JP4061775B2 - アルブミン含有腹膜透析液 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な腹膜透析液に関し、より詳細には、腹膜透析により生じる腹膜炎の発生を抑制することが可能な腹膜透析液に関する。
【0002】
【従来の技術】
腎不全になると、最終窒素代謝産物などの排泄が困難になり、これらが体内に溜まって種々の臓器に障害を生じる。そのため、従来、人工透析により体内に溜まった代謝産物を体外に排泄する治療が行われている。人工透析には大別して血液透析と腹膜透析に分類される。 血液透析とは、過剰な水分、望ましくない電解質、尿素またはクレアチニンなどの小分子量物質、他の尿毒症関連の物質を除去し、その濃度を是正することを目的とする。したがって、通常の方法は患者から血液を取り出し、透析液を使用して、患者血液を体外において透析装置に通過させる。透析液として、近年、重曹(アルカリ剤)を主体とする透析液を使用して、体外において患者血液を透析装置に通過させることが多い。該方法は血液吸着法または血漿分離法との併用も可能であり、もっとも頻繁に行われている方法である。しかしながら、該方法は、長期間患者に適用可能であるという利点を有する反面、透析装置を用いるため、多大な費用が必要であり、血液を体外循環させるため、患者にブラッドアクセス手術を行う必要があり、また適用が体外循環に耐え得る心肺機能を有する患者に限定されるなどの欠点を有している。
【0003】
一方、腹膜透析とは、患者腹膜の毛細血管内の溶質・水分を腹腔内に注入した高張透析液との間で交換する方法である。該方法の原理は、腹膜を介して血液と透析液が存在するとき、溶質が濃度勾配に従って、移動する拡散と浸透圧較差による水分移動であり、この原理に基づいて、高窒素血症、水、電解質の是正が行われる方法である。該方法は一般に特殊な装置が不要であり、患者の血液を体外循環させる必要がないので、循環動態に及ぼす影響が少なく、また、透析作用も本来の腎臓に近い働きがあるなど多くの利点を有している。
【0004】
腹膜透析の種類としては、通常、CAPD(持続携行式腹膜透析)、IPD(間歇的腹膜透析)、またはCCPD(連続循環腹膜透析)に分類される。
これらの腹膜透析に使用される腹膜透析液とは、ブドウ糖などの浸透圧調整剤、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等の電解質イオン、および乳酸ナトリウムなどの有機酸塩を含む液体である。これらの腹膜透析液は、その成分により電解質や酸塩基平衡を調整し、老廃物を除去し、限外濾過が良好に行うように設定されている。
【0005】
しかしながら、腹膜透析液は、その組成の安定性のためにpHが酸性(4.5 〜5.5)に維持され、また、透析作用のために該透析液の浸透圧は、血液の浸透圧よりも高張(生理食塩液に対する浸透圧比が約1.1〜1.6)にされており、臨床の現場では、ヒト生体に不適切な液である透析液を腹腔内に多量(約10L/ヒト/日)に注入し、数時間(2〜24時間)貯留して使用している。そのため、透析患者が腹痛などの臨床症状を伴う腹膜炎等を起こし易く、ついには腹膜硬化症等に至るという欠点を有している(若林良則、川口良人:「腹膜透析と硬化性被嚢性腹膜炎」、医学の歩み、183,363−367,1997)。そして、腹膜硬化症になると透析効果が低下するため、腎疾患患者は腹膜透析を長期間使用することが困難になる。また、血漿蛋白の喪失、透析時間が長いなどの欠点も有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、腹膜炎の発生を抑制することが可能である腹膜透析液を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意検討の結果、適当な量のアルブミンを添加した腹膜透析液が、腹膜炎の発生を著しく抑制させることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
