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JP4082038B2 - ジャンクションボックスを用いたワイヤハーネスの製造方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジャンクションボックスを用いてワイヤハーネスの製造方法関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来提供されているジャンクションボックスは、図6に示すように、ケース1の外面にコネクタ収容部1aを一体的に成形しており、ワイヤハーネス側のコネクタ(図示せず)をコネクタ収容部1aに外部から挿入し、嵌合接続している。ジャンクションボックスの内部回路は、絶縁板とバスバーを交互に積層して構成しており、該バスバーから突設したタブをコネクタ収容部1aに突出させ、バスバーにより分岐回路を形成している。
【0003】
上記ジャンクションボックスでは、外部回路のワイヤハーネスと内部回路との接続をケース外面に設けたコネクタ収容部に嵌合するコネクタを介して行っており、かつ、コネクタ収容部1aがケース1に一体的に成形されているため、コネクタ側に仕様変更があると、たとえ1つのコネクタ収容部1aを変更する場合でもケース1を新設する必要があり、それに伴ってヒューズ収容部を含め他のコネクタ収容部の位置変更が発生すると、回路全体の変更を要し、ジャンクションボックス全体を設計し直すことになる。
一方、ジャンクションボックス側の内部回路の変更が生じた場合も、該内部回路を外部回路との接続部であるコネクタ収容部に外部接続端子を位置させなければならないため、回路設計に制約を受けることとなる。
【0004】
そこで、本出願人は、特開平8−242518号等において、図7に示すように、ワイヤハーネスW/H1、W/H2、W/H3の一部をコネクタレスでジャンクションボックス1'の側面より挿入させて、ワイヤハーネスW/H1、W/H2、W/H3を構成する電線を直接内部回路とするものを提案している。
【0005】
上記のようにワイヤハーネスW/H1、W/H2、W/H3をコネクタレスでジャンクションボックス1'の側面より挿入して内部回路とすると、ジャンクションボックスにコネクタ収容部を設ける必要がなく、かつ、ワイヤハーネス側も端末をコネクタに接続させる必要がなくなるため、部品点数の削減およびコネクタ接続作業の低減と共に、コネクタ収容部に制約を受けない設計・変更を行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなワイヤハーネスを一体に備えたジャンクションボックスを製造するには、ジャンクションボックスから延出された電線を所要位置で束ねたり分岐させたりして所要のワイヤハーネス形態を形成しなければならない。一般に所要のワイヤハーネス形態を組み立てるには、平面的な作業台上に立設された布線治具に対し、電線を所要経路に沿って布線すると共に、所要位置で電線を結束することにより行われている。しかしながら、ジャンクションボックスから一体的に延出された電線を通常のワイヤハーネスの組立作業台上で布線処理するには、ジャンクションボックス自体が邪魔となって取り扱いが困難であり、組立作業性がわるかった。
【0007】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたもので、ジャンクションボックスから延出される複数の電線の形態を整えてワイヤハーネスを構成する作業の作業性を向上することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、ジャンクションボックスの内部回路に接続された複数の電線の他端を前記ジャンクションボックスの外部へ延出させると共に、その端部には所要のグループ毎にコネクタを取り付け、さらに上記電線を束ねると共に、所要の分岐位置で分岐させることにより所要形態のワイヤハーネスを形成するジャンクションボックスを用いたワイヤハーネスの製造方法であって、
上記ジャンクションボックスを位置決め保持する受け部と、該受け部に下方に垂直状態に立設固定した基板を備え、該基板には上記ジャンクションボックスから自重により垂下する電線の延在方向に目盛を付していると共に所要位置に位置決め治具を突設した製造装置を用い、
上記製造装置の受け部に上記ジャンクションボックスを保持すると共に、該ジャンクションボックスから延出した上記基板に沿って垂下させ、
