JP4090697B2 - 感染性医療廃棄物処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療現場で発生する注射器や点滴器具と言った各種の要滅菌性排出物(感染性医療廃棄物)を滅菌し、安全な資源として再利用し易い状態に処理することができる感染性医療廃棄物処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、医療現場で発生する感染性医療廃棄物の滅菌処理には、焼却処理や薬物処理、若しくは高温・高圧の蒸気処理と言った各種の処理方法が存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記焼却処理の場合は、被処理物の多くがプラスチックで占められている事から、焼却炉を傷めたり、排気にダイオキシン等の副生を招いたりする問題があり、また、薬物処理の場合はその取扱いが危険で、簡単に処理できない問題があった。加えて、各処理によって生じた副生品の処分には、専門技術や専門の設備が必要であるため、個人の医院や一般の看護婦と言った医療関係者では対応しきれない問題があり、その結果、感染性医療廃棄物に付いては本来滅菌未完了では当該医療施設から搬出不可のものでありながら、実施困難の理由から、未処理・未滅菌のまま産業廃棄物処理業者等に渡されて、そのまま不法投棄されたり、極端な場合には海外輸出さえも行われていた。
【0004】
そこで本発明の技術的課題は、狭小な医療現場に於いても、また、例えば一般の看護婦や事務職員のような無資格者や未経験者であったとしても、注射器や点滴器具等のような感染性医療廃棄物を安全に、且つ、簡単に滅菌処理することができると共に、処理後のものをそのまま資源として再利用することができるように工夫した感染性医療廃棄物処理装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1) 上記の技術的課題を解決するために、本発明では前記請求項1に記載の如く、感染性医療廃棄物を収容したプラスチック製容器を載置することができ、且つ、昇降作動自在に構成した載置台の下方に、収容した油をプラスチックの融解点よりも高い温度に加熱でき、且つ、その加熱温度を維持することができる電気加熱器を備えた溶融槽を設けて、上記の載置台を溶融槽の内部に降下作動することにより、上記のプラスチック製容器を上から押え付けながら加熱した油の中に一定時間浸漬して滅菌し、その後、この載置台を上昇作動して部分溶融したプラスチック塊を溶融槽の外に取出すように構成している。
【0006】
上記(1)の手段によれば、被処理物の多くがプラスチックで占められている感染性医療廃棄物を、有害ガスやダイオキシンと言った危険物質を発生させることなく、加熱した油を用いて安全に且つ衛生的に滅菌処理できるため、例えば看護婦や事務職員と言った無資格者や未経験者であったとしても、各種の感染性医療廃棄物を確実に滅菌処理することができ、而かも、比較的簡単な設備と油を用いた安全な装置によって、感染性医療廃棄物を低コストにて滅菌処理できる経済性を備えると共に、処理後の部分溶融したプラスチック塊は、注射針等の金属類を取り除くことによって、油化プラント原料や、高炉還元剤やRDF原料と言った資源としてそのまま再利用することを可能にする。
【0007】
(2) また、本発明では前記請求項2に記載の如く、載置台の上方に、載置台の昇降に同期して昇降作動を行う一方、載置台の降下時には、載置台に乗せたプラスチック製容器の上蓋を上から押えながら降下作動し、且つ、加熱された油によるプラスチック製容器と感染性医療廃棄物の滅菌時には、該容器の上面側を上から押え付けながら滅菌を行い、滅菌後は、部分溶融したプラスチック塊を上から押えながら載置台と共に上昇作動するように構成したアンビルを設けるように構成している。
【0008】