すなわち、本発明は、アルブミンを0.1〜30g/L含有してなる腹膜透析液である。
【0009】
【発明の実施の態様】
従来から、浸透圧調整剤としてアルブミンを腹膜透析液に使用することは公知である(例えば、特開昭63-3871号公報、特開平1-313061号公報、Artificial Organ, 1995, 19(4), 307-314など)。しかしながら、アルブミンを浸透圧調整剤として使用することは、より小さな分子量物質よりも小さな浸透圧効果を示し、相当する高い水抽出(限外濾過)が得られるように、極めて高濃度のものが用いられなければならないことが指摘されている。すなわち浸透圧調整剤として使用するアルブミンの量は、透析液1L当たり、75g(7.5w/v%)と比較的多量であった。アルブミン投与量が多い場合、生体内への取り込みが無視できず、アルブミン上昇による血清浸透圧の乱れを生じるなどの欠点も見られる。本発明においてはアルブミン量が従来の浸透圧調整剤として使用される量よりも極めて少量であることが特徴である。
【0010】
本発明において、腹膜透析液としては、電解質、アルブミン以外の浸透圧調整剤、生理学的に許容されるpHの水溶液および0.1〜30g/Lのヒト血清アルブミンを含む。
本発明の腹膜透析液の浸透圧比(生理食塩液の浸透圧に対する比)は、1.0〜3.0、好ましくは1.1〜1.6である。また生理学的に許容されるpHは、4.0〜8.0、好ましくは4.5〜7.5、さらに好ましくは5.0〜7.4である。
【0011】
本発明において使用するアルブミンとしては、ヒトやウシなどの動物血清由来のもの、化学合成あるいは遺伝子操作等によって得られたもの、またはその誘導体等が採用可能であり、特にヒト血清アルブミン(遺伝子操作によって製造されたものを含む)が好ましい。
アルブミンの含有量は、0.1〜30g/L(0.01〜3w/v%)、好ましくは0.1〜5g/L(0.01〜0.5w/v%)である。アルブミン0.1g/L(0.01w/v%)未満では、腹膜炎抑制効果が小さく、30g/L(3w/v%)を越えると、体内から腹膜透析液中への水分移動量が多くなるので好ましくない。後記する試験例5に見られるように、アルブミン量が30g/L(3w/v%)を越えると、血清アルブミン濃度の上昇が認められ、血清浸透圧に変化を来したものと考えられる。また、腹膜透析液にはアルブミン安定化剤として、N−アセチルトリプトファンナトリウムやカプリル酸ナトリウム等を含んでいてもよい。その含有量は、それぞれアルブミン1g当たり5〜50mgである。
【0012】
本発明の透析液に使用する浸透圧調整剤としては、グリセロール、単糖類、二糖類、多糖類、糖アルコール、ゼラチンおよびアミノ酸からなる群から選択された1種または2種以上の化合物を使用する。単糖類としては、ブドウ糖、果糖、ガラクトースなどが例示され、二糖類としては、ショ糖、マルトース、トレハロースなどが例示され、多糖類としては、デキストリン、デンプン、ポリグルコース、ヒドロキシエチルスターチなどの炭水化物が例示される。糖アルコールとしては、キシリトール、マンニトール、ソルビトールなどが例示される。さらに、その他の高分子量物質として、ゼラチン、ヒアルロン酸などが例示される。
浸透圧調整剤の含有量は、通常、約5〜200g/Lであり、単糖類では、約10〜70g/L、二糖類では、約20〜140g/L、多糖類では約30〜100g/Lの範囲で用いられる。アミノ酸としては、必須アミノ酸と非必須アミノ酸からなるアミノ酸混合物を含み、その量は約5〜30g/Lの範囲で用いられる。本発明の透析液の浸透圧調整剤としては、ブドウ糖が特に好ましい。
【0013】
本発明の透析液中には、上記浸透圧調整剤の他に、実質的に等張である濃度の電解質を含む。電解質としては、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンなどの陽イオン、塩化物イオンなどの陰イオンを含む。アルカリ金属として、ナトリウム、カリウムなどが例示され、アルカリ土類金属として、カルシウム、マグネシウムなどが例示される。これらの陽イオンの含有量は、一般にナトリウムイオン110〜140mEq/L、カリウイムイオン0〜0.05mEq/L、マグネシウムイオン0〜3mEq/L、カルシウムイオン0〜6mEq/Lである。また、塩素イオン80〜144mEq/Lであることが好ましい。
