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JP4088296B2 - 閉状態扉ロック装置 - Google Patents
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JP4088296B2 - 閉状態扉ロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の通路、出入口などに設けられる折り畳み式の防火扉などに用いて最適な閉状態扉ロック装置に関するものである。
一般に、建物の通路や出入口などには防火扉が設けられており、火災発生時に建物等からの信号により防火扉を作動させて、この防火扉によりそれら通路や出入口を閉鎖することによって延焼をくい止めるようになっている。
これら防火扉の中には、図8(a)から(c)に示すように、親扉102と子扉103とを備え、これら両扉102,103の一端が扉ヒンジ部104を介して連結され、この扉ヒンジ部104によりそれら両扉102,103が互いに開閉する方向に回動することができるような折り畳み式のものがある。
この親扉102は、その他端に壁側ヒンジ部105が設けられ、この壁側ヒンジ部105を介して通路101の壁部108に取り付けられている。すなわち、親扉102は、壁側ヒンジ部105を介して壁部108に接近離間する方向に回動可能な状態になっている。
これら防火扉100によって通路101を開放または閉鎖するには、以下のようにして防火扉100を作用させる。すなわち、図8(c)に示すように通路101が閉鎖された状態から通路101を開放するときには、まず、図8(b)に示すように、親扉102と子扉103とを扉ヒンジ部104を介して互いに閉じた状態に配する。続いて、図8(a)に示すように、両扉102,103を閉じた状態のまま、これら両扉102,103が壁部108に近づく方向に壁側ヒンジ部105を介して両扉を回動させ、壁部108に設けられた所定の収納部106に両扉102,103を収納する。これにより、狭いスペースに両扉102,103が効率よく収納される。そして、これら両扉102,103が収納されることにより、通路101がオープンとなる。
一方、この状態から通路101を閉鎖するときには、両扉102,103を互いに閉じた状態のまま壁側ヒンジ部105を介して壁部108から離れる方向に回動させ、収納部106からそれら両扉102,103を外に出す。そして、両扉102,103を閉じたまま、図8(b)に示すように、親扉102が壁部108と垂直になる位置まで、両扉102,103を移動させる。なお、このときの親扉102の位置を、通路閉鎖位置といい、符号Pで示すものとする。続いて、図8(c)に示すように、両扉102,103が互いに開いた状態になるように、扉ヒンジ部104を介して子扉103を互いに開く方向に回動させる。これにより、通路101が閉鎖された状態になる。
ここで、図8(a)および(b)に示すように、親扉102と子扉103とを互いに閉じた状態で、収納部106から通路閉鎖位置Pまでの間を回動させるとき、両扉102,103を迅速かつスムーズに回動させるためには、両扉102,103の閉状態を確実にロックしておく必要がある。
そこで、両扉102,103を互いに閉じた状態でロックすることができる閉状態扉ロック装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この閉状態扉ロック装置は、図9に示すように、親扉102の上端に取り付けられる係合機構部110と、子扉103の上端のうち係合機構部110に対向する位置に取り付けられる被係合部材111とを備えている。そして、係合機構部110は、回転軸部112を中心として回動可能に支持された係合部材113を備えており、この係合部材113には、上方に向けて突出する突出部116と、被係合部材111に形成された被係合孔115に係合させるための係合爪114が設けられている。
このような構成のもと、両扉102,103を互いに閉じると、係合爪114が被係合孔115に係合し、両扉102,103の閉状態をロックするようになっている。そして、このようにロックされた状態で、両扉102,103を回動させて、親扉102を通路閉鎖位置Pに配すると、通路閉鎖位置Pの扉枠部117によって突出部116が係合機構部110の後方から前方に向けて押圧され、これにより係合部材113が回転軸部112を中心として回動し、係合爪114と被係合孔115との係合が解除されるようになっている。
特開平7−26845号公報
しかしながら、上記のような構成の閉状態扉ロック装置では、係合爪114を、被係合孔115と係合しない退避位置まで移動させるために必要な回転ストロークMを得るために、回転軸部112から係合爪114までの直線距離d1を長く設定する必要があり、係合機構部110の本体の厚さ寸法が大きくなってしまうという問題がある。つまり、直線距離d1を短くすると、係合爪114の回転ストロークMが短くなってしまうため、突出部116の回動ストロークNを同一に維持した場合、係合爪114と被係合孔115との係合を解除することができなくなってしまう。そのため、上述のように直線距離d1を長く設定する必要があるが、その場合、設置する扉の厚さ寸法が大きくかつ重くなってしまうだけでなく、係合爪114が親扉102から突出してしまい、ドア間のクリアランスを広く取らなければならなくなってしまう。その結果、両扉102,103を収納する収納部106も大きくしなければならなくなる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、係合部と被係合部との係合および解除をスムーズに行うことができるようにしつつ、装置本体の厚さ寸法を小さくすることができ、そのためこの装置を設置するために必要な扉や収納部の厚さ寸法を小さくすることができる閉状態扉ロック装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、通路の壁部に開閉可能に設けられた親扉と、この親扉に開閉可能に設けられた子扉とを、互いに閉じた状態でロックする閉状態扉ロック装置において、前記親扉または子扉のいずれか一方に取り付けられ、係合部材を有する係合装置と、前記いずれか他方のうち前記係合装置に対向する位置に取り付けられ、被係合部材を有する被係合装置と、前記親扉に設けられ、前記通路を閉鎖するための通路閉鎖位置に前記親扉を配したときに、この親扉の回動を規制する親扉回動規制装置とを備え、前記係合部材が、収納ケース内において回転軸部を中心として回転可能に支持されて、かつ弾性部材により一方向に回転する方向に付勢されており、前記係合部材の一端に、前記弾性部材の付勢力に抗して前記係合部材を他方向に回転させるための力が作用する作用部が設けられるとともに、他端に前記被係合部材