上記(2)の手段によれば、加熱された油によって滅菌されるプラスチック製容器と、これに収容された感染性医療廃棄物は、常にアンビルによって直接又は間接的に上から押え付けられた状態で滅菌処理されるため、処理中に容器や廃棄物が浮き上がったりバラバラになったりすることなく、全てが満辺無く、而かも、減容化した略ピザ形状のプラスチック塊に処理されるものであって、処理後の取り出しや資源活用化への処理作業を容易に行うことを可能にする。
【0009】
(3) また、本発明では前記請求項3に記載の如く、滅菌及び部分溶融したプラスチック製容器と感染性医療廃棄物のプラスチック塊を、載置台から回収容器内に上下に積み重ねた状態で回収するに当って、各プラスチック塊の間に耐熱性の離型板を介在しながら回収するように構成している。
【0010】
上記(3)の手段によれば、略ピザ状に部分溶融及び滅菌処理したプラスチック製容器と感染性医療廃棄物のプラスチック塊を、間に耐熱性の離型板を介在させることによって、プラスチック塊の大塊化を防止しながら回収容器内に上下に積み重ねた状態に回収することを可能にする。
【0011】
(4) また、本発明では前記請求項4に記載の如く、感染性医療廃棄物を収容したプラスチック製容器を、1個ずつ載置台に乗せる取り入れ手段と、溶融槽に収容した油をプラスチックの融解点よりも高い温度に加熱でき、且つ、その加熱温度を維持することができる油加熱手段と、上記の載置台を降下作動することによって、上記の廃棄物を収容したプラスチック製容器を溶融槽内の加熱された油に一定時間浸漬して滅菌した後、載置台を上昇作動させて滅菌及び部分溶融したプラスチック塊を溶融槽の上方に取り出す載置台昇降手段と、溶融槽から取り出した上記のプラスチック塊を上記の載置台を反転回動することによって搬出部に送り出す反転手段とを備えるように構成している。
【0012】
(5) 加えて本発明では、前記請求項5に記載の如く、上記載置台の昇降作動に同期させてアンビルの昇降作動を行い、載置台の降下時にはプラスチック製容器を上から押えた状態でアンビルを降下作動し、且つ、加熱された油による滅菌時には、アンビルが上記のプラスチック製容器を上から押え付けた状態で処理を行い、載置台の上昇時には、滅菌したプラスチック塊の取出し位置まで押え付け状態を維持しながら一体にアンビルを上昇し、その後、プラスチック塊の取出しや上記プラスチック製容器の移乗作業に支障のない位置までアンビルを上昇作動するアンビル昇降手段を具備せしめるように構成している。
【0013】
上記(4)と(5)の手段によれば、載置台に対する感染性医療廃棄物を収容したプラスチック製容器の搭載と、油の加熱処理と、この油へ上記プラスチック製容器を浸漬して滅菌する処理と、滅菌したプラスチック塊を搬出部に送り出す処理、並びに、加熱された油による処理中にプラスチック製容器の上面側をアンビルで押え付けることによって、部分溶融したプラスチック塊を略ピザ形状に成形する処理から成る感染性医療廃棄物の一連した処理作業を、全てシーケンス制御やコンピュータ制御等の制御手段を用いて自動化することを可能にする。
【0014】
(6) また、本発明では前記請求項6に記載の如く、滅菌処理するプラスチック製容器の数を入力する入力手段と、この入力された数だけプラスチック製容器を前記載置台に載置せしめる取り入れ手段、油加熱手段、載置台昇降手段、反転手段、及び、アンビル昇降手段による滅菌処理の各動作プログラムを全自動的に反復する自動制御手段を具備せしめるように構成している。
【0015】
上記(6)の手段によれば、予め設定入力した数のプラスチック製容器を、順番に、且つ、自動的に滅菌処理すると共に、資源として再利用可能な状態に成形して取り出すことを可能にする。
【0016】
(7) また、本発明では前記請求項7に記載の如く、感染性医療廃棄物と、この廃棄物を収容したプラスチック製容器を滅菌する油として、植物油を用いるように構成している。
【0017】
