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JP4075394B2 - クラッチチューブ構造 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はクラッチチューブ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的にクラッチ操作による自動車は、エンジンの出力を変速機に伝達するために、左足でクラッチペダルを踏み込み、その深さを加減することでマスターシリンダとオペレーティングシリンダを作動させ、クラッチ盤を断から半クラッチ、そして接状態にして操作するクラッチ機構を備えている。
それらは、クラッチペダルの踏み込みに応じて作動油がクラッチチューブを流れて、クラッチ盤にその動きを伝えるようになっている。
【0003】
そして、その概略は図4に示すように、車体側に備えられたクラッチペダル50と、そのクラッチペダル50の動作を作動油に伝達するマスタシリンダ51と、そのマスタシリンダ51から延びた金属製のクラッチチューブ52と、そのクラッチチューブ52に形成されたループ部分53と、クラッチチューブ52にブラケット58を介して接続されたゴム製のクラッチホース57と、クラッチホース57に接続されたオペレーティングシリンダ54と、そのオペレーティングシリンダ54に接続されたフォーク60及びクラッチカバー55内で図外の変速機の入力軸を摺動するクラッチ56を備えた構成となっている。尚、ブラケット58はフレーム59に固着されている。そして、走行中のフレーム59に対する変速機の揺動はゴム製のクラッチホース57により吸収される。
また、走行時には車体とフレームも微少ではあるが上下方向に相対移動し、その相対移動を吸収するためにクラッチチューブ52にループ部分53を形成し、相対移動に対応できる構成となっている。そして、このループ部分53によって、金属製クラッチチューブ52への応力集中が防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記クラッチチューブ52は金属製であり、ループ部分53は上下の移動量を吸収できるように遊動可能に設置されているため、車体の振動に共振しやすいという問題があった。特に、クラッチペダル50を踏込む時、作動油がクラッチチューブ52を通過する際にループ部分53から「ゴー」という異音が発生するという問題があった。
この異音は運転席に近い部分から発生するため、運転時において違和感が生じる。
【0005】
本発明はかかる従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、クラッチチューブのループ部分にインシュレータを嵌合させて、運転時及びクラッチ操作時に生じる異音を低減させるクラッチチューブ構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための手段として本発明請求項1記載のクラッチチューブ構造では、フレームに緩衝材を介して車体が取り付けられ、動力伝達の接続、断絶の指令を与えるクラッチペダルと、このクラッチペダルの動作を作動油に伝達するマスタシリンダと、このマスタシリンダから作動油を導く金属製のクラッチチューブが車体に取り付けられ、クラッチチューブの先端がフレームに固定されると共に可撓性のクラッチホースに接続され、クラッチホースはクラッチ盤の接続と断絶を選択するオペレーティングシリンダに接続され、前記クラッチチューブの一部にはループ状に螺旋したループ部分が形成され、車体とフレームとの相対変位がループ部分によって吸収されるクラッチチューブ構造において、前記ループ部分にはクラッチチューブ間に跨ってゴム製のインシュレータが嵌合されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明では、請求項1記載のクラッチチューブ構造において、前記ゴム製のインシュレータには間隔をおいて複数の切り込みが形成され、その切り込みの奥にゴムの弾力によってクラッチチューブを保持する嵌合溝が形成され、嵌合溝間にはクラッチチューブを嵌合溝に嵌合させる際に取っ手として使用する引張可能な舌片が突設されていることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載のクラッチチューブ構造において、前記嵌合溝はループ部分の円周方向に厚みを持って形成され、クラッチチューブの湾曲に対応して保持できるように径方向に長穴形状に形成されていることを特徴とする。
【0009】
【作用及び効果】
請求項1記載の発明では、クラッチチューブのループ部分にクラッチチューブ間に跨ってゴム製のインシュレータを嵌合させたので、クラッチペダルの踏込みに伴うループ部分の共振を抑制でき、これにより異音の発生を低減することができ、車両の音振性能を高めることができる。
【0010】
請求項2記載の発明では、ループ部分への取付の際、ループ部分のチューブ間に形成された隙間から舌片を把持して舌片を先端側に引っ張るだけで、容易にクラッチチューブを嵌合溝に押し込むことができるので、取付作業性の向上を図ることができる。
【0011】
請求項3記載の発明では、ループ部分の円周方向に厚みを持って形成された嵌合溝が、クラッチチューブの湾曲に対応して保持できるように径方向に長穴形状に形成されているので、確実にクラッチチューブに嵌合させることができると共に、取付作業性にも優れている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明のインシュレータを適応したクラッチ機構の概略図である。
本発明を適用したクラッチ機構は図1に示すように、クラッチペダルの動きに連動して流れる作動油を導く金属製のクラッチチューブ1と、クラッチチューブ1を車体に固定するコネクタ2及びブラケット3と、クラッチチューブ1の延長上の途中に形成されたループ部分4と、そのループ部分4に嵌合したゴム製のインシュレータ5を主要な構成としている。
【0013】
