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JP4092212B2 - 溶鉱炉用撹拌アーム - Google Patents
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JP4092212B2 - 溶鉱炉用撹拌アーム - Google Patents

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Description

本発明は溶鉱炉、特に多段炉型溶鉱炉用の撹拌アームに関する。
多段炉型溶鉱炉には、縦に一直線に並ぶ炉室において縦に間隔を空けた複数の炉床によって仕切られた直立型円筒形状の溶鉱炉ハウジングが備えられている。前記炉室の中心には縦軸が延び、この縦軸は各炉室を突き通して延びている。各炉室には少なくとも1本の撹拌アームが固定され、この攪拌アームは該縦軸から炉床上を半径方向に外側へ延びている。かかる撹拌アームには撹拌歯状体が備えられていて、この歯状体は炉床上で処理される原料内部の下方まで延びている。縦軸の回転に伴って撹拌アームは各炉床において原料上を移動し、その際に前記撹拌歯状体は該原料中を耕すように進んで原料を混合する。前記撹拌歯状体の傾斜角次第で原料は縦軸へ向かって半径方向内側に移動し、あるいは縦軸から半径方向外側へと移動する。各炉床には、炉床の内側ゾーン(縦軸近接部)中、又は、外側ゾーン(前記円筒形状の溶鉱炉ハウジング近接部)中に交互に落下穴が設けられている。炉床の内側ゾーン上へ落ちた原料は、撹拌アームによってその炉床上を半径方向外側に移動される。この移動は、前記原料がその炉床の外側ゾーン中の落下穴を通って直下にある炉床の外側ゾーン上へ落ちるまで続けられる。この下方の炉床上において前記原料は該炉床の内側ゾーン中にある落下穴を通ってさらに次の炉床の内側ゾーン上へ落ちるまで撹拌アームによって半径方向内側へ移動される。このようにして、処理用原料は曲がりくねった通路に沿って溶鉱炉の縦に並ぶ炉室を通りながらゆっくりと移動される。
多段炉型溶鉱炉に回転炉型溶鉱炉、回転キルン型溶鉱炉、高炉等の他の固体原料処理溶鉱炉に優る大きな利点があることは事実である。縦に並ぶ炉室中で、炉ガス及び温度の制御を異ならせることによって溶鉱炉内部において極めて精密な処理制御を行うことが可能になる。多段炉型溶鉱炉の他の利点は、溶鉱炉を通過する全行程において処理済原料を混合状態に保持できること、及び溶鉱炉内部の制御された気体/固体原料の反対流(counter flow)中における固体原料のプロセスガスへの極めて強力な曝露を確保できる性能にある。かかる利点にも拘わらず、19世紀末における発明以来多段炉型溶鉱炉の実用化は固体原料処理分野においては極めて少ない例しか知られていない。このような多段炉型溶鉱炉に対する信頼性欠如の理由は、長期間にわたって多段炉型溶鉱炉が問題なく作動できる保証がなかったからである。
多段炉型溶鉱炉のなかで最も曝露を受ける素子は撹拌歯状体を備える撹拌アームである。これら撹拌アーム及び撹拌歯状体は、通常極めて腐食性である溶鉱炉内ガス中において厳しい温度と厳しい機械的圧迫を受ける。極めて初期の多段炉型溶鉱炉においては既に、撹拌アームには水またはガス冷却式の鋳鉄支持構造体が備えられ、また撹拌歯状体は交換可能な磨耗部品であると理解されていた。かかる交換可能な撹拌歯状体には通常その上部にあり継ぎ形式の係合素子が備えられている。この係合素子は、その上部が冷却式金属製支持構造体の下側にある対応溝と形状的にぴったり合う状態で嵌合するものである。
