JP4065692B2 - 電磁反発駆動開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電磁反発を利用した駆動力により一対の接点の接離を行う電磁反発駆動開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図22は従来の電磁反発駆動開閉装置の構成図、図23は図22の駆動回路図である。
【0003】
図22は真空バルブ1の固定接点1aと可動接点1bとの間が開極(開離)された状態で、各端子2a,2b間が「開」である。コンデンサ3は充電電源4から充電抵抗5を介して所定の電圧に充電されている。ここで、ゲートパルスユニット6からの閉極用ゲート信号により閉極用サイリスタスイッチ7aが「ON」になると、コンデンサ3から閉極用コイル8aにパルス状の駆動電流が流れて磁界が発生する。これによって、コイル8aの磁界とは反対向きの磁界が発生するように反発部材9に誘導電流が発生する。そして、閉極用コイル8aが発生した磁界と反発部材9が発生した磁界との相互作用によって、反発部材9はコイル8aに対して電磁反発力を受ける。この電磁反発力によって反発部材9と一体化された可動接点1bが図22の図示上方に移動して各接点1a,1b間が閉極(接触)状態になる。
【0004】
この閉極状態から各接点1a,1b間を開極状態にするには、ゲートパルスユニット6からの開極用ゲート信号により開極用サイリスタ7bを「ON」にして開極用コイル8bに、コンデンサ3からパルス状の駆動電流を流すことにより開極が行われる。
なお、10は環流ダイオード、11は放電抵抗、12は電圧検出器である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電磁反発駆動開閉装置は以上のように構成されているので、一般にコンデンサ3として使用する電解コンデンサの諸特性が使用温度によって変化するため、各コイル8a,8bに流れる駆動電流が変動して電磁反発力が安定しないという問題点があった。
【0006】
図24(a)はコンデンサ3の静電容量の温度特性図、図24(b)はコンデンサ3の等価直列抵抗の温度特性図、図24(c)は各コイル8a,8bの駆動電流ピーク値の温度特性図、及び、図24(d)は各コイル8a,8bの駆動電流の波形を示す説明図である。
【0007】
図24(a)において、コンデンサ3の静電容量は使用温度が−20℃では+20℃に比べて20%減少している。図24(b)において、コンデンサ3の等価直列抵抗は−20℃では+20℃の3倍程度に大きくなる。使用温度範囲が−20℃から+40℃において正確に動作する駆動電流ピーク値の範囲を図24(c)の「動作範囲」としたとき、−20℃では+20℃より約20%減少する。このときの波形を図24(d)に示す。
【0008】
図24(d)において、13aは+20℃におけるコンデンサ3の駆動電流、13bは−20℃におけるコンデンサ3の駆動電流である。このように、低温側では確実に動作する駆動電流ピーク値が得られなくなる。また、コンデンサ3の使用温度が高くなると駆動電流が大きくなるので、電磁反発力が大きくなって機械的負担が増大するという問題点があった。
【0009】
この発明は以上のような問題点を解消するためになされたもので、コンデンサの使用温度が変化しても閉極用コイル及び開極用コイルの駆動電流が所定の範囲に入るようにすることにより、接点間の開閉(接離)を精度よく行うことができる電磁反発駆動開閉装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる電磁反発駆動開閉装置は、閉極用又は開極用コイル、前記コイルと対向して配置された導電性を有する反発部材、固定接点、前記反発部材に連動して前記固定接点に閉極又は前記固定接点から開極する可動接点、前記コイルに駆動電流を供給するコンデンサ、出力電圧により前記コンデンサを充電する充電電源、前記コンデンサの温度を検知する温度検知手段、および前記温度検知手段で検知した前記コンデンサの温度変化情報に基づき、前記コイルの駆動電流のピーク値が所定の範囲に入るように、前記充電電源の出力電圧を制御する電圧制御手段を備えたものである。
【0011】
また、この発明では、前記コンデンサの使用温度が基準となる第1の温度のとき、前記コンデンサの充電電圧がVcで、前記駆動電流をIとし、前記コンデンサの使用温度が第2の温度で、前記駆動電流がα・Iであるとき、前記コンデンサの充電電圧がVc/αになるように、前記電圧制御手段が前記充電電源の出力電圧を制御するものである。
また、この発明では、前記電圧制御手段は、前記コンデンサの充電電圧を、基準電圧と抵抗比率との積として制御し、前記抵抗比率を算出する式に、前記コンデンサの温度に対して温度依存性を有する抵抗体の抵抗値が含まれるように構成したものである。
また、この発明では、前記温度依存性を有する抵抗体は、抵抗値が温度に対して負特性を有し、前記抵抗体と並列に、電圧を抑制する電圧抑制素子を接続したものである。
また、この発明では、前記反発部材が平板状の金属体である。
また、この発明では、前記反発部材が反発コイルであり、前記コイルが発生する電磁力と反対方向の電磁力を発生するようにしたものである。
【0012】
また、この発明に係わる電磁反発開閉装置は、コイルの駆動電流のピーク値が、所定の範囲に入るように、コンデンサの温度を所定の範囲に制御する温度制御手段を備えたものである。
【0013】
また、この発明に係わる電磁反発駆動開閉装置は、コンデンサの温度を温度検知手段で検出した前記コンデンサの温度変化情報に基づき、前記コンデンサのインピーダンスの変動分を補償するように、コイルの温度を制御する温度制御手段を備えたものである。
【0014】
また、この発明に係わる電磁反発駆動開閉装置は、コイルに接続された可変インピーダンス、およびコンデンサの温度を温度検知手段で検知した前記コンデンサの温度変化情報に基づき、前記コイルの駆動電流のピーク値が所定の範囲に入るように、前記可変インピーダンスを制御するインピーダンス制御手段を備えたものである。
また、この発明では、前記可変インピーダンスは、可変インダクタンスと可変抵抗である。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明をより詳細に説明するために、添付の図面に従ってこの発明の最良の実施形態について説明する。
【0016】
実施の形態1.
