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JP4058830B2 - ディジタル信号受信装置および受信方法 - Google Patents
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ディジタル信号受信装置および受信方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばCSディジタル放送を受信し、ディジタルケーブル放送を介して再送信する場合等に使用されるディジタル信号受信装置および受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
映像、音声あるいはテキストデータ等のサービスを提供するCS(Communication Satellite)ディジタル放送信号等において、NIT(Network Information Table) におけるサービスに関する記述は、実際に放送中のサービスに係るもののみとされている。また、NITに記述されていてPATおよび/またはEITに記述されていないサービスについては、STB(Set Top Box) 等の受信機において放送休止中として扱われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
CSディジタル放送を受信し、ディジタルケーブル放送を介して再送信する場合等においては、PATおよび/またはEITに記述されていてNITに記述されていないサービスが存在する場合がある。このような状態はCSディジタル放送ではあり得ないので、STB等において従来と同様な処理を行う場合には、誤動作や動作遅延が生じるおそれがある。
【0004】
従って、この発明の目的は、PATおよび/またはEITに記述されていてNITに記述されていないサービスが存在する場合にも、正常な動作を行うことが可能なディジタル信号受信装置および受信方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、伝送路に関する物理的な情報と提供され得るデータとの関係を記述するNITと、提供され得るデータに関する記述がなされてなるPATおよび/またはEITとを有するディジタル放送信号を受信する受信装置において、
PATおよび/またはEITに記述されているサービスを順次検索し、
検索されるサービスの内でNITに記述されているもののみが記述されてなるリストを作成し、
作成されたリストに基づいて提供され得るサービスの内容を視聴者に対して表示する処理を行うことを特徴とするディジタル信号受信装置である。
【0006】
請求項の発明は、伝送路に関する物理的な情報と提供され得るデータとの関係を記述するNITと、提供され得るデータに関する記述がなされてなるPATおよび/またはEITとを有するディジタル放送信号を受信する受信方法において、
PATおよび/またはEITに記述されているサービスを順次検索する検索ステップと、
検索ステップによって検索されるサービスの内でNITに記述されているもののみが記述されてなるリストを作成するリスト作成ステップとを有し、
作成されたリストに基づいて提供され得るサービスの内容を視聴者に対して表示する処理を行うことを特徴とするディジタル信号受信方法である。
【0007】
以上のような発明によれば、視聴され得るデータに関する記述がなされているPATおよび/またはEIT等の情報テーブルに記述されたサービスの内で、伝送路に関する物理的な情報と視聴されるべきデータとの関係を記述するNIT等の情報テーブルに記述されたもののみを記述したリストが生成され,かかるリストに基づいてEPGの表示等の処理を行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
CSディジタル放送を受信し、ディジタルケーブル放送を介して再送信するディジタル信号伝送システムの一例を図1に示す。衛星1は、複数個のトランスポンダ(衛星中継器)を有する。これらのトランスポンダからそれぞれ送信されるディジタル放送信号をアンテナ2が受信する。変調変換部3は、アンテナ2が受信したディジタル放送信号を供給され、供給されるディジタル放送信号の伝送周波数や変調方式をケーブルディジタル放送等に適合するように変更してから伝送路4に送出する。伝送路4には、STB51 ,52 ,‥‥,5m が受信機として接続されている。STB51 ,52 ,‥‥,5m には、それぞれ、モニター61 ,62 ,‥‥,6m が接続されており、各STBで選択されたプログラム番号の画像が各モニター上に表示される。