に形成された被係合部に係合する係合部が設けられ、前記親扉と子扉とを互いに閉じると、前記弾性部材の付勢力により前記係合部が前記被係合部に係合する係合位置に配されて前記親扉と子扉との閉状態がロックされ、一方前記作用部に力を作用させて前記係合部材を前記他方向に回転させると、前記係合部が前記被係合部に係合しない退避位置に配されて前記ロックが解除されるように構成されており、前記回転軸部から前記作用部までの距離が、前記回転軸部から前記係合部までの距離よりも長く設定されているとともに、前記係合装置を前記親扉または子扉に取り付けたときに、それら親扉または子扉の取付面に対して前記係合部が外方に突出しないように、前記回転軸部から前記係合部までの距離が設定されており、前記親扉回動規制装置は、前記親扉に取り付けられ突出部材を有する突出機構部と、前記通路閉鎖位置における扉枠部のうち、前記親扉を前記通路閉鎖位置に配したときに前記突出機構部と対向する位置に取り付けられる被嵌合部と、前記子扉のうち前記突出機構部に対向する位置に取り付けられ、解除突起を有する解除部とを備え、前記突出機構部の収容ケースに突出用開口部が形成され、前記突出部材に前記突出用開口部を介して前記収容ケースから突出する突出部が設けられるとともに、前記突出部材は、前記収容ケースから前記突出部が出没するように第1の突出用回転軸部を中心として回転可能に支持され、かつ前記突出部材は、突出用弾性部材により前記突出部が前記収容ケースから突出する方向に回転するように付勢されており、前記突出部材に設けられた長尺状の連結アームが、前記収容ケース内の前方に傾けて延ばされ、前記連結アームの先端に、長尺状の基アームの一端が、第2の突出用回転軸部を中心として回転可能に連結されるとともに、前記収容ケースに、前記基アームの他端が、第3の突出用回転軸部を中心として回転可能に連結されており、前記親扉を前記通路閉鎖位置に配すると、前記突出部が前記被嵌合部に嵌合し、前記親扉と子扉とを互いに閉じると、前記解除突起によって前記収容ケースの前方から後方に向けて前記連結アームが押圧されて、前記突出部材が、前記収容ケース内に前記突出部が没する方向に回転するように構成されていることを特徴とする。
この発明においては、親扉と子扉とを互いに閉じると、弾性部材の付勢力により係合部が係合位置に配されて親扉と子扉との閉状態がロックされる。一方、作用部に力を作用させて、弾性部材の付勢力に抗して係合部材を他方向に回転させると、係合部が退避位置に配されてロックが解除される。
ここで、回転軸部から係合部までの距離を単に短くすると、係合部の回転ストロークが短くなってしまうが、本発明においては、回転軸部から係合部までの距離を短く設定しつつ、その距離よりも回転軸部から作用部までの距離を長く設定したことから、作用部の回転ストロークを同等に保ちながら、係合部の回転ストロークを長くすることができ、係合部を退避位置まで容易に移動させることができる。さらに、係合装置を親扉または子扉に取り付けたときに、それら親扉または子扉の取付面に対して係合部が外方に突出せず、扉の内方に没した状態になる。
これにより、係合部と被係合部との係合および解除をスムーズに行えるようにしつつ、装置本体の厚さ寸法を小さくすることができる。また、係合部が扉の外方に突出することがないため、親扉と子扉との間のクリアランスを小さくすることができる。
また、この発明においては、親扉を通路閉鎖位置に配すると、突出用弾性部材の付勢力により突出部が被嵌合部に嵌合し、親扉の回動が規制される。そして親扉と子扉とを互いに閉じた状態に配すると、解除突起によって連結アームが押圧される。すると、連結アームは突出部材から前方に傾けて延ばされているため、突出用弾性部材の付勢力に抗して突出部が没する方向に、第1の突出用回転軸部を中心として、突出部材が回動する。それと同時に、連結アームが後方に押しやられ、このとき、連結アームと基アームとが第2の突出用回転軸部を中心として互いに折り畳まれながら、基アームが第3の突出用回転軸部を中心として後方に向けて回動していく。そのため、突出部が被嵌合部から離されて親扉の前記規制が解除される。
ここで、親扉の規制を解除する機構として、連結アームと同様に傾斜させたテーパー部を親扉の取付面から突出させて、解除突起によりこのテーパー部を押圧することによって、一つの回転軸を中心に突出部材を回動させることが考えられる。しかし、このような機構によると、上記と同様に回転ストロークの制約上、親扉回動規制装置の厚さ寸法を小さくすることができない。
本発明によれば、親扉の回動の規制と解除を容易に行うことができるだけでなく、第1、第2および第3の突出用回転軸部を用いて3軸構成にすることにより、突出部材、連結アームおよび基アームを収容ケース内に収めつつ、その収容ケースの厚さ寸法を小さくすることができる。そのため、親扉回動規制装置を設置するために必要な親扉の厚さ寸法を小さくし、親扉と子扉との間のクリアランスを小さくすることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の閉状態扉ロック装置において、前記解除突起の突出する方向の途中位置に、前記突出する方向と交差する方向の外方に延びる段差部が形成されていることを特徴とする。
この発明においては、親扉と子扉とを互いに閉じていくと、解除突起の先端が収容ケース内に進入していき連結アームを押圧していく。そして、解除突起には段差部が形成されていることから、ある位置で段差部と収容ケースとが接触し、解除突起の進入が止められる。そのため、解除突起が、所定の寸法以上、収容ケース内に押し込まれないように作用する。
これにより、親扉と子扉とを閉じる方向に過大な負荷が掛かったときでも、解除突起によって突出機機構部が破損されるのを防止することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の閉状態扉ロック装置において、前記突出部が前記収容ケースから突出する突出寸法の長短を調整する突出寸法調整手段を備えることを特徴とする。
この発明においては、突出寸法調整手段により、突出部の突出寸法の長短が調整される。
ここで、突出部の突出寸法を長く設定すると、突出部が被嵌合部に、より深く嵌合するため、親扉の回動が規制された状態を保持する保持力が大きくなる。一方、突出寸法を短く設定すると、突出部の嵌合が浅くなるため、被嵌合部から突出部が外れやすくなり、前記保持力は小さくなる。
本発明によれば、前記保持力を任意に設定することができ、取り付けられる扉の重量や、扉の設置される状況に応じて、最適な保持力を適宜調整することができる。
請求項に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の閉状態扉ロック装置において、前記被係合部が、被係合孔を備え前記係合部が、前記被係合孔に係合する係合爪を備えることを特徴とする。
