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JP4086008B2 - 二次電池の残容量率算出方法および電池パック - Google Patents
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JP4086008B2 - 二次電池の残容量率算出方法および電池パック - Google Patents

二次電池の残容量率算出方法および電池パック Download PDF

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Description

この発明は、二次電池の残容量率算出方法および電池パックに関する。
近年、充電池を用いて使用される電気、電子機器が増え、合わせて使用頻度も高くなっている。これらの機器は、ランプや液晶などを用いて電池容量が表されており、おおよその使用可能時間がユーザーにわかるようになっている。
二次電池の残容量を検出する方法として、電池電圧を測定することにより二次電池の残容量を検出する電圧法による検出方法と、電圧と電流を測定し、積算することにより、二次電池の残容量を求める積算法による検出方法などが挙げられる。
電圧法による残容量検出は、電池セルの端子電圧を測定し、二次電池の電圧と電池容量(残容量率)の相関性に基づいて残容量を算出するため、例えばリチウムイオン電池の場合は電池電圧が4.2V/セルで満充電、2.4V/セルになると過放電状態であると判別でき、測定が容易にできる。
また、積算法による残容量検出は、電流を測定し、一定時間毎に積算する電流積算と、電圧と電流を測定し、これらを掛け合わせることで電力量を算出し、さらに一定時間毎に電力量を積算する電力積算法がある。いずれも、放電電流量または放電電力量を求め、電池のもつ使用可能な電流量または電力量との割合から二次電池の残容量を求めることができるので、電圧の変動に左右されることなく、安定した残容量検出が可能となる。
しかしながら、放電時には、電圧法を用いると二次電池の中間電位で残容量の検出精度が非常に悪くなるという問題がある。これは、例えばリチウムイオン電池の場合、図1に示すように中間電位における電圧がほぼ一定であり、電圧差があまり生じないため、電圧による残容量検出が難しくなるからである。
また、積算法を用いた場合には、放電末期になると精度が悪くなるという問題がある。これは、電圧、電流の測定誤差や熱損失により、積算された電流または電力とともに誤差も蓄積されていき、放電末期には大きな誤差が発生するためであり、これが精度の悪化につながっている。
そこで、積算法と電圧法を併用して電池容量を検出する方法が用いられる。電圧法では、二次電池の電流が小さいときは容量算出精度が高く、電流が大きいときには電池内部Imp(インピーダンス)や環境温度による直流Imp変動などにより正確な開放電圧を得ることが出来ず、正確な電池容量を算出することができない。また、積算法では二次電池の電流が大きいときには容量算出精度が高く、電流が小さくなると積算誤差が大きくなり、容量算出精度が悪くなる。
以下の特許文献1に、電流積算法と電圧法を併用して電池容量の検出を行う方法が記載されている。特許文献1の発明は、あらかじめ設定された電流値より小さいときは電圧法を、大きいときは電流積算法を用いるものである。各方法を切り替えて電池容量を計測することにより、電池容量の算出精度を高めることが可能となる。
国際公開第98/056059号パンフレット
しかしながら、上述した方法において、積算法と電圧法とを切り替える際に、積算法で計測した電池容量と電圧法で計測した電池容量は必ずしも一致せず、測定値の切り替わりに違和感が生じる場合があった。
放電時の残容量検出精度が低い場合、機器に表示された残り使用可能時間や電池容量が急激に減り、予定の時間まで使えないといった問題が起こる。特に、電池パックを用いた業務用機器においては、残容量または残容量率の測定に誤差があった場合には業務に支障をきたすことも考えられ、非常に高い精度での残容量検出が求められる。
したがって、この発明の目的は、より高い精度で残容量または残容量率を検出することができる二次電池の残容量率算出方法および電池パックを提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明の第1の態様は、二次電池の残容量率検出方法において、
二次電池の電流値または電力値を一定時間毎に積算することにより電池容量を算出する積算法を用いた二次電池の残容量率検出と、
二次電池の電圧値を測定し、前記電圧値と残容量率の相関性に基づいて残容量率を算出する電圧法を用いた二次電池の残容量検出とを行い、
