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JP4064366B2 - 超音波フリップチップ接合装置および接合方法 - Google Patents
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JP4064366B2 - 超音波フリップチップ接合装置および接合方法 - Google Patents

超音波フリップチップ接合装置および接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体チップと回路基板とをフリップチップ接合するに際し、超音波振動を印加する超音波フリップチップ接合装置および接合方法に関する。
従来、たとえば半導体チップを回路基板またはパッケージに実装する手法には、半導体チップの電極と回路基板の電極またはパッケージとに、極細ワイヤの両端をそれぞれボンディングして電気的接続を得るワイヤボンディング接合方法が用いられていたけれども、近年では、より生産効率の高いフリップチップ接合方法が用いられるに至っている。
フリップチップ接合方法は、半導体チップの電極と、回路基板などの電極とを、導電性を有する接続部材であるバンプによって接合する実装方法である。このバンプには、形成プロセスが比較的容易である金(Au)ボールバンプが広く実用化されている。フリップチップ接合方法は、バンプを介して複数の接合箇所を一括して接合することができるので、基本的に接合箇所を1箇所ずつ順番に極細ワイヤでボンディングするワイヤボンディング接合方法に比べて生産効率が高いという利点を有している。またフリップチップ接合方法では、接合端子である電極の配置が半導体チップの周辺に限定されないので、接合端子の数を大幅に増大することができるとともに、半導体チップの実装面積を小さくすることができ、また回路の配線長さも短くすることができる。したがって、フリップチップ接合方法は、高密度実装や高速度半導体チップの実装などに適している。
このフリップチップ接合方法の具体的手法としては、導電性ペーストのような中間材を介してバンプと回路基板の電極とを接合する手法、また熱圧着や超音波併用熱圧着によって直接接合する手法などがある。後者の直接接合する手法は、中間材を省くことができ、工程数が少なく、さらに超音波を併用する手法では接合時間を短縮することができるという利点があるので、多用されるようになっている。
図7は、従来の超音波フリップチップ接合装置におけるボンディングツール付近の構成を簡略化して示す側面図である。図7では、バンプ1の設けられた半導体チップ2を吸着するボンディングツール3と、ボンディングツール3に吸着される半導体チップ2を臨んで配置される回路基板4とを示す。
半導体チップ2は、ボンディングツール3の下面に開口部の形成される吸着孔から大気を吸引し、この吸引による真空吸着力によって、ボンディングツール3に保持される。半導体チップ2に設けられるバンプ1と、回路基板4の半導体チップ2を臨む面上に予め形成される電極5とが、対応するように、ボンディシングツール3を回路基板4に対して位置合わせする。次いで、ボンディングツール3を回路基板4に向って下降させ、半導体チップ2に設けられるバンプ1を回路基板4の電極5に押圧し、ボンディングツール3を介して半導体チップ2に超音波振動を印加させて、半導体チップ2のバンプ1と回路基板4の電極5とを接合する。
この接合動作時において、ボンディングツール3による半導体チップ2の保持力の水平成分は、ボンディングツール3によって半導体チップ2を回路基板4に対して押圧する荷重と、ボンディングツール3によって半導体チップ2を吸着する真空吸引力とに基づいて、ボンディングツール3と半導体チップ2との互いの当接面で発生する摩擦力である。
半導体チップ2は自ら振動することがなく、ボンディングツール3の超音波振動に追従して振動するので、ボンディングツール3と半導体チップ2との互いの当接面における摩擦力よりも、半導体チップ2のバンプ1と回路基板4の電極5との当接面における摩擦力の方が大きいと、半導体チップ2がボンディングツール3の超音波振動に追従することができず、半導体チップ2とボンディングツール3との当接面において滑り現象が発生する。このような滑り現象が発生すると、ボンディングツール3に印加された超音波振動が、バンプ1と電極5との当接面に充分に伝達されないので、バンプ1と電極5との接合が不充分になるという問題がある。充分な接合強度を得るべく、超音波振動の印加時間を長くすると、過度の超音波振動エネルギーによって、半導体チップがダメージを受けるという問題がある。