大きくデザインが改良された撹拌アームが1968年に米国特許3,419,254号において開示されている。この撹拌アームには鋳型鋳造によって得られる中空の鋳鉄コアが備えられている。このアームは中央のウェブによって2つの別々な冷却空気用通路に分割されている。前記アームの歯状体はセラミック材料で作られている。これら歯状体には、内側で向き合う1対のフック状連動素子が設けられた上部固定部が備えられている。この上部固定部は前記金属製コアの下側から横へ突き出す下部横形フランジ上へ緩く嵌合する大きさに作られている。前記撹拌アームと前記金属製コアとの間へ断熱性かつ衝撃吸収性をもつ隙間のない連結を与えるため、前記フック状構造と前記下部横形フランジとの間に繊維質の断熱材を挿入する。前記金属製コアの断熱を完全にするため、繊維質断熱体の内層を前記金属製コアの頂部上へ配置し、また外側固体断熱体を最終的に前記内側繊維質断熱体の頂部へ配置する。前記金属製コアにある突出部はカバーが金属製コアに対して縦方向へ移動することを防止している。これに代わる実施態様においては、複数のワイヤ状の尖端が金属製コアの側面及び頂部に沿って溶接されている。次いで、繊維質断熱材の1層が前記コアの頂部上へきちんと置かれるように該層を前記尖端上方において下方へと圧縮する。鋳造可能な断熱材は撹拌アーム外側上方で最終的に鋳造され、そこでワイヤ状の尖端によって適所に保持される。
公知の撹拌アームの第一の欠点は、それらのあり継ぎあるいはフック状固定部部分における歯状体の破損頻度がかなり高いことである。しかるに歯状体が1本でも折れると炉室の撹拌アームへ甚大な損傷が起こり得ることが理解されるであろう。何故なら、折れた攪拌棒部は残りの撹拌歯状体にとっては障害物であり、さらに別の歯状体の破損を生じたり、撹拌アーム全体の倒壊さえ起こす可能性があるからである。
公知の撹拌アームのさらに他の欠点は、それらアームの高温に対する防護が不十分なことである。公知撹拌アームの断熱性は種々の視点から見ると全く不十分である。例えば、最も高い熱負荷に晒される撹拌アーム下面の断熱性は最も乏しいことに気付くであろう。さらに、撹拌アームの断熱性が短期間の溶鉱炉の作動期間後には既に低下することが極めて頻繁に起こっている。撹拌アームの断熱性の精密な検査を行うためには該撹拌アームの取り外しが必要となるので、溶鉱炉オペレーターは通常撹拌アームの分解が必要となる次の熔鉱炉の重大な精密検査まで撹拌アームの断熱性を修理しないリスクを冒している。しかしその間にも、撹拌アームの無防護な金属製コアは設計された温度負荷に対する耐久性を超えるさらに高い温度負荷へと晒されている。
現在使用されている撹拌アームの更なる欠点はそれらの撹拌歯状体が耐水性に乏しいことである。実際、殆どの撹拌アームには腐食性の炉内ガス及び/または高い炉温度下で急速な摩耗を受ける鋳鉄製の撹拌歯状体が猶用いられている。セラミック製の撹拌アームであれば上記ガス下においてもより摩耗への耐久性が高いと思われるが、撹拌歯状体のような大きさのセラミック形状片の製造は猶かなりのコストを要することとなる。そのためセラミック製の撹拌歯状体は通常経済的理由から妥当化されない。さらに、セラミック製撹拌歯状体は極めて耐摩耗性ではあるが延性が低い欠点がある。すなわち特にそれら歯状体のあり継ぎあるいはフック状固定部部分がしばしば破損を受けるのである。
更に別の撹拌歯状体構造が以下の文献に記載されている。
US1,468,216は、固定部としての円筒状ハブと、撹拌部としての中空歯状体ブレードとからなる冷却型撹拌歯状体構造を開示している。前記中空歯状体は前記円筒状ハブと一体的に鋳造される。前記円筒状ハブは撹拌アームの細長い金属製支持コア上に端を接して集成されていて、それと連携して冷却媒体を中空歯状体に送る。
DE389355は、固定部として断面台形のスリーブと、このスリーブと一体になっていて、これの一側から突出する少なくとも一つの撹拌歯状体とを有する撹拌歯状体構造を開示している。この撹拌歯状体構造は耐酸性耐火材料からなる。
