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JP4070762B2 - 入院医療関連施設における経営支援システム及びコンピュータプログラム - Google Patents
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入院医療関連施設における経営支援システム及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、患者用のベッド或いは病床、病室等の入院設備を備えた病院、医院、クリニック等の医療関連施設(本願では「入院医療関連施設」と称する)で用いられる経営支援システム、及びコンピュータをそのようなシステムとして機能させるコンピュータプログラムの技術分野に関する。
伝統的に我国では、医療関連施設における医療報酬或いは診療報酬については、社会保険、国民健康保険等の医療保険制度下における「出来高払い制度」が採用されている。最近、医療報酬制度の見直しの機運から、我国でも、欧米流の疾病類型毎の「包括払い制度」の導入が検討されている。ここに「出来高払い制度」とは、例えば診療報酬点数或いはレセプトとよばれるポイント制或いは点数制に基礎を置いており、基本的に、患者に対して施した個々の医療行為(例えば、診断、診察、検査、手術、投薬、食事、ベッドの提供、病室の提供等)に対して料金を課す報酬制度である。例えば、同一疾病分類で入院した場合にも、入院日数が長かったり、各種医療行為を施した回数が多ければ、医療報酬が増加する仕組みである。そして、各医療行為に対しては、その困難性や手間、労力或いは人件費、更に薬剤費、材料費、基材費、機器費、施設費等の経費に応じたポイントが、予め設定されており、最終的には、合算されたポイントに応じた医療報酬が支払われることになる。
これに対して「包括払い制度」とは、例えば「胃癌」など、特定の疾病分類に係る患者を入院治療した場合に、入院日数の長短に拘わらず或いは施した各種医療行為の大小や多少に拘わらず、医療報酬を一定とする報酬制度である。より具体的には、予め例えばDRG(Diagnosis Related Group:診断関連グループ)等の疾病類型毎に、医療報酬が固定されており、その類型が同一である限り、基本的に同額の医療報酬が請求されることになる。包括払い制度によれば、特に入院医療関連施設では、早期退院を図るべく、効率良く診療や治療を行う機運が高まる。よって、包括払い制度は、医療経済全体を立て直す中心的役割を担うものとして期待されている。現に、米国では、一入院についての包括払い制度が浸透しており、同一疾病で入院した場合における、医療報酬の削減に、相応の成功を収めている。
以上の如き背景から我国でも現在、「包括払い制度」の導入の第一歩として、限定された病院にて、「包括払い」と「出来高払い」とを組み合わせてなる新規な医療報酬制度が、試験的に実施されている。このように「包括払い」と「出来高払い」とを何らかの形で組み合わせた医療報酬制度を、本願明細書では便宜上、「コンビネーション医療報酬制度」と呼び、該制度下での医療報酬或いは診療報酬を「コンビネーション医療報酬」と呼ぶことにする。具体的には我国では、医療報酬を疾病類型に応じた約1700グループに分けることを基本とする、DPC(Diagnosis Procedure Combination:診断手続コンビネーション)と呼ばれる、我国独自のコンビネーション医療報酬制度の導入が検討されている。但し、このコンビネーション医療報酬における包括払い分の請求は、米国の如く疾病類型毎の一入院に対しての定額払いではなく、疾病類型毎の一入院日に対しての定額払い、即ち定額日払いとされている。更に、疾病分類毎に定められた、入院日からの所定期間では、相対的に高い定額日払いとされ、その経過後における所定期間では、相対的に低い定額日払いとされ、更にその経過後には、包括払い(即ち、定額日払い)は認められずに、出来高払いのみが認められる仕組みとされている。加えて、包括払い(即ち、定額日払い)が認められる期間内にあっても、これに加えて、疾病類型毎に定められた出来高払いが部分的に認められる仕組みとされている。
このようなコンビネーション医療報酬制度を導入しても、特定疾病を有する患者に対する医療行為自体に、根本的な差が出る訳ではない。しかるに、実際の入院医療関連施設では、入院治療と在宅治療との両方が可能な患者に対して、本人の意思を取り入れつつ何れの治療を施すべきかを決める場合に、「包括払い」の趣旨を重視すれば、在宅治療を積極的に行うことが要望されている感が強く、専ら在宅治療を選択するようになるであろう。
しかしながら、コンビネーション医療報酬制度下で、このように在宅治療ばかりを選択してしまうと、個々の疾病によっては、「出来高払い」分を医療報酬として得られない事態や、前述した入院日から所定期間経過前における低い又は高い定額日払いを医療報酬として得られない事態等を招くことによって、“病院内経済”(即ち、個々の病院内における経費を除いた医療報酬に基づく利益)が悪化する場合もあり得る。かといって、入院治療と在宅治療との両方が可能な患者に対して、入院治療ばかりを薦めるのでは、入院待ちの患者がいつまでも入院できない不都合を招きかねず、加えて、このような入院治療の継続によって「出来高払い」分が病院内経済に対して、常に良い影響を及ぼすとも限らない。
従来、出来高払い制度を採用する我国においては、医療関連施設やその医事計算を行う組織等で利用されるコンピュータシステムとして、上述の如き各患者に対する「出来高払い」或いはその基礎となるポイント計算を、実施した各種医療行為をコード等で入力することで、自動計算するシステムは、既に出来上がっている(例えば、特許文献1〜5参照)。他方、包括払い制度を採用する欧米等においては、医療関連施設等で利用されるコンピュータシステムとして、上述の如きDRG等の検索や、その入力により対応する医療報酬を画面上や紙面上に出力するシステムは、既に出来上がっている。
更に、病院等における医事会計、医療経営管理、医療計画作成支援、予約管理、オーダーエントリ、病床管理、紹介メール等の医療関連の一般についても、各種のコンピュータシステムが提案されている(特許文献6〜8参照)。
特開2004−030356号公報 特開2004−005097号公報 特開2003−203114号公報 特開2002−092153号公報 特開2002−092152号公報 特開2001−325354号公報 特開2001−052073号公報 特開平10−187810号公報
しかしながら、コンビネーション医療報酬制度の場合、特に、入院治療と在宅治療との両方が可能な患者に対して何れの治療を施すことが、病院内経済に対して悪影響を及ぼすのか又は良い影響を及ぼすのかを提示するようなコンピュータシステムが存在していないという技術的問題点がある。
これでは、病院内経済が不特定の周期で変動する事態を招き、医療費削減という社会的要請の下で、厳しい経営を強いられている入院医療関連施設では、所謂“赤字”になる期間が頻繁に発生してしまう。よって、長期間で見れば経営的に成立し得る病院等であっても、倒産しかねない。このようなコンビネーション医療報酬制度の導入に起因して、入院医療関連施設が倒産する事態は、地域住民に致命的な打撃を及ぼすので、何としてでも避けなければならない。
加えて、コンピュータシステムによるか否かに拘わらず、入院治療と在宅治療との両方が可能な患者に対して、病院内経済の見地或いは経営的見地から、入退院を調整することや、更に進んで入院待ち患者数、空きベッド数、空き病室数等についての先を読んで入退院を調整することは、出来高払い制度下では存在していない。けだし、出来高払いであれば、誰が入院していても入院費用等には基本的に変わりがないからである。仮に、入院医療関連施設において医師等が、病院内経済の見地或いは経営的見地から、入退院を決定するようでは、無駄な時間及びエネルギをその考慮や判断に使うことは免れ得ず、本来の医療行為が疎かになりかねない危険をはらむ。他方で、特に入退院の是非が問題となるような患者については、人命最優先という絶対条件が常に付いているので、このような入退院の判断を、安易にコンピュータシステムで行うことは、本質的に困難であるという技術的な問題点もある。
本発明は上述の問題点に鑑み成されたものであり、コンビネーション医療報酬制度を採用する入院医療関連施設において、適切な治療を施しつつ入退院の判断についての支援となる情報を提示可能である、入院医療関連施設で用いられる経営支援システム、及びコンピュータをそのようなシステムとして機能させるコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
本発明の入院医療関連施設における経営支援システムは上記課題を解決するために、予め設定された疾病分類毎の包括払いと予め設定された医療行為毎の出来高払いとを組合せてなる医療報酬制度を採用する入院医療関連施設において、一の入院患者に対して、目標となるカレンダ日付である退院日を示す退院目標データを提示するための経営支援システムであって、(i)複数の疾病分類夫々の仮想的な入院患者についての第1請求額データにより示される前記包括払い分に当たる請求額と(ii)前記仮想的な入院患者についての第2請求額データにより示される前記出来高払い分に当たる請求額とに基づいて算出され、前記仮想的な入院患者の入院日を基準とする日付軸に対する累積損益が、前記仮想的な入院患者についての入院治療及び在宅治療の両方が可能な期間内で、プラス側に最大値をとる期間を示す期間データを、前記包括払い分に当たる請求額を夫々規定する複数の疾病分類に対応付けて、格納する格納手段と、前記一の入院患者についての入院日を示す入院日データ及び前記一の入院患者に係る疾病分類を示す疾病分類データを入力可能な入力手段と、前記格納手段に格納された期間データから、前記入力手段を介して入力された疾病分類データにより示される前記一の入院患者に係る疾病分類に対応するものを取得し、該取得された期間データにより示される期間を、前記入力手段を介して入力された入院日データにより示される入院日を基準とすることで、前記一の入院患者についての前記目標となる退院日を算出して、該算出された退院日を示す退院目標データを生成する演算部と、前記一の入院患者を含む一又は複数の患者に係る医療関連データを、所定フォーマットで表示するための表示データを生成すると共に、前記生成された退院目標データを、前記表示データの一部に含めて生成する表示データ生成手段と、該生成された表示データを表示する表示手段とを備える。