二次電池の残容量率が30%以上100%以下のときは、積算法による残容量率検出を行い、
二次電池の残容量率が5%以下のときは、電圧法による残容量率検出を行い、
二次電池の残容量率が5%より大きく30%未満のときは、二次電池の残容量率に応じた重みを用いて、積算法で検出した残容量率と電圧法で検出した残容量率とを重み付け加算し、最終的な残容量率検出を行うことを特徴とする二次電池の残容量率検出方法である。
また、この発明の第2の態様は、二次電池の電池パックにおいて、
電池パックは二次電池の電圧および電流および温度を測定する測定部と、電池容量演算部とを有し、
電池容量演算部は、
二次電池の電流値または電力値を一定時間毎に積算することにより電池容量を算出する積算法を用いて、二次電池の残容量率を検出する検出手段と、
二次電池の電圧値を測定し、電圧値と残容量率の相関性に基づいて残容量率を算出する電圧法を用いて、二次電池の残容量率を検出する検出手段と、
二次電池の電圧法残容量率に応じて、積算法で検出した残容量率と電圧法で検出した残容量率とを重み付け加算し、最終的な残容量率検出を行う手段とを有し、
電池容量演算部は、二次電池の残容量率が30%以上100%以下のときは、積算法による残容量率検出を行い、
二次電池の残容量率が5%以下のときは、電圧法による残容量率検出を行い、
二次電池の残容量率が5%より大きく30%未満のときは、その残容量率に応じた重みを用いて積算法による残容量率と電圧法による残容量率とを重み付け加算することにより残容量率検出を行うことを特徴とする電池パックである。
以上説明したように、この発明によれば、電力積算法(または電流積算法)によって得られた電池残容量に誤差が生じても、放電終止付近になるにつれて電圧法による補正が行われるため、精度の高い残容量検出が可能となる。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図2は、この発明を適用することが可能なバッテリパックの構成の一例を模式的に示すものである。
このバッテリパックは、電気機器使用時には+端子1と−端子2が機器の+端子、−端子に接続され、放電が行われる。また、充電時には充電器に装着され、電気機器使用時と同様に+端子1と−端子2がそれぞれ充電器の+端子、−端子に接続され、充電が行われる。
バッテリパックは主に、電池セル7、マイクロコンピュータ10、測定回路11、保護回路12、スイッチ回路4、通信端子3a,3bで構成されている。
電池セル7は、リチウムイオン電池等の二次電池で、4個の二次電池を直列に接続したものである。
マイクロコンピュータ10は、測定回路11から入力された電圧値、電流値を使用して電圧値の測定や電流値の積算を行うようになされている。また、参照符号8で示される温度検出素子(例えばサーミスタ)で測定した電池温度を取り込む。さらに、測定値等が参照符号13で示される不揮発性メモリEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)に保存される。さらに、マイクロコンピュータ10は電圧法信頼度の検出も随時行っている。
測定回路11は、バッテリパック内の電池セル7の各セルの電圧を測定し、マイクロコンピュータ10に測定値を供給する。また、電流検出抵抗9を使用して電流の大きさおよび向きを測定し、マイクロコンピュータ10に測定値を送るものである。さらに、測定回路11は、電池セル7の電圧を安定化して電源電圧を発生するレギュレータとしての機能も有する。
保護回路12は、電池セル7のいずれかのセルの電圧が過充電検出電圧になったときや、電池セル7の電圧が過放電検出電圧以下になったとき、スイッチ回路4に制御信号を送ることにより、過充電、過放電を防止する。ここで、リチウムイオン電池の場合、過充電検出電圧が例えば4.2V±0.5Vと定められ、過放電検出電圧が2.4V±0.1Vと定められる。
スイッチ回路4は、参照符号5で示される充電制御FET(Field Effect Transistor)と、参照符号6で示される放電制御FETとから構成されている。電池電圧が過充電検出電圧となったときは、充電制御FET5をOFFとし、充電電流が流れないように制御される。なお、充電制御FET5のOFF後は参照符号5aで示される寄生ダイオードを介することによって放電のみが可能となる。
また、電池電圧が過放電検出電圧となったときは、放電制御FET6をOFFとし、放電電流が流れないように制御される。なお、放電制御FET6のOFF後は参照符号6aで示される寄生ダイオードを介することによって充電のみが可能となる。
