JP4065090B2 - Pcb簡易測定装置 - Google Patents
Pcb簡易測定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4065090B2 JP4065090B2 JP25711799A JP25711799A JP4065090B2 JP 4065090 B2 JP4065090 B2 JP 4065090B2 JP 25711799 A JP25711799 A JP 25711799A JP 25711799 A JP25711799 A JP 25711799A JP 4065090 B2 JP4065090 B2 JP 4065090B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- column
- pcbs
- liquid chromatography
- performance liquid
- pcb
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
- Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物処理における排出ガス、灰、排水等の環境試料を測定する装置に関し、特にPCB類を簡易に測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
廃棄物処理において生成される排出ガス、灰、排水中にはPCB類やダイオキシン類が含まれている。四から八塩素化ジベンゾパラジオキシン(PCDDs)やジベンゾフラン(PCDFs)のダイオキシン類を分析する方法としては、厚生省の公定法として定められものが知られている。PCB類には、ディオルソPCB(di-ortho-PCB)、モノオルソPCBs(mono-ortho-PCBs)、ノンオルソPCBs(non-ortho-PCBs)が含まれ、この内モノオルソPCBs(mono-ortho-PCBs)及びノンオルソPCBs(non-ortho-PCBs)はコプラナPCB類と呼ばれ、環境測定の測定対象物となる。コプラナPCB類の測定方法は、ダイオキシン類の測定方法と同様の方法で行われている。
【0003】
図10は従来のコプラナPCB類の測定方法を説明するためのフローチャートである。排出ガス、灰、排水の形態で存在する環境試料中に含まれるコプラナPCB類を測定するために、各形態の試料のサンプリングを行う。排ガス中のダイオキシン類はダスト部分とガス部分(又は上記部分)の両方に含まれているため、ダスト部分は「ろ紙捕集」で捕集し、ガス部分は吸収ビンによる「吸収捕集」及びカラムによる「吸着捕集」で捕集する。また、灰試料は、焼却灰はふるいでふるいわけして採取し、集塵装置捕集ダストは集塵灰採取口から直接採取する(ステップS101)。
【0004】
サンプリングした試料は、抽出用の有機溶媒と混合して有機溶媒中に抽出させ、粗抽出を行う(ステップS102)。粗抽出された粗抽出液中には、目的成分以外の他の有機物(油類、炭化水素類、硫黄化合物類)も含まれており、これらは分画処理や分析の妨害となる。そのため、これらの有機物を硫酸処理やアルカリ処理を行なって分解し除去する必要がある。そこで、硫酸を混合した後にシリカゲル等を通過させるクリーンアップの処理を行う。従来では、硫酸や硝酸銀、水酸化カリウム等を含浸させたシリカゲルとシリカゲルをガラスカラムに充填し、カラム端から試料の抽出溶媒を注入し、展開溶媒を滴下することによってクリーンアップを行っている(ステップS103)。
クリーンアップを行なった後、有機溶媒中に残ったPCB類、ダイオキシン類、多環芳香族の中から目的成分を取り出すために、濃縮した後(ステップS104)カラムクロマトグラフィー法による分画を行なう(ステップS105)。分画で得た溶液を濃縮し(ステップS106)、ガスクロマトグラフ質量分析計に注入して、コプラナPCB類の同定(ステップS107)、定量(ステップS108)を行う。
【0005】
図11は前記ステップS103のクリーンアップ及びステップS105の分画に用いるカラムの一構成例である。クリーンアップに用いるカラムとして多層シリカゲルカラムクロマトグラフィーがある。図11中でカラムAで示す多層シリカゲルカラムクロマトグラフィーのカラムはクリーンアップ用のカラムであり、例えば内径15mm、長さ300mmのカラムクロマト管にシリカゲル0.9g、2%水酸化カリウム/シリカゲル3g、シリカゲル0.9g、44%硫酸シリカゲル4.5g、22%硫酸シリカゲル6g、シリカゲル0.9g、10%硝酸銀/シリカゲル3g、無水硫酸ナトリウム6gを順次充填して作成する。この多層シリカゲルカラムクロマトグラフィーは、洗浄操作の後にn−ヘキサン120mlの入った滴下分液ロートをクロマト管に装着し、n−ヘキサンを2.5ml/minの速度で流下させる。溶出液は濃縮し、アルミナカラムクロマトグラフィーの試料として分画を行う。
