JP4077186B2 - 流体吐出器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャの外周部を摺動可能に保持する弾性変形可能な張り出し部を備える流体吐出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
流体吐出器には、例えば、使用者のトリガー(引き金)操作によってポンプ作用を惹起するトリガー式ポンプや、使用者のノズルヘッド操作によってポンプ作用を惹起するノズルヘッドタイプなどがあり、本願出願人は、シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャを導入する内部流路を有するピストンまたはガイドシャフトにバルブプランジャの外周部を摺動可能に保持する弾性変形可能な張り出し部を設けた流体吐出器を特願2001−319579号等にて提案済みである。
【0003】
図3は、上記流体噴出器として例示したノズルヘッド式ポンプ200と、このポンプ200が取り付けられる容器10の口部10aとを示す断面図である。
【0004】
ノズルヘッド式ポンプ200は、容器10の口部10aに取り付けられるキャップ210と、このキャップ210の内側に取り付けられ容器10の内容物を吸い上げるパイプCoを有するシリンダ220と、このシリンダ220内に設けた座部220aから離間して該シリンダ220内に流体を吸入するためのバルブプランジャ230と、このバルブプランジャ230との間にリターンスプリングS1を配し該バルブプランジャ230を導入する内部通路240rを有する中空のガイドシャフト240と、このガイドシャフト240の外周部に取り付けられシリンダ220内を摺動自在なピストン250と、ガイドシャフト240の内部通路240rから張り出してバルブプランジャ230の外周部230fを摺動可能に保持して該バルブプランジャ230とガイドシャフト240とピストン250とシリンダ220とからなる密閉空間R1を画成し、ガイドシャフト240をシリンダ220内で引き戻すことによりバルブプランジャ230をシリンダ220内に設けた座部220aから離間させる一方、ガイドシャフト240と共にピストン250をシリンダ220内に押し込んで密閉空間R1を加圧することによりバルブプランジャ230の外周部230fから離間して密閉空間R1内の流体を排出する弾性変形可能な張り出し部260と、ガイドシャフト240の排出側に取り付けるノズルヘッド270と、キャップ210とシリンダ220のフランジ上面との間に設けられガイドシャフト240を保持する保持部材280と、容器10の口部10aとシリンダ220のフランジ下面との間に介在するパッキンPoとからなる。
【0005】
ガイドシャフト240の内部流路240rに設けた張り出し部260は、バルブプランジャ230の外周部230fとの密閉性(以下、シール性という)を保持すると共に、以下のように動作する。
【0006】
具体的に張り出し部260は、ゴムやエラストマなどの弾性体からなり、ノズルヘッド270の押し下げ動作によりガイドシャフト240と共にピストン250をシリンダ220内に押し込む過程では、バルブプランジャ230を該バルブプランジャ230がシリンダ220に設けた弁座220aに着座するまで一体に保持するが、バルブプランジャ230が弁座220aに着座したのちは、ガイドシャフト240をリターンスプリングS1の付勢力に抗してバルブプランジャ230の外周部230fに沿って摺動させる。このとき、張り出し部260は、ガイドシャフト240と共にピストン250をバルブプランジャ230に沿って該シリンダ220内に押し込んで密閉空間R1を加圧することによりその弾性力に抗してバルブプランジャ230の外周部230fから離間して密閉空間R1をガイドシャフト240に形成した内部流路240rに開放し、この内部流路240rからノズルヘッド270の開口270aを経て密閉空間R1内の流体を排出する。
【0007】
その後、張り出し部260は、ガイドシャフト240をシリンダ220内で引き戻す過程では、リターンスプリングS1の付勢力によって、再びバルブプランジャ230の外周部230fを保持して該バルブプランジャ230を一体に引き上げて、バルブプランジャ230をシリンダ220の弁座220aからスプリング端部に突き当たるまで離間させ、その後はガイドシャフト240のみが元の位置まで復帰させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、こうした流体吐出器は、ガイドシャフト240をシリンダ220内で引き戻す際に、張り出し部260を介してバルブプランジャ230の外周部230fに沿って摺動するため、本願出願人は、例えば、図3の領域Xで示す部分に対して、図4の拡大断面図に示す如く、バルブプランジャ230の外周部230fに張り出し部260の先端が当接する凸部231を形成し、この凸部231に張り出し部260を圧接させることにより、ガイドシャフト240を引き戻したときにガイドシャフト240がバルブプランジャ230に対する相対移動を終了する位置、すなわち、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置でのシール性(気密性)を確保することを発想するに至った。