上記(7)の手段によれば、感染性医療廃棄物の滅菌処理を、取扱いが容易な植物油を用いて安全に、而かも、衛生的に行うことを可能にする。
【0018】
以上の如くであるから、上記(1)〜(7)に述べた手段によって上述した技術的課題を解決して、前記従来の技術の問題点を解消することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る感染性医療廃棄物処理装置の実施の形態を図面と共に説明すると、図1は一部を手動式に構成した本発明に係る処理装置の内部構造を説明した側断面図、図2はその正断面図であって、これ等の図面に於いて、符号1で全体的に示したのは本発明に係る処理装置で、5は処理装置1を構成するキヤビネット型の筐体、11はこの筐体5の内部1Hに設置したプラスチックの溶融槽(滅菌槽)、12は溶融槽11内に収容した油Bを、以下に述べるプラスチック製容器や感染性医療廃棄物の融解点よりも高い温度(例えば200℃前後)に加熱することができる加熱用ヒータ、15は溶融槽11内に設けた温度センサーで、ヒータ12はセンサー15の温度検知に基づいて、油Bを一定の温度に加熱し、且つ、その加熱温度を維持できるように構成されている。
【0020】
油Bとしては、例えば、天ぷら料理の廃食油で、且つ、水分と残滓を濾過・除去した食用油が使用されるが、実際には、処理する上記容器及び廃棄物(プラスチック)の液相のものよりも比重が軽く、且つ、その引火点及び発火点がプラスチックの融解点よりも高い性質を持つ植物油(オリーブ油、落花生油、ナタネ油等)であれば、上記以外のものであっても勿論よく、その選択は任意とする。因みに、不乾性油であるオリーブ油は、比重0.91、引火点225℃、発火点343℃であり、一方、ポリスチロールの融解点は160〜180℃、比重は1.0〜1.3であって、いずれも上記の要件を満たしている。
【0021】
10は筐体5の内部1Hに縦設したガイド軸、13は内部に例えば使用済みの注射器や点滴器具と言った各種の感染性医療廃棄物(図示省略)を収容したプラスチック製容器Aを、上面に載置して昇降作動する載置台で、全体を篭構造、又は、金網構造に構成したこの載置台13は、背面に取付けた吊下杆13Zの上下部分を、上記ガイド軸10にスライド自在に装着した上下のスライダー13E,13Fに夫々取付けることによって、ガイド軸10に沿って昇降作動するように構成されていて、降下作動すると、上記のプラスチック製容器Aを乗せた状態のまま前記溶融槽11の内部に降下して、プラスチック製容器Aを加熱した油Bの内部に浸漬することができる仕組に成っている。
【0022】
また、17′は下端部を上記載置台13の吊下杆13Zに取付けた昇降用のチエーンで、このチエーン17′の上端部にはフック1Zを用いて牽引紐19Aが連結されていて、この牽引紐19Aの先端側を、筐体5の上面51に構築した櫓1Yの吊下軸1Sに吊下げてある滑車1Tに掛渡した後、同じく筐体5の上面に設けた巻取りドラム19に巻付け、且つ、この巻取りドラム19を昇降用モータ18Mによって正逆任意の方向に回転して、牽引紐19Aを巻取りドラム19に巻取ったり、巻戻したりすることにより、上記のチエーン17′を上下動して載置台13を昇降作動する仕組に成っている。尚、1Kは滑車1Tを吊下軸1Sに吊下げるフックを示す。
【0023】
次に、16は上記載置台13の上方に設けたアンビルで、このアンビル16は、取付アーム16Hを介して上記のガイド軸10にスライド自在に装着したスライダー16Aに取付けられると共に、前記チエーン17′の途中に取付けたストッパー17Gが、上記取付アーム16Hの底面側に下から係止していて、上記チエーン17′の上下動に連動して一緒に昇降作動し、その降下時には、自重によって上記プラスチック製容器Aに被せた上蓋ATの上面を上から押え付ける仕組に成っている。
【0024】