図11中のカラムBで示すアルミナカラムクロマトグラフィーのカラムは分画用のカラムであり、例えば内径10mm、長さ300mmのカラムクロマト管にアルミナ10〜14gをn−ヘキサンで湿式充填し、その上に無水硫酸ナトリウムを約10mm重層して形成する。これにクリーンアップで得た試料を移し入れ、2%ジシクロロメタン含有n−ヘキサン100mlを流して第1分画を得、さらにn−ヘキサン+ジシクロロメタン(1+1)150mlを流して第2分画を得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のカラムクロマトグラフィーを用いたコプラナPCB類の測定装置では、処理時間に長時間を要し、多量の溶媒を必要とするという問題がある。
クリーンアップ処理において、従来のカラムクロマトグラフィーによるクリーンアップでは、試料を大気圧で展開するため、密度の低い充填材を多量に充填する必要がある。そのため、展開に長時間を要すると共に、多量の展開溶媒を必要とする。
【0007】
処理時間は多検体を処理する場合には、より大きな問題となる。従来、抽出溶液のカラムへの導入や展開溶媒の注入などの操作は手作業で行なっている。また、カラムクロマトグラフィーに使用するカラムは、測定毎に交換し、再度作成する必要がある。そのため、多数の検体を処理する場合には多くの機材、及び継続的な監視及び操作を要すると共に、1検体に要する処理時間は数時間から1日に及ぶ場合があるため、多検体の分析には膨大な処理時間及び労力を要することになる。
また、多量の展開溶媒を用いることにより、分画を行う前に再濃縮を行う必要がある。濃縮処理は試料のロスによる測定誤差の原因となる可能性が高い。
【0008】
また、分画処理においても、従来のカラムクロマトグラフィーによる分画では、分画用カラムに充填する吸着材の量やコンディション、送液量や温度の管理を精密に行う必要があり、調整や管理に時間と手間がかかる。特に、アルミナカラムクロマトグラフィーにおいて、吸着材として用いるアルミナはその極性が製造ロッドや開封後の保存期間によって変化するため、充填材や溶媒の種類や量を標準物質を用いた分画試験で活性度をチェックして調整する必要がある。
したがって、従来のカラムクロマトグラフィーを用いたコプラナPCB類の測定装置では、処理時間の長時間化の問題や、多量の溶媒及びそれに伴う測定誤差の問題がある。
【0009】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、処理時間が短く、少量の溶媒で濃縮処理を要することなくクリーンアップ及び分画を行うことができるコプラナPCB類の簡易測定装置を提供する目的とする。また、複数の試料を連続的に処理することができるコプラナPCB類の簡易測定装置を提供する目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コプラナPCB類の測定において、コプラナPCB類を有機溶媒中に抽出する粗抽出の処理と分析計での分析処理との間で行うクリーンアップの処理及び分画処理を、従来のカラムクロマトグラフィーに代えて高速液体クロマトグラフィーで行うものである。高速液体クロマトグラフィーを用いることによって、クリーンアップ及び分画の処理時間を短くし、溶媒の量を少量とし、濃縮処理を不要とする。また、高速液体クロマトグラフィー中の各処理のカラムに対する送液を制御することによって、クリーンアップ及び分画を連続して処理する。また、高速液体クロマトグラフィーの導入を自動注入で行い、分画したダイオキシン類の分取を自動分注で行うことによって、複数の試料についても連続的に処理する。
【0011】
PCB類の内、本発明の測定装置はモノオルソPCBs(mono-ortho-PCBs)及びノンオルソPCBs(non-ortho-PCBs)のコプラナPCB類を測定対象とし、ディオルソPCB(di-ortho-PCB)は不純物とする。また、ダイオキシン類は、ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDDs)とポリ塩化ジベンゾフラン(PCDFs)の両方を合わせた総称とし、四塩素化から八塩素化ジベンゾパラジオキシン及び四塩素化から八塩素化ジベンゾフランを含んでいる。
また、本発明において、クリーンアップは、硫酸処理による有機物のスルホン化によって分解し、有機不純物を吸着したり、多環芳香族の溶出を遅延して除去する処理である。また、分画は、クリーンアップ後に得られるものからコプラナPCB類を選択して分離する処理である。
【0012】
コプラナPCB類を含む溶液からコプラナPCB類を分離する前処理を行い、分離したコプラナPCB類を分析するPCB簡易測定装置において、本発明の第1の態様は、前処理を行う手段として、試料溶液を導入する高速液体クロマトグラフィー、及び高速液体クロマトグラフィーの送液を制御する分画分取手段を備える。高速液体クロマトグラフィー及び分画分取手段によって、溶液から有機物を分解除去するクリーンアップ、コプラナPCB類の分画、及び分画したコプラナPCB類の分取の各処理を連続して行う。