図1は実施の形態1の開極(開離)状態の要部を示す構成図、図2は第1図の駆動回路図である。
【0017】
図1及び図2において、14は枠体、15は枠体14に固着された真空バルブで、固定接点15a及び可動接点15bで構成されている。16は固定接点15aの外部端子、17は可動接点15bの外部端子、18は導電性を有する反発部材で、可動接点15bに固着されている。19は枠体14に固着された閉極用コイルで、反発部材18に対向するように配置されて後述のコンデンサ24から駆動電流が供給される。20は枠体に固着された開極用コイルで、反発部材18に対向して閉極用コイル19の反対側に配置されて後述のコンデンサ24から駆動電流が供給される。21はばねで、各接点15a,15b間の閉極(接触)時に可動接点15bを押圧する。
【0018】
22は直流の充電電源、23は充電抵抗、24は各コイル19,20に駆動電流を供給する充放電用コンデンサで、充電抵抗23を介して充電電源22により充電される。25はサイリスタスイッチで、コンデンサ24から閉極用コイル19に供給される駆動電流を制御する。26はサイリスタスイッチで、コンデンサ24から開極用コイル20に供給される駆動電流を制御する。27は環流ダイオード、28は電圧検出手段で、コンデンサ24の電圧を検出する。29は温度検出手段で、コンデンサ24の温度を検出して温度信号29aを出力する。30は温度信号29aが入力される電圧制御手段で、温度信号29aによりコンデンサ24の充電電圧を制御する。31はゲートパルスユニットで、各サイリスタスイッチ25,26を制御する。
【0019】
次に動作について説明する。図3及び図4はコンデンサ24の温度特性を示す説明図である。図3(a)において、特性曲線32はコンデンサ24の静電容量の温度特性である。図3(b)において、特性曲線33はコンデンサ24の等価直列抵抗の温度特性である。図3(c)において、特性曲線34はコンデンサ24の駆動電流ピーク値の温度特性、特性曲線35は駆動電流ピーク値を制御したときの温度特性である。図3(d)において、特性曲線36はコンデンサ24の使用温度が20℃で充電電圧がVcのときの駆動電流波形、特性曲線37はコンデンサ24の使用温度が−20℃で充電電圧がVcのときの駆動電流波形、特性曲線38はコンデンサの使用温度が−20℃で充電電圧を制御したときの駆動電流波形である。図4において、特性曲線39はコンデンサ24の漏れ電流の温度特性である。
【0020】
充放電用コンデンサ24として一般に使用される電解コンデンサは、図3(a)〜(d)に示すように使用温度によって、静電容量、等価直列抵抗、駆動電流ピーク値及び漏れ電流が変動する。即ち、コンデンサ24は基準使用温度を20℃としたとき、図3(a),(b)に示すように−20℃では静電容量が20%減少し、等価直列抵抗が約300%に増える。また、コンデンサ24から各コイル19,20へ出力される駆動電流のピーク値は、図3(c)の特性曲線34に示すように使用温度によって変動する。そこで、基準使用温度20℃でコンデンサ24の充電電圧をVcに設定したときの駆動電流のピーク値がIであり、−20℃で駆動電流のピーク値がα・Iであるとき、コンデンサ24の充電電圧をVc/αとすることにより、駆動電流を特性曲線35に示すように所定の変動範囲に制御することができる。
【0021】
ここで、図1から図4において回路抵抗を無視すると、コンデンサ24の静電容量C、充電電圧Vc、各コイル19,20のインダクタンスL及び駆動電流Iの関係式は、
0.5・L・I2=0.5・C・Vc2である。
このように、一般的にインダクタンスに流れる駆動電流のピーク値はコンデンサ24の充電電圧Vcに比例するので、コンデンサ24の使用温度が低くなるにつれて充電電圧が徐々に上昇するように制御して、−20℃のときに充電電圧がVc/αになるように設定することにより、コンデンサ24の使用温度が+20℃〜−20℃において、駆動電流を所定の範囲に制御することができる。
【0022】
次に、図1の開極状態において、ゲートパルスユニット31から閉極用サイリスタスイッチ25にゲート信号が指令されると、閉極用サイリスタスイッチ25がターンオンする。これにより、コンデンサ24から閉極用コイル19に駆動電流が流れて磁界が発生する。この閉極用コイル19が発生した磁界に対して反対向きの磁界が発生するように反発部材18に誘導電流が発生する。そして、閉極用コイル19が発生した磁界と反発部材18が発生した磁界との相互作用によって、反発部材18は閉極用コイル19に対して反発力を受ける。この電磁反発力によって可動接点15bが図1の図示上方に移動して固定接点15aに接触する。これにより、閉極動作が完了して閉極状態となる。
【0023】
この閉極状態において、ゲートパルスユニット31から開極用サイリスタスイッチ26にゲート信号が指令されると、開極用サイリスタスイッチ26がターンオンして開極用コイル20にコンデンサ24から駆動電流が流れる。そして、開極用コイル20が発生した磁界と反発部材18が発生した磁界との相互作用によって、反発部材18は開極用コイル20に対して反発力を受ける。この電磁反発力によって可動接点15bが図1の図示下方に移動して固定接点15aから開離して開極状態となる。この場合も、−20℃のときに充電電圧がVc/αになるように設定することにより、コンデンサ24の使用温度が+20℃〜−20℃において、駆動電流を所定の範囲に制御することができる。
【0024】
以上のように、コンデンサ24の温度変化に対して静電容量が変動する分を充電電源22の出力電圧を制御することにより、駆動電流のピーク値が所定の範囲に入るようにしたので、安定した開閉動作を行うことができる。
【0025】
また、コンデンサ24の使用温度が基準となる第1の温度のとき充電電圧がVcで駆動電流をIとし、第2の温度で駆動電流がα・Iであるとき、コンデンサ24の充電電圧がVc/αになるように、コンデンサ24の温度特性を参照して電圧制御手段30により充電電源22の出力電圧を制御するので、駆動電流を図3(c)に示す特性曲線35のように許容動作範囲内にして開閉動作を安定化させることができる。
【0026】