この発明においては、親扉と子扉とを互いに閉じると、係合爪が被係合孔に係合し、親扉と子扉との閉状態がロックされる。
これにより、係合部と被係合部との係合および解除を容易かつ確実に行うことができる。
請求項に係る発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の閉状態扉ロック装置において、前記係合装置および前記被係合装置が、前記親扉および子扉の上端部に取り付けられるようになっており、前記収納ケースの上面に開口部が形成され、前記係合部材が、前記開口部を介して前記収納ケースの上面から突出する上面突出部を備え、この上面突出部に前記作用部が設けられていることを特徴とする。
この発明においては、親扉を回動させていくと、所定の位置において扉枠部によって上面突出部が押圧される。つまり、上面突出部が作用部となって、係合部材を他方向に回転させる。
これにより、簡易な構成により、係合部と被係合部との解除を容易に行うことができる。
請求項に係る発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の閉状態扉ロック装置において、先端部が前記収納ケースの背面から突出し、前記収納ケースの厚さ方向に往復移動可能に支持された背面突出部を備え、この背面突出部の基端部が、前記係合部材の一端に連接されていることを特徴とする。
この発明においては、親扉を回動させていくと、所定の位置において扉枠部によって背面突出部が押圧される。そのため、背面突出部が収納ケースの中に押し込まれ、背面突出部の基端部が係合部材の一端を押圧する。つまり、係合部材の一端が作用部となって、係合部材を他方向に回転させる。
これにより、上記請求項に係る発明と同様の効果を奏することができる。
請求項8に係る発明は、請求項に記載の閉状態扉ロック装置において、前記背面突出部が、長尺状に形成され、その長さ寸法を変更することができる長さ寸法変更手段を備えることを特徴とする。
この発明においては、長さ寸法変更手段により、背面突出部の長さ寸法が変更される。そのため、収納ケースの背面から突出する背面突出部の突出寸法が変更される。
これにより、設置する扉の厚さ寸法に応じて、背面突出部の突出寸法を最適な長さに調整することができる。
本発明によれば、親扉または子扉の取付面に対して係合部を突出させることなく、装置本体の厚さ寸法を小さくすることができるため、本装置を設置するために必要な扉の厚さ寸法や、必要な両扉間のクリアランスを小さくすることができる。そのため、両扉を収納する収納部の厚さ寸法をも小さくすることができる。
また、本発明によれば、親扉の回動の規制と解除を容易に行うことができるだけでなく、第1、第2および第3の突出用回転軸部を用いて3軸構成にすることにより、突出部材、連結アームおよび基アームを収容ケース内に収めつつ、その収容ケースの厚さ寸法を小さくすることができる。そのため、親扉回動規制装置を設置するために必要な親扉の厚さ寸法を小さくし、親扉と子扉との間のクリアランスを小さくすることができる。
(実施例1)
以下、本発明の第1実施例における閉状態扉ロック装置について、図面を参照して説明する。
図1において、符号1は閉状態扉ロック装置を示したものである。
閉状態扉ロック装置1は、子扉4の取付面4aの上端部4bに固定されるフック部材(被係合部材、被係合装置、解除部)6と、通路閉鎖位置Pの扉上枠部(扉枠部)8に取り付けられる固定金具(被嵌合部)9と、親扉3の取付面3aの上端部3bに取り付けられ、親扉3と子扉4とを閉状態にロックし、さらに親扉3の回動を規制する係合突出機構(係合装置、突出機構部)11と、を備えるものである。
フック部材6は、矩形板状の本体壁部6aと、矩形の被係合孔(被係合部)12を有する突出壁部(解除突起)6bとを備えて略L字状に形成されている。本体壁部6aには、長孔6cが形成されており、フック部材6は、これら長孔6cを介して子扉4にネジ等で固定されるようになっている。突出壁部6bは平面視して凸状に形成されており、先端側の幅寸法sが基端側の幅寸法sより小さく設定されている。そして、それら先端側と基端側との境界には、段差部7が形成されている。すなわち、段差部7は、突出壁部6bの突出する方向の途中位置に形成され、その突出する方向と直交する方向の外方に延ばされている。また、突出壁部6bは、取付面4aから突出した状態になっている。
係合突出機構11は、前面が開放された略箱型の支持ケース(収納ケース、収容ケース)14を備えており、親扉3と子扉4とを相互に閉じると、支持ケース14の前面から突出壁部6bの先端側がその支持ケース14内に配されるようになっている。なお、ここでは支持ケース14の厚さ方向Dのうちフック部材6側を前とし、固定金具9側を後というものとする。支持ケース14の両側壁の前端辺には、支持ケース14の幅方向Wの外方に向かって延びる取付壁部15がそれぞれ設けられている。
取付壁部15には長孔15aが高さ方向に並べて形成されており、これら長孔15aを介してネジ止めすることにより、支持ケース14が親扉3に埋め込まれた状態で、係合突出機構11が取付面3aに取り付けられるようになっている。
さらに、支持ケース14の上面43には、矩形の係合用開口部(開口部)30と突出用開口部31とが形成されている。
固定金具9は略矩形状に形成されており、この固定金具9には凹部17が形成されている。凹部17の近傍には線状に延びる金具開口部18が形成されている。また、固定金具9の長さ方向の両端部には取付孔19が形成されており、これら取付孔19を介してネジ止めすることにより、固定金具9が扉上枠部8に取り付けられるようになっている。
さらに、本実施例における閉状態扉ロック装置1においては、支持ケース14の内部に、鉤状に形成された係合部材21と、通路閉鎖位置Pにおいて親扉3の回動を規制するためのアーム機構部22とが設けられている。すなわち、アーム機構部22は、親扉回動規制装置を構成するものである。
係合部材21は、幅方向Wに向けられた係合用回転軸部24を中心として回動可能に支持されており、係合用回転軸部24に設けられた、図2に示すコイルバネ(弾性部材)25によって、図2に対して時計回りに常に付勢された状態になっている。
また、係合部材21は、本体部26と、この本体部26の一端に軸部28を中心として回動可能に連結された回転端部27とを備えている。回転端部27は、係合用開口部30を介して上方に突出する係合用突出部(上面突出部)33を備えており、不図示のコイルバネによって、係合部材21が付勢された方向と反対方向に、すなわち、図2に対して反時計回りに常に付勢された状態になっている。そして、軸部28を中心として回転端部27を回動させると、係合用突出部33が支持ケース14の上面43から出没するようになっている。