このような問題を解決する従来技術の一つに、ボンディングツールと半導体チップとの間の滑り現象を抑制するものがある(たとえば、特許文献1参照)。図8は、滑り現象を抑制する従来技術の超音波フリップチップ接合装置におけるボンディングツール付近の構成を簡略化して示す部分断面図である。
特許文献1に開示されるボンディング(吸着)ツール6には、ICチップ7の吸着される側の端面に四角錐台状の凹所8が形成される。したがって、凹所8には、対向してテーパを構成する面取部9a,9bと称される内側面が形成される。ボンディングツール6でICチップ7を吸着するとき、ICチップ7の角部7a,7bとボンディングツール6の面取部9a,9bとが当接するように保持する。次いで、ICチップ7に設けられるバンプ10と、基板11に形成される電極12とを位置合わせして当接させ、ボンディングツール6を介して超音波振動を印加して接合する。このとき、ICチップ7がボンディングツール6の面取部9a,9bにおいて把持されているので、ボンディングツール6とICチップ7との滑り現象が防止されるというものである。
しかしながら、特許文献1に開示される従来技術には、次のような問題がある。ボンディングツール6によれば、ボンディングツール6とICチップ7との当接面積が小さく、ICチップ7の角部7a,7bに対して、接合時に負荷される荷重と超音波振動とが集中するので、このことに起因してICチップ7の角部7a,7bにクラックが発生する。
特開2001−127114号公報
本発明の目的は、半導体チップに損傷を与えることなく、ボンディングツールから半導体チップに超音波振動を効率的に伝達し、優れた接合強度を得ることのできる超音波フリップチップ接合装置および接合方法を提供することである。
本発明は、超音波振動を印加して、半導体チップを回路基板に接合する超音波フリップチップ接合装置において、
回路基板が保持され少なくとも1軸以上の方向に移動可能なテーブルと、
テーブルに保持される回路基板に対して近接離反するように移動可能に設けられるボンディングツールと、
半導体チップを吸引することによってボンディングツールに吸着させる吸着手段と、
ボンディングツールに超音波振動を印加する超音波振動印加手段と、
半導体チップの振動の振幅を検出する振幅検出手段と、
吸着手段によって半導体チップがボンディングツールに吸引される吸引圧力を検出する圧力検出手段とを含むことを特徴とする超音波フリップチップ接合装置である。
また本発明は、振幅検出手段および圧力検出手段の検出出力に応答し、
吸着手段による半導体チップの吸引を停止して吸着状態を解除し、
ボンディングツールをテーブルに保持される回路基板から離反する方向に移動させるように制御する制御手段をさらに含むことを特徴とする。
また本発明は、超音波振動を印加して、半導体チップを回路基板に接合する超音波フリップチップ接合方法において、
少なくとも1軸以上の方向に移動可能なテーブルに回路基板を保持し、
テーブルに保持される回路基板に対して近接離反するように移動可能に設けられるボンディングツールに半導体チップを吸着させ、
ボンディングツールを回路基板に対して近接するように移動させてボンディングツールに吸着される半導体チップを回路基板に当接し、
ボンディングツールに超音波振動を印加し、
半導体チップの振動の振幅と、半導体チップがボンディングツールに吸着される吸引圧力とを検出し、
検出される振幅が予め定める値以下、かつ検出される吸引圧力が予め定める値以上になるとき、
ボンディングツールと半導体チップとの吸着状態を解除し、
ボンディングツールを回路基板から離反する方向に移動することを特徴とする超音波フリップチップ接合方法である。