US1,687,935は、撹拌歯状体の金属製支持コアの下方において、対応する形状の溝に係合するあり溝式の固定部を有する撹拌歯状体を開示している。
本発明の基礎を成す第一の技術的課題は、撹拌アームにおける撹拌歯状体をコスト的に有利に、かつ、耐破壊性があるように改良することにある。かかる課題は請求項1項に請求されている撹拌アームによって達成される。
本発明に係る溶鉱炉用撹拌アームは、細長く延びる金属製支持コアと、攪拌棒部と固定部を備える少なくとも1個の撹拌歯状体と、前記固定部と協働して前記少なくとも1個の撹拌歯状体を前記細長く延びる金属製支持コアへ固定する固定手段から構成される。本発明の重要な態様によれば、前記少なくとも一つの歯状体は板状であり、前記固定部にはあり継ぎ、フック、又はスリーブ状の固定素子は含まれないが、前記細長く延びる金属製コアが軸に沿ってその中を通過する貫通穴を含む歯状体板の一部によって固定部が単純に形成されている。固定手段はこの貫通穴周囲の前記固定部と協働して前記撹拌歯状体を前記細長く延びる金属製支持コアへ固定している。これにより、前記撹拌歯状体の固定部には、撹拌歯状体の多くの破損の原因になると思われる応力の集中を起こす切り欠き部はもはや設けられていない。さらに、前記固定手段は前記貫通穴周囲の固定部全体と協働して撹拌歯状体を前記細長く延びる金属製コアへ固定することができる。かかる特徴により、あり継ぎ、フック、又はスリーブ状の固定素子を用いて固定される撹拌歯状体に較べて、前記固定部における応力のより良好な分散が達せられている。
本発明に係る前記固定部の他の有利な点は撹拌歯状体の形状を極めて単純化できることである。前記歯状体の形状は例えば長円形の貫通穴が設けられた平板形状でよい。単純形状である撹拌歯状体の直接の重要性は、たとえばそれを妥当なコストでセラミックを用いて製造できることである。結論として、本発明は優れた耐摩耗性をもち、かつ破損を受けることが従来技術の撹拌歯状体に較べてずっと少ない撹拌歯状体の提供を可能とするものである。
前記撹拌歯状体の厚さはその高さの全体に亘って一定であってもよい。しかしながら、撹拌歯状体の厚さは、撹拌歯状体における応力の分散をほぼ均質にできるようにその高さに亘って異なるようにしてもよい。かかる強度の一定な撹拌歯状体は、同じ応力へ抵抗するように設計された厚さの一定な撹拌歯状体よりも重量を軽くできると理解される。
単一材料で撹拌歯状体全体を製造する代わりに、第一材料から成る固定部と第二材料から成る攪拌部を備える撹拌歯状体を用いる着想も可能である。但しこの場合、前記第一材料は前記第二材料よりも延性が高いことが好ましい。かかる複合撹拌歯状体においては、前記固定部は破損に対する耐久性が優れる利点をもち(破損するのではなく塑性により変形する)、他方前記攪拌部は摩耗に対してより耐久性になる。前記第一材料としては例えば鋳鋼、また前記第二材料としてはセラミック材料を用いることができる。前記撹拌歯状体にはさらに、前記固定部と攪拌部上方へ延びかつ該攪拌部にセラミックジャケットが設けられた鋳鋼製のコアが含まれてもよい。
前記撹拌アームの好ましい実施態様においては、前記固定手段には前記細長く延びる金属製支持コアの外側を滑動しかつ前記撹拌歯状体の固定部中の貫通穴へ嵌合する歯状体支持スリーブが備えられている。前記歯状体支持スリーブは数個の撹拌歯状体へ嵌合することによってそれら歯状体を支持することが好ましい。前記スリーブは前記細長く延びる金属製支持体と形状的にぴったり合うことが有利である。特に、前記歯状体支持スリーブの外側断面と貫通穴が共に例えば長円形であれば、前記歯状体支持スリーブの前記細長く延びる金属製支持コア上での回転が妨げられる。前記歯状体支持スリーブは前記撹拌歯状体の貫通穴と形状的にぴったり合うことが有利である。