また、回転端部27は、自然状態において、ストッパー部34が本体部26に接触した位置で、すなわち、係合用突出部33がちょうど上方を向く位置で回動が規制された状態になっている。これにより、係合用突出部33を後から前方向に押圧すると、回転端部27の回動が規制されて、係合部材21が、コイルバネ25による付勢力に抗して、係合用回転軸部24を中心として図2に対して反時計回りに回動するようになっている。一方、係合用突出部33を前から後ろ方向に押圧すると、回転端部27が軸部28を中心として図2に対して時計回りに回動するようになっている。すなわち、係合用突出部33は、作用部として機能するものである。
さらに、係合部材21の他端には、上方に向けられた係合爪(係合部)36を備えている。そして、親扉3と子扉4とを互いに閉じると、係合爪36は、被係合孔12に下方から係合する図5(a)に示す係合位置Kに配されるようになっている。一方、係合用突出部33を後から前方向に押圧し、係合部材21を前記反時計回りに回転させると、係合爪36は、被係合孔12に係合しない図5(d)に示す退避位置Lに配されるようになっている。
本実施例においては、図2に示すように、係合爪36が支持ケース14から厚さ方向Dの前方に突出することなく、支持ケース14内に配されるように、係合爪36から係合用回転軸部24までの直線距離d1が設定されている。さらに、係合用回転軸部24が支持ケース14の高さ方向の略中央に設けられており、係合用突出部33から係合用回転軸部24までの直線距離d2が、直線距離d1よりも長く設定されている。
また、アーム機構部22は、図1に示すように、突出回動部材(突出部材)38を備えており、この突出回動部材38は、支持ケース14の幅方向Wに向けられた第1の突出用回転軸部40を中心として、回動可能に支持されている。また突出回動部材38には、突出用開口部31を介して上方に突出する突出部46と、前方に向けられて斜め下方向に傾斜したテーパー部58が形成されている。そして、第1の突出用回転軸部40を中心として、突出回動部材38を回動させると、突出部46が支持ケース14の上面43から出没するようになっている。この突出部46は、親扉3を通路閉鎖位置Pに配したときに、凹部17に嵌合するようになっている。
さらに、突出回動部材38には、連結軸部48により、板状に延びる連結アーム49の基端部が連結されており、連結アーム49は、連結軸部48を中心として回動可能な状態になっている。
連結アーム49は、図3に示すように、先端が厚さ方向Dの前方側に向けられて斜め下方向に延ばされている。そして連結アーム49の先端には、第2の突出用回転軸部41により、板状に延びる基アーム50の一端が連結されており、この基アーム50の他端には、係合用回転軸部24が通され、この係合用回転軸部24により基アーム50が支持されている。これにより、基アーム50は、係合用回転軸部24を中心として、回動するようになっており、さらに第2の突出用回転軸部41を中心として、連結アーム49と互いに開閉する方向に回動するようになっている。すなわち、係合用回転軸部24は、回転軸部と第3の突出用回転軸部とを兼用するものである。
これらアーム機構部22は支持ケース14内に配置されるとともに、コイルバネ(突出用弾性部材)52により、連結アーム49が、その先端がより前方に位置するように、すなわち、連結軸部48を中心として、図3に対して時計回りに常に付勢された状態になっている。そして、その付勢力が連結アーム49を介して突出回動部材38に及び、突出回動部材38は第1の突出用回転軸部40を中心として前記時計回りに常に付勢された状態になっている。これにより、自然状態において、突出部46が支持ケース14の上面43から突出するようになっている。
また、本実施例においては、突出回動部材38の前方に、厚さ方向Dに向けられた調整ネジ54がロックナット55を介して取り付けられている。調整ネジ54は、図4に示すように、マイナスドライバ57によって回動させられて、これにより、厚さ方向Dに往復移動するようになっている。そして、調整ネジ54を締めて後方に移動させると、図3に示すように、調整ネジ54によってテーパー部58が後方に押圧されて、これにより突出回動部材38が図3に対して反時計回りに回動し、突出部46が支持ケース14内に漸次没していくことによって、支持ケース14の上面43からの突出部46の突出寸法が短くなるようになっている。一方、調整ネジ54を緩めると、コイルバネ52の付勢力を受けて、突出回動部材38が図3に対して時計回りに回動し、突出部46の上面43からの突出寸法が長くなるようになっている。すなわち、調整ネジ54およびロックナット55は、支持ケース14の上面43からの突出部46の突出寸法の長短を調整する突出寸法調整手段として機能するものである。
次に、本実施例における閉状態扉ロック装置1の作用について、二つ折り扉の開閉動作に合わせて説明する。なお、最初は、図5(a)に示すように、係合爪36が係合位置Kに配されて、親扉3と子扉4とが閉状態でロックされたまま収納部60に収納され、通路61が開放されているものとする。
この状態から通路を閉鎖するには、上述したように、両扉3,4を収納部60から引き出す。すると、図5(b)に示すように、不図示のコイルバネの付勢力により、回転端部27が図5(b)に対して反時計回りに回動し、係合用突出部33が上方に向けて突出する。このとき、両扉3,4は閉状態のままロックされているので、迅速かつスムーズに回動させることができる。
そして、両扉3,4を通路閉鎖位置Pに向けて回動させると、図5(c)に示すように、係合用突出部33が通路閉鎖位置Pの扉上枠部8に接触し、さらに回動させることにより係合用突出部33は支持ケース14の後方から前方に向けて押圧される。すなわち、係合用突出部33のうち、扉上枠部8と接触する接触位置Rが作用部として機能する。
これにより係合部材21は、コイルバネ25の付勢力に抗して図5(c)に対して反時計回りに回動し、係合用突出部33が支持ケース14の内方に没していく。そして、図5(d)に示すように、親扉3が戸当り部63によりその回動を止められて通路閉鎖位置Pに配置される。このとき係合用突出部33の先端が金具開口部18に嵌合するとともに、係合爪36が退避位置Lに配されることにより、係合爪36と被係合孔12との係合が解除され、両扉3,4の閉状態のロックも解除される。
そこで、通路61を閉鎖するために子扉4を親扉3に対して開いていくと、突出壁部6bが係合突出機構11から離れていく。それに応じて、アーム機構部22全体が支持ケース14内においてその厚さ方向Dの前方に膨らんでいく。すなわち、連結アーム49がコイルバネ52によって付勢されていることから、その連結アーム49は、連結軸部48を中心として、図5(d)に対して時計回りに回動するとともに、基アーム50も係合用回転軸部24を中心として前記時計回りに回動し、連結アーム49と基アーム50とは第2の突出用回転軸部41を中心として互いに開かれる方向に回動する。それと同時に、突出回動部材38も第1の突出用回転軸部40を中心として前記時計回りに回動する。そのため、突出部46が突出用開口部31を介して支持ケース14の上面43から突出し、突出部46が凹部17に嵌合する。これにより、通路閉鎖位置Pにおいて親扉3の回動が規制された状態になる。