本発明によれば、超音波振動を印加しながら半導体チップと回路基板とを接合するに際し、半導体チップの振動の振幅を検出することができ、また半導体チップがボンディングツールに吸着される吸引圧力を検出することができるので、半導体チップのバンプと回路基板の電極との間に印加されている振動エネルギーの水準を精度良く把握することが可能になる。このことによって、ボンディングツールから半導体チップへの効率的な超音波振動伝達の再現性が向上し、半導体チップと回路基板との優れた接合強度を安定して得ることが可能になる。また接合時の半導体チップの振動状態を検出し、適正な処理をすることによって、半導体チップ実装工程における良好な製造品質管理をすることが可能になるとともに、接合時の条件を常に適切に維持することによって、接合不良品の発生を抑制することが可能になる。
また本発明によれば、振幅検出手段および圧力検出手段の検出出力に基づいて、半導体チップのバンプと回路基板の電極との接合完了時期を知ることができる。すなわち、検出される振幅および吸引圧力の、たとえば接合開始初期値からの変化量が、予め定める値以上になったとき、半導体チップのバンプと回路基板の電極との接合が完了したと見極めることが可能である。
また振幅検出手段および圧力検出手段の検出出力に応答して、吸着手段による半導体チップの吸引を停止して吸着状態を解除するとともに、ボンディングツールをテーブルに保持される回路基板から離反する方向に移動させるように制御する制御手段がさらに備えられるので、半導体チップのバンプと回路基板の電極との接合が完了すると同時に、半導体チップを吸着しているボンディングツールの吸着状態を解除することができる。このことによって、半導体チップに対する過度な超音波振動の印加を防止できるので、半導体チップに損傷を与えることなく、しかも回路基板の電極に対して強固に接合することが可能になる。
さらに、たとえば前述のように接合開始初期値に対する変化量に閾値を設けることによって、接合完了を検知することができるので、品種切替え等による適正接合完了条件を、その都度抽出することが不要になるので、生産効率向上が実現される。
また本発明の超音波フリップチップ接合方法によれば、半導体チップに損傷を与えることなく、ボンディングツールから半導体チップに超音波振動を効率的に伝達し、優れた接合強度を得ることが可能になる。
図1は本発明の実施の一形態である超音波フリップチップ接合装置20の構成を簡略化して示す系統図であり、図2は図1に示す超音波フリップチップ接合装置20に備わるボンディングツール25まわりの構成を簡略化して示す図である。超音波フリップチップ接合装置20(以後、単に接合装置20と略称する)は、超音波振動を印加して、半導体チップ21と回路基板22とをバンプ23を介して接合することに用いられる。
接合装置20は、大略回路基板22が保持され少なくとも1軸以上の方向に移動可能なテーブル24と、テーブル24に保持される回路基板22に対して近接離反するように移動可能に設けられるボンディングツール25と、半導体チップ21を吸引することによってボンディングツール25に吸着させる吸着手段26と、ボンディングツール25に超音波振動を印加する超音波振動印加手段27と、半導体チップの振動の振幅を検出する振幅検出手段28と、吸着手段26によって半導体チップ21がボンディングツール25に吸引される吸引圧力を検出する圧力検出手段29と、振幅検出手段28および圧力検出手段29の検出出力に応答し、吸着手段26による半導体チップ21の吸引を停止して吸着状態を解除し、ボンディングツール25をテーブル24に保持される回路基板22から離反する方向に移動させるように制御する制御手段30とを含む。
半導体チップ21は、たとえばシリコン基板上に微細回路の形成されたものであり、その表面には、接続端子として複数のパッドが形成され、さらにパッド上にたとえばAuボールバンプ23が予め設けられる。回路基板22は、その表面の実装位置に、半導体チップ21に形成されるパッドに対応する接続端子として、半導体チップ21に形成されるのと同数の電極22aが形成されている。半導体チップ21に形成されるパッドと、回路基板22に形成される電極とが、Auボールバンプ23を介して超音波振動を印加されて接合される。
回路基板22は、前述のようにテーブル24に保持される。本実施の形態では、テーブル24は、直交する2軸方向ならびにθ方向に移動可能なX−Y−θテーブルであり、図1の紙面では、左右のX軸方向と、前後のY軸方向と、θ方向とに可動である。このテーブル24は、テーブル24に接続されるテーブル制御部31からの移動するべき座標位置を与える動作制御信号に従って、テーブル24に保持される回路基板22を、X−Y−θ方向の所望の位置に移動させることができる。なお、テーブル制御部31は、接合装置20全体の総合的な動作制御を行う処理回路であり、前記制御手段30として機能する主制御部30に電気的に接続される。テーブル制御部31は、たとえばカメラおよび画像情報処理装置などの情報に基づいて主制御部30から送られる信号に従ってテーブル24を動作制御する。