【0009】
ディジタル放送信号について説明する。ここでは一例としてヨーロッパのディジタル放送標準としてのDVB(Digital Video Broadcasting)システムに対応するディジタル放送信号について説明する。MPEG(Moving Picture Experts Group)2の規定に対応したTS(Transpot Stream) によるマルチメディア多重化方式における信号フォーマットの一例を図2に示す。各メディアのデータは、PES(Packetized Elementary Streams) パケットと称される可変長パケットを構成している。PESパケットは、さらに幾つかのトランスポート・ストリーム・パケット(以下、TSパケットと表記する)に分割される。TSパケットは、ヘッダとペイロード領域とから構成される。
【0010】
MPEG2の規定に対応したTSパケットの詳細な構成について、図3を参照して説明する。1パケットは188バイトで構成され、この内、先頭の4バイトすなわち32ビットがパケットヘッダとして使用される。パケットヘッダの内、1バイトすなわち8ビットが同期バイトとされ、この同期バイトに基づいて復号器がTSパケットの先頭を検出する。同期バイトのパターンとしては、例えば’47H’(Hは16進の意味)が用いられる。また、TSパケット内のエラーの有無を示すトランスポート・エラー・インジケータとして1ビットが使用される。また、新たなPESパケットがこのTSパケットから始まることを示すペイロード・ユニット開始・インジケータとして1ビットが使用される。
【0011】
また、当該TSパケットの重要性を示すトランスポート優先度ビットとして1ビットが使用される。また、TSパケットの識別子であるPID(Packet Identifier) として13ビットが使用される。PIDに収納されるTSパケットの識別番号は、当該パケットの個別ストリームの属性を示すものであり、STB51 〜5m 等において、PIDを参照して各メディアのデータの識別が行われる。また、当該TSパケットのペイロードのスクランブルの有無、種別を示すトランスポート・スクランブル制御情報として2ビットが使用される。
【0012】
また、当該TSパケットにおけるアダプテーション・フィールドの有無、およびペイロードの有無を示すアダプテーション・フィールド制御情報として2ビットが使用される。また、同じPIDを持つパケットが途中で一部棄却されたか否かを検出するための連続性指標情報として、4ビットが使用される。このようなパケットの棄却の有無は、4ビットの巡回カウント情報の連続性に基づいて検出される。
【0013】
一方、ペイロード領域としてパケットヘッダ以外の184バイトが使用される。ペイロード領域は、TSパケット毎に,ビデオデータ、オーディオデータ等のユーザによって視聴されるデータ、または後述するPSI(Program Specific Information:プログラム仕様情報)、SI(Service Information) 等の収納に使用される。
【0014】
次に、DVBシステムにおけるディジタル放送データのフレーム構成を図4に示す。図4Aは、MPEG2のTSパケットを示す。図4Bは、図4Aに示したMPEG2のTSパケットが8個集まって1フレームが構成される様子を示す。ここで、各TSパケット内のデータに対してはReed-Solomon(リード・ソロモン)の誤り訂正符号が付加され、1パケットが204バイトとされる。また、8パケット当たり1回、同期バイトを反転させることにより、フレームの同期をとるようになされる。例えば、同期バイトとして' 47H' を用いる場合には、8パケット当たり1回、同期バイトが’B8H' とされる。図4Bに示すようなディジタル放送データがQPSK(Quadrarure Phase Shift Keying:4位相偏移変調)で変調される。
【0015】