この状態で、子扉4をさらに回動させて、親扉3と面一になる位置で、不図示の固定装置により、両扉3,4が展開状態で固定され、通路61が閉鎖される。
次に、上記のような閉鎖状態から、通路61を開放するときの作用について説明する。
まず固定装置による両扉3,4の展開状態の固定を解除し、両扉3,4が互いに閉じられるように、子扉4を回動させる。すると、図5(d)に示すように、突出壁部6bの先端側が支持ケース14内に進入し連結アーム49に接触する。そして、連結アーム49が突出壁部6bによって前方から後方に向けて押し込まれる。連結アーム49は、先端が前方側に向けて傾斜しているため、突出壁部6bの押圧により連結アーム49に対して下方に向けて力が働く。そのため、上記と反対に、アーム機構部22全体が支持ケース14内において後方に折り畳まれていく。すなわち、連結アーム49が、連結軸部48を中心として、図5(d)に対して反時計回りに回動するとともに、基アーム50も係合用回転軸部24を中心として前記反時計回りに回動し、連結アーム49と基アーム50とは第2の突出用回転軸部41を中心として互いに閉じられる方向に回動する。それと同時に、突出回動部材38も第1の突出用回転軸部40を中心として前記反時計回りに回動する。そのため、突出部46が支持ケース14内に没していく。
これにより、突出部46が凹部17に嵌合しなくなり、親扉3の回動の規制が解除される。すなわち、フック部材6は、被係合部材および被係合装置としてだけでなく、解除部としても機能するものであり、さらに突出壁部6bは、解除突起として機能するものである。
また、突出壁部6bが支持ケース14内に押し込まれると、突出部46が支持ケース14内に没した位置で、段差部7が支持ケース14に接触し、突出壁部6bの支持ケース14内への進入がそこで止められる。
上記のように親扉3の規制が解除されてから、両扉3,4を互いに閉じた状態のまま、それら両扉3,4を収納部60に向けて回動させて、親扉3を通路閉鎖位置Pから離していく。すると、図5(c)に示すように、係合突出機構11が扉上枠部8から離され、支持ケース14の上方が開放される。そのため、コイルバネ25の付勢力により、係合部材21が係合用回転軸部24を中心として図5(c)に対して時計回りに回動する。そして、係合用突出部33が、図5(b)に示すように、係合用開口部30を介して支持ケース14の上面43から突出するとともに、係合爪36が係合位置Kに配され、被係合孔12に係合する。これにより、両扉3,4の閉状態がロックされる。さらに、この状態のまま、図5(a)に示すように、両扉3,4を収納部60に押し込むと、収納部60の扉上枠により、係合用突出部33が前方から後方に押圧され、その結果、回転端部27が図5(a)に対して時計回りに回動し、係合用突出部33が支持ケース14内に没した状態になる。これにより、両扉3,4が収納部60に収納され、通路61が開放される。
ここで、係合爪36から係合用回転軸部24までの直線距離d1を短くすると、係合爪36の回転ストロークMが短くなることから、係合用突出部33の回転ストロークNを維持したままにすると、係合爪36を係合位置Kから退避位置Lまでの間を移動させることができない。
本実施例における閉状態扉ロック装置1においては、係合用突出部33、すなわち作用部としての接触位置Rから係合用回転軸部24までの直線距離d2が直線距離d1よりも長く設定されることにより、係合用突出部33の回転ストロークNが維持されつつ、係合爪36の回転ストロークMが長くなる。そのため、係合爪36から係合用回転軸部24までの直線距離d1を短くしても、係合爪36が係合位置Kから退避位置Lまで容易に移動するようになる。
さらに、係合爪36が支持ケース14内に配され、また係合突出機構11は支持ケース14が親扉3に埋め込まれた状態で取付面3aに取り付けられるため、係合突出機構11を親扉3の取付面3aに取り付けたとき、係合爪36は、取付面3aから外方に突出することがない。
また、本実施例における閉状態扉ロック装置1においては、親扉3を通路閉鎖位置Pに配したときに親扉3の回動を規制するための限界の保持力を以下のように任意に設定することができる。
すなわち、保持力は、突出部46の上面43からの突出寸法によって決定されるものである。つまり、突出部46の突出寸法が長ければ長いほど、保持力も大きくなり、突出寸法が小さくなれば、それだけ保持力も小さくなる。そこで、図4に示すように、マイナスドライバ57によって調整ネジ54を締めることにより、調整ネジ54を厚さ方向Dの後方に移動させる。すると、調整ネジ54がテーパー部58を前方から後方に向けて押圧する。テーパー部58は傾斜していることから、突出回動部材38が押し下げられて、第1の突出用回転軸部40を中心として図4に対して時計回りに回動する。そのため、図3に示すように、突出部46が支持ケース14内に没していき、支持ケース14の上面43からの突出部46の突出寸法が短くなる。
一方、マイナスドライバ57によって調整ネジ54を緩めると、調整ネジ54が前方に移動し、これによりコイルバネ52の付勢力によって、突出回動部材38が押し上げられて、第1の突出用回転軸部40を中心として前記反時計回りに回動する。そのため、突出部46が支持ケース14の上面43から突出し、支持ケース14の上面43からの突出寸法が長くなる。
これにより、突出部46の突出寸法が設定され、保持力が任意に設定される。
以上より、係合爪36から係合用回転軸部24までの直線距離d1を短くしても、この直線距離d1よりも係合用突出部33の接触位置Rから係合用回転軸部24までの直線距離d2を長く設定することにより、係合用突出部33の回転ストロークNを維持したまま、係合爪36の回転ストロークMを長くすることができる。そのため、係合爪36を係合位置Kから退避位置Lまで容易に移動させ、係合爪36と被係合孔12との係合および解除をスムーズにしつつ、支持ケース14の厚さ寸法をより小さく設定することができる。したがって、親扉3の厚さ寸法も小さくすることができ、親扉3の製造や取り扱いを容易にすることができる。
また、係合爪36を支持ケース14内に配していることから、係合突出機構11を親扉3の取付面3aに取り付けたときに、係合爪36を、取付面3aから外方に突出することを防止することができる。そのため、親扉3と子扉4とを互いに閉じたときの扉間のクリアランスを小さくすることができ、収納部60の厚さ寸法も小さく設定することができる。さらに、上記のように親扉3や子扉4の厚さ寸法を小さくして、かつ扉間のクリアランスをも小さくすることにより、収納部60の厚さ寸法を一層小さくすることができる。