次いで、上記垂下させた電線を上記位置決め治具を基準として分岐位置および/または結束位置を定め、この位置で所要の電線を結束部材により結束して所要のワイヤハーネス形態を形成し、
上記基板に付された目盛りによって上記形成したワイヤハーネスの寸法を検査していることを特徴とするジャンクションボックスを用いたワイヤハーネスの製造方法を提供している。
【0009】
上記ジャンクションボックスの内部回路としては、ジャンクションボックスから外部に延出される電線自体を用いたものの他、内部回路をバスバーで構成し、該バスバーに電線を溶接または圧接等により接続するものであってもよい。また、上記位置決め治具としては、単なる棒状のもの、先端にU字状の電線保持部を有するもの等、結束位置、分岐位置を指示できれるものであればよい。
上記製造方法によれば、ジャンクションボックスを位置決め保持用の受け部に保持することで、ジャンクションボックスから延出される電線は自重により垂下する。そして、基板に突設した位置決め治具によって、垂下した電線のうち結束位置、分岐位置を指示できるため、この位置でタイバンド、テープ等の結束部材により電線を束ねることで所要のワイヤハーネス形態とされる。
【0010】
なお、上記のようにワイヤハーネスと一体的に製造されるジャンクションボックスは、好ましくは、エンジンルームの幅方向中央に配置されるタイプのもので、ジャンクションボックスから延出されるワイヤハーネスが左右に振り分けられるものに適している。即ち、ワイヤハーネスが中央から左右に振り分けられることで、ワイヤハーネスの長さを短く設定することができ、組立の際、受け部から垂下する電線の長さが短くなって垂直方向の作業領域が高くなり過ぎることがない。
【0011】
上記基板には、上記電線の延出方向に向けて目盛しているため、この目盛によって上記ワイヤハーネスの寸法を検査することができる。このようにすれば、ジャンクションボックスから延出される各電線の寸法や結束部材により所要形態とされたワイヤハーネスの各要所の位置を簡易に検査することができ、後工程での検査を不要とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るジャンクションボックスを用いたワイヤハーネスの製造装置10を示している。製造装置10は、縦長のフレーム11とこのフレーム11の上部に配置され、ジャンクションボックス20を位置決め保持するための受け部12と、フレーム11に沿って受け部12の下方に立設配置される基板13とから構成している。
【0014】
上記製造装置10で製造される製品は、図5に示すように、ジャンクションボックス20の内部回路に接続された複数の電線Wの他端を外部へ延出させると共に、その端部には所要のグループ毎にコネクタCを取り付け、各グループ毎に電線Wを束ねると共に、所要の分岐位置A1、A2…で分岐させることにより所要形態としたワイヤハーネスW/Hを一体化してなるものである。
【0015】
フレーム11は、下端に機台への取り付け用の台版11aを備えた一対の脚部11bからなり、この脚部11bは受け部12に保持されたジャンクションボックス20から垂下される電線Wの宙吊り状態にするに必要な高さ寸法に設定している。
受け部12は、フレーム11の上端部間に一体的に設けられ、ジャンクションボックス20を水平置きにした状態で上方から嵌合保持可能とする側枠12aと底枠12bとから構成している。
【0016】
基板13は、フレーム11の脚部11b間に垂直状態で立設固定され、受け部12に保持されるジャンクションボックス20の下面側から垂下する電線Wの延出部Waに対向している。基板13において、延出部Waに対向する側の面には、電線Wが自重により垂下する方向に対応して目盛13aを幅方向全体に渉り表示するようにし、ジャンクションボックス20から垂下する各電線Wの長さ、分岐位置A等の要所を目視により検査できるようになっている。
【0017】
また、基板13には、電線Wの延出部Waに向かって突出する位置決め治具14を突設している。この位置決め治具14は、延出部Waにおける分岐位置A1、A2…、電線Wを所要のグループ毎に束ねる結束位置Bを指示するため、これらの位置に対応して突設している。位置決め治具14は、図4(B)に示すように、単なる棒状のものや、図4(A)に示すように複数の電線Wをまとめて保持するU字状の保持部14aを先端に備えたもの等を使用している。
【0018】
次に、上記構成からなる製造装置10を用いてジャンクションボックス20を用いたワイヤハーネスの製造方法について説明する。