本発明の入院医療関連施設における経営支援システムによれば、病院等の入院設備を有する入院医療関連施設では、包括払いと出来高払いとを組合せてなる医療報酬制度、即ち前述したDPCの如きコンビネーション医療報酬制度を採用する。当該経営支援システムは、このような入院医療関連施設において、一の入院患者に対して、退院目標データを提示するためのものである。
ここに本発明に係る「疾病分類」とは、例えば、DRG、DPC等の広義の疾病分類を意味し、詳細な病名による分類に限らず、包括払いを行うための一括りとなり得る分類を意味している。本発明に係る「包括払い」とは、予め疾病分類毎の“一入院”全体に対して定められた定額払いの他、予め疾病分類毎の“一入院日”に対して定められた日払いが定額である場合も含む。即ち、ここにいう「包括払い」とは、疾病分類毎の一入院定額制による支払と、入院期間中における疾病分類毎の日払定額制の両者を含み、更にこのような日払い定額が、入院期間における入院日からの長さに応じて段階的に変化する場合も含む。例えば、標準的な或いは推奨される、入院日を基準とする相対的に短い入院期間内においては、相対的に高額の定額日払いとされ、且つそれを過ぎると相対的に低額の定額日払いとされるような場合も含む。このように、本発明に係る「包括払い」とは、疾病分類に応じて支払額が定まる性質の医療報酬の支払一般を意味する。
本発明に係る「医療行為」とは、例えば、診断、診察、検査、手術、投薬、食事、ベッドの提供、病室の提供など、疾病或いは病気に対して直接施される行為のみならず、当該入院医療関連施設で行なわれる出来高払いの対象となる任意の行為を意味する。本発明に係る「出来高払い」とは、このような医療行為の個々に対して設定された定額を、実際に施した医療行為毎に支払うことを意味する。この際、出来高払いは、典型的には、前述した包括払いの支払の対象となる期間の経過後等に支払われることになる。或いは、このような「出来高払い」は、前述した包括払いの支払の対象となる期間内においても、包括払いに加えて、部分的に支払われてもよい。例えば、包括払いが認められる特定入院期間内において、医療報酬総額の70%が包括払い分に当たる請求であり且つ残り30%が出来高払い分に当たる請求であってもよい。
そして、本発明に係る「医療報酬制度」とは、このような包括払いと出来高払いとの両者を、何らかの形で組み合わせてなる医療報酬制度である。例えば、我国で現在、試験的に実施されている、DPCに基づく包括払いを伝統的な出来高払いに組み合わせてなる医療報酬制度が、その一例に相当する。包括払いと出来高払いとの両者を何らかの形で組み合わせると、どのように退院日を設定するのが病院内経済の見地から良いか悪いかの判断が、非常に困難となり、医師等によって簡単にできる類のものではなくなる。
また「一の入院患者」とは、入院医療関連施設に入院している又は入院する予定の或いは候補となる、現実の又は仮想的な一の入院患者である。そして、本発明に係る「退院目標データ」は、実際の又は仮想的な一の入院患者の入院日若しくは現在の日付に対して相対的に、或いはカレンダ等の絶対時間軸上で、目標となる退院日を示すものである。例えば、一の入院患者の入院日を基準にして、出来高払い分の請求が認められる期間にまで至らずに且つ包括払い分の請求によってのみカバーされる入院期間の最終日やそれより以前の日若しくはそれより以後の日が、目標となる退院日とされる。
その動作時には、例えばシステムコントローラ、CPU、メモリ等からなる表示データ生成手段によって、一の入院患者を含む一又は複数の患者に係る医療関連データを、所定フォーマットで表示するための表示データが生成される。ここに「医療関連データ」とは、各患者に固有のデータ(例えば、検査データ、診察データ、バイタルサインデータ等の患者に紐付けられた患者データ或いは医療データ)、各医師や各看護士に固有のデータ(例えば、複数の患者に係るワークシートデータ或いは業務データ)、当該入院医療関連施設の全体における複数又は全患者に関する患者データ或いは医療データ、ワークシートデータ、業務データ、病床管理システム等であってもよい。更に、当該入院医療関連施設における各種医事会計データ、業務分析データ、財務データ、医療経営管理データ、予約管理データ、オーダーエントリデータ、紹介メールデータ等であってもよい。要するに、当該入院医療関連施設における医療に関連するデータ一般が、本発明に係る「医療関連データ」である。また「所定フォーマット」による表示データとしては、例えば、後述のケアマップ或いはナビゲーションケアマップ(いずれも、亀田医療情報研究所(株)の登録商標)の如き患者毎に各種医療データを日付別且つ医療項目別に配列してなる医療計画及び記録表のフォーマットで表示するための表示データであってもよい。或いは、一又は複数の患者或いは当該入院医療関連施設に入院している全患者等についての既存の、ワークシート、病床管理シート、予約管理シート、医事会計表、医療経営管理、電子カルテ、オーダエントリ等用のフォーマットで表示するための表示データであってよい。
本発明では特に、例えばシステムコントローラ、CPU、メモリ等からなる演算部によって、格納手段に格納された期間データから、入力手段を介して入力された疾病分類データにより示される一の入院患者に係る疾病分類に対応するものを取得する。更に、該取得された期間データにより示される期間を、入力手段を介して入力された入院日データにより示される入院日を基準とすることで、一の入院患者についての目標となる退院日を算出して、該算出された退院日を示す退院目標データを生成する。
より具体的には、例えばDPC等の包括払いを規定する疾病分類が定まれば、予め一義的に、入院日に対して、目標となる退院日を定めることも可能である。即ち予め、個々の疾病分類に対して或いは個々の疾病分類に属する当該一の入院患者に対して、目標となる期間を定めることも可能である。尚、ここにいう「期間」とは、複数の日、週、月、時間等の、一日以外の期間を示す。例えば、個々の疾病分類について、標準的又は仮想的な入院治療を行った場合における、入院日を基準とする日付軸(或いは時間軸)に対する累積損益を算出し、入院治療及び在宅治療の両方が可能な入院期間内で、該累積損益がプラス側に最大値を採る日又は期間(即ち、最も黒字幅が大きくなる日又は期間)を求めれば、これを、目標となる期間として定めることが可能となる。この際、包括払い分に当たる請求額については、一入院毎の定額払いの場合には、その日付軸に対する累積損益の算出は容易であり、一入院日毎の定額日払いやこれが段階的に変化する場合にも、各日における日払い額は既知となるので、その日付軸に対する累積損益の算出は可能である。
最終的に、このように生成された退院目標データを含む表示データは、例えばパソコン機器、モバイル機器、大画面ディスプレイ等に搭載された、LCD(液晶表示)装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)装置、CRT(カソードレイチューブ)装置、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置等の表示手段によって、表示される。
よって、当該入院医療関連施設において、入院治療と在宅治療との両方が可能な患者に対して何れの治療を施すことが、病院内経済に対して悪影響を及ぼすのか又は良い影響を及ぼすのかを、表示手段によって、表示データの一部たる退院目標データの表示という形式で視覚的に提示可能となる。即ち、退院目標データが示す目標となる退院日に合致するように、実際の退院日が設定されれば、包括払い分の請求が幾ら或いは出来高払い分の請求が幾らなどについての心配抜きに、一の入院患者に適切な入院治療又は在宅治療を施しつつ、病院内経済に対して良い影響を及ぼすことになると考えてよい。逆に、実際の退院日が、目標となる退院日から逸れてしまうと、一の入院患者に対して当該医療報酬制度が予定しているような適切な入院治療又は在宅治療が施されていない可能性が高く、病院内経済に対して良い影響を及ぼさないことになると考えてよい。
従って、当該入院医療関連施設において、入院治療と在宅治療との両方が可能な患者に対して何れの治療を施すかを決定する医師等は、上述の如き表示データに含まれる退院目標データを参照し、これに、なるべく沿うように実際の退院日を設定することによって、病院内経済を安定させることが可能となる。即ち、医師等が、何らの指標となるデータなしに何れの治療を施すかを決定する場合と比較して、格段に病院内経済を安定させることが可能となる。よって、医療費削減という社会的要請の下で、厳しい経営を強いられている入院医療関連施設にあっても、所謂“黒字”経営を営むことが容易となり、長期間で見て経営的に成立し得る病院等であれば、いずれの時点にも倒産する危険性は殆どなくなり、地域住民の幸福に繋がる。
加えて、後の態様として詳述するように、包括払いと出来高払いとを組合せてなる医療報酬制度、即ち前述したDPCの如きコンビネーション医療報酬制度を採用しつつ、入院治療と在宅治療との両方が可能な患者に対して、病院内経済の見地或いは経営的見地から、目標とする入退院の時期を調整した結果や、更に進んで入院待ち患者数、空きベッド数、空き病室数等についての先を読んで入退院の時期を調整した結果を反映する、退院目標データを、表示データの一部として提示することも可能となる。
従って、入院医療関連施設において医師等は、病院内経済の見地或いは経営的見地から入退院を決定するために、無駄な時間及びエネルギをその考慮や判断に使う必要が殆ど無くなる。他方で、特に入退院の是非が問題となるような患者については、人命最優先という絶対条件を満たすように、退院目標データを設定しておけば、医師等は、提示された退院目標データを見るだけで、懸念無く入退院を決定することができ、医師等の本来の仕事に集中することができる。よって、基本的な医療の質の増進を図ることが出来、最終的には、健全なる入院医療関連施設の運営下で、地域住民惹いては国民全体の健康増進を図ることが可能となる。
本発明の入院医療関連施設における経営支援システムの一態様では、前記表示データ生成手段は、(i)前記第1請求額データにより示される前記包括払い分に当たる請求額と(ii)前記第2請求額データにより示される前記出来高払い分に当たる請求額と(iii)前記入院日データにより示される前記入院日とに基づいて、前記入院日に対する前記目標となる退院日を算出し、該算出された前記目標となる退院日を示す前記退院目標データを生成する。