粗抽出液を高圧の展開溶媒で高速液体クロマトグラフィーに導入し、粗抽出液内に含まれる有機物を分解し除去する。有機物を分解した後の溶液中に含まれるコプラナPCB類をカラムにトラップすることにより分画する。トラップしたコプラナPCB類を溶出させ、分取する。
【0013】
分取したコプラナPCB類を分析計に送り、分析する。
クリーンアップ及びコプラナPCB類の分画を高速液体クロマトグラフィー中の各カラムで行い、該カラムに対する溶液や溶媒の送液の制御を分画分取手段で行うことによって、クリーンアップ及び分画の処理を高速液体クロマトグラフィー中の一連の処理で連続して行うことができる。
【0014】
第2の態様において、高速液体クロマトグラフィーは、有機物を分解する第1のカラム、多環芳香族(PAH)を除去する第2のカラム、ダイオキシン類及びPCB類をトラップする第3のカラムを順に備える。
第3の態様において、第1のカラムは前段の硫酸含浸シリカゲルと後段のシリカゲルを備え、第2のカラムはニトロカラムを備え、第3のカラムは活性炭カラムを備える。第1のカラムは、前段の硫酸含浸シリカゲルにおいて溶液に含まれる有機物をスルホン化して分解し、後段のシリカゲルにおいて分解した不純物を吸着して除去する。第2のカラムのニトロカラムは多環芳香族をトラップし、第3のカラムの活性炭カラム(PGCカラム)はダイオキシン類及びPCB類をトラップする。第1のカラムは、硫酸含浸シリカゲルの前段に硫酸ナトリウム層を備える構成とすることができ、水分を除去することができる。
分画分取手段は、第2のカラムにヘキサンを送液して多環芳香族を溶出し、第3のカラムにヘキサン及びトルエンを送液してコプラナPCB類を溶出する。
【0015】
第4の態様において、第1のカラムを交換可能とする。測定毎に第1のカラムを交換することによって、簡易な測定で測定精度を高めることができる。
第5の態様において、複数の溶液を選択して高速液体クロマトグラフィーに高圧導入する自動注入手段と、分画したコプラナPCB類を選択して分取する自動分注手段を備える。これによって、複数の試料に対して自動処理を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明のコプラナPCB類の簡易測定装置による測定手順を説明するためのフローチャートである。図1のフローチャートにおいて、本発明の測定装置による手順中のステップS1の試料のサンプリング、ステップS2の粗抽出の処理、及びステップS4のコプラナPCB類の同定、ステップS5のコプラナPCB類の定量の処理については、図10に示した従来の測定装置による手順中のステップS101、ステップS102、ステップS107、及びステップS108と同様とし、従来の測定装置による手順中のステップS103〜ステップS106のカラムクロマトグラフィーを用いたクリーンアップ、分画、及び濃縮の処理に代えて、ステップS3の高速液体クロマトグラフィーを用いた処理を行う。
【0017】
ステップS3では、高速液体クロマトグラフィーを用いた一連の処理によって有機物を分解除去するクリーンアップ(ステップS3a)を行った後,コプラナPCB類を分画する(ステップS3b)。高速液体クロマトグラフィーでは、送液を高圧で行うため溶媒量を少なくすることができ、濃縮処理を不要とすることができる。
なお、ステップS1、ステップS2、ステップS4、及びステップS5の各処理は、図10に示すステップS101、ステップS102、ステップS107、及びステップS108と同様であるため、説明を省略する。
【0018】
図2は本発明のコプラナPCB類の簡易測定装置の一構成例を示すブロック図である。コプラナPCB類の簡易測定装置1は、粗抽出液10をクリーンアップ及び分画してコプラナPCB類を分取し分析計4に送る手段として、高速液体クロマトグラフィー2と分画分取手段3(それぞれ図1中で破線で示している)を備える。
高速液体クロマトグラフィー2は、有機物分解用のカラム21、多環芳香族(PAH)を除去するために保持するPAH用カラム22、ダイオキシン類やPCB類を分画するためにトラップするトラップ用カラム23を順に接続し、有機物分解用のカラム21には粗抽出液10が導入される。粗抽出液10は導入バルブ30を介して導入され、ポンプ24で高圧化された展開溶媒によって前記カラムに送液される。展開溶媒としてはヘキサンを用いる。
【0019】
分画分取手段3は、各種の溶出液33、該溶出液33を切り換える移動相切換え手段32、送液を切換える切換え手段31,34、及び容器35,36を備える。溶出液33は、ヘキサン33a,5%トルエン33b,30%トルエン33c,100%トルエン33dを有し、移動相切換え手段32によって送出する溶出液を切換える。溶出液はポンプ24,25によって高速液体クロマトグラフィーのカラム内に高圧で導入される。
切換え手段31,34は、高速液体クロマトグラフィー2においてカラムに送液する溶出液や送液の方向を制御し、これによってPAH除去用カラム22に対する多環芳香族の保持及び溶出、トラップ用カラム23に対するダイオキシン類,PCB類のトラップ及び溶出を行う。
