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JP4089656B2 - エンジンの二次空気供給装置 - Google Patents
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この発明は、排気ガスを浄化するため二次空気を排気通路に供給するエンジンの二次空気供給装置に関する。
自動二輪車などの車両用エンジンの排気浄化装置として、排気系に二次空気を供給する通路を形成し、この二次空気供給通路の途中にリードバルブ装置を介装して排気系内に生じる排気脈動圧(負圧)によりリードバルブ装置を開閉作動させて、二次空気を排気系内に供給するものがある。
SOHC型4サイクルエンジンは、シリンダヘッドカバーとシリンダヘッドの間に一つのカムシャフトを軸架し、シリンダヘッドカバー内に、ロッカーアームを軸架する二本のロッカーシャフトを軸着するので、シリンダヘッドカバー内側にスペース的なゆとりが少く、前記の二次空気供給装置を設けるのには困難さがある。
このため、排気孔に二次空気を供給するパイプを外部配管したり、シリンダヘッドカバーの排気側のロッカーシャフトの上側にリードバルブ室を設け、シリンダヘッドカバーの室外に、排気孔に通じる通孔を設けるようにしていた(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
実公昭61−9140号公報 特公昭63−2005号公報
二次空気を排気孔に、パイプによる外部配管によって供給すると、配管の取り廻しが煩雑になり、多気筒になるほど煩雑で体裁もよくないものになる。
また、前記特許文献1の実公昭61−9140号公報や特許文献2の特公昭63−2005号公報に示されるように、シリンダヘッドカバーの室の外側部分に二次空気通孔を形成すると、シリンダヘッドカバーが大きくなるだけでなく、孔形成のための厚みも必要になり重量も増加する。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであって、シリンダヘッドカバーの上部にリードバルブ室を設け、シリンダヘッドカバーとシリンダヘッドの内側に設けた二次空気供給通路で排気通路に二次空気を供給するようにして、コンパクトで体裁がよく、メンテナンスの手間もかからないエンジンの二次空気供給装置を得ることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は次の構成を有する。
本発明のエンジンの二次空気供給装置は、シリンダヘッドとシリンダヘッドカバーで覆われた動弁室内に収容されたカムシャフトにより駆動される動弁装置と、排気通路に二次空気を供給する二次空気供給通路と、二次空気供給通路途上に介在されたリードバルブ装置とを備えた4サイクルエンジンであって、前記シリンダヘッドと共に前記カムシャフトを軸支する軸受けハウジングを前記動弁室内に備え、前記リードバルブ装置を収容するリードバルブ室を、前記軸受けハウジング間に配設すると共に、このリートバルブ室と前記軸受けハウジングとを一体に設けたことを特徴としている。
本発明に係るエンジンの二次空気供給装置において、前記リードバルブ室を、クランク軸方向から見て、気筒の上方に配置すると共に、前記カムシャフトと平行かつカムシャフトの上方を覆うように配置したものにできる。
本発明に係るエンジンの二次空気供給装置において、シリンダヘッドの排気通路とリードバルブ室とを連通する二次空気供給通路は、前記隣り合う軸受けハウジング間かつ排気弁の気筒中心寄りの近傍位置でシリンダヘッドカバーとシリンダヘッドのシールした合せ面を通るように形成されたものにできる。
本発明に係るエンジンの二次空気供給装置において、前記二次空気供給通路を、平面視で、前記カムシャフトの吸気カム及び排気カムからカムシャフトの軸方向に偏倚した細径部に対応する位置に配置したことものにできる。
本発明に係るエンジンの二次空気供給装置において、前記リードバルブ室を形成する蓋部材を、リードバルブ装置の弁座の周囲で上記軸受けハウジングの厚肉部の上方で締着固定したものにできる。
本発明のエンジンの二次空気供給装置によれば、シリンダヘッドカバーの上部にリードバルブ室を設け、シリンダヘッドカバーとシリンダヘッドの内側に設けた二次空気供給通路で排気通路に二次空気を供給するようにして、コンパクトで体裁がよく、メンテナンスの手間もかからないようにできるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施形態を図1乃至図7によって説明する。