通信端子3a,3bは、電気機器、例えばカムコーダ(Camcorder: Camera and recorderの略)に装着された際、電池残容量の情報を機器に送信するためのものである。この情報を受け取った機器側では、液晶等の表示部に電池容量や、残容量率、残り使用可能時間などを表示する。
この発明では、残容量率(電池容量)の検出は積算法(電流積算または電圧積算)と電圧法を併用して行うが、ある閾値で積算法と電圧法を完全に切り替えるのではなく、常に積算法、電圧法の両方で残容量率の計測を行う。また、残容量率の値により、電圧法で求めた残容量率がどれだけ信頼できるかを定義した電圧法信頼度を算出し、その値に応じて電圧法で求められた残容量率と積算法で求められた残容量率とを重み付け加算して最終的な残容量率を求める。このような電圧法残容量率を使用した重み付け加算により、積算法から電圧法に徐々に移行する。
また、積算法で残容量率を算出する際、除算処理が加わるとデータ中の小数点以下の値が切り捨て等によって丸められ、桁落ちした値(電力値または電流値)を積算していくために、誤差が積算結果に累積される。その結果、積算値の精度が悪くなり、残容量率の検出の精度も悪くなる。
誤差の累積を防止するために、有効桁数を増やすことにより桁落ちによる誤差に対応する方法では、逆にマイクロコンピュータのメモリ使用量が増え、処理を圧迫することになる。また、マイクロコンピュータのメモリが足りない場合は有効桁数を増やすことができず、桁落ちしたデータを積算していくことになり、精度の悪化につながる。
そこで、桁落ちの影響を極力少なくするために、一実施形態では以下のような積算方法を用いる。
図3に示すように、電流値の測定時に入力端子21とスイッチ22を介して、ゲインが24倍のアンプ23とゲインが125倍のアンプ24とを接続し、各アンプの出力電圧をマイクロコンピュータ10のA/Dコンバータ25に供給してデジタルデータへと変換する。各アンプは電流値によって使い分け、電流が2Aより大きいときは24倍のアンプを、2A以下のときは125倍のアンプを使用する。この構成により、電流値が小さい場合と大きい場合での有効桁数の差を少なくすることが可能である。
ただし、24倍アンプ23を通った測定値と125倍アンプ24を通った測定値は桁の重みが違うため、単純に足し合わせることができない。そこで、以下の方法により、桁落ちの影響が少なくなるようにする。
例えば、電流測定のハードウェア条件を以下のようにする。
A/D基準電圧(AVREF): 3000mV
A/D分解能: 1024(10Bit)
電流検出抵抗(図2の抵抗9): 5mΩ
このとき、電池セル7を流れる電流1AあたりのA/Dコンバータ25に入力される電圧値は、
24倍アンプ23の場合:5mΩ×1A×24=120(mV/A) ・・・(1)
125倍アンプ24の場合:5mΩ×1A×125=625(mV/A)・・・(2)
また、A/Dコンバータ25の1分解能あたりの電圧感度は、3000mV/1024=2.930(mV)となる。これを24倍アンプ23の使用時における電流感度に換算すると、2.930(mV)/120(mV/A)×1000≒24.41(mA)となる。
上述した値を元に、積算処理の流れを図4のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1で積算処理が開始されると、図2中の電流検出抵抗9でA/Dコンバータに入力する電流値を測定し、測定された電流値をマイクロコンピュータ10にA/D入力値として供給する(ステップS2)。次に、ステップS3ではステップS2で計算された入力値を24倍アンプ23と125倍アンプ24のどちらを用いて計測するかを決定する。電流検出抵抗9での電流値が2Aより大きい場合は24倍アンプ23を、2A以下の場合は125倍アンプ24を使用する。
24倍アンプ23を用いる場合、A/D入力電圧を上述の式(1)から算出する。例えば、放電電流が2.5Aの場合、
A/D入力電圧は、120(mV/A)×2.5A=300(mV)
となる。また、A/D入力電圧をデジタルデータに変換すると、
A/D変換後の入力値(積算値)は、300(mV)/2.930(mV)≒102
となる。24倍アンプ23を使用した場合は、求めた積算値をそのまま積算エリアに加算する。
125倍アンプ24を用いる場合、A/D入力電圧を上述の式(2)から算出する。例えば、放電電流が0.8Aの場合、
A/D入力電圧は、625(mV/A)×0.8A=500(mV)
となる。また、
A/D変換後の入力値(BATT_CURRENT_BIT)は、300(mV)/2.930(mV)≒170
となる。