また、本発明の腹膜透析液は無機酸、有機酸あるいはアルカリ性物質などのpH調整剤により、製剤学的に安定な範囲で調整されることが好ましい。無機酸としては、塩酸などがあり、有機酸としては、乳酸、リンゴ酸、酢酸、コハク酸、マレイン酸、ピルビン酸またはクエン酸などがあり、またアルカリ性物質としては水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどが例示される。
【0014】
腹膜透析液の1例として、以下の成分の一部または全てを含む処方が挙げられる。
グルコース 5〜45 g/L
電解質:
ナトリウムイオン 120〜140 mEq/L
カルシウムイオン 2.0〜5.0 mEq/L
マグネシウムイオン 0.3〜2.0 mEq/L
塩化物イオン 80〜120 mEq/L
乳酸イオン 10〜50 mEq/L
炭酸水素イオン 0〜25 mEq/L
アルブミン 0.1〜30 g/L、
【0015】
本発明の腹膜透析液には、必要に応じて、腹膜の癒着防止剤としてキトサン、アルギン酸ナトリウム等を少量添加してもよい。また、浸透圧調整剤としては、上記ブドウ糖の代わりに単糖類(果糖など)や二糖類(ショ糖など)、炭水化物(デキストラン、デンプンなど)を採用することもできる。腹膜透析法は栄養素を血液中から透析液へ漏出するため、その漏出する栄養素を添加した腹膜透析液を採用することもできる。
pH調整剤としては、酢酸塩、クエン酸塩などの有機酸塩を乳酸塩または重炭酸塩に代えて使用してもよい。また、種々のアミノ酸をpH調整剤または浸透圧調整剤として使用することもできる。透析液中に栄養素を含まない場合、腹膜透析法は血液から透析液中に栄養素が漏出するから、漏出する栄養素を含む腹膜透析液を使用することも可能である。
【0016】
一般的な腹膜透析法(CAPD)としては、患者腹部の腹腔内にカテーテルを留置し、ここから1.5〜2Lの透析液を注入する。腹腔内を該液体で充満し、一定時間、停留させた後、廃液する。溶質と水の除去は半透膜である腹膜を通して行う。この過程を複数回、繰り返す。また、他の透析法としては、間歇的腹膜透析法(IPD)、機械化により自動化された腹膜透析法(APD)として、連続的サイクリック腹膜還流(CCPD)などがあり、本発明の腹膜透析液はこれらのいずれの腹膜透析法にも適用可能である。
【0017】
【実施例】
次に本発明を実施例により詳細に説明する。
実施例1 腹膜炎発生抑止効果確認試験
健常なSD系ラット雄(5〜6週齢)を用い、24時間絶食後、表1に示す処方の薬液(腹膜透析液)1Lにヒト由来の血清アルブミン(HSA)をそれぞれ0.1g、0.3g、1g、5gまたは10g添加したものを100mL/kgの割合でラット腹膜内投与した。投与40分後に、色素標識蛋白質としてFITC−アルブミン(フルオロレッセン・イソチオシアネート標識牛血清アルブミン) 2mg/mL液を、0.9mg/kgの割合でラット尾静脈内投与した。その後、20分後に、エーテル麻酔下にラットを放血致死せしめて、腹水(回収透析液)を採取し、蛍光分光光度計(励起波長494nm、蛍光波長523nm)を用いて、該腹水中のFITC標識アルブミン濃度を測定し。また、HSAを添加しない透析液および生理食塩液についても同様な測定を行った。その結果を表2に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
表2から、HSAを含まない腹膜透析液を投与した群では、対照群である生理食塩液投与群と比較して、腹水中のFTIC標識アルブミン濃度が有意に増加していることが認められる。また、腹膜透析液へHSAを添加することにより、腹水中のFTIC標識アルブミン濃度が濃度依存的に減少していることが認められる。これらの結果から、HSAの添加により腹膜炎の指標となる漏出アルブミンの量が減少、すなわち腹膜炎の発生が抑制されたものと思われる。