実施形態は、図7に全体図を示すような、SOHC型の動弁装置を備えた自動二輪車用の4サイクルエンジンである。
また、図1〜図6に示すように、前記動弁装置は、吸気カム3・排気カム4が形成された一本のカムシャフト5と吸気カム支持用・排気カム支持用のロッカーアーム8(8i,8e)と該それぞれのロッカーアーム8を支持する対のロッカーシャフト7(7i,7e)を備え、かつ、シリンダヘッド2とシリンダヘッドカバー1で覆われた動弁室25内に収容されたものである。シリンダヘッドカバー1には、シリンダヘッド2に一体形成したカムシャフト5のジャーナルを軸支する軸受け27と共に前記カムシャフト5を軸支する軸受けハウジング28と、前記ロッカーシャフト7を支持するロッカーシャフトハウジング29とを一体に設け、シリンダヘッドカバー1の上壁1aには、カムシャフト5と平行に配設した対のロッカーシャフト7,7の間に位置してリードバルブ装置12を収容するリードバルブ室11を一体に形成し、前記エンジン排気通路(排気孔)18への二次空気供給通路(通孔)19途上に前記リードバルブ室11を介在させたものである。
詳細には、シリンダヘッドカバー1は、複数の締着ボルト20…によりシリンダヘッド2の上面に締着する。シリンダヘッドカバー1とシリンダヘッド2の合せ面31には、吸気カム3及び排気カム4を同軸上に設けたカムシャフト5を回転自在に軸架する。カムシャフト5の一端には、スプロケット6を取付けてこのスプロケット6をカムチェーン室15に臨ませると共に、カムチェーン(図示省略)の一端をスプロケット6に巻掛けてカムチェーン室15に収容し他端をクランク軸(クランクシャフト)のドライブスプロケットに巻掛けて、このカムチェーンによりカムシャフト5をクランク軸に連動させて回転させる。
シリンダヘッドカバー1には、二本のロッカーシャフト7を軸着し、ロッカーシャフト7に各々軸架したロッカーアーム8を、吸気カム3及び排気カム4により揺動させて、吸気弁9及び排気弁10を開閉駆動させる。
シリンダヘッドカバー1の中央上部であって二本のロッカーシャフト7の間の上壁1aには、リードバルブ室11を形成する。リードバルブ室11内に収容するリードバルブ装置12は、弁座13下面にバルブリード12a(バルブリードガイド12bで動作規制)が開口13aを開閉するように設けられた弁座13をスクリュー等で取り付けているものである。
また、リードバルブ室11は、上端部にカムシャフト5およびロッカーシャフト7に対して直角横方向に突出した管状ボス11aを備えた蓋部材11bで前記上壁1a上面の凹所(符号省略)を閉塞したものであり、前記管状ボス11aに一端を連結したエアーホース14の他端をエアークリーナー33(図7参照)に連結する。
なお、リードバルブ室11は、一端にスプロケット6を取付け他端側に吸気カム3・排気カム4を偏奇して設けたカムシャフト5の前記スプロケット6を収容するカムチェーン室15側が低くなるように形成し、リードバルブ装置12の開口13aをリードバルブ室11の低くなる側に開くようにしてある。
カムシャフト5には、一端に取り付けたスプロケット6と他端側に偏奇して設けた吸気カム3・排気カム4との間に細径部16を設け、該カムシャフト5の細径部16に対応するシリンダヘッドカバー1に、内側に脹らめた厚肉部17を形成し、この厚肉部17に、シリンダヘッドカバー1の上壁1aに一体に形成しリードバルブ装置12を収容するリードバルブ室11からシリンダヘッド2の排気通路18まで二次空気供給通路19を穿設している。
シリンダヘッドカバー1の厚肉部17に穿設した二次空気供給通路19に近接して、シリンダヘッドカバー1をシリンダヘッド2に締着する締着ボルト20を該厚肉部17に配置する。シリンダヘッドカバー1は、外周に隙間を設けてヘッドカバーキャップ(化粧カバー)21で覆い、シリンダヘッドカバー1にゴム等の弾性体からなるブッシュ32aを介してボルト32で締着してフローティング支持する。
リードバルブ室11は、一端にスプロケット6を取付け他端側に吸気カム3・排気カム4を偏奇して設けたカムシャフト5の前記スプロケット6を収容するカムチェーン室15側が低くなるように形成し、リードバルブ装置12の開口13aをリードバルブ室11の低くなる側に開くようにしたので、リードバルブ室11の高さを低くできて、シリンダヘッドカバー1の高さを低くできる。