【0009】
しかしながら、前述の構成のポンプ容器にあっては、後述の(発明の実施形態)にて説明の如く、ピストン250と保持部材280との上下方向での圧接シール(図3の領域Y参照)により、シリンダ220に設けた空気孔220hを通じての流体の排出を防止しており、バルブプランジャ230の凸部231(図4参照)と張り出し部260とを上下方向で圧接シールすることについては、ポンプ全体の構成として異なる2箇所に上下シール部を有することとなり、両シールを維持するには、部品寸法・組み立て等に対し、精度が要求されることとなる。
【0010】
このため、張り出し部260は、バルブプランジャ230に対し、径方向でシールする構成となるが、密閉空間R1内で加圧された流体が張り出し部260の弾性力に抗して弾性変形するため、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置にあっても、その位置にて、密閉空間R1内の流体が極端に加圧された状態であると、張り出し部260の先端が当接する凸部231の形状によっては、図4の二点鎖線に示す如く、張り出し部260の先端が凸部231を乗り越えてバルブプランジャ230の外周部230fから捲れることにより、密閉空間R1内の流体を排出してしまうことが考えられる。
【0011】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、ピストンまたはガイドシャフトの内部流路に設けた弾性変形可能な張り出し部が、シリンダ内でガイドシャフトまたはピストンを引き戻したときに該ガイドシャフトまたはピストンがバルブプランジャに対する移動を終了する位置ではバルブプランジャの外周部から離間することなく、密閉空間内から流体の排出を確実に阻止することができる流体吐出器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するため、第1発明である流体吐出器は、シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャを導入する内部通路を有しシリンダ内を摺動自在な中空のピストンと、このピストンの内部通路から張り出してバルブプランジャの外周部を摺動可能に保持して該バルブプランジャとピストンおよびシリンダとからなる密閉空間を画成し、ピストンをシリンダ内で引き戻すことによりバルブプランジャをシリンダ内に設けた弁座から離間させる一方、ピストンをシリンダ内に押し込んで密閉空間内を加圧することによりバルブプランジャの外周部から離間して密閉空間内の流体を排出する弾性変形可能な張り出し部とを備える流体吐出器において、バルブプランジャは、ピストンを引き戻したときに該ピストンがバルブプランジャに対する移動を終了する位置から所定の距離ΔLだけ手前の位置の外周部に、張り出し部の先端が圧接する圧接部を備えるものであることを特徴とするものである。
【0013】
なお、第1発明に係る、張り出し部は、ピストンと一体に成形されたものであっても、別体として設けられたものであってもよい。
【0014】
また第2発明である流体吐出器は、上記第1発明において、張り出し部は、バルブプランジャとピストンとの間に配したリターンスプリングの付勢力によって圧接部に圧接するものであることが好ましい。
【0015】
第3発明である流体吐出器は、シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャを導入する内部通路を有する中空のガイドシャフトと、このガイドシャフトの外周部に取り付けられシリンダ内を摺動自在なピストンと、ガイドシャフトの内部通路から張り出してバルブプランジャの外周部を摺動可能に保持して該バルブプランジャとガイドシャフトとピストンとシリンダとからなる密閉空間を画成し、ガイドシャフトをシリンダ内で引き戻すことによりバルブプランジャをシリンダ内に設けた弁座から離間させる一方、ガイドシャフトと共にピストンをシリンダ内に押し込んで密閉空間内を加圧することによりバルブプランジャの外周部から離間して密閉空間内の流体を排出する弾性変形可能な張り出し部とを備える流体吐出器において、バルブプランジャは、ガイドシャフトを引き戻したときに該ガイドシャフトがバルブプランジャに対する移動を終了する位置から所定の距離ΔLだけ手前の位置の外周部に、張り出し部の先端が圧接する圧接部を備えるものであることを特徴とするものである。
【0016】
なお、第3発明に係る、張り出し部は、ガイドシャフトと一体に成形されたものであっても、別体として設けられたものであってもよい。
【0017】
第4発明である流体吐出器は、上記第3発明において、張り出し部は、バルブプランジャとピストンまたはガイドシャフトとの間に配したリターンスプリングの付勢力によって圧接部に圧接するものであることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明に係る流体吐出器の一実施形態であるノズルヘッド式ポンプ100およびそのポンプ100を取り付ける容器10の口部10aを示した断面図であり、図2は、図1の領域Xを示す要部断面図である。
【0021】
