JP4080138B2 - 洋風水洗式便器 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は洋風水洗式便器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の洋風水洗式便器は、図7に示すように、陶器製の洋風便器本体91と、この洋風便器本体91に洗浄水を供給する図示しない洗浄タンク、ディストリビュータ92等の洗浄装置とを備えている。洋風便器本体91は、ボウル部93と、このボウル部93の上縁の全周に形成され、ボウル部93に洗浄水を流下可能なリム通水路94aを内部にもつリム94と、ボウル部93の下端に接続されたトラップ部95とを有している。トラップ部95の排出口95cには上下に延在する図示しない排水ソケットが接続され、排水ソケットは床面より突出した図示しない排水管と接続される。
【0003】
この洋風水洗式便器では、洗浄タンクに貯留した洗浄水がディストリビュータ92を介してリム通水路94aに供給され、そこから洗浄水がボウル部93に流下される。ボウル部93を洗浄した洗浄水はトラップ部95によってサイホン効果を生じ、汚物とともにトラップ部95に沿って後方側に排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の洋風水洗式便器では、洋風便器本体91の小型化の検討がなされておらず、全体として大型化しやすい。このため、近年の住宅等において、省スペースが図られず、比較的大きなスペースを確保できないトイレ室を益々狭小化してしまう。
【0005】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、小型化を実現した洋風水洗式便器を提供することを解決すべき課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題解決のため、鋭意検討を行い、ボウル部からトラップ部に至る水平方向に延在する入口の中心等に着目して本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明の洋風水洗式便器は、ボウル部と、該ボウル部の下端に接続されたトラップ部とを有する陶器性の洋風便器本体を備え、洗浄水により該ボウル部の洗浄を行い、該トラップ部に沿って後方側に該洗浄水を排水する洋風水洗式便器において、
【0008】
外部より前記洗浄水を供給する給水管に直結され、バルブの開閉により該洗浄水を吐出可能な洗浄装置を備え、
前記洋風便器本体は、前記トラップ部に貫設されたノズル口を有し、かつ前記ボウル部から該トラップ部に至る該トラップ部の水平方向に延在する入口の中心は、該ボウル部の水平方向での中央以前に位置し、
該ノズル口には該洗浄装置とジェット用配管により接続されたジェットノズルが設けられ、該ジェットノズルのジェット口により該洗浄水が該トラップ部の頂端を指向して噴出され、該ジェット用配管は該洋風便器本体とは別に構成されていることを特徴とする。
【0009】
従来の洋風水洗式便器は、図7に示すように、ボウル部93からトラップ部95に至るトラップ部95の水平方向に延在する入口TIの中心TOがボウル部93の水平方向での中央BOより後方に必ず位置していた。このため、ボウル部93とトラップ部95とによって構成されている洋風便器本体91の全長は前後方向で必然的に長くなっている。これに対し、本発明の洋風水洗式便器では、そのトラップ部の入口の中心がボウル部の中央以前に位置しており、洋風便器本体の全長が前後方向で短くなる。
【0010】
したがって、本発明の洋風水洗式便器は全体として小型化される。このため、近年の住宅等において、この洋風水洗式便器を採用すれば、省スペースを実現できる。このため、比較的大きなスペースを確保できないトイレ室であっても広大感を呈することができる。また、省スペースとなることから、使用者がトイレ室内で動き易くなったり、スペースの他への有効利用を実現することができる。さらに、こうして洋風水洗式便器が小型化することから、製造のための省資源化及び低コストを実現できる。
【0011】
ここで、トラップ部の入口は、ボウル部からトラップ部に至る部分であり、水平方向に延在している。ボウル部からトラップ部に至る部分は、ボウル部の後壁の下端により決定される。図1に示すように、かかるトラップ部の入口TIの中心TOは、通常の洋風便器本体では入口TIが左右対称に形成されるため、入口TIの前後方向の各端TR、TFが1点であれば、後端TRと前端TFとを結ぶ線分TLの中点である。また、図2に示すように、入口TIの前後方向の少なくとも1端が水平線THであれば、その又はそれらの水平線THの中点THOにより同様に決定される。
【0012】