次に、PSIについて説明する。PSIの種別としては、PAT(Program Association Table) ,PMT(Program Map Table) ,NIT(Network Information Table) 等が挙げられる。まず、PATはキャリア毎に固有の内容が多重されてなる情報テーブルである。すなわち、PATには、それぞれのキャリア内のチャンネル情報と、各チャンネルの内容を表すPMT(これについては後述する)のPIDが記述されている。PATのデータ構成の一例を図5に示す。テーブルID(8ビット)はテーブルの種別を示し、PATについては固定的に'0x0000'('0x' は16進表記であることを示す)とされる。セクション・シンタクス・インジケータ(1ビット)は、当該セクションのヘッダがロングフォームであるかショートフォームであるかを示す。リザーブ(2ビット)は将来意味付けがなされるフラグを示す。
【0016】
セクション長(12ビット)は、この直後から当該セクションの最後まで(CRC(Cyclic Redandancy Code)符号がある時はそれを含む) のセクション長をバイト単位で示す。TSID(16ビット)は、トランスポート・ストリーム(多重化された符号化データ)を識別するものであり、衛星の場合にはトランスポンダに相当する。バージョン番号(5ビット)はPATバージョンを表し、PATの内容が更新される毎にバージョン番号も更新される。カレント・ネクスト・インジケータ(1ビット)は、PATの新旧バージョンを同時に伝送する際に、何れのバージョンのものであるかを表す。セクション番号(8ビット)は、セクションの番号を表しており、最初のセクションについて’0x00’とされ、それ以降1ずつ増加させていく。最終セクション番号(8ビット)は、同一サブテーブルの最後のセクションのセクション番号を表している。
【0017】
さらに、二重線で囲んで示した部分、すなわちプログラム番号(16ビット)、リザーブ(3ビット)、ネットワークPID(13ビット)およびプログラムマップ(13ビット)が繰り返し書かれる。プログラム番号は個々のチャンネルを識別するための番号である。ネットワークPIDは、プログラム番号が'0x0000'の場合に後続するNITのPIDを示す。プログラム・マップPIDは、PMT(これについては後述する)に対応するPIDを示す。また、CRCはセクション全体の誤り検出コードである。
【0018】
また、PMTは、チャンネル毎の内容が多重されてなる情報テーブルである。すなわち、各チャンネルを構成するビデオデータ、オーディオデータおよび付加データ等のストリームが伝送されるパケットのPID、およびデスクランブルに必要なECM(Encription Control Message)パケットのPIDとが記述されている。PMTのPIDは、上述したようにPATによって指定される。図6にPMTノデータ構成の一例を示す。図5を参照して上述したPATのデータ構成中に含まれるものと同様のデータ部分については説明を省略する。テーブルID(8ビット)はテーブルの種別を示し、PMT自体についてはテーブルID=’0x02’とされる。PCR(Program Clock Reference:プログラム内蔵している時刻認識手段基準参照値)PID(13ビット)は、復号する際の基準となるクロックが含まれるパケットのPIDを示している。プログラム情報長(12ビット)は、直後のループでこのサービスに共通する情報を記述している。ディスクリプタは、セクションの情報を補完するために個々のセクション毎に情報を記述するべく繰り返し書かれる。
【0019】
さらに、二重線で囲んで示した部分、すなわちストリーム・タイプ(8ビット)、リザーブ(3ビット)、エレメンタリPID(13ビット)リザーブ(4ビット)、ES情報長(12ビット)およびディスクリプタが繰り返し書かれる。このうち、ディスクリプタは繰り返しの各回において繰り返される。プログラム番号は個々のチャンネルを識別するための番号である。ストリーム・タイプは、映像、音声およびデータ等、ストリームが伝送される信号の種類を示している。エレメンタリPIDは、エレメンタリ・ストリームのPIDを示している。ES情報長は、直後のループでそのエレメンタリ・ストリームの情報を記述している。
【0020】
また、NITは、伝送路の情報と放送されるサービスとを関連付ける情報が記述されてなる情報テーブルである。すなわち、NITには、キャリア毎の物理的な情報、例えば、衛星の軌道、偏波、およびトランスポンダ毎のキャリア周波数、畳み込みレート等と共に、各キャリア上に多重されているチャンネルのリストが記述される。NITのPIDは、'0x0010'とされる。なお、上述したPATおよびPMTについてはMPEG2システムでデータ構成の詳細が規定されているのに対し、NITについてはその必要性のみが規定されており、データ構成はプライベートとされている。