また、クラッチチューブ1の先は図外のフレームに固着されたブラケット6を介してクラッチホース7に接続され、そのクラッチホース7の先には図外のオペレーティングシリンダ及びフォーク、更にはクラッチ盤が連結されている。
そして、クラッチペダルの踏み込みに応じて、作動油がクラッチチューブ1を通過し、クラッチホースを経由してクラッチ盤の動力元に対する接続・断絶が行なわれるようになっている。
【0014】
また、ループ部分4は螺旋した状態で巻回され、車体とフレームとの上下方向の相対移動を吸収し、応力の集中を防止するようになっている。
【0015】
前記クラッチチューブ1のループ部分4には樹脂コーティングが施され、インシュレータとの擦れによる表面のメッキ・塗装の剥がれを防止している。この樹脂コーティングが施されていることにより、上下の動きが激しい場合でもクラッチチューブのメッキの剥がれが防止され耐久性を向上させている。
【0016】
次に、図2はインシュレータの断面図であり、図1におけるA−A断面図である。
前記インシュレータ5はループ部分4に嵌合して共振を防止するゴム製部材であり、矩形状のゴムの一側面に切り込みを形成し、その切り込みの奥に嵌合溝8(長穴)を形成している。
また、切り込みの入り口部分9は外側にハの字に開き、徐々に狭窄し、その奥が長穴形状の嵌合溝8となっている。前記入り口部分9がハの字に開いていることにより、クラッチチューブを押し込み易く、狭窄した部分10を通過して嵌合溝8に押し込むとゴムの弾力によって両側が挟まれ、外れないように保持される。
【0017】
前記嵌合溝8はループ間隔に合わせて形成され、本実施の形態では左右対称の形状となっている。
本発明では2個の嵌合溝8を有しているが、ループ数に応じて嵌合溝8の数は増加させることができ、嵌合溝8の大きさ、溝同士の間隔はクラッチチューブ1の形状、設置状況によって任意に設定される。
【0018】
前記インシュレータ5の嵌合溝8と嵌合溝8の間からは、長さ数cmの舌片11が前方に突設されている。従って、この舌片11を挟んだ状態で両脇に嵌合溝8が配置され、舌片11を取っ手として保持して引っ張ることにより、両側の嵌合溝8にクラッチチューブ1を押し込むことができる。
嵌合溝8の左右向の幅はクラッチチューブ1の径と同一、あるいは僅かに小さく、嵌合したクラッチチューブ1を弾力保持できるようになっている。
【0019】
前記インシュレータの嵌合溝8は、図2に示すように押し込み方向の前後方向に穴の形状が長く形成されている。すなわち、ループ径の方向にやや長く形成されている。
この形状はクラッチチューブ1の湾曲に対応するものであり、嵌合溝8の奥又は入り口に隙間12が形成されることにより、湾曲に対応して全体を保持することができる。
インシュレータとクラッチチューブが嵌合した状態は図3に示すとおりである。
【0020】
インシュレータの材質としてはクラッチチューブを弾力保持する材質であれば、使用することができ、天然ゴムの他、アクリルゴム、ブチルゴム、ケイ素ゴム、ウレタンゴム、フッ化物系ゴム、多硫化物系ゴム、グラフトゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、ポリブテンゴム、イソブテン−イソプレンゴム、アクリレート−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ピリジン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム、アクリロニトリル−クロロプレンゴム、スチレン−クロロプレンゴム等を使用することができ、また、これらを二種以上混合したもの等を使用できる。
【0021】
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0022】
例えば、前記実施の形態においては、舌片を設ける構成としたが、舌片の形状は他の形状を採用することもでき、この舌片が無い場合であっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクラッチチューブ構造を適応したクラッチ機構の概略図である。
【図2】インシュレータの断面図である。
【図3】インシュレータとクラッチチューブが嵌合した状態を示す図である。
【図4】従来例にかかるクラッチ機構の概略図である。
【符号の説明】
1 クラッチチューブ
2 コネクタ
3 ブラケット
4 ループ部分
5 インシュレータ
6 ブラケット
7 クラッチホース
8 嵌合溝
9 入り口部分
10 狭窄した部分
11 舌片
12 隙間

Claims (3)

  1. フレームに緩衝材を介して車体が取り付けられ、動力伝達の接続、断絶の指令を与えるクラッチペダルと、このクラッチペダルの動作を作動油に伝達するマスタシリンダと、このマスタシリンダから作動油を導く金属製のクラッチチューブが車体に取り付けられ、クラッチチューブの先端がフレームに固定されると共に可撓性のクラッチホースに接続され、クラッチホースはクラッチ盤の接続と断絶を選択するオペレーティングシリンダに接続され、前記クラッチチューブの一部にはループ状に螺旋したループ部分が形成され、車体とフレームとの相対変位がループ部分によって吸収されるクラッチチューブ構造において、
    前記ループ部分にはクラッチチューブ間に跨ってゴム製のインシュレータが嵌合されていることを特徴とするクラッチチューブ構造。
  2. 前記ゴム製のインシュレータには間隔をおいて複数の切り込みが形成され、その切り込みの奥にゴムの弾力によってクラッチチューブを保持する嵌合溝が形成され、嵌合溝間にはクラッチチューブを嵌合溝に嵌合させる際に取っ手として使用する引張可能な舌片が突設されていることを特徴とする請求項1記載のクラッチチューブ構造。
  3. 前記嵌合溝はループ部分の円周方向に厚みを持って形成され、クラッチチューブの湾曲に対応して保持できるように径方向に長穴形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のクラッチチューブ構造。
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