次に、図2の上記構成において、コンデンサ24の漏れ電流からコンデンサ24の経年劣化による静電容量の減少量を算出して、充電電源22の出力電圧を制御するものについて説明する。充電電源22から充電抵抗23を介して出力されたコンデンサ24の充電電流を電流検出手段(図示せず)で検出する。この場合、温度特性は図4の特性曲線39と同様である。そして、コンデンサ24の充電が完了していれば、充電電流はコンデンサ24の漏れ電流に等しい。さらに、漏れ電流は経年的に増加することが衆知されている。即ち、図4の特性曲線39が経年劣化により図示上方へ推移する。従って、コンデンサ24の使用温度を検出した温度検出手段29の温度信号29aと検出された漏れ電流とから、電圧制御手段30でコンデンサ24の静電容量を算出することができる。そして、使用温度において算出された静電容量が不足しているとき、電圧制御手段30が充電電源22の出力電圧を制御してコンデンサ24の充電電圧を制御する。これにより、コンデンサ24から出力される駆動電流を図3(c)に示す特性曲線35のように許容動作範囲内にすることができるので、開閉動作を安定化させることができる。
【0027】
さらに、図2の構成において、コンデンサ24の駆動電流を検出して充電電源22の出力電圧を制御するものについて説明する。まず、コンデンサ24から出力される各コイル25,26の駆動電流を電流検出手段(図示せず)により検出する。
【0028】
そして、図3(c)の特性曲線34からコンデンサ24の使用温度を算出し、図3(a)(b)から静電容量及び等価直列抵抗を算出する。算出された静電容量及び等価直列抵抗に応じて、駆動電流が図3(c)に示す特性曲線35のように許容動作範囲内になるように、充電電源22の出力電圧を制御して開閉動作を安定化させることができる。この場合、充電電源22の出力電圧を設定するにはコンデンサ24の駆動電流により各コイル19,20を動作させる必要があるので、各サイリスタスイッチ25,26のゲート信号が出される前に駆動電流を検出できないため、充電電源22の出力電圧を設定することができない。従って、定期的な点検時に設定するのに適用することができる。
【0029】
実施の形態2.
実施の形態2の構成図は実施の形態1の図1と同様である。図5は実施の形態2の駆動回路図である。図1及び図5において、1〜29,31は実施の形態1のものと同様のものである。40は温度制御室で、コンデンサ24が収納されている。41は温度信号29aが入力される温度制御手段で、コンデンサ24が所定の温度になるよう温度制御室40の温度を制御する。
【0030】
次に動作について説明する。図1及び図5において、温度制御手段41は温度検出手段29の温度信号29aにより温度制御室40の温度を制御して、コンデンサ24の駆動電流のピーク値が図3(c)の許容動作範囲内に入るように制御(特性曲線35)する。そして、ゲートパルスユニット31からゲート信号が指令された閉極サイリスタ25又は開極用サイリスタ26がターンオンして、各接点15a,15bの接触又は開離が行われるのは実施の形態1と同様である。
【0031】
以上のように、コンデンサ24の駆動電流のピーク値が許容動作範囲内に入るように、コンデンサ24の温度を温度制御手段41で所定の範囲に制御することにより、開閉動作を安定化させることができる。
【0032】
実施の形態3.
図6は実施の形態3の開極(開離)状態の要部を示す構成図、図7は図6の駆動回路図である。図6及び図7において、14〜29,31は実施の形態1のものと同様のものである。図6及び図7において、42は温度制御室で、各コイル19,20,反発部材18が収納されている。43は温度信号29aが入力される温度制御手段で、コンデンサ24の温度に応じて温度制御室42の温度を制御する。
【0033】
次に動作について説明する。図6及び図7において、温度制御手段43は温度信号29aにより温度制御室42の温度を制御する。例えば周辺温度の影響でコンデンサ24の温度が低下した場合、コンデンサ24のインピーダンスが大きくなる。そこで、コンデンサ24のインピーダンスの増加分を補償するように、温度制御室42を冷却して各コイル19,20の温度を低くして抵抗分を減らす。
また、コンデンサ24の温度が上昇した場合は、温度制御室42を加熱して各コイル19,20の温度を高くしてコンデンサ24のインピーダンスの低下分を補償する。
【0034】
以上のように、コンデンサ24の温度を検出してコンデンサ24のインピーダンスの変動分を補償するように、温度制御手段43により各コイル19,20の温度を制御することにより、コンデンサ24の駆動電流を図3(c)に示す特性曲線35のように許容動作範囲内にすることができるので、開閉動作を安定化させることができる。
上記実施の形態3において、コンデンサ24の充電が完了していれば、充電電流はコンデンサ24の漏れ電流に等しい。さらに、漏れ電流は経年的に増加することが衆知されている。即ち、図4の特性曲線39が経年劣化により図示上方へ推移する。
従って、コンデンサ24の使用温度を検出した温度検出手段29の温度信号29aと検出された漏れ電流とから、温度制御手段43でコンデンサ24の静電容量を算出する。そして、使用温度において算出された静電容量が不足しているとき、温度制御手段43が温度制御室42の温度を制御して各コイル19,20の温度を制御する。これにより、各コイル19,20の抵抗分を制御してコンデンサ24の静電容量の変動分を補償して、コンデンサ24の駆動電流を図3(c)に示す特性曲線35のように許容動作範囲内にすることができるので、開閉動作を安定化させることができる。
【0035】
さらに、上記実施の形態3において、コンデンサ24の駆動電流を検出して温度制御室42の温度を制御するものについて説明する。まず、コンデンサ24から出力される各コイル25,26の駆動電流を電流検出手段(図示せず)により検出する。そして、図3(c)の特性曲線34からコンデンサ24の使用温度を算出し、図3(a)(b)から静電容量及び等価直列抵抗を算出する。算出された静電容量及び等価直列抵抗に応じて、駆動電流が図3(c)に示す特性曲線35のように許容動作範囲内になるように、温度制御室42の温度を制御して各コイル19,20の抵抗分を制御することにより、開閉動作を安定化させることができる。この場合、温度制御室42の温度を設定するにはコンデンサ24の駆動電流により各コイル19,20を動作させる必要があるので、各サイリスタスイッチ25,26のゲート信号が出される前に駆動電流を検出できないため、定期的な点検時に設定するのに適用することができる。
【0036】
実施の形態4.