また、二次空気のリードバルブ室11をシリンダヘッドカバー1の上壁1aに一体に形成して、シリンダヘッドカバー1の高さを可及的に低い高さに設置することができる。
また、前記カムシャフト5には、一端に取り付けたスプロケット6と他端側に偏奇して設けた吸気カム3・排気カム4との間に細径部16を設け、該カムシャフト5の細径部16に対応するシリンダヘッドカバー1に、内側に脹らめた厚肉部17を形成し、この厚肉部17に、シリンダヘッドカバー1の上壁1aに一体に形成しリードバルブ装置12を収容するリードバルブ室11からシリンダヘッド2の排気通路18まで二次空気供給通路19を穿設したので、シリンダヘッドカバー1の外形を大きくすることなく、二次空気を排気通路18に送る二次空気供給通路19を確保でき、二次空気供給通路19やリードバルブ装置12本体が剥き出しとならず、シリンダヘッド2とシリンダヘッドカバー1に一体化されるので外観上体裁を良好にできる。
また、シリンダヘッドカバー1への一体化でシリンダヘッドカバー1のシリンダヘッド2への組付けのみでリードバルブ装置12を排気ポートに容易に取り付けることができる(メンテナンス性、組付け性向上)。また、配管作業の省略のメリットもある。
そして、シリンダヘッドカバー1の厚肉部17に穿設した二次空気供給通路19に近接して(二次空気供給通路19のすぐ外側に)、シリンダヘッドカバー1をシリンダヘッド2に締着する締着ボルト20を該厚肉部17に配置したので、二次空気供給通路19のシリンダヘッドカバー1とシリンダヘッド2の合せ面31を強く確実に締着することができる。したがって、従来必要であったガスケット、Oリング、スペーサ等を省略でき、コスト低減を図れる。
なお、実施形態の二次空気供給装置では、図7に示す自動二輪車用のV型エンジンに用いるのが好適なものであり、この場合、各気筒に二次空気供給装置をそれぞれ設けて、エアーホース14の取り出しをVバンクの内側に向けている。これにより、Vバンクの間にエアーホース14がまとまり、外観が向上し、エンジンユニットの取り扱いが容易になる。図7において、符号34はエンジンケース、35は前後気筒のシリンダ、36は排気パイプ、37はマフラーである。本発明ではもちろん他の形態のSOHC型エンジンにも適宜に採用できる。
上記実施形態の動弁装置は、一本のカムシャフト5と吸気用・排気用それぞれのロッカーアーム8,8と該それぞれのロッカーアーム8,8を支持する対のロッカーシャフト7,7を備え、かつ、シリンダヘッド2とシリンダヘッドカバー1で覆われた動弁室25内に収容されたものである。一般に、ロッカーシャフト7,7の支持ハウジングをシリンダヘッド2から突出させるとスペース上の余裕が少なくなるが、上記実施形態ではシリンダヘッドカバー1には、シリンダヘッド2に一体形成したカムシャフト5のジャーナルを軸支する軸受け27と共に前記カムシャフト5を軸支する軸受けハウジング28と、前記ロッカーシャフト7,7を支持するロッカーシャフトハウジング29とを一体に設けたので、カムシャフト5の軸受けのみならず、ロッカーシャフトハウジング29をシリンダヘッド2側から突出して設ける必要がなく、スペースに余裕ができる。
また、排気通路(排気孔)18に二次空気を供給する二次空気供給通路(通孔)19中に設けたリードバルブ装置12を収容するリードバルブ室11を、カムシャフト5と平行に配設した対のロッカーシャフト7,7間のシリンダヘッドカバー1の上壁1aに一体形成したので、リードバルブ室11を、シリンダヘッドカバー1の高さを押さえて設置することができる。
また、排気通路18には、エンジンの排気ガスが急激に間欠的に排出される。この排気ガスの脈動圧の負圧になる間に、リードバルブ装置12が開いて、二次空気供給通路19を通して排気通路(排気ポート等)18に二次空気が供給され、排気の酸化反応を促進して、排気ガスを浄化する。
また、リードバルブ装置12と排気通路18を結ぶ二次空気供給通路19は、ロッカーシャフトハウジング29に近接かつ一体に形成すれば、シリンダヘッドカバー1が大きくなることがなくコンパクトにできる。
また、シリンダヘッドカバー1の上部にカムシャフト5と平行にリードバルブ装置12を配置し、リードバルブ装置12の開口部をカムチェーン室15側に向けて開くようにすれば、リードバルブ室11を、シリンダヘッドカバー1の高さをより押さえて設置することができる。なお、二次空気供給通路を、シリンダヘッドカバー1とシリンダヘッド2の内側であって、シリンダヘッドカバー1中央のリードバルブ装置12からロッカーシャフト7,7の内側を通って穿設した二次空気供給通路19とするので、配管が外に表れることがなくて体裁がよく、しかもシリンダヘッドカバー1一体のため、従来一般的である外部配管類(パイプ、ホース、リードバルブ装置本体、ブラケット類)が不要となり、配管作業の簡略化が図れるなど、メンテナンス性が向上しその手間もかからない。