前記歯状体支持スリーブを断熱性にしてもよく、これにより前記撹拌歯状体の前記固定素子では遮られなかった熱から前記細長く延びる金属製支持コアを継続的に断熱することが可能になる。このように継続的に断熱された歯状体支持スリーブは熱的により有効であり、従来技術によるいずれの撹拌アームの断熱よりも脱落することが少なくなると理解される。さらに、撹拌アームの断熱性の精密検査にもはや撹拌アームの取り外しは必要でなく、断熱された歯状体支持スリーブを前記細長く延びる金属製支持コア上で単純に滑動させることによって、溶鉱炉外部から1回の作業で撹拌歯状体及び断熱材を取り替えることが可能である。
かかる歯状体支持スリーブの好ましい実施態様においては、内側金属製スリーブ及び外側金属製スリーブ、前記内側金属製スリーブと前記外側金属製スリーブの間にある断熱材、及び前記外側金属製スリーブ上の衝撃吸収緩衝層が含まれている。前記撹拌歯状体の固定部中の貫通穴の縁部が前記緩衝層に嵌合することにより、該縁部は機械的損傷から効率的に保護され、1個の撹拌歯状体へ加わる衝撃は前記緩衝層によって吸収され、他の歯状体支持スリーブ及び金属製支持コアへその衝撃が及ぶことはない。さらに、前記緩衝層は撹拌アームの断熱性をさらに向上させる役割をも果たす。前記外側管及び内側管の双方はステンレススチールで製造されることが推奨される。このようにステンレススチール製管を配設することにより腐食性ガスへの過剰な曝露に対する撹拌アームの効率よく途切れない被覆保護が形成される。
前記歯状体支持スリーブの好ましい実施態様においてはさらに、前記外側金属製スリーブから衝撃吸収緩衝層を通って突き出す骨組素子及び該衝撃吸収緩衝層上の鋳造可能な耐火性層がさらに含まれている。このような態様においては、撹拌歯状体の固定部は前記耐火材層中に埋め込まれている。このような歯状体支持スリーブを前記細長く延びる金属製支持体上を簡単に滑動するプレハブ(工場等で予め製作された)ユニットとして着想することは容易であることが理解されよう。
前記金属製支持コアの好ましい実施態様においては、堅く一緒に固定された2つの隣接された外側管が含まれている。これら隣接された外側管は遠心力を利用して鋳造されたスチールパイプで形成するのが有利である。これら金属製支持コアの外側管は、鋳型鋳造によって得られる従来技術の支持コアの場合には避けられない鋳造空隙及び他の鋳造上の欠陥が殆どない極めて均質な構造をもつ。結論として、前記金属製支持コアは、製造コストを低くすることが可能である上に、従来技術による撹拌アームのいずれか他の金属製支持コアほどには機械的破損や腐食を受けることがないものである。
撹拌アームの冷却の最適化のためには、外側管それぞれの管内に配設されそこで冷却剤を流すための環状の間隙を形成している同軸内側管が内蔵されていることが有利である。このようにして外側管の効率的かつ均質な冷却を行うことが確保されている。前記環状の冷却用間隙中にワイヤを単純に配置して前記環状の冷却用間隙中の冷却剤のためにらせん形の流路を形成することによって冷却効果を妥当なコストでさらに向上させることが可能である。
図1A及び1Bは本発明に従った細長く延びる撹拌アームの両端部を示す図である。この撹拌アームは多段炉型溶鉱炉中の縦軸によって支持されている。撹拌アームには、細長く延びる金属製支持コア10(すなわち、炉床上を縦軸から半径方向外側に溶鉱炉壁部まで延びるようにその一端が固定フランジ12の補助を受けて縦軸へ固定された、中空の片持ちビーム)が備えられている。この金属製支持コア10の目的は、下方へ炉床上の原料中まで延びている半径方向に間隔を空けた撹拌歯状体14、14、14、14を支持することである。炉床溶鉱炉中で縦軸が回転するにつれて撹拌アームは各炉床上の原料上方を移動し、この際に撹拌歯状体14、14、14、14が炉床上の原料中を耕すように進む。撹拌アームの縦軸に対する撹拌歯状体14の傾斜角(図4参照)によって、原料は前記縦軸に向かって半径方向内側にあるいは該縦軸から半径方向外側に移動される。