実施の形態4の構成図は実施の形態1の第1図と同様である。図8は実施の形態4の駆動回路図である。図1及び図8において、1〜29,31は実施の形態1のものと同様のものである。44は、コンデンサ24と各コイル19,20との間に接続された可変インピーダンスで、可変抵抗及び可変インダクタンスで構成されている。45は温度検出手段29から温度信号29aが入力されるインピーダンス制御手段で、温度信号29aに応じて可変インピーダンスを制御する。
【0037】
次に動作について説明する。図1及び図8において、インピーダンス制御手段45は温度信号29aによりコンデンサ24の駆動電流のピーク値を制御する。即ち、温度信号29aによりコンデンサ24のインピーダンスの増減分を図3(a)(b)から演算する。そして、コンデンサ24のインピーダンスの増減分に応じて可変インピーダンス44を制御し、コンデンサ24の駆動電流のピーク値が第3図(c)の許容動作範囲内に入るようにする。
【0038】
以上のように、各コイル19,20に可変インピーダンス44を接続して、コンデンサ24の温度変化に対して駆動電流のピーク値が所定の許容動作範囲に入るように可変インピーダンス44を制御することにより、開閉動作を安定化させることができる。
【0039】
上記実施の形態4において、可変インピーダンス44をコンデンサ24と各コイル19,20との間に接続したものについて説明したが、可変抵抗(図示せず)をコンデンサ24に並列接続して、検出されたコンデンサ24の温度に応じて可変抵抗(図示せず)を制御することにより、全体のインピーダンスを所定の値に制御するようにしても同様の効果を期待することができる。
【0040】
なお、上記実施の形態1から実施の形態4において、コンデンサ24の温度を温度検出手段29により検出するものについて説明したが、コンデンサ24の充電電流からコンデンサ24の温度を算出することができる。即ち、コンデンサ24に電解コンデンサを適用した場合、漏れ電流は図4に示すように温度依存性がある。図2に示すように、充電電源22から充電抵抗23を介して出力されるコンデンサ24の充電電流を測定する。この場合、コンデンサ24の充電完了時における電流値はコンデンサ24の漏れ電流に等しい。そこで、図4に示すコンデンサ24の漏れ電流の温度特性を利用して、電圧制御手段31でコンデンサ24の温度を算出することができる。このように、コンデンサ24の温度は温度検出手段29で検出する代替として、演算により算出することもできる。
【0041】
また、実施の形態4において、コンデンサ24の漏れ電流からコンデンサ24の経年劣化による静電容量の減少量を算出して、可変インピーダンスを制御するものについて説明する。まず、充電電源22から充電抵抗23を介して出力されたコンデンサ24の充電電流を電流検出手段(図示せず)で検出する。この場合、コンデンサ24の充電が完了していれば、充電電流はコンデンサ24の漏れ電流に等しい。さらに、漏れ電流は経年的に増加することが衆知されている。コンデンサ24の使用温度を検出した温度検出手段29の温度信号29aと検出された漏れ電流とから、インピーダンス制御手段45でコンデンサ24の静電容量を算出する。そして、使用温度において算出された静電容量が不足しているとき、インピーダンス制御手段45が可変インピーダンス44を制御してコンデンサ24の静電容量の変動分を補償する。これにより、コンデンサ24から出力される駆動電流を図3(c)に示す特性曲線35のように許容動作範囲内にすることができるので、開閉動作を安定化させることができる。
【0042】
さらに、実施の形態4において、コンデンサ24の駆動電流を検出して可変インピーダンス44を制御するものについて説明する。まず、コンデンサ24から出力される各コイル25,26の駆動電流を電流検出手段(図示せず)により検出する。そして、図3(c)の特性曲線34からコンデンサ24の使用温度を算出し、図3(a)(b)から静電容量及び等価直列抵抗を算出する。算出された静電容量及び等価直列抵抗に応じて、駆動電流が図3(c)に示す特性曲線35のように許容動作範囲内になるように、可変インピーダンス44の可変抵抗及び可変インダクタンスを制御して開閉動作を安定化させることができる。この場合、コンデンサ24の駆動電流により各コイル19,20を動作させる必要があるので、各サイリスタスイッチ25,26のゲート信号が出される前に駆動電流を検出できないため、定期的な点検時に設定するのに適用することができる。
【0043】
実施の形態5.
実施の形態5の構成図は実施の形態1の図1と同様である。図9は実施の形態5の駆動回路図である。図1及び図9において、1〜28,31は実施の形態1のものと同様のものである。46はコンデンサ24と各コイル19,20との間に接続された温度依存性を有する抵抗体で、図3(b)に示すコンデンサ24の等価直列抵抗と逆の特性を有する。
【0044】
次に動作について説明する。図1及び図9において、コンデンサ24及び抵抗体46は常に同じ周囲温度の環境に配置されているので、周囲温度の変化に対応して全体のインピーダンスがほぼ一定に保持される。
【0045】
以上のように、各コイル19,20にそれぞれ温度依存性を有する抵抗体46を接続してコンデンサ24の温度変化によるインピーダンスを補償し、駆動電流のピーク値が所定の範囲に入るようにしたので、開閉動作を安定化させることができる。
【0046】
実施の形態6.