また、図3に示すように、ボウル部Bの水平方向での中央BOは、通常の洋風便器本体ではボウル部Bが左右対称に形成されるため、ボウル部Bの前後方向の各端が1点であれば、後端に立てる垂線BRと前端に立てる垂線BFとの中間に仮定される垂線により決定される。図4に示すように、ボウル部Bの前後方向の少なくとも1端が水平線BHであれば、その又はそれらの水平線BHの中点に立てる垂線BHOにより同様に決定される。
【0013】
本発明の洋風水洗式便器では、トラップ部の頂端より上流側がボウル部の後壁により形成されていることが好ましい。上流側がボウル部の後壁とは異なる壁により形成されているとすると、その壁が前後方向に厚みを有することになるとともに、ボウル部の後壁とその壁との間にも前後方向で厚みを有する隙間を生じることとなり、これらの寸法により、洋風便器本体の全長が前後方向で長くなる。これに対し、上流側がボウル部の後壁により形成されるとすれば、その寸法を生じることがなく、洋風便器本体の全長が前後方向で短くなる。
【0014】
ここで、トラップ部の頂端はボウル部内に溜水を形成する部分であり、逆U字形状をなす水路を形成する内底面の最上位置である。このトラップ部の頂端は、トラップ部の排出方向に直交する断面形状により、1点又は水平線として決定される。
【0015】
また、本発明の洋風水洗式便器では、トラップ部が頂端より上流側で内面を円筒面とする円筒部を有する場合、その円筒部の軸芯線は水平方向に対して45度以上で延在していることが好ましい。こうであれば、溜水の水位を確保しつつ、トラップ部による洋風便器本体の前後方向での短縮化を実現できる。
【0016】
さらに、本発明の洋風水洗式便器では、トラップ部の頂端より下流側は前方に屈曲していることが好ましい。洋風便器本体の全長が短くなれば、少なくともトラップ部を隠蔽する台座部も小さくされ得る。こうして台座部を小さくすれば、トラップ部の排出口が台座部内の後方がわの壁面に近づきやすく、排水ソケットと好適に接続できないおそれがある。この点、トラップ部の頂端より下流側を前方に屈曲させれば、例え台座部を小さくしても、その排出口が台座部内の後方側の壁面から離れ、排水ソケットと好適に接続できる。
【0017】
洗浄装置としては、外部より洗浄水を供給する水道管等の給水管に直結され、バルブの開閉により洗浄水を吐出可能なものを採用する。この洗浄装置を採用する場合に本発明の効果が大きい。従来公知の洗浄タンクは、洗浄水を一旦貯留して吐出するものであり、相当の容積が必要となる。このため、狭いトイレ室の広大化を図るために本発明に係る洋風便器本体を採用しつつ、相当の容積を要するその洗浄タンクを採用するのであれば、本発明の効果が縮減されてしまう。この点、この洗浄装置を採用すれば、従来の洗浄タンクを必要としないので、狭いトイレ室の広大化を図るという本発明の効果を際立たせることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態1、2を図面を参照しつつ説明する。
(実施形態1)
【0019】
実施形態1の洋風水洗式便器では、図5に示すように、陶器製の洋風便器本体11と、外部より洗浄水を供給する図示しない給水管に直結され、図示しないバルブの開閉により洗浄水を吐出させてこの洋風便器本体11に洗浄水を供給する洗浄装置12とを備えている。なお、便座及び便蓋は図示を省略している。
【0020】
洋風便器本体11は、ボウル部13と、このボウル部13の上縁の全周に形成され、ボウル部13に洗浄水を流下可能なリム通水路14aを内部にもつリム14と、ボウル部13の下端に接続されたトラップ部15とを有している。
【0021】
リム通水路14aの後方には洗浄装置12と接続されたリム用配管20が設けられている。また、トラップ部15は頂端15dによりボウル部13内に溜水を形成する溜水部15aを有している。ここで、トラップ部15の頂端15dは排出方向に直行する断面形状により1点又は水平線として決定されている。溜水部15aの底部にはノズル口15bが貫設され、ノズル口15bには洗浄装置12とジェット用配管18により繋がるジェットノズル19が設けられている。ジェットノズル19のジェット口19aは頂端15dを指向している。
【0022】
また、トラップ部15の入口TIの中心TOは、ボウル部13の中央BOより前に位置している。ここで、トラップ部15の入口TIは、ボウル部13からトラップ部15に至る部分であり、水平方向に延在している。ボウル部13からトラップ部15に至る部分は、ボウル部13の後壁13bの下端13d(TR)により決定されている。かかる入口TIの中心TOは、下端13d(TR)と入口TIの前端TFとを結ぶ線分TLの中点である。
【0023】
さらに、ボウル部13の水平方向での中央BOは、ボウル部13の後端13rに立てる垂線BRとボウル部13の前端13fに立てる垂線BFとの中間に仮定される垂線により決定される。ここで、ボウル部13とリム14との境界における最も後方側の部分がボウル部13の後端13rであり、最も前方側の部分がボウル部13の前端13fである。
