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JP4090194B2 - リーフスプリング支持部の給脂グリース垂れ防止装置 - Google Patents
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リーフスプリング支持部の給脂グリース垂れ防止装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リーフスプリング式懸架装置を有し、リーフスプリング支持部にグリースを給脂するタイプの車両に関する。より詳細には、給脂部の下方に排気管やスペアタイヤ等の部品が配置され、グリースが垂れた場合に排気管等に(当該グリースが)かかる恐れのある様な車両におけるグリース垂れ防止に関する。
【0002】
【従来の技術】
リーフスプリング式懸架装置を有し、リーフスプリング支持部に給脂を行い、この給脂部の下方に排気管やスペアタイヤ等の部品が配置され、グリースが垂れた場合に排気管等に(当該グリースが)かかる恐れのある車両の懸架装置及び排気管のレイアウトを、図23(側面図)および図24(平面図)に示す。そして、リーフスプリングの支持部詳細を、立体図として図25に示す。
【0003】
図23、図24において、図示しない搭載エンジンはV形エンジンであり、エンジンの図示しない左右のエキゾーストアウトレットには、第一の排気管E1及び第二の排気管E2の前端部が夫々接続されている。この第一の排気管E1及び第二の排気管E2の後端部は、夫々消音機Mに接続されている。
第一の排気管E1及び第2の排気管E2の上方には、懸架用リーフスプリング5、5;5’、5’の支持部が配置されている。
【0004】
ここでリーフスプリングの支持部は、図25で示すような構成となっている。図25で示すリーフスプリングの支持部は、車両の左側の懸架装置を示しており、図25中の矢印F方向が車両前方である。
図25において、左右揺動腕4A、4Bと、揺動腕4A、4Bを連結する連結部4Cとにより形成されるH字状のシャックル4には、上部支持穴4D、4Dと下部支持穴4E、4Eが設けられており、各々の穴にスプリングピン7A、7Bが図示せぬ手段によって系止されている。
【0005】
前記左右揺動腕4Aと4Bとによって挟まれた部分では、前記スプリングピン7Aは、シャックル4を、図示せぬフレーム側のスプリングブラケットのピン支持用ボス穴周りに、回転可能に支持している。また、前記スプリングピン7Bは、リーフスプリング5を、リーフスプリング5の端部に形成された目玉部5Aに設けた穴5Bで回転可能に支持している。
したがって、走行時に発生するリーフスプリングの運動によって、シャックル4はスプリングピン7Aの軸心を回転中心としてαなる角度で揺動する。
【0006】
スプリングピン7Bの外周と、リーフスプリング目玉部の穴5Bとの隙間には、潤滑のため、図示せぬ手段によってグリースが給脂されている。グリースは、一般的に多目に給脂するので、余剰分が、前記左右揺動腕4A、4Bと目玉部の穴5Bの端面との隙間から下方に向かって垂れることとなる。
【0007】
従来、このグリースの垂れ防止装置として、受け皿部2と、受け皿部の上面に固着され上方に延びる2本のステー部3、とによって構成されるグリース溜め1を、前記2本のステー部3により前記シャックルの揺動腕4Aの下部の前後端面を挟持するように図示しない手段によって系止する構成となっていた。
【0008】
【従来技術の問題点】
しかし、上記グリースの垂れ防止装置は、装置そのものがシャックル4に固定されているので、シャックル4と同じく揺動してしまい、図26に示すように、特にシャックル4と垂直線の成す角度αがバウンド時(図26のFig26−1)に比べ大きくなった場合(図26のFig26−2)には、受け皿部2が傾斜することも加わり、垂れたグリースを受け皿部がカバーできない事態が生じた。
又、αが大きくなってもカバーさせるためには受け皿2が大きくなり、シャックル周辺部品のレイアウトに支障をきたす場合が多かった。