実施の形態6の構成図は実施の形態1の図1と同様である。図10は実施の形態6の駆動回路図である。図1及び図10において、1〜28,31は実施の形態1のものと同様のものである。なお、充電電源22の出力電圧は後述の比較回路51の出力信号51aにより開閉制御が行われる。47,48は直列接続した抵抗体で、コンデンサ24に並列接続されている。49はコンデンサ24の近傍にコンデンサ24の温度と同じ温度になるように配置され、温度特性が図11に示すように負特性の温度依存性を有するサーミスタ等の抵抗体で、一端が各抵抗体47,48間に接続されている。50は抵抗体で、抵抗体49の他端とアースとの間に接続されている。51は式(1)で示す入力電圧Vinが入力される比較回路で、入力電圧Vinが基準電圧Vrefより小さいとき出力信号51aを出力し、入力電圧Vinが基準電圧Vrefより大きいとき出力信号51aを出力しない。
【0047】
Vin=V・R2・R3/[R1・{R2+Rth(Ta)+R3}
+R2・{Rth(Ta)+R3}]・・・・・・・(1)
ここで、R1は抵抗体47の抵抗値、R2は抵抗体48の抵抗値、Rth(Ta)は抵抗体49の温度(コンデンサ24の温度)がTa度のときの抵抗体49の抵抗値、R3は抵抗体50の抵抗値、及びVはコンデンサ24の充電電圧である。なお、47〜51で電圧制御手段52を構成している。
【0048】
次に動作について説明する。図1,図10及び図11において、入力電圧Vinが基準電圧Vrefより大きいときは、比較回路51から出力信号51aが出力されない。従って、充電電源22によるコンデンサ24の充電は行われない。
【0049】
ここで、抵抗体47,48を介しての放電や、コンデンサ24の漏れ電流により、コンデンサ24の電圧が徐々に低下する。そして、入力電圧Vinが基準電圧Vrefより小さくなると、比較回路51から出力信号51aが出力される。この出力信号51aにより充電電源22によりコンデンサ24の充電が行われる。このように、充電電源22を「入」及び「切」することにより、入力電圧Vinは基準電圧Vrefを中心にして所定の範囲内に制御される。そこで、式(1)の入力電圧Vinを基準電圧Vrefに置き換えると、コンデンサ24の充電電圧Vは式(2)のようになる。
V=Vref・[R1・{R2+Rth(Ta)+R3}
+R2・{Rth(Ta)+R3}]/R2・R3・・・(2)
【0050】
図11において、コンデンサ24の温度がTaからTbに低下すると、抵抗体49の抵抗値はRth(Tb)となり、Rth(Ta)より大きくなる。このため、コンデンサ24の充電電圧Vは式(2)により高くなるので、図12に示すように抵抗体49(コンデンサ24)の温度とコンデンサ24の充電電圧との関係が得られる。
【0051】
ここで、抵抗比率をRrとして式(3)のようにしたとき、式(2)は式(4)として表される。
Rr=[R1・{R2+Rth(Ta)+R3}
+R2・{Rth(Ta)+R3}]/R2・R3・・・(3)
V=Vref・Rr ・・・・・・・・(4)
【0052】
このように、コンデンサ24の充電電圧は基準電圧Vrefと抵抗比率Rrとの積として表すことができる。そして、抵抗比率Rrを算出する式(3)の分子に抵抗値が負特性の温度依存性を有する抵抗体49の抵抗値が含まれている。
【0053】
基準電圧Vrefは次のように決定する。図13に示すように、使用温度範囲(Tmin〜Tmax)内で、装置が正常に動作するコンデンサ24の充電電圧Vの上限値Vmax(T)及び下限値Vmin(T)を実験、解析等により設定する。
【0054】
次に、使用温度範囲内の各温度(T)において、コンデンサ24の充電電圧V(T)がVmin<V(T)<Vmax(T)を満たすように、式(2)の基準電圧Vref、R1、R2、R3、Rthを選定する。
【0055】
以上のように、コンデンサ24の充電電圧Vを基準電圧Vrefと抵抗比率Rrとの積として制御し、抵抗比率Rrを算出する式の分子に抵抗値が負特性の温度依存性を有する抵抗体49の抵抗値が含まれるように構成し、電圧制御手段52で充電電源22の出力電圧を制御することにより、コンデンサ24から出力される駆動電流を図3(c)に示す特性曲線35のように許容動作範囲内にすることができる。
【0056】
実施の形態7.
実施の形態7の構成図は実施の形態1の図1と同様である。図14は実施の形態7の駆動回路図である。図1及び図14において、1〜28,31は実施の形態1のものと同様のものであり、47〜51は実施の形態6のものと同様のものである。53は抵抗体49の両端間に接続された例えば酸化亜鉛素子、ツェナーダイオード等の電圧抑制素子である。なお、47〜51,53で電圧制御手段54を構成している。
【0057】
次に動作について説明する。図14において、電圧抑制素子53がない場合には、抵抗体49の温度特性により抵抗体49の電圧は図14の特性Aのようになる。
ここで、コンデンサ24(抵抗体49)の温度が限界使用最低温度Tcより低くなると、抵抗体49の電圧が上昇するので電圧抑制素子53が動作してインピーダンスが急激に下がる。そうすると、抵抗体49の両端の電圧は図15の特性Bに示すように一定値を示すようになる。これにより、式(2)中のRth(Ta)に相当するインピーダンス、即ち抵抗体49両端間のインピーダンスが大きくならないので、コンデンサ24の充電電圧Vの上昇を防止する。
【0058】
電圧抑制素子53がない場合、コンデンサ24の充電電圧Vは図16の特性Aに示すように式(2)により上昇する。しかし、電圧抑制素子53により温度Tc以下では抵抗体49の両端間のインピーダンスが大きくならないので、式(2)により図16の特性Bに示すように許容最大印加電圧を超えないように制御される。
【0059】
以上のように、温度依存性を有する抵抗体49と並列に電圧を抑制する電圧抑制素子53を接続したことにより、コンデンサ24の限界使用最低温度Tcより低くなっても、電圧抑制素子53が動作して抵抗体49の両端のインピーダンスを制御できるので、コンデンサ24の充電電圧Vを許容最大印加電圧以下にすることができる。
【0060】
実施の形態8.