例えば、従来では、親扉3および子扉4の最小の厚さ寸法がそれぞれ45mm、扉間の寸法が40mmで、両扉3,4を互いに閉じたときの合計の厚さ寸法は、
(45mm×2)+40mm=130mm
が限界であった。
本実施例では、両扉3,4の最小の厚さ寸法をそれぞれ40mm、扉間の寸法を15mmとし、前記合計の厚さ寸法を、
(40mm×2)+15mm=95mm
とすることができ、従来より35mm小さくすることができた。
また、アーム機構部22が、第1および第2の突出用回転軸部40,41、係合用回転軸部24、連結軸部48を用いて4軸構成とされていることから、突出回動部材38、連結アーム49および基アーム50を支持ケース14内に収めながらも、その支持ケース14の厚さ寸法を小さくすることができる。そのため、親扉3の厚さ寸法を小さくすることができる。
さらに、突出壁部6bに段差部7が設けられ、突出壁部6bの支持ケース14内への所定寸法以上の進入が止められることから、親扉3と子扉4とを互いに閉じる方向に過大な負荷が掛かった場合であっても、突出壁部6bによってアーム機構部22が破損されるのが防止される。
また、突出壁部6bの先端側の幅寸法sが基端側よりも小さく設定されていることから、親扉3と子扉4とを互いに閉じるとき、突出壁部6bを支持ケース14内に容易に入れることができる。また、突出壁部6bの先端側が支持ケース14に接触するのを防止することができ、支持ケース14を保護することができる。
さらに、調整ネジ54を厚さ方向Dに移動させて、突出部46の突出寸法の長短を調整することにより、親扉3を通路閉鎖位置Pに配置したときに親扉3の回動を規制する限界の保持力を任意に設定することができ、取り付けられる扉の重量や、扉の設置される状況に応じて、最適な保持力を適宜調整することができる。例えば、親扉3と子扉4とによって通路を閉鎖して、両扉3,4が互いに展開状態にある場合に、両扉3,4を互いに閉じる方向に所定以上の負荷がかかったとき、突出部46と凹部17との嵌合をいち早く解除するように保持力を調整しておくことによって、これら突出部46および凹部17だけでなく、両扉3,4を展開状態で固定する固定装置などに過大な負荷がかかるのを回避することができ、それら部材、装置の耐久性を向上させることができる。また、緊急時の安全確保もスムーズに行うことができる。
また、係合用突出部33の接触位置Rから係合用回転軸部24までの直線距離d2を長く設定したことにより、係合部材21をコイルバネ25の付勢力に抗して回転させるときの回転モーメントを大きくすることができ、従来よりも少ない力で係合部材21を回動させることができる。そのため、係合爪36と被係合孔12との係合および解除をよりスムーズに行うことができる。
さらに、直線距離d2を長く設定したことにより、係合用回転軸部24が支持ケース14の高さ方向の略中央に設けられ、これに応じて、係合爪36や突出壁部6bの設置位置が従来より低くなる。ところで、子扉4に、さらに孫扉を開閉可能に設けた三つ折り扉などが設けられる場合がある。このような三つ折り扉などの場合には、親扉3の取付面3aおよび子扉4の取付面4aに係合突出機構11を取り付け、孫扉の回動面(展開状態において取付面3a,4aと面一になる面)に、子扉4の係合突出機構11と対向するフック部材6を取り付け、一方、孫扉の回動面と反対の面に、親扉3の係合突出機構11と対向するフック部材6を取り付けるようになっている。
ここで、従来は、フック部材6を取り付けるときには、係合爪36の高さに合わせてそのフック部材6を子扉4の上端に設ける必要があった。そのため、孫扉を展開状態に配そうとすると、回動面と反対の面に取り付けられたフック部材6が通路閉鎖位置Pの戸当り部63に接触してしまうため、全て同一の規格品を取り付けることができなかった。
本実施例においては、上述のように、係合用回転軸部24の高さに応じて、係合爪36の設置位置が従来より低くなる。そのため、係合爪36に合わせて、フック部材6を孫扉の上端より低い位置に取り付けるため、孫扉を展開状態に配しても、フック部材6が戸当り部63に接触することを回避することができる。したがって、三つ折り扉やそれ以上の扉で構成されていても、規格化された全て同一の部材や機構を取り付けることができる。
(実施例2)
図6(a)および(b)は、本発明の第2の実施例を示したものである。
図6(a)および(b)において、図1から図5に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施例と上記第1の実施例とは基本的構成は同一であり、以下の点において相違した構成とするものである。すなわち、本実施例における係合突出機構11は、上記第1の実施例における回転端部27や係合用突出部33が設けられておらず、その代わりに、図6(a)に示すように、支持ケース14の背面73に開口孔65が形成され、この開口孔65を介して棒状に延びる突出棒(背面突出部)66が厚さ方向Dに往復移動可能に支持されて構成されている。そして、突出棒66の先端部67にはゴムパッド69が取り付けられており、その基端部68には係合部材21の一端に連接する連接部材70が設けられている。すなわち、係合部材21の一端であって、連接部材70と連接する連接位置Qは作用部として機能するものである。なお、ゴムパッド69は、突出棒66と戸当り部63との接触面積を大きくすることにより、突出棒66が戸当り部63に、めり込まなくするためのものであり、これにより遮煙効果を向上させるものである。
このような構成のもと、親扉3を通路閉鎖位置Pに配すると図6(b)に示すように、突出棒66に設けられたゴムパッド69が戸当り部63に接触し、突出棒66が後方から前方に向けて押圧される。そのため、突出棒66が前方に移動し、支持ケース14内に押し込まれていく。すると、突出棒66の基端部68により係合部材21の一端が連接部材70を介して前方に向けて押圧され、その結果、係合部材21が係合用回転軸部24を中心として図6(b)に対して反時計回りに回動する。これにより、係合爪36が退避位置Lに移動し、係合爪36と被係合孔12との係合が解除される。
一方、両扉3,4を互いに閉じた状態で、親扉3を通路閉鎖位置Pから離れる方向に回動させると、図6(a)に示すように、コイルバネ25の付勢力により、係合部材21が図6(a)に対して時計回りに回動し、係合爪36が係合位置Kに配されるとともに、突出棒66が支持ケース14の外方に押し出され、背面73から突出する。これにより、両扉3,4の閉状態がロックされる。
なお、両扉3,4の開閉に伴う他の作用は、上記実施例と同様であるので省略する。また、本実施例においては、係合用突出部33を設けないことから、金具開口部18や係合用開口部30も形成されていないのは言うまでもない.
