とをリベット等で締め付け固定するので、換気棟板72に対する上取付部81の固定位置と下取付部82の固定位置とを互いに調整できるようにするために、上取付部81側の締付具用取付孔と下取付部82側の締付具用取付孔の一方を長孔にする必要があり、この点から防水上不利になるという問題もあった。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑み、防水上有利でかつ棟受け上に侵入した水を屋根面上にスムーズに排水できると共に、棟板受けの加工及び換気棟板への取付が簡単になるようにしたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、屋根の棟部分に設けた屋根開口部7の上方に、棟を挟む一対の屋根面4a,4b間に跨るように換気棟板13が設けられ、該換気棟板13は、一対の屋根面4a,4bに沿うように山形状に形成された一対の傾斜部15と、一対の傾斜部15の外側端から下方に突出された一対の起立部16と、一対の起立部16の下端から屋根面4a,4bに添うように屋根流れ方向に突出された一対の設置部17とを有し、一対の傾斜部15に排気孔20が設けられ、換気棟板13の排気孔20の下方に、棟板受け14が設けられた換気棟において、
換気棟板13の設置部17の外端部に、下側に折り返してなる折り返し部19が設けられ、棟板受け14に、換気棟板13の設置部17の下面側に沿うように、屋根流れ方向に突出した突出板部31が設けられ、棟板受け14上の水が突出板部31を伝わって折り返し部19から屋根面4a,4b上に排出されるように、突出板部31の突出端部が、換気棟板13の折り返し部19に嵌合され、
前記棟板受け14は、傾斜部15の排気孔20に対向する受け板部27と、受け板部27の内側端から上方に突出した起立部28と、起立部28の上端から屋根流れ方向に突出した上取付部29と、上取付部29の外側端から下方に突出した垂下部30とを有し、棟板受け14の受け板部27の外側端側に、前記突出板部31が設けられ、棟板受け14の起立部28の上部側に排気口26が設けられ、締付具35で上取付部29が換気棟板13の傾斜部15に締め付け固定されている点にある。
【0008】
また、本発明の他の技術的手段は、棟板受け14の突出板部31よりも屋根流れ方向の上側に、排水孔37が設けられている点にある。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に従って説明する。
図1において、1は棟木、2は垂木、3は野地板で、棟木1と垂木2とで組み上げた屋根4の骨組上に張り付けられている。野地板3の上面に、アスファルトルーフィング等の防水シート5が敷かれ、その上にストレート瓦等の屋根材6が葺かれている。
屋根4の棟部分に、野地板3及び屋根材6等を切り欠いてなる屋根開口部7が設けられ、この屋根開口部7の上方に、棟を挟む一対の屋根面4a,4b間に跨るように換気棟11が設けられている。なお、8は屋根開口部7に対応して設けた水切り部材である。
【0010】
図1〜図5において、前記換気棟11は、板金製の換気棟板13と板金製の左右一対の棟板受け14とを備えている。
換気棟板13は、一対の屋根面4a,4bに沿うように山形状に形成された一対の傾斜部15と、一対の傾斜部15の外側端から下方に突出された一対の起立部16と、一対の起立部16の下端から屋根面4a,4bに添うように屋根流れ方向に突出された一対の設置部17とを有している。換気棟板13の設置部17の外端部に、下側にU字状に折り返してなる折り返し部19が設けられている。
【0011】
図4に示すように、一対の傾斜部15の外側部側に、複数(図例では3個)の排気孔20が屋根流れ方向に連続するように設けられ、この連続する複数(3個)ずつの換気孔20が、棟方向に間隔をおいて複数設けられている。各換気孔20は、傾斜部15に邪魔片21を下方に切り起こすことにより形成され、邪魔片21は円弧状に湾曲形成されている。傾斜部15の換気孔20のやや内側端側(上側)に、締付具取付用の取付孔23が棟方向に間隔をおいて複数個設けられ、傾斜部15の換気孔20間に、固定用の取付孔24が棟方向に間隔をおいて複数個設けられている。図1〜図3に示すように、一対の傾斜部15の換気孔20よりも内側の下面に、防露材18が設けられている。
【0012】
図1〜図3及び図5に示すように、棟板受け14は、一対の傾斜部15の外側部側の下方にそれぞれ配置され、防水材22を介して屋根面4a,4b上に設置されている。各棟板受け14は、傾斜部15の排気孔20に対向する受け板部27と、受け板部27の内側端から上方に突出した起立部28と、起立部28の上端から屋根流れ方向に突出した上取付部29と、上取付部29の外側端から下方に突出した垂下部30とを有する。また、棟板受け14の受け板部27の外側端側に、換気棟板13の設置部17の下面側に沿うように、屋根流れ方向に突出した突出板部31が設けられている。
【0013】
図2、図3及び図5に示すように、棟板受け14の起立部28に排気口26が設けられ、棟板受け14の上取付部29に、締付具取付用の取付孔33が棟方向に間隔をおいて複数個設けられ、この取付孔33は、換気棟板13の取付孔23に対応している。棟板受け14の受け板部27に、固定用の取付孔34が棟方向に間隔をおいて複数個設けられ、この固定用の取付孔34は、傾斜部15の固定用の取付孔24に対応している。棟板受け14の受け板部27の下面に、固定用の取付孔34を塞ぐように防水材22が貼り付けられている。