【0021】
NITのデータ構成の一例を図7に示す。図5、図6等を参照して上述したPAT、PMTのデータ構成中のデータ部分と同様のデータ部分については説明を省略する。テーブルID(8ビット)はテーブルの種別を示し、当該ネットワークが’0x40’,他のネットワークが'0x41'とされる。ネットワークID(16ビット)は、ネットワークを識別し、衛星の場合には個々の衛星に相当するものである。ネットワーク・ディスクリプタ長(13ビット)は、直後のループでそのネットワークの共通情報を記述している。TSループ長は、直後のループでそのネットワークに属するトランスポート・ストリームを列記している。さらに、二重線で囲んで示した繰り返し部分に、TSディスクリプタ長(12ビット)が書かれる。TSディスクリプタ長は、直後のループでそのトランスポート・ストリームの情報を記述する。
【0022】
次に、サテライト・デリバリー・システム・ディスクリプタについて図8を参照して説明する。サテライト・デリバリー・システム・ディスクリプタは、TSディスクリプタ長(図7参照)に従って繰り返されるディスクリプタの1番目として使用され、TSIDと一対をなす。ディスクリプタ・タグ(8ビット)は、DVBで規定されており、ディスクリプタの種別を示す。サテライト・デリバリー・システム・ディスクリプタについては、ディスクリプタ・タグ='0x43'とされる。ディスクリプタ長(8ビット)は、ディスクリプタのデータ長を示す。ディジタル周波数(32ビット)は、ストリーム(ここではトランスポンダ)毎の伝送周波数を示す。軌道(16ビット)は、衛星の軌道位置の経度を示す。
【0023】
西経・東経フラグ(1ビット)は、衛星の軌道位置の東経・西経を表している。偏波(2ビット)は、伝送される信号の偏波を示す。例えば、'00','01','10','11' がそれぞれ水平直線、垂直直線、左旋円、右旋円をそれぞれ対応させることができる。また、変調(5ビット)は、変調方式を示す。例えば'00001’がQPSKに対応している。シンボル・レート(23ビット)は、シンボルレートを示す。FEC(Forward Error Correction :前方誤り訂正)(4ビット)は、コンボリューションレートを示す。
【0024】
次に、サービス・リスト・ディスクリプタについて図9を参照して説明する。サービス・リスト・ディスクリプタは、TSディスクリプタ長(図7参照)に従って繰り返されるディスクリプタの2番目以降として使用され、当該ストリーム(ここではトランスポンダ)に多重化されたサービス(チャンネル)のIDを示す。すなわち、1つのTSIDに、サービス・リスト・ディスクリプタが付属している。ディスクリプタ・タグ(8ビット)は、DVBで規定されており、ディスクリプタの種別を示す。サービス・リスト・ディスクリプタについてのディスクリプタ・タグは'0x41'とされる。
【0025】
サービスID(16ビット)は、サービスを識別するものである。通常、サービスは視聴者が選曲するチャンネルと一致する。サービス・タイプは、映像、音声、およびデータ等のサービスの内容を示す。すなわち、'0x01'がディジタルTVサービス、'0x02'がディジタル音声サービス、'0x03'がテレテキストサービス、'0x04'がNVOD基本サービス‥‥等にそれぞれ対応し、また、ユーザ定義、リザーブ等に対応するコードも含まれる。
【0026】
次に、ケーブル・デリバリー・システム・ディスクリプタについて図10を参照して説明する。図8を参照して上述したサテライト・デリバリー・システム・ディスクリプタのデータ構成中のデータ部分と同様のデータ部分については説明を省略する。ディスクリプタ・タグは、DVBで規定されており、ディスクリプタの種別を示す。ケーブル・デリバリー・システム・ディスクリプタについてのディスクリプタ・タグは'0x44'とされる。周波数(32ビット)は、ケーブルディジタル放送におけるストリーム(ここではケーブルディジタル放送における各チャンネル)毎の伝送周波数を示す。
【0027】
FEC(Forward Error Correction :前方誤り訂正)外符号(4ビット)は、外符号としての誤り訂正符号であり、例えば'0010'とされる場合には外符号としてリード・ソロモン符号が使用されることを示す。変調(8ビット)は変調方式を示し、例えば'0x03'とされる場合には64QAMに対応する。シンボル・レート(28ビット)は、シンボルレートを示す。FEC内符号(4ビット)は、コンボリューションレートを示す。