【0024】
また、トラップ部15は頂端15dより上流側で内面を円筒面とする円筒部15hを有している。この円筒部15hの軸芯線15gは水平方向に対して角度θ(θ=45度)で延在している。
【0025】
なお、トラップ部15の頂端15dより下流側の排出口15cには上下に延在する排水ソケット17が接続され、排水ソケット17は床面より突出した図示しない排水管と接続される。
【0026】
以上のように構成された洋風水洗式便器では、洗浄水が洗浄装置12からリム用配管20を介してリム通水路14aに供給され、そこからボウル部13に流下される。また、洗浄水が洗浄装置12からジェット用配管18及びジェットノズル19を介してジェット口19aより噴出され、トラップ部15に強制的にサイホン効果を生じさせる。これにより、洗浄水は汚物とともにトラップ部15に沿って後方側に排出され、排出口15cから排水ソケット17を介して排水管に排出される。
【0027】
こうして、この洋風水洗式便器では、トラップ部15の水平方向に延在する入口TIの中心TOがボウル部13の水平方向での中央BOより前に位置しているため、洋風便器本体11の全長が短くなっている。また、トラップ部15の円筒部15hの軸芯線15gが水平方向に対して45度で延在しているので、溜水の水位を確保しつつ、トラップ部15による洋風便器本体11の前後方向での長さが短くなっている。さらに、この洋風水洗式便器では、洗浄水を一旦貯留する洗浄タンクを有しないので、特に洋風便器本体11の全長が短くなっている。
【0028】
したがって、この洋風水洗式便器では、全体として小型化されるため、トイレ室の省スペースを実現でき、比較的大きなスペースを確保できないトイレ室であっても広大感を呈することができる。また、この洋風水洗式便器では、使用者がトイレ室内で動き易くなったり、スペースの他への有効利用が可能となる。さらに、こうして洋風水洗式便器が小型化することから、製造のための省資源化及び低コストを実現できる。
【0029】
(実施形態2)
実施形態2の洋風水洗式便器では、図6に示すように、トラップ部15の頂端15dより下流側15iが前方に屈曲している。他の構成は実施形態1と同様である。
【0030】
かかる洋風水洗式便器においては、洋風便器本体11の小型化のためにトラップ部15を隠蔽する台座部21を小さくしても、排出口15cが台座部21内の後方側の壁面から離れ、排水ソケット17と好適に接続できる。他の作用効果は実施形態1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトラップ部の入口の上面図である。
【図2】本発明に係る他のトラップ部の入口の上面図である。
【図3】本発明に係るボウル部の上面図である。
【図4】本発明に係る他のボウル部の上面図である。
【図5】実施形態1に係る洋風水洗式便器の縦断面図である。
【図6】実施形態2に係る洋風水洗式便器の縦断面図である。
【図7】従来の洋風水洗式便器の縦断面図である。
【符号の説明】
13…ボウル部
15…トラップ部
11…洋風便器本体
TI…入口
TO…中心
BO…中央
15d…頂端
13b…後壁
15h…円筒部
15g…軸芯線
15i…下流側
12…洗浄装置
Claims (4)
- ボウル部と、該ボウル部の下端に接続されたトラップ部とを有する陶器製の洋風便器本体を備え、洗浄水により該ボウル部の洗浄を行い、該トラップ部に沿って後方側に該洗浄水を排水する洋風水洗式便器において、
外部より前記洗浄水を供給する給水管に直結され、バルブの開閉により該洗浄水を吐出可能な洗浄装置を備え、
前記洋風便器本体は、前記トラップ部に貫設されたノズル口を有し、かつ前記ボウル部から該トラップ部に至る該トラップ部の水平方向に延在する入口の中心は、該ボウル部の水平方向での中央以前に位置し、
該ノズル口には該洗浄装置とジェット用配管により接続されたジェットノズルが設けられ、該ジェットノズルのジェット口により該洗浄水が該トラップ部の頂端を指向して噴出され、該ジェット用配管は該洋風便器本体とは別に構成されていることを特徴とする洋風水洗式便器。 - トラップ部の頂端より上流側がボウル部の後壁により形成されていることを特徴とする請求項1記載の洋風水洗式便器。
- トラップ部は頂端より上流側で内面を円筒面とする円筒部を有し、該円筒部の軸芯線は水平方向に対して45度以上で延在していることを特徴とする請求項1又は2記載の洋風水洗式便器。
- トラップ部の頂端より下流側が前方に屈曲していることを特徴とする請求項1、2又は3記載の洋風水洗式便器。
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