尚、図26中、符号gはグリースの滴であり、グリースの垂れる範囲は符号8で示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、シャックル周辺部品のレイアウトに影響を及ぼすことなく、懸架装置であるリーフスプリングの全ての運動に対してグリース漏れをカバー出来るリーフスプリング支持部の給脂グリース垂れ防止装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のリーフスプリング支持部の給脂グリース垂れ防止装置は、リーフスプリング式懸架装置のシャックル(4)を介したスプリングピン(7)によるリーフスプリング支持部のグリース垂れ防止装置において、断面がZ字形状に形成された段付き形状の受け皿部(2)と、その受け皿部(2)周縁を上方に延したフランジ部(22、23)とを備えたグリース溜め(1)を設け、前記受け皿部(2)の上段部(2a)にリベット(55)を逃げる切り欠き(26´)を設け、かつその上段部(2a)両側のフランジ部(22、22)を上方に延長し、その延長部(27、27)にそれぞれ取り付け孔(25´、25´)を穿設し、リーフスプリングのクリップ(54)にねじ孔を穿って前記取り付け孔(25´)を通してねじ(19)によって前記グリース溜め(1)をクリップ(54)に締結し、リーフスプリング(5)のバウンド位置からリバウンド位置までの状態でのグリースの垂れる範囲(8)を前記受け皿部(2)でカバーしている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図22を参照しつつ、その詳細を説明する。
【0015】
先ず、本発明の第一実施形態を、図1〜図3に基づき説明する。
グリース溜め1は、上段2aと、斜辺2bと、下段2c、とからなるZ字断面の受け皿部2と、該受け皿部2の周縁部(すなわち、両側面と前記下段2cの端部の1辺によって連続する3辺)から上方に延びるフランジ22、22、23とによって形成され、上段2a側の端部には取付け孔24が設けられている。
一方、リーフスプリング5は1番リーフ51と、2番リーフ52と、3番リーフ53と、この3枚のリーフを束ねる上方が開いたコ字状のクリップ54と、このクリップを3番リーフに締結するリベット55、とから構成されている。
リベット55は、前記穴24を通して、グリース溜め1をリーフスプリング5の3番リーフ53に共締めする様に構成されている。
なお、図示の実施形態では3枚のリーフを有するスプリングが示されているが、2枚リーフスプリング、4枚リーフスプリング、或いは5枚以上のリーフを有するスプリングについても、本発明は実施可能である。
【0016】
図4〜図6は、図1〜図3の実施形態の変形例を示している。
図4〜図6において、図1〜図3の実施形態(第一実施形態)に対して基本形状は同じであり、リーフスプリング5のクリップ54への取付け方法が異なるのみである。
即ち、図4〜図6の実施形態では、クリップ54はクリップ下面のリベット取付け位置の両脇に図示せぬ雌ねじを形成してある。そしてグリース溜め1の上段側の部分2aの端部には、これと同じピッチで、取付け孔25、25が穿孔されており、取付け孔25、25の中央には、リベット55を逃げるための切欠き26が形成されている。
グリース溜め1をリーフスプリング5のクリップ54へ取り付けるに際しては、ねじ19、19によってグリース溜め1をクリップ54に対して締結するのである。
【0017】
図7〜図9も、図1〜図3の第一実施形態の変形例を示している。従って、図7〜図9の実施形態も、その基本的な構成は、図1〜図3の第一実施形態と同様である。
しかし、図7〜図9の実施形態は、グリース溜め1をリーフスプリング5のクリップ54への取り付ける態様については、図1〜図3の第一実施形態とは異なっている。
図7〜図9において、グリース溜め1では、上段部2aの両側縁部に形成されたフランジ22を上方に延長し、このフランジの延長部27の2箇所に取り付け孔25’、25’を穿孔している。さらに上段部2aには、リーフスプリング側のリベット55を逃げるための切欠き26’が設けられている。
そしてクリップ54には、前記フランジ22の2箇所の取り付け孔25’、25’と対応する位置に、内周面に雌ねじを切った穴(図7〜図9では明確には示されていない)が形成されている。
グリース溜め1をクリップ54へ取り付けるに際しては、ねじ19、19によって、グリース溜め1をクリップ54に締結するのである。
【0018】
次に図10〜図12を参照して、第二実施形態を説明する。
グリース溜め1は上段2aと、斜辺2bと、下段2c、とからなるZ字断面の受け皿部2と、該受け皿部2の周縁部(すなわち、両側面と前記下段2cの端部の1辺によって連続する3辺)から上方に延びるフランジ22、22、23とによって構成されている。
そして、フランジ22、22の前端部では、一部が上方に延長されて一対のステー部27a、27aを構成している。この一対のステー部27a、27aの先端は、相互に対向するように折り曲げられ、水平部27b、27bを形成している。
ここで前記ステー部の高さHは、リーフスプリング5の当該取付け位置の総板厚に等しい。
【0019】