125倍アンプ24を用いた場合は、ステップS5で桁の重みが24倍アンプ23の使用時と同様になるように換算してから積算する(1回目の積算は前回剰余0とする)。A/D変換後の入力値170を24倍アンプ23の使用時に換算すると、170/5.208=32 余り3.344となる。ステップS6で余りの小数点以下を切り捨てすることにより、積算値32、剰余3と求められ、積算エリアには32が加算される。
ここで、放電電流が0.8Aのまま10回積算した場合について説明する。剰余を無視し、剰余加算を行わない場合は 積算値32×10(回)=320であるが、理論的には換算前の入力値170を用いて計算すると、{170×10(回)}/5.208≒326となり、積算値に6のずれが生じる。
そこで、前回除算した時に求めた剰余を次の計算時に加算して積算処理を行う。つまり、2回目に求めた換算前の入力値170に1回目の剰余3を加算し、合計値を換算することで2回目の積算値を決定する。3回目以降は、2回目と同様に換算前の入力値に前回の剰余を加算してから全体を換算する。
10回目までの積算処理の状況を図5に示す。剰余を加算する方法で積算処理が行われた結果、この例では積算エリアの値が326となり、誤差が発生しない。したがって、前回計算時の剰余をA/D入力値に加算してから除算することで、桁落ちの影響を極力なくすことが出来る。
また、有効桁数を増やす必要がないので、マイクロコンピュータ10にて使用するメモリを最小限にとどめることができる。
この発明では、放電開始時には積算法による残容量率を用い、徐々に電圧法による残容量率に変化させていく。また、放電終止付近では電圧法による残容量検出を行い、放電終止時には確実にカットオフ電圧と残容量率0%が一致するようにするため、完全に電圧法に切り替わるようになされている。
残容量率検出の際の電圧法と積算法(電流積算または電圧積算)の切り替えは、電圧法信頼度というパラメータを設け、この電圧法信頼度に応じて電圧法により得られた残容量率と積算法により得られた残容量率とを重み付け加算して、最終的な残容量率を求める。このような電圧法残容量率を使用した重み付け加算により、残容量率が急激に変化することなく、安定した検出が行われる。
電圧法信頼度は、環境条件や負荷条件によって電圧法での測定値をどの割合で信頼し、検出に用いるかを判定するパラメータである。ここで、積算法の信頼度は{100(%)−電圧法信頼度(%)}となる。電圧法信頼度は、放電電圧による信頼度係数、電圧法残容量率による信頼度係数、温度による信頼度係数をそれぞれ算出し、この3つの係数を組み合わせることで最終的な信頼度を算出する。
以下、放電電圧による信頼度係数、電圧法残容量率による信頼度係数、温度による信頼度係数の各係数の求め方と、電圧法信頼度の算出方法について説明する。
放電電圧による信頼度係数は、図6に示すように、電圧が低くなるにつれて信頼度係数が増加していくものであり、以下の式によって算出することができる。ここで、以下の式により得られた信頼度係数が1未満となった場合には、信頼度係数は1とする。
放電電圧による信頼度係数=−0.002×放電電圧(mV)+33
たとえば、放電電圧値が12800mVの場合、放電電圧による信頼度係数=−0.002×12800+33=7と求められる。
電圧法残容量率による信頼度係数は、図7に示すように、電圧法残容量率が低くなるにつれて信頼度係数は急激に増加するものであり、以下の式によって算出することができる。ここで、以下の式により得られた信頼度係数が1未満となった場合には、信頼度係数は1とする。なお、例えば電圧法残容量率が20%であった場合、以下の式の電圧法残容量率には、20%を100倍した値2000を代入することとする。
電圧法残容量率による信頼度係数=(10000−電圧法残容量率(%×100))
/(電圧法残容量率(%×100)×1.2)+0.1
たとえば、電圧法残容量率が20%の場合、電圧法残容量率による信頼度係数=(10000−2000)/(2000×1.2)+0.1=3.43となる。
また、二次電池の内部抵抗は、温度が低くなるにつれて大きくなるため、温度による変化も考慮に入れる必要がある。例えば、二次電池を装着した電気機器を用いる環境温度は、30℃以上の場合から氷点下まで変動することは十分に考えられる。この場合、内部抵抗は数倍以上になり、この差が残容量率測定精度を悪化させることになるからである。
温度による信頼度係数は、図8に示すように、温度の上昇に伴って線形的に増加するものであり、以下の式によって算出することが可能である。
温度による信頼度係数=0.16×温度(℃)−5.6
たとえば、温度が15℃の場合、温度による信頼度係数=016×15−5.6=−3.2となる。