【0020】
溶出された多環芳香族は容器35に排出され、ダイオキシン類及びPCB類は分画分取容器36に分取される。分画分取容器36において、容器36aにはヘキサンによってディオルソPCB(di-ortho-PCB)が分取され、容器36bには5%トルエンによってモノオルソPCBs(mono-ortho-PCBs)が分取され、容器36cには30%トルエンによってノンオルソPCBs(non-ortho-PCBs)が分取され、容器36dには100%トルエンによってダイオキシン類(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDDs),ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDFs))が分取される。したがって、コプラナPCB類(モノオルソPCBs(mono-ortho-PCBs),ノンオルソPCBs(non-ortho-PCBs))は、容器36b,36dに分取される。分取されたコプラナPCB類は分析手段4に送られ、コプラナPCB類の同定及び定量が行われる。
【0021】
次に、高速液体クロマトグラフィー及び分画分取手段の構成例及び該構成例の動作について、図3の構成ブロック図、図4のフローチャート、図5〜図7の動作図を用いて説明する。
図3に示す構成例において、切換え手段30の試料導入バルブにはインジェクター26、サンプルループ27、及びポンプ24が接続され、さらに、有機物分解カラム21及びPAH用カラム22が接続される。PAH用カラム22の他端には、ポンプ25が接続された切換え手段31の6ポート切換えバルブが接続される。トラップ用カラム23は切換え手段34の6ポート切換えバルブに接続される。前記カラム及び切換え手段は高速液体クロマトグラフィーのカラムオーブン20内に収納される。切換え手段31からはPAH用カラム22に保持された多環芳香族が排出され、切換え手段34からは分画後の試料が取り出される。
【0022】
以下、ステップS3の高速液体クロマトグラフィーの動作について説明する。図5(a)はステップS31の粗抽出液の導入動作を示している。粗抽出液をインジェクション26から試料導入バルブ30を介してサンプルループ27内に導入する。これによって、サンプルループ27内に所定量の粗抽出液が保持される。
図5(b)はステップS3aの粗抽出液のカラムへの導入動作を示している。試料導入バルブ30を切換えた後,ポンプ24側から展開溶媒としてヘキサンを試料導入バルブ30に送液し、サンプルループ27内に保持した粗抽出液を有機物分解用カラム21及びPAH用カラム22に導入し、切換え手段31,34を介してトラップ用カラム23に導入する。展開溶媒のヘキサンは、トラップ用カラム23を通過した後再び切換え手段34,31を介して排出する。
【0023】
粗抽出液の導入と同時に、ステップS33a(33a−1,33a−2,33a−3)によってクリーンアップ処理を行い、ステップS33b(33b−1,33b−2,33b−3)によって分画処理を行う。
クリーンアップ処理は、有機物分解用カラム21において有機物を硫酸処理によって分解して有機不純物をシリカゲルに吸着させて除去する処理(ステップS33a−1)と、活性炭カラム(PGCカラム)等のPAH除去用カラム22に多環芳香族を保持させる処理(ステップS33a−2)を含む。クリーンアップ後の試料には、ダイオキシン類及びPCB類が含まれている。トラップ用カラム23はこれらのダイオキシン類及びPCB類をトラップする(ステップS33a−2)。
【0024】
図6はステップS3bの多環芳香族、PCB類、及びダイオキシン類の分画動作を示している。図6(a)はPCB類を取り出す第1の分画処理を示し、図6(b)はダイオキシン類を取り出す第2の分画処理を示している。
ポンプ24側から試料導入バルブ30を介してヘキサンを送液し、PAH除去用カラム22に保持される多環芳香族を溶出させ、切換え手段34,31を介して排出する。多環芳香族の溶出は、例えば11分から33分程度行う(ステップS33b−1)。
【0025】
また、ポンプ25側から切換え手段31,34を介してヘキサンを1分当たり2mlで11ml導入し、トラップ用カラム23にトラップされているディオルソPCB(di-ortho-PCB)を溶出させる。次に、5%トルエンを1分当たり2mlで10ml導入し、トラップ用カラム23にトラップされているモノオルソPCBs(mono-ortho-PCBs)を溶出させる。次に、5%トルエンに代えて30%トルエンを1分当たり2mlで10ml導入し、トラップ用カラム23にトラップされているノンオルソPCBs(non-ortho-PCBs)を溶出させる。モノオルソPCBs及びノンオルソPCBsは、環境測定の分析対象物質であるコプラナPCB類である(ステップS33b−2)。
【0026】