一方、リーフスプリング5の3番リーフ53の当該取付け位置(図示の実施形態では3番リーフ53に取り付けられているが、構成リーフのいずれかのリーフに取り付ければ良い)では、側面に前記ステー部27a、27aの板幅に等しい距離の平行部56、56を確保している。そして、該平行部56、56の前後には前記ステー部27a、27aのずれ止めとなる様に、突起57、57を左右2箇所(或いは左・右の何れかの2箇所)に設けてある。
【0020】
グリース溜め1をリーフスプリング5へ取り付けるに際しては、平行部56、56に前記ステー部27a、27aが係合する(或いは位置する)。これにより、各リーフ側面からリーフ最上面の一部に亘って、前記ステー部27a、27a及び水平部27b、27bによりリーフスプリング5が挟持され、グリース溜め1がリーフスプリング5に取り付けられる。
【0021】
次に、本発明の第三実施形態を、図13〜図15に基づき説明する。
この第三実施形態では、グリース溜め1は、矩形の受け皿部2と、該受け皿部2の周縁部(四辺)から上方に延びるフランジ22、22;23、23により構成されている。
前記受け皿部2の上面から、リーフスプリング5の板幅より若干大きめの距離だけ隔てて、一対のステー30、30が立設されている。この一対のステー30、30は、その先端が対向する様に直角に折り曲げられている。
受け皿部2の上面で、前記一対のステー30、30の後方にストッパ40が立設されている。
【0022】
前記一対のステー30、30は、各リーフ51、52、53の側面と1番リーフ51の上面を挟持している。
折り曲げられたステーの先端30a、30aには、スプリング目玉部51aの外周面51bに当接する抜け止部30b、30bが形成されている。この抜け止部30b、30bは、ステーの先端30a、30aをリーフの幅方向に鋭角に折り曲げて形成されており、グリース溜め1がリーフスプリングに対して上方へずれることを防止すると共に、グリース溜め1がリーフスプリングから抜け出てしまう事を防止する作用を奏している。
なお、前記ストッパ40は、抜け方向と逆方向のずれ防止として、前記受け皿部2上面から立設して構成されており、3番リーフ53の板端53aに当接し(図示の実施形態では3番リーフ53の板端53aに当接しているが、構成リーフのいずれかのリーフの板端に当接させれば良い)、グリース溜め1のリーフスプリングから抜け出てしまう方向と逆の方向におけるずれを防止している。
【0023】
ここで、前述の若干大きめな距離(一対のステー30、30の間隔)としては、例えばリーフスプリング5の板幅をWとすると、
W+2mm〜W+5mm
の範囲が望ましい。
【0024】
図16〜図18は、図13〜図15の第3実施形態の変形例を示している。
図16〜図18の実施形態と図13〜図15の実施形態とは、抜けと逆方向 (図16の矢印F方向)のずれ防止機構(図13〜図15の第3実施形態におけるストッパ40と同様の機能を有する構成)が異なる。
2番リーフ52と3番リーフ53(4枚テーパリーフスプリングであれば4番リーフも含む:但し、マルチリーフスプリングは除外する)の先端部には、リーフの全幅よりも幅の狭い幅裁ち部52c、52c;53c、53cを設けている。この幅裁ち部52c、52c;53c、53cと全幅部とは、変化部52d、52d;53d、53dを介して連続している。
【0025】
2番リーフ52と3番リーフ53(4枚テーパリーフスプリングであれば4番リーフも含む:但し、マルチリーフスプリングは除外する)の側面に位置する左右ステー30、30の間隔は、前記幅裁ち部52c、52c;53c、53cと同じ程度になる様に、ステー30、30を段付きで狭く構成している。
この様に構成することにより、ステー30の前端部30eと2番リーフ52の前記幅変化部52dとが当接し、抜けと逆方向(図16の矢印F方向)のずれを防止している。
【0026】
次に、第四実施形態を図19〜図21に示す。
図19〜図21の第四実施形態と第一実施形態とは、リーフスプリングへの取付け場所と締結部剤が異なる。グリース溜めについての詳細は、図19〜図21の第四実施形態は、第一実施形態と同様である。
リーフスプリングの3番リーフ53の板端53a(4枚テーパリーフスプリングであれば4番リーフの板端)とクリップ54の略々中間には、図21に取付け詳細が示されている様に、上面側に皿穴を有するボルト孔53hが成形されている。そして、グリース溜め装置1は、皿頭ボルト19aによって3番リーフ53の裏面53b(4枚テーパリーフスプリングであれば4番リーフの裏面)に取付けられる様に構成されている。
【0027】
図22は本発明による装置(上述した実施形態)におけるリーフスプリング5の運動状況と、グリース溜め1の位置関係を示す図である。