実施の形態8の構成図は実施の形態の図1と同様である。図17は実施の形態8の駆動回路図である。図1及び図17において、1〜28,31は実施の形態1のものと同様のものであり、47,48は実施の形態6のものと同様のものである。55はコンデンサ24の近傍にコンデンサ24の温度と同じ温度になるように配置され、温度特性が図18に示すように正特性の温度依存性を有するサーミスタ等の抵抗体で、一端が各抵抗体47,48間に接続され、他端が接地されている。56は式(5)で示す入力電圧Vinが入力される比較回路で、入力電圧Vinが基準電圧Vrefより小さいとき出力信号56aを出力し、入力電圧Vinが基準電圧Vrefより大きいとき出力信号56aを出さない。
【0061】
Vin=V・Rth(Ta)・R2/{Rth(Ta)・R1
+Rth(Ta)・R2+R1・R2 } ・・・・(5)
ここで、Vはコンデンサ24の充電電圧、Rth(Ta)は抵抗体55の温度(コンデンサ24の温度)がTa度のときの抵抗体55の抵抗値、R1 は抵抗体47の抵抗値及びR2 は抵抗体48の抵抗値である。なお、47,48,55,56で電圧制御手段57を構成している。
【0062】
次に動作について説明する。図1,図17及び図18において、入力電圧Vinが基準電圧Vrefより大きいときは、比較回路56から出力信号56aが出力されない。従って、充電電源22によるコンデンサ24の充電は行われない。
【0063】
ここで、コンデンサ24の充電電圧に対応した入力電圧Vinが基準電圧Vrefより小さくなると、比較回路56から出力信号56aが出力される。この出力信号56aにより充電電源22が「入」となるので、コンデンサ24の充電が行われる。このように、受電電源22を「入」及び「切」することにより、入力電圧Vinは基準電圧Vrefを中心にして所定の範囲内に制御される。そこで、式(5)の入力電圧Vinを基準電圧Vrefに置き換えると、コンデンサ24の充電電圧Vは式(6)のように表される。
V=Vref・{Rth(Ta)・R1 +Rth(Ta)・R2
+R1・R2}/Rth(Ta)・R2 ・・・・(6)
【0064】
図18において、コンデンサ24の温度がTaからTbに低下すると、抵抗体55の抵抗値はRth(Tb)となり、Rth(Ta)より小さくなるので、図19に示すように抵抗体55(コンデンサ24)の温度とコンデンサ24の充電電圧との関係が得られる。
【0065】
以上のように、コンデンサ24の充電電圧Vを式(7)に示すように基準電圧Vref
と抵抗比率Rrとの積として制御し、抵抗比率Rrを算出する式(8)の分母に抵抗値が正特性の温度依存性を有する抵抗体55の抵抗値が含まれるように構成して、電圧制御手段56でコンデンサ24の充電電圧を制御することにより、コンデンサ24から出力される駆動電流を図3(c)に示す特性曲線35のように許容動作範囲内にすることができる。
【0066】
V=Vref・Rr ・・・・・(7)
Rr={Rth(Ta)・R1 +Rth(Ta)・R2
+R1・R2}/Rth(Ta)・R2
={ R1 +R2+R1・R2/Rth(Ta)}・1/R2 ・・(8)
【0067】
上記各実施の形態6から実施の形態8において、温度依存性を有する抵抗体49,55は一端をコンデンサ24の両端間に接続した抵抗体47,48間に接続したものについて説明したが、一端をコンデンサ24の正極側から直列抵抗体(図示せず)を介して接続しても同様の効果を期待することができる。
【0068】
実施の形態9.
図20は実施の形態9の開閉装置を示す構成図及び図21は実施の形態9の駆動回路図である。図20及び図21において、14〜17,22は実施の形態1と同様のものであり、52は実施の形態1のものと同様のものである。58は可動接点15aに固着された反発コイルからなる反発部材で、後述のコンデンサ64,65から駆動電流が供給される。59は枠体14に固着された開極用コイルで、反発部材58に対向するように配置されて後述のコンデンサ64から駆動電流が供給される。60は枠体14に固着された閉極用コイルで、反発部材58に対向して開極用コイル59の反対側に配置されて、後述のコンデンサ65から駆動電流が供給される。61はばねで、各接点15a、15b間の閉極(接触)時に可動接点15bを固定接点15aに押圧する。62,63は62,63は充電抵抗、64は充電抵抗62を介して充電される開極用コンデンサで、開極用コイル59及び反発部材58に駆動電流を供給する。65は充電抵抗63を介して充電される閉極用コンデンサで、閉極用コイル60及び反発部材58に駆動電流を供給する。66は半導体素子からなる開極用放電スイッチ、67は半導体素子からなる閉極用放電スイッチ、68は接続ダイオードで、開極用コイル59と反発部材58との間を接続している。69は接続ダイオードで、閉極用コイル60と反発部材58との間を接続している。70は開極用コイル59に並列に接続されたダイオードで、開極用コイル59に蓄積された電磁エネルギーを放出する。
【0069】
71は反発部材58である反発コイルに並列に接続されダイオードで、反発コイル(反発部材58)に蓄積された電磁エネルギーを放出する。72は閉極用コイル60に並列に接続されたダイオードで、閉極用コイル60に蓄積された電磁エネルギーを放出する。
【0070】
次に動作について説明する。図20及び図21において、開極用放電スイッチ66をオンにすると、開極用コンデンサ64から放電スイッチ66を介して開極用コイル59にパルス電流が流れて磁界が発生する。さらに、接続用ダイオード68を通して反発部材58にもパルス電流が流れて、開極用コイル59に発生する磁界と逆方向の磁界が発生する。この結果、反発部材58は磁界の相互作用で紙面下向きの電磁反発力を受ける。そして、反発部材58に固着された可動接点15bは下方に引き下げられ、両接点15a、15b間が離れて真空バルブ15が開極する。ここで、パルス電流が遮断された後は、開極用コイル59に蓄積された電磁エネルギーはダイオード70、開極用放電スイッチ66から開極用コイル59を循環して徐々に減衰する。また、反発部材58に蓄積された電磁エネルギーはダイオード71から反発部材58を循環して徐々に減衰する。