【0014】
傾斜部15の取付孔23と上取付部29の取付孔33とにリベット、ビス等の締付具35が挿入され、この締付具35で上取付部29が換気棟板13の傾斜部15に締め付け固定されている。また、突出板部31の突出端部が、換気棟板13のU字状の折り返し部19に所定間隔(僅かな隙間)をあけて差し込まれ(嵌合され)、これにより、棟板受け14上の水が突出板部31を伝わって折り返し部19から屋根面4a,4b上に排出されるようになっている。棟板受け14の突出板部31よりも屋根流れ方向の上側に、排水孔37が設けられている。
【0015】
換気棟板13の傾斜部15と棟板受け14との間にスペーサ部材39が設けられ、スペーサ部材39を貫通する釘等の固定具40により、傾斜部15と棟板受け14とが屋根面4a,4bに固定されている。
図3及び図6〜図8に示すように、スペーサ部材39は、ゴムや弾性を有する合成樹脂等により円筒状に形成され、スペーサ部材39の軸心方向に、釘等の固定具40を挿通する挿通孔42が形成され、スペーサ部材39の上端部に、上方突出する環状突起43が設けられ、スペーサ部材39の下端部に環状溝45が設けられている。
【0016】
換気棟板13の固定用の取付孔24の開口縁部に、上方に突出した環状のバーリング突起44が設けられている。スペーサ部材39の環状突起43がバーリング突起44の高さよりも高く形成され、バーリング突起44がスペーサ部材39の環状突起43の下部側に外嵌されている。棟板受け14の固定用の取付孔34の開口縁部に、上方に突出した環状のバーリング突起47が設けられ、バーリング突起47がスペーサ部材39の環状溝45に嵌合されている。
釘等の固定具40が固定用の取付孔24,34及びスペーサ部材39に挿通されて、屋根面4a,4bに打ち付けられ、これにより、釘等の固定具40によって、換気棟板13の傾斜部15と棟板受け14の受け板部27との間にスペーサ部材39を介在した状態で、釘等の固定具40により、傾斜部15と受け板部27とが屋根面4a,4bに固定されている。そして、スペーサ部材39の環状突起43の上部側が、固定具40の頭部40aにより下方に押圧されて、取付孔24の開口縁部(バーリング突起44)と固定具40の頭部40aとの間で挟持されて、取付孔24及びスペーサ部材39の挿通孔42をシールするようになっている。
【0017】
上記実施の形態によれば、換気棟11を取り付ける場合、まず、棟板受け14の外側端側に、起立部28、上取付部29及び垂下部30を折り曲げ加工しておき、換気棟板13の傾斜部15に棟板受け14の上取付部29をリベット等の締付具35により締め付け固定すると共に、棟板受け14の突出板部31の端部を換気棟板13の折り返し部19に嵌合し、また、スペーサ部材39を、スペーサ部材39の環状溝45に固定用の取付孔34のバーリング突起44を、スペーサ部材39の環状溝45に嵌合させると共に、スペーサ部材39の環状突起43に固定用の取付孔24のバーリング突起44を外嵌して、スペーサ部材39を換気棟板13の傾斜部15と棟板受け14の受け板部27との間に装着し、これにより、棟板受け14を換気棟板13を組み付けておく。
【0018】
そして、棟板受け14を、防水材16を介して屋根面4a,4b上に載置し、釘等の固定具38を、固定用の取付孔24,34及びスペーサ部材39に挿通して、屋根面4a,4bに打ち付け、これにより、釘等の固定具40によって、換気棟板13の傾斜部15と棟板受け14の受け板部27との間にスペーサ部材39を介在した状態で、釘等の固定具40により、傾斜部15と受け板部27とが屋根面4a,4bに固定すればよい。
従って、棟板受け14の内側部側(上部側)のみを折り曲げて、起立部28と上取付部29と垂下部30とを形成すればよく、棟板受け14の下部側は折り曲げ加工をする必要がなくなり、また、上取付部29を換気棟板13にリベット等の締付具35で締め付け固定すればよく、棟板受け14の下部側は、棟板受け14の突出板部31の端部を換気棟板13の折り返し部19に嵌合すればよく、棟板受け14の加工及び換気棟板13への取付が非常に簡単になる。また、棟板受け14の上取付部29のみをリベット等で換気棟板13に対して締め付け固定するので、上取付部29側の締付具用取付孔を長孔にする必要がなくなり、この点から防水上も有利になる。さらに、棟板受け14の上部側の上取付部29を換気棟板13にリベット等の締付具35で締め付け固定し、かつ、棟板受け14の下部側の突出板部31の端部を換気棟板13の折り返し部19に嵌合するので、棟板受け14をガタ付きを生じないように換気棟板13に確実に組み付けることができる。
【0019】
換気棟板13及び棟板受け14を屋根面4a,4bに取り付けたとき、スペーサ部材39の環状突起43の上部側が、固定具40の頭部40aにより下方に押圧されて、取付孔24の開口縁部(バーリング突起44)と固定具40の頭部40aとの間で挟持されて、環状突起43が、頭部40aとバーリング突起44との間の隙間を確実に埋め、取付孔24及びスペーサ部材39の挿通孔42をシールする。従って、取付孔24をシールするための特別のシール部材を設ける必要がなくなり、棟板受け14及び換気棟板13の屋根面4a,4bへの固定作業が簡単でかつ安上がりになる。また、固定具40の頭部40aと取付孔24の開口縁部(バーリング突起44)との間に、環状突起43が介在されるため、頭部40aの換気棟板13(取付孔24の開口縁部、バーリング突起44)への掛かりが確保され、固定具40による棟板受け14及び換気棟板13の屋根面4a,4bへの固定をより確実なものになし得る。
【0020】
また、換気棟11の取付け後には、屋根開口部7から排出された排気は、図1に実線の矢印aで示す如く、棟板受け14の排気口26を通って、換気棟板13と棟板受け14との間に入り、換気棟板13の排気孔20から外部に排気される。そして、排気孔20から棟板受け14上に侵入した雨水等の水は、突出板部31を伝わって、まず、排水孔37から屋根面4a,4b上に排出され、排水孔37がオーバーフローしても、残った水は、折り返し部19から屋根面4a,4b上に排出される。しかも、棟板受け14と屋根面4a,4bとの間に防水材22が介在されているため、棟板受け14と屋根面4a,4bとの間に排水路を確保することができる。従って、棟板受け14上に侵入した水を、屋根面4a,4b上にスムーズに排水できる
図9は他の実施の形態を示し、棟板受け14の上取付部29は、起立部28の上端から屋根流れ方向の上側(内側端側)に突出され、前記垂下部30が省略されている。その他の点は、前記実施の形態の場合と同様の構成である。
【0021】
図10は他の実施の形態を示し、左右の棟板受け14の上取付部29は、起立部28の上端から屋根流れ方向の上側(内側端側)に突出されると共に、垂下部30が省略され、左右の棟板受け14の上取付部29同士が内側端側に延長突出されて互いに連結され、これにより、左右一対の棟板受け14が一体に構成されている。その他の点は前記実施の形態の場合と同様の構成である。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、防水上有利でかつ棟板受け14上に侵入した水を屋根面上にスムーズに排水できる。また、棟板受け14の加工及び換気棟板13への取付が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す換気棟の概略断面図である。
【図2】同換気棟の排気孔部分の断面図である。
【図3】同換気棟の固定具部分の断面図である。
【図4】同換気棟板の平面図である。
【図5】同棟板受けの斜視図である。
【図6】スペーサ部材の正面図である。
【図7】スペーサ部材の平面図である。
【図8】スペーサ部材の断面図である。
【図9】他の実施形態を示す換気棟板及び棟板受けの断面図である。
【図10】他の実施の形態を示す概略断面図である。
【図11】従来例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
4 屋根
4a 屋根面
4b 屋根面
7 屋根開口部
11 換気棟
13 換気棟板
14 棟板受け
15 傾斜部
16 起立部
17 設置部
19 折り返し部
20 排気孔
31 突出板部
37 排水孔
Claims (2)
- 屋根の棟部分に設けた屋根開口部(7)の上方に、棟を挟む一対の屋根面(4a,4b)間に跨るように換気棟板(13)が設けられ、該換気棟板(13)は、一対の屋根面(4a,4b)に沿うように山形状に形成された一対の傾斜部(15)と、一対の傾斜部(15)の外側端から下方に突出された一対の起立部(16)と、一対の起立部(16)の下端から屋根面(4a,4b)に添うように屋根流れ方向に突出された一対の設置部(17)とを有し、一対の傾斜部(15)に排気孔(20)が設けられ、換気棟板(13)の排気孔(20)の下方に、棟板受け(14)が設けられた換気棟において、
換気棟板(13)の設置部(17)の外端部に、下側に折り返してなる折り返し部(19)が設けられ、棟板受け(14)に、換気棟板(13)の設置部(17)の下面側に沿うように、屋根流れ方向に突出した突出板部(31)が設けられ、棟板受け(14)上の水が突出板部(31)を伝わって折り返し部(19)から屋根面(4a,4b)上に排出されるように、突出板部(31)の突出端部が、換気棟板(13)の折り返し部(19)に嵌合され、
前記棟板受け(14)は、傾斜部(15)の排気孔(20)に対向する受け板部(27)と、受け板部(27)の内側端から上方に突出した起立部(28)と、起立部(28)の上端から屋根流れ方向に突出した上取付部(29)と、上取付部(29)の外側端から下方に突出した垂下部(30)とを有し、棟板受け(14)の受け板部(27)の外側端側に、前記突出板部(31)が設けられ、棟板受け(14)の起立部(28)の上部側に排気口(26)が設けられ、締付具(35)で上取付部(29)が換気棟板(13)の傾斜部(15)に締め付け固定されていることを特徴とする特徴とする換気棟。 - 棟板受け(14)の突出板部(31)よりも屋根流れ方向の上側に、排水孔(37)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の換気棟。
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