図22のFig22−1はバウンド時における状態を示し、図22のFig22−2はリバウンド時における状態を示している。図22からも明らかな様に、従来技術(図26参照。)ではカバー出来なかったスプリング前方方向の領域におけるグリース垂れが、確実に補足できる様になっている。
尚、図22中、符号gはグリースの滴であり、グリースの垂れる範囲は符号8で示す。
【0028】
【発明の効果】
以上の通り本発明によれば、シャックル周辺部品のレイアウトに影響を及ぼすことなく、懸架装置であるリーフスプリングがどの様に運動したとしても、リーフスプリング支持部とグリース溜めとの相対的な位置関係は変動しないので、リーフスプリング支持部に給脂されたグリースが滴下してもグリース溜めにより確実に捕捉される。そのため、滴下したグリースがグリース溜めから外れて、リーフスプリング下方を汚染してしまう事が防止出来る。
さらに、グリース滴下による各種不利益を防止するに際して、グリース溜め装置1の寸法を大きくする必要が無いので、本発明を実施したとしても、各種機器と干渉してしまうことも無い。
なお、図示の実施形態では、3枚のリーフを有するスプリングについて説明されている。しかし、車両のスプリングは用途等に応じてリーフの枚数が相違するものであり、そして本発明は、2枚のリーフを有するスプリング、或いは4枚以上のリーフを有するスプリングについても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態でグリース溜めをリーフスプリングのクリップ裏面にリベットで共締した場合の立体図。
【図2】図1の側面図でリーフスプリングを含む図。
【図3】図1の平面図でリーフスプリングを含む図。
【図4】第一実施形態でグリース溜めをリーフスプリングのクリップ裏面に2本のねじで取付けた場合の立体図。
【図5】図4の側面図でリーフスプリングを含む図。
【図6】図4の平面図でリーフスプリングを含む図。
【図7】第一実施形態でグリース溜めをリーフスプリングのクリップの側面面に2本のねじで取付けた場合の立体図。
【図8】図7の側面図でリーフスプリングを含む図。
【図9】図7の平面図でリーフスプリングを含む図。
【図10】第二の実施形態を示す立体図。
【図11】図10の側面図でリーフスプリングを含む図
【図12】図10の平面図でリーフスプリングを含む図
【図13】第三の実施形態でずれ止め用ステーを追加した場合の側面図。
【図14】図13に対する平面図。
【図15】図13に対する正面図。
【図16】第三の実施形態で抜け方向と逆方向のずれ止め用ステーを追加しない場合の側面図。
【図17】図16に対する平面図。
【図18】図16に対する正面図。
【図19】第四の実施形態を示す側面図。
【図20】図19に対する平面図。
【図21】図19に対する正面図。
【図22】本発明の実施によって、リーフスプリングの運動状況とグリース溜めにグリースが垂れ落ちる範囲を示す図で(イ)は積載時、(ロ)は非積載時を示す図。
【図23】前軸懸架装置及び排気管のレイアウトを示す側面図。
【図24】図23に対応する平面図。
【図25】従来技術による給脂グリース垂れ防止装置の立体図。
【図26】図25に対応する、リーフスプリングの運動状況によってグリースが垂れ落ちる範囲とグリース溜めの位置関係を示す図で(イ)は積載時、(ロ)は非積載時を示す図。
【符号の説明】
1・・・グリース溜め
2・・・受け皿部
22、23・・・フランジ
24・・・取付け孔
5・・・リーフスプリング
53・・・3番リーフ
54・・・クリップ
7・・・スプリングピン

Claims (1)

  1. リーフスプリング式懸架装置のシャックル(4)を介したスプリングピン(7)によるリーフスプリング支持部のグリース垂れ防止装置において、断面がZ字形状に形成された段付き形状の受け皿部(2)と、その受け皿部(2)周縁を上方に延したフランジ部(22、23)とを備えたグリース溜め(1)を設け、前記受け皿部(2)の上段部(2a)にリベット(55)を逃げる切り欠き(26´)を設け、かつその上段部(2a)両側のフランジ部(22、22)を上方に延長し、その延長部(27、27)にそれぞれ取り付け孔(25´、25´)を穿設し、リーフスプリングのクリップ(54)にねじ孔を穿って前記取り付け孔(25´)を通してねじ(19)によって前記グリース溜め(1)をクリップ(54)に締結し、リーフスプリング(5)のバウンド位置からリバウンド位置までの状態でのグリースの垂れる範囲(8)を前記受け皿部(2)でカバーしていることを特徴とするリーフスプリング支持部のグリース垂れ防止装置。
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