ボンディングツール25は、たとえば鉄系素材からなり、略直方体形状を有する。図2(a)には、ボンディングツール25まわりの構成を正面図にて示し、図2(b)には底面図にて示し、図2(c)には右側面図にて示す。なお、図2(b)および図2(c)では、ブースタと超音波ホーンならびに超音波振動子とを省いて示す。
ボンディングツール25は、半導体チップ21を吸着する下面32、すなわちテーブル24に保持される回路基板22を臨む面32に開口するように第1吸着孔33と第2吸着孔34a,34bとが形成される。本実施の形態では、第1吸着孔33が一つ、第2吸着孔34a,34bが2つ形成される。
第1吸着孔33は、前記下面32のほぼ中央部に矩形状の開口部を有するように形成される。第1吸着孔33は、開口部の寸法のままボンディングツール25内を貫き、開口部の反対側で、後述する吸着制御部49に連なる管路に接続される。
第2吸着孔34a,34bは、第1吸着孔33に関して対称となる位置に、長方形状の開口部を有するように形成される。第2吸着孔34a,34bが、ボンディングツール25の下面32に開口される開口部の最大寸法は、半導体チップ21がボンディングツール25に吸着される面の最小寸法よりも小さくなるように形成される。本実施の形態では、第2吸着孔34a,34bの開口部は、長方形状に形成されるので、その最大寸法は対角線の寸法である。しかしながら、第2吸着孔34a,34bの開口部は、極めて細長い長方形に形成されるので、対角線寸法が長方形の長辺L1にほぼ等しい。また半導体チップ21も平面投影形状が長方形状に形成され、そのボンディングツール25に吸着される面の最小寸法は、長方形の短辺L2である。したがって、第2吸着孔34a,34bの開口部の長辺L1が、半導体チップ21の短辺L2よりも小さくなるように形成される。
第2吸着孔34a,34bは、ボンディングツール25の下面32に開口部を有する横孔部35と、前述の長辺L1のほぼ中央付近で横孔部35に連通し、ボンディングツール25を縦方向に貫いて形成される縦孔部36とを含んで構成される。第2吸着孔34a,34bの縦孔部36は、後述する吸着制御部49に連なる管路に接続される。
第1吸着孔33および第2吸着孔34a,34bは、ボンディングツール25に半導体チップ21が吸着された状態で、半導体チップ21がボンディングツール25に当接する下面32上に、半導体チップ21の輪郭として画される領域内に開口するように形成される。
第1吸着孔33および第2吸着孔34a,34bが管路で接続される吸着制御部49は、第1吸着孔33および第2吸着孔34a,34bおよびそれらに接続される管路を通じて大気を吸引する真空ポンプと、真空ポンプのオン/オフ切換動作を制御する切換動作制御部とを含む。これらの第1吸着孔33および第2吸着孔34a,34bと、管路と、吸着制御部49とが、吸着手段26を構成する。吸着制御部49を動作させ、第1吸着孔33および第2吸着孔34a,34bならびにそれらに接続される管路を通じて大気を吸引することによって、たとえば不図示のチップトレイに収容される半導体チップ21を、ボンディングツール25で真空吸着してチップトレイからピックアップすることができる。なお、吸着制御部49は、前述の主制御部30に電気的に接続される。
ボンディングツール25の側面には、超音波ホーン37,38ならびに振動の振幅を増減するとともに、ホルダーに固定するブースタ47,48が接続され、少なくとも一方の超音波ホーン38には、ブースタ48を介して超音波振動子39が接続される。超音波振動子39は、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する圧電素子または磁歪素子等のようなエネルギー変換器である。超音波振動子には、特にジルコンチタン酸鉛などの圧電素子が好適に用いられる。超音波振動子39は、超音波発振器40に電気的に接続され、超音波発振器40から供給される電力と信号に応じて、所定周波数の超音波振動を発生して出力する。超音波発振器40と、ブースタ47,48と、超音波振動子39と、超音波ホーン37,38とが、超音波振動印加手段27を構成する。超音波発振器40からの信号に基づいて超音波振動子39が、超音波振動を発生し、その超音波振動が、ブースタ48および超音波ホーン38を介してボンディングツール25に伝達され、さらにボンディングツール25からボンディングツール25に吸着される半導体チップ21に伝達され、半導体チップ21が矢符41方向に振動する。