ノズルヘッド式ポンプ100は、例えば、乳液などの液体を吐出するものであって、容器10の口部10aに取り付けられるキャップ110と、このキャップ110の内側に取り付けられ容器10の内容物を吸い上げるパイプC1を有するシリンダ120と、このシリンダ120内に設けた座部120aから離間して該シリンダ120内に流体を吸入するバルブプランジャ130と、このバルブプランジャ130との間にリターンスプリングS1を配し該バルブプランジャ130を導入する内部流路140rを有してシリンダ120内を摺動自在な中空のピストン140と、このピストン140の内部流路140rから張り出してバルブプランジャ130の外周部130fを全周にわたって摺動可能に保持してバルブプランジャ130とピストン140とシリンダ120とからなる密閉空間R1を画成する弾性変形可能な張り出し部150と、ピストン140の背面に取り付けられ該ピストン140の内部流路140rと共にバルブプランジャ130を導入する内部流路160rを有するガイドシャフト160と、このガイドシャフト160の排出側に取り付けるノズルヘッド170と、キャップ110とシリンダ120のフランジ上面との間に設けられガイドシャフト140を保持する保持部材180と、容器10の口部10aとシリンダ120のフランジ下面との間に介在するパッキンP1とからなる。
【0022】
バルブプランジャ130は、図1に示す如く、シリンダ120内に設けた座部120aに着座して吸入弁の役割を果たす吸入側端部131と、ピストン140に設けた張り出し部150が摺動自在に保持するバルブプランジャ130の外周部130fとを有する。
【0023】
またバルブプランジャ130は、図2に示す如く、ピストン140を引き戻したときに該ピストン140がバルブプランジャ130に対する移動を終了する位置(本実施形態では、バルブプランジャ130の排出側端部132)から所定の距離ΔLだけ手前の位置の外周部に、ピストン140に設けた張り出し部150の先端150eが圧接する圧接部132を備える。
【0024】
ピストン140の張り出し部150は、図2に示す如く、バルブプランジャ130の外周部130fと接触する先端150eを有するほぼ爪状の断面形状であってピストン140と一体にゴムやエラストマなどの弾性体で成形されており、バルブプランジャ130およびピストン140との間に配したリターンスプリングS1の付勢力によってバルブプランジャ130の圧接部132に距離ΔL分だけ圧接されている。これにより、張り出し部150は、その先端150eがバルブプランジャ130の外周部130fと径方向に圧接すると共に、バルブプランジャ軸線方向(矢印F)に圧接してバルブプランジャ130の外周部130fとの密閉性(以下、シール性という)を保持すると共に、以下のように動作する。
【0025】
張り出し部150は、ピストン140をシリンダ120内に押し込む過程では、その先端150eがバルブプランジャ130の外周部130fを該バルブプランジャ130がシリンダ120内に設けた弁座120aに着座するまで一体に保持するが、バルブプランジャ130が弁座120aに着座したのちは、ピストン140をリターンスプリングS1の付勢力に抗してバルブプランジャ130の外周部130fに沿って摺動する。このとき、ピストン140は、バルブプランジャ130に沿ってシリンダ120内に押し込んで密閉空間R1を加圧するため、この密閉空間R1の圧力が高まると、張り出し部150の先端150eは、張り出し部150の弾性力に抗してバルブプランジャ130の外周部130fから離間する。
【0026】
その後、張り出し部150の先端150eは、密閉空間R1内の圧力低下により再びバルブプランジャ130の外周部130fに圧接するため、ピストン140をシリンダ120内から引き戻す工程では、リターンスプリングS1の付勢力によって、再びバルブプランジャ130の外周部130fを保持して該バルブプランジャ130を一体に引き上げて、バルブプランジャ130をシリンダ120の弁座120aからスプリング端部に突き当たるまで離間させ、その後はピストン140のみを元の位置(張り出し部150が圧接する圧接部132)まで復帰させる。
【0027】
ここで、ノズルヘッド式ポンプ100のポンプ作用を説明する。
【0028】
始めに使用者が図1のノズルヘッド170を矢印dの方向に押圧すると、ガイドシャフト160がピストン140と共にバルブプランジャ130をリターンスプリングS1の付勢力に抗してシリンダ120内に押し込んで、ピストン140の張り出し部150の先端150eに保持されたバルブプランジャ130をシリンダ120の弁座120aに着座させる。
【0029】
その後さらにノズルヘッド170を押圧すると、ピストン140が張り出し部150の先端150eを介してバルブプランジャ130の外周部130fに沿って摺動するため、ピストン150をリターンスプリングS1の付勢力に抗してシリンダ120内に押し込んで密閉空間R1を加圧する。
【0030】