以上の3つの信頼度係数を用いて、それぞれの係数を以下の式に代入することにより、で求めた値がどれだけ信頼できるかを定義した電圧法信頼度を算出する。
電圧法信頼度(%)=(放電電圧による信頼度係数+温度による信頼度係数)
×電圧法残容量率による信頼度係数
たとえば、放電電圧による信頼度係数が7、電圧法残容量率温度による信頼度係数が3.43、温度による信頼度係数が−3.2の場合、電圧法信頼度(%)は(7−3.2)×3.43=13.03(%)となる。ここで、(放電電圧による信頼度係数+温度による信頼度係数)が1以下となる場合は、この値を1とする。
上述の方法によって得られた電圧法残容量率(%)と電圧法信頼度(%)の関係を図9に示す。図9中の各グラフは、温度別に表示されている。電圧法信頼度を算出する式は、電圧法を用いた場合、中間電位での残容量測定精度が悪いことと、電力積算法を用いた場合、放電末期の測定精度が悪いという2点の特性を加味した上で、電圧法信頼度の特性が以下のようになるようになされている。なお、電圧法信頼度は0〜100%の範囲で算出し、信頼度が高いほど電圧法の残容量率を高い割合で使用するものである。
1.残容量率100〜30%付近までは、電力積算法での残容量率検出結果を使用
2.残容量率30〜5%付近では、電力積算法での残容量と電圧法での残容量率を、電圧法信頼度に基づく割合に応じて足し合わせた値を使用
3.残容量率5%以下では、電圧法での残容量率検出結果を使用
この発明では、図10に示すように、放電開始時には積算法、放電末期には電圧法を用い、中間電位の区間では、上述の式から求められた電圧法信頼度に応じて、電圧法残容量率と積算法残容量率とを重み付け加算して、最終的な残容量率(%)を算出する。このような電圧法残容量率を使用した重み付け加算により、積算法から電圧法に徐々に移行する。
以下、図11のフローチャートを参照して、上述したような電圧法信頼度を用いて電池パックの残容量を検出する方法について説明する。
残容量算出処理が開始されると、図2の電池セル7では放電電圧を、電流測定抵抗9では放電電流を、サーミスタ8では電池温度を測定し、各測定値をマイクロコンピュータ10に供給する(ステップS11)。
マイクロコンピュータ10では、供給された電圧値を元に電圧法による残容量検出を行う(ステップS12)。供給された測定電圧に(電流×インピーダンス)にて算出したドロップ電圧を加算することにより無負荷時の測定電圧を算出し、電圧と二次電池の残容量比率との関係を示す特性曲線のデータから二次電池の残容量を求める。電圧と二次電池の残容量比率との関係を表すデータは、事前に試験データから関係を導き出しておき、電圧と容量が対応したデータテーブルを用意し、電圧から対応した容量を算出する。
次に、マイクロコンピュータ10内では、測定した電流、電圧から放電電力を算出する(電力=電流×電圧)。算出した放電電力は一定時間毎に積算処理を行い、放電開始からの積算電力量を求める(ステップS13)。ステップS14では、ステップS13で得られた積算電力量と、事前に試験データから得られた二次電池の放電可能電力に対しての割合から残容量率を算出する。具体的には、以下の式より、残容量率を得る。
残容量率(%)=積算電力/放電可能電力×100
次に、電圧法で算出した残容量率、電力積算法で算出した残容量率のどちらを優先的に使用するかを判定するための電圧法信頼度を算出する(ステップS15)。電圧法信頼度は、放電電圧による信頼度係数、電圧法残容量率による信頼度係数、温度による信頼度係数を用いて算出する。
ステップS15で電圧法信頼度が算出されたら、電圧法信頼度(%)を用いて(1−電圧法信頼度(%))を計算し、積算法信頼度(%)を求める。さらに、電圧法残容量率(%)に電圧法信頼度をかけた値と、積算法残容量率(%)に積算法信頼度をかけた値を加算することにより、最終的な残容量率を電圧法信頼度を用いた重み付け加算によって算出する(ステップS16)。
たとえば、電圧法残容量率を30%、電力積算法残容量率を40%、電圧法信頼度を20%とした場合、最終的な残容量率は、30×0.20+40×(1−0.20)より38%と求められる。
このような方法により残容量率を測定し、残容量率が0%となった時点で放電を終了する。
この方法を用いることにより、放電終止付近では電圧法を用いるため、高い精度で残容量率を検出することができるとともに、たとえばリチウムイオン電池を用いた場合、電圧法では精度が悪くなる中間電位付近では電力積算法(または電流積算法)による残容量検出ができるため、放電開始から放電終止まで常に高い精度で残容量率検出をすることが可能である。
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