前述のように本実施の形態の接合装置20には、振幅検出手段28と圧力検出手段29とが備えられる。振幅検出手段28は、半導体チップ21の振動を検出する振動測定センサ42と、振動測定センサ42が検出した振動からその振幅を計測する振動振幅計測部43とを含む。振動測定センサ42は、たとえば非接触型振動計であるレーザドップラー振動計によって実現され、半導体チップ21の側面に照射したレーザ光の反射光を受光し、その反射光の振動数のドップラー効果による変化を測定する。
圧力検出手段29は、前述の吸着制御部49に接続される管路とは、別に設けられる管路によって第2吸着孔34a,34bに接続される圧力計であり、図1では真空度検知部と表記する。圧力検出手段29は、第2吸着孔34a,34bから大気を吸引し、半導体チップ21を吸着させる吸引圧力を測定する。
前述のように半導体チップ21は自ら振動することがなく、ボンディングツール25の超音波振動に追従して振動する。したがって、半導体チップ21のバンプ23と、回路基板22の電極22aとの接合にまで至らない段階では、半導体チップ21がボンディングツール25に吸着されてボンディングツール25の超音波振動に追従して振動する。ただし、この段階でも、半導体チップ21の振動の振幅は、ボンディングツール25と半導体チップ21との間の摩擦等に起因し、ボンディングツール25の振動の振幅に比べて若干減少するのが普通である。
半導体チップ21のバンプ23と、回路基板22の電極22aとの接合が進行すると、バンプ23と電極22aとの間の摩擦力が、ボンディングツール25と半導体チップ21との間の摩擦力を上回るようになる。このような段階では、半導体チップ21がボンディングツール25の振動に充分に追従しなくなるので、半導体チップの振動の振幅が、超音波振動の印加開始時に比べて小さくなる。
一方、ボンディングツール25の振動の振幅は、バンプ23と電極22aとの接合の段階に関わらず変化することがないので、ボンディングツール25と半導体チップ21との間に滑り現象が発生するようになる。ボンディングツール25の下面32に対して半導体チップ21が滑ると、半導体チップ21による吸着孔、特に第2吸着孔34a,34bの開口部に対する吸引が破れ、いわゆるリークするので、吸着手段26による吸引圧力が高く(真空度が低く)なる。
振幅検出手段28および圧力検出手段29は、このような半導体チップ21の振動の振幅減少および吸引圧力の増加を検出することができる。たとえば、半導体チップ21と回路基板22とを接合するべく、半導体チップ21をボンディングツール25で吸着し、超音波振動の印加を開始した時点における半導体チップ21の振動の振幅と吸引圧力とを、初期値として設定する。次いで、半導体チップ21と回路基板22との適正な接合が完了した時点における半導体チップ21の振動の振幅が初期値に対して減少した割合、および吸引圧力が増加した割合を求める。このようにして、接合完了の指標となる半導体チップ21の振動振幅の初期値に対する減少割合および吸引圧力の初期値に対する増加割合を定めておき、半導体チップ21と回路基板22との接合に際し、半導体チップ21の振動振幅と吸引圧力とをリアルタイムで検出し、上記の設定した割合に達したか否かを検知することによって、半導体チップ21と回路基板22との接合完了時点を判定することが可能になる。
接合装置20は、半導体チップ21と回路基板22との接合完了を判定することが可能に構成される。すなわち、振幅検出手段28および圧力検出手段29によって検出された振幅および圧力のアナログデータは、アナログ/デジタル(略称A/D)変換回路44へ伝送されてデジタルデータに変換される。A/D変換回路44でデジタルデータに変換された振幅および圧力のデータは、接合完了判断部45に伝送され、接合完了判断部45において半導体チップ21と回路基板22との接合完了の有無が判定される。