すると、密閉空間R1内では圧力が上昇し、張り出し部150の先端150eをその弾性力に抗してバルブプランジャ130の外周部130fから押し退けて該バルブプランジャの外周部130fから離間させ、密閉空間R1内の空気を内部流路140r,160rを経てノズルヘッド170の排出口170aへ排出し、その後、使用者がノズルヘッド170から指を離すと、張り出し部150の先端150eは、張り出し部150の弾性力によって再びバルブプランジャの外周部130fに着座する。このとき、ノズルヘッド170の上昇と共に張り出し部150の先端150eがバルブプランジャ130を引き上げてシリンダ120の座部120aから離間させると共に密閉空間R1内に負圧が生じさせるため、この負圧によって、容器内の内容物をパイプC1から吸い上げて密閉空間R1内に導入する。
【0031】
以後、使用者がノズルヘッド170を押圧すると、ピストン140に設けた張り出し部150がバルブプランジャ130をシリンダ120の座部120aに着座させたのちピストン150によって密閉空間R1内の内容物を加圧するため、この加圧された内容物は、張り出し部150の先端150eを張り出し部150の弾性力に抗してバルブプランジャ130の外周部130fから押し退けて該バルブプランジャ130の外周部130fから離間させて、内部流路140r,160rを経てノズルヘッド170の排出口170aから排出される。
【0032】
本実施形態では、ノズルヘッド170が元の位置に復帰したとき、張り出し部150の先端150eは、図2に示す如く、バルブプランジャ軸線方向(矢印F)に対して距離ΔL分だけバルブプランジャ130の圧接部132に圧接している。このため、密閉空間R1内の内容物が極端に加圧された状態であっても、バルブプランジャ130の圧接部132で張り出し部150の先端150eを保持するため、張り出し部150の先端150eがバルブプランジャ130の外周部130fから捲れて密閉空間R1内の内容物を排出してしまうことがない。
【0033】
つまり、本実施形態によれば、バルブプランジャ130は、ピストン140を引き戻したときに該ピストン140がバルブプランジャ130に対する移動を終了する位置から距離ΔLだけ手前の位置の外周部に、張り出し部150の先端150eが圧接する圧接部132を備えるから、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間R1内の内容物が極端に加圧された状態であっても、バルブプランジャ130の圧接部132が張り出し部150の先端150eを径方向に保持するため、密閉空間R1内に吸引した内容物をピストン140の内部流路140rやガイドシャフト160の内部流路160rに排出してしまうことがない。
【0034】
従って本実施形態によれば、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間R1内の内容物が極端に加圧された状態であっても、密閉空間R1内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出することができる。
【0035】
また第1実施形態の張り出し部150は、バルブプランジャ130とピストン140との間に配したリターンスプリングS1の付勢力によってバルブプランジャ130の圧接部132に圧接するものであるから、既存の部品を用いることにより、バルブプランジャを変更するだけで、密閉空間R1内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出するノズルヘッド式ポンプ100を提供することができる。
【0036】
ところで、こうしたポンプには、吐出時に生じる容器10内の負圧を防止するための空気孔を形成する必要があり、図3に示すノズルヘッド式ポンプ200のシリンダ220にも、ピストン250が摺動するときにピストン250の背面に生じる負圧を防止するための空気孔220hが設けられている。しかしながら、こうした空気孔は、ポンプを転倒させた場合などで内容物を逆流させてしまう恐れがある。このため、例えば、図3のノズルヘッド式ポンプ200では、領域Yに示す如く、ピストン250がガイドシャフト240を介してリターンスプリングS1の付勢力を全て受けることによって保持部材280に圧接して、空気孔220hからガイドシャフト240および保持部材280をシールしている。
【0037】
同様に本実施形態におけるシリンダ120の側面には、図1に示す如く、吐出時に生じる容器10内の負圧を防止するための空気孔120hが形成されている。しかしながら、本実施形態では、張り出し部150の先端150eは、ピストン140がリターンスプリングS1の付勢力を全て受けることによって圧接部132に圧接しているため、図3の領域Yに示す如く、ピストン140を保持部材180に圧接させることによって、シリンダ120の側面に設けた空気孔120hからガイドシャフト160および保持部材180をシールすることができない。
【0038】
そこで、本実施形態では、図1に示す如く、ピストン140に接続されたガイドシャフト160の外周部に、シリンダ120の内周部を全周にわたって摺動自在なシール部161を設けることにより、シリンダ120の空気孔120hからガイドシャフト160および保持部材180をシールしている。この場合、ノズルヘッド式ポンプ100が転倒などしても、空気孔120hからシリンダ120内に流入した内容物がピストン140の背面、例えば、ガイドシャフト160および保持部材180から漏れ出すことを防止することができる。