次に、閉極用放電スイッチ67をオンにすると、閉極用コンデンサ65から閉極用放電スイッチ67を介して閉極用コイル60にパルス電流が流れて磁界が発生する。さらに、接続用ダイオード69を通して反発部材58にもパルス電流が流れて、閉極用コイル60に発生する磁界と逆方向の磁界が発生する。
【0071】
この結果、反発部材58は磁界の相互作用で紙面上向きの電磁反発力を受ける。そして、反発部材58に固着された可動接点15bが上方に引き上げられ、両接点15a、15b間が接触して真空バルブ15が閉極する。ここで、パルス電流が遮断された後は、閉極用コイル60に蓄積された電磁エネルギーはダイオード72、閉極用放電スイッチ67から閉極用コイル60を循環して徐々に減衰する。また、反発部材58に蓄積された電磁エネルギーはダイオード71から反発部材58を循環して徐々に減衰する。
【0072】
上記構成において、実施の形態6と同様に、電圧制御手段52により各コンデンサ64,65の充電電圧Vを基準電圧Vrefと抵抗比率Rrとの積として制御し、抵抗比率Rrを算出する式の分子に抵抗値が負特性の温度依存性を有する抵抗体の抵抗値が含まれるように構成し、充電電源22の出力電圧を制御することにより、各コンデンサ64,65から出力される駆動電流を図3(c)に示す特性曲線35のように許容動作範囲内にすることができる。
【0073】
さらに、実施の形態7の電圧制御手段54及び実施の形態8の電圧制御手段57により各コンデンサ64,65の充電電圧Vを制御しても、同様の効果を期待することができる。
【0074】
【発明の効果】
この発明に係わる電磁反発駆動開閉装置は、閉極用又は開極用コイル、前記コイルと対向して配置された導電性を有する反発部材、固定接点、前記反発部材に連動して前記固定接点に閉極又は前記固定接点から開極する可動接点、前記コイルに駆動電流を供給するコンデンサ、出力電圧により前記コンデンサを充電する充電電源、前記コンデンサの温度を検知する温度検知手段、および前記温度検知手段で検知した前記コンデンサの温度変化情報に基づき、前記コイルの駆動電流のピーク値が所定の範囲に入るように、前記充電電源の出力電圧を制御する電圧制御手段を備えたものであり、前記コンデンサの温度変化に対して静電容量が変動する分を充電電源の出力電圧を制御することにより、前記コイルの駆動電流のピーク値が所定の範囲に入るようにしたので、安定した開閉動作を行うことができる。
【0075】
また、この発明では、前記コンデンサの使用温度が基準となる第1の温度のとき、前記コンデンサの充電電圧がVcで、前記駆動電流をIとし、前記コンデンサの使用温度が第2の温度で、前記駆動電流がα・Iであるとき、前記コンデンサの充電電圧がVc/αになるように、前記電圧制御手段が前記充電電源の出力電圧を制御するものであり、駆動電流を許容動作範囲内にして開閉動作を安定化させることができる。
また、この発明では、前記電圧制御手段は、前記コンデンサの充電電圧を、基準電圧と抵抗比率との積として制御し、前記抵抗比率を算出する式に、前記コンデンサの温度に対して温度依存性を有する抵抗体の抵抗値が含まれるように構成したものであり、駆動電流を許容動作範囲内にして開閉動作を安定化させることができる。
また、この発明では、前記温度依存性を有する抵抗体は、抵抗値が温度に対して負特性を有し、前記抵抗体と並列に、電圧を抑制する電圧抑制素子を接続したものであり、コンデンサの限界使用最低温度より低くなっても、電圧抑制素子が動作して抵抗体の両端のインピーダンスを制御できるので、コンデンサの充電電圧を許容最大印加電圧以下にすることができる。
また、この発明では、前記反発部材は平板状の金属体であり、構造を簡単にすることができる。
また、この発明では、前記反発部材は反発コイルであり、前記コイルが発生する電磁力と反対方向の電磁力を発生するようにしたものであり、電磁力の調整を容易に行うことができる。
【0076】
また、この発明に係わる電磁反発駆動開閉装置は、コンデンサの温度を温度検知手段で検知した前記コンデンサの温度変化情報に基づき、コイルの駆動電流のピーク値が所定の範囲に入るように、前記コンデンサの温度を所定の範囲に制御する温度制御手段を備えたものであり、この構成によっても開閉動作を安定化させることができる。
【0077】
また、この発明に係わる電磁反発駆動開閉装置は、コンデンサの温度を温度検知手段で検知した前記コンデンサの温度変化情報に基づき、前記コンデンサのインピーダンスの変動分を補償するように、前記コイルの温度を制御する温度制御手段を備えたものであり、この構成によってもコンデンサの駆動電流を許容動作範囲内にすることができるので、開閉動作を安定化させることができる。
【0078】
また、この発明に係わる電磁反発駆動開閉装置は、コイルに接続された可変インピーダンス、およびコンデンサの温度を温度検知手段で検知した前記コンデンサの温度変化情報に基づき、前記コイルの駆動電流のピーク値が所定の範囲に入るように、前記可変インピーダンスを制御するインピーダンス制御手段を備えたものであり、この構成によっても開閉動作を安定化させることができる。
また、この発明では、前記可変インピーダンスは、可変インダクタンスと可変抵抗であり、コンデンサの温度変化に対して駆動電流のピーク値が所定の許容動作範囲に入るように可変インダクタンス及び可変抵抗を制御し、開閉動作を安定化させることができる。
【0079】
【産業上の利用可能性】
以上のようにこの発明による電磁反発駆動開閉装置は、安定した開閉動作を行なうことができ、各種工場、ビルなどの電気機器、電気設備の中に組み込んで、使用するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施の形態1の開極(開離)状態の要部を示す構成図である。
【図2】図2は、図1の駆動回路図である。
【図3】図3は、図1のコンデンサの温度特性を示す説明図である。
