JP4086540B2 - 接触型送受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ通信を行う接触型送受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、膨大な個体数の製品等に対して、個別情報を記憶させ、それらと端末等の間で通信を行い、情報の書き換えを行うことにより、品質や流通等の情報管理が行われている。
【0003】
このようにデータの書き換えが可能な小型の送受信装置(素子)は、将来的には商業製品に限らず、医療や行政における個人のIDカードとして、または電子マネーのような有価証券としての利用など様々な応用展開が期待される。
【0004】
個体数やそれらが使用される環境等を考慮すると、各個体に付加する装置は、小型化および低コスト化、さらに耐久性の観点からも、内部回路の構成を簡易にすることが望ましい。同様に、それらと通信を行う送受信装置も簡易化することによって、これら情報管理システムの利便性向上につながると予想される。
【0005】
各個体と送受信装置との通信手段は、目的用途の点から接触型(有線方式)と非接触型(無線方式)との通信手段に分類される。接触型の通信手段は、非接触型の通信手段で用いられる電磁誘導結合装置を必要としないため、低コストが実現される。また、接触型の通信手段は通信方式によって、内部回路の構成や必要となる通信信号線の本数が異なるが、部品点数を最も少なくすることのできる信号線2本での構成が最も安価である。信号線を2本有する接触型送受信装置の構成の一例を図6に示す。
【0006】
カートリッジ3に取り付けられた電源不要な接触型送受信装置(メモリチップ6と称する)は、2信号線に対応する2つの接点電極10を備え、一方プリンタ装置1内の駆動装置2に接続された信号線4および信号線5は、接点コネクタ8上の2接点すなわち接点端子7を介して、メモリチップ6の接点電極10と接触し導通を確保する。
【0007】
この2信号線での構成における通信方式は、幾つかあるが、その一例を図7ないし図9を参照して説明する。図7の駆動回路2において、変調信号生成部12により搬送信号SA(図9(C))がデータ信号SBに基づき振幅変調されて変調信号SC(図9(A))が生成され信号線4上に送信される。ここで、この変調信号SCの基準電位となるシグナルグランド25(0V)として信号線5が使用されている。このシグナルグランド25はプリンタ装置1のフレームグランドに接地されている。
【0008】
一方、メモリチップ6(図8)では、信号線5を基準電位としており、信号線4からの変調信号SCを整流部14においてデータ信号SBに復調する。その復調信号の一例を図9(B)に示す。電圧保持コンデンサ16を図9に示すように接続し充電することにより、搬送信号SCのスイッチング時に電圧が一瞬0Vになるのを防止し、メモリチップ6に常にVLボルト(>0)以上の電圧が供給される(図9(B)参照)。これが電源を持たないメモリチップ6の電力供給源となる。
【0009】
そして、メモリチップ6は、駆動回路2(図7)から読み込み(すなわち、メモリチップ6から駆動回路2への送信)の制御命令を受けると、記憶部17から読み出した信号SEを駆動回路2へ送信する。
【0010】
この動作をより詳しく説明すると、まず、通信中は、駆動回路2から同期をとるため、搬送信号SB(図9(C))がメモリチップ6に常時伝送されている。メモリチップ6から駆動回路2へデータを送信する場合には、予め制御命令により駆動回路2の送信データSBを停止させ、一定電圧(VC)とする。この状態において、変調部19(図8)によって駆動回路2への送信が行われる。変調部19は、メモリチップ6の入力インピーダンスに対して十分に小さい(例えば、1/10程度の)インピーダンス素子20とスイッチ素子21から構成され、信号線4と信号線5の間に挿入されている。
【0011】
そして、変調部19のスイッチ素子21が送信信号SGに基づいてオン、オフ制御されると、メモリチップ6の入力インピーダンスが変化し、無変調状態であった変調信号SCの電圧振幅が図9(D)に示すように2値(VC,VD:データの0と1に対応する)変化し、この2値変化する信号が信号線4上に送信される。
【0012】
信号線4から駆動回路2の受信部13により、図9(D)に示す電圧振幅を有する信号、すなわち受信信号SHが受信されると、受信部13により受信信号SHの電圧変化が検出され、受信データSIとして主制御部11へ伝送される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このように信号線5を基準電位とし電力供給を行いながら同期通信を行うには、最低2本の信号線が必要となるから、これ以上信号線を減らして低コスト化を図ることが困難であった。