【0028】
視聴者が選局したチャンネルのデータを選択的に復号するためのSTB51 〜5m における処理について、図11を参照して説明する。ここでは、STB51 における処理を代表例として説明する。ステップS1として、視聴者がSTB51 上に設けられた操作パネル等を介して視聴したいサービスに係るチャンネル番号”X”を入力する。なお、ここで入力されるチャンネル番号は、PATおよびPMT上ではプログラム番号に対応し、また、NIT上ではサービスIDに対応する。そして、ステップS2に移行して、STB51 がNITを受信する。さらに、ステップS3に移行して、その時点で受信しているトランスポンダに当該チャンネルが存在しているか否かを判定する。ステップS3によって当該チャンネルが存在していると判定される場合にはステップS6に移行し、それ以外の場合にはステップS4に移行する。
【0029】
ステップS4では、NITのサービス・リスト・ディスクリプタ(図9参照)内のサービスIDについて、”X”をサーチする。さらに、サーチしたサービスID”X”を含むサービス・リスト・ディスクリプタの前に組み合わされているサテライト・デリバリー・システム・ディスクリプタ(図8参照)を受信して、”X”を伝送しているトランスポンダの周波数を認識し、ステップS5に移行する。ステップS5では、STB51 が受信トランスポンダを変更した後、PATを受信し、ステップS6に移行する。
【0030】
一方、ステップS6において、STB51 は、PAT内のプログラム番号”X”に付随するプログラム・マップPIDを参照することによってPMTを受信し、ステップSに移行する。ステップS7では、PMT内でプログラム番号”X”に対応するストリーム・タイプ(映像、音声等)毎のエレメンタリーPIDを認識し、認識したエレメンタリーPIDと一致するPIDを有するTSパケットを分離して、ステップS8に移行する。ステップS8では、分離したパケットを映像/オーディオデコーダに供給する。これにより、当該パケット内のビデオデータ、オーディオデータ等が復号され、視聴者が所望のサービスを視聴することが可能とされる。STB52 〜5m においても上述したものと同様な処理が行われる。
【0031】
次に、SIについて説明する。SIはチャンネル、サービス等に係る情報を収納しているセクション形式のテーブルである。SIの種別としては、SDT(Service Description Table) ,EIT(Event Information Table) 等が挙げられる。SDTには、チャンネル番号、チャンネル名、チャンネル内容説明、チャンネルロゴマーク等のテャンネル情報が収納される。また、EITには、チャンネル番号、サービスの番号、開始時刻、継続時間、サービス名、あらすじ、サービスのジャンル、視聴制限年齢等のサービスに係る情報が収納される。
【0032】
このようなSIの情報に基づいてEPG(Electronic Program Guide : 電子番組表)が作成される。EPGがSTB51 ,52 ,‥‥,5m のモニタ61 ,62 ,‥‥,6m に表示されることにより、ユーザが視聴したいサービスを容易に探すことが可能となる。
【0033】
通常は、NITに記述されているサービスとPAT、EIT等に記述されているサービスとは一致しているが、既に放送が行われているCSデジタル放送では、NITのみに記述されてPATおよび/またはEITには記述されないサービスが存在し得る。このような場合の一例を図12に示す。NITに記述されているサービスが図12Aに示すようなものであり、PATおよび/またはEITに記述されているサービスが図12B/図12Cに示すようなものである場合に、444chに係るサービスはNITには記述されているが、PATおよび/またはEITには記述されていないことがわかる。このような場合、STB51 〜5m は444chを放送休止中と判断し、その旨がEPG上に表示される(図13参照)。
【0034】
一方、ディジタルケーブル放送においてCSディジタル放送の再送信を行う際に、CSディジタル放送における全てのサービスを受信することができない場合がある。例えば、衛星1がL個のトランスポンダを備えており、衛星ディジタル放送におけるディジタル放送信号の数がM個(M<L)である場合には、ディジタルケーブル放送ではM個のディジタル放送信号を選択的に使用することがある。このような場合には、再送信されないサービスに係る情報を削除するためのNITの更新が行われる。