また、この発明はリチウムイオン電池の他、Ni−Cd(ニッカド)電池、Ni−MH(ニッケル水素)電池など、種々の電池に適用可能である。
また、電池パックを構成するマイクロコンピュータが、保護回路の機能を持つようにしてもよい。
また、積算処理を行う際は、電力積算に限らず、電流積算を行い、予め求めた総電流量との割合から残容量率を求めてもよい。
二次電池を放電した際の電圧と残容量率を示すグラフである。 この発明を適用することができるバッテリパックの構造の一例を示す略線図である。 より精密に電流積算または電力積算を行うために用いる構成の略線図である。 より精密に電流積算または電力積算を行うための処理の流れを表すフローチャートである。 剰余加算を行う積算法を用いた場合のデータ積算の一例を示す図である。 二次電池の放電電圧と、放電電圧による信頼度係数の関係を示すグラフである。 二次電池の電圧法残容量率と、電圧法残容量率による信頼度係数の関係を示すグラフである。 二次電池の温度と、温度による信頼度係数の関係を示すグラフである。 二次電池の電圧法残容量率と電圧法信頼度の関係を温度別に示したグラフである。 放電中の二次電池の電圧と、残容量率と、この発明を適用して求められる電圧法信頼度および残容量の検出方法を示す図である。 電圧法信頼度を用いて残容量を算出する方法を示すフローチャートである。
符号の説明
4・・・スイッチ回路
5・・・充電制御FET
6・・・放電制御FET
5a,6a・・・寄生ダイオード
7・・・電池セル
8・・・温度検出素子
9・・・電流検出抵抗
21・・・入力端子
22・・・スイッチ

Claims (4)

  1. 二次電池の残容量率検出方法において、
    上記二次電池の電流値または電力値を一定時間毎に積算することにより電池容量を算出する積算法を用いた上記二次電池の残容量率検出と、
    上記二次電池の電圧値を測定し、前記電圧値と残容量率の相関性に基づいて残容量率を算出する電圧法を用いた上記二次電池の残容量検出とを行い、
    上記二次電池の残容量率が30%以上100%以下のときは、積算法による残容量率検出を行い、
    上記二次電池の残容量率が5%以下のときは、電圧法による残容量率検出を行い、
    上記二次電池の残容量率が5%より大きく30%未満のときは、上記二次電池の残容量率に応じた重みを用いて、積算法で検出した残容量率と電圧法で検出した残容量率とを重み付け加算し、最終的な残容量率検出を行うことを特徴とする二次電池の残容量率検出方法。
  2. 請求項1に記載の二次電池の残容量率検出方法において、
    上記重み付け加算に使用する重みは、上記二次電池の放電電圧から求めた放電電圧による信頼度係数と、上記電圧法から求めた電圧法残容量率による信頼度係数と、上記二次電池の電池温度から求めた温度による信頼度係数を組み合わせた電圧法信頼度から得られることを特徴とする二次電池の残容量率検出方法。
  3. 二次電池の電池パックにおいて、
    上記電池パックは二次電池の電圧および電流および温度を測定する測定部と、電池容量演算部とを有し、
    上記電池容量演算部は、
    上記二次電池の電流値または電力値を一定時間毎に積算することにより電池容量を算出する積算法を用いて、上記二次電池の残容量率を検出する検出手段と、
    上記二次電池の電圧値を測定し、前記電圧値と残容量率の相関性に基づいて残容量率を算出する電圧法を用いて、上記二次電池の残容量率を検出する検出手段と、
    上記二次電池の電圧法残容量率に応じて、積算法で検出した残容量率と電圧法で検出した残容量率とを重み付け加算し、最終的な残容量率検出を行う手段とを有し、
    上記電池容量演算部は、上記二次電池の残容量率が30%以上100%以下のときは、積算法による残容量率検出を行い、
    上記二次電池の残容量率が5%以下のときは、電圧法による残容量率検出を行い、
    上記二次電池の残容量率が5%より大きく30%未満のときは、その残容量率に応じた重みを用いて積算法による残容量率と電圧法による残容量率とを重み付け加算することにより残容量率検出を行うことを特徴とする電池パック。
  4. 請求項に記載の電池パックにおいて、
    上記電池容量演算部は、上記重み付け加算に使用する重みを、上記二次電池の放電電圧から求めた放電電圧による信頼度係数と、上記電圧法から求めた電圧法残容量率による信頼度係数と、上記二次電池の電池温度から求めた温度による信頼度係数を組み合わせた電圧法信頼度から得られることを特徴とする電池パック。
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