この態様によれば、表示データ生成手段によって、先ず、(i)第1請求額データにより示される包括払い分に当たる請求額と(ii)第2請求額データにより示される出来高払い分に当たる請求額と(iii)前記入院日データにより示される前記入院日とに基づいて、目標となる退院日が算出される。更に、このように算出された目標となる退院日を提示するための退院目標データが生成され、表示データの一部とされる。よって、第1請求額データ、第2請求額データ及び入院日データを与えれば、表示データ生成手段によって、退院目標データが自動的に生成され、更に表示手段により自動的に表示されることになるので、大変便利である。
尚、この態様では、前記第1請求額データ、前記第2請求額データ及び前記入院日データを入力可能な入力手段を更に備え、前記表示データ生成手段は、前記入力手段を介して入力された前記第1請求額データ、前記第2請求額データ及び前記入院日データに基づいて、前記目標となる退院日を算出するように構成してもよい。このように構成すれば、キーボード、マウス、キースイッチ、音声入力装置、受信装置、読取装置等の入力手段を介して、第1請求額データ、第2請求額データ及び入院日データを入力すれば、表示データ生成手段によって、退院目標データが自動的に生成されるので、大変便利である。
本発明の他の入院医療関連施設における経営支援システムは上記課題を解決するために、予め設定された疾病分類毎の包括払いと予め設定された医療行為毎の出来高払いとを組合せてなる医療報酬制度を採用する入院医療関連施設において、一の入院患者に対して、目標となる退院日又は期間を示す退院目標データを提示するための経営支援システムであって、前記一の入院患者についての、前記包括払い分に当たる請求額を示す第1請求額データと前記出来高払い分に当たる請求額を示す第2請求額データとを格納する請求額データ格納ファイルと、(i)前記包括払い分に当たる請求額と(ii)前記出来高払い分に当たる請求額とに基づいて予め設定された、複数の疾病分類夫々の仮想的な入院患者の入院日に対する前記目標となる退院日又は期間を示す退院日又は期間データを、前記包括払い分に当たる請求額を夫々規定する複数の疾病分類に対応付けて、格納する格納手段と、前記一の入院患者についての入院日を示す入院日データ及び前記一の入院患者に係る疾病分類を示す疾病分類データを入力可能な入力手段と、前記格納手段に格納された退院日又は期間データから、前記入力手段を介して入力された疾病分類データにより示される前記一の入院患者に係る疾病分類に対応するものを取得し、該取得された退院日又は期間データにより示される退院日又は期間を、前記入力手段を介して入力された入院日データにより示される入院日を基準とすることで、前記一の入院患者についての前記目標となる退院日又は期間を算出して、該算出された退院日又は期間を示す前記退院目標データを生成する演算部と、
前記一の入院患者を含む一又は複数の患者に係る医療関連データを、所定フォーマットで表示するための表示データを生成すると共に、前記生成された退院目標データを、前記表示データの一部に含めて生成する表示データ生成手段と、該生成された表示データを表示する表示手段とを備える。
本発明の他の入院医療関連施設における経営支援システムによれば、予め、メモリ等の格納手段には、(i)包括払い分に当たる請求額と(ii)出来高払い分に当たる請求額とに基づいて予め設定された、複数の疾病分類夫々の仮想的な入院患者の入院日に対する、目標となる退院日又は期間を示す退院日又は期間データが、複数の疾病分類に対応付けられて、格納されている。このような退院日又は期間データは、予め第1請求額データ及び第2請求額データに基づいて、算出可能である。即ち、実際の入院日データがなくても、仮想的な一の入院患者の入院日に対する退院日又は期間データとして、疾病分類別に予め格納されている。よって、その後、入力手段を介して一の入院患者についての入院日を示す入院日データ及び疾病分類を示す疾病分類データが入力されると、演算部によって、この格納手段に格納された退院日又は期間データから一の入院患者に係る疾病分類に対応するものが取得される。更に、この取得された退院日又は期間データにより示される退院日又は期間を、入力手段を介して入力された入院日データにより示される入院日を基準とすることで、一の入院患者についての、目標となる退院日又は期間が算出され、退院目標データが生成される。その後、表示データ生成手段によって、この退院目標データが一部とされる表示データが生成され、更に表示手段により自動的に表示されることになる。よって、大変便利である。
この入院医療関連施設における経営支援システムでは、例えば、前記格納手段は、前記退院日又は期間データとして、前記複数の疾病分類夫々についての、前記包括払い分に当たる請求額と前記出来高払い分に当たる請求額とから算出される、日付軸に対する累積損益が最大となる退院日又は期間を示す前記退院日又は期間データを、前記複数の疾病分類に対応付けて、格納する。ここでの日付軸に対する累積損益が最大となる退院日又は期間は予め、別途コンピュータや、電卓、手計算、暗算等により算出される。
この入院医療関連施設における経営支援システムの態様では、前記格納手段は、前記退院日又は期間データとして、前記複数の疾病分類夫々についての、前記包括払い分に当たる請求額と前記出来高払い分に当たる請求額とから算出される、日付軸に対する累積損益が最大となる退院日又は期間を示す前記退院日又は期間データを、前記複数の疾病分類に対応付けて、格納する
この態様によれば、演算部では、累積損益が最大となる退院日又は期間を示す前記退院日又は期間データを用いることで、退院目標データが自動的に生成され、更に表示手段により自動的に表示されることになるので、大変便利である。
本発明の入院医療関連施設における経営支援システムの他の態様では、前記演算部は、当該入院医療関連施設における稼働状況に応じて、前記算出された退院日又は期間に変更を加え、前記表示データ生成手段は、前記変更が加えられた退院日又は期間に対応して、時間軸に対して前記目標となる退院日又は期間を移動させるように、前記表示データを生成する。
この態様によれば、演算部によって、当該入院医療関連施設における稼働状況に応じて、目標となる退院日又は期間に変更が加えられる。そして、これに対応する表示データ生成手段による表示データの生成によって、目標となる退院日又は期間が、時間軸上で移動される。ここに本発明に係る「稼働状況」とは、典型的には、当該入院医療関連施設における現在又は将来の空きベッド数若しくは空き病室であるが、医師、看護士等の空き労働時間や残業時間の少なさ、特定設備の空き状況など、その他の指標により間接又は直接的に示される稼働状況であっても構わない。そして、このような「稼働状況」は、現在の稼働状況でもよいし、将来或いは近未来の稼働状況でもよい。即ち、目標となる退院日又は期間の移動は、現在の稼働状況に基づいてでもよいし、例えば一日後、数日後、1週間後、数週間後、1ヵ月後、数ヵ月後など、近未来或いは将来の稼働状況に基づいてでもよい。更に、稼働状況の時間的な変化或いは稼働率の変化曲線も、ここのいう稼働状況に含まれる。このように「稼働状況」とは、当該当該入院医療関連施設における稼働の状況を何らかの意味で示していれば、足りる趣旨である。例えば、医師、院長、医事部長等が、現在或いは近未来において、稼働率が非常に高い、高い、低い、非常に低い又は標準的であるなど、予め設定された複数のレベルのうちの何れか一つとして稼働状況を、稼働状況データの形で入力手段を介して入力する構成を採ることも可能である。
そして、例えば、空きベッド数が多い又は多くなるといった稼働状況では、目標となる退院日又は期間が、時間軸上で未来遠方に向かって移動される。逆に、例えば、空きベッド数が少ない又は少なくなる、更に入院待ち患者数が多いといった稼働状況では、目標となる退院日又は期間が、時間軸上で未来遠方から現在の方向に向かって移動される。
このように、入院治療と在宅治療との両方が可能な患者に対しては、病院内経済の見地或いは経営的見地から、稼働状況に応じた退院目標データを、表示データの一部として提示することが可能となる。
この稼働状況に応じて目標となる退院日又は期間を移動させる態様では、前記演算部は、当該入院医療関連施設における稼働状況に応じた、前記目標となる退院日又は期間の変更量を、前記一の入院患者に係る疾病分類によらずに、前記稼働状況に応じて定まる一定量とし、前記表示データ生成手段は、前記変更が加えられた退院日又は期間に対応して、前記目標となる退院日又は期間の前記時間軸上における移動量を、前記一の入院患者に係る疾病分類によらずに、前記稼働状況に応じて定まる一定量としてもよい。
このように構成すれば、例えば疾病分類が「胃癌の手術」、「脳溢血」等の如何であるかに拘わらず、一日ずつ又は二日ずつなど、目標となる退院日又は期間が、一の入院患者に係る疾病分類によらずに稼働状況に応じて定まる一定量だけ、未来遠方に向かって又は未来から現在の方向へ向かって移動される。よって、比較的簡単に、当該移動作業を行なえる。
或いはこの稼働状況に応じて目標となる退院日又は期間を移動させる態様では、前記演算部は、当該入院医療関連施設における稼働状況に応じた、前記目標となる退院日又は期間の変更量を、前記一の入院患者に係る疾病分類に応じて可変量とし、前記表示データ生成手段は、前記変更が加えられた退院日又は期間に対応して、前記目標となる退院日又は期間の前記時間軸上における移動量を、前記一の入院患者に係る疾病分類に応じて可変量としてもよい。
このように構成すれば、例えば「胃癌の手術」については二日且つ「脳溢血」については五日など、目標となる退院日又は期間が、一の入院患者に係る疾病分類に応じて可変とされた上で、未来遠方に向かって又は未来から現在の方向へ向かって移動される。言い換えれば、各種疾病分類に属する入院患者別に、異なる又は同一の移動量だけ移動させる。例えば、目標となる退院日又は期間を、相対的に大きく遅めるグループと相対的に小さく遅めるグループとに分けておく。或いは、二つのグループに限らず、三つ以上のグループに分けておく。よって、退院日を大きく遅める又は小さく遅めるのに適した、或いは退院日を大きく早める又は小さく早めるのに適した、更に、相対的に退院日を早める又は遅めるのに適した、疾病分類の入院患者について、このように遅めたり、早めたりを行なえるので、実践上大変有利である。
この稼働状況に応じて目標となる退院日又は期間を移動させる態様では、前記演算部は、当該入院医療関連施設における稼働状況に応じて、当該入院医療関連施設において前記一の入院患者を含む複数の入院患者の別を問わずに、前記目標となる退院日又は期間を変更し、前記表示データ生成手段は、前記変更された退院日又は期間に対応して、前記複数の入院患者について、前記複数の入院患者の別を問わずに、前記目標となる退院日又は期間を移動させるように、前記表示データを生成してもよい
このように構成すれば、目標となる退院日又は期間が、例えば入院患者の全員について一日ずつ延期又は二日ずつ延期など、入院患者間に差別することなく一律に、未来遠方に向かって又は未来から現在の方向へ向かって移動される。よって、比較的簡単に、当該移動作業を行なえる。
この稼働状況に応じて目標となる退院日又は期間を移動させる態様では、前記演算部は、当該入院医療関連施設において前記一の入院患者を含む複数の入院患者のうち、現在を基準として一定期間以上入院し続ける予定になっている特定入院患者を抽出する手段を有し、該抽出された特定入院患者について、前記目標となる退院日又は期間を変更すると共に、前記複数の入院患者のうち前記抽出された特定入院患者以外について、前記目標となる退院日又は期間を変更しないでもよい
このように構成すれば、退院が間近に迫った、特定入院患者以外の入院患者については、目標となる退院日又は期間を移動させないことで、混乱を招かないようにできる。同時に、退院が間近に迫っていない特定入院患者については、稼働状況に応じて目標となる退院日又は期間を移動させる。これらの結果、入院患者に混乱を起こさないように配慮しつつ、病院内経済の見地或いは経営的見地から、稼働状況に応じて変化する退院目標データを、表示データの一部として提示できる。
尚、退院が間近に迫った、特定入院患者以外の入院患者について、目標となる退院日又は期間を移動させること(例えば、退院日を延ばすこと)も可能であり、これにより、即効性をもって病院内経営に対する改善を図ることも可能である。
この稼働状況に応じて目標となる退院日又は期間を移動させる態様では、前記演算部は、当該入院医療関連施設において前記一の入院患者を含む複数の入院患者のうち、在宅治療が可能な特定入院患者を抽出する手段と、前記複数の入院患者のうち該抽出された特定入院患者以外について、前記目標となる退院日又は期間を少なくとも早める方向に変更しないと共に、前記抽出された特定入院患者について、前記目標となる退院日又は期間を変更してもよい。
このように構成すれば、在宅治療が可能でなく、即ち入院治療の必要な入院患者については、入退院日についての何らの計画変更も行なわないで済む。逆に、在宅治療が可能である特定入院患者については、目標となる退院日又は期間を移動させることにより、入院患者全員の治療に何らの悪影響を及ぼさないように配慮しつつ病院内経済の見地或いは経営的見地から、稼働状況に応じて変化する退院目標データを、表示データの一部として提示できる。
更に、この稼働状況に応じて目標となる退院日又は期間を移動させる態様では、前記演算部は、当該入院医療関連施設における患者用ベッド総数及びそのうち空きベッド数、病室総数及びそのうち空き病室数、並びに入院待ち患者数のうち少なくとも一つの数値に基づいて、前記稼働状況を示す稼働率指標を算出し、該算出された稼働率指標に応じて、前記目標となる退院日又は期間を変更してもよい。
このように構成すれば、表示データ生成手段によって、当該入院医療関連施設における、実際の稼働状況を示す、稼働率指標が算出される。例えば、空きベッド率、空き病室率、入院率といった、稼働率指標が、現在又は近未来の空きベッド数や空き病室数から、或いは、現在の入院待ち患者総数等から算出される。この際、稼働状況を一定レベルに近付けるように、即ち、稼働率指標を、予め設定した又は望ましいとされる値に近付けるように、目標となる退院日又は期間を移動させるのが好ましい。例えば、患者用ベッドや病室の占有率が95から97%となるように(言い換えれば、空きベッド率や空き病室率が3〜5%を超えないように)目標となる退院日又は期間を移動させるのが好ましい。この際、前述の用に、例えば、疾病分類によらずに全入院患者についての目標となる退院日又は期間を一律に、5%だけ遅めてもよい。或いは、入院患者別又は疾病分類別に異なる%だけ、遅めてもよい。
尚、具体的な運用としては、例えば患者用ベッド又は病室の空きが、近未来的に増加しそうになったら、目標となる退院日又は期間を移動させる(遅める)、或いは、例えば入院予定の患者候補数が増加してきたら、目標となる退院日又は期間を移動させる(早める)など、入院待ち患者も含めての全ての患者について、治療に不都合がないように、移動を行うものとする。
本発明の入院医療関連施設における経営支援システムの他の態様では、前記表示データ生成手段は、前記医療関連データを、前記所定フォーマットとして時系列で表示する前記表示データを生成すると共に、前記退院目標データを、前記時系列に係る時間軸上における前記目標となる退院日又は期間に対応する個所に表示させるように生成する。
この態様によれば、表示データ生成手段及び表示手段によって、医療関連データは、例えば前述のケアマップ等の如き要領で、時系列で表示され、しかも退院目標データは、このような時系列に係る時間軸上における、目標となる退院日又は期間に対応する個所に表示される。よって、医師等は、時系列上における、対応した個所に、例えば所定種類のバー、マーク、アイコン、テキスト等で表示される退院目標データを見ることができる。よって、目標となる退院日又は期間が時間的にいずれの個所にあるかを視覚的に迅速且つ正確に認識することが可能となる。尚、上述した稼働状況に応じて目標となる退院日又は期間を可変とする態様では、退院目標データが、時間軸に沿った方向に適宜移動して表示されることになり、一層分かりやすい。
この医療関連データを時系列で表示する態様では、前記入力手段を介して入力された前記第1及び第2請求額データに基づいて、前記表示データ生成手段は、(i)前記包括払いによる請求が認められる期間と(ii)前記包括払いによる請求が認められない期間とが、相互に区別可能に表示されるように前記表示データを生成してもよい。
このように構成すれば、表示データ生成手段及び表示手段によって、包括払いによる請求が認められる期間と、これが認められない期間とが、入力手段を介して入力された第1及び第2請求額データに基づいて、区別可能に表示される。例えば、これらの期間は、相互に異なる色、ハッチング、網掛け等が施されることで区別可能とされる。或いは、これらの期間の境界を示す所定種類のマーク、バー等が、該境界に対応する個所に表示される。即ち、このように表示すれば、各日或いは現在の日が、どのような請求が認められる期間内に位置するかを容易に理解できる。この際、目標となる退院日と、包括払いによる請求が認められる期間の終了日とは、一致していてもよいし、不一致でもかまわない。
尚、この医療関連データを時系列で表示する態様では、前記表示データ生成手段は、現在の日を示す現在日データを、前記時間軸上における、少なくとも前記現在の日に対応する個所に表示させるように、前記表示データの一部として前記現在日データを生成してもよい。このように構成すれば、前記表示データの一部として表示される、例えば所定種類のバー、マーク等の現在日データの存在によって、現在の日(即ち、本日)やその前後近辺の各日(例えば、明日、明後日など)が、どのような請求が可能な期間内に位置するかを容易に理解できる。
この医療関連データを時系列で表示する態様では、前記演算部は、前記包括払いによる請求が前記入院日からの日数に応じて段階的に変化する日払い定額の請求である場合、前記時間軸上で少なくとも該日払い定額が変化する前後を特定し、前記表示データ生成手段は、前記特定された前後が相互に区別可能に表示されるように、前記表示データを生成してもよい。
このように構成すれば、表示データ生成手段及び表示手段によって、包括払いにおける日払い定額が相対的に高い期間と低い期間とが区別可能に表示される。例えば、これらの期間は、相互に異なる色、ハッチング、網掛け等が施されることで区別可能とされる。或いは、これらの期間の境界を示す所定種類のマーク、バー等が、該境界に対応する個所に表示される。即ち、このように表示すれば、各日或いは現在の日が、どのような包括払いが認められる期間内に位置するかを容易に理解できる。
この医療関連データを時系列で表示する態様では、前記演算部は、(i)前記包括払い分に当たる請求額又は(ii)前記包括払い分に当たる請求額と前記出来高払い分に当たる請求額との合算額の、前記時間軸に対する密度を演算して、該演算された密度を示す請求額密度データを更に算出し、前記表示データ生成手段は、前記生成された請求額密度データを、前記表示データの一部として生成してもよい。
このように構成すれば、医師等は、一の入院患者についての、入院日から退院予定日までの期間における請求額の密度を、表示手段上で認識できる。これにより、病院内経営の観点から該一の入院患者についての現在における評価を行うことができ、例えばその後の治療に役立てることが可能となる。例えば、請求額の密度が低過ぎる場合には、包括払い額が低く設定され過ぎている可能性がある。よって、例えば試験的に行なわれているDPCに基づく現行の医療報酬制度の改善に大いに役立つものと考察される。
このように密度をとる期間は、入院日から現在の日まで、入院日から前記目標となる退院日又は期間まで、入院日から前記包括払いによる請求が認められる期間の最終日までなどの各種期間でよい。また包括払いによる請求が入院日からの日数に応じて段階的に変化する日払い定額の請求である場合、入院日から該日払い定額が変化する日までの期間でもよい。更に、該密度をとる期間を開始する日は、入院日に限らず、現在の日(即ち、本日)としてもよい。
本発明の入院医療関連施設における経営支援システムの他の態様では、前記演算部は、前記包括払い分に当たる請求額についての損益の分岐点を算出して、該算出された分岐点を示す分岐点データを生成し、前記表示データ生成手段は、前記生成された分岐点データを、他前記表示データの一部として生成する。
この態様によれば、「包括払い分に当たる請求額についての損益の分岐点」とは、包括払い分にのみ着目した場合における、利益が最大になる時間軸上の点(日付)である。コンビネーション医療報酬制度における包括払い分のように段階的に、一入院日あたりの日払い定額が変化する場合に、このようなDPC分岐点が存在することになる。仮に、一入院当たりの包括払いや、一入院日当たりの日払い定額が変化しない場合には、このようなDPC分岐点は、殆ど意味を持たない。例えば、個々の疾病分類の段階的に変化する日払い定額分について、入院日を基準とする時間軸に対する累積損益を算出し、該累積損益がプラス側に最大値を採る日又は期間として、当該損益の分岐点を算出できる。尚、所定フォーマットとして時系列的に医療関連データを表示する場合に、このような分岐点データを、時間軸上における、その分岐点に対応する個所に、バーやマーク等で表示すると、当該分岐点を視覚的に容易に理解できるので、大変便利である。
本発明の入院医療関連施設における経営支援システムの他の態様では、前記演算部は、前記包括払い分に当たる請求額及び前記出来高払い分に当たる請求額の合算についての損益の分岐点を算出して、該算出された分岐点を示す分岐点データを生成し、前記表示データ生成手段は、前記生成された分岐点データを、前記表示データの一部として生成する。

この態様によれば、「包括払い分に当たる請求額及び出来高払い分に当たる請求額の合算についての損益分岐点」とは、包括払い分及び出来高払い分に着目した場合における、利益が最大になる時間軸上の点(日付)を意味する。例えば、個々の疾病分類の段階的に変化する日払い定額分に、出来高払い分を加味して、入院日を基準とする時間軸に対する累積損益を算出し、該累積損益がプラス側に最大値を採る日又は期間として、損益分岐点を算出できる。尚、所定フォーマットとして時系列的に医療関連データを表示する場合に、このような分岐点データを、時間軸上における、その分岐点に対応する個所に、バーやマーク等で表示すると、当該分岐点を視覚的に容易に理解できるので、大変便利である。
本発明のコンピュータプログラムは上記課題を解決するために、コンピュータを、上述した本発明の入院医療関連施設における経営支援システム(但し、その各種態様を含む)として機能させる。
本発明のコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、例えば、通信手段等を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の入院医療関連施設における経営支援システムを比較的簡単に実現できる。
尚、上述した本発明の入院医療関連施設における経営支援システムにおける各種態様に対応して、本発明のコンピュータプログラムも各種態様を採ることが可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
先ず第1実施形態の構成について、図1から図4を参照して説明する。ここに図1は、本発明の第1実施形態としての入院医療関連施設における経営支援システムのブロック図であり、図2及び図3は夫々、第1実施形態の経営支援システムに係る記憶装置内に構築されるファイルに格納されるテーブルの具体例を例示する概念図である。図4は、本実施形態で採用されるコンビネーション医療報酬制度における支払額(言い換えれば、請求額)を、日付軸に対して示す特性図である。
図1において、経営支援システム1は、包括払いと出来高払いとを組合せてなる、DPCに基づくコンビネーション医療報酬制度を採用する入院医療関連施設において、各入院患者についての退院目標データを提示するためのものである。即ち、入院医療関連施設における経営支援システム1は、ハードウエア資源としては、公知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション、中型コンピュータ、大型コンピュータ、モバイルコンピュータ(携帯型情報端末)、電子手帳等のコンピュータからなり、記憶装置2、入力装置3、処理部4、表示装置5、印刷装置6、通信部7、読取装置8及びシステム時計9を備えて構成されている。
記憶装置2は、ハードディスク装置、IC(Integrated Circuit)メモリ、磁気ディスク装置、光磁気ディスク装置、光ディスク装置等のランダムアクセス可能な周知の記憶装置から構成されている。
記憶装置2には、各種医療関連データを患者別、医師別、看護士別、部門別等で格納する複数のファイル等の他に、特に図2に例示した如きDPC別の退院目標データ501を含んでなるテーブルを格納するファイル2aと、図3に例示した如き患者別の退院目標データ502を含んでなるテーブルを格納するファイル2bとが、論理的に構築されている。
図2に示すように、ファイル2a内に構築されるテーブルは、DPC別に、(i)包括払いにおいて、入院日直後から比較的高額の日払い定額が認められる第1期間を示す第1期間データ、(ii)包括払いにおいて比較的低額の日払い定額が認められる、第1期間に続く第2期間を示す第2期間データ、(iii)第1期間に適用される高額である、第1の日払い定額を示す高額データ、(iv)第2期間に適用される低額である、第2の日払い定額を示す低額データ、及び(v)退院目標データ501等を含んでなる。退院目標データ501は、入院日からの日数で、退院目標を示している。即ち、ファイル2aに格納されたテーブルを参照すれば、DPC別に、予め設定されており、入院日を基準として退院目標となる日が何日目であるかを、迅速且つ確実に特定することができる。
尚、図4に示すように、第1期間は、例えば入院日から始まる数日から十数日(尚、この日数は、対応するDPCにより定まる)の在院日数の期間であり、第1期間内では各日について基準日払い定額M0にプラス15%した高額の日払い定額M1(=図2に示した第1の日払い定額)の請求が、当該コンビネーション医療報酬制度上で認められている。第2期間は、例えば第1期間に続く数日から十数日(尚、この日数は、対応するDPCにより定まる)の在院日数の期間であり、第2期間内では各日について基準日払い定額M0にマイナス15%した低額の日払い定額M2(=図2に示した第2の日払い定額)の請求が、制度上認められている。また、第2期間に続く第3期間では、包括払いは認められず、専ら、実施した医療行為に応じた出来高払いM13のみの請求が制度上認められている。尚、第1及び第2期間においても、実施した医療行為に応じた出来高払いM11及びM12の請求が部分的に、制度上認められている。例えば、前述の第1及び第2の期間では、医療報酬総額の70%が包括払い分に当たる請求(即ち、定額M1又はM2)であり、且つ残り30%が出来高払い分に当たる請求(即ち、出来高払いM11又はM12)である。例えば、このような第1及び第2期間は、各DPCに係る入院患者についての実績として、25%の患者が退院する期間を基準に統計学的に定めればよいが、具体的に何日に設定するかは、人為的な任意事項である。コンビネーション医療報酬制度においては、このような第1及び第2期間を合せて“特定入院期間”と呼ぶことがある。
図3に示すように、ファイル2b内に構築されるテーブルは、患者別、即ち患者ID(識別番号)別に、(i)その患者のDPCを示すDPCデータ、(ii)その患者の実際の入院日を示す入院日データ、(iii)その患者の退院目標データ502、及び(iv)その患者に対して現状で設定されている退院予定日を示す退院予定日データ等を含んでなる。退院目標データ502は、カレンダ日付で、退院目標を示している。即ち、ファイル2bに格納されたテーブルを参照すれば、患者別に、カレンダ上において、退院目標となる日が何年何月何日であるかを迅速且つ確実に特定することができる。
再び図1に戻り、入力装置3は、キーボード、テンキースイッチ、マウス、トラックボール、入力ペン、入力タブレット、音声入力装置等からなり、医療関連データ、その他各種のデータやコマンドを入力可能であり、更に表示装置5に表示された画像上の任意の位置を指定可能に構成されている。
処理部4は、CPU(Central Processing Unit)から構成されており、演算部4a及び表示データ生成部4bを備える。演算部4a及び表示データ生成部4bの構成及び動作については、後に図面を参照しながら詳述する(図5から図13参照)。
表示装置5は、CRT装置、LCD装置、PDP装置等の周知の表示装置であり、処理部4により生成された表示データに基づいて、所定フォーマットによる医療関連データの表示を、その画面上に表示する。また入力装置3により画面上の任意の位置を指定可能に構成されている。
印刷装置6は、レーザビームプリンタ、インクジェットプリンタ等の周知の印刷装置であり、カラー又はモノクロタイプでよい。印刷装置6は、所定の印刷命令を入力装置3から入力することにより、表示装置5に表示される任意の画面を印刷可能に構成されている。
通信部7は、例えばファイル2aやファイル2bを含む各種のファイルやデータを他のコンピュータ等とやり取りするためのモデム等を含む。通信部7は、例えば、有線、無線、専用回線、一般回線、電話回線、インターネット等のネットワーク201を経由して、他の経営支援システム1、システム202等と結ばれている。
読取装置8は、例えば、CDドライブ、DVDドライブ、FD(フロッピー(登録商標)ディスク)ドライブ等からなり、CD、DVD、FD等の記録媒体8aに記録されているコンピュータプログラムを読み取る。このように機械読み取りされたコンピュータプログラムは、経営支援システム1のハードウエア資源たるコンピュータを、当該経営支援システムとして機能させる。尚、このようなコンピュータプログラムを、記憶媒体8aから読み取るのに代えて又は加えて、外部サーバー装置から送信される搬送波に搬送させることにより、インターネット等のネットワーク201を介して通信部7を用いてダウンロードするように構成してもよい。
システム時計9は、カレンダ機能付きであり、経営支援システム1の主電源のオンオフによらずに、現在日時を常に計測しており、処理部4は、一定の周期又は表示装置5に所定フォーマットによる医療関連データの表示を更新する際に、このシステム時計9で計測された日時を参照する。尚、このようなシステム時計9に代えて、現在日時を示す所定フォーマットの信号を一定周期で出力するシステム外部にある時計装置を参照して、この信号に基づいて処理部4で現在日時を得るように構成してもよい。
次に、本実施形態において、処理部4の演算部4a及び表示データ生成部4bにより生成される、退院目標データを含む表示データに基づいて、表示装置5が表示する医療関連データの各種の例を図5から図7に示す。ここに図5から図7は夫々、第1実施形態で表示可能な、所定フォーマットでの医療関連データの表示の例を示す。
図5において、医療関連データの一例たる医療行為データは、ケアマップ或いはナビゲーションケアマップ(いずれも、亀田医療情報研究所(株)の登録商標)と呼ばれる医療計画及び記録表の形式で表示されている。
即ち図5に示すように、医療行為データは、日付けを横軸12にとると共に医療行為の種類を縦軸11にとる医療計画及び記録表10のフォーマットで表示装置5(図1参照)の画面上に表示されている。更に、この医療計画及び記録表10に対応する患者氏名がテキストデータ欄631に表示され、その患者が属するDPCがDCP欄632に表示されている。この場合、表示データ生成部4b(図1参照)は、各セル10a内に各種医療行為データを含む医療計画及び記録表10を表示させつつ、日付け欄(横軸12)の一日の幅を24時間換算した場合における現在日時位置を示す現在日時マーク611を表示させ、更に、退院目標データに対応する退院目標マーク612を、横軸12(即ち、日付軸)上における対応個所に表示させるように、表示データを生成して、これを表示装置5に対して供給する。更に、日付軸たる横軸12を構成する各日付の欄に、該各日付が第1の期間601(図5では、第1病日〜第5病日)に属する旨を独自の色、ハッチング、網掛け等で示し、該各日付が第2の期間602(図5では、第6病日〜第8病日)に属する旨を独自の色、ハッチング、網掛け等で示し、該各日付が第3の期間603(図5では、第9病日〜第12病日)に属する旨を独自の色、ハッチング、網掛け等で示すように表示データを生成するように構成されている。尚、第1期間601、第2期間602、及び第3の期間603の意味は、図4を参照して既に説明した通りである。これらの第1期間601、第2期間602、及び第3の期間603は、DPC欄632に示されたDPCに対応する形で一義的に決められるものであり、例えば図2に例示したテーブルである、記憶装置2内に構築されたDPCマスターファイルから、DPCに対応する期間として取得できる。
図5において、現在の日が、医療計画及び記録表10中で、どの期間内に位置するかが、現在日時マーク611により視覚的に容易に理解でき、更に、目標とすべき退院日が、医療計画及び記録表10中で何処に位置するかが、退院目標マーク612により視覚的に容易に理解できる。
また、図6において、医療関連データの一例たる医療行為データは、日別の医療計画リストの形式で表示されている。即ち、実行時期が設定された複数の医療行為は、各医療行為の種類によらず実行時期順(図6の例では、日付順且つ同一日における各医療行為のカテゴリに含まれる医療行為については時間順)に並べるリストのフォーマットで表示されている。このフォーマットの場合、医療計画リスト110のうち日付けの単位に相当する部分を改ページしながら表示してもよいし、上下にスクロールしながら表示してもよい。本実施形態では特に、表示データ生成部4b(図1参照)は、“退院目標データ”をテキスト表示する表示欄110aと、その患者に対して現状で設定されている“退院予定日データ”をテキスト表示する表示欄110bを、医療計画リスト110内の所定領域(図6では、右上)に表示させるように、表示データを生成して、これを表示装置5に対して供給するように構成されている。
また、図7において、医療関連データの一例たる担当医データ及び担当看護士データは、患者別のリスト形式で表示されている。即ち、各入院患者の患者ID別に、担当医の氏名やID、担当看護士の氏名やID等がリスト形式のフォーマットで表示されている。本実施形態では特に、表示データ生成部4b(図1参照)は、退院目標データを、リスト中の“退院目標日”の欄120にテキスト表示させ、更に、その患者に対して現状で設定されている退院予定日を、リスト中の“退院予定日”の欄にテキスト表示させるように、表示データを生成して、これを表示装置5に対して供給するように構成されている。
以上のように本実施形態によれば、表示データ生成部4b(図1参照)は、演算部4a(図1参照)で後述の如く演算された又は外部入力された、各入院患者についての退院目標データを、表示データの一部に含めて生成し、表示装置5は、該生成された表示データを表示する。従って、コンビネーション医療報酬制度を採用しつつも、表示装置5に各種フォーマットで表示される医療関連データを見れば(図5〜図7参照)、入院治療と在宅治療との両方が可能な患者に対して何れの治療を施すことが、病院内経済に対して悪影響を及ぼすのか又は良い影響を及ぼすのかを、“退院目標データ”の表示という形式で視覚的に容易に理解できる。そして例えば、退院目標データが示す退院日に合致するように、予定退院日(或いは実際の退院日)を設定すれば、当該一の入院患者に適切な入院治療又は在宅治療を施しつつ、病院内経済に対して良い影響を及ぼすことになる。
次に、本実施形態における、退院目標データの各種生成方法に係る処理の流れについて、図8から図13を参照して説明する。ここに図8は、第1実施形態における退院目標データの表示処理を示すフローチャートであり、図9及び図10は夫々、その変形例における退院目標データの表示処理を示すフローチャートである。また図11から図13は夫々、第1実施形態における退院目標データの変更処理の各種具体例を示すフローチャートである。
図8において先ず、各DPCについての包括払い(即ち、日払い定額)が認められる第1及び第2期間を示す期間データ、第1及び第2期間で夫々請求可能な請求額を示す請求額データ、出来高払い分に当たる請求額を示す請求額データ、入院日を示す入院日データ等の各種データの入力が行なわれる(ステップS11)。続いて、これらの入力された各種データに基づいて退院目標データが演算される(ステップS12)。例えば、個々のDPCについて、標準的又は仮想的な入院治療を行った場合における、入院日を基準とする日付軸(或いは時間軸)に対する累積損益を算出し、入院治療及び在宅治療の両方が可能な入院期間内で、該累積損益がプラス側に最大値を採る日又は期間(即ち、最も黒字幅が大きくなる日又は期間)を求め、これを、目標となる退院日又は期間として定める。ここでは、仮想的な入院患者に対する入院日を基準とする退院目標データ501(図2参照)が演算されてもよいし、実際の入院患者に対するカレンダ上での退院目標データ502(図3参照)が演算されてもよい。
次に、このように演算された退院目標データを含む、例えば図5から図7の如き所定フォーマットの表示データが生成され(ステップS13)、その表示が適宜行なわれる(ステップS14)。
その後、退院目標データを更新すべきか否かが、例えば当該入院医療関連施設における稼働率に応じて退院目標データを変更或いは更新する旨のコマンドの入力や、周期的な更新タイミングの到来に応じた退院目標データを更新する旨のコマンドの入力等により、判定される(ステップS40)。ここで、更新しない場合には(ステップS40:No)、そのまま一連の表示処理を終える。
他方、更新する場合には(ステップS40:Yes)、当該入院医療関連施設における稼働率の根拠となる空きベッド数や空き病室数を示すデータ、医師や看護士の空き状況を示すデータ、入院待ち患者数を示すデータ等の、退院目標データを変更或いは更新するために必要な各種データの取得が行なわれる(ステップS41)。続いて、これらの各種データに基づいて、稼働率の計算が行なわれ(ステップS42)、該計算された稼働率に応じた退院目標データの変更或いは更新が行なわれる(ステップS43)。例えば「稼働率」は、将来或いは近未来の稼働率であり、例えば空きベッド数が多なるといった旨の稼働率に応じて、目標となる退院日又は期間が、時間軸上で未来遠方に向かって移動される。逆に、空きベッド数が少なくなる或いは入院待ち患者数が多くなるといった旨の稼働率に応じて、目標となる退院日又は期間が、時間軸上で未来遠方から現在の方向に向かって移動される。このようにして稼働率に応じて時間軸上で調整された、目標となる退院日を示す退院目標データが生成される。好ましくは、このように算出される稼働率を、一定レベルに近付けるように、目標となる退院日又は期間を移動させるのが好ましい。例えば、稼働率の一例としての患者用ベッドや病室の占有率が95から97%となるように、言い換えれば空きベッド率や空き病室率が3〜5%を超えないように、目標となる退院日又は期間を移動させる。
次に、このように変更或いは更新された退院目標データを含む、例えば図5から図7の如き所定フォーマットの表示データが生成され(ステップS44)、その表示が適宜行なわれる(ステップS45)。
その後、退院目標データを更新すべきか否かが判定され(ステップS46)。ここで更新しない場合には(ステップS46:No)、そのまま一連の表示処理を終える。他方、更新する場合には(ステップS46:Yes)、ステップS41に戻って一連の表示処理が再び行なわれる。
以上の結果、当該入院医療関連施設において、入院治療と在宅治療との両方が可能な患者に対して何れの治療を施すことが、病院内経済に対して悪影響を及ぼすのか又は良い影響を及ぼすのかを、図5から図7に示した如き、表示データの一部たる退院目標データの表示という形式で視覚的に提示可能となる。特にステップS40〜S46の処理によって、入院治療と在宅治療との両方が可能な患者に対して、病院内経済の見地或いは経営的見地から、目標とする入退院の時期を調整した結果や、更に進んで当該入院医療関連施設における稼働状況についての先を読んで入退院の時期を調整した結果を反映する、退院目標データを、表示データの一部として提示可能となる。
次に、図9及び図10を参照して、図8に示した退院目標データの表示処理の二つの変形例について説明する。尚、図9及び図10においては夫々、図8と同一のステップには同一のステップ符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
図9において先ず、一の入院患者に対応する退院日又は期間データ等の取得が行なわれる。この取得は、図2に例示したテーブルから、一の入院患者に係るDPCに対応する退院日又は期間データとして取得される(ステップS21)。次に、このように取得された退院日又は期間データに基づいて、表示データの一部となる退院目標データが生成され、これを含む例えば図5から図7の如き所定フォーマットの表示データが生成され(ステップS22)、その表示が適宜行なわれる(ステップS14)。その後は、ステップS40からS46が図8の場合と同様に実行されて、一連の表示処理を終える。
図10において先ず、一の入院患者に対応する、予め別途コンピュータ或いは計算機、手計算等により算出された、目標となる退院日又は期間を示す退院目標データ等の入力が、例えば入力装置3(図1参照)を介しての外部入力により行なわれる(ステップS31)。次に、このように入力された退院目標データを含む例えば図5から図7の如き所定フォーマットの表示データが生成され(ステップS13)、その表示が適宜行なわれる(ステップS14)。その後は、ステップS40からS46が図8の場合と同様に実行されて、一連の表示処理を終える。
次に、図11から図13を参照して、第1実施形態における退院目標データの変更処理の各種具体例について説明する。尚、退院目標データの変更処理は、例えば、図8から図10にステップS43として示した退院目標データの変更処理として実施されるものである。また図12及び図13においては夫々、図11と同一のステップには同一のステップ符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
図11の変更処理では、稼働状況に応じて、退院目標データを変更する際に、時間軸上における退院目標日の移動量を、個々の入院患者に係るDPCに応じて可変とするものである。例えば、DPC=aaaの入院患者はついては、2日ずつ遅らせ、DPC=bbbの入院患者はついては、5日ずつ遅らせるなどである。即ち図11において先ず、所定フォーマットで表示しようとする一又は複数の入院患者のうち一の入院患者についてのDPCが取得される(ステップS51)。次に、その取得されたDPCに応じた移動量で、当該一の入院患者についての退院目標データが変更される(ステップS52)。その後、所定フォーマットで表示しようとする一又は複数の入院患者うち最後の患者であるか否かが判定され(ステップS53)、最後であれば(ステップS53:Yes)、一連の変更処理を終える。他方、最後でなければ(ステップS53:No)、当該変更処理の対象を次の入院患者に移して(ステップS54)、ステップS51に戻って一連の変更処理が再び行なわれる。
尚、退院目標データの移動量を、DPCによらずに、稼働状況に応じて定まる一定量としてもよい。例えば、任意のDPCの入院患者について、稼働状況に応じて一律に3日ずつ遅らせるなどである。
図12の変更処理では、退院が真近に迫った、特定入院患者以外の患者については、混乱を生じないように、その退院目標データに変更を加えることなく、退院が真近に迫っていない特定入院患者について退院目標データに変更を加えることで、病院内経済を改善しようとするものである。即ち図12において先ず、所定フォーマットで表示しようとする一又は複数の入院患者のうち一の入院患者が、現在を基準として一定期間以上入院し続ける予定になっている特定入院患者であるか否かが判定される(ステップS61)。ここで、特定入院患者であれば(ステップS61:Yes)、当該一の入院患者についての退院目標データが変更される(ステップS52)。即ち、退院日を目前に控えた入院患者以外である、特定入院患者についての退院目標データの変更が実行される。その後、所定フォーマットで表示しようとする一又は複数の入院患者うち最後の患者であるか否かが判定される(ステップS53)。他方、ステップS61の判定の結果、特定入院患者でなければ(ステップS61:No)、処理は、そのままステップS53に進む。即ち、退院日を目前に控えた入院患者の場合、退院目標データの変更が実行されることはない。ステップS53の判定の結果、最後であれば(ステップS53:Yes)、一連の変更処理を終える。他方、最後でなければ(ステップS53:No)、当該変更処理の対象を次の入院患者に移して(ステップS54)、ステップS61に戻って一連の変更処理が再び行なわれる。
但し、退院が間近に迫った、特定入院患者以外の入院患者の場合にも(ステップS61:No)、目標となる退院日又は期間を移動させること(例えば、退院日を延ばすこと)も可能であり、これにより、即効性をもって病院内経営に対する改善を図れる。更に、このように退院が迫っていない特定入院患者について選択的に変更処理を施すのではなく、例えば入院患者の全員について一日ずつ延期又は二日ずつ延期など、退院までの期間に依らずに一律に変更してもよい。
図13の変更処理では、各入院患者について在宅治療が可能であるか否かを、退院目標データを変更する際の基準の一つに入れた上で、該退院目標データに変更を加えるものである。即ち、特に入院治療しか選択の余地のない入院患者については、当該入院医療関連施設における稼働率と無関係に、とにかく入院治療を最大限に優先させつつ退院日に調整を加えない。他方で、それ以外の入院患者については、退院目標データを変更することで、病院内経済の改善を図ろうとするものである。即ち図13において先ず、所定フォーマットで表示しようとする一又は複数の入院患者のうち一の入院患者が、在宅治療も可能である入院患者であるか否かが判定される(ステップS71)。ここで、在宅治療も可能な入院患者であれば(ステップS71:Yes)、当該一の入院患者についての退院目標データが変更される(ステップS52)。即ち、在宅治療と入院治療との両者共に可能な入院患者について、退院目標データの変更が実行される。その後、所定フォーマットで表示しようとする一又は複数の入院患者うち最後の患者であるか否かが判定される(ステップS53)。他方、ステップS71の判定の結果、在宅治療の可能な入院患者でなければ(ステップS71:No)、処理は、そのままステップS53に進む。即ち、入院治療が必要な入院患者の場合、退院目標データの変更が実行されることはない。ステップS53の判定の結果、最後であれば(ステップS53:Yes)、一連の変更処理を終える。他方、最後でなければ(ステップS53:No)、当該変更処理の対象を次の入院患者に移して(ステップS54)、ステップS61に戻って一連の変更処理が再び行なわれる。
(第2実施形態)
第2実施形態について、図14及び図15を参照して説明する。ここに図14は、本発明の第2実施形態としての入院医療関連施設における経営支援システムにより表示される所定フォーマットでの医療関連データの表示の例を示し、図15は、第2実施形態における退院目標データの表示処理を示すフローチャートである。尚、第2実施形態におけるハードウエア構成は、図1に示した第1実施形態の場合と同様であり、第2実施形態では、そのソフトウエア構成が異なる。また図14及び図15において、図5及び図8と夫々、同様の構成要素には同様の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
図14において、図4に示した如き、入院日からの日数に応じて段階的に変化するDPCに応じた包括払い(日払い定額)により、演算で求められるDPC分岐点がDPC分岐点バー621として表示されている。ここに「DPC分岐点」とは、包括払い分にのみ着目した場合における、即ち包括払い分による利益が最大になる時間軸上の点(日付)である。コンビネーション医療報酬制度における包括払い分のように段階的に、一入院日あたりの日払い定額が変化する場合に、このようなDPC分岐点が存在することになる。例えば、個々のDPCの段階的に変化する日払い定額分について(図4参照)、入院日を基準とする日付軸(或いは時間軸)に対する累積損益を算出し、該累積損益がプラス側に最大値を採る日又は期間(即ち、最も黒字幅が大きくなる日又は期間)として、DPC分岐点を算出できる。仮に、一の入院患者についてDPC分岐点の前で退院させたとすると、その後における定額日払いに当たる分(即ち、包括払い分)の喪失に起因して、包括払いについての最大の収益は得られないことになる。逆に、一の入院患者についてDPC分岐点の後で退院させたとすると、その後における利益率の低い医療行為の実施に起因して包括払いについての最大の収益は得られないことになる。
更に図14において、DPC分岐点のように包括払い分のみを考慮するのではなく、これに加えて包括払いの請求が認められる期間(即ち、図4に示した第1及び第2期間)に部分的に請求可能な出来高払いに当たる分の請求額と包括払いの請求が認められない期間(即ち、図4に示した第3期間)に請求可能な出来高払いに当たる分の請求額とを考慮した上での演算により求められる、損益分岐点が、損益分岐点バー622として表示されている。ここに「損益分岐点」とは、包括払い分及び出来高払い分に着目した場合における、即ち全利益が最大になる時間軸上の点(日付)を意味する。例えば、個々のDPCの段階的に変化する日払い定額分に、出来高払い分を加味して(図4参照)、入院日を基準とする日付軸(或いは時間軸)に対する累積損益を算出し、該累積損益がプラス側に最大値を採る日又は期間(即ち、最も黒字幅が大きくなる日又は期間)として、損益分岐点を算出できる。仮に、一の入院患者について損益分岐点の前で退院させたとすると、その後における医療報酬の喪失に起因して最大の利益は得られないことになり、逆に、損益分岐点の後で退院させたとすると、その後における利益率の低い医療行為の実施に起因して最大の利益は得られないことになる。
図15に示すように先ず、各種データの入力の後に(ステップS11)、上述の如きDPC分岐点及び損益分岐点の演算が、処理部4の演算部4aにおいて(図1参照)行なわれる(ステップS81)。続いて、これらの演算されたDPC分岐点及び損益分岐点のうち少なくとも一方に基づいて、処理部4の演算部4aにおいて(図1参照)退院目標データの生成が行なわれる(ステップS82)。その後、DPC分岐点バー621及び損益分岐点バー622を含む表示データが、処理部4の表示データ生成部4bにおいて(図1参照)生成され(ステップS83)、図14に示した如きフォーマットによる表示が実行される(ステップS84)。
尚、図14に示したようなDPC分岐点や損益分岐点に加えて又は代えて、入院患者毎に、累積損益がプラス(黒字)からマイナス(赤字)に変化する点(日付)を演算により求めて、その結果を日付軸上における対応個所に、バーやマークとして表示することも可能である。これにより、例えば、各患者について現在や将来の各時点(各日付)において、黒字であるのか赤字であるのかが容易に分かる。
(第3実施形態)
第3実施形態について、図16及び図17を参照して説明する。ここに図16は、本発明の第3実施形態としての入院医療関連施設における経営支援システムにより表示される所定フォーマットでの医療関連データの表示の例を示し、図17は、第3実施形態における退院目標データの表示処理を示すフローチャートである。尚、第3実施形態におけるハードウエア構成は、図1に示した第1実施形態の場合と同様であり、第3実施形態では、そのソフトウエア構成が異なる。また図16及び図17において、図5及び図8と夫々、同様の構成要素には同様の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
図16において、図4に示した如き、入院日からの日数に応じて段階的に変化するDPCに応じた包括払い(日払い定額)により、演算で求められる第1から第3密度が、第1〜第3密度インディケータ701〜703として夫々表示されている。更に、現在設定されている退院予定日を示す退院予定日マーク700が、第3密度インディケータ703の終端に表示されている。退院予定日マーク700は、医療計画及び記録表10の日付軸における対応する個所に、所定種類のアイコンにより表示されている。ここに「第1密度」とは、現在日時マーク611により示される本日までの医療報酬の総額を、入院日から本日までの期間で割った報酬額密度を意味する。「第2密度」とは、退院目標マーク612により示される退院目標日までの医療報酬の総額を、入院日から退院目標日までの期間で割った報酬額密度を意味する。「第3密度」とは、退院予定日マーク700により示される退院予定日までの医療報酬の総額を、入院日から退院予定日までの期間で割った報酬額密度を意味する。そして、各第1〜第3密度インディケータ701〜703は、例えば、報酬額密度が高ければ緑に近い色により塗潰し表示され、報酬額密度が低ければ赤に近い色により塗潰し表示される。或いは、報酬額密度が高ければ相対的に高濃度の色により塗潰し表示され、報酬額密度が低ければ相対的に低濃度の色により塗潰し表示される。最終的には、退院予定日における報酬額密度を示す第3密度が高くなるように、退院日を設定すると、当該一の入院患者についての病院内経済は最大ということになるが、実際の予定退院日は、入院患者の病状や希望、都合等の各種要因により医師等が決定することになるので、これを決定する際に、第1から第3密度は、病院内経済を考慮する上で、有益な情報を視覚的に与えてくれることになる。
図17に示すように先ず、各種データの入力の後に(ステップS11)、上述の如き第1〜第3密度の演算が、処理部4の演算部4aにおいて(図1参照)行なわれる(ステップS91)。続いて、処理部4の演算部4aにおいて(図1参照)退院目標データの生成が行なわれる(ステップS92)。その後、第1〜第3密度インディケータ701〜703及び退院予定日マーク700を含む表示データが、処理部4の表示データ生成部4bにおいて(図1参照)生成され(ステップS93)、図16に示した如きフォーマットによる表示が実行される(ステップS94)。
尚、報酬額密度をとる際に、入院日を期間の起算するのに加えて又は代えて現在の日(即ち、本日)としてもよい。
以上詳細に説明したように本発明の各実施形態によれば、コンビネーション医療報酬制度を採用する入院医療関連施設において、適切な治療を施しつつ入退院の判断についての支援となる情報を提示できる。
尚、図1に示したネットワーク201を介して、退院目標データを複数の経営支援システム1で共有することや、退院目標データを他のシステム202で利用することも可能である。或いは、複数の入院医療関連施設における退院目標データの一括管理や一括生成を、センタ装置に配置された当該経営支援システム1により行って、該複数の入院医療関連施設の夫々に対して提供することも可能である。更に、例えば個々の入院医療関連施設における現在又は近未来の稼働率に応じて退院目標データを求めて、ネットワーク201を介して夫々提供するように、当該経営支援システム1を構築することも可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う経営支援システム及びコンピュータプログラムもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の第1実施形態としての入院医療関連施設における経営支援システムのブロック図である。 第1実施形態の経営支援システムに係る記憶装置内に構築されるファイルに格納されるテーブルの一具体例を例示する概念図である。 第1実施形態の経営支援システムに係る記憶装置内に構築されるファイルに格納されるテーブルの他の具体例を例示する概念図である。 第1実施形態で採用されるコンビネーション医療報酬制度における支払額を、日付軸に対して示す特性図である。 第1実施形態で表示可能な、所定フォーマットでの医療関連データの表示の一例を示す平面図である。 第1実施形態で表示可能な、所定フォーマットでの医療関連データの表示の他の例を示す平面図である。 第1実施形態で表示可能な、所定フォーマットでの医療関連データの表示の他の例を示す平面図である。 第1実施形態における退院目標データの表示処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の一変形例における退院目標データの表示処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の他の変形例における退院目標データの表示処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における退院目標データの変更処理の一具体例を示すフローチャートである。 第1実施形態における退院目標データの変更処理の他の具体例を示すフローチャートである。 第1実施形態における退院目標データの変更処理の他の具体例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態としての入院医療関連施設における経営支援システムにより表示される所定フォーマットでの医療関連データの表示の例を示す平面図である。 第2実施形態における退院目標データの表示処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態としての入院医療関連施設における経営支援システムにより表示される所定フォーマットでの医療関連データの表示の例を示す平面図である。 第3実施形態における退院目標データの表示処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…経営支援システム
2…記憶装置
3…入力装置
4…処理部
4a…演算部
4b…表示データ生成部
5…表示装置
6…印刷装置
7…通信部
9…システム時計
201…ネットワーク

Claims (5)

  1. 予め設定された疾病分類毎の包括払いと予め設定された医療行為毎の出来高払いとを組合せてなる医療報酬制度を採用する入院医療関連施設において、一の入院患者に対して、目標となるカレンダ日付である退院日を示す退院目標データを提示するための経営支援システムであって、
    (i)複数の疾病分類夫々の仮想的な入院患者についての第1請求額データにより示される前記包括払い分に当たる請求額と(ii)前記仮想的な入院患者についての第2請求額データにより示される前記出来高払い分に当たる請求額とに基づいて算出され、前記仮想的な入院患者の入院日を基準とする日付軸に対する累積損益が、前記仮想的な入院患者についての入院治療及び在宅治療の両方が可能な期間内で、プラス側に最大値をとる期間を示す期間データを、前記包括払い分に当たる請求額を夫々規定する複数の疾病分類に対応付けて、格納する格納手段と、
    前記一の入院患者についての入院日を示す入院日データ及び前記一の入院患者に係る疾病分類を示す疾病分類データを入力可能な入力手段と、
    前記格納手段に格納された期間データから、前記入力手段を介して入力された疾病分類データにより示される前記一の入院患者に係る疾病分類に対応するものを取得し、該取得された期間データにより示される期間を、前記入力手段を介して入力された入院日データにより示される入院日を基準とすることで、前記一の入院患者についての前記目標となる退院日を算出して、該算出された退院日を示す前記退院目標データを生成する演算部と、
    前記一の入院患者を含む一又は複数の患者に係る医療関連データを、所定フォーマットで表示するための表示データを生成すると共に、前記生成された退院目標データを、前記表示データの一部に含めて生成する表示データ生成手段と、
    該生成された表示データを表示する表示手段と
    を備えたことを特徴とする入院医療関連施設における経営支援システム。
  2. 前記表示データ生成手段は、前記医療関連データを、前記所定フォーマットとして時系列で表示する前記表示データを生成すると共に、前記退院目標データを、前記時系列に係る時間軸上における前記目標となる退院日に対応する個所に表示させるように生成することを特徴とする請求項1に記載の入院医療関連施設における経営支援システム。
  3. 前記表示データ生成手段は、前記入力手段を介して入力された前記第1及び第2請求額データに基づいて、(i)前記包括払いによる請求が認められる期間と(ii)前記包括払いによる請求が認められない期間とが、相互に区別可能に表示されるように前記表示データを生成することを特徴とする請求項2に記載の入院医療関連施設における経営支援システム。
  4. 前記表示データ生成手段は、システム時計を参照することで得られる、現在の日を示す現在日データを、前記時間軸上における、少なくとも前記現在の日に対応する個所に表示させるように、前記表示データの一部として前記現在日データを生成することを特徴とする請求項2又は3に記載の入院医療関連施設における経営支援システム。
  5. コンピュータを請求項1から4のいずれか一項に記載の入院医療関連施設における経営支援システムとして機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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