前記金属製支持コア10には、互いに溶接され(特に図2参照)、その一端において前記固定フランジ12へ溶接された(特に図1A参照)2本の重なり合う外側管16、18が含まれている。これら外側管16、18のそれぞれは遠心力を利用して鋳造された1または2以上のスチール製パイプで作られていることが好ましい。前記遠心力利用により鋳造されたスチール製パイプは、型鋳造によって得られる従来技術の支持コアでは避けられなかった鋳造による空隙や他の鋳造上の欠陥が殆どない極めて均質な構造を持つものである。結論として、前記金属製支持コア10は、製造コストを低くできる可能性があるのみならず、従来技術による撹拌アームのいずれか他の金属製支持コアほどには機械的破損や腐食を受けないものである。
前記外側管16、18のそれぞれには、該外側管16、18内に配設されて該外側管中にできる冷却剤を流すための環状の間隙24、26の境界を形成する同軸内側管20、22が内蔵されている。前記冷却剤のためのらせん状の流路が形成されるようにワイヤ28、30が前記環状間隙24のそれぞれに配設されている。前記冷却剤は前記フランジ12中の流入口32及びデフレクター34を備える流入室33を通って上側管16(図1A参照)中の環状間隙24中へ入り込み、該管16の内壁に沿ったらせん状流路中を該管の閉じた前端まで運ばれる(図1B参照)。ここで前記冷却剤は連絡口35を通って前記下側管18中の環状間隙26中を通過し、ここで冷却剤は前記管18の内壁に沿ったらせん状流路中を通って前記フランジ12中の流出口39中へ冷却剤を逸らせるデフクター板38を備える流出室37まで運ばれる(図1A参照)。殆どの場合において前記冷却剤は水であるが、特別な場合には水以外の冷却液を用いることもできる。
図3及び4は4個の撹拌歯状体14、14、14、14を支持する歯状体支持スリーブ40を示す図である。4個の撹拌歯状体14、14、14、14が設置されているこの歯状体支持スリーブ40は、前記細長く延びる金属製支持コア10上を軸に沿って滑動されるプレハブユニットを構成している。図1A及び図5には、前記歯状体支持スリーブ40が前記細長く延びる金属製支持コア10と係合した状態で示されている。かかる歯状体支持スリーブ40は、前記細長く延びる金属製支持コア10と実質的に同じ長さであっても良いが、1個の支持スリーブ40のみが細長い金属性支持コア10上に外嵌される。しかしながら、取り扱いの容易性を考慮して、前記歯状体支持スリーブ40は数個の歯状体支持スリーブが次々と前記細長く伸びる金属製支持コア10上を滑動するように細長く延びる金属製支持コア10よりも通常は短くされている。歯状体支持スリーブ40は当然撹拌歯状体14を4個以上でも4個以下でも支持することが可能であること、及び単一の撹拌歯状体14をもつ「歯状体」支持スリーブを着想できることを理解すべきである。
前記歯状体支持スリーブ40の好ましい実施態様には、内側金属製スリーブ42及び外側金属製スリーブ44が含まれている。これらいずれのスリーブもステンレススチール製であることが好ましい。図5に示すように、前記内側金属製スリーブ42は前記細長く延びる金属製支持コア10と形状的にぴったり合う長円形の断面をもっている。良好な断熱性を与えるため、断熱材46、好ましくは微孔性の断熱材が前記内側スチール管42と前記外側金属製スリーブ44との間に配設されている。