【0014】
そこで、本発明の目的は、上記のような問題点を解決し、通信を行なう信号線を1本に削減して低コスト化を図ることができる接触型送受信装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、プリンタに着脱可能なカートリッジが該プリンタに装着された状態で該カートリッジの記憶装置とデータ通信を行う接触型送受信装置において、前記記憶装置の接点と接触する接続部と、前記記憶装置と前記データ通信を行うために前記接続部に接続される1本の信号線と、前記信号線に接続され、該信号線にデータを送信するための駆動回路と、前記プリンタが動作するために前記カートリッジに高圧を印加する高圧回路であって、前記カートリッジの有する感光ドラムの電荷を放電するためのドラムアースに接続される高圧回路とを備え、前記記憶装置と前記ドラムアースとを接続し、該ドラムアースを前記プリンタのフレームグランドに接続し、前記駆動回路のシグナルグランドを該フレームグランドに接続して、該ドラムアース電位を基準電位として前記信号線を用いてデータ通信を行い、前記高圧回路または前記感光ドラムが動作して、前記感光ドラム上の電荷を放電しているときは前記データ通信を行わず、前記高圧回路または前記感光ドラムが停止して、前記感光ドラムの電荷の放電が終了しているときに前記データ通信を行うことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の接触型受信装置において、前記プリンタは、前記カートリッジが前記プリンタに挿入される際、もしくは、前記カートリッジが前記プリンタから取り外される際に、前記記憶装置の接点と前記接続部とが接続された状態で、かつ、前記ドラムアースと前記感光ドラムの回転軸とが接地されていない状態の場合に、前記信号線に流入するノイズを防止するためのフィルタ回路をさらに備えることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の接触型受信装置において、前記フィルタ回路との間にカップリングコンデンサを有することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
<実施の形態の接触型送受信装置構成>
図1は本発明の一実施の形態を示す。これはプリンタ内に設けた接触型送受信装置の例である。
【0023】
通信対象となる外部装置として、カートリッジ3に設けた、電源を持たないメモリチップ6を用いているが、当然電源を保有するメモリチップにも適用可能である。このメモリチップ6は信号線4を介して駆動回路2に接続してあり、駆動回路2との間でデータ送受信が行われる。
【0024】
消耗品や付属装置は着脱可能になっている。接触型送受信を行うため、カートリッジ3上のメモリチップ6に接点電極10が設けてある。一方、駆動回路2は、信号線4をメモリチップ6と接続するため、接点コネクタ8で終端してある。接点コネクタ8は接点電極10と接触させるための接点端子7を有する。以上の構成により着脱可能な接触型送受信装置を実現できる。
【0025】
図2に示すように、プリント時、高圧回路31が動作することによって、カートリッジ3内の感光ドラム27は帯電ローラ28を介して帯電する。この電荷を放電するために、ドラムアース9は、プリンタ1の板金(導電性を有する)等によって構成されるフレームグランド24に接続されている。一方、駆動回路2においてもシグナルグランド25をプリンタ1のフレームグランド24に接地してある。したがって、駆動回路2のシグナルグランド25とドラムアース9の電位とは同じであり、このドラムアース9を利用することにより、カートリッジ3と駆動回路2の間に信号線を設けることなく、共通の基準電位を用いることが可能となる。
【0026】
メモリチップ6はドラムアース9を基準電位として、駆動回路2からの信号を受信する。従来、シグナルグランド24を基準電位として信号線により伝送する必要があったが、本発明によりグランド用信号線は不要となり、信号線数を削減できる。
【0027】
したがって、それに付随する接点端子、信号線を削減することができ、メモリチップ6上の接点電極や、接点コネクタのサイズを小さくかつ簡易にすることができ、低コスト化につながる。
【0028】
以上、本発明により信号線数を削減できることを示したが、本実施の形態において、1本の信号線でシリアル通信を行なう例を以下に詳細に説明する。
【0029】
(駆動回路からの変調信号送信)