即ち、上記の載置台13に上蓋ATを被せたプラスチック製容器Aを搭載した状態で、上記昇降用モータ18Mを巻戻し方向に回転してチエーン17′を下方に移動させると、図1に示すようにプラスチック製容器Aを搭載した載置台13とアンビル16が自重によって降下作動し、次いで、図2の如く載置台13がプラスチック製容器Aと共に溶融槽11内に入って、加熱された油Bに浸漬する。
【0025】
この時、チエーン17′が弛んでストッパー17Gが降下されるため、アンビル16が自重によって更に降下して図2に示すようにプラスチック製容器Aの上蓋ATを上から押え付けて、油B内への浸漬状態を維持する一方、このアンビル16の自重による押え付けは、加熱された油Bがプラスチック製容器Aとこの中に収容されている感染性医療廃棄物を滅菌している最中も続けられる。
【0026】
その結果、載置台13に載置された状態のまま滅菌されて部分溶融したプラスチック塊Cは、上からの押圧を受けて図1の左下に示すように丁度ピザ形状に成形される。次いで、前記の昇降用モータ18Mを巻取り方向に回転してチエーン17′を引上げ作動すると、部分溶融したプラスチック塊Cは載置台13に載置された状態を維持したまま、溶融槽11の上方に引上げることができる。
【0027】
また、この引上げが開始されると、チエーン17′の伸張と同時にストッパー17Gが再び取付アーム16Hの底面に係合してアンビル16を引上げるため、アンビル16を図1に示す上方に開いた位置に先行して上昇させて、載置台13からプラスチック塊Cをアンビル16に邪魔された回収装置4の容器41B内に容易に回収することができ、また、この回収時には各プラスチック塊C…の間に耐熱性の離型板F…を介在することによって、部分溶融したプラスチック塊Cの大塊化を防止することができる。
【0028】
図3は、上記の離型板Fを自動的に各プラスチック塊Cの間に介在せしめる自動介在装置の構成図であって、図中、8は底面85に複数のローラ84…を取付けた離型板Fの収容ボックスで、このボックス8の出口には、バネ機構82によって押圧された制止ローラ81が設けられていて、このバネ機構82をソレノイド等の作動装置を用いて滑り板32上を滑り降りて来るプラスチック塊Cのタイミングに合せて引上げ作動することにより、離型板Fを回収容器41B内に積み込まれる各プラスチック塊C…の間に1枚ずつ自動的に介在できる仕組に成っている。
【0029】
尚、図中Eは風冷によってピザ状に固相化したプラスチック塊、7は制御ボックス71にモータ18Mやヒータ12等の操作ボタン72…を設けることによって構成した操作盤、52は開閉自在に構成した筐体5の点検扉で、54はそのキヤビネットキー、6は筐体5に設けた排気装置(換気装置)で、62はその排気ダクトを示す。
【0030】
また、図2には上述した本発明に係る処理装置の構成を筐体5の内部1Hに左右2組設けて、感染性医療廃棄物の滅菌処理を左右2組の装置によって効率的に行う構成が示されているが、これは実施の一例であって、処理装置を何組併設するかは任意である。
【0031】
更に図2に於いて、Z1は溶融槽11内に於ける上記載置台13の滅菌レベル(最下点レベル)を示し、Z3は載置台13にプラスチック製容器Aを乗せる載置レベルで、Z4はアンビル16のホームポジションを示す。
【0032】
次に、図4は全自動式に構成した本発明に係る処理装置1の内部構造を説明した側断面図であって、符号5で示したキヤビネット型筐体の内部には、図7に示すように上下にアンビル16と載置台13を昇降作動自在に装着し、且つ、周面にこれ等アンビル16と載置台13を移動するためのカム溝17Aと17Bを螺旋状に形成すると共に、昇降用モータ18Mによって正逆回転自在に構成した昇降用の円筒カム軸17が回転自在に取付けられている。
【0033】
また、上記円筒カム軸17の下端部は、前記図1と図2に示した実施例と同様に油Bを収容し、且つ、加熱用のヒータ12と温度センサー15を備えた構造の溶融槽11の内部に上から挿入されていて、上記モータ18Mによる円筒カム軸17の回転により、載置台13に載置された状態で降下して来る感染性医療廃棄物を収容したプラスチック製容器Aを、溶融槽11内の加熱された油B内に一定時間浸漬して、これを滅菌処理する仕組に成っている。