ここで前記撹拌歯状体14の好ましい実施態様について図6及び7を参照して説明する。この撹拌歯状体14は一方の端部が攪拌部46を形成し他方の端部が固定部48を形成する平らで細長いセラミック板から成っている。前記固定部には、丸くされたあるいは角の削がれた縁部52によって範囲が定められた長円形形状の貫通穴50が設けられている。この貫通穴50はより詳細には、撹拌歯状体14が歯状体支持スリーブ40でその活動位置にある時は、該支持スリーブ40の外面に形状的嵌合をなすものとされている。この歯状体支持スリーブ40の外面は、前記外側金属製スリーブ44を包む薄い衝撃吸収性緩衝層54で形成されるのが有利である。要約すれば、前記細長く延びる金属製支持コア10は前記固定部48の貫通穴50を通って軸に沿って通過し、前記歯状体支持スリーブ40は前記撹拌歯状体14を前記細長く延びる金属製支持コア10へ固定するため貫通穴50周囲の固定部と協働する。
前記撹拌歯状体14の形状は中に貫通穴がある単純な板形状であるので、良好な耐熱性、耐腐食性さらに優れた耐摩損性を有するセラミック材料を用いても妥当なコストで製造可能である。もしくは、前記攪拌部46のみセラミック材料で製造し、前記固定部48は鋳鋼で製造してもよい。このような複合撹拌歯状体には、鋳鋼は一般的にセラミック材より延性が高いので過剰負荷条件下でも破損せずに塑性によって変形する傾向が強い利点がある。変形した撹拌歯状体は役に立たない可能性もあるが、少なくとも炉床へ落下することはない。もし落下すれば他の歯状体に対するリスクがある。複合撹拌歯状体において攪拌部46と固定部48との間の良好な連結を確保するため、該歯状体へ鋳鋼製のコアを設けることも可能である。このコアは攪拌部46及び固定部48の上方に延び、かつ攪拌部にはセラミック製ジャケット55が設けられたものである。攪拌部46を耐熱性、耐腐食性、耐摩耗性のあるいずれか他の材料で製造することも当然可能である。
再度図3及び図4を参照するが、4個の歯状体14、14、14、14の固定部48は衝撃吸収緩衝層54の周囲に鋳造された鋳造可能な耐火材60の層中に埋め込まれている。前記耐火材60が前記衝撃吸収緩衝層54の周囲に鋳造される前にワイヤ様の骨組素子62を前記外側金属製スリーブ44へ溶接する。これら骨組素子は前記衝撃吸収緩衝層54を通して突き出して前記耐火材60を歯状体支持スリーブ40へ固定している。このような方法で、撹拌歯状体14、14、14、14を歯状体支持スリーブ40におけるそれらの作動位置へ確実に固定されることができる。ここで前記攪拌部に対する作用力は圧縮力として前記貫通穴50の周囲の固定部48を介して前記耐火材60上へ、及び前記貫通穴50の縁部52及び前記衝撃吸収緩衝層54を介して歯状体支持スリーブ40へと伝達される。さらに、前記耐火材60が衝撃吸収緩衝層54の周囲に鋳造される前に金属製支持素子64(図4参照)を前記外側金属製スリーブ44へ溶接してもよい。この場合において、貫通穴50周囲の固定部48は、支持素子64が撹拌歯状体14から外側金属製スリーブ44への作用力伝達の一助となるように前記支持素子64を圧迫する。前記金属製支持素子64はさらに、例え耐火材60が破損あるいは落下しても撹拌歯状体がそれらの作動位置に保持されるように確保する機能も果たす。
図3及び4に示した歯状体支持スリーブ40は、前記金属製支持コア10上を滑動させることができる作業場において製造することができる。図1Bに示したように、前記金属製支持コア10上を滑動された最後の歯状体支持スリーブ40’の端部(破線で模式的に示す)はピン70を用いて該金属製支持コア10へ固定される。もし歯状体14、14、14、14あるいは前記耐火材60が摩耗あるいは損傷を受けたならば、歯状体支持スリーブ40を金属製支持コア10から簡単に滑り外して新しいものと取り替えることができる。摩耗あるいは破損した歯状体支持スリーブ40は作業場へ持ち帰って最適条件下で研ぎ直すことができる。歯状体支持スリーブ40の交換は金属製支持コア10を分解せずともあるいは溶鉱炉内に入らなくとも溶鉱炉の外側から溶鉱炉壁にある保全ドアを通して実施できる。図5において、符号72’及び72’’は金属製支持コア10と歯状体支持スリーブ40との間にある自由空間内に配置された取出し棒である。これら2本の取出し棒72’、72’’のそれぞれには、金属製支持コア10上を滑動する第一歯状体支持スリーブ40へ嵌合された一方の端部と、金属製支持コア10上を滑動する最後の歯状体支持スリーブ40’から外へ突き出る他方の端部が設けられている。これら端部によれば歯状体支持スリーブ40を金属製支持コア10から簡単に滑り外せる。