図3は図1の駆動回路2の構成を示す。主制御部11により、図5(C)に示すような周期Tclk[sec]の搬送信号SAが生成される。一方、駆動回路2からメモリチップ6に送信するデータ信号SBは、図5(B)に示すような1/Tclk[bps]以下の転送速度とする。変調信号生成部12は搬送信号SAにデータ信号SBを振幅成分として重畳する。これにより周期Tclkで振動する変調信号SCが生成される。これをドラムアースの電位を基準電位として送信する。図5(A)の例は駆動回路2からメモリチップ6に送信される変調信号SCである。
【0030】
(メモリチップ6での信号受信)
駆動回路2から送信された変調信号SCは、メモリチップ6によって受信される。図4にメモリチップ6の構成を示す。メモリチップ6に内蔵された整流部14によって変調信号SCの振幅成分が取り出され、図5(B)に示したデータ信号SBが復調され、Lレベル信号(電圧VL)においても一定電圧以上を保持しているため、副制御部15はこれを電源として使用することができる。ここで変調信号SCの立ち上がりおよび立ち下がり時の電圧低下を防ぐため、電圧保持コンデンサ16を挿入する。復調されたデータ信号SBには、書込みデータの他に駆動回路2から送られてくる制御命令が含まれている。これをもとに副制御部15はメモリチップ6全体の制御を行い、その制御命令により不揮発性メモリ等からなる記憶部17に対して書き込みおよび読み込みを行う。これらの制御や通信のタイミングは、クロック検出部18により変調信号SCから得られた同期信号SDにより通信の同期をとることが可能となる。
【0031】
(メモリチップ6から駆動回路2への送信)
駆動回路2から読み込みの制御命令を受けた場合には、記憶部17から読み出された信号SEを駆動回路2へ送信する。この送信手段について説明する。まず通信中は駆動回路2から同期をとるため、図5(C)に示すような搬送信号SBがメモリチップ6に常時伝送されている。またメモリチップ6から駆動回路2へデータを送信する場合には、予め制御命令により駆動回路2の送信データSBを停止させ、一定電圧(VC)とする。この状態において、メモリチップ6内の変調部19によって駆動回路2への送信が行われる。
【0032】
変調部19はメモリチップ6の入力インピーダンスに対して十分に小さい(例えば10分の1程度の)インピーダンス素子20とスイッチ素子21から構成され、これらは信号線とドラムアース電位の間に挿入されている。送信信号SGに基づいてスイッチ素子21をオン、オフすることによって、メモリチップ6の入力インピーダンスが変化し、それにより無変調状態であった変調信号SCが図5(D)に示すように、電圧振幅が2値変化(VC,VD)し、それらがデータの0と1に対応する。この信号を受信信号SHとすると、この信号SHから、駆動回路2の受信部13によって、電圧変化を検出し受信データSIとして主制御部11へ伝送される。以上がシリアル通信の一例である。このように1本の信号線においても通信が可能となる。
【0033】
(通信のタイミング)
ドラムアース9は、本来、カートリッジ3内の感光ドラムに帯電した電荷を放電するために接地されている。また、カートリッジの他の消耗品や付属装置に関しても、その接地電位を通して、静電気等のノイズを放電している場合がある。ドラムアース9を基準電位とする場合、この放電ノイズによりデータ通信が不安定となることがある。本実施の形態では、通信を行うタイミングを感光ドラムの非放電中に限定することによって、放電ノイズの影響を回避することができる。
【0034】
放電が行われるのは、プリント動作中、すなわち高圧回路31(図2)が動作している時である。また、高圧回路31が停止していても、感光ドラムの回転中は摩擦による静電気を放電しているため、このときもデータ通信を行わない。これによりドラムアース9を、より安定した基準電位として利用することが可能となる。
【0035】
(駆動回路2への静電ノイズ流入防止)
次に、ドラムアース9の接地がプリンタ1のフレームグランド24から外れた場合について説明する。カートリッジ3をプリンタ1に装着中に、接点端子7と接点電極10が接触したままで、ドラムアース9がプリンタ1のフレームグランド24に接地されない場合がある。
【0036】
例としては、カートリッジ3をプリンタ1に挿入した際に、接点端子7と接点電極10は接触するものの、カートリッジ3のドラムアース9は図2に示す回転軸のカップリング26が噛み合うまで接地されない。したがって、その間、高圧回路31が動作することによって感光ドラム27が帯電したり、また回転によって静電気が生じたりする場合があり、この電荷は駆動回路2に流入する。
【0037】