次に、切換え手段31,34を切換えた後(図6(b))、ポンプ25側から切換え手段31,34を介してトラップ用カラム23の逆方向から100%トルエンを1分当たり2mlで20ml導入すると共にトラップ用カラム23を加熱し、トラップ用カラム23にトラップされているダイオキシン類(PCDDs,PCDFs)を溶出させる。トラップ用カラム23の加熱温度は、30度から50度程度とする。また、このとき、PAH除去用カラム22にポンプ24側からヘキサンを導入して保持される多環芳香族を排出する。排出されるPAHは合計35mlとなる(ステップS33b−3)。
【0027】
分画が終了した後高速液体クロマトグラフィーを洗浄し、次の測定の準備を行う。図7において、トラップ用カラム23を加熱すると共に、ポンプ25側からトルエンを切換え手段31,34を介してトラップ用カラム23の逆方向から1分当たり2mlで導入し、トラップ用カラム23及び管を洗浄する(ステップS34)。
なお、上記に送液速度や送液量、及び時間は一例であり、高速液体クロマトグラフィーを構成するそせぞれの機器の特性によって異なる。
【0028】
図8は有機物分解用カラムの一構成例を示す図である。有機物分解用カラム21は、ガラスカラム21a内に、シリカゲル層21d,22%H2SO4を含浸させたシリカゲル層21c,Na2SO4層21bを順に積層して形成し、Na2SO4層21bから粗抽出液を高圧で導入する。Na2SO4層21bは水分を除去し、22%H2SO4シリカゲル層21cは有機物を分解し、シリカゲル層21cは分解した有機物の不純物を吸着する。
粗抽出液の導入は、インジェクター26からサンプルループ27に所定量をサンプルし、ポンプ24によって展開溶媒11を高圧で送液して行う。
【0029】
次に、本発明のダイオキシン類の簡易測定装置を自動化する場合の一構成例について説明する。
図9は、粗抽出液の自動注入及び分画後液の自動分注を自動化した測定装置の構成例を示している。自動注入器100は、複数の粗抽出液100a〜100dから一つの粗抽出液を選択し、導入バルブ106を介してサンプルループ107に導入する。導入バルブ106には、脱気用のデガッサー103及びポンプ104が接続され、サンプルループ107内の粗抽出液を移動相101のヘキサン101aと共に有機物分解用カラム111(111a〜111d)に導入する。有機物分解用カラム111は、複数のシリカゲルカラム111a〜111dを交換可能に備え、測定毎に交換することができる。
有機物分解用カラム111には、クリーンアップ用のPAH除去用カラム112が接続される。PAH除去用カラム112は6ポートバルブ114を介して移動相101側と、廃液ビン117と、さらに6ポートバルブ114を介してトラップ用カラム113に接続される。移動相101側との接続は、ミキサー116、ポンプ105、デガッサー103を介して行われる。移動相101側からはヘキサン101aとトルエン101bは送液されて移動相切換器102で切り換えられ、ミキサー116で所定の比率で混合される。
【0030】
トラップ用カラム113に対する移動相の送液方向は、6ポートバルブ114を切り換えることによって行うことができる。トラップ用カラム113を通過した移動相は、廃液ビン117に排出される。また、トラップ用カラム113にトラップされたダイオキシン類及びコプラナPCB類は、自動分注器110に分取される。自動分注器110は、分画した液を目的成分毎に分注容器110a〜110dに区分けして分注する。
【0031】
本発明のコプラナPCB類の簡易測定装置は、自動注入器及び自動分注器を備えることによって、作業労力の低減化及び高精度化を図ることができ、また、作業者を有害物質の被爆から守ることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のコプラナPCB類の簡易測定装置によれば、処理時間を短くし、少量の溶媒で濃縮処理を要することなくクリーンアップ及び分画を行うことができる。また、複数の試料を連続的に処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPCB簡易測定装置による測定手順を説明するためのフローチャートである。
【図2】本発明のPCB簡易測定装置の一構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明のPCB簡易測定装置が備える高速液体クロマトグラフィー及び分画分取手段の構成例の構成ブロック図である。
【図4】本発明のPCB簡易測定装置が備える高速液体クロマトグラフィー及び分画分取手段の構成例の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明のPCB簡易測定装置が備える高速液体クロマトグラフィー及び分画分取手段の構成例の動作を説明するための動作図である。
【図6】本発明のPCB簡易測定装置が備える高速液体クロマトグラフィー及び分画分取手段の構成例の動作を説明するための動作図である。
【図7】本発明のPCB簡易測定装置が備える高速液体クロマトグラフィー及び分画分取手段の構成例の動作を説明するための動作図である。