接合完了判断部45は、たとえば演算回路である。半導体チップ21と回路基板22との接合を開始するべく印加した振動の半導体チップ21における振幅と吸引圧力とを初期値とし、接合動作中に検出される振幅と圧力との初期値に対する比を演算し、その比が接合完了指標として予め定める値以上もしくは以下になったとき、接合完了の信号を送出するように構成される。またこれに限定されず、半導体チップ21の種類によって、接合完了の指標となる振幅および圧力がほとんど一定の場合、接合完了指標となる振幅と圧力の値を定めて接合完了判断部45のメモリにストアしておき、接合動作中に検出される振幅と圧力と予め定める値との偏差を演算し、偏差が零(0)以上もしくは0以下になったとき、接合完了と判定するような構成であってもよい。この接合完了判断部45から送出される信号は、吸着制御部49と主制御部30とに入力され、吸着手段26の動作制御に用いられる。
前述したボンディングツール25、超音波ホーン37,38、ブースタ47,48および超音波振動子39は、ホルダー46に支持される。ホルダー46には、加圧シリンダ51のピストンロッド52が装着される。加圧シリンダ51は、ピストンロッド52の反対側の取付面が昇降板53に装着される。昇降板53には、2つの貫通孔が形成され、互いに平行になるように対向して設けられる第1案内棒部材54と、第2案内棒部材55とが、貫通孔にそれぞれ挿通される。昇降板53は、第1および第2案内棒部材54,55に対して摺動可能であり、第1および第2案内棒部材54,55に案内される上下方向に移動することができる。
第1および第2案内棒部材54,55は、昇降板53に関してホルダー46と反対側に配置される支持フレーム56にそれぞれ立設される。支持フレーム56のほぼ中央部であって、前記加圧シリンダ51のピストンロッド52の進退方向の延長線上には、電動機57が装着される。電動機57は、その出力軸58が昇降板53を臨むように配置される。電動機57の出力軸58にはおねじ部材59の一端部が連結される。おねじ部材59は、昇降板53に固設されるナット60に螺合されるとともに、その他端部が昇降板53に回転自在に支持される。
電動機57には、その回転動作を制御するモータ駆動部61が接続され、さらにモータ駆動部61が前述の主制御部30に接続される。また加圧シリンダ51には、加圧ユニット62が配管系によって接続され、加圧ユニット62には、加圧ユニット62の加圧動作を制御する荷重制御部63が電気的に接続され、さらに荷重制御部63が前述の主制御部30に接続される。
モータ駆動部61からの動作制御信号によって電動機57を回転駆動し、その出力軸58に連結されるおねじ部材59を回転させる。おねじ部材59の回転運動が、おねじ部材59に螺合されるナット60およびナット60が固設される昇降板53の直進運動に変換され、昇降板53が、第1および第2案内棒部材54,55に案内されて上下動する。昇降板53の上下動に従って、昇降板53に装着される加圧シリンダ51および加圧シリンダ51のピストンロッド52に装着されるホルダー46が上下動する。
前述のようにして昇降板53を所望の位置に移動させた状態で、荷重制御部63からの制御信号に応じて加圧ユニット62を動作させ、加圧シリンダ51のピストンロッド52を進退させることによって、ホルダー46、すなわちホルダー46に支持されるボンディングツール25を、テーブル24に保持される回路基板22に対して近接離反させることができるとともに、ボンディングツール25に吸着保持される半導体チップ21を回路基板22に対して押圧させることができる。
テーブル制御部31、超音波発振器40、吸着制御部49、モータ駆動部61および荷重制御部63が電気的に接続される主制御部30は、たとえば中央処理装置(略称CPU)を備えるマイクロコンピュータなどによって実現される処理回路であり、前述のように接合装置20全体の動作を総合的に制御する。
振幅検出手段28および圧力検出手段29の検出出力に基づいて接合完了判断部45が、半導体チップ21と回路基板22との接合完了の信号を主制御部30に対して出力したとき、該出力を受けた主制御部30は、吸着制御部49に動作指示信号を出力して、吸着制御部49の真空ポンプをオフにして、吸着手段26による半導体チップ21の吸着状態を解除する。吸着制御部49に動作指示信号を出力するのと同時に、主制御部30は、荷重制御部63、モータ駆動部61および超音波発振器40に対しても動作指示信号を出力し、超音波振動子39の超音波発振を停止し、加圧シリンダ51のピストンロッド52を後退させ、電動機57を前述とは逆方向へ回転させて昇降板53を上昇させる。すなわち主制御部30が、振幅検出手段28および圧力検出手段29の検出出力に応答して、ボンディングツール25と半導体チップ21との吸着状態を解除し、ボンディングツール25を回路基板22から離反する方向に移動するように制御する制御手段である。