【0035】
上述したようなNITの更新を行う機能を有する変調変換部3の構成の一例を図14に示す。衛星1から送信され、アンテナ2を介して供給されるSHF(Super High Frequency)帯のディジタル放送信号が信号処理部301 ,302 ,‥‥,30m に供給される。信号処理部301 〜30m は、供給される信号をVHF(Very High Frequency) 帯、またはUHF(Ultra High Frequency)帯のケーブルディジタル放送信号BS1 〜BSm に変換する。制御部31は、信号処理部301 〜30m に所定の信号を供給することにより装置全体の動作制御を行う。操作部32は、制御部31による制御に係るパラメータ等、例えば信号処理部301 〜30m がそれぞれ内蔵するチューナの受信周波数の設定に係る構成である。表示部33は装置の状態を表示する。また、加算器34は、信号処理部301 〜30m の出力であるケーブルディジタル放送信号BS1 〜BSm を加算して伝送路4に送出する。
【0036】
信号処理部301 の構成についてより詳細に説明する。アンテナ2から供給される信号がチューナ40に供給される。チューナ40は、供給される信号の内から、第1のトランスポンダから送信されたディジタル放送信号を選択し、選択した信号に対して周波数変換を施してQPSK信号を生成し、このQPSK信号を復調器41に供給する。復調器41は、チューナ40の出力チューナ40から供給されるQPSK信号を復調し、DVBのフレーム構成の信号に変換する。復調器41の出力はECC(Error Correction Code) デコーダ42に供給する。
【0037】
ECCデコーダ42は、復調器41の出力に誤り訂正処理を施すことによってディジタル放送データとしてのMPEG2のTSパケットを生成し、生成したMPEG2のTSパケットをNIT置換回路43およびNIT検出回路47に供給する。NIT検出回路47は、ECCデコーダ42から供給されるMPEG2のTSパケットから、衛星1が出力するディジタル放送データにおけるNIT(以下、NIT0と表記する)を検出する。検出されたNIT0はメモリ48に供給され、記憶される。
【0038】
制御部31は、必要に応じてメモリ48からインタフェース50を介してNIT0を読み出し、NIT0内のサービスに係る情報がケーブルディジタル放送に適合するように更新してNIT1とする。すなわち、制御部31は、NIT0内のサテライト・デリバリー・システム・ディスクリプタ(図8参照)を、ケーブル・デリバリー・システム・ディスクリプタ(図10参照)に変換することにより、更新されたNIT(以下、NIT1と表記する)を生成する。生成されるNIT1は、インタフェース50を介してメモリ49に供給され、記憶される。また、制御部31は、インタフェース50を介してチューナ40の受信周波数を制御する。
【0039】
ここで、上述したような、衛星1のトランスポンダ数Lがケーブルディジタル放送のチャンネル数Mより大きく、M個のディジタル放送信号が選択的にケーブルディジタル放送に使用される場合には、制御部31は、次のように動作する。すなわち、ケーブルディジタル放送で使用されないディジタル放送信号に対応したTSIDに係る情報、例えば図7中のTSID、ディスクリプタの内容等を削除する等の処理を行って、NT0をNT1に変更する。
【0040】
NIT置換回路43は、ECCデコーダ42から供給されるTSパケット内のNIT0をメモリ49から読み出されるNIT1に置き換える処理を行い、かかる処理によって生成されるMPEG2のTSパケットをECCエンコーダ44に供給する。ここで、NIT置換回路43は、TSIDに係る情報が削除されている箇所にダミービットを挿入する等の処理を行う。
【0041】
ECCエンコーダ44は、NIT置換回路43の出力に対してリード・ソロモンの誤り訂正符号を付加し、さらにDVBのフレーム構成に変換する。ECCエンコーダ44の出力は変調器45に供給される。変調器45は、供給される信号に対して、64QAM(Quadrature Amplitude Modulation) で変調を行う。変調器45の出力は周波数変換器46に供給される。周波数変換器46は、変調器45の出力をVHS帯またはUHF帯の所定の周波数の伝送出力に変換することにより、信号BS1 を生成する。信号BS1 は加算器34に供給される。
【0042】