【図8】本発明のPCB簡易測定装置が備える有機物分解用カラムの一構成例を示す図である。
【図9】自動注入器及び自動分注器を備える本発明のPCB簡易測定装置の構成例を図である。
【図10】従来のPCB測定方法を説明するためのフローチャートである。
【図11】クリーンアップ及び分画に用いる従来カラムの一構成例である。
【符号の説明】
1…ダイオキシン類の簡易測定装置、2…高速液体クロマトグラフィー、3…分画分取手段、10…粗抽出液、21…有機物分解カラム、22…PAH除去用カラム、23…トラップ用カラム、24,25…ポンプ、26…インジェクション、27…サンプルループ、32,34…切換え手段、32…移動相切換え手段、33…溶出液。
Claims (5)
- PCB類を含む溶液からPCB類を分離する前処理を行い、分離したPCB類を分析するPCB簡易測定装置において、
前記前処理を行う手段として、溶液を高圧導入する高速液体クロマトグラフィー、及び高速液体クロマトグラフィーの送液を制御する手段を備え、
高速液体クロマトグラフィー及び分画分取手段によって、溶液から有機物を分解除去するクリーンアップ、PCB類の分画、及び分画したPCB類の分取の各処理を連続して行う、PCB簡易測定装置。 - 前記高速液体クロマトグラフィーは、有機物を分解する第1のカラム、多環芳香族を除去する第2のカラム、PCB類をトラップする第3のカラムを順に備える、請求項1記載のPCB簡易測定装置。
- 前記第1のカラムは前段の硫酸含浸シリカゲルと後段のシリカゲルを備え、前記第2のカラムはニトロカラムを備え、前記第3のカラムは活性炭カラムを備える、請求項2記載のPCB簡易測定装置。
- 前記第1のカラムは交換可能である、請求項2、又は3記載のPCB簡易測定装置。
- 複数の試料溶液を選択して高速液体クロマトグラフィーに導入する自動注入手段と、
分画したPCB類を選択して分画分取する自動分注手段を備える、請求項1記載のPCB簡易測定装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25711799A JP4065090B2 (ja) | 1999-09-10 | 1999-09-10 | Pcb簡易測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25711799A JP4065090B2 (ja) | 1999-09-10 | 1999-09-10 | Pcb簡易測定装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001083128A JP2001083128A (ja) | 2001-03-30 |
| JP4065090B2 true JP4065090B2 (ja) | 2008-03-19 |
Family
ID=17301978
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25711799A Expired - Lifetime JP4065090B2 (ja) | 1999-09-10 | 1999-09-10 | Pcb簡易測定装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4065090B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4766930B2 (ja) * | 2004-06-15 | 2011-09-07 | 株式会社キューヘン | 被検試料抽出装置 |
| JP4563268B2 (ja) * | 2005-07-01 | 2010-10-13 | 日本エンバイロケミカルズ株式会社 | Pcbの免疫学的測定方法のための試料の調製方法 |
| JP5010498B2 (ja) * | 2008-02-25 | 2012-08-29 | 三菱重工業株式会社 | ガス中のpcbのオンライン簡易計測装置及び方法、pcb処理設備の監視システム |
| JP5042918B2 (ja) | 2008-05-23 | 2012-10-03 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 絶縁油中のポリ塩化ビフェニル類の分析方法及び分析装置 |
| JP5465737B2 (ja) * | 2012-01-27 | 2014-04-09 | 中国電力株式会社 | 試料ガス採取装置 |
| JP5890034B2 (ja) * | 2012-10-26 | 2016-03-22 | 株式会社住化分析センター | 前処理決定装置、前処理法決定方法、制御プログラム、および記録媒体 |
-
1999