【0039】
なお本発明は、その第2実施形態として、図3に開示したノズルヘッド式ポンプ200のバルブプランジャ230を第1実施形態のバルブプランジャ130に置き換えることも可能である。
【0040】
この実施形態によれば、バルブプランジャ130は、ガイドシャフト240を引き戻したときに該ガイドシャフト240がバルブプランジャ130に対する移動を終了する位置から所定の距離ΔLだけ手前の位置の外周部に、張り出し部260の先端260e(図3,4参照)が圧接する圧接部132を備えるものであるから、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間R1内の内容物が極端に加圧された状態であっても、バルブプランジャ130の圧接部132が張り出し部260の先端260eを保持するため、密閉空間R1内に吸引した内容物をガイドシャフト240の内部流路240rに排出してしまうことがない。
【0041】
従って第2実施形態によれば、第1実施形態と同様、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間R1内の内容物が極端に加圧された状態であっても、密閉空間R1内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出することができる。
【0042】
また第2実施形態の張り出し部260は、バルブプランジャ130とガイドシャフト240との間に配したリターンスプリングS1の付勢力によってバルブプランジャ130の圧接部132に圧接するものであるから、既存の部品を用いることにより、バルブプランジャを変更するだけで、密閉空間R1内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出するノズルヘッド式ポンプ200を提供することができる。なお、第2実施形態は、その変形例として、ガイドシャフト240の形状を変更し、バルブプランジャ130とピストン250との間に配してもよい。また、ガイドシャフト240の外周部には、第1実施形態と同様、シリンダ220に設けた空気孔220hをシールするシール部を設けてもよい。
【0043】
上述したところは、本発明の好適な実施形態を示したに過ぎず、当業者によれば、請求の範囲において、種々の変更を加えることができ、例えば、第1実施形態の張り出し部150は、ピストン140と一体成形したものに限ることなく、ピストン140と別体に設けたものであってもよい。またバルブプランジャ130に設ける圧接部132の位置は、ピストン140またはガイドシャフト240を引き戻したときに該ピストン140またはガイドシャフト240がバルブプランジャ130に対する移動を終了する位置から所定の距離ΔLだけ手前の位置であればよく、バルブプランジャ130のノズルヘッド側先端部に限るものではない。
【0044】
またノズルヘッド式ポンプの形態は、使用者がコットンやパフなどを介してピストンに設けた受け皿状のノズルヘッドを押圧してクレンジング液などの内容物を取り出すタイプであってもよく、さらに利用される流体吐出器も、ノズルヘッド式ポンプに限ることなく、使用者がトリガーに引っ掛けた指を引くことによってポンプ作用を惹起するトリガーポンプであってもよく、さらに吐出液体が霧状に排出されるスプレータイプであってもよい。
【0045】
【発明の効果】
第1発明に係る流体吐出器は、バルブプランジャが、ピストンを引き戻したときに該ピストンがバルブプランジャに対する移動を終了する位置から所定の距離ΔLだけ手前の位置の外周部に、張り出し部の先端が圧接する圧接部を備えるものであるから、密閉空間内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間内の内容物が極端に加圧された状態であっても、バルブプランジャの圧接部が張り出し部の先端を径方向に保持するため、密閉空間内に吸引した内容物をピストンの内部流路から排出してしまうことがない。
【0046】
従って第1発明によれば、密閉空間内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間内の内容物が極端に加圧された状態であっても、密閉空間内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出することができる。
【0047】
また第2発明は、上記第1発明において、張り出し部がバルブプランジャとピストンとの間に配したリターンスプリングの付勢力によってバルブプランジャの圧接部に圧接するものであるから、既存の部品を用いることにより、バルブプランジャを変更するだけで、密閉空間内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出する流体吐出器を提供することができる。
【0048】
第3発明に係る流体吐出器は、バルブプランジャが、ガイドシャフトを引き戻したときに該ガイドシャフトがバルブプランジャに対する移動を終了する位置から所定の距離ΔLだけ手前の位置の外周部に、張り出し部の先端が圧接する圧接部を備えるものであるから、密閉空間内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間内の内容物が極端に加圧された状態であっても、バルブプランジャの圧接部が張り出し部の先端を保持するため、密閉空間内に吸引した内容物をガイドシャフトの内部流路から排出してしまうことがない。
