JP4092968B2 - 再生された集電プレート - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、架空線に接触して、該架空線から電力の供給を受ける集電プレート、特に使用済の集電プレートから再生された集電プレートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、工場の建屋上部には、工場内を移動するクレーンが設置され、工場内での原料や製品の運搬などに供されている。
このクレーンを駆動するための電力の供給は、該クレーンが建屋上部に移動可能に設置されていることから、特開平5−146003号公報等でなされるように、いわゆる架空線を介して行われるのが通例である。すなわち、図1に示すように、架空線として、建屋の内壁面の上部や天井付近において、例えば工場の一端側から他端側へ延びるトロリーバー1を設置し、このトロリーバー1からクレーンなどの自走搬送機器に、集電装置2を介して電力を供給している。
【0003】
ここで、トロリーバー1は、I型鋼1aの頭部を電導体である銅1bで被覆したレール状の通電路である。
一方、集電装置2は、例えばクレーンに付帯する支持材(図示せず)にフレーム3を取り付け、該フレーム3に、クレーンの移動方向と直交する向きに延びる二本の並行アーム4,4の一端を枢着すると共に、当該アーム4,4の先端側に、トロリーバー1に接触させる集電プレート5を取り付けて成る。なお、並行アーム4,4は、ばね4aによって、フレーム1の枢着部分を支点としてトロリーバー1に向かって傾動する付勢力を付与されている。その結果、集電プレート5は、トロリーバー1に押し付けられ、トロリーバー1から集電装置2への電力供給が実現する。
【0004】
この電力供給の接点となる集電プレート5は、銅製の背板6に、耐磨耗性、耐ア−ク性および通電性に優れた通電メタル7を、ボルト止め等の手段にて一体に取り付けて成る。なお、図示例では、背板6および通電メタル7をブラケット8と共にボルト止めしている。この通電メタル7には、特開平5−38001号公報で開示されているように銅系又は鉄系の焼結合金材や、アルミニウム又はアルミニウム合金などが用いられている。
【0005】
上記したように、集電プレート5はトロリーバー1に押し付けられながらクレーンと共に移動されるため、通電メタル7が耐磨耗性に優れていても、磨耗自体を回避することはできない。従って、集電プレート5の通電メタル7が磨耗によって寿命を迎えることは避けられず、通電メタル7を定期的に交換していた。そして、寿命を迎えた通電メタル7は、廃棄処分されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
さて、トロリーバー1は、通電メタル7における磨耗が一直線上に集中しないように、僅かに蛇行して設置されているため、図2に示すように、通電メタル7における磨耗Mは、ある程度の幅を持って現れる。一方、通電メタル7の幅は、集電プレート5がトロリーバー1の軌道から外れることのないように、余裕を持って設定されているため、磨耗Mが幅を持って進行しても、磨耗の影響を受けない未使用部分S1およびS2は、かなりの幅で残ることになる。
【0007】
かように、未使用部分S1およびS2が多く残る通電メタル7を、上記したように廃棄処分にすることは、省資源の立場からは容認し難く、その有効利用が模索されていた。
【0008】
従って、この発明の目的は、従来廃棄処分にしていた磨耗した通電メタルを有効利用するための方途を開くことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、磨耗した通電メタルの有効利用について鋭意検討したところ、通電メタルを切断して磨耗部分を除外し、未使用部分を集合させて新たな通電メタルとして再生することが有利であることを見出した。そのためには、磨耗した通電メタルを高精度で切断した上で、未使用部分同士を隙間なく連結するのが有効であることも見出し、この発明を完成するに到った。
【0010】
すなわち、この発明の要旨構成は、次のとおりである。
架空線に接触させて電力の受給に供した、使用済の集電プレートについて、架空線と接触して磨耗した中央部分を取り除き、該中央部分の両側に残った健全部分のみを複数寄せ集めて一体化してなることを特徴とする再生された集電プレート。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の集電プレートについて、図面を参照して詳しく説明する。
すなわち、図3に示す集電プレート5は、銅製の背板6に、複数枚から成る通電メタル板、本図では3枚の通電メタル板7a〜7cをそれぞれボルト9で固定し通電メタル板7a〜7cを背板6上で一体に連結して成る。なお、通電メタル板は4枚以上の組合わせでも良いが、組合わせが多くなると連結面の隙間が多数存在することになり、トロリーバー1と接触する中央部分の通電メタル板には連結面が発生しないようにすることが好ましい。
【0013】
かような構造の集電プレート5は、主に通電メタル板7bがトロリーバー1と接触して磨耗するため、この中央部分の通電メタル板7bのみを交換すればよく、通電メタル板の更新に要するコストを従来の1/3程度に低減できる利点がある。
【0014】
ここで、この発明に従う集電プレートは、3枚の通電メタル板7a〜7cが一体に、つまり通電メタル板7a〜7c相互間に隙間のない状態で、連結されていることが肝要であり、そのためには、以下に示す再生手順に従って、集電プレートを作製する。
【0015】
この発明に従って集電プレートを再生するには、まず、図2に示した使用済の通電メタル板7を精度良く切断することが重要になる。メタル板の切断は、その切断線をけがきによって板表面に引いたのち、その切断線に沿って高速カッター等で切断を行うのが一般的であるが、切断線のけがきや切断作業は熟練を要するため、正確な切断を行うことは難しい。
【0016】
そこで、この発明では、通電メタル板7の切断に専用のジグを用いることによって、切断線のけがきを省略し、かつ簡便な切断作業を実現した。
すなわち、図4に示すように、ジグ10は、通電メタル板7の短辺長さと同等の径の開口10aを一側面に有するボックス体であり、この開口10aから通電メタル板7を内部に挿入する。その際、通電メタル板7の未使用部分S2がジグ10の外側に突出する位置において、セットボルト10bを締めてジグ10内に通電メタル板7を固定する。
【0017】
次いで、図5に示すように、後述する背板6へ各通電メタル板を止める、ボルト9の取り付け穴の形成位置を、ポンチ穴10cを介して、ポンチ11にて打ち込む。その後、図6に示すように、通電メタル板7が挿入されたジグ10を、切断機のガイド12a,12b間にセットし、ジグのカッターガイド10cの案内の下、高速カッター13を駆動して、通電メタル板7の未使用部分S2を切り落とす。
【0018】
さらに、ジグ10内の通電メタル板7を取り出して、向きを逆にしてからジグ10内に再び通電メタル板7を挿入し、図5に示したと同様に、通電メタル板7の未使用部分S1がジグ10の外側に突出する位置において、セットボルト10bを締めてジグ10内に通電メタル板7を固定する。
【0019】
ここで、通電メタル板7は未使用部分S2が切り落とされて長さが短くなっているため、未使用部分S1がジグ10の外側に突出するようにジグ10内に挿入すると、通電メタル板7の後端とジグ10の最深部との間に隙間が生じることになる。そこで、この隙間を塞いで通電メタル板7のジグ10内での位置決めを確実にするために、当該隙間に見合うスペーサーを、通電メタル板7の挿入に先立って挿入しておくとよい。
【0020】
次に、図5に示したと同様に、ボルト9の取り付け穴の形成位置を、ポンチ穴10cを介してポンチ11にて打ち込んだ後、図6に示したと同様に、通電メタル板7が挿入されたジグ10を、切断機のガイド12a,12b間にセットし、ジグのカッターガイド10cの案内の下、高速カッター13を駆動して、通電メタル板7の未使用部分S1を切り落とす。
【0021】
以上の工程によって、使用済の通電メタル板7から2枚の未使用メタル板を作製することができる。しかも、得られた通電メタル板は、ジグ10の案内の下に精度良く切り出されているため、その切断線に狂いのないものとなる。最後に、通電メタル板7の未使用部分に打刻された、ボルト9の取り付け穴の形成位置に、ドリルによって穴を形成する。
【0022】
かくして得られた通電メタル板7の未使用部分の3枚を通電メタル板7a〜7cとして用意し、図7に示すように、背板6に予め形成した取り付け穴6aに、通電メタル板7a〜7cの各々を介して、ボルト9を差し込み締結することによって、図3に示した3枚の通電メタル板を一体化した集電プレート5が得られる。この集電プレート5は前記したように精度良く切り出されているため、一体化した時の隙間を小さく抑えられ、一体プレートと変わるところがない。また、集電能力も背面6で通電メタル板7a〜7cを一体化しているため、変わることがなく、新プレートと同様な機能を持つことになる。
【0023】
【発明の効果】
この発明の方法によれば、従来廃棄処分にしていた磨耗した通電メタルを利用して、新たな集電プレートとして再生することができ、通電メタルの原単位の低減並びにコストの低減を図ることができる。
また、再生された集電プレートは、その通電メタル板が分割構造であるから、磨耗部分に限定した通電メタル板の交換が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 集電装置の構造を示す図である。
【図2】 集電プレートの磨耗状況を示す図である。
【図3】 この発明の集電プレートを示す図である。
【図4】 使用済の通電メタルから集電プレートを再生する手順を示す図である。
【図5】 使用済の通電メタルから集電プレートを再生する手順を示す図である。
【図6】 使用済の通電メタルから集電プレートを再生する手順を示す図である。
【図7】 使用済の通電メタルから集電プレートを再生する手順を示す図である。
【符号の説明】
1 トロリーレール
2 集電装置
5 集電プレート
6 背板
7 通電メタル板
7a,7b,7c 通電メタル板
10 ジグ
Claims (1)
- 架空線に接触させて電力の受給に供した、使用済の集電プレートについて、架空線と接触して磨耗した中央部分を取り除き、該中央部分の両側に残った健全部分のみを複数寄せ集めて一体化してなることを特徴とする再生された集電プレート。
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| JP2002210654A JP4092968B2 (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | 再生された集電プレート |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002210654A JP4092968B2 (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | 再生された集電プレート |
Publications (2)
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