【0021】
実施例2 腹膜炎発生抑止効果確認試験
健常なSD系ラット雄(5〜6週齢)を用い、24時間絶食後、表1に示す処方の薬液(腹膜透析液)1Lに遺伝子操作により製造されたヒト血清アルブミン(r−HSA)をそれぞれ0.1g、1g、10g添加したものを、100mL/kgの割合でラット腹膜内投与し、試験例1と同様の試験を行った。r−HSAを添加しない腹膜透析液および生理食塩液についても同様な測定を行った。その結果を表3に示す。
【0022】
【表3】
【0023】
表3から、r−HSAを含まない腹膜透析液を投与した群では、対照群である生理食塩液を投与した群と比較して、腹水中のFTIC標識アルブミン濃度が有意に増加していることが認められる。また、腹膜透析液へr−HSAを添加することにより、腹水中のFTIC標識アルブミン濃度が濃度依存的に減少していることが認められる。これらの結果からr−HSAの添加により腹膜炎の発生が抑制されたものと思われる。
【0024】
実施例3 腹膜炎発生抑止効果確認試験
健常なSD系ラット雄(5〜6週齢)を用い、24時間絶食後、各試験投与群に表1に示す処方の薬液(腹膜透析液)1Lにウシ血清アルブミン(BSA)をそれぞれ0.1g、0.3g、1g、3g、10g添加したものを、100mL/kgの割合でラット腹膜内投与し、実施例1と同様の試験を行った。また、BSAを添加しない腹膜透析液および生理食塩液について同様な測定を行った。その結果を表4に示す。
【0025】
【表4】
【0026】
表4から、BSAを含まない腹膜透析液を投与した群は、対照である生理食塩液を投与した群に比べて、腹水中のFTIC標識アルブミン濃度が有意に増加していることが認められる。また、腹膜透析液へBSAを添加することにより、腹水中のFTIC標識アルブミン濃度が濃度依存的に減少していることが認められる。これらの結果からBSAの添加により腹膜炎の発生が抑制されたものと思われる。
【0027】
実施例4
健常なSD系雄性ラット(6〜7週齢)を用い、24時間絶食後、表1に示す処方の薬液(腹膜透析液)のみ、ならびにこの薬液にLPS(リポポリサッカライド)5μg/mL、またはLPS5μg/mLとラット血清アルブミン(RSA)3mg/mLを溶解した液を、100mL/kgの割合でラット腹腔内に投与した。投与18時間後にエーテル麻酔下にラットを放血致死せしめ、その腹水を採取し、腹水中の白血球数を測定した。その結果を表5に示す。
【0028】
【表5】
数値は平均値±標準誤差を示す。1群の動物数は5〜6例である。
【0029】
表5から、LPS投与群の腹水中の白血球数は、膜透析液単独投与群と比較して、腹水中の白血球数が有意に増加しているが、LPSとRSAの両者を投与した群は、腹膜透析液単独投与群と比較して、腹水中の白血球数が同程度まで減少した。すなわち、RSAは細菌感染性腹膜炎と類似しているといわれているLPS惹起腹膜炎の発症を抑制したものと思われる。
【0030】
実施例5
健常なSD系雄性ラット(5から6週齢)を用い、24時間絶食後、表1に示す処方の薬液(腹膜透析液)に、牛血清アルブミン(BSA)を0.1、1.0、5.0、10.0、30.0、50.0および100.0g/L添加した液を、100mL/kgの割合で腹腔内投与した。投与4時間後、エーテル麻酔下に動脈血を採取した。血液は常法に従って遠心分離して得た血清について、生化学的検査(アルブミン濃度)を行った。アルブミン濃度は市販のアルブミン測定キット(アルブミン・テスト、和光純薬製)を使用した。比較対照として、無処置の健常なラットを用いた。その結果を表6に示す。
【0031】
【表6】
(注)数値は平均値±標準誤差であり、Dunnett多重比較検定を採用した。
※:腹膜透析液単独投与群との間に有意差あり(P<0.01)。
##:正常動物群との間に有意差あり(p<0.01)。
【0032】