- 1999-09-10 JP JP25711799A patent/JP4065090B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2001083128A (ja) | 2001-03-30 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Thurman et al. | Advances in solid-phase extraction disks for environmental chemistry | |
| JP3656527B2 (ja) | クロマトグラフカラムおよびダイオキシン類抽出液の分析前処理方法 | |
| Jönsson et al. | Supported liquid membrane techniques for sample preparation and enrichment in environmental and biological analysis | |
| EP3913362A1 (en) | Method for fractionating dioxin-type compounds | |
| JP4065090B2 (ja) | Pcb簡易測定装置 | |
| JP4034914B2 (ja) | ダイオキシン簡易測定装置 | |
| WO2009142232A1 (ja) | 絶縁油中のポリ塩化ビフェニル類の分析方法及び分析装置 | |
| CN111363587A (zh) | 一种分离石油油品中硫醚化合物的方法 | |
| KR101196639B1 (ko) | 불순물 정제 장치 | |
| US20050287037A1 (en) | Preparation method for sample for analysis of dioxins and preparation apparatus for the same | |
| JP4207787B2 (ja) | ダイオキシン類の簡易分析方法および簡易分析装置 | |
| JP4492541B2 (ja) | 有機化学物質の分析装置 | |
| JP2007225283A (ja) | ダイオキシン類の分析方法 | |
| JP3690489B2 (ja) | ダイオキシン簡易分析法および装置 | |
| JP2003114222A (ja) | Pcb分離方法 | |
| Haglund et al. | A Modular Approach to Pressurized Liquid Extraction With in-cell Clean-up. | |
| JP2006058238A (ja) | 有機化学成分分離方法並びに装置 | |
| Lawrence et al. | Methods research: determination of dioxins in fish and sediment | |
| JPH04161849A (ja) | 焼却炉排ガス中の微量有機物質の測定方法 | |
| Wegman et al. | A modified clean-up procedure for the determination of PCDDs in soil samples | |
| JP2005172758A (ja) | ダイオキシン類の分析用試料調製方法および調製装置 | |
| JP3670909B2 (ja) | サンプルの前処理方法 | |
| Schmid et al. | A simplified clean-up procedure for the rapid determination of PCDDs and PCDFs based on retention on activated carbon AX-21 | |
| CN119455459B (zh) | 一种二噁英类物质的净化分离方法 | |
| JP2002181673A (ja) | Pcbの濃度測定における前処理方法およびこの前処理において使用する採取装置並びに精製装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060302 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071219 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071225 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071228 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4065090 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111 Year of fee payment: 3 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140111 Year of fee payment: 6 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |