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JP4072136B2 - バイオリン - Google Patents
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JP4072136B2 - バイオリン - Google Patents

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Description

本発明は、練習、教材あるいは娯楽用として活用できる安価なバイオリンに関するものである。
従来のバイオリンは、胴部にネックを結合する際に、胴部の側板の前部にブロック状の結合駒を設け、該結合駒とネックとの結合部に蟻継ぎ等の複雑な仕込み加工を施して両者を結合したり、指板は一枚の板材を断面円弧状に加工して形成したりしていたため、高度の加工技術及び専用の工具等を要し、高価になるものであった。また、弓は、本体部を一本の棒材により全体の重心を考慮しながら、グリップ部、竿部、弓弦の係止部等を形成するようにしていたので、本体部と同様に高度の加工技術及び専用の工具等を要し、高価になるものであった。このため、一般の人がバイオリンを気軽に弾いたり、製作したりして楽しむことができないものであった。
特開平5−181457号公報
本発明は、一般の人が簡素な工具で容易に製作できるバイオリンを得ることにより、楽器の演奏、及び楽器造りが気軽に味わえ、音楽の普及に供しようとするものである。
請求項1に係る発明は、中空の胴部の前部に弦を張るネックを設け、該ネックの上面に指板を設けてなるバイオリンにおいて、前記胴部は、前後部が広幅にかつ前後方向中間部が小幅に形成された平面視瓢箪形の表板と裏板とを上下に対面させ、該表板と裏板とを、その周縁部に沿って起立する側板を介して一体的に固着するとともに、該側板は、前記表板及び裏板の前部周縁部に沿う二つの前部、前記表板及び裏板の前後方向中間部の周縁部に沿う二つの中間部、及び前記表板及び裏板の後部周縁部に沿う後部に分断され、前記側板の中間部の前後端を側板の前部及び後部の端部に当接させることにより、中間部と前部及び後部との結合部を尖鋭にし、前記側板の前部のネック側前端部を互いに離間させてネックの基部側が嵌合する方形の差込口を形成し、前記ネックは、下面が円弧となる断面半円状のネック主体の基部に、上下面及び左右の側面が平行となる角形ブロック状の差込部を形成し、該差込部を前記差込口に嵌合させ、その上部側の面と下部側の面とに表板の前部と裏板の前部とを重ね合わせて一体的に固着し、差込部の左右の側面に前記側板の前端を当接させて一体的に固着し、細長い複数枚の薄板材を積層して断面円弧状に湾曲させてなる指板を設け、該指板の幅方向両側を前記ネック主体上面の幅方向両側に当接させて固着する構成にしたものである。
請求項1に係る発明は、ネックの基部に形成する差込部を単純な形状の角形としたので、鋸、かんな等の簡素な工具で容易に形成することができる。また、上記差込部を胴部の差込口6に差込んで、その上部側の面と下部側の面とに胴部の表板の前部と裏板の前部とを重ね合わせて一体的に固着し、前記差込部の左右両側に胴部の左右側板の前端を当接させて一体的に固着するようにしたので、胴部に結合するネックの位置決めが容易になるとともに、結合部の当接面積が広くなってネックを胴部に強固に結合させることができる。また、指板は、細長い複数枚の薄板材を積層して断面円弧状に湾曲させて形成するようにしたので、切削加工が不要となり、容易に形成することができる。
以下本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図面において、図1は本発明の実施例を示すバイオリンの側面図、図2はネックと胴部との結合部を示す要部断面側面図、図3は図2のIII-III拡大断面図、図4は胴部の後部側を示す断面側面図、図5は一部を破断したバイオリンの部分平面図、図6は弓の部分側面図である。
図1において、1はバイオリンであり、胴部2、ネック10、指板15、テールピース20、弦24等により構成されている。上記胴部2は、平面視瓢箪形状に裁断された裏板3、表板4を互いに対面させ、両者をその周縁部に沿って起立固定した側板5を介して一体的に固着し、表板4には、図5に示すように、音出し用のホール4aが形成されている。
本例では、上記裏板3は厚さ約4mmの繊維板製の平板により形成し、表板4は厚さ約5mmの桐製の平板により形成し、また、側板5は厚さ約2mmのベニヤ(単板)を湾曲させて形成する。この場合上記側板5は、図5に示すように、前部5a、中間部5b、後部5cをそれぞれ分断して形成し、中間部5bの前後端を前部5a及び後部5cの端部に当接させることにより、中間部5bと前部5a及び後部5cとの結合部C1,C2を尖鋭にする。また、上記側板5の前端部、つまり左右の前部5a,5aの前端部は互いに離間させてネック10の基部側が嵌合する方形の差込口6を形成する。なお、上記側板5は二重構造の合板により形成すれば、湾曲性をさほど低下させることなく外観を高くすることができるので、より好ましい。
上記ネック10はネック主体10aを図3に示すように、断面半円状にし、その基部(後端部)に差込部11を、前端部にヘッド部12を形成する。差込部11は図1、図2に示すように、ネック主体10aの基部の上部と下部とを段状かつ平行に切欠き、また、左右の側面11c,11c(図1)を平行な面にして角形のブロック状とし、該差込部11を前述した差込口6に嵌合させ、その上部側の面11aと下部側の面11bとに表板4の前部と裏板3の前部とをそれぞれ重ね合わせて一体的に固着し、差込部11の左右11c,11cに前述した側板5の前端を当接させて一体的に固着する。これにより、表板4及び裏板3との当接面積を広くしてネック10を胴部2に強固に結合するとともに、ネック10の上方への曲げ剛性を高くする。
上記ネック10のヘッド部12は、図2に示すように、上面側に前後方向に細長い凹部12aを形成し、該凹部12aが存在するヘッド部12の左右両側に4個の糸巻13を回転可能に取り付ける。各糸巻13は、心棒13aの端部に取り付ける摘まみ13bを、木製の丸棒を短尺に切断した円板体とし、この円板体を心棒13aと直交させて嵌合固定してなる。これにより径の異なる2種類の丸棒材により各糸巻13を容易に形成することができる。
上記ネック主体10aの上面に指板15を固着する。この指板は、図3に示すように、細長い複数枚、例えば4枚の薄板材を積層して断面円弧状に湾曲させて形成する。これにより、切削加工を要することなく高精度の円弧面を形成することができる。
前述した胴部2の後部側にテールピース20を取り付ける。このテールピース20は、図4、図5に示すように、前後に長い長方形状の板材の前端部に4個の前部係止孔20aを左右に所定ピッチで貫通形成し、後端部の左右に2個の後部係止孔20bを貫通形成し、前部係止孔20aに弦24の後端を係止する。また、後部係止孔20bにワイヤロープ等の緊張体21を挿通し、その両端部をテールピース20の上部側に位置させ、この部を鉛、あるいは銅等、軟質製の金属パイプからなる締結具22に挿通した後、該締結具22をかしめて上記両端部を締結し、上記緊張体21をリング状にする。
上記リング状にした緊張体21は、図4に示すように、表板4の後端部に形成した2個のスリット4bに嵌合させた後、胴部2の後面に突出固定した係止ピン23に係止する。該係止ピン23は胴部2の後部に固着した補強用のブロック7に嵌合固定する。図4において、8は表板3に起立固定した駒であり、弦24を受けてこれの振動を表板4に伝達するものである。9は表板3の裏面に固着した補強リブである。
上記バイオリン1を弾く弓は図6に示すようになっている。図6において、25は弓であり、大径側のパイプ26により所定長さのグリップ部25aを形成し、該パイプ26に小径の小径側のパイプ27を嵌合させるとともに、該小径側のパイプ27の前部を前方(図6において左方)に突出させ、該突出部により所定長さの竿部25bを形成する。上記グリップ部25aの前後中間部に第1係止具28を前後移動調節可能に取付け、また、竿部25bの先端部に第2係止具33を係止(固定)する。そして、上記第2係止具33に弓弦35の前端部を固着し、該弓弦35の後端部を上記第1係止具28に係止する。
上記大径側のパイプ26及び小径側のパイプ27は、本例では植木の姿勢を保持するスライド式の支柱を改良して形成したもので、上記大径側のパイプ26の長さを所定の長さに切断してグリップ部25aとし、小径側のパイプ27を大径側のパイプ26に嵌合させる嵌合量を調整して弓25の重心位置が基部(後部)側の所定位置となるように設定するとともに、該小径側のパイプ27の先端部を所定箇所で切断して竿部25bの長さを設定する。なお、上記グリップ部25a、竿部25bは、径の異なる2本以上のパイプを互いに嵌合させて(継ぎ足して)形成するようにしてもよい。
上記第1係止具28は以下の如くなっている。即ち、取付け板29をホルダ29aを介して大径側のパイプ26に固定し、上記取付け板29にガイド30を固定し、該ガイド30にフック31aを有するスライドピン31を前後摺動可能に挿通し、該スライドピン31の後端に小ねじ32を連結するとともに、該小ねじ32を上記ホルダ29aに前後摺動可能に挿通した後、その後部を後方に突出させ、該突出部にナット32aを螺合させる。そして、上記フック31aに弓弦35の後端を係止した後、ナット32aを正逆回転させ、小ねじ32を介してスライドピン31を前後方向に移動させることにより、弓弦35の張力を調節する。また、弓弦35は細い釣り糸を集合させて形成する。
以上説明したように、本発明によるバイオリン1及び弓25は一般の人が簡素な工具で容易に形成することができ、楽器の演奏、及び楽器造りを気軽に味わうことができる。
本発明の実施例を示すバイオリンの側面図である。 ネックと胴部との結合部を示す要部断面側面図である。 図2のIII-III拡大断面図である。 胴部の後部側を示す断面側面図である。 一部を破断したバイオリンの部分平面図である。 弓の部分側面図である。
符号の説明
1 バイオリン
2 胴部
3 裏板
4 表板
4a ホール
4b スリット
5 側板
5a 前部
5b 中間部
5c 後部
6 差込口
7 ブロック
8 駒
9 補強リブ
10 ネック
11 差込部
11a 上面
11b 下面
11c 左右面
12 ヘッド部
12a 凹部
13 糸巻
13a 心棒
13b つまみ
15 指板
20 テールピース
20a 前部係止孔
20b 後部係止孔
21 緊張体(ワイヤ)
22 締結具
23 係止ピン
24 弦
25 弓
25a グリップ部
25b 竿部
26 大径側のパイプ
27 小径側のパイプ
28 第1係止具
29 取付け板
29a ホルダ
30 ガイド
31 スライドピン
31a フック
32 小ねじ
32a ナット
33 第2係止具
35 弓弦

Claims (1)

  1. 中空の胴部(2)の前部に弦(24)を張るネック(10)を設け、該ネック(10)の上面に指板(15)を設けてなるバイオリンにおいて、前記胴部(2)は、前後部が広幅にかつ前後方向中間部が小幅に形成された平面視瓢箪形の表板(4)と裏板(3)とを上下に対面させ、該表板(4)と裏板(3)とを、その周縁部に沿って起立する側板(5)を介して一体的に固着するとともに、該側板(5)は、前記表板(4)及び裏板(3)の前部周縁部に沿う二つの前部(5a)、前記表板(4)及び裏板(3)の前後方向中間部の周縁部に沿う二つの中間部(5b)、及び前記表板(4)及び裏板(3)の後部周縁部に沿う後部(5c)に分断され、前記側板(5)の中間部(5b)の前後端を側板(5)の前部(5a)及び後部(5c)の端部に当接させることにより、中間部(5b)と前部(5a)及び後部(5c)との結合部(C1,C2)を尖鋭にし、前記側板(5)の前部(5a),(5a)のネック(10)側前端部を互いに離間させてネック((10)の基部側が嵌合する方形の差込口(6)を形成し、前記ネック(10)は、下面が円弧となる断面半円状のネック主体(10a)の基部に、上下面(11a,11b)及び左右の側面(11c,11c)が平行となる角形ブロック状の差込部(11)を形成し、該差込部(11)を前記差込口(6)に嵌合させ、その上部側の面(11a)と下部側の面(11b)とに表板(4)の前部と裏板(3)の前部とを重ね合わせて一体的に固着し、差込部(11)の左右の側面(11c,11c)に前記側板(5)の前端を当接させて一体的に固着し、細長い複数枚の薄板材を積層して断面円弧状に湾曲させてなる指板(15)を設け、該指板(15)の幅方向両側を前記ネック主体(10a)上面の幅方向両側に当接させて固着したことを特徴とするバイオリン。
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