本発明に従った撹拌アームの後端部の縦断面図である。 Aに示した撹拌アームの前端部の縦断面図である。 図1Aに示した破線2−2に沿った断面図である。 図1に示した撹拌アームの歯状体支持スリーブの縦断面図である。 図3の歯状体支持スリーブの上面図である。 図1Aに示した破線5−5に沿った断面図である。 撹拌アームの正面図である。 図6に示した撹拌歯状体の縦断面図である。

Claims (25)

  1. 金属製支持コア(10)、
    攪拌部(46)及び固定部(48)を備える少なくとも1個の撹拌歯状体(14)、
    前記固定部(48)によって前記少なくとも1個の撹拌歯状体(14)を前記金属製支持コア(10)へ固定する固定手段(40)、から構成される溶鉱炉用の撹拌アームであって、
    前記少なくとも1個の撹拌歯状体(14)は板状であって、前記固定部(48)は、前記金属製支持コア(10)が軸方向に通過する貫通穴(50)を含む前記板の一部によって形成されていること、及び
    前記固定手段(40)は前記貫通穴(50)周囲の前記固定部(48)を金属製支持コア(10)へ外嵌させることによって前記撹拌歯状体(14)を前記金属製支持コア(10)へ固定させることを特徴とする前記撹拌アーム。
  2. 前記貫通穴(50)が長円形形状であることを特徴とする請求項1記載の撹拌アーム。
  3. 前記撹拌歯状体(14)は、セラミック製であることを特徴とする請求項1又は2に記載の撹拌アーム。
  4. 前記固定部(48)が第一材料から成り、また前記攪拌部(46)が第二材料から成り、及び前記第一材料は前記第二材料よりも高い延性をもつことを特徴とする請求項3記載の撹拌アーム。
  5. 前記第一材料が鋳鋼であり、また前記第二材料がセラミック材料であることを特徴とする請求項4記載の撹拌アーム。
  6. 前記撹拌歯状体(14)には鋳鋼から成るコアが含まれており、該コアは前記固定部(48)及び前記攪拌部(46)の上方へ延びており、及び前記攪拌部(46)にはセラミック製外側カバー(55)が設けられていることを特徴とする請求項1項ないし3項のいずれかに記載の撹拌アーム。
  7. 前記固定手段が、前記金属製支持コア(10)上を接触したまま移動できるように構成されかつ前記撹拌歯状体(14)の固定部(48)にある貫通穴(50)と嵌合する歯状体支持スリーブ(40)を含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の撹拌アーム。
  8. 前記歯状体支持スリーブ(40)は数個の撹拌歯状体(14)の貫通穴(50)と嵌合することによってそれら撹拌歯状体(14)を支持することを特徴とする請求項7記載の撹拌アーム。
  9. 前記歯状体支持スリーブ(40)が前記金属製支持コア(10)と形状嵌合をなすことを特徴とする請求項7または8記載の撹拌アーム。
  10. 前記歯状体支持スリーブ(40)が前記少なくとも1個の撹拌歯状体(14)の貫通穴(50)との形状嵌合をなすことを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の撹拌アーム。
  11. 前記歯状体支持スリーブ(40)の外側断面と前記貫通穴(50)の双方がいずれも長円形形状であることを特徴とする請求項10記載の撹拌アーム。
  12. 前記歯状体支持スリーブ(40)には、