なお吸着制御部49は、主制御部30からの信号によらず、接合完了判断部45からの出力信号に応答して真空ポンプをオフにするように構成されても良く、この場合制御手段は、接合完了判断部45と主制御部30とからなる。
図3は本発明の超音波フリップチップ接合方法を説明するフローチャートであり、図4〜図6は図3に示すフローチャートに対応する半導体チップ21と回路基板22との接合ステップを説明する図である。図3を参照して本発明の超音波フリップチップ接合方法を説明する。
スタートのステップs1では、接合装置20が準備されて、テーブル24上には搬送装置によって、接合対象である回路基板22が保持されている状態である。またチップトレイには、回路基板22と接合される対象である半導体チップ21が収容されている状態である。
ステップs2では、主制御部30から吸着制御部49に動作指示信号が出力され、吸着制御部49によってボンディングツール25に形成される第1吸着孔33および第2吸着孔34a,34bから大気を吸引し、チップトレイに収容される半導体チップ21を、ボンディングツール25の下面32に半導体チップ21を吸着保持する。次いで、たとえばカメラと画像情報処理装置からの情報に応じて、主制御部30の動作指示信号により、テーブル制御部31がテーブル24を駆動させて、半導体チップ21のバンプ23と、回路基板22の電極22aとが対応するように位置合わせする。
ステップs3では、主制御部30が、モータ駆動部61と荷重制御部63とに動作指示信号を出力し、半導体チップ21を吸着保持するボンディングツール25を、図4に示す矢符64方向に移動、すなわちテーブル24に保持される回路基板22に向って下降させ、半導体チップ21のバンプ23を回路基板22の電極22aに押圧する。このとき、半導体チップ21を回路基板22に対して押圧する力は、主制御部30からの制御信号に従い、荷重制御部63が加圧ユニット62の出力を制御することによって調節される。半導体チップ21を回路基板22に対して押圧した状態で、回路基板22が不図示の加熱手段からの伝熱により加熱される。半導体チップ21を回路基板22に対して押圧し、回路基板22が加熱された状態で、主制御部30が超音波発振器40に制御信号を出力し、超音波振動子39に超音波振動を発振させる。図5は、半導体チップ21に、荷重を付加して回路基板22に対して押圧し、ボンディングツール25を介して超音波振動を印加している状態を示す。
ステップs4では、圧力検出手段29によって、吸着手段26による半導体チップ21の吸引圧力(図3では真空度と表記)を検出し、ステップs5では、振幅検出手段28によって、半導体チップ21の振動振幅を検出する。フローチャートでは、ステップs4とステップs5とを、時系列に記載するけれども、この2つのステップは同時に行われて良く、また順序が逆であっても良い。ステップs6では、振動振幅の減少量および圧力の増加量(真空度の場合は低下量となる)が、予め定める値に達したか否かが判断される。この判断は、接合完了判断部45において実行される。判断結果が肯定のとき、ステップs7へ進み、判断結果が否定のとき、ステップs4およびs5を繰返す。
ステップs7では、接合完了判断部45において、半導体チップ21と回路基板22との接合完了が判定され、接合完了判断部45から主制御部30に接合完了信号が出力され、該出力に応じて主制御部30が吸着制御部49に真空ポンプの動作をオフに成さしめる動作指示信号を出力する。吸着制御部49が真空ポンプを停止し、ボンディングツール25に対する半導体チップ21の吸着を解除する。
ステップs8では、図6に示すように、接合完了判断部45からの出力信号を受けて主制御部30が出力する動作指示信号に従い、超音波発振器40が超音波振動子39の超音波発振を停止し、荷重制御部63が加圧シリンダ51のピストンロッド52を後退させ、モータ駆動部61が電動機57を回転させて昇降板53を上昇させて、ステップs9に進み半導体チップ21と回路基板22との接合が完了する。このようにして、半導体チップ21が回路基板22のチップ実装位置に表面実装される。
