JP4063738B2 - ポリウレタン分解方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、マンガン(III)と不飽和脂肪酸の存在下で、ポリウレタンを分解することを特徴とするポリウレタン分解方法である。不飽和脂肪酸としては、例えばリノール酸を用いることができる。
さらに、本発明は、上記マンガン(III)はマンガンペルオキシダーゼの作用によりマンガン(II)が酸化されたものであることを特徴とする上記ポリウレタン分解方法である。
さらに、本発明は、マンガン(III)と不飽和脂肪酸とを主成分とするポリウレタン分解剤である。不飽和脂肪酸としては、例えばリノール酸を用いることができる。
さらに、本発明は、マンガンペルオキシダーゼを更に含むことを特徴とする上記ポリウレタン分解剤である。
さらに、本発明は、マンガン(III)と不飽和脂肪酸とを主成分とするポリウレタン含有廃棄物処理剤である。不飽和脂肪酸としては、例えばリノール酸を用いることができる。
さらに、本発明は、マンガンペルオキシダーゼを更に含むことを特徴とする上記ポリウレタン含有廃棄物処理剤である。
さらに、本発明は、上記不飽和脂肪酸はリノール酸であることを特徴とする上記ポリウレタン分解装置である。
さらに、本発明は、上記分解部に有機溶媒を存在させることを特徴とする上記ポリウレタン分解装置である。有機溶媒としては、例えばエタノール又はアセトンを用いることができる。
さらに、本発明は、分解対象のポリウレタンがエーテル型ポリウレタンを主成分とすることを特徴とする上記ポリウレタン分解装置である。
本発明に係るポリウレタン分解方法(以下、単にポリウレタン分解方法と呼ぶ)は、マンガン(III)(以下、Mn(III)と呼ぶ)と不飽和脂肪酸の存在下で、ポリウレタンを含有する対象物を処理する方法である。
ポリウレタンの分解方法において、リノール酸を用いる場合、例えば、リノール酸濃度を1〜40mM、好ましくは5〜20mMとすることが好ましい。
ポリウレタンは、疎水性物質である。そのため有機溶媒中では、ポリウレタンと反応基質との親和性が増幅し、接触効率が増加する。従って、有機溶媒を存在させて処理することによって、ポリウレタン分解反応速度を向上させることができる。ポリウレタン分解方法においては、有機溶媒として、例えば、エタノール、アセトン、メタノール、プロパノール及びブタノールを使用することができる。また、ポリウレタン分解方法において有機溶媒の濃度は、15〜65%、好ましくは20〜40%とすることが好ましい。
なお、不飽和脂肪酸流路4は、Mn流路2における酵素反応部7に対して下流であって、かつ分解部1に対して上流に連結することもできる。
〔実施例1〕
先ず、以下の組成の反応液を調製した。反応液の組成は、10mM酒石酸ナトリウムバッファー(pH4.5)、0.05% Tween20、Mn(III)を添加する時は200mMのMn(III)、リノール酸を添加する時は9mMのリノール酸とした。
図3から判るように、Mn(III)を添加しただけでは、分解反応は進行しないが、Mn(III)及びリノール酸の双方を添加すると24%の分解率を示した。
実施例2では、ポリウレタンシートの代わりにポリウレタンテストピースを用いて、分解反応を行った。
先ず、Mn(III)を添加する時は100mMのMn(III)としたこと以外は実施例1と同様にして反応液を調製した。
実施例3では、新たな反応液中に経時的に洗浄せずにポリウレタンテストピースを移した場合のポリウレタン分解反応を検討した。
先ず、以下の組成の反応液を調製した。反応液の組成は、10mM酒石酸ナトリウムバッファー(pH4.5)、0.05% Tween20、200mM Mn(III)及び9mMリノール酸とした。
図5から判るようにMn(III)及びリノール酸の双方を含む反応液にポリウレタンテストピースを添加することで、重量減少が開始直後から観察された。45日後には、ポリウレタンテストピースの原型は崩れ、90%以上の重量減少を示した。
実施例4では、反応液中に経時的にMn(III)及び/又はリノール酸を追添加した場合のポリウレタン分解反応を検討した。
先ず、実施例3と同様に反応液を調製した。次に、50ml容チューブに反応液10mlを満たし、ポリウレタンテストピース(1cm角)を約50mg添加した。そして、30℃で浸盪しながら反応させた。このとき、5日毎に、200mM Mn(III)及び/又は9mMリノール酸を追添加し、引き続き30℃で浸盪しながら反応させた。
実施例5では、反応液の組成において、酒石酸ナトリウムバッファーの代わりに乳酸ナトリウムバッファーを用いた場合のポリウレタン分解反応を検討した。
先ず、以下の組成の反応液を調製した。反応液の組成は、10mM乳酸ナトリウムバッファー(pH4.5)、0.05% Tween20、Mn(III)を添加する時は200mMのMn(III)、リノール酸を添加する時は9mMのリノール酸とした。
図7から判るように、反応液中にMn(III)及びリノール酸の双方を含むサンプルにおいては30日後には、ポリウレタンテストピースの原型は崩れ、90%以上の重量減少を示した。
実施例6では、リノール酸以外の不飽和脂肪酸の種類について検討した。
先ず、以下の組成の反応液を調製した。反応液の組成は、10mM酒石酸ナトリウムバッファー(pH4.5)、0.05% Tween20、Mn(III)を添加する時は200mMのMn(III)、各種不飽和脂肪酸を添加する時は9mMの不飽和脂肪酸とした。