先ず、図2に示すように、ジャンクションボックス20の製造工程において内部回路に接続された電線Wを延出しておき、延出部Waを下面側に向けた状態で受け部12に嵌合して位置決め保持する。これにより、電線Wは基板13に対向して自重により垂下される。これにより、下端のコネクタC側は自由端となっているため取り扱い易い状態となる。
【0019】
次いで、図4(A)(B)に示すように、基板13に突設した位置決め治具14の指示により、グループ毎にまとめるべき電線Wの結束位置Bおよび分岐すべき分岐位置Aを特定し、処理すべき電線Wをまとめる。
また、図4(C)に示すように、ジャンクションボックス20本体を経由せず、コネクタC間に挿入される電線Wbも位置決め治具14を基準として分岐することで、それぞれのコネクタCに挿入される。
次いで、位置決め治具14により指示された位置において、タイバンド、テープ等の結束部材15で電線Wを結束して所要のワイヤハーネスW/Hの形態を整える。そして、形成されたワイヤハーネスW/Hにおいて、分岐位置A1、A2…、結束位置B1、B2…、各コネクタCの位置等を基板13に付された目盛13aによって、それぞれの位置を目視確認する検査を行う。これにより、後工程での寸法検査工程を簡略化することができる。
このようにして図5に示すように、所要形態とされたワイヤハーネスW/Hを備えたジャンクションボックス20が得られる。なお、ワイヤハーネスW/Hには、必要に応じて各電線Wの束へのテープ巻き、コルゲートチューブ等の外装部材の取り付けが行われる。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、ジャンクションボックスを用いたワイヤハーネスを製造する際、ジャンクションボックスを受け部に位置決め固定するのみで、ジャンクションボックスから延出される電線を処理し易い垂下状態とることができる。そして、電線を基板に突設した位置決め治具の指示に従って所要位置で簡単に結束して所要形態のワイヤハーネスを構成することができる。これらの作業は電線の自重による垂下状態において処理できるので、水平な作業台上に電線を布線する従来の処理方法に比し、その作業性を大幅に向上することができる。
また、基板に電線の延出方向に沿って目盛を付することで、ワイヤハーネスの各部の位置を検査できるので、後工程での寸法検査工程を簡略化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るジャンクションボックスを用いたワイヤハーネスの製造装置の斜視図である。
【図2】 電線を延出したジャンクションボックスの斜視図である。
【図3】 製造装置にジャンクションボックスを保持した状態の斜視図である。
【図4】 (A)〜(C)は結束部材の取り付け状態を示す部分斜視図である。
【図5】 製造さたジャンクションボックスと一体化されたワイヤハーネスの斜視図である。
【図6】 従来例を示す図である。
【図7】 従来例を示す図である。
【符号の説明】
10 製造装置
12 受け部
13 基板
13a 目盛
14 位置決め治具
15 結束部材
W 電線
Wa 延出部
W/H ワイヤハーネス
A 分岐位置
B 結束位置

Claims (1)

  1. ジャンクションボックスの内部回路に接続された複数の電線の他端を前記ジャンクションボックスの外部へ延出させると共に、その端部には所要のグループ毎にコネクタを取り付け、さらに上記電線を束ねると共に、所要の分岐位置で分岐させることにより所要形態のワイヤハーネスを形成するジャンクションボックスを用いたワイヤハーネスの製造方法であって、
    上記ジャンクションボックスを位置決め保持する受け部と、該受け部に下方に垂直状態に立設固定した基板を備え、該基板には上記ジャンクションボックスから自重により垂下する電線の延在方向に目盛を付していると共に所要位置に位置決め治具を突設した製造装置を用い、
    上記製造装置の受け部に上記ジャンクションボックスを保持すると共に、該ジャンクションボックスから延出した上記基板に沿って垂下させ、
    次いで、上記垂下させた電線を上記位置決め治具を基準として分岐位置および/または結束位置を定め、この位置で所要の電線を結束部材により結束して所要のワイヤハーネス形態を形成し、
    上記基板に付された目盛りによって上記形成したワイヤハーネスの寸法を検査していることを特徴とするジャンクションボックスを用いたワイヤハーネスの製造方法。
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