    内側金属製スリーブ(42)及び外側金属製スリーブ(44)、
    前記内側金属製スリーブ(42)と前記外側金属製スリーブ(44)との間にある断熱材料(46)、及び
    前記撹拌歯状体(14)の固定部(48)にある貫通穴(50)の縁部(52)によって嵌合される前記外側金属製スリーブ(44)上の衝撃吸収緩衝層(54)、が含まれていることを特徴とする請求項7ないし11のいずれかに記載の撹拌アーム。
  13. 前記内側金属製スリーブ(42)及び前記外側金属製スリーブ(44)が双方ともステンレススチール製であることを特徴とする請求項12記載の撹拌アーム。
  14. 前記歯状体支持スリーブ(40)にはさらに、
    前記外側金属製スリーブ(44)から前記衝撃吸収緩衝層を通って突き出している骨組素子(62)、及び
    前記衝撃吸収緩衝層(54)上の鋳造可能な耐火材層(60)が含まれ、前記少なくとも1個の撹拌歯状体(14)の固定部(48)が前記耐火材層(60)中に埋め込まれていることを特徴とする請求項12または13記載の撹拌アーム。
  15. 前記歯状体支持スリーブ(40)が前記少なくとも1個の撹拌歯状体(14)及び前記鋳造可能な耐火材層(60)を含むプレハブユニットを形成し、及び前記プレハブユニットが前記金属製支持コア(10)上を接触したまま移動できるように構成されていることを特徴とする請求項14記載の撹拌アーム。
  16. 前記歯状体支持スリーブ(40)には金属製支持素子(64)が含まれ、前記固定部(48)が前記支持素子(64)に接触していることを特徴とする請求項7ないし15のいずれかに記載の撹拌アーム。
  17. 前記金属製支持コア(10)が互いに固定された2つの隣接し合った外側管(16,18)を含むことを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載の撹拌アーム。
  18. 前記隣接し合った外側管(16,18)が遠心力を利用して鋳造されたスチールパイプから製造されることを特徴とする請求項17記載の撹拌アーム。
  19. 前記外側管(16,18)のそれぞれには、その内部に冷却剤を流すための環状の間隙(24、26)との境界を形成するように該外側管(16,18)中に配設された同軸内側管(20,22)が含まれていることを特徴とする請求項17または18記載の撹拌アーム。
  20. 環状の冷却用間隙中に冷却剤のためのらせん状流路を形成するため該環状間隙中にワイヤ(28,30)を配設することを特徴とする請求項19記載の撹拌アーム。
  21. 請求項1〜20のいずれかにおいて請求された撹拌アームを少なくとも1台備える多段炉型溶鉱炉。
  22. 溶鉱炉用の撹拌アームであって、金属製支持コア、撹拌部及び固定部を備える複数の撹拌歯状体、前記金属製支持コアへ外嵌され、そして前記撹拌歯状体を前記金属製支持コアに固定するため前記固定部を有する歯状体支持スリーブを含む固定手段であって、該固定手段は、
    一つの内側金属製スリーブ、
    一つの外側金属製スリーブ、
    前記内側金属製スリーブと外側金属製スリーブとの間に配置され、前記金属製支持コアを全面的に断熱するための断熱材、
    を有していること、を特徴とする撹拌アーム。
  23. 前記内側金属製スリーブは、前記金属製支持コアに、外形によって嵌合していることを特徴とする請求項22記載の撹拌アーム。
  24. 前記断熱材は、微孔性熱材であることを特徴とする請求項22記載の撹拌アーム。
  25. 前記歯状体支持スリーブは、前記撹拌歯状体とで、前記金属製支持コア上に外嵌する一つにプレハブ体を形成することを特徴とする請求項22記載の撹拌アーム。
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