表6から、腹膜透析液単独投与およびBSA0.1〜10.0kg/L投与群では、未処置動物群と比較して血中アルブミン濃度において有意な変化は見られなかった。一方、BSA50〜100g/L液を1回投与された場合には、血中アルブミン濃度は未処置ラットと比較して有意な高値を示した。したがって、アルブミンを高濃度に含む透析液で処置された患者は血清中のアルブミンが著しく上昇し、膠質浸透圧が上昇するであろうことが推察される。さらに高用量のアルブミンが腹膜中に取り込まれた際には、高窒素血症をきたす可能性があり、したがって、30g/L以上のアルブミンを腹膜透析液へ添加することは好ましくない。
【0033】
実施例6 透析効果確認試験
健常なSD系ラット雄(5週齢)を用い、麻酔して背部皮膚を切開し、腎臓を露出して腎動脈と腎静脈を同時結紮した後、両腎臓を摘出した。切開部を縫合し、20時間絶食後、各投与群に表1に示す処方の薬液(腹膜透析液)に遺伝子操作により製造されたヒト血清アルブミン(r−HSA)をそれぞれ0.1g、1g、5g、10g、30g添加したものを100mL/kgの割合で腹膜内投与した。4時間後、腹水(回収透析液)を採取し、液量および尿素窒素濃度を測定し、尿素窒素含有量を算出した。また、r−HSAを添加しない腹膜透析液および生理食塩液について同様に測定した。その結果を表5に示す。なお、尿素窒素の測定には市販の臨床用測定キット(和光純薬工業株式会社製、尿素窒素Bテスト ワコー)を用いた。
【0034】
【表7】
【0035】
表7から、腹膜透析液を投与した群は、生理食塩液を投与した群と比較して、透析液中の尿素窒素含有量が有意に増加しており、腹膜透析液が透析効果を有しているのが確認される。また、HSA添加量0.1〜5g/Lでは回収透析液量に差が認められなかったが、HSA添加量が10gおよび30g/Lでは回収透析液量の減少が認められる。これらの結果から、腹膜透析液への0.1〜5g/Lのr−HSAの添加は透析効果に影響しないものと思われる。
【0036】
【発明の効果】
上述したように、本発明の腹膜透析液は0.1〜30g/Lのアルブミンを含有することにより、腹膜透析液に起因する腹膜炎の発生を有意に抑制することができる。
Claims (8)
- 電解質、浸透圧調整剤、生理学的に許容されるpHの水溶液および0.1〜30g/Lのヒト血清アルブミンを含む腹膜透析液であって、前記電解質が、
ナトリウムイオン110〜140mEq/L、カリウムイオン0〜0.05mEq/L、マグネシウムイオン0〜3mEq/L、カルシウムイオン0〜6mEq/Lおよび塩素イオン80〜144mEq/L
である腹膜透析液。 - 浸透圧調整剤が、グリセロール、単糖類、多糖類、糖アルコール、ゼラチン、ヒアルロン酸およびアミノ酸からなる群から選択された1種または2種以上の化合物である請求項1記載の腹膜透析液。
- 前記浸透圧調整剤が、5〜200 g/L含有されてなる請求項1または2記載の腹膜透析液。
- 生理学的に許容される水溶液のpHが4.0〜8.0である請求項1記載の腹膜透析液。
- 生理学的に許容される水溶液が、pH調整剤を含む請求項1記載の腹膜透析液。
- 生理食塩液に対する透析液の浸透圧比が、1.1〜3.0である請求項1記載の腹膜透析液。
- pH調整剤として、塩酸、乳酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、ピルビン酸、コハク酸、水酸化ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムからなる群から選択された1種または2種以上の化合物である請求項5記載の腹膜透析液。
- 下記組成を有する、生理学的に許容できるpH4.0〜8.0であり、浸透圧比が1.1〜3.0である腹膜透析液。
(1)グルコース 5〜45 g/L
(2)電解質ナトリウムイオン 120〜140 mEq/L、カルシウムイオン 2.0〜5.0 mEq/Lマグネシウムイオン 0.3〜3.0 mEq/L、塩化物イオン 80〜120 mEq/L、乳酸イオン 10〜50 mEq/L重炭酸イオン 0〜25 mEq/L
(3)アルブミン 0.1〜30 g/L
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