また、シリンダヘッド2の上面には、シリンダヘッドカバー1を重ねて複数の締着ボルト20で締着するが、二次空気供給通路19がシリンダヘッドカバー1とシリンダヘッド2のシールした合せ面31を通り、そのシール部分の近傍にシリンダヘッドカバー1をシリンダヘッド2に締着する締着ボルト20を配置する(例えばシリンダヘッドカバー1の二次空気供給通路19の直ぐ外側に締着ボルトを配置する)ので、二次空気供給通路19のシリンダヘッドカバー1とシリンダヘッド2の合せ面31の締付けを強固にできて締め付け剛性が向上し、シール部分を確実にシールすることができる。
したがって、特別のガスケットやO(オー)リング等のシール体を不要にでき、コスト低減を図れる。
本発明の実施形態を示す縦断側面図である。 本発明の実施形態を示すシリンダヘッドカバーの平面図である。 本発明の実施形態を示すシリンダヘッドカバーの図2のX−X矢視断面図である。 本発明の実施形態を示すシリンダヘッドカバーの縦断正面図である。 本発明の実施形態を示すシリンダヘッドの平面図である。 本発明の実施形態を示すシリンダヘッドカバーの底面図である。 本発明の実施形態を示すエンジン全体の外側面図である。
符号の説明
1 シリンダヘッドカバー
1a 上壁
2 シリンダヘッド
3 吸気カム
4 排気カム
5 カムシャフト
6 スプロケット
7,7 ロッカーシャフト
8,8 ロッカーアーム
9 吸気弁
10 排気弁
11 リードバルブ室
11a 管状ボス
11b 蓋部材
12a バルブリード
12b バルブリードガイド
12 リードバルブ装置
13 弁座
13a 開口
14 エアーホース
15 カムチェーン室
16 カムシャフトの細径部
17 厚肉部
18 エンジンの排気通路
19 二次空気供給通路
20 締着ボルト
21 ヘッドカバーキャップ
25 動弁室
27 カムシャフトの軸受け
28 軸受けハウジング
31 合せ面
32 ボルト
32a ブッシュ
33 エアークリーナー

Claims (5)

  1. シリンダヘッドとシリンダヘッドカバーで覆われた動弁室内に収容されたカムシャフトにより駆動される動弁装置と、排気通路に二次空気を供給する二次空気供給通路と、二次空気供給通路途上に介在されたリードバルブ装置とを備えた4サイクルエンジンであって、
    前記シリンダヘッドと共に前記カムシャフトを軸支する軸受けハウジングを前記動弁室内に備え、
    前記リードバルブ装置を収容するリードバルブ室を、前記軸受けハウジング間に配設すると共に、このリートバルブ室と前記軸受けハウジングとを一体に設けたことを特徴とするエンジンの二次空気供給装置。
  2. 前記リードバルブ室を、クランク軸方向から見て、気筒の上方に配置すると共に、前記カムシャフトと平行かつカムシャフトの上方を覆うように配置したことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの二次空気供給装置。
  3. シリンダヘッドの排気通路とリードバルブ室とを連通する二次空気供給通路は、前記隣り合う軸受けハウジング間かつ排気弁の気筒中心寄りの近傍位置でシリンダヘッドカバーとシリンダヘッドのシールした合せ面を通るように形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの二次空気供給装置。
  4. 前記二次空気供給通路を、平面視で、前記カムシャフトの吸気カム及び排気カムからカムシャフトの軸方向に偏倚した細径部に対応する位置に配置したことを特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれか1項に記載のエンジンの二次空気供給装置。
  5. 前記リードバルブ室を形成する蓋部材を、リードバルブ装置の弁座の周囲で上記軸受けハウジングの厚肉部の上方で締着固定したことを特徴とする請求項1ないし4のうちのいずれか1項に記載のエンジンの二次空気供給装置。
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