【図4】図4は、図1のコンデンサの温度特性を示す説明図である。
【図5】図5は、この発明の実施の形態2の駆動回路図である。
【図6】図6は、この発明の実施の形態3の開極(開離)状態の要部を示す構成図である。
【図7】図7は、図6の駆動回路図である。
【図8】図8は、この発明の実施の形態4の駆動回路図である。
【図9】図9は、この発明の実施の形態5の駆動回路図である。
【図10】図10は、この発明の実施の形態6の駆動回路図である。
【図11】図11は、図10の負特性を有する抵抗体の温度特性を示す説明図である。
【図12】図12は、図10の負特性を有する抵抗体(コンデンサ)の温度とコンデンサの充電電圧との関係を示す説明図である。
【図13】図13は、図10の基準電圧の決定方法を示す説明図である。
【図14】図14は、この発明の実施の形態7の駆動回路図である。
【図15】図15は、図13の負特性を有する抵抗体の温度とコンデンサの充電電圧との関係を示す説明図である。
【図16】図16は、図13の負特性を有する抵抗体(コンデンサ)の温度とコンデンサの充電電圧との関係を示す説明図である。
【図17】図17は、この発明の実施の形態8の駆動回路図である。
【図18】図18は、図16の負特性を有する抵抗体の温度特性を示す説明図である。
【図19】図19は、図16の正特性を有する抵抗体の温度とコンデンサの充電電圧との関係を示す説明図である。
【図20】図20は、この発明の実施の形態9の開閉装置を示す構成図である。
【図21】図21は、図19の駆動回路図である。
【図22】図22は、従来の電磁反発駆動開閉装置の構成図である。
【図23】図23は、図22の駆動回路図である。
【図24】図24は、図22におけるコンデンサの静電容量の温度特性を示す説明図である。
【符号の説明】
19、20、60、59:コイル、18:反発部材、22:充電電源、
24:コンデンサ、15a:固定接点、15b:可動接点、29:温度検知手段、
30、52、54、57:電圧制御手段、46、49、55:抵抗体(可変抵抗)、
53:電圧抑制素子、41、43:温度制御手段、44:可変インピーダンス、
45:インピーダンス制御手段。
Claims (10)
- 閉極用又は開極用コイル、
前記コイルと対向して配置された導電性を有する反発部材、
固定接点、
前記反発部材に連動して前記固定接点に閉極又は前記固定接点から開極する可動接点、
前記コイルに駆動電流を供給するコンデンサ、
出力電圧により前記コンデンサを充電する充電電源、
前記コンデンサの温度を検知する温度検知手段、および
前記温度検知手段で検知した前記コンデンサの温度変化情報に基づき、前記コイルの駆動電流のピーク値が所定の範囲に入るように、前記充電電源の出力電圧を制御する電圧制御手段を備えた電磁反発駆動開閉装置。 - 前記コンデンサの使用温度が基準となる第1の温度のとき、前記コンデンサの充電電圧がVcで、前記駆動電流をIとし、前記コンデンサの使用温度が第2の温度で、前記駆動電流がα・Iであるとき、前記コンデンサの充電電圧がVc/αになるように、前記電圧制御手段が前記充電電源の出力電圧を制御することを特徴とする請求項1記載の電磁反発駆動開閉装置。
- 前記電圧制御手段は、前記コンデンサの充電電圧を、基準電圧と抵抗比率との積として制御し、前記抵抗比率を算出する式に、前記コンデンサの温度に対して温度依存性を有する抵抗体の抵抗値が含まれるように構成したことを特徴とする請求項1記載の電磁反発駆動開閉装置。
- 前記温度依存性を有する抵抗体は、抵抗値が前記コンデンサの温度に対して負特性を有し、前記抵抗体と並列に、電圧を抑制する電圧抑制素子を接続したことを特徴とする請求項3記載の電磁反発駆動開閉装置。
- 前記反発部材が平板状の金属体であることを特徴とする請求項1記載の電磁反発駆動開閉装置。
- 前記反発部材が反発コイルであり、前記コイルが発生する電磁力と反対方向の電磁力を発生するようにしたことを特徴とする請求項1記載の電磁反発駆動開閉装置。
- 閉極用又は開極用コイル、
前記コイルと対向して配置された導電性を有する反発部材、
固定接点、
前記反発部材に連動して前記固定接点に閉極又は前記固定接点から開極する可動接点、
前記コイルに駆動電流を供給するコンデンサ、
出力電圧により前記コンデンサを充電する充電電源、
前記コンデンサの温度を検知する温度検知手段、および
前記温度検知手段で検知した前記コンデンサの温度変化情報に基づき、前記コイルの駆動電流のピーク値が所定の範囲に入るように、前記コンデンサの温度を所定の範囲に制御する温度制御手段を備えた電磁反発駆動開閉装置。 - 閉極用又は開極用コイル、
前記コイルと対向して配置された導電性を有する反発部材、
固定接点、
前記反発部材に連動して前記固定接点に閉極又は前記固定接点から開極する可動接点、
前記コイルに駆動電流を供給するコンデンサ、
出力電圧により前記コンデンサを充電する充電電源、
前記コンデンサの温度を検知する温度検知手段、および
前記温度検知手段で検知した前記コンデンサの温度変化情報に基づき、前記コンデンサのインピーダンス変動分を補償するように、前記コイルの温度を制御する温度制御手段を備えた電磁反発駆動開閉装置。 - 閉極用又は開極用コイル、
前記コイルに接続された可変インピーダンス、
前記コイルと対向して配置された導電性を有する反発部材、
固定接点、
前記反発部材に連動して前記固定接点に閉極又は前記固定接点から開極する可動接点、
前記コイルに駆動電流を供給するコンデンサ、
出力電圧により前記コンデンサを充電する充電電源、
前記コンデンサの温度を検知する温度検知手段、および
前記温度検知手段で検知した前記コンデンサの温度変化情報に基づき、前記コイルの駆動電流のピーク値が所定の範囲に入るように、前記可変インピーダンスを制御するインピーダンス制御手段を備えた電磁反発駆動開閉装置。 - 前記可変インピーダンスは可変インダクタンスと可変抵抗であることを特徴とする請求項9記載の電磁反発駆動開閉装置。
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