信号処理部302 〜30m の構成としては、上述した信号処理部301 の構成からNIT検出回路47、メモリ48およびメモリ49を取り除いたものを用いることができる。信号処理部302 〜30m は、アンテナ2の出力から第2〜第mのトランスポンダに対応するディジタル放送信号をそれぞれ選択し、NIT1を必要に応じてメモリ49から読み出すことによってNITの置換を行い、それぞれ異なった伝送周波数のBS2 〜BSm を加算器34に供給する。
【0043】
上述したような処理により、再送信の条件等に応じてNITは書き換えられるが、PAT/PITについては衛星1から受信したTSパケット中のPAT/PITがそのまま使用される。このため、NITには記述されず、PATおよび/またはEITにのみ記述されるサービスが存在することになる。このようなサービスの取り扱いを明確にしておかないと、STB51 〜5m の動作において不具合が生じるおそれがある。例えば、処理の速度が低下したりするおそれがある。また、図11を参照して上述したように、NITに記述されているサービスの内から検索されるサービスのみを視聴者に提供することができるので、NITに記述されないサービスを視聴者に提供することはできない。従って、EITに基づいてEPGを表示すると、視聴者に対して提供し得ないサービスに係る表示がなされて混乱を招くおそれがある。
【0044】
そこで、この発明では、NITには記述されずPATおよび/またはEITのみに記述されたサービスが存在する場合に、STB51 〜5m 等においてNITの記述を優先的に使用してEPG表示等の処理を行うことにより、PATおよび/またはEITのみに記述されたサービスに係る表示がなされず、また、選局されないようにしている。
【0045】
上述したような処理を実現するこの発明の一実施形態の動作について図15のフローチャートを参照して説明する。ステップS101としてEITに記述されているサービスを順次検索する。そして、ステップS102に移行し、ステップS101によって検索されたサービスについて、当該サービスがNIT内に存在するか否かを判定する。当該サービスがNIT内に存在すると判定される場合にはステップS103に移行し、それ以外の場合にはステップS101に移行して後続のEIT1に記述されたサービスを検索する。ステップS103では、当該サービスをリストに追加する。さらに、ステップS104に移行し、当該サービスがEITに記述されたサービスの内で最後のものである否かを判定する。当該サービスがEIT内の最後のサービスであると判定される場合にはリスト作成を終了する。それ以外の場合にはステップS101に移行して後続のEIT1に記述されたサービスを検索する。
【0046】
上述したようにして生成されるリスト内には、NITに記述されたサービスのみが記述されることになる。かかるリストに基づいてEPGを表示することにより、PATおよび/またはEITのみに記述されたサービスがEPG上に表示されないようにすることができる。このようなEPG表示について図16および図17を参照して説明する。図16Aに示すNIT内のサービスと、図16B/図16Cに示すPATおよび/またはEIT内のサービスとを比較すると、以下の▲1▼、▲2▼のことがわかる。
【0047】
▲1▼444chに係るサービスがNIT内には記述されているが、PATおよび/またはEIT内には記述されていない。
【0048】
▲2▼555chに係るサービスがPATおよび/またはEIT内には記述されているが、NIT内には記述されていない。
【0049】
この場合に、図15等を参照して上述したような方法によって作成・表示されるEPGは図17のようなものである。ここで、▲2▼の状況を反映して、555chはEPG上に表示されない。すなわち、NIT内に記述されず、PATおよび/またはEIT内にのみ記述されるチャンネルがEPG上に表示されないようになされている。
【0050】
なお、▲1▼の状況を反映して、444chが放送休止中と判断され、その旨がEPG上に表示されることは図12、図13等を参照して上述した一例と同様である。
【0051】
上述したこの発明の一実施形態は、CSディジタル放送信号を再送信するディジタルケーブル放送においてこの発明を適用したものであるが、この発明は、ディジタルBS放送信号や、ディジタル地上放送信号を再送信するディジタルケーブル放送においても、この発明を適用することができる。
【0052】
この発明は、上述した実施形態等に限定されるものでは無く、この発明の主旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【0053】
【発明の効果】
この発明によれば、視聴され得るデータに関する記述がなされてなるPATおよび/またはEIT等の情報テーブルに記述されたサービスの内で、伝送路に関する物理的な情報と視聴されるべきデータとの関係を記述するNIT等の情報テーブルに記述されたもののみが記述されてなるリストが生成され,かかるリストに基づいて、EPGの表示等の処理が行われる。
【0054】
このため、PATおよび/またはEIT等には記述されているが、NIT等には記述されていないサービスの取り扱いを明確にすることができる。
【0055】
従って、PATおよび/またはEIT等には記述されているが、NIT等には記述されていないサービスが存在することに起因する不具合の発生を防ぐことができる。例えば、NIT等に記述されておらず、従って実際には提供され得ないサービスが表示される等の誤動作、STBの動作遅延等のの不具合の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CSディジタル放送を受信し、ディジタルケーブル放送を介して再送信するディジタル信号伝送システムの一例を示す略線図である。
【図2】MPEG2のTSによるマルチメディア多重化方式について説明するための略線図である。
【図3】図2のMPEG2のTSパケットについて説明するための略線図である。
【図4】DVBシステムのフレーム構成について説明するための略線図である。
【図5】PATについて説明するための略線図である。
【図6】PMTについて説明するための略線図である。
【図7】NITについて説明するための略線図である。
【図8】サテライト・デリバリー・システム・ディスクリプタについて説明するための略線図である。
【図9】サービス・リスト・ディスクリプタについて説明するための略線図である。
【図10】ケーブル・デリバリー・システム・ディスクリプタについて説明するための略線図である。
【図11】STBにおける動作の一例について説明するためのフローチャートである。
【図12】NITに記述され、PATおよび/またはEITには記述されないサービスが存在する場合の一例を示す略線図である。
【図13】図12の場合に表示されるEPGの一例を示す略線図である。
【図14】変調変換部の構成の一例を示すブロック図である。
【図15】この発明の一実施形態における処理について説明するためのフローチャートである。
【図16】PATおよび/またはEITには記述され、NITに記述されないサービスが存在する場合の一例を示す略線図である。
【図17】図16に示した処理の結果に基づいて表示されるEPGの一例を示す略線図である。
【符号の説明】
3・・・変調変換部、51 〜5m ・・・STB

Claims (3)

  1. 伝送路に関する物理的な情報と提供され得るデータとの関係を記述するNITと、提供され得るデータに関する記述がなされてなるPATおよび/またはEITとを有するディジタル放送信号を受信する受信装置において、
    上記PATおよび/またはEITに記述されているサービスを順次検索し、
    検索されるサービスの内で上記NITに記述されているもののみが記述されてなるリストを作成し、
    作成された上記リストに基づいて提供され得るサービスの内容を視聴者に対して表示する処理を行うことを特徴とするディジタル信号受信装置。
  2. 請求項1において、
    上記ディジタル放送信号は、CSディジタル放送信号であることを特徴とするディジタル信号受信装置。
  3. 伝送路に関する物理的な情報と提供され得るデータとの関係を記述するNITと、提供され得るデータに関する記述がなされてなるPATおよび/またはEITとを有するディジタル放送信号を受信する受信方法において、
    上記PATおよび/またはEITに記述されているサービスを順次検索する検索ステップと、
    上記検索ステップによって検索されるサービスの内で上記NITに記述されているもののみが記述されてなるリストを作成するリスト作成ステップとを有し、
    作成された上記リストに基づいて提供され得るサービスの内容を視聴者に対して表示する処理を行うことを特徴とするディジタル信号受信方法。
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