また、カップリング26が噛み合った後でも、ドラムアース9から放電中にカートリッジ3が抜かれた場合、ドラムアース9の接地だけが先に外れることがある。このようにドラムアース9の接地だけが外れることによって、通信中、通信停止中を問わず、放電ノイズが駆動回路2に流入し、破壊等の悪影響を及ぼす可能性がある。
【0038】
本実施の形態では、図1に示すように、駆動回路2とメモリチップ6の間に、フィルタ回路22を設けることによって、ノイズ流入を防止している。ノイズの周波数帯に対して、通信周波数成分のみを通過させるローパスフィルタもしくはバンドパスフィルタを、駆動回路2とメモリチップ6の間の信号伝送経路中に設けることによって放電ノイズの流入を防ぐことができる。
【0039】
フィルタ回路22の他にも、図1に示すように、駆動回路2とメモリチップ6の間にカップリングコンデンサ23を挿入することにより、電荷を吸収し、駆動回路2への放電ノイズの流入を防ぐことができる。
【0040】
以上、プリンタ内におけるカートリッジのドラムアースを用いた接触型データ通信の例を説明したが、カートリッジ以外の着脱可能な装置、例えば給紙カセット等の付属品等にも適用可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上記のように構成したので、通信のための信号線の数を1本に削減することができ、信号線1本でシリアル通信を行なうことができ、もって、接点端子、接点電極等の部品点数を最少にすることができ、低コスト化、省スペース化が可能となる。
【0042】
また、本発明によれば、ドラムアースを基準電位としてデータ通信に用いる際に、通信タイミングをドラムアースの非放電中に限定することにより、放電ノイズの影響を受けることなく、安定したデータ通信を行うことができる。
【0043】
さらに、本発明によれば、データ信号の伝送経路上にフィルタ回路およびカップリングコンデンサを挿入するようにしたので、ドラムアースとフレームグランドの接続が切れた場合に、ドラムアースからの放電ノイズが信号線側に流入するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1のカートリッジ3の構成を示すブロック図である。
【図3】図1の駆動回路2の構成を示すブロック図である。
【図4】図1のメモリチップ6の構成を示すブロック図である。
【図5】接触型送受信装置内で伝送される信号の一例を示す図である。
【図6】従来の接触型送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図6の駆動回路2の構成を示すブロック図である。
【図8】図6のメモリチップ6の構成を示すブロック図である
【図9】図6の接触型送受信装置内で伝送される信号の一例を示す図である。
【符号の説明】
4 信号線
6 メモリチップ
9 ドラムアース
16 カップリングコンデンサ
22 フィルタ回路
24 フレームグランド
Claims (3)
- プリンタに着脱可能なカートリッジが該プリンタに装着された状態で該カートリッジの記憶装置とデータ通信を行う接触型送受信装置において、
前記記憶装置の接点と接触する接続部と、
前記記憶装置と前記データ通信を行うために前記接続部に接続される1本の信号線と、
前記信号線に接続され、該信号線にデータを送信するための駆動回路と、
前記プリンタが動作するために前記カートリッジに高圧を印加する高圧回路であって、前記カートリッジの有する感光ドラムの電荷を放電するためのドラムアースに接続される高圧回路とを備え、
前記記憶装置と前記ドラムアースとを接続し、該ドラムアースを前記プリンタのフレームグランドに接続し、前記駆動回路のシグナルグランドを該フレームグランドに接続して、該ドラムアース電位を基準電位として前記信号線を用いてデータ通信を行い、前記高圧回路または前記感光ドラムが動作して、前記感光ドラム上の電荷を放電しているときは前記データ通信を行わず、前記高圧回路または前記感光ドラムが停止して、前記感光ドラムの電荷の放電が終了しているときに前記データ通信を行うことを特徴とする接触型送受信装置。 - 前記プリンタは、前記カートリッジが前記プリンタに挿入される際、もしくは、前記カートリッジが前記プリンタから取り外される際に、前記記憶装置の接点と前記接続部とが接続された状態で、かつ、前記ドラムアースと前記感光ドラムの回転軸とが接地されていない状態の場合に、前記信号線に流入するノイズを防止するためのフィルタ回路をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の接触型送受信装置。
- 前記フィルタ回路との間にカップリングコンデンサを有することを特徴とする請求項2に記載の接触型送受信装置。
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