本発明は、半導体チップを回路基板に超音波フリップチップ接合するものであるけれども、電子部品を基板に接合するに際し、超音波振動を印加するような場合も本発明の範疇に含まれる。
本発明の実施の一形態である超音波フリップチップ接合装置20の構成を簡略化して示す系統図である。 図1に示す超音波フリップチップ接合装置20に備わるボンディングツール25まわりの構成を簡略化して示す図である。 本発明の超音波フリップチップ接合方法を説明するフローチャートである。 図3に示すフローチャートに対応する半導体チップ21と回路基板22との接合ステップを説明する図である。 図3に示すフローチャートに対応する半導体チップ21と回路基板22との接合ステップを説明する図である。 図3に示すフローチャートに対応する半導体チップ21と回路基板22との接合ステップを説明する図である。 従来の超音波フリップチップ接合装置におけるボンディングツール付近の構成を簡略化して示す側面図である。 滑り現象を抑制する従来技術の超音波フリップチップ接合装置におけるボンディングツール付近の構成を簡略化して示す部分図である。
符号の説明
20 接合装置
21 半導体チップ
22 回路基板
23 バンプ
24 テーブル
25 ボンディングツール
26 吸着手段
27 超音波振動印加手段
28 振幅検出手段
29 圧力検出手段
30 主制御部
31 テーブル制御部
33 第1吸着孔
34a,34b 第2吸着孔
37,38 超音波ホーン
39 超音波振動子
40 超音波発振器
42 振動測定センサ
43 振動振幅計測部
44 A/D変換回路
45 接合完了判断部
46 ホルダー
47,48 ブースタ
49 吸着制御部
51 加圧シリンダ
53 昇降板
54,55 案内棒部材
56 支持フレーム
57 電動機
61 モータ駆動部
62 加圧ユニット
63 荷重制御部

Claims (3)

  1. 超音波振動を印加して、半導体チップを回路基板に接合する超音波フリップチップ接合装置において、
    回路基板が保持され少なくとも1軸以上の方向に移動可能なテーブルと、
    テーブルに保持される回路基板に対して近接離反するように移動可能に設けられるボンディングツールと、
    半導体チップを吸引することによってボンディングツールに吸着させる吸着手段と、
    ボンディングツールに超音波振動を印加する超音波振動印加手段と、
    半導体チップの振動の振幅を検出する振幅検出手段と、
    吸着手段によって半導体チップがボンディングツールに吸引される吸引圧力を検出する圧力検出手段とを含むことを特徴とする超音波フリップチップ接合装置。
  2. 振幅検出手段および圧力検出手段の検出出力に応答し、
    吸着手段による半導体チップの吸引を停止して吸着状態を解除し、
    ボンディングツールをテーブルに保持される回路基板から離反する方向に移動させるように制御する制御手段をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の超音波フリップチップ接合装置。
  3. 超音波振動を印加して、半導体チップを回路基板に接合する超音波フリップチップ接合方法において、
    少なくとも1軸以上の方向に移動可能なテーブルに回路基板を保持し、
    テーブルに保持される回路基板に対して近接離反するように移動可能に設けられるボンディングツールに半導体チップを吸着させ、
    ボンディングツールを回路基板に対して近接するように移動させてボンディングツールに吸着される半導体チップを回路基板に当接し、
    ボンディングツールに超音波振動を印加し、
    半導体チップの振動の振幅と、半導体チップがボンディングツールに吸着される吸引圧力とを検出し、
    検出される振幅が予め定める値以下、かつ検出される吸引圧力が予め定める値以上になるとき、
    ボンディングツールと半導体チップとの吸着状態を解除し、
    ボンディングツールを回路基板から離反する方向に移動することを特徴とする超音波フリップチップ接合方法
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