【0049】
従って第3発明によれば、第1発明と同様、密閉空間内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間内の内容物が極端に加圧された状態であっても、密閉空間内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出することができる。
【0050】
また第4発明は、上記第3発明において、張り出し部がバルブプランジャとガイドシャフトまたはピストンとの間に配したリターンスプリングの付勢力によってバルブプランジャの圧接部に圧接するものであるから、既存の部品を用いることにより、バルブプランジャを変更するだけで、密閉空間内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出する流体吐出器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る流体吐出器の第1の実施形態であるノズルヘッド式ポンプおよびそのポンプを取り付ける容器の口部を示した断面図である。
【図2】 図1の領域Xを示す要部断面図である。
【図3】 従来の流体吐出器として例示したノズルヘッド式ポンプと、このポンプが取り付けられる容器の口部とを示す断面図である。
【図4】 バルブプランジャとガイドシャフトの内部流路に設けた張り出し部との関係を示す要部断面図である。
【符号の説明】
100 ノズルヘッド式ポンプ
110 キャップ
120 シリンダ
120a 座部
130 バルブプランジャ
130f バルブプランジャの外周部
131 バルブプランジャの吸入側端部
132 バルブプランジャの圧接部
140 ピストン
140r 内部流路
150 張り出し部
150e 張り出し部の先端
160 ガイドシャフト
160r 内部流路
170 ノズルヘッド
180 保持部材
200 ノズルヘッド式ポンプ
210 キャップ
220 シリンダ
220a 座部
230 バルブプランジャ
240 ガイドシャフト
240r 内部流路
250 ピストン
260 張り出し部
270 ノズルヘッド
280 保持部材
Po,P1 パッキン
Co,C1 パイプ
S1 リターンスプリング
R1 密閉空間
Claims (4)
- シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャを導入する内部通路を有し前記シリンダ内を摺動自在な中空のピストンと、このピストンの内部通路から張り出して前記バルブプランジャの外周部を摺動可能に保持して該バルブプランジャと前記ピストンおよび前記シリンダとからなる密閉空間を画成し、前記ピストンを前記シリンダ内で引き戻すことにより前記バルブプランジャを前記シリンダ内に設けた弁座から離間させる一方、前記ピストンを前記シリンダ内に押し込んで前記密閉空間内を加圧することにより前記バルブプランジャの外周部から離間して前記密閉空間内の流体を排出する弾性変形可能な張り出し部とを備える流体吐出器において、
前記バルブプランジャは、前記ピストンを引き戻したときに該ピストンが前記バルブプランジャに対する移動を終了する位置から所定の距離ΔLだけ手前の位置の外周部に、前記張り出し部の先端が圧接する圧接部を備えるものであることを特徴とする流体吐出器。 - 前記張り出し部は、前記バルブプランジャと前記ピストンとの間に配したリターンスプリングの付勢力によって前記圧接部に圧接するものである請求項1に記載の流体吐出器。
- シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャを導入する内部通路を有する中空のガイドシャフトと、このガイドシャフトの外周部に取り付けられ前記シリンダ内を摺動自在なピストンと、前記ガイドシャフトの内部通路から張り出して前記バルブプランジャの外周部を摺動可能に保持して該バルブプランジャと前記ガイドシャフトと前記ピストンと前記シリンダとからなる密閉空間を画成し、前記ガイドシャフトを前記シリンダ内で引き戻すことにより前記バルブプランジャを前記シリンダ内に設けた弁座から離間させる一方、前記ガイドシャフトと共に前記ピストンを前記シリンダ内に押し込んで前記密閉空間内を加圧することにより前記バルブプランジャの外周部から離間して前記密閉空間内の流体を排出する弾性変形可能な張り出し部とを備える流体吐出器において、
前記バルブプランジャは、前記ガイドシャフトを引き戻したときに該ガイドシャフトが前記バルブプランジャに対する移動を終了する位置から所定の距離ΔLだけ手前の位置の外周部に、前記張り出し部の先端が圧接する圧接部を備えるものであることを特徴とする流体吐出器。 - 前記張り出し部は、前記バルブプランジャと前記ピストンまたは前記ガイドシャフトとの間に配したリターンスプリングの付勢力によって前記圧接部に圧接するものである請求項3に記載の流体吐出器。
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