実施例7では、有機溶媒中でのポリウレタン分解反応を検討した。
先ず、以下の組成の反応液を調製した。反応液の組成は、10mM酒石酸ナトリウムバッファー(pH4.5)、0.05% Tween20、Mn(III)を添加する時は200mMのMn(III)、リノール酸を添加する時は9mMのリノール酸とした。さらに、有機溶媒エタノール又はアセトンを添加する時は、30%又は70%とした。
次に、50ml容チューブに反応液10mlを満たし、ポリウレタンテストピース(1cm角)を約50mg添加した。そして、30℃で浸盪しながら反応させた。
ポリウレタンは疎水性物質であるため、有機溶媒中では、ポリウレタンと反応基質との親和性が増加し、接触効率が増加する。従って、分解が顕著に進む。
実施例8では、反応液中にMn(III)の代わりにMn(II)及びMnPを含んだ場合について検討した。
先ず、以下の組成の反応液を調製した。反応液の組成は、10mM酒石酸ナトリウムバッファー(pH4.5)、0.05% Tween20、1mM MnSO4、9mM リノール酸、0.4mM H2O2、及び2U MnPとした。
実施例9では、MnPの安定性について検討した。
先ず、以下の組成の反応液を調製した。反応液の組成は、10mM酒石酸ナトリウムバッファー(pH4.5)、0.05% Tween20、MnSO4を添加する時は1mMのMnSO4、リノール酸を添加する時は9mMのリノール酸、MnPを添加する時は2UのMnPと共に0.4mM H2O2を添加することとした。反応液中にポリウレタンテストピースを添加する時は、約50mgのポリウレタンテストピースとした。
3 不飽和脂肪酸供給部
5 マンガン(II)回収部
6 マンガン(II)供給部
7 酵素反応部
Claims (24)
- マンガン(III)とリノール酸の存在下で、ポリウレタンを分解することを特徴とするポリウレタン分解方法。
- 反応系に有機溶媒を共存させることを特徴とする請求項1記載のポリウレタン分解方法。
- 上記有機溶媒はエタノール又はアセトンであることを特徴とする請求項2記載のポリウレタン分解方法。
- 上記マンガン(III)はマンガンペルオキシダーゼの作用によりマンガン(II)が酸化されたものであることを特徴とする請求項1記載のポリウレタン分解方法。
- 分解対象のポリウレタンがエーテル型ポリウレタンを主成分とすることを特徴とする請求項1記載のポリウレタン分解方法。
- マンガン(III)とリノール酸とを主成分とするポリウレタン分解剤。
- 有機溶媒を更に含むことを特徴とする請求項6記載のポリウレタン分解剤。
- 上記有機溶媒はエタノール又はアセトンであることを特徴とする請求項7記載のポリウレタン分解剤。
- マンガンペルオキシダーゼを更に含むことを特徴とする請求項6記載のポリウレタン分解剤。
- マンガン(III)とリノール酸の存在下で処理することを特徴とするポリウレタン含有廃棄物処理方法。
- 反応系に有機溶媒を共存させることを特徴とする請求項10記載のポリウレタン含有廃棄物処理方法。
- 上記有機溶媒はエタノール又はアセトンであることを特徴とする請求項11記載のポリウレタン含有廃棄物処理方法。
- 上記マンガン(III)はマンガンペルオキシダーゼの作用によりマンガン(II)が酸化されたものであることを特徴とする請求項10記載のポリウレタン含有廃棄物処理方法。
- 分解対象のポリウレタン含有廃棄物がエーテル型ポリウレタンを有することを特徴とする請求項10記載のポリウレタン含有廃棄物処理方法。
- マンガン(III)とリノール酸とを主成分とするポリウレタン含有廃棄物処理剤。
- 有機溶媒を更に含むことを特徴とする請求項15記載のポリウレタン含有廃棄物処理剤。
- 上記有機溶媒はエタノール又はアセトンであることを特徴とする請求項16記載のポリウレタン含有廃棄物処理剤。
- マンガンペルオキシダーゼを更に含むことを特徴とする請求項15記載のポリウレタン含有廃棄物処理剤。
- マンガン(III)とリノール酸によりポリウレタンを分解する分解部と、
上記分解部に対してマンガン(III)を供給する際の流路となるマンガン流路と、
上記分解部で発生したマンガン(II)を回収し、回収したマンガン(II)を上記マンガン流路に対して供給するマンガン(II)供給部と、
上記マンガン流路における上記分解部と上記マンガン(II)供給部との間に配設され、マンガンペルオキシダーゼの作用により上記マンガン(II)供給部から供給されたマンガン(II)をマンガン(III)に変換する酵素反応部とを備え、
上記酵素反応部で変換されたマンガン(III)を、上記マンガン流路を介して上記分解部に対して供給する、ポリウレタン分解装置。 - 上記分解部に対してリノール酸を供給するリノール酸供給部を更に備えることを特徴とする請求項19記載のポリウレタン分解装置。
- 上記酵素反応部はマンガンペルオキシダーゼを充填したカラムであることを特徴とする請求項19記載のポリウレタン分解装置。
- 上記分解部に有機溶媒を存在させることを特徴とする請求項19記載のポリウレタン分解装置。
- 上記有機溶媒はエタノール又はアセトンであることを特徴とする請求項22記載のポリウレタン分解装置。
- 分解対象のポリウレタンがエーテル型ポリウレタンを主成分とすることを特徴とする請求項19記載のポリウレタン分解装置。
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