【0034】
尚、図7に於いて符号Yで示した間隔は、上記載置台13を昇降するカム溝17Bのピッチで、同じく符号Xで示した間隔は、上記アンビル16を昇降するカム溝17Aのピッチである。両ピッチの間隔YとXの関係は、X>Yに構成されているため、円筒カム軸17が回転してプラスチック製容器Aを乗せた載置台13が降下を始めると、上方のアンビル16が載置台13の降下ストロークよりも大きなストロークで降下して、プラスチック製容器Aが溶融槽11の加熱された油Bに浸漬された時には、アンビル16がプラスチック製容器Aの上蓋ATを上から押圧した状態に成って降下するため、浸漬時にプラスチック製容器Aが浮き上がらないように上から押し付けることができると共に、上記アンビル16の押圧作用は、加熱した油Bがプラスチック製容器Aとその収容物を滅菌している時にも継続されるため、部分溶融したプラスチック塊Cを略ピザ形状に加圧成形することができる仕組に成っている。
【0035】
図4に於いて、Z1は載置台13が溶融槽11内に上記載置台13の滅菌レベル(最下点レベル)、Z2は滅菌を終えたプラスチック塊Cを載置台13から滑り板32を経て搬出用コンベヤ3に送り出す反転レベル、Z3はプラスチック製容器Aを載置台13に移乗させる移乗レベル、Z4はアンビル16のホームポジションを示す。
【0036】
更に図中、2は上記のプラスチック製容器Aを移乗レベルZ3の位置で載置台13に自動的に移乗させる自動移乗装置であって、この移乗装置2は、プラスチック製容器Aをその自重によって移乗口22の位置にスライドさせる傾斜スライダー21と、移乗口22にスライドして来たプラスチック製容器Aを、取り入れ用モータ23Mによって作動して上記の載置台13に移乗せしめる取り入れ装置23とによって構成されている。
【0037】
次に、14は上記の円筒カム軸17に近接させて並設したスライド軸18Aに対して、上下作動自在に装着した反転爪で、図5並びに図6に示すようにスライド基部14Aをこのスライド軸18Aに装着した反転爪14は、図4に示した反転用モータ18Mの回転による牽引紐18の巻取り回転と、巻戻し回転(正逆回転)に従って自由にスライド軸18Aに沿って昇降作動するように構成されていて、上記載置台13の降下時には反転爪14を一緒に滅菌レベルZ1まで降下し、載置台13の上昇時には一緒に上昇して、載置台13が反転レベルZ2に達した時に、図6に示すように二重底構造に構成した載置台13の内側台13B自身、又は、内側台13Bに設けた突片(図示せず)を、上昇する反転爪14が外側台13Aに設けた挿通溝13Tの間を通って押し上げ回動するため、内側台13Bは先端側の枢着部13Cを支点にして反転回動して、内部に載置している滅菌済みのピザ状プラスチック塊Cを、滑り板32の上に落し込んで、前述した排出用コンベヤ3に送り出す仕組に成っている。
【0038】
更に図4に於いて、33Mは上記コンベヤ3を回転する排出用モータ、31は排出用コンベヤ3を架設した排出室、4はプラスチック塊Cを水蓄保管する保管装置、41Aは水道水Dを収容した水蓄槽、43と44は水道水の給水管と溢水管、42は水蓄槽41A内に取り出し自在に沈降させた脱水籠で、排出用コンベヤ3によって搬送されて来るプラスチック塊Cは、この脱水籠42に落し込まれて冷却、保管される。尚、E…は冷却、保管中の固相化したプラスチック塊を示す。
【0039】