以上より、上記と同様の効果を奏することができるだけでなく、固定金具9の金具開口部18を不要とすることができる。そのため、加工数を減少させることができ、コストを抑制することができる。
(実施例3)
図7(a)および(b)は、本発明の第3の実施例を示したものである。
図7(a)および(b)において、図1から図5に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施例と上記第2の実施例とは基本的構成は同一であり、以下の点において相違した構成とするものである。すなわち、本実施例における突出棒66は、図7(a)に示すように、棒状に延びる突出棒本体66aと、この突出棒本体66に連結される連結棒66bとを備えている。突出棒本体66aの一端には、ゴムパッド69が取り付けられ、他端には雄ネジ部75が形成されている。連結棒66bは、突出棒本体66aと同径とされた棒状部材であり、その一端には、ネジ孔76が形成されており、他端には雄ネジ部75が形成されている。
このような構成のもと、突出棒本体66aの他端の雄ネジ部75を、連結棒66bの一端のネジ孔76に螺合させることにより、突出棒本体66aと連結棒66bとが同心上に連結される。さらに、連結棒66bの他端の雄ネジ部75を、連接部材70に形成されたネジ孔76に螺合させることにより、突出棒66と連接部材70とが連結される。
また、突出棒本体66aおよび連結棒66bは、それぞれ長さ寸法の異なる複数のタイプが用意されており、それら突出棒本体66aおよび連結棒66bの数や長さ寸法を選択的に組み合わせることができるようになっている。例えば、図7(b)に示すように、長さ寸法の短い突出棒本体66aおよび連結棒66bを選択して連結することにより、突出棒66の長さ寸法を短くすることができる。すなわち、突出棒本体66aおよび連結棒66bは、長さ寸法変更手段として機能する。
以上より、突出棒本体66aおよび連結棒66bの数や長さ寸法を選択的に組み合わせることにより、突出棒66の長さを調整することができ、設置する扉の厚さ寸法に応じて、突出棒66の突出寸法を最適な長さに調整することができる。
なお、本実施例においては、連結棒66bを一つ連結しているが、これに限ることはなく、その連結数は適宜変更可能であり、また連結棒66bを設けずに突出棒本体66aを連接部材70に直接連結するようにしてもよい。
また、突出棒本体66aおよび連結棒66bを雄ネジ部75とネジ孔76とによって連結させるとしたが、これに限ることはなく、その連結構造は適宜変更可能である。
なお、上記第1から第3の実施例においては、アーム機構部22を備えるとしたが、これに限ることなく、アーム機構部22を設けなくても構わない。そして、それに応じて突出用開口部31や凹部17なども設けなくてもよい。特に、上記第2の実施例においてアーム機構部22を設けなければ、固定金具9自体が不要となる。但し、アーム機構部22を設けたほうが親扉3を通路閉鎖位置Pにおいて規制することができる点で好ましいのは上述の通りである。また、これらアーム機構部22などを別個の親扉回動規制装置として独立させても構わない。但し、閉状態扉ロック装置として兼用させた方が、部品点数を減少させコストを抑制することができて好ましいのは言うまでもない。
また、アーム機構部22を4軸構成としたが、これに限ることはなく、5軸、6軸と増やしていくこともできる。また、連結軸部48を設けずに突出回動部材38と連結アーム49とを固定して3軸で構成してもよい。つまり、第1および第2の突出用回転軸部40,41と係合用回転軸部24との3軸構成としてもよい。
さらに、突出部46の突出寸法調整手段はなくてもよい。ただし、これを設けたほうが望ましいのは上述の通りである。また、突出寸法調整手段は調整ネジ54やロックナット55でなくてもよい。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
本発明に係る閉状態扉ロック装置の第1の実施例を示す斜視図である。 同実施例における閉状態扉ロック装置を係合部材側から見た側断面図である。 同実施例における閉状態扉ロック装置をアーム機構部側から見た側面透視図である。 図3において、突出部の突出寸法を調整する様子を示す説明図である。 親扉と子扉とを開閉動作させたときの閉状態扉ロック装置を係合部材側から見た様子を示す図であって、(a)は両扉が収納部に収納された様子を示す説明図、(b)は両扉が収納部の外にある様子を示す説明図、(c)は親扉が通路閉鎖位置の近傍に配された様子を示す説明図、(d)は親扉が通路閉鎖位置に配置され、子扉が親扉に対して離れた様子を示す説明図である。 本発明に係る閉状態扉ロック装置の第2の実施例を示す図であって、(a)は両扉を互いに閉じた状態でロックする様子を係合部材側から示す側面透視図、(b)は親扉が通路閉鎖位置に配置され、子扉が親扉に対して離れた様子を係合部材側から示す側面透視図である。 本発明に係る閉状態扉ロック装置の第3の実施例の要部を示す図であって、(a)は長めの突出棒本体と連結棒とを連結する様子を示す説明図、(b)は短めの突出棒本体と連結棒とを連結する様子を示す説明図である。 従来の二つ折り扉の開閉動作を示す図であって、(a)は二つ折り扉が収納され通路をオープンにした様子を示す説明図、(b)は二つ折り扉を収納部から外に出し親扉を通路閉鎖位置に配置した様子を示す説明図、(c)は二つ折り扉を互いに展開し通路を閉鎖した様子を示す説明図である。 従来の閉状態扉ロック装置を係合部材側から見た様子を示す側面透視図である。
符号の説明
1 閉状態扉ロック装置
3,102 親扉
3a,4a 取付面
3b,4b 上端部
4,103 子扉
6 フック部材(被係合部材、被係合装置、解除部)
6b 突出壁部(解除突起)
7 段差部
8 扉上枠部(扉枠部)
9 固定金具(被嵌合部)
11 係合突出機構(係合装置、突出機構部)
12 被係合孔(被係合部)
14 支持ケース(収納ケース、収容ケース)
21 係合部材
22 アーム機構部(親扉回動規制装置)
24 係合用回転軸部(回転軸部、第3の突出用回転軸部)
25 コイルバネ(弾性部材)
30 係合用開口部(開口部)