また、6は排気用フアン61と排気ダクト62′を備えた排気装置で、この排気装置6の排気作用を、吸引ダクト62,63並びにフード64を介して上記排出室31と溶融槽11の周辺部及び上方に及ぼして汚染空気を吸引した後、上記の排気ダクト62′を通して脱臭設備に送出するように構成している。また、7は操作盤71と操作ボタン72から成る制御装置で、本発明ではこの操作盤71の操作によって、処理するプラスチック製容器Aの個数を入力設定したり、油Bの加熱温度や、加熱された油Bに対するプラスチック製容器Aの浸漬時間(溶解時間)、或は、載置台13の昇降スピード等をコントロールできる仕組に成っている。
【0040】
図8は、上記制御装置7の電気的構成を説明したブロック図であって、7Aは制御部の中心を構成するCPU、7Bはシステムプログラムを格納したメモリ、7Dはこれ等CPU7Aとメモリ7Bの間にバス7Cを介して接続したインターフエイスで、このインターフエイス7Dに上述した昇降用モータ18M、反転用モータ19M、取り入れ用モータ23M、排出用モータ33M、加熱用ヒータ2、温度センサー15、並びに、操作盤71が接続されていて、夫々がCPU7Aの監の下でメモリ7Bのプログラムに従って制御作動する仕組に成っている。
【0041】
【実施例】
B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスに汚染された注射針付注射器や、採血済シリンジと輸血済のポリエチレン製の袋及びチユーブを含む各種のプラスチック製医療排出物(感染性医療廃棄物)を、30メッシュ程度の木綿布地製袋に入れ、これを容量が20リットルで、上蓋ATを備えた純度95%ポリプロピレン製容器Aに収容したものを載置台13に搭載し、且つ、上からアンビル16で押え付けた状態で、溶融槽11内の150±3℃に加熱した油B(菜種油系の廃食油40リットル)に12分間浸漬することによって、上蓋ATを含む容器Aと、これに収容した感染性医療廃棄物を略ピザ形状のプラスチック塊Cに滅菌及び部分溶融することができた。
【0042】
この様に滅菌処理及び部分溶融されたプラスチック塊C又はEからは、その後の72時間の培養試験に於いてもウイルス菌の存在は認められず、これを油化した後は、プラスチック塊C又はEの約70%がA重油相当品に再生されて、ボイラー燃料として使用することができた。
【0043】
【発明の効果】
以上述べた次第で、本発明に係る感染性医療廃棄物処理装置によれば、廃棄処理が困難であって感染性医療廃棄物を、狭小な医療現場でも容易に滅菌処理することができ、また、処理作業は無資格者や未経験者であっても容易に行える簡便性を備えると共に、特殊な薬剤や高エネルギーによる化学反応や物理現象に依らないため、周辺の環境を汚染することなく安全に、且つ、衛生的に処理できる利点を備えるものであって、処理後の部分溶融したプラスチック塊を資源として活用できる点と相俟って、各種医療施設等に於いて用いて洵に好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部手動式に構成した本発明に係る感染性医療廃棄物処理装置の内部構造を説明した正断面図である。
【図2】図1に示した処理装置の正断面図である。
【図3】本発明で用いる離型板介在装置の一例を説明した構成図である。
【図4】全自動化した本発明に係る感染性医療廃棄物処理装置の内部構造を説明した側断面図である。
【図5】載置台と反転爪の構成を説明した一部断面側面図である。
【図6】反転爪が載置台を反転してプラスチック塊を排出している状態を説明した一部断面側面図である。
【図7】円筒カム軸の構成を説明した構成図である。
【図8】全自動化した本発明の電気的構成を説明したブロック図である。
【符号の説明】
1 処理装置
3 排出用コンベヤ
5 筐体
11 溶融槽
12 ヒータ
13 載置台
16 アンビル
17 円筒カム軸
17A アンビル用カム溝
17B 載置台用カム溝
17′ チエーン
A 感染性医療廃棄物を収容したプラスチック製容器
AT 上蓋
B 油
C 部分溶融及び滅菌されたプラスチック塊
F 離型板
Claims (7)
- 感染性医療廃棄物を収容したプラスチック製容器を載置することができ、且つ、昇降作動自在に構成した載置台の下方に、収容した油をプラスチックの融解点よりも高い温度に加熱でき、且つ、その加熱温度を維持することができる電気加熱器を備えた溶融槽を設けて、上記の載置台を溶融槽の内部に降下作動することにより、上記のプラスチック製容器を上から押え付けながら加熱した油の中に一定時間浸漬して滅菌し、その後、この載置台を上昇作動して部分溶融したプラスチック塊を溶融槽の外に取出すように構成したことを特徴とする感染性医療廃棄物処理装置。
- 載置台の上方に、載置台の昇降に同期して昇降作動を行う一方、載置台の降下時には、載置台に乗せたプラスチック製容器の上蓋を上から押えながら降下作動し、且つ、加熱された油によるプラスチック製容器と感染性医療廃棄物の滅菌時には、該容器の上面側を上から押え付けながら滅菌を行い、滅菌後は、部分溶融したプラスチック塊を上から押えながら載置台と共に上昇作動するように構成したアンビルを設けたことを特徴とする請求項1記載の感染性医療廃棄物処理装置。
- 滅菌及び部分溶融したプラスチック製容器と感染性医療廃棄物のプラスチック塊を、載置台から回収容器内に上下に積み重ねた状態で回収するに当って、各プラスチック塊の間に耐熱性の離型板を介在しながら回収するように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の感染性医療廃棄物処理装置。
- 感染性医療廃棄物を収容したプラスチック製容器を、1個ずつ載置台に乗せる取り入れ手段と、溶融槽に収容した油をプラスチックの融解点よりも高い温度に加熱でき、且つ、その加熱温度を維持することができる油加熱手段と、上記の載置台を降下作動することによって、上記の廃棄物を収容したプラスチック製容器を溶融槽内の加熱された油に一定時間浸漬して滅菌した後、載置台を上昇作動させて滅菌及び部分溶融したプラスチック塊を溶融槽の上方に取り出す載置台昇降手段と、溶融槽から取り出した上記のプラスチック塊を上記の載置台を反転回動することによって搬出部に送り出す反転手段とを備えて成ることを特徴とする感染性医療廃棄物処理装置。
- 上記載置台の昇降作動に同期させてアンビルの昇降作動を行い、載置台の降下時にはプラスチック製容器を上から押えた状態でアンビルを降下作動し、且つ、加熱された油による滅菌時には、アンビルが上記のプラスチック製容器を上から押え付けた状態で処理を行い、載置台の上昇時には、滅菌したプラスチック塊の取出し位置まで押え付け状態を維持しながら一体にアンビルを上昇し、その後、プラスチック塊の取出しや上記プラスチック製容器の移乗作業に支障のない位置までアンビルを上昇作動するアンビル昇降手段を具備せしめたことを特徴とする請求項2又は4記載の感染性医療廃棄物処理装置。
- 滅菌処理するプラスチック製容器の数を入力する入力手段と、この入力された数だけプラスチック製容器を前記載置台に載置せしめる取り入れ手段、油加熱手段、載置台昇降手段、反転手段、及び、アンビル昇降手段による滅菌処理の各動作プログラムを全自動的に反復する自動制御手段を具備せしめたことを特徴とする請求項4又は5記載の感染性医療廃棄物処理装置。
- 感染性医療廃棄物と、この廃棄物を収容したプラスチック製容器を滅菌する油として、植物油を用いることを特徴とする請求項1、2、4、5又は6記載の感染性医療廃棄物処理装置。
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|---|---|---|---|
| JP2001099390A JP4090697B2 (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | 感染性医療廃棄物処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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