31 突出用開口部
33 係合用突出部(上面突出部)
36 係合爪(係合部)
38 突出回動部材(突出部材)
40 第1の突出用回転軸部
41 第2の突出用回転軸部
43 上面
46 突出部
49 連結アーム
50 基アーム
52 コイルバネ(突出用弾性部材)
54 調整ネジ(突出寸法調整手段)
55 ロックナット(突出寸法調整手段)
66 突出棒(背面突出部)
66a 突出棒本体(長さ寸法変更手段)
66b 連結棒(長さ寸法変更手段)
67 先端部
68 基端部
73 背面
D 厚さ方向
K 係合位置
L 退避位置
P 通路閉鎖位置
Q 連接位置(作用部)
R 接触位置(作用部)
,s 幅寸法
61,101 通路
108 壁部

Claims (8)

  1. 通路の壁部に開閉可能に設けられた親扉と、この親扉に開閉可能に設けられた子扉とを、互いに閉じた状態でロックする閉状態扉ロック装置において、
    前記親扉または子扉のいずれか一方に取り付けられ、係合部材を有する係合装置と、前記いずれか他方のうち前記係合装置に対向する位置に取り付けられ、被係合部材を有する被係合装置と、前記親扉に設けられ、前記通路を閉鎖するための通路閉鎖位置に前記親扉を配したときに、この親扉の回動を規制する親扉回動規制装置とを備え、
    前記係合部材が、収納ケース内において回転軸部を中心として回転可能に支持されて、かつ弾性部材により一方向に回転する方向に付勢されており、
    前記係合部材の一端に、前記弾性部材の付勢力に抗して前記係合部材を他方向に回転させるための力が作用する作用部が設けられるとともに、他端に前記被係合部材に形成された被係合部に係合する係合部が設けられ、
    前記親扉と子扉とを互いに閉じると、前記弾性部材の付勢力により前記係合部が前記被係合部に係合する係合位置に配されて前記親扉と子扉との閉状態がロックされ、一方前記作用部に力を作用させて前記係合部材を前記他方向に回転させると、前記係合部が前記被係合部に係合しない退避位置に配されて前記ロックが解除されるように構成されており、
    前記回転軸部から前記作用部までの距離が、前記回転軸部から前記係合部までの距離よりも長く設定されているとともに、
    前記係合装置を前記親扉または子扉に取り付けたときに、それら親扉または子扉の取付面に対して前記係合部が外方に突出しないように、前記回転軸部から前記係合部までの距離が設定されており、
    前記親扉回動規制装置は、前記親扉に取り付けられ突出部材を有する突出機構部と、前記通路閉鎖位置における扉枠部のうち、前記親扉を前記通路閉鎖位置に配したときに前記突出機構部と対向する位置に取り付けられる被嵌合部と、前記子扉のうち前記突出機構部に対向する位置に取り付けられ、解除突起を有する解除部とを備え、
    前記突出機構部の収容ケースに突出用開口部が形成され、
    前記突出部材に前記突出用開口部を介して前記収容ケースから突出する突出部が設けられるとともに、
    前記突出部材は、前記収容ケースから前記突出部が出没するように第1の突出用回転軸部を中心として回転可能に支持され、かつ前記突出部材は、突出用弾性部材により前記突出部が前記収容ケースから突出する方向に回転するように付勢されており、
    前記突出部材に設けられた長尺状の連結アームが、前記収容ケース内の前方に傾けて延ばされ、
    前記連結アームの先端に、長尺状の基アームの一端が、第2の突出用回転軸部を中心として回転可能に連結されるとともに、前記収容ケースに、前記基アームの他端が、第3の突出用回転軸部を中心として回転可能に連結されており、
    前記親扉を前記通路閉鎖位置に配すると、前記突出部が前記被嵌合部に嵌合し、
    前記親扉と子扉とを互いに閉じると、前記解除突起によって前記収容ケースの前方から後方に向けて前記連結アームが押圧されて、前記突出部材が、前記収容ケース内に前記突出部が没する方向に回転するように構成されていることを特徴とする閉状態扉ロック装置。
  2. 前記解除突起の突出する方向の途中位置に、前記突出する方向と交差する方向の外方に延びる段差部が形成されていることを特徴とする請求項に記載の閉状態扉ロック装置。
  3. 前記突出部が前記収容ケースから突出する突出寸法の長短を調整する突出寸法調整手段を備えることを特徴とする請求項または請求項に記載の閉状態扉ロック装置。
  4. 前記収納ケースが、前記突出機構部の収容ケースを兼ねており、
    前記親扉、子扉のいずれか一方に前記係合装置が取り付けられ、前記親扉、子扉の他方に、前記被係合部材、前記被係合装置、前記解除部として機能するフック部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の閉状態扉ロック装置。
  5. 前記被係合部が、被係合孔を備え
    前記係合部が、前記被係合孔に係合する係合爪を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の閉状態扉ロック装置。
  6. 前記係合装置および前記被係合装置が、前記親扉および子扉の上端部に取り付けられるようになっており、
    前記収納ケースの上面に開口部が形成され、
    前記係合部材が、前記開口部を介して前記収納ケースの上面から突出する上面突出部を備え、
    この上面突出部に前記作用部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の閉状態扉ロック装置。
  7. 先端部が前記収納ケースの背面から突出し、前記収納ケースの厚さ方向に往復移動可能に支持された背面突出部を備え、
    この背面突出部の基端部が、前記係合部材の一端に連接されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の閉状態扉ロック装置。
  8. 前記背面突出部が、長尺状に形成され、その長さ寸法を変更することができる長さ寸法変更手段を備えることを特徴とする請